合体
合体とは、「スーパーロボット大戦シリーズ」のシステムのひとつ。
概要編集
特殊能力の一種で、複数のユニットが集まって1つのユニットとなる。3体以上の合体では対象ユニットを周囲8マス内(『W』等、作品によっては隣接している必要がある)に配置すると出現する個別コマンド「合体」によって成立する。
移動前後共に可能で、移動前なら行動終了とは扱われない。2体合体の場合、パートナーのマスに移動することで個別コマンドが出現するため移動後の行動終了が前提となるが、作品によって3体以上の合体と同様の形式がとられる場合もある(『GC』等)。
『NEO』では非隣接だけでなく母艦格納時であっても実行可能で(システム後継作である『OE』ではパートナー側がユニットとして登場せず、後述の単体合体の形式になる)、実行後はHP・ENともに全回復するが、行動前にしか選択できない。また、ユニットサイズが一段階大きくなるので、合体実行ユニットの周囲に1サイズ大きくなったユニットが入れるだけのスペースがない場合も実行できない。
ただし小隊システムを採用する『第2次α』『第3次α』『Z』では対象ユニットを同一小隊に組み込まないと合体は不可能。また『K』『L』では対象機体のパイロット全員が気力110以上、『NEO』『UX』『BX』では気力が120以上あることが発動条件となっている。
出撃時に合体済みか否かは運用上の大きな分かれ目で、合体済みでなければ複数機分の出撃枠を必要とする。
分離→メイン以外のユニットが攻撃→再合体という戦術は(分離形態での戦闘力にもよるが)手数を増やすのに非常に有効でありツメスパロボでも求められる戦術の一つであったが、『NEO』および『L』以後の携帯機シリーズでは一度合体したユニットを分離させるのは不可能となっている。
現行作品では各分離メカの戦闘アニメを描く労力を省く為か、設定的に合体ロボであってもシステム的にオミットされる傾向がある(特に'70~'80年代のスーパー系作品に代表されるような合体した状態が基本のロボに顕著)。
また、ユニットとして独立していない専用の部品(パイロットや機体独自の意思の有無は問わない)を召喚して既存のロボットに合体、姿を変える場合があり、こちらはシステム上では変形か換装、または武装の演出で再現される。
合体ユニット一覧編集
2体合体編集
主な使用ユニット(版権作品)編集
- ガンダム+Gファイター(ガンダム+Gファイター)
- スーパーガンダム(ガンダムMk-II+Gディフェンサー)
- ガンダムダブルエックス+Gファルコン(ガンダムダブルエックス+Gファルコン)
- ガンダムエアマスターバースト+Gファルコン(ガンダムエアマスターバースト+Gファルコン)
- ガンダムレオパルドデストロイ+Gファルコン(ガンダムレオパルドデストロイ+Gファルコン)
- ゴッドガンダム(騎乗)(ゴッドガンダム+風雲再起 (モビルホース))
- マスターガンダム(騎乗)(マスターガンダム+風雲再起 (モビルホース))
- ザブングル(ブングルスキッパー+ブングルローバー)
- ウォーカー・ギャリア(ギャリィホバー+ギャリィウィル)
- ダンバイン+フォウ(ダンバイン+フォウ)
- ダンバイン+ウイングキャリバー(ダンバイン+ビルバイン)
- ゴッドライジンオー(ライジンオー+バクリュウオー)※1
- パーフェクトダイテイオー(ダイテイオー+ダイリュウオー)
- 超竜神(氷竜+炎竜)
- 撃龍神(風龍+雷龍)
- 幻竜神(氷竜+雷龍)
- 強龍神(風龍+炎竜)
- 天竜神(光竜+闇竜)
- グレンダイザー (WS)(グレンダイザー+ダブルスペイザー)
- グレンダイザー (MS)(グレンダイザー+マリンスペイザー)
- グレンダイザー (DS)(グレンダイザー+ドリルスペイザー)
- 獣魔(飛影+黒獅子)
- 空魔(飛影+鳳雷鷹)
- 海魔(飛影+爆竜)
- ガンバスター(バスターマシン1号+バスターマシン2号)
- テッカマンブレード+ペガス(テッカマンブレード+ペガス)
- ブラスターテッカマンブレード+ペガス(ブラスターテッカマンブレード+ペガス)
- ゴーダンナーツインドライブモード(ゴーダンナー+ネオオクサー)
