2回行動
2回行動は、特殊ステータスおよび特殊技能(特殊スキル)のひとつ。
概要編集
行動終了と判定される行動が2回可能になる。メインパイロットのほぼ全員に習得レベルが設定されている[1]特殊ステータスと、一部のパイロットのみが習得可能な特殊技能(スキル)の二種類が存在する。SFC版『第3次スーパーロボット大戦』が初出。
単純に行動回数が増えるため習得の有無が与える影響は非常に大きく、特にP属性ではない強力な武器(マップ兵器や長射程武器など)を持つ機体は、位置取りと攻撃を同ターンで行えるようになるので使い勝手が大幅に向上する。ただし、敵も同じ恩恵を得られるため、少しの油断が命取りになることも。
なお、サブパイロットもメインパイロットと同様に行動回数を消費するため、メインが「2回行動」可能、サブが「2回行動」不可能の状態[2]のユニットが1回行動した後にサブがメインへと変化する分離や変形[3]を行った場合は、行動終了後の状態でユニットが登場する[4]。
特殊ステータスとしては『COMPACT2』や『α外伝』から導入された「援護」と入れ替わりで廃止されており、以降の作品では基本的に敵やNPC専用の特殊技能(スキル)となっているが、特定の手段を用いれば自軍側も同等の効果を発揮することが可能となっている。詳しくは後述の#同じ効果を得る方法、#類似した要素を参照。
レベル解放制編集
SFC版『第3次』から『α』までの作品のほぼ全てに導入されている仕様。パイロット能力の「直感」や「反応」が一定以上の値に到達、あるいは固有に設定された特定のパイロットレベルに到達するとステータス画面の「Wマーク」が点灯し、「2回行動」が可能となる[5]。なお、「直感」や「反応」は基本的にレベルアップでしか上昇しないため、前者と後者で違いは殆ど無い[6]。
作品によって違いはあるが、中盤あたりからリアル系を中心に可能になるパイロットが敵味方共に登場し始め、終盤には一般兵も含めた多くのパイロットが可能となる一方で、スーパー系は最終盤でも可能になるのは難しい、といった設定になっていることが多い。
- 扱われ方に特徴がある作品
- スーパーロボット大戦F / スーパーロボット大戦F完結編
- 『F完結編』は「反応」の成長速度が『F』より遅い設定に変更されているため、『F完結編』にデータを引き継いだ際に「反応」が低下し、2回行動解禁前の状態に戻されるという現象が発生する事もある。
- あまり知られていないが、2回行動が可能なレベルに到達していても、機体の限界反応が200未満であれば2回行動ができない。とは言え限界反応が200未満の機体はボールしかいないため、通常プレイではまず気付く事はない。ちなみにこの仕様は下記の『CB』も同様である。
- CB版第2次スーパーロボット大戦
- 敵のレベルが最後まで低く設定されているため、通常のプレイでは敵味方全員が2回行動可能レベルに到達しない。
- スーパーロボット大戦64
- 『リンクバトラー』と連動すれば序盤から味方のレベルを大幅に上げられる事と、味方の平均レベルに連動して敵のレベルも上昇する仕様のため、敵味方共に序盤から2回行動が可能になる場合がある。
- スーパーロボット大戦α
- 2回行動可能レベルに到達する敵パイロットが僅か5人しかおらず、大半はLv99という実質的に2回行動が不可能な値に設定されている。味方側の2回行動可能レベルもかなり後半になるよう調整されており、2回行動が猛威を振っていた『F完結編』の反省が伺える。
特殊技能(特殊スキル)編集
無条件で「2回行動」が可能となる特殊技能(スキル)。原則的に敵およびNPC専用となっており、他の特殊技能と同様にパイロットに設定された必要レベルに到達すると習得する[7]。
なお、戦闘時にはエースボーナス等で使用される「覚醒」の効果が加わることで、実質「3回行動」に強化される場合もある。
『30』は味方の平均レベルに連動して敵のレベルも上昇する仕様のため、前半から習得済みの場合もある。
ちなみに、技能としての2回行動はルーチンに作用する仕様のため、何らかの手段で2回行動所持ユニットをプレイヤーフェイズで操作できるようにしても効果はない。
主な所持パイロット編集
版権作品編集
- 飛影
- NPCが所持する例の一人。いわゆる「経験値泥棒」として猛威を振るう。
- ダミープラグ / EVA初号機 (暴走)
- EVA初号機の暴走時に登場。ほぼ全ての作品で所持。
- ラゴウ
- 『MX(PORTABLE)』で所持。ちなみに、『GEAR戦士電童』のラスボスであるガルファ皇帝は持ってない。
