分身
概要編集
気力が一定値以上になることで発動条件が満たされ、確率で全ての攻撃を回避する。発生確率は50%で固定の場合が多いが、『スーパーロボット大戦J』以降の任天堂携帯機シリーズでは自分と敵の技量差に依存するなど、発生確率が異なる場合もある。機体の特殊能力である場合と、パイロットの特殊技能(スキル)である場合がある。
通常の回避とは別に判定が行われるため、例え表示上の敵の命中率が100%でも発動する(作品によっては内部的な命中率が200%を超えていた場合、分身が発動しないようになっていることもある)。逆に十分に運動性や回避が高く通常通り回避できる場合ほとんど意味がない(ただし作品によっては命中率が0%でも分身が発動することもある)が、連続ターゲット補正が累積した状況では発動を期待できる。また同系統の完全回避能力(切り払いや撃ち落としも含む)が複数ある場合は、それぞれ別個に成否判定が行われるため、実質的な完全回避率はより高まる。さらに精神コマンドのひらめきを使用中に発動した場合、ひらめきを消費せず保持したままになるタイトルもある。必要気力の条件は重いものの高確率でEN消費もなく発動する、かなり強力な能力である。作品によっては援護防御の際にも発動することがある。
敵が所持している際も同様であり、発動するとどんなに命中率が高くてもこちらの攻撃を回避されてしまうため、その場合は非常に厄介な能力であるといえる。特にボスクラスの敵がこの能力を所持していると思うようにダメージを与えられず、無駄な消耗を強いられる可能性もあるため、精神コマンドの必中や直撃を使うか、脱力で敵の気力を能力が発動しない数値まで下げてから戦うのが望ましい。
スパロボでは分身と同系統の能力が多数存在するため、それらの総称として扱われることもある。『W』からは「分身」という名称を使わず各作品ごとの固有の名称で表現されるようになり、『L』以降の作品では「特殊回避」と総称されている。
分身系能力の弱点編集
基本的に全て精神コマンドの必中(感応)や直撃で無効化される他、一部の作品では上記の通り、命中率が200%以上を超えると発動しなくなる。また、技量差に準じた確率で発動する場合はパイロット養成等で技量を上回らせることでも発動を抑える事が出来る。
なお、『スーパーロボット大戦MX』のみ、分身系能力を無効化する武器属性「拡散」がある。
意外な弱点として、回避判定なので回避で気力が稼げないパイロットとは相性が悪い。
分身・特殊回避系の特殊能力編集
分身だけでなく、他の特殊効果を併せ持っているケースもある。有効なリンクが貼られている能力や技能の詳細は、そちらを参照。
分身と同じ効果編集
シリーズや種類によって、発動に必要な気力や発生確率は異なる。
特に注釈がない場合は、共通で以下の効果。
- 一般シリーズ:気力130以上で発動。50%の確率で全ての攻撃を回避。
- 『MX』:敵の分身系能力は発生率30%。
- 『J』『W』『K』:気力130以上で発動。自分と敵の技量差で発生確率が変動。
- 『L』『UX』『BX』:『K』までと同様だが、最大発生率が能力ごとに異なる。
- 『NEO』:気力130以上で発動。発生率25%。
- 『OE』:必要気力・発生率は特殊能力レベルにより変動(基本Lv1では気力130以上で発動・発生率20%)。レベル上昇で必要気力が下がり、発生率が高まる。
- オープンゲット[1]
- 『A』以後の多数作品のゲッターロボ系全形態(漫画版真ゲッターやブラックゲッター、『NEO』でのゲッター3 (新)は除く)
- ゲッタービジョン
- ゲッター2
- マッハスペシャル
- ゲッターライガー
- ネオゲッタービジョン
- ネオゲッター2
- 真マッハスペシャル
- 真・ゲッター2
- 真ゲッタービジョン
- 真・ゲッター2(一部シリーズ)、真ライガー
- M.E.P.E.
