ゲッターアーク
ゲッターアークは『ゲッターロボ アーク』の主役メカの一形態。
| ゲッターアーク | |
|---|---|
| 登場作品 | |
| デザイン |
石川賢(原案) 堀井敏之(コンセプトデザイン) 後藤優一(CGデザイン) |
| 初登場SRW | スーパーロボット大戦DD |
| SRWでの分類 | 機体 |
| スペック | |
|---|---|
| 分類 | ゲッターロボ |
| 全高 | 不明 |
| 重量 | 不明 |
| 動力 | ゲッター炉心 |
| エネルギー | ゲッター線 |
| 出力 | 不明 |
| 最高飛行速度 | 不明 |
| 装甲材質 | ゲッター合金 |
| 別形態 |
ゲッターキリク ゲッターカーン |
| 開発者 |
早乙女博士 神隼人 |
| 所属 | 早乙女研究所 |
| 乗員人数 | 3名 |
| 主なパイロット | |
概要 編集
早乙女博士が生前に真ゲッターロボの試作体として開発、博士の死後に神隼人が開発を引き継ぎ完成させたゲッターロボ。ゲッターロボ アークのバランス型フォームで、旧ゲッターにおけるゲッター1に相当する機体。機体名称の「アーク」とは梵字で大日如来を意味する。頭部の角がコウモリの羽のような形状になった悪魔的なデザインが特徴。
上から順に、アーク号、キリク号、カーン号の組み合わせの時にこの形態になる。基本的にメインパイロットは流拓馬だが、拓馬が最初の戦闘にてゲッターD2に乗った際は、一度カムイ・ショウの単独操縦で戦線に立っている。
真ゲッターロボと比較して安定性が高く、エネルギー消費もより効率的に行う。総合的な戦闘力は完成当初の真ゲッターロボを超えているとされる。安定性の高い機体ではあるが、それでもパイロットには尋常ならざる強靭さを必要とするのはこれまでのゲッターと同様。拓馬と獏が早乙女研究所にスカウトされるまで有人による合体も行われていなかった。
コクピットが特徴的で、操縦席となる半球状のシートと全周囲モニターで構成されている。またシートは機体内部をある程度移動する事ができ、劇中カムイがアークの外部に出る際に使用する場面が存在する。
構成機体 編集
各形態 編集
ゲッターアーク以外の形態も全て飛行可能で、局地的な適性を除き戦場を選ばず活動できる。
登場作品と操縦者 編集
単独作品 編集
- スーパーロボット大戦DD
- 初登場作品。イベント「ゲッターの申し子」以降、ショートシナリオイベントにて参戦(元期間限定参戦)。攻撃&防御タイプ。アークシャインボンバーのアビリティ「ゲッター炉心(アーク)」によりゲッターノワール1号機に続く2回行動が可能なユニットで、パイロットの拓馬が早期に覚える覚醒を使う事で自力で3回行動も可能。照準値も高く安定した強さを発揮できる優秀な機体となっている。アークシャインボンバーは射程も増強できるため、運用するならまず必須級のパーツとなる。
- 続編イベント「蒼黒の真ゲッターロボ」の開催により新たにサンダーボンバーが追加され、限定的だがHP回復能力を手に入れた。自衛能力が向上し、2回行動と併せ緊急時に大幅な回復が可能になった。これは同じく2回行動持ちの後発であるグリッドマンにはない長所で、長期戦の巻き返しに優れるが、HP一定割合以下が条件になっており過信はできないため上手く立ち回って複数回行動の長所を維持したいところ。2024年6月に回復効果の発動条件がHP50%以下から70%以下に緩和、回復量の制限が撤廃され、同時期に追加された「トマホークハリケーン」による被ダメージ時の割合回復と合わせて耐久力が大幅に向上。同武装のブレイクゲージが過去の武装を大幅に上回る7000とかなりブレイクしにくいこともあり、一気に使いやすくなった。ただし、状態異常に対して耐性がないことだけは注意したい。
- また、原作でこの形態での水中戦が多く戦闘能力の低下が見られなかったためか、ゲッター1に相当する形態でありながら海適正Aなのもポイント。地形適応の差がゲーム的表現で極端になりやすいゲッターロボとしては珍しい措置であり、陸海空に宇宙と隙の無い機体。