- 頭翅、音翅、両翅、双翅、詩翅(敵時のみ)
- 『Z』の堕天翅族系のネームドキャラは全員所持。
- XAN-斬-
- 『ZSPD』の実質的なラスボス。
- なお、実際の戦闘ではオーバースキルの効果で毎ターン「覚醒」を使用するため、事実上シリーズ初の「3回行動」となる。
- ゲイナー・サンガ、サラ・コダマ
- 『K』で洗脳時に所持。執拗に邪魔してくるが、撃破するとゲームオーバーなので無視するしかない。
- ムーンWILL、ズール皇帝
- 『第2次Z』で所持。
- ズール皇帝は『第3次Z天獄篇』でも所持。
- ロージェノム
- 『第2次Z破界篇』で所持。
- リボンズ・アルマーク、グレイス・オコナー、ムゲ・ゾルバドス
- 『第2次Z再世篇』で所持。
- コーウェン&スティンガー
- 『第2次Z再世篇』『V』『T』『30』で所持。
- 勇者ガラダブラ、ミケーネ神
- 『第3次Z』で所持。ミケーネ神は『α』以前の作品でよく見られた「2回行動」可能なザコ扱いの敵パイロットという久々の敵。
- トワノ・ミカゲ、宇宙魔王、ハーデス神、ハマーン・カーン、シャア・アズナブル、フル・フロンタル、アンチスパイラル
- 『第3次Z時獄篇』で所持。それぞれ原作のラスボスクラスである。
- ハーデス神は『V』、ハマーンは『T』、シャアは『X』『T』、フロンタルは『V』、アンチスパイラルは『X』でも所持。
- レナード・テスタロッサ
- 『第3次Z天獄篇』『V』で所持。
- エグゼブ、ブラックノワール、エンブリヲ、暗黒大将軍、闇の帝王
- 『V』『X』で所持。
- ブラックノワールは『T』でも所持。
- ドアクダー、マジンガーZERO、ガーゴイル(レッドノア搭乗時)
- 『X』で所持。
- デビルガンダム、機界新種、カギ爪の男
- 『T』で所持。
- カギ爪の男は『30』でも所持。
- ゾルタン・アッカネン、オルドナ・ポセイダル、ジアート、アレクシス・ケリヴ、ハシュマル、ディオルナ
- 『30』で所持。
- なお、アレクシスは弱体化により「3回行動」と入れ替わりでの所持となる。
バンプレストオリジナル編集
- エルデ・ミッテ
- 『MX(PORTABLE)』のラスボス。AI1搭乗時のみ所持。
- ケイサル・エフェス
- 『第3次α』のラスボス。
- インファレンス / クリティック
- 共に『W』のラスボス。インファレンスは敵時のみ所持。
- ヴィンデル・マウザー
- 『A(PORTABLE)』のラスボス。なお、GBA版では「2回行動」が存在しないため、習得するのはPSP版のみとなる。
- ジ・エーデル・ベルナル
- 『Z』のラスボス。なお、ランドを主人公にした場合は同じ機体と能力を持ったジ・エーデルが3体登場する。
- ル=コボル
- 『K』のラスボス。
- ルド・グロリア
- 『L』のラスボス。
- 破界の王ガイオウ
- 『第2次Z』のラスボス。
- ユーゼス・ゴッツォ
- 『第2次OG』のラスボス。なお、エースボーナス発動後は実質「3回行動」となる。
- 特殊技能となる前の『α』では終盤に「2回行動」可能レベルに到達している。同作では数少ない敵の「2回行動」可能パイロットの一人。
- カリ・ユガ
- 『UX』のラスボス。
- 尸空
- 『第3次Z時獄篇』エピローグのボス。
- 『第3次Z天獄篇』では中盤から「3回行動」にスキルが変化する。
- クラヴィア・アーゴ
- 『第3次Z連獄篇』のラスボス。
- クェパロク・ナーモ
- 『OGDP』のラスボス。なお、エースボーナス発動後は実質「3回行動」となるが、ある条件下に持っていけばネオ・グランゾンを回復させることしかできなくなってしまう。
- バルギアス
- 『BX』のラスボス。
- ネバンリンナ
- 『V』のラスボス。困難ルートでのみ所持。なお、「覚醒」を使用するため実質「3回行動」となるだけでなく、同時に25体出現する。
- 通常ルートでは登場するのは1体となるが、技能は「3回行動」に上昇している。
その他
- ルアフ・ガンエデン
- 『第3次α』で所持。
- アプリカント
- 『W』で敵時のみ所持。
- アイム・ライアード
- 『第2次Z』で所持。なお、中盤までは未習得扱いで「???」表示となり、『第2次Z再世篇』に登場する虚像は所持しない。
- ユーサー・インサラウム
- 『第2次Z再世篇』で所持。
- アムブリエル
- 『第3次Z』で所持。
- ストラウス、アドヴェント、イドム
- 『第3次Z天獄篇』で所持。
