旋風寺舞人は『勇者特急マイトガイン』の登場人物。
旋風寺舞人 | |
---|---|
読み | せんぷうじ まいと |
外国語表記 | Senpuhji Maito[1] |
登場作品 | 勇者特急マイトガイン |
声優 |
檜山修之 天野由梨(幼少期) |
デザイン | 石田敦子 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦V |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
---|---|
種族 | 地球人(日本人) |
性別 | 男 |
生年月日 | 昭和109年8月24日 |
星座 | 乙女座 |
年齢 | 15歳→16歳(第29話より) |
身長 | 160cm |
体重 | 50kg |
血液型 | O型 |
所属 |
旋風寺コンツェルン 勇者特急隊 |
役職 |
旋風寺コンツェルン総帥 勇者特急隊隊長 |
好きな食べ物 |
マンゴスティン イチゴ大福 |
概要
『勇者特急マイトガイン』の主人公。
高校生でありながら、旋風寺コンツェルンの総帥にして勇者特急隊の隊長、そしてマイトガインのパイロットを務める。
両親を謎の事故で亡くした後、父・旋風寺旭の遺志を受け継ぎ、「勇者特急隊」を作り上げ、マイトガインと共にこの世に蔓延る悪に立ち向かう。
人物
容姿端麗であり、幼少期より受けて来た英才教育によって文武両道、頭脳明晰と非の打ち所のない人物。少々気障な所もあるが、基本的には爽やかな熱血漢で、ヒーローと呼ぶに相応しい人物。ブレスレット型装置「ダイヤグラマー」で勇者特急隊との通信及びマイトガイン、マイトカイザー、グレートマイトガインへの合体を行う。「嵐を呼ぶ旋風児」「嵐を呼ぶナイスガイ」等、複数のキャッチフレーズを持ち、トドメを刺す時には、敵の悪行に対する口上を述べてから倒す事が多い。ヒーローらしくバイクにも乗るが、愛用のバイクはスクーター。
他者に何と言われようと自分の正義を非常に強く信じている正義感と芯の強さの持ち主だが、戦闘による被害や事後処理には無頓着で、総帥としての能力は高いのだが、余り仕事熱心でないのが玉に瑕。その一方、本当に好きな子に対しては、シャイであるという人間味もある。また、好物の中にイチゴ大福が含まれている等、年相応に子供っぽい面も持つ。大企業の総帥だけあって、服装は毎週デザインの異なった物を着ている[2]。貧乏で服が1着しかない雷張ジョーや制服姿でいる事の多い吉永サリーとは対照的となっている。戦闘服に関しては同一のデザインとなっており、カウボーイ風のコスチュームをベースにしたものとなっている。
世間一般にはマイトガインにパイロットが乗っていることは知られているが、その正体が誰なのかは不明であり、一般人で知っているのはサリーなど極一部のみ。ちなみにそのサリーは周りに人がいる状況で、しょっちゅうマイトガインに向かって舞人の名前を呼んでいるが、意外な事にバレる様子はない。第24話に至っては雷張ジョーがやたら旋風寺舞人と叫んだり、舞人本人が会話中に旋風寺舞人と名乗ったりしていてギャラリーも多数いたにもかかわらずばれなかったようだ[3]。第38話では吉永テツヤの前で勇者特急隊=旋風寺舞人を明かしていたが、バレて驚いた様子は描かれなかった。
劇中の様相
生い立ち
旋風寺コンツェルンの前総帥・旋風寺旭の息子として生まれた舞人は、幼少期に父親から「世界を狙う巨大な悪」の存在を教えられる事になり、それから暫くして両親は原因不明の列車事故により、突如この世を去ってしまう事になる。その後、旋風寺コンツェルンの総帥の座を引き継いだ舞人は、父の立案していた「勇者特急計画」の再開を決意。親友である浜田満彦の協力も借りる形で超AIを搭載したロボットであるガイン及びマイトガインを完成させ、自らは勇者特急隊の隊長兼マイトガインのパイロットとして犯罪に立ち向かう。