- ガンダムF91(X)
- ゴッドシャドー
- ゴッドガンダム
- ハイパージャマー(一部シリーズでは強化パーツとして登場。Zでは発生確率30%)
- ガンダムデスサイズ、ガンダムデスサイズヘル、ガンダムデスサイズヘル(EW版)
- 高速回避
- デスティニーガンダム(UX)、ユニコーンガンダム(BX)
- 量子化
- ダブルオーライザー(OE)、ダブルオークアンタ(V)
- 量子ジャンプ
- ダブルオークアンタ(V以外)
- オフ・シュート
- 『UX』以降の聖戦士ダンバイン系オーラマシン全般
- 超高速回避
- ナナジンなどリーンの翼系オーラバトラー
- イリュージョン・フラッシュ
- 電童・バイパーウィップ、凰牙・バイパーウィップ
- ミラージュコロイド
- ブリッツガンダム、アストレイゴールドフレーム天、ナナバルク
- ホログラフィックカモフラージュ
- ボルフォッグ、ビッグボルフォッグ、ポルタン
- オーロライリュージョン
- 幻竜神
- ES爆雷
- ジェイアーク(キングジェイダー)、ピア・デケム・ピット(ピア・デケム・ピーク)
- 緊急回避
- グリフォン
- オープンケロロ
- ゴッドケロン
- イリュージョンプロテクト
- 大空魔竜 (LOD)(『L』では発動率最大10%)
- ECS (J・W)[2]
- ARX-7 アーバレスト、M9 ガーンズバック、ファルケ、コダール系
- ステルス装置
- ダリア・オブ・ウェンズデイ
- 電磁迷彩(『L』は発動率最大20%、『UX』は発動率最大35%)
- アパレシオン、ジャック・スミス(UX)、アルマ(ステルス仕様)
- ステルス(『L』は最大30%、『UX』は最大35%)
- R-ダイガン
- ニトクリスの鏡
- デモンベイン
- 見えざる傘
- シド
- アリエル・モード
- ヴィルキス
- 高機動回避
- イカルガ
- 瞬幻足
- アースゲイン、ヴァイローズ
- プリズミック・ハレーション
- クレセディア
- ラースエイレム(『OGシリーズ』)
- グランティード・ドラコデウス、クストウェル・ブラキウム、ラフトクランズ、ラフトクランズ・アウルン、ラフトクランズ・ファウネア、ラフトクランズ・カロクアラ、ズィー=ガディン
分身の他、能力値の上昇や特殊能力追加等の効果が得られるもの編集
- V-MAX(特殊能力)
- レイズナー、ニューレイズナー、ガッシュラン、ザカール
- V-MAX強化
- ニューレイズナー(一部シリーズ)
- V-MAXIMUM(特殊能力)
- レイズナーMk-II(形態共通)
- V-MAXレッドパワー(特殊能力)
- ザカール
- オーバースキル(『Z』の一部オーバーマンのみ)
- キングゲイナー(30%⇒50%)、メックスブルート、ドミネーター(50%)、ブラック・ドミ(25%)
- オーバースキル「加速」(K)
- キングゲイナー
- オーバースキル「超加速」(K)
- キングゲイナー
- オーバースキル「時間停止」(K)
- ラッシュロッド
- オーバースキル「変形」(K)
- ドミネーター、ブラック・ドミ
- ハイパーブースト
- ガンダムAGE-2 ダークハウンド
- レース・アルカーナ(強化パーツ専用能力)
- 特殊能力としては『K』で登場。気力130以上で、分身と『ビームコートL3』『HP回復L1』が追加。『K』では中点による区切りがない。レース・アルカーナの設定出典作は『D』だが、同作では特殊能力化されていない(ただし関連のオリジナル主人公機には分身を持つものがある)。
- イマジナリィロード
- ストレイバード
分身の他、移動コストと敵ユニットを無視編集
これらは『移動可能な全ての地形で、消費移動力が1になる』『敵ユニットの配置に関係なく移動できるため、迂回による余計な移動力消耗がない』『移動時の消費ENがなくなる』と言った利点を持つ。更に他の追加効果を得られる能力もある。基本的には原作におけるワープや瞬間移動系の能力に効果が付加されている形であり、作品によっては分身効果が無い場合もある。
- ボソンジャンプ/跳躍[3]