- ストラウス、アドヴェントは途中から「3回行動」にスキルが変化する。
- フェイルロード・グラン・ビルセイア、カークス・ザン・ヴァルハレヴィア、ヴォルクルス(合体)、ペルフェクティオ、イルイ・ガンエデン
- 『第2次OG』で所持。なお、フェイル、カークスは敵対時のみ所持となっており、カークスは同作(OGシリーズ本編全体でも)最初の所持者でもある。
- ヴォルクルスは『OGDP』でも所持。
- 特殊技能となる前の『EX』ではフェイル、カークス、ヴォルクルスは各章のラスボスであり、全員「2回行動」可能レベルに到達している。
- ヘルルーガ・イズベルガ、グ=ランドン・ゴーツ
- 『OGMD』で所持。同作のラスボスは3回行動を所持しているため、同作ではこの2人しか所持していない。
- セルリック・オブシディアン
- 『X』で憑依時に所持。
- エイム・プレズバンド、ラグナヤル・ディンハーリッシュ
- 『T』で所持。
- カールレウム・ヴァウル、師父、アテンダント
- 『30』で所持。
- なお、カールレウムは味方加入時は消失、ラスボス時は「3回行動」にスキルが変更される。
同じ効果を得る方法編集
精神コマンド編集
現行作品ではこの方法が主流。SPが許す限り無制限に行動を続けられるが、再行動系の精神コマンドは軒並み消費SPの大きいものが多い。
強化パーツ編集
- プラチナエンブレム
- 『第2次Z再世篇』から登場。行動回数+1の効果を持つ。
- 入手条件は「SRポイントが一定数に到達」であり、周回時の引き継ぎは不可能となっているため、通常プレイでは1個しか保持できない。なお、チートで本パーツを複数装備しても効果は重ならない。
- 『α外伝』より廃止されていた自軍パイロットの「2回行動」が、このパーツによって久々に復活することとなる。
- アウェイクントリガー
- 『30』に登場。行動回数+1の効果を持つ。
- 入手時期はやはり終盤付近で、1周のプレイで最大2つ入手可能。プラチナエンブレムとは違い周回時の引き継ぎが可能となっているが、複数装備しても効果は重ならない。
- CHRONO H、番人の因子、XXXファイナル
- 『30』に登場。行動回数+1に加えて、それぞれが更に特殊な効果を持つ。
- 獲得条件はスーパーエキスパート+モードの本編最終話クリア、エクストラチャプターの特定ミッションクリアと困難なものになっている。
その他編集
- 必殺技ユニットパーツ
- 『DD』では一部のSSR必殺技ユニットパーツに条件付きで「2回行動」を可能にする効果が含まれている。
- ゲッターノワール・Gの分離形態やゲッターアーク、グリッドマンが所持。
類似した要素編集
- 連撃
- 『OGs』などに登場するツイン精神コマンド。条件付きの覚醒というような効果。
- ヒット&アウェイ
- 『OG』から登場した特殊技能。条件付きだが攻撃(補給装置なども原則OK)後に移動が可能となる。
- 『NEO』『OE』では武器特殊能力になっており、効果も少し異なる。
- 連続行動
- 『第2次Z破界篇』から登場した特殊スキル。条件付きの「2回行動」とも言える。
- 二連撃
- 『OE』で登場した特殊技能。攻撃のみの「2回行動」とも言える。
- マルチアクション
- 『第3次Z』で登場した「タッグコマンド」の一つ。連続行動とほぼ同じだが、状況次第では3~4回どころか20回行動すら可能となる。
- 『V』では「エクストラアクション」の一つとして登場しており、ほぼ同様の感覚で使用できる。
- ゴーマ
- 『グラヴィオンZwei』に登場する敵。『Z』ではEPの最初に特殊行動として移動を行い、同EPの最後に通常行動で攻撃という「2回行動」に似た変則的な行動パターンを取る。
関連項目編集
脚注編集
- ↑ 通常のプレイでは到達不可能なレベルに設定されている、Lv99でも不可能、といったパイロットが存在する作品もある。
- ↑ 分離→サブ側のみ行動→合体で「2回行動」可能のサブパイロットのみが先に1回行動した場合も含む。
- ↑ 前者はスーパーガンダム、後者はゲッター系が主な該当ユニット。
- ↑ コン・バトラーVなど複数人のサブパイロットがそれぞれメインパイロットに変化する分離では、「2回行動」不可能状態だったサブがメインとなる機体のみが行動終了後の状態で登場する。
- ↑ PPで条件を達成した場合はそのまま2回目の行動に移ることが可能。
- ↑ 『F完結編』のドモンなど、一部例外はある。
- ↑ 多くは初登場の時点で習得済み(Lv1で習得など)になる設定となっている。