劇中
悪の天才科学者・ウォルフガング率いるウォルフガング一味の電力強奪事件を機に、舞人とマイトガインの戦いは始まりを告げる。その後もホイ・コウ・ロウ率いるアジアマフィア、ショーグン・ミフネ率いる影の軍団、カトリーヌ・ビトン率いるピンク・キャットといった個性的とも言える犯罪組織やテロ組織を相手に戦う事になり、更にはウォルフガングに雇われた元・軍のエースパイロットであったジョーの搭乗する飛龍とも幾度となく対決するのだが、新たに誕生させたボンバーズやダイバーズといった仲間達と共に窮地を乗り越えていく。
そんな中、TR(トレジャー・ロボテック)社の総帥であるエグゼブやその配下であるパープルまでもが舞人や勇者特急隊に挑戦状を叩き付ける形で戦いを挑んできたのを機に事態が急変。そして、ジョーの駆る飛龍によってマイトガインは遂に敗れてしまう事になったが、起死回生の為に新型ロボットであるマイトカイザーを完成させた舞人はジョーの飛龍を撃破する事に成功。そして、復活したマイトガインのと合体形態であるグレートマイトガインとマイトガンナーにより、かつて以上のパワーアップに成功する。
やがて両親を殺した張本人であったエグゼブの駆るインペリアルが轟龍に搭乗するジョーの特攻によって倒された後、そのエグゼブやパープルを陰で操っていた真の黒幕であるブラックノワールが出現。TR社一帯を浮上させた空中要塞へと突入して対峙する事になるが、彼(彼女)によって「意外な真実」を聞かされ、それを断じて認めようとせず倒そうとするも、ブラックノワールの放つ「魔のオーラ」によって窮地に陥ってしまう。そこにイノセントウェーブ増幅器を装備したサリーのイノセントウェーブを受け、ブラックノワールは弱体化。奮起した舞人は、グレートマイトガインのダブル動輪剣によって「自分を高次元の存在と思い込んでいた狂気の悪党」であるブラックノワールを倒す事に成功するのだった。
全てが終わり、平和な日常となった後はサリーと結婚。二人で青空の中を飛び立つのだった。
登場作品
VXT三部作
- スーパーロボット大戦V
- 初登場作品。序盤から登場し、シナリオにも良く絡む。
- 初期登乗機のマイトガインはパッとしない平凡な性能のスーパー系だが、舞人自身は最初から「幸運」を所持し、社長技能によってマップクリア時にTacP50を入手(エースボーナスで2倍になる)と序盤から自軍部隊の戦闘力強化を支える重要なキャラクターである。最後に覚える「勇気」に反応したプレイヤーは多いだろう(シリーズの名前的に習得して当然と言えば当然なのだが)。
- スーパーロボット大戦X
- 第15話創界山ルートから登場。ボイスも一部新録されている。
- 勇気の習得レベルが41に引き上げられている。
- スーパーロボット大戦T
- 音声が新規収録された。参戦は地上ルート第12話。ゾンダーや原種への特殊戦闘台詞も実装。声が同じ獅子王凱とはまた違った演技に注目。
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 2019年7月のイベント「灯せ!! 絆の進化理論」期間限定参戦。イベント報酬のパイロットパーツは当初ボイスはなかったが、イベント中のアップデートにて、ボイスが追加された。
- 2021年1月のイベント「勇者との友情」では復刻参戦。『勇者エクスカイザー』の面々と共演する。
パイロットステータス
精神コマンド
特殊スキル
- V、X、T
- 社長、ヒーローL9、底力L6、サイズ差補正無視L2
- 『V』ではグレートマイトガインになるとユニットサイズがLになるためか、サイズ差補正無視のスキルレベルは上昇させることができない。『X』では上昇可能。
エースボーナス
人間関係
家族
- 旋風寺旭