- エステバリス・アキト機、ブラックサレナ(高機動型含む)、ジンシリーズ(木連)、アルストロメリア、夜天光
- バイタルジャンプ(『J』のみ)
- ブレンパワード系、グランチャー系、バロンズゥ(ハイパーバロンズゥ含む)
- 次元連結システム
- 天のゼオライマー、グレートゼオライマー
- 亜空間突入(完全回避率は25%固定)
- バルディオス、アルデバロンメカ(一部除く)
- 空間転移
- イクサー1、イクサー2、イクサー3、アトロス及び各自の搭乗するイクサーロボ
- オーバーライド
- ラインバレル、ネイキッド、デウスエクスマキナ
- オルゴン・クラウド(『K』では強化パーツ専用能力)
- ベルゼルート・ブリガンディ、クストウェル・ブラキウム、グランティード・ドラコデウス、ヴォルレント、ラフトクランズ、ズィー=ガディン(第一形態のみ)
- 空間跳躍
- オデュッセア
パイロットの特殊技能(特殊スキル)等による分身編集
- リフテクニック
- エウレカセブン系のパイロットや一部艦長が持つ。気力条件はなく、技能Lvに応じて発生率が上昇する。命中・回避にも補正が入るため高Lv時は凄まじい回避率が得られ、また戦艦でも分身が可能となる。サブパイロットが所持していても効果はない。
- ギアスの呪い、異能生存体
- 『OE』では確率で発動する完全回避の効果を含んでいる。これも気力は無関係で、技能Lvに応じて発生率が上昇する。HPが条件になっている後者はともかく、前者は常時発動する上に命中率が高いほど発動しやすく、更に無効化する手段が無いため敵対時には非常に厄介な事に。
- 光学透過
- ユノハ・スルール専用技能で、気力130以上で搭乗機の特殊能力に分身が追加される。エースボーナスによりタッグ僚機にも同様の効果を与えることが可能。
- 分身(特殊技能)
- 『魔装機神』における特殊技能。同作は機体の特殊能力が存在しないため、発動にはパイロットが分身技能を所持している必要がある。技能Lvに応じて発生率が上昇する。
- 幻影
- 『魔装機神II』における特殊技能。前作の分身にあたるが、こちらは射撃攻撃にのみ発動する。なお、今回特殊技能がスロット制になったので全ての味方ユニットが射撃のみとは言え分身できる事になる。発動率は技能Lvによって上昇。『III』でも引き続き登場する。『COE』では『切り返し』と統合される形で『封殺』という分身と同じ効果のスキルになった。
- イノベイター、スーパーパイロット
- 『UX』『BX』におけるこれらの技能は所持パイロットの乗機が所有する特殊回避能力(量子ジャンプ、ハイパーブースト)の発動率にボーナスを得る効果を持つ(これにより、本来の最大発動率以上の確率を出しうる)。特殊回避(分身)能力を与えるわけではないが便宜的にここに記載。
- 早乙女アルトのエースボーナス
- 『再世篇』以降のZシリーズではエースボーナスで分身能力を得られる。特殊技能ではないが便宜的にこちらへ記載。
- ウッソ・エヴィンのエースボーナス
- 『30』ではエースボーナスで特殊回避能力を得られる。
登場作品におけるトピック編集
旧シリーズ編集
- スーパーロボット大戦F / F完結編 / スーパーロボット大戦コンプリートボックス
- 反撃で防御・回避を選択した場合、分身が発動しなくなっている。
αシリーズ編集
- スーパーロボット大戦α外伝
- 強化パーツのハイパージャマーが登場し、どの機体でも分身できるようになった。
携帯機シリーズ編集
- スーパーロボット大戦A(同PORTABLE)
- 主人公機のうちヴァイサーガとアンジュルグが分身能力を有し、さらに主人公機に選ばれなかった機体はライバル機またはシャドウミラーの雑魚敵として登場する。そのため第38話「静寂の声」or「サイレント・ヴォイス」では「ハマーン・カーン撃破後にシャドウミラーの機体が全員気力150で登場する」仕様上、雑魚敵としてヴァイサーガやアンジュルグが大量に登場すると必中無しでは苦戦を強いられる。
- 『PORTABLE』では感応が採用され、愛の効果も必中を含む複数の精神コマンドの効果を同時に得られる仕様となったため多少は対応が楽になった。
- スーパーロボット大戦J
