偽物とは、本物を偽った存在を指す語句。対象が人間である場合は偽者となる。
主人公メカやパイロットにそっくりな敵が登場するのは、ロボットアニメにおける定番イベントのひとつとなっている。本項目ではそのようなSRWに関係する偽物(偽者)要素を取り扱う。
概要
偽物(偽者)を用いる主な利点としては、敵を騙し討ちにできること、本物の評判を下げ周囲からの信頼を落とすことなどが挙げられる。また、本物の性能をそっくりそのまま複製することにより、その戦力を自軍部隊に加え、あわよくば量産し、本物とも互角以上に渡り合う事が可能ということもありえる(往々にして、パイロットの突飛な発想や、周囲の援助などにより性能差を覆されて負けるのがお約束であるが)。
偽物ロボットは、視聴者に見分けが付くように、本物より凶悪な外見や、黒っぽいカラーリングを有している(スーパー系の場合往々にして「ブラック○○」「ダーク○○」「○○シャドウ」といった名称)ことが多い。しかし、作中の一般市民にとっては本物と見分けが付かないので、視聴者から「どういうことなのだ」と疑問視される事も多い(瓜二つでほとんど見分けがつかないなどの『例外』も多数存在するが)。
もっとも、『空想科学読本』でも著者の柳田理科雄氏に指摘されてるように「“神の視点”で見る視聴者はともかく、劇中の人物達が『激しく動き回る巨大な存在』を正しく認識できるとは限らない」という意見もある。
また、稀に本物の身を守るために成り代わる場合=影武者も存在する。
この他、鹵獲した敵機や盗み出した設計図等を元に作られたコピー機体なども、コピーされた側からすれば「偽物」になると言えなくもない(例:桜多吾作版『グレートマジンガー』の量産型グレートマジンガー、『機動戦士ガンダムAGE』のガンダムレギルス、『コードギアス』に登場するグラスゴーのコピー機体である無頼など)。この例ではジェニオンも一応該当する(ジェミニスからは一貫してジェミニアの偽物扱いされている)。
SRWにおいては、味方機体のグラフィックや戦闘アニメのモーションをそのまま使い回せるという利便性もあり、原作では一発退場した偽物が続くシナリオで量産機として登場することがままある。(もっとも、ゴッドマーズのように左右非対称な機体の場合はそういったごまかしが効かないが…)
主な偽物メカ
スーパー系
- 偽グレンダイザー
- ベガ獣ベニベニ(SRW未登場)がグレンダイザーへと変身した姿で、スペイザーと合体した状態にも化けられる。極めて再現度の高い偽物。
- 『第2次(G)』に登場したものはベガ獣ではなく、マ・クベが用意したDC製のロボット。
- メタルビースト・ドラゴン
- ゲッタードラゴンの偽物だが、量産型ゲッターGを融合させた真ドラゴン内部で発生したので、ある意味では本物とも言える要素を持っている。早乙女博士らが操縦する。
- なお、原作漫画版ではゲッターチームの面々や真ゲッターロボの偽物も登場している。
- 兎猿猴
- 他の機体に化け、瞬時に偽物になれる能力を持つ。原作ではゲッターD2(SRW未登場)の部隊に紛れ込み不意打ちを成功させた。
- 『DD』では真ゲッター1に化身して流拓馬らを混乱させたが、一文字號の介入により正体を暴かれている。戦闘中は偽物と発覚していないためか、化身中でも名義分けはされていない。
- ギルディーン
- ライディーンに似せた化石獣。色が違う。
- 偽コン・バトラーV
- どれい獣ザンギャル(SRW未登場)にコン・バトラーVそっくりの装甲を装備させ、悪事を働いた。『R』に登場したものはそういった設定は無く、単なるコン・バトラーVそっくりのロボットという扱い。
- また、これを受けて南原コネクション側は世間(とキャンベル星人)の目をごまかすためにハリボテのコン・バトラーVを自爆させており、このような作戦は『新機動戦記ガンダムW』で同様の事例が見受けられる(『R』でも後者に携わったレディ・アンはすぐに計画を見抜いた)。