- 父親。勇者特急隊は元々彼が設立計画を進めていたが、列車事故に見せかけ暗殺される。
- 旋風寺ルリ子
- 母親。夫共々列車事故に見せかけ暗殺される。
- 旋風寺裕次郎
- 祖父。息子夫婦を早くに亡くした為、孫の舞人の事は非常に可愛がっている。
- チャーリー
- 愛犬。舞人と同い年であるため、かなりの老犬である。
勇者特急隊
支援者
ヌーベルトキオシティ
- 吉永サリー
- ヒロイン。舞人と運命的な出会いをし、惹かれ合って行く。最終的には結婚し、ハネムーンを挙げている。
- 小沢昭一郎
- ヌーベルトキオシティの警部。煙たがられているところはあるものの頼りにもされている。
敵対者
- 雷張ジョー
- 永遠のライバル。実は親の仇が同じ人物という共通点がある。
- ウォルフガング、カトリーヌ・ビトン、ホイ・コウ・ロウ、ショーグン・ミフネ
- 何度やられても懲りない犯罪者たち。
- エグゼブ
- 宿敵で両親の仇。
- ブラックノワール
- 諸悪の根源。
コラボレーション
- 野原しんのすけ
- 『歌のアルバム』収録のミニドラマにて、彼と出会っている(後述)。
他作品との人間関係
スーパー系
- 破嵐万丈
- 『V』では、師弟関係を結んでいる。互いに大富豪でロボット乗りという共通点も存在する。
- 『X』では出身世界が異なるため、16話で互いに初対面となるが共通点が多い故か共感を覚えていた。
- 三条レイカ、ビューティフル・タチバナ、ギャリソン時田
- 『V』では、万丈のスタッフである彼らとも深い付き合いをしている。
- 戸田突太
- 『V』では、彼が万丈の一番弟子を名乗っているため、歳は下だが兄弟子でもある彼を門弟として敬い立てている。
- 剣鉄也
- 『V』では、マイトガインの操縦訓練の指導を行った縁から師弟関係を結んでいる。そのため彼が一時的に敵に回った時にはかなりショックを受けていた。
- 『X』ではシナリオ上での絡みは『V』よりも減っているが、同じく彼に操縦訓練の指導を頼んでいる事が語られている。
- 神勝平
- 『V』では、彼の再起を一押しする。また一緒に鉄也の訓練を受ける仲でもある。
- 碇シンジ
- 『V』では彼から先輩の一人として尊敬されており、彼と協力し、第8の使徒の撃破に成功した。
- 戦部ワタル
- 『X』では彼の憧れのヒーローであり、同じ救世主として共に巨悪に立ち向かう。
- 最後の戦いが終わった後は、勇者特急隊の特別隊員として協力してほしいと頼んでいる。
- シモン
- 『X』ではニアへのプロポーズのために男の質を上げようとする彼に、感銘を受ける。
- ヴィラル
- 『X』では声がよく似ている為、何かと意気投合する場面がある。
- 竹尾ワッ太
- 『T』では社長の後輩にしてライバル。
- 獅子王凱
- 『T』で初共演した勇者。やはりと言うべきか、よく絡む。
- エルドラメンバー
- 『T』における祖父の戦友であり、そして偉大な「勇者」の先輩。
- 速杉ハヤト
- 『X-Ω』のイベント「灯せ!!絆の進化理論」では別の世界からやってきた彼と共闘し、当初は先輩として接していたが、後に舞人の希望で「対等の友」として、共に巨悪に立ち向かった。
- セイリュウ
- 『X-Ω』のイベント「灯せ!!絆の進化理論」にて共闘。
- ブルーレイカー、グリーンレイカー
- 『X-Ω』のイベント「灯せ!!絆の進化理論」にて共闘。
リアル系
- テンカワ・アキト
- 『V』では、舞人の存在に希望を見出して万丈と共に度々関わっていく。まさにフィクションから現れたような舞人の人間性は、アキトにとって眩いほどに輝く光に映るようだ。
- アカツキ・ナガレ
- 『V』では、同じ巨大企業の若手社長という立場だが、先輩格である彼から組織のトップに立つ者としての教えを受けている。
- プロスペクター