- 本作はスパロボの中でも、分身系能力を持つ機体が敵味方問わず極めて多いのにも関わらず感応は不採用。必中・愛・直撃のいずれかを持たないパイロットは、『J』の仕様上技量を養成しないと、分身で頻繁に回避される。
- スーパーロボット大戦W
- エーアイ製任天堂携帯機タイトルでは本作にてようやく感応を初採用。『J』と比べ、敵の分身系能力の嫌らしさは緩和された。また前述した通り「分身」という名前の特殊能力がなくなり、各種分身としてさまざまな能力が存在する形式が初めて取られた。
- スーパーロボット大戦K
- 発生確率により「○○回避能力」という名称で各分身系能力が細分化。以降の任天堂携帯機作品では標準仕様となっている。
- スーパーロボット大戦L
- 従来の分身系能力とは別に機体ボーナス「特殊回避」が登場。PU編成で僚機にも分身能力が付加される。
- スーパーロボット大戦UX、スーパーロボット大戦BX
- 従来作と比べて特殊回避の種類ごとの戦闘アニメーションの違いがより明確に表現されるようになった。機体ボーナスの「特殊回避」の場合は閃光弾らしきものを発射して身を隠す演出になる。
単独作品編集
- スーパーロボット大戦MX(同PORTABLE)
- 分身を無効化する武器属性・「拡散」が登場。現在の所、採用は本作限り。また演出では他作品と異なりユニットが4体に分身する。
- スーパーロボット大戦Operation Extend
- 機体改造により分身系能力のレベルを上昇させ、発生率を上げることが可能に。同時に必要気力も低下する。各Lvでの発生率・必要気力は真ゲッタービジョンと量子化を除いて一律。
- 「必中」が完全命中効果でなくなった事もあり、敵側の分身系能力が非常に厄介な存在となっている。
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 一部ユニットのアビリティとして採用。戦闘システム上に気力が存在しないため、HP残量などが発動条件となっている。分身無効のアビリティも存在する。
- 今作においては分身と特殊回避は別枠扱いとなり、特殊回避は分身よりも優先して発動する。このため、分身無効のアビリティでは無効化されない。一方で、分身や特殊回避を無視して必ず攻撃が命中させる「必中状態」を得られるアビリティも存在する。
- シューターなどによる射撃攻撃に対しては「背後へ弾が貫通する(すり抜ける)」仕様であるため、戦艦の被弾などを招くなどの危険性も抱える。
- スーパーロボット大戦DD
- 「特殊回避」表記で一部のR・SR必殺技パーツのメインアビリティとして採用。装備すれば誰でも発動できるため、演出は通常の回避と同じ。また、気力制限も無い。
- 一部のSSR必殺技ユニットパーツのメインアビリティにも同様の効果が内包されているが、こちらは完全回避以外の効果も有しているからか、気力などの制限がある。
OGシリーズ編集
- スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS / スーパーロボット大戦OG外伝
- ツインユニット制が採用されたこれらの作品では、機体特性を『回避』で一致させて組むと、ユニットの双方に分身能力が追加される。
主な所持機体編集
原作において高機動力、高回避率の機体に搭載されていることが多い。バンプレストオリジナル機でも、高機動機や後期主人公機に実装されている場合がある。
版権作品編集
版権作品では、ガンダムF91の「質量のある残像」が有名。
- ガンダムF91
- 分身するガンダムの元祖。序盤に気合を使えば、後々集中を使う必要も無くなるぐらいに優秀。後にMEPE攻撃なる分身殺法(一部作では分身ビームバズーカ)が使用可能になった。なお、スパロボでは本機の量産型も本家同様に分身が出来る作品がある。
- V2ガンダム(アサルト、バスター、アサルトバスター含む)
- アニメではそのスピードを「残像を残して消えた」と表現している。ボンボン漫画版では本当に分身になっている。『30』ではパイロット側の特殊回避として採用されているため、機体としては未採用。
- ドラゴンガンダム