- ケロット(コンV)
- 味方側が偽物を用意した変則的なパターン。ケロットがコン・バトラーそっくりの装甲を被り、囮役になる活躍を見せた。
- 『A』にて再現。GBA版ではイベントのみだったが、『A PORTABLE』ではイベント以降もカスタムボーナスによって常用できる。
- ガスコン専用ロボ (偽)
- ガスコン専用ロボの偽物。
- 偽ダイターン3
- コマンダー・トーレスが大量に繰り出したダイターン3の偽物。大きさは本物の半分程度。
- ブラックガイン、ブラックマイトガイン
- ホイ・コウ・ロウがガインの超AIをコピーして作りだしたガイン及びマイトガインの偽物。しかしガインの「正義の心」まで忠実にコピーしてしまった。ちなみにホイ・コウ・ロウ自身が乗り込むブラックパイルダーも、ある意味ホバーパイルダーの偽物と言えなくもない。
- 『X-Ω』ではややこしい事に「ブラックマイトガインの偽物」、つまり「マイトガインの偽物の偽物」が登場し、下記のニセセイリュウと共に戦いを挑んでくる。
- EI-15
- 元GGGメンバーの犬吠崎実が変身したゾンダーロボ。勇者ロボの予備パーツを取り込んで、ガオガイガーそっくりの姿になった。
- 『W』ではホリスにより「カオカイカー」と命名される。
- スターガオガイガー (レプリジン)
- レプリギャレオンが本物のステルスガオーⅡ、ライナーガオー、ドリルガオーとファイナルフュージョンした形態。レプリギャレオン以外は本物のパーツを使用しているので、強さもほぼ同一。
- ジャークライジンオー
- ベルゼブがアークダーマに「ライジンオーは迷惑だ」と吹き込んで生み出した偽物。タイダーが「お菓子屋を襲わせてお菓子を強奪する」というあまりにくだらない悪事を働いたため、ライジンオーを動かす子供たちに疑いの目が行くことになった。
- ダークゴウザウラー
- 原子王がギルターボの頭脳から得たデータを用いて作りだしたキングゴウザウラーの偽物。カラーリングが異なるものの、外見は同じである。
- なお、機体性能はオリジナルより上だが、機体の弱点までも忠実にコピーしていた。その点がアダとなり敗北してしまうのは、皮肉としか言えない。
- ゴーナグール
- ケルナグールがジッター博士に造らせた、ゴーショーグンそっくりのドクーガメカ。外見は似ているがビムラーは使えない他、カラーリングが異なる。
- ドスハード
- ゴーショーグンで登場のメカ。原作では偽物扱いされないが、その特徴あるデザインとカラーリングの為、『第2次α』ではとある作品のキャラクターが悲鳴に近い叫びを上げている。
- 偽ダンクーガ
- ムゲ帝王の作り出した偽物。足首など一部を除き、外見が全く同じという、精巧な偽者。
- ミラーソーラーアクエリオン、ミラーアクエリオンマーズ、ミラーアクエリオンルナ
- アクエリオンの姿をした神話獣。当然三形態に変形できる。
- ゴッドマーズ (OVA)
- 原作ではTV版とはデザインが違うだけの同一機体扱いだったが、『D』においてはギシン帝国がマーグ用に作り上げたもう一つのゴッドマーズという扱いになっている。偽物というよりは同系機というのが適切か。
- また、原作では完全にゴッドマーズそっくりな贋物も登場。破壊活動を行いマーズに罪を擦り付けた(SRW未登場)。
- ブラックダイ・ガード
- ダイ・ガードの偽物…と言うよりは形がよく似ている敵と言うべきか。
- デモンペイン
- デモンベインのコピーとして建造された破壊ロボ。デモンベイン自体が鬼械神の模造品であるため、鬼械神の模造品のコピーというややこしい機体。しかし、能力はほぼ同等で、駆動効率や遠距離攻撃力に至ってはこちらの方が優っている。
- 『UX』ではさらに当機を、アル・アジフの断片の力を利用し大量増殖。鬼械神の模造品のコピーの複製品がパイロットごと増殖した。