- スーパーロボット大戦Y
- 家庭用作品初参戦。
- CHAPTER 01「目覚める天の鬼」or「運命の子ら」からと、最序盤から参戦する。
- 本作では変形移動の実装に伴いコマンドとしての変形が本機専用となっており、それに加えて「行動終了後でも変形可能」な仕様を『30』DLCのDEVOLUTION版ゲッターから引き継いでいる。
- その変形の仕様から「どの形態であっても全員がメインパイロット」として扱われ、アシストや強化パーツによるメインパイロットのSPを回復する効果を3人同時に得ることができる。これらの特徴から、3機or1機で様々な条件の敵を制限時間内に撃墜する必要のある遺産ミッションと非常に相性がいい。
- アーク形態は装甲の初期値が1900とゲッター1系列にしてはかなり高め・必殺技も演出に含んでいるためかビームよりトマホークの方が高威力など細かい方向性が従来のゲッター系列とは異なるため、序盤のうちから使い方の差異を学んでおきたい。
- 装甲に加えてゲッタービームの射程が長いためこのままでも十分戦えるが、相手の命中率や地形に合わせてEPではキリクかカーンに変形しておくと生存率をより上げられる。
- その代わりに地形適応は従来のゲッター同様陸B水Cの空戦特化になった。変形しても勝手に飛ばなくなったので、形態を使い分けながら戦う際は適宜操作が必要。武器の陸適応はAなので、攻撃する分にはランドモジュールが必要ないのは有り難い。
- 最強武器アークシャインボンバーの追加はChapter 06「時の彼方の聖戦」とかなり終盤の部類になるが、それ以前からでもパイロット能力「ゲッターの申し子」の効果を活かせばボスキラーとして十分活躍できる。
- 真ゲッターや真ドラゴンと違ってEN回復がない点と、従来のゲッターチームもそうだが補助系の精神が弱い所が運用上の難点。他の味方やアシストでフォローできるようにしたい。
- CHAPTER 06「果てしなき戦いへ」では原作同様にカムイが離脱するため二人乗りになり、バグ撃破までは初加入時と同様サンダーボンバーと変形が使えなくなる。「ゲッターの申し子」も「『パイロット3名』が搭乗している状態で全員の気力140以上」という条件を満たせなくなるため発動不可。カムイ離脱中は戦力が大幅にダウンする。
装備・機能 編集
武装・必殺武器 編集
武装 編集
- ゲッタークラッシュ
- 鋭い牙の並ぶ口を開き、顎で敵を噛み砕く。
- 爪(名称不明)
- 格闘戦を行う際に使用する鋭利な爪、指先から展開する。
- バトルショットカッター
- 両腕部の4つ[2]の黄色刃。普段は腕に巻き付けているが、使用時に展開する。
- 『DD』では斬撃属性の通常攻撃及びR必殺技。メインアビリティは「底力 I」。
- 『Y』では基本的な格闘武装。ゲッタートマホークが気力制限なしで使えるため、こちらの出番は少なめ。
- ゲッタービーム
- 頭部からゲッター線を照射する破壊光線。劇中では牽制で使用される事が多く、これでトドメを刺したのは第1話でのゲッターD2との同時使用時のみ。
- 『DD』では特殊属性のSR必殺技。メインアビリティは「アタッカー II」。
- 『Y』では移動後使用不可で射程が長いタイプの調整。特別長いわけではないが、カーンのゲッターミサイルに次ぐ射程を持つため反撃での使用率が高め。
- ゲッタートマホーク
- 肩部から射出されるゲッター1系統の主力武器。ゲッタードラゴンの物に形状が近い双刃タイプだが、アークの物は片刃が大きい。
- 『Y』ではダブルトマホークの連撃からダブルラビリントスに合体し、そのままトマホークハリケーンに繋げる連続攻撃。
- ダブルラビリントス
- 石突を連結させた長斧タイプの双斧。攻撃後に電撃による追撃も出来、片方の斧刃を収納して真ゲッター1のようにハルバートとして使用することもできる。
オプション装備 編集
- ミサイルマシンガン
- ゲッターロボD2と共通する装備で、機関砲タイプ。アニメ版で使用。