- 原作で分身(に近いこと)を行っている。
- ガンダムシュピーゲル
- ゲルマン忍者シュバルツが駆る。パイロットの忍術と機体に搭載されている光学迷彩などの機能の併用で分身以外にも凄まじい忍者っぷりを発揮する。
- ゴッドガンダム
- 「分身殺法ゴッドシャドー」を使用。SRWでは回避するために使っているが、原作では10発同時に放たれたパンチを受け止めるために10体に分身する(つまり全ての分身に実体がある)という形で使用された。
- ゲッター2、ゲッターライガー、ネオゲッター2、真・ゲッター2、真ライガー、ゲッター2 (DEVOLUTION)
- ゲッターの2号機は、常に分身系能力持ち。例え超弩級サイズの真ライガーであっても例外ではない。オープンゲットがある作品では更に回避率が向上し、GBA版『A』では両方合わせると75%、他の多くの作品では62.5%もの確率で発動。
- ダンバイン、ビルバイン等オーラバトラー
- オーラバトラー全体に共通の能力。『UX』からは原作に準じた表現の「オフ・シュート」に変更された。
- レイズナー、ニューレイズナー、レイズナーMk-II
- V-MAX系能力発動による運動性の上昇とも相まってビルバイン並の回避力を見せる。『新』ではSPTの標準能力としてV-MAXを発動させなくても分身可能。『OE』でもV-MAXが武器特殊効果に変更されたためか、標準能力として実装。
- 飛影
- 元から驚異的な回避力を誇るので、『IMPACT』ではラスボスかシャアの相手でもしないと被弾も分身エフェクトも拝めない[4]。『UX』では分身の判定が通常の回避判定とは独立しており、分身が発動した場合は通常回避よりも優先して表示されるため、分身エフェクトがよく見られるようになった。合体後に関しては『IMPACT』では獣魔だけだったが、『UX』では空魔や海魔も分身可能になっている。
- デスティニーガンダム
- 元々高性能な機体だが、分身可能になると同時にシン・アスカのSEEDも発動するため、一層手に負えない強さを発揮する。
- シャドウ丸、カゲロウ
- 2機とも忍者ロボットということで所持。
バンプレストオリジナル編集
- アンジュルグ
- バランスが取れているが若干装甲が薄いという弱点をフォローするために搭載されていると思われる。攻撃にも応用されるので、恐らくは機体の特殊機能を使っていると思われる。
- ヴァイサーガ
- 本機の尋常ならざる最大戦速を象徴した能力。『スーパーロボット大戦64』のヴァイローズの特殊能力・瞬幻足を思わせる。
- ヴァルシオーネ / ヴァルシオーネR
- 分身するヒロイン機。『OG2』以後は機体フル改造時のカスタムボーナスで『分身発生率+20%』を選択可能な作品も現れ、計70%もの完全回避力を得られる。余談だが、実はヴァルシオーネ系統の機体は『第4次』まで分身機能は持っていなかった。しかし、『魔装機神』でリューネが分身技能を持っていたため、分身するようになり、以後のシリーズでも機体の特殊能力として分身が残った。
- ヒュッケバイン(009含む)、ヒュッケバインMk-II(トロンベのみ)、ヒュッケバインMk-III(『第2次α』のアラド機除く)
- ヒュッケバインボクサー
- 『OG2』以後追加。装甲が尋常でなく硬くG・テリトリーもあるのに分身まで完備しており、防御・回避面の隙が見つからない。
- 虎龍王
- 龍虎王から譲渡された『身分身の術』という術を用いて分身している。その為、本来の術の持ち主である龍虎王は使用できない。パイロットは必ず念動力者で機体自体の運動性も高めなので、Lサイズとは思えない回避力。
- ガナドゥール、フォルテギガス
- 『スーパーロボット大戦D』のスーパー系前期&後期機体。被弾しやすいスーパー系機体だけに、生存能力が高くなるのはありがたい。分身を持たないストレーガを主人公機に選択した時も、フォルテギガスに合体すれば使用可能となる。
- エール・シュヴァリアー、ジェアン・シュヴァリアー
- 『D』のリアル系前期&後期機体。運動性や回避値を高めるまで避けられない為、分身が命綱に。ジェアン・シュヴァリアーは全長100m以上で、超大型の機体が分身する姿は圧巻。