- ブラックシンカリオン
- E5に酷似した外見の闇のシンカリオン。
- 『X-Ω』ではややこしい事にブラックシンカリオンの偽物が登場し、セイリュウの偽物(複製)が搭乗した。
- ダークグラディオン
- グラディオンのコピー機体。初対決では完全にグラディオンと同一の姿に偽装していたが、後に判明した正体も大まかな姿はカラーリングを除きグラディオンに酷似している。
ガンダムシリーズ
- ハイザック
- 一年戦争終結後、地球連邦軍によって連邦とジオンの技術の融合を目指して作られた機体。ザクの構造を参考にしたためザクそっくりの外見になっている。ティターンズ所属の機体はジオン残党への恫喝を目的としてカラーリングまでザクに似せたため、そのジオン残党からは「ザクの偽物」扱いされている。さらにティターンズ壊滅後はジオン残党やその流れを組むネオ・ジオンで運用されるという皮肉な末路を辿っている[1]。
- このほかにも宇宙世紀ではザクのフレームにジムそっくりのハリボテを被せたゲム・カモフ(SRW未登場)や、サイコ・ザクMk-II(SRW未登場)に鹵獲したガンダムの装甲を付けたパーフェクト・ガンダム(SRW未登場)なども作られている。その遠い未来が舞台の『∀ガンダム』では、フラット(SRW未登場)にヒゲを付けただけ(ボンボン漫画版では頭部もガンダムっぽく塗装された)の偽∀ガンダムなども登場した。
- デスマスター
- マスターガンダムの姿をしたデスアーミー。他にもドラゴンガンダムに化けた、デスドラゴン(『J』のデビルガンダムの戦闘アニメにのみ登場)も存在している。
- また、『MX』ではシャッフル同盟の4機をDG細胞で忠実にコピーした偽者が登場する他、『スーパーヒーロー作戦』ではウイングガンダムやガンダムデスサイズに擬態した偽物が登場した。
- 漫画『超級!機動武闘伝Gガンダム』では、さらにガンダムマックスターやガンダムローズ、ボルトガンダムの姿をしたデスアーミーが登場する。
- ELS GN-X IV
- ELSが擬態した『00』版「偽物ガンダム」。他にもバイカル級航宙巡洋艦やアスカロンや漫画版のダブルオーガンダムなど多種多様な機械に擬態している。
- マッドゴーレム
- OVA版の設定では、本来のマッドゴーレムは「伝説の巨人サイコゴーレムの守り神」であり、ジオン族がムーア界でバーサル騎士ガンダムたちにけしかけた大量のマッドゴーレムは上記「巨人の守り神」の偽物にあたる(『BX』に参戦したマッドゴーレムはこの「本来のマッドゴーレムの偽物」である)。
- 一方でカードダスや漫画版では「サイコゴーレムの偽物」としてジオン族に造られたのがマッドゴーレムであり、こちらでは「守り神」の設定はなく「本物のマッドゴーレム」はいない。
リアル系
- 偽キングゲイナー
- リオンネッターのオーバースキルによって出現したキングゲイナーによく似た機体。ただし、手だけはリオンネッターと同様で王冠を被っている(ゲームキングを表していると思われる)為、見分けはすぐにつく。
- ほかにも原作ではオーバーデビルに操られたブラック・ドミが変身した姿としてラッシュロッド、ブラックメール、プラネッタの偽物が登場した。
- シャドウ (バーチャロン)
- 『電脳戦機バーチャロン マーズ』Mission M-12において、自機と同型のシャドウが出現する。シャドウの特徴に準じ、機体色は黒で固定。人間を超えた反応速度でプレイヤーの行動に対応してくる超反応によって、性能というより機械的な腕前でプレイヤーを上回ってくる。SRWでは、お約束としてここでしか登場しえない特殊機体シャドウも雑魚敵として出現する。
その他作品
- ロクショウ(コピー)
- 『X-Ω』で登場したコピー体。コマンダー・ベンメルが大量に複製したベンメルコレクション。なお、ベンメル自身も快盗レトルトに変装し彼の偽物になっている。