- ゴーダンナーツインドライブモード(ゴーダンナー+ゴーオクサー)
- ブレイドガイナーツインドライブモード(ブレイドガイナー+セレブレイダー)
- ファイナルダンクーガ(ダンクーガ+ブラックウイング)
- ダンクーガノヴァ・マックスゴッド(ダンクーガノヴァ+R-ダイガン)※2
- グレンラガン(グレン+ラガン)※3
- マジンカイザーSKL(ウイングクロス)(マジンカイザーSKL+ウイングル)※4
※1:『BX』では「超無敵合体」表記。
※2:「合神」表記。
※3:合体状態で出撃。カミナ死亡後は単体ユニットとなる。
※4:「ウイングクロス」表記。合体するのはウイングルの翼部分のみで、ウイングルも翼無しの状態になったままフィールド上に残る。そのため厳密には合体というよりも「2機のユニットが同時に変形を行う」と言った方が近い(ただし元の形態には戻せない)。
主な使用ユニット(オリジナル)編集
- 龍虎王/虎龍王(龍王機+虎王機)
- ハイペリオン(アルテリオン+ベガリオン)
- フォルテギガス(ガナドゥール+ストレーガ)※1
- ヘッドセイバーブースター(ヘッドセイバー+セイバーブースター)※2
- ヒュッケバインガンナー(ヒュッケバインMk-III・LorR+AMガンナー)
- ヴァルガード(ヴァルホーク+ヴァルストーク)
- ソルヴリアス・レックス / ソルヴリアス・レギーナ(レヴリアス+セルケリウス)
- グルンガスト参式(Gラプター+Gバイソン)
- オデュッセア(オルフェス+ライラス)
- グリッターファルセイバー(ファルセイバー+ブルーヴィクター)※3
※1:フォルテギガスは、『D』では副主人公が離脱する場合、単体ユニットとなる。OGシリーズでは最初から単体ユニット(分離は攻撃演出として使用)。
※2:スーパーソウルセイバーを分離させると、ヘッドセイバーとセイバーブースターになる。
※3:「輝煌合体」表記。
3体合体編集
主な使用ユニット編集
- ゲッターロボ(イーグル号+ジャガー号+ベアー号)
- ゲッターロボG(ドラゴン号+ライガー号+ポセイドン号)
- 真・ゲッターロボ(真・イーグル号+真・ジャガー号+真・ベアー号)
- ザンボット3(ザンボエース+ザンブル+ザンベース)
- ダルタニアス(アトラウス+ベラリオス+ガンパー)
- ダイオージャ(エースレッダー+アオイダー+コバルター)
- ライジンオー(剣王+鳳王+獣王)
- グレートガンバルガー(ガンバルガー+リボルガー+ゲキリュウガー)
- キングゴウザウラー(ゴウザウラー+マグナザウラー+グランザウラー)
- ガイキング・ザ・グレート(ガイキング+バルキング+ライキング)※1
- SRX(R-1+R-2パワード+R-3パワード)
※1:パーツ提供のみのため合体後も1人乗り。
4体合体編集
主な使用ユニット編集
5体合体編集
主な使用ユニット編集
- コン・バトラーV(バトルジェット+バトルクラッシャー+バトルタンク+バトルマリン+バトルクラフト)
- ボルテスV(ボルト・クルーザー+ボルト・ボンバー+ボルト・パンザー+ボルト・フリゲート+ボルト・ランダー)
単体合体編集
合体の際に複数のユニットを使用せず単体で合体を行うタイプ。合体には一定条件を満たす(気力上昇・HP減少等)ことが必要。このタイプは基本的に不可逆性で合体後は元の形態には戻れないが、ゴッドグラヴィオンと『第2次Z破界篇』のダンクーガノヴァはシステム上の制限により合体は1マップ1回のみで、合体後規定ターンを超えると強制的に元の形態に戻る。
原作ではゴッドマーズは6体合体、ゴッドグラヴィオンは5体合体(パイロットは6名)であるが、スパロボにおいて分離状態のユニットとして登場するのはガイヤーやグランカイザーのみ。基本的に不可逆。
イクサーロボはパイロットの特殊技能であり、分離・合体を比較的自由に行えるなど、かなり特殊な扱いである。
主な使用ユニット編集
- ゴッドマーズ(ガイヤー)※1
- ゴッドマーズ (OVA)(ガイヤー)
- バイカンフー(ケンリュウ)※2
- メカンダーロボ(メカンダーMAX) ※3
- ゴッドグラヴィオン(グランカイザー)※4
- イクサーロボ(イクサー1)※5
- イクサーΣ(イクサー2)※5