- ハイペリオン、アルテリオン(リミッター解除後・『第2次α』のみ)、ベガリオン(『第2次α』のみ)
- どれも機体の特殊能力としてではなく、パイロットの技術(ブレイクターンというゲームオリジナルの回避マニューバによる)での分身。『第3次α』では、分身が出来るのはハイペリオンのみになってしまった。
- ASアレグリアス
- 「プリズムファントム」という光学迷彩の一種を使用して、敵機を幻惑している。「プリズムファントム・モードL」を起動して、『ルス・バイラリーナ・バイレ』という分身を攻撃に活かす必殺技も使用可能。
- フェアリオン
- 機体サイズの小ささと元々の運動性の高さに加え、だめ押しのように分身が装備されている。王女が乗る機体という事で充実されている防御機能の一種と思われる。
- ペルゼイン・リヒカイト
- ただでさえ高い機体性能から来る耐久力に更なる生存性を加えている。
- グランヴェール
- 『魔装機神』ではヤンロンが分身技能を持つため分身した。
- 雷鳳
- 初出となる『第3次α』では不可能であったが、『第2次OG』では新たに設定された改修前の忍者メカ・ジンライの機能を継承する形で使用可能となった。
敵ユニット編集
- スタークダウツェン
- ホログラフ投影によって分身を作り出すという設定。一部作品で所持。
- ギルガザムネ(グン・ジェム機、ドルチェノフ機)
- 『GC』など一部作品で所持。量産機は持たない。
- コルレル
- ハイパーレプラカーン、ハイパーライネック、ハイパーガラバ
- ハイパー化状態でも、オーラバトラーは分身を所持したままであった。ただし近年のシリーズではハイパー化と共に失われる傾向にある。
- ダンテ、悪霊将軍ハーディアス
- 悪霊モチーフという設定のため所持。前者は原作でも実体を持たないかのように攻撃をすり抜けている。
- ザカール
- メカ角面鬼
- シルベルヴィント
- 機動性に主眼を置かれた機体の為か所持。
- エゼキエル・サゴル
- ベルゲルミル
- 標準的に搭載。パイロットの能力と合わせて凄まじい強さで襲いかかってくる。
- ツヴァイザーゲイン
- 攻撃時にもこれでもかと分身してくる。
- ラハ・エクスティム
- エクスティムの神化形態。膨大なHPにHP回復(大)にダメ押しとばかりに分身を持つ、『OG外伝』屈指の難敵。
- デウスエクスマキナ
攻撃演出としての分身系能力編集
スパロボの分身は「回避用の能力」であり、旧シリーズやαシリーズ初期は「分身と共に素早い攻撃をする」系統の攻撃はアニメーションの技術の問題も有ったのか非常に少なかった。その後ガンダムF91の「分身ビームバズーカ」が実装された『COMPACT2』を皮切りに続々と実装されていったが、それでも特殊能力としての分身の所持割合よりは少なめ。
基本的に忍者をモチーフにした機体、またオリジナルの機体が所持している場合が多く、「OGシリーズに再登場した際に分身攻撃の演出に変更」というパターンも少なくない。
- オリジナルの分身攻撃を持つ機体
なお、ブランシュネージュやライン・ヴァイスリッターなど、分身能力自体を持っていないユニットも含まれ、分身攻撃=分身能力には結びつかない事に注意。マッハスペシャルは分身攻撃ではなかったが[5]『ゲッターチェンジアタック』に使用されるため、ゲッター2系機体の分身は高速移動である事が分かる。
他にもハイパージャマーやミラージュコロイドなどは本来「敵に機体が捕捉ないし視認されなくなる」能力であり、これも攻撃時に「敵の不意を突く」という形で使われる場合もある。
余談編集
- 「分身」とは、読んで字の如く、1つの身体が2つ以上に分かれる、あるいはそのように錯覚する現象。ドッペルゲンガーのような、自分と瓜二つのもう一人の人間を指す用語としても使われる。類似の表現に『残像』があり、残像を残しつつ高速で移動することを分身と言う事が多く、古くから動きが素早いことの比喩表現として用いられてきた。この場合、本当に実体が複数あることは少ない。また敵機のセンサーに誤情報を送ることで実際には存在するのにそこに居ないように見せかける物もここに含まれる。