バンプレストオリジナル
- アインストアイゼン
- アインスト・アルフィミィがキョウスケ・ナンブを理解しようとして、アルトアイゼンをコピーして作りだしたアインスト。
- 「アルトアイゼンの偽物」としては、『OGクロニクル』でもクエバス基地の司令官フェルベール・ダルランがATXチームの勇名を利用するため量産型ゲシュペンストMk-IIにハリボテの武装を取り付けた「アルトモドキ」を作っている。
- ライオットX
- 詳細は不明ながら武装や技に「イミテイト(=模倣する)」の名を冠しており、ライオットシリーズ(特にライオットC)に似せて造られた偽物なのかも知れない。
- ブルーディスター
- デストルークが量産したブルーヴィクターの偽物。ブルーディスター自身も「所詮は紛い物」と自覚している。
- ファントム
- フォルミッドヘイムがネバーランドから得たゲシュペンスト・ハーケンのデータを基にダウンサイジングして作り出したパーソナルトルーパー。
- なおゲシュペンスト・ハーケン自体も、封印戦争後にマリオン・ラドムが残されたデータを基にオリジナルサイズのコピー機を作り出している。
- ゼルガード・ミラー
- ホープスがドグマで一時的に生成したゼルガードの偽物。
主な偽者
スーパー系
- 偽デューク・フリード
- ベガ星連合軍の兵士が変装。『第2次』ではマ・クベの作戦でDC兵士が変装した。
- ズール皇帝 (偽)
- ズール皇帝が作り出した分身。複数登場する。SRWでは敵ユニットとして登場することもあり、大抵の場合偽者ながらかなりの強敵。
- ガスコン (偽)
- ガスコンの偽者。
- 剛健太郎 (偽)
- 剛兄弟の動揺をさそうため、ボアザン軍が用意したサイボーグ。『α』『DD』でイベントとして再現された。
- 天海護 (レプリジン)
- レプリジンと呼ばれる複製生命。本来は本物と同じく優しい心を持っていたが、洗脳されて悪人になってしまった。
- アンチ
- 戦う相手の能力をコピーしていく能力を有しているため、闘い続けるうちにグリッドマンに似た姿になっていき、内海からは「パクリヤロウ」とまで言われてしまった。しかし、その果てに自らの命に答えを出したアンチは、自身を新たなグリッドマン「グリッドナイト」に変身させる。偽物として完成すると同時に、新たな本物に昇格した好例。
ガンダムシリーズ
- シャア・アズナブル
- 本名はキャスバル・レム・ダイクン。親の仇であるジオン公国に入りこむ為に使用。
- 漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』(SRW未参戦)では、キャスバルの逃亡先にシャア・アズナブルという瓜二つの風貌をした人物がいて、キャスバル(この時はエドワゥ・マスと名乗っている)はジオンの追及を逃れるために彼と入れ替わり、その為キシリアが放った刺客による事故を装った爆破工作によって「本物のシャア・アズナブルは、エドワゥ・マスとして死亡」した。
- こうして、世に言う「赤い彗星」として有名になるシャア・アズナブルが誕生することとなる。
- なお、シャア(キャスバル)は後年のグリプス戦役でもクワトロ・バジーナと名乗る等、都合4つの名前を持つことになる。
- フル・フロンタル
- シャア・アズナブルを失ったネオ・ジオン残党軍「袖付き」を束ねるシャアと瓜二つの人物。外見はもちろんのこと、声までもがあまりにもよく似ている(声優はシャアと同じ池田秀一氏)。当の本人はシャアである事を否定しながら、シャア本人でしか知り得ないような事まで把握している節もある。その正体はジオン共和国によってネオ・ジオンの新たな旗頭となるべく用意された「シャアの再来」たる強化人間である。
- シャアと共演している『第3次Z時獄篇』では、彼の影武者とされており、シャアの偽者と自他ともに認めている。