- イクサーロボ (イクサー3)(イクサー3)※5
- ダンクーガノヴァ(ノヴァイーグル)※6
- ゴッドケロン(ケロロロボMk-II)※7
- シールドライガー(オーガノイド)&ブレードライガー(オーガノイド)(シールドライガー&ブレードライガー)※8
- ジェノブレイカー(オーガノイド)(ジェノブレイカー)※8
- フルパワーグリッドマン(グリッドマン)※9
※1:『64』では初期出撃時を除き、『D』では中盤のイベント後、常にゴッドマーズで出撃。『第2次Z』では「六神合体」表記。
※2:「合身」表記。
※3:「合身」表記。任意に分離・合身可能なので半ば変形のような扱い。
※4:「合神」表記。サブパイロット5名追加。中盤のイベント後、常にゴッドグラヴィオンで出撃。
※5:「イクサーロボ合体」表記。イクサーΣ以外はサブパイロット1名追加。可逆であるため「気力制限のある変形」に近い。
※6:『第2次Z破界篇』のみで「超獣合身」表記。サブパイロット3名追加。中盤のイベント後、常にダンクーガノヴァで出撃。
※7:第6章のイベント後まで実行不可。サブパイロット4名追加。
※8:ユニット能力としては「オーガノイド合体」表記。サブパイロット1名追加。外見上の変化は無し。
※9:「超合体」表記。
変形扱いの合体編集
- スペイザー←グレンダイザー(+スペイザー)
- トライダービーグル←トライダーG7(+キャタピラ部分)
- J9III号←サスライガー(+客車部分)
- Gアーマー←ガンダム(+Gファイター、PS版『第2次』のみ)
これ以外にもゲッターロボの変形も分離・合体を介してのものである。
原作や設定上では複数のメカが合体する事により完成するユニット編集
- ΖΖガンダム
- Sガンダム
- インパルスガンダム
- ガンダムAGE-3
- ゲッター號
- ネオゲッターロボ
- 真ドラゴン
- ゲッターロボ (新)
- ゲッターアーク
- ゴッドシグマ
- ゴライオン
- バクシンガー
- バルディオス
- ゴーショーグン
- ミンキナーサ
- アルティメットダンクーガ
- コスモクラッシャー
- アルベガス
- イデオン
- ガリアン重装改
- キングエクスカイザー
- ドラゴンカイザー
- グレートエクスカイザー
- マイトガイン
- マイトカイザー
- グレートマイトガイン
- ガオガイガー
- スターガオガイガー
- ビッグボルフォッグ
- ジェイアーク(キングジェイダー)
- ガオファイガー
- ジェネシックガオガイガー
- ファイナル・ガオガイガー
- ベック・ザ・グレートRX3
- ダンガイオー
- ソルグラヴィオン
- ゴッドΣグラヴィオン
- アルティメットグラヴィオン
- ヴァンドレッド・ディータ
- (神話型)アクエリオン
- 強攻型アクエリオン
- エルドラV
- 合体ヨロイ(シン・オブ・フライデイ&セン・オブ・サタデイ)
- ファイヤーライガー(騎乗)
- 獣神サンダーライガー
- アークグレンラガン
- ガンバルガー
- ゴウザウラー
- ダイテイオー
- ランスロット・ハイグレイル・ワルキューレ
- キサラギ (オーバーマスター)
- 光龍騎神サジット・アポロドラゴン(ダブルブレイヴ)
- 月光龍ストライク・ジークヴルム(ブレイヴ)
- 大獣神
- ゴーカイオー
- カンゼンゴーカイオー
- ゼンカイオージュラガオーン
- グランティード・ドラコデウス
- ヴァルザカード※1
- バンプレイオス
- Gコンパチブルカイザー
敵専用の合体ユニット編集
敵ユニットの場合はシステム上の合体が用意されておらず、イベントで表現されるか、合体済みで登場することが多い。
※1:プロトデビルンであるため「融合」というのが正しい。
※2:本来は両機とも合体機能は持っていないが、シドがヴェイガンギアを取り込もうと「寄生」しようとした結果合体してしまった。
演出上でのみ合体する機体編集
ユニットとしては登場しない。攻撃の演出の一環として合体する。合体元の機体が揃ってユニットとして登場する場合は合体攻撃として実装され、そうでない場合はいわゆる「召喚攻撃」の変則型として実装される。
- スペイザー(グレンダイザーU)(グレンダイザー:反重力ストーム)