- ガトリング砲
- 未来世界にて、ゲッター艦隊から借り受けて使用。
必殺技 編集
- ダブルトマホーク
- 両手に持ったゲッタートマホークによる斬撃。
- 『DD』では斬撃属性のR必殺技。メインアビリティは「狙い撃ち I」。
- トマホークハリケーン
- ゲッタートマホークにゲッターエネルギーを纏わせ、高速回転しながら敵を切り刻む。原作漫画には登場しない、アニメで追加された技。
- 『DD』では斬撃属性のSSR必殺技。ダブルトマホークによる攻撃中、三撃目の直後に上空から攻撃を受け一度それを回避しながら上空の敵の撃退に向かい、切り返しでトマホークハリケーンを放つ。メインアビリティは「ゲッターエネルギー(ゲッターアーク)」。
- 『Y』では上記の通りゲッタートマホークの演出で使用。
- サンダーボンバー
- 背中の9つの白い羽を円陣に展開し、電撃を広域照射する。電撃には指向性を持たせる事も可能で、ゾルド突入時やバグ戦では1方向に向けて放出していた。
- その姿は仏教における大日如来を想起させる。ゲッターロボの放電系武装としてはゲッター號のマグフォースサンダーやネオゲッター1のプラズマサンダーの影響も見て取れる。
- 『DD』では特殊属性のSSR必殺技。メインアビリティは「ゲッター線(アーク)」。2024年6月にユニットパーツ調整で強化されており、強化前は回復効果の発動条件が「50%以下の時」であった。
- 『Y』では爪を展開して格闘とゲッタークラッシュに繋げた後上空まで持ち上げ、サンダーボンバーを行う。マップ兵器版は演出が変更され、その場でやや丸まって広域照射を行う。高威力・広範囲だが市松模様型で非常に癖があるため普段遣いは難しく、活用するなら敵が動かないタイプの遺産ミッションが狙い目。
- アークシャインボンバー
- ゲッターアークの全身に金色のゲッター線を纏い、相手に突貫する必殺技。
- こちらもアニメで追加されたオリジナル技だが、初使用時には技名を叫んでおらず、初出時は名称不明だった。視聴者も「シャインスパーク」と仮称していたが、技の形的にアーク版シャインスパークと言って差し支えない。その後の第13話では技名を叫んでいるが、放送前に『DD』参戦PVが発表されたため、技名の初出は『DD』となった。
- アニメ版では第11話は拓馬と獏のみ、第13話では拓馬のみ搭乗と、3人揃って使用できた場面はなかった。第13話ではシャインスパークに倣ってか、発動時に「ゲッターシャイン!」と叫んでいる。『DD』では初の3人バージョンが披露されている。
- ちなみにコンテ段階で追加された技であり、名称はアフレコ現場で決まった[3]。
- 『DD』では特殊属性のSSR必殺技。メインアビリティは「ゲッター炉心(アーク)」。当初メインアビリティの2回行動はメインスロットでなければ発動しなかったが、サンダーボンバーの追加に伴い必殺技スロットでも発動できるように上方修正された。
- 『Y』では後半に追加。サンダーボンバーの基礎威力自体はリアル系の必殺技並だった分、追加以降は一気に自軍最上位クラスの攻撃力を得られる。
サイズ 編集
- L
カスタムボーナス 編集
- 最大EN+50。「ボンバー」の名の付く武器の攻撃力+200。
- 『Y』で採用。継戦力と必殺技の威力を順当に高める。
- 従来のゲッター1系列や真ドラゴンと比べると装甲やEN回復は追加されないが、変形の仕様変更および特殊スキル「ゲッターの申し子」の効果が強烈なこともあって十二分に強力。
機体BGM 編集
- 「Bloodlines~運命の血統~」
- 『ゲッターロボ アーク』のOP曲。『Y』ではDLC適用時に原曲となる。
対決・名場面 編集
- 宿願
- アニメ版11話のオリジナル展開。原作漫画とは異なり、百鬼帝国残党マクドナルドが持ち出したアンドロメダ流国最後の隠し玉である「魔獣ウザーラ」が立ちはだかる。カムイ・ショウを欠きながら、流拓馬は親友の山岸獏と二人で立ち向かう。ゲッタートマホークすら通用せず、重力遮断装置に囚われ窮地に陥る二人。絶望にかられ、弱音を吐いてしまう獏に対して、拓馬は叫び続ける。「信じるんだ自分を! この身体に流れている血の宿命を!」