- ゾルタン・アッカネン
- フロンタルと同じく「シャアの再来」候補として開発されたが、失敗作の烙印を押された偽者にすらなれなかった男。このことが彼にとって強烈なコンプレックスとなっている。
- ミネバ・ラオ・ザビ(オードリー・バーン)
- 『ΖΖ』では、彼女の影武者が擁立されていた。スパロボでは『第3次Z時獄篇』で一部設定を拾われている。
- クラックス・ドゥガチ
- 複数のバイオ脳に己をコピーし、精巧なアンドロイドも併用して影武者・分身の如く運用する。「わしら自ら」と口にする程の同質性だったが、トビア達には生身の人間が発して機械が発しない怨念の有無を見抜かれていた。
- ジン・ジャハナム (偽)
- リガ・ミリティアの指導者を務める、本物のジン・ジャハナムにしてウッソの父、ハンゲルグ・エヴィンの偽物。臆病で口先だけ大きい太った中年男で、「置物のタヌキ」と揶揄されている。
- 劇中で「ジン・ジャハナム」と言った場合この「置物のタヌキ」のおじさんを指すが、設定上ではリガ・ミリティアには「ジン・ジャハナム」を名乗る人間が彼の他に何十人も存在している。SRWではこの設定に準じ、『D』では(「ジン」繋がりで)神隼人が「ジン・ジャハナム」を務めている。
- 『第2次G』ではビアン・ゾルダーク、『30』ではミネバ・ラオ・ザビがそれぞれ本物のジン・ジャハナムというクロスオーバーがあった為に、それらの作品では「原作では本物だったハンゲルグも偽物」という事に(『第2次G』ではハンゲルグは未登場なので、彼が原作同様にリガ・ミリティアに所属しているのかも不明であるが)。
- シュバルツ・ブルーダー
- デビルガンダムに取り込まれたキョウジ・カッシュがDG細胞によって作り出した自身のコピー。そもそも名前自体がドイツ語で「黒い兄」を意味するため、解る人には正体がキョウジだとは解っただろうが、影武者に近い存在だったというのは意外だったであろう。
- なお、真のシュバルツ・ブルーダーはデビルガンダムとの交戦で死亡しており、その身体を基にキョウジのコピーが作られたため、「シュバルツ・ブルーダーの偽者」でもあるといえる。
- トロワ・バートン
- 本編に登場したのは、本当のガンダムヘビーアームズのパイロットである真のトロワ・バートン(デキム・バートンの息子)が殺害されたために、代わりに立候補してきた代役。
- なお、真のトロワ・バートンの代役になった彼は、元々「名無し」と呼ばれていた一般兵である。
- ミーア・キャンベル
- デュランダル議長が人心掌握の為に用意した偽のラクス・クライン。元々似た声の持ち主であり、整形手術で外見までほぼそっくりに仕立てられた。声優もラクス役の田中理恵氏が兼任している。
- なおボディラインについては本物より遥かに豊か(こちらは整形ではない天性のもの)なのだが、本編では何故か誰も気にしなかった。
- 『K』では救出後、ラクス公認の影武者となった。
- キエル・ハイム&ディアナ・ソレル
- 瓜二つのキエルとディアナが戯れに入れ替わった事を契機にお互い深みにハマり、キエルはディアナの影武者を、ディアナはキエルとして生活し始める。真実を知るロラン・セアックやハリー・オード達も諫めるどころか、じきに護りながら後押しするような立場になっていき、最終的に「ディアナ・ソレル」として月に帰ったのはキエルの方になった。
- 上記はアニメ版の流れで、複数執筆された漫画・小説版のそれぞれで大きく展開が異なる『∀ガンダム』だが、この影武者関係は(少なくとも当人達にとっては)円満に着地する作品が比較的多い。
- アレックスシャドウ、ゼータシャドウ、ダブルゼータシャドウ、ニューシャドウ
- ティターンの魔塔の銀の間の魔力によって生み出されたアルガス騎士団の幻影。通称アルガスシャドウ。原作ではバーサル騎士ガンダムの偽物であるバーサルシャドウも登場。