- ゲッターノワール・G(ゲッターノワール1号機&2号機&3号機:ダブルトマホークダークネス、ゲッタービーム、ギガントミサイルストーム、ズワルト・シャインスパーク)
- バルバジーグ(鋼鉄ジーグ (新):バルバジーグ)
- 鋼鉄神ジーグ(鋼鉄ジーグ (新)&磁偉倶:鋼鉄神ジーグ)※1
- アーチャーアリオス(アリオスガンダム:GNアーチャー連携攻撃)
- 天玉鎧・蒼龍(翔烈帝龍装劉備ガンダム:天翔真龍斬)
- 天玉鎧・炎鳳(紅蓮装曹操ガンダム:天鳳華焔斬、炎鳳獄焔燐)
- 天玉鎧・弩虎(猛虎装孫権ガンダム:王虎轟獣撃)
- 天玉鎧・真武(呂布トールギス:天武真烈陣)
- バスターガイキング(サーペント&ガイキング:サーペントバスター)
- スカイガイキング(スティンガー&ガイキング:ダブルデスパーサイト)
- スペリオルスカイガイキング(スペリオルスティンガー&ガイキング:スペリオルブースター)
- ダイバーガイキング(クラブバンカー&ガイキング:ストリームサイクロン)
- 大空魔竜(スティンガーヘッド)(大空魔竜&スペリオルスティンガー:キラーバイト、デスファイヤー)
- キングキタンDX(キングキタン:キングキタンDX)
- スーパーフォルテ(フォルテ:スーパーフォルテ)※2
- 合体魔神レイアース(炎神レイアース&海神セレス&空神ウィンダム:閃光の螺旋、閃光の剣)
- マックスグリッドマン(グリッドマン:マックスグリッドマン)
- バスターグリッドマン(グリッドマン:バスターグリッドマン)
- スカイグリッドマン(グリッドマン:スカイグリッドマン)
- ゼンリョクゼンカイオー(ゼンカイオージュラガオーン:ゼンリョクゼンカイソード)※3
- アルスノーヴァ(ブランシュネージュ:ラインロックランチャー)
- ラッシュバード・モード・アーキオーニス(ラッシュバード&ストレイバード:モード・アーキオーニス)
敵機体
※1:磁偉倶は合体攻撃には参加するが、銅鐸を託すのみで合体しない。
※2:演出上、合体相手のゴスペルの姿は描写されず、フォルテの台詞で触れられるのみ。
※3:演出上、合体相手のゼンカイオーブルマジーンおよびゼンリョクイーグルの姿自体は描写されない。
余談編集
- 日本における「合体ロボ」の元祖は、特撮ドラマ『ウルトラセブン』(1967~68年放送)に登場した宇宙ロボット・キングジョーとされている。
- ロボットアニメにおける初代合体ロボといえば『ゲッターロボ』であり、プラモデル等で再現が可能な合体を初めて行ったのが『コン・バトラーV』とされる。
- ロボットアニメにおいて合体時の制限や合体の所要時間の二つが重要な要素となる。
- ロボを構成する各パーツを2号ロボやサポートメカと交換する換装に近い合体は「マルチ合体」と呼ばれている。
- スーパー戦隊シリーズにおける最初のマルチ合体は『恐竜戦隊ジュウレンジャー』に登場する「剛龍神」になる。
- 『海賊戦隊ゴーカイジャー』に登場するカンゼンゴーカイオーや『機界戦隊ゼンカイジャー』に登場するゼンカイオージュラガオーンもこちらのマルチ合体に近い合体方式である。
- ちなみに、ゼンカイオーには別形態スーパーゼンカイオージュランが存在するが、こちらはスーパー合体のような強化ではなく、単にスーパーゼンカイザーが合体するが故のスーパーだと思われ、実質上は派生形態に留まっている。ゼンカイオーのスーパー合体は、1号ロボ2機と追加メカが合体する「ゼンリョクゼンカイオー」であり、スーパー合体の元祖であるスーパーライブロボ同様の後付け設定である。
- スーパー戦隊シリーズにおける最初のマルチ合体は『恐竜戦隊ジュウレンジャー』に登場する「剛龍神」になる。
- いわゆる夫婦や恋人同士の一つの愛の形の事を「合体」と揶揄する俗語が、映画『釣りバカ日誌』の影響で広まっている。
- ロボットアニメ作品においても『神魂合体ゴーダンナー!!』の様にこの意味をタイトルや旦那メカと嫁メカが合体する事に暗喩させているケースや、『創聖のアクエリオン』シリーズの様に(メカ同士の)合体を「気持ちいい」とあからさまに表現しているケースもある。
- 無論、「合体」は人類はおろか、この世に生きるあらゆる生物(単細胞生物等は除く)の繁栄には非常に重要な事である。