- 覚悟を決めた二人に応えるように、ゲッターアークが放つのはゲッター線の緑色ではなく、金色の光。百鬼帝国とゲッターロボに因縁を持った古代の遺産は、皮肉にも百鬼滅亡の光に酷似した一撃に呑まれ、遂に討たれるのだった。拓馬の心の中に、とても仇を討ったとは思えないモノを残して…。
- カムイ「でたな ゲッタードラゴン」
- 終盤、ゲッター線の脅威を知り早乙女研究所を抜け、恐竜帝国を先導するカムイはアンドロメダ流国の最終兵器バグを完成させ、ゲッターアークと拓馬を追いつめる。アークの攻撃はまるで通用せず[4]半壊状態にまで追い込まれるが、拓馬の意思に呼応して未知の姿となったゲッタードラゴンが出現した[5]。
スパロボシリーズの名場面 編集
- 果てしなき戦いの先へ
- 『Y』Chapter 06「果てしなき戦いへ」より。カムイの乗る恐竜帝国の最終兵器・バグを打倒したYzネクストだが、アークのもとに早乙女研究所の隼人から緊急の通信が入る。研究所の地下、地獄の釜の中で眠っていたゲッタードラゴンが目覚め、飛び去ったと。
- Yzネクストの前に姿を見せたのは、異形と化した巨大なゲッターロボ……その名はゲッター聖ドラゴン。地球人類を守護するゲッターロボはそれ以外の人類の存在を決して許さない。執拗にバグを攻撃する聖ドラゴンを掻い潜り、拓馬はカムイに呼びかける。敵に回ったことは、既にバグを叩き潰してケリがついた。何度間違えようと、生きてさえいればやり直せる。そしてゲッターの申し子が簡単に死ぬことは―――「ハジをかく」ことはあってはならない。
- エンペラーの未来を否定するYzネクストを敵と見なし、襲い来る聖ドラゴンの前に、3人の乗り手が揃い再び真の力を取り戻したゲッターアークが立ちはだかる。
- 原作最終話の展開を大きく改変したスパロボならではのシーンだが、今作では何とこの場面のゲッターチームの台詞がほぼDVEで収録されているという豪華仕様である。
関連機体 編集
余談 編集
- 本機が登場した『ゲッターロボ アーク』に登場する「ゲッターD2」は元々アークの初期構に使われたラフ画を再利用した物。
- 原作者・石川賢曰く、「勝手に火星に行かないゲッターロボ」。比較対象は漫画『ゲッターロボ號』の最終局面にて勝手に火星に行った真ゲッターロボで、本機の安定性の高さを語ったものと思われる。
- この言葉とアークチームが歴代と比べても人格・行動が優等生よりだったこともあり、「ゲッターロボアークは優等生」と評価する一部ファンもいる(アニメ版での肉付けでそれがさらに補強されたとする意見もある)。
- 原作では本形態での出番が圧倒的に多かったが、アニメ化にあたり他形態の出番が肉付けされている。特に1話しか登場しなかったカーンの出番の補強が多い。
脚注 編集
- ↑ 右腕が先端部がマニピュレーターのように展開し、左腕はドリルの途中からハンドアームが飛び出る形で展開する。
- ↑ 原作漫画版では初使用時のみ、内側に小サイズの4つの刃が存在している。また原作漫画版では第9章「ゲッター同盟軍」以降展開したままになっている。
- ↑ 集え!ゲッター線に導かれし者たち!!!「ゲッターロボ アーク」1~12話振り返り一挙放送【スタッフ運コメ参加!】、ニコニコ生放送、2021年10月3日。
- ↑ アニメオリジナルの描写。原作漫画版では半壊状態にされた所から描写されている。
- ↑ そして原作漫画版ではこの後の物語が描かれることなく原作者・石川賢氏が鬼籍に入ったため、この場面を以てゲッターロボシリーズは未完となった。アニメでも最終話のクライマックス…と思われたが、エンディング後にアニメオリジナルのラストが描かれ、未完に終わった物語の先に進む拓馬達が描かれている。
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