- 『BX』では、ドラゴンベビーがジャーク帝国から提供されたアークダーマを使って作り出した(この内ダブルゼータシャドウとニューシャドウのみ魔法で姿を本物に似せた)が、騎士ガンダムがバーサルになる前から作っている為かバーサルシャドウのみ未登場となった。
- なお、昨今では珍しく本物と姿が左右反転しているが、元々原作の時点でも鏡写しで左右反転している。
リアル系
- オルドナ・ポセイダル
- 本物の恋人ミアンが成り代わった影武者。
- 本物とは似ても似つかない(そもそも性別からして違う)が、本物のポセイダルであるアマンダラが正体を隠しているため、影武者である事には気付かれない。
- しかし、一説にもよればそのアマンダラもまた真のポセイダルではなく影武者であるともされている。
- 豪和ユウシロウ
- 過去に死亡した本物の豪和家の四男・憂四郎の代わりを務めさせるため、彼の記憶を植え付けられた替え玉。この真相を知ったことで、ユウシロウは自身が何者かを追究すべく行動していく。
- 行政特区日本の百万人のゼロ
- 『コードギアス 反逆のルルーシュR2』劇中にてブリタニアとの密約で「百万人の日本人を行政特区日本に参加させる代わりに、自分(ゼロ)を国外追放の形で見逃せ」と取引をしたゼロが仕掛けた計略。黒の騎士団メンバーのみでなく百万人の日本人全員にゼロの衣装を着用させて、全員を国外脱出させることに成功する。
- この件は極端な例だが、そもそも「ゼロ」とは個人ではなく記号という扱いであり、当時のゼロの正体であるルルーシュ・ランペルージも最終的に枢木スザクにゼロの立場を引き継がせている。あくまで公には、中身がルルーシュでもスザクでも百万人の日本人でも記号を被れば「ゼロ」である。
- 『X-Ω』のイベントシナリオではこの一件を踏まえ、その場に居た味方全員がゼロの扮装をするかく乱戦法が存在する。
- ゼロ (白の騎士団)
- 『X-Ω』のイベント「赤と白」に登場したゼロの偽物。テロリスト組織「白の騎士団」を率いる存在であり、黒の騎士団のゼロとは無関係であるため、数多存在するゼロの中で彼は明確な偽物である。
- ダイゴウジ・ガイ
- 原作では彼の没後に登場した白鳥九十九と容姿が非常に似通っていたが(声優も同じ)、その繋がりか『W』では彼の影武者として暗殺の魔の手を切り抜ける役割を果たす(真相としては元一朗が暗がりでガイと九十九を間違えたのであるが、撃たれたガイ本人は「九十九を暗殺する事に躊躇いを持っていたため、自分と九十九を見間違えた」と評している)。
- ミハエル・ブラン、クラン・クラン、ミーナ・ローシャン、カナリア・ベルシュタイン
- 『第3次Z天獄篇』にてオズマの作戦で偽FIRE BOMBERとしてライブをすることになる。
バンプレストオリジナル
- 偽ハガネ隊、偽ヒリュウ隊
- 『OG1』リュウセイ編終盤、ホワイトスター内に現れた自軍の偽物。その正体はアタッドがトラウマシャドーで作り出したコピー。これ以前にも彼女は同様の能力でシュウやビアンの偽物をマサキ達と戦わせている。
- ウォーダン・ユミル
- 『OG2』で登場した、シャドウミラーが平行世界のゼンガー・ゾンボルトのデータを元にして産み出したWシリーズの1人で、ナンバーはW15。仮面を被っているものの容姿や性格、声までもゼンガーと全く同じ。
- アプリカント
- ブレスフィールド・アーディガンがザ・データベースの「観測者」として作り出した自身のコピー。容姿・性格全てをオリジナルのブレスから受け継いでいる。
余談
- サイバスターの偽物が『第4次スーパーロボット大戦』のROM上に存在する。
- 特撮番組『ウルトラマン』及び『ウルトラセブン』(共にSRW未登場)にも、それぞれ主人公の偽物が登場する。どちらも『ヒーロー戦記』にザコ敵として登場するほか、『スーパーヒーロー作戦』にもニセウルトラマンが中ボスとして登場する。