- 『V』では、アカツキとも付き合いがあるので、彼とも知己である。
- アンジュ
- 『V』と『X』にて共演。舞人とは性格こそ異なれど、彼女とは「生家が裕福で良い所のエリート一家出身」、「両親を何者かの謀略によって暗殺される」、「殺された両親の遺志を継いで戦う道を選ぶ」、「世界の支配者である黒幕を倒し、想い人と結ばれる」など、(信じるものこそ違うが)生まれた環境や辿った運命などに共通点が多い。
- 『V』ではお互い物語の中核の一角を担う参戦作品の主人公であり同じ世界の出身者という事もあり絡む機会が多く、彼女からも「ヒーロー」と認められている。
バンプレストオリジナル
名台詞
- 「その名は旋風寺舞人。大富豪にして正義のヒーロー、その上イカしたナイスガイ! 世界の平和を守るため、金も掛けるが命も懸ける。悪あるところ何処へでも無敵のロボット引き連れて、嵐の勇者只今参上!! 新番組『勇者特急マイトガイン』正義の力が嵐を呼ぶぜ!!」
- 新番組予告。「旋風寺舞人」の部分のイントネーションが放送開始後とは異なるものとなっている(後述)。
- 「レェェェッツ! マァァァイトガァァァイン!!」
- (マイトガイン「グレェェェト・ダーッシュ!」)
- マイトガインおよびグレートマイトガインの合体コール。グレートマイトガインの場合は更にガインの台詞へと続く。『V』ではDVE、グレートマイトガインの場合ガインの台詞もDVEだが、「グレート」の部分のタメがなくなっている。
- 高松信司監督によると、コン・バトラーVの合体コール「レッツ・コンバイン」が元ネタとのこと。また「Let's 舞人が IN」というダジャレでもあるらしい[4]。
- 「グレートダッシュ」は山根理宏氏の発案で、グレートマジンガーとスクランブルダッシュからとのこと[4]。
- 「そう…その通り!」
- 敵に「あれが噂のマイトガインなのか!?」等と問われた時のお決まりの台詞。この後にその時乗っている機体の名乗り口上へと続く。『V』では全機体、『X』ではマイトガインの時のみDVE。
- 「愛の翼に勇気を込めて、回せ正義の大車輪! 勇者特急マイトカイザー、ご期待通りにただ今到着!」
- マイトカイザーを変形合体させた際の名乗り口上。『V』ではDVE。
- ちなみに、『勇者特急マイトガイン』が初参戦した作品である『スーパーロボット大戦V』のCMでは、旋風寺舞人が「定刻どおりにただ今到着!」と締めている。
- 「正義の力が嵐を呼ぶぜ」
- 次回予告での決め台詞。
- 余談だが、舞人役の檜山修之氏は本作の後に制作された特撮作品『仮面ライダーフォーゼ』でナレーションを担当したが、登場ライダーの一人である仮面ライダーメテオの強化形態のメテオストームは「俺の運命(さだめ)は嵐を呼ぶぜ」と『マイトガイン』を意識したかのような決め台詞を持つ。
- 「しばらくここで、お人形さんのようにしているんだよ」
- 第1話より。ティーゲル5656の攻撃で脚を怪我したサリーを安全な場所まで避難させた際、不安げな顔の彼女にこう優しく語りかける。さらりとこんな気障な台詞が出てくるあたり、流石と言うべきか。
- サリー「あの…あなたは? 私、吉永サリーです」
「サリー…いい名だ」
サリー「あなたは?」
「名乗る程の者じゃないさ」 - 同上。この一連のやり取りの後、舞人は単身戦い続けるガインの下へ駆けていく。後に世界を救う英雄と、その勝利の鍵となった少女が運命の出会いを果たし、物語は動き始める。
- 「たく、何を考えているんだあの女。ついていけないぜ」
- 第8話より。カトリーヌ・ビトンが納豆工場を襲う理由――ビトンお抱えのシェフが落とした納豆を踏んで盛大に転び、踏んだ納豆が顔面に落下して大恥をかいたから――を聞いて。コレにはマイトガインも舞人に同意せざるを得なかった。
- 「許してくれ…俺が来るのが…遅かった…」
- 第14話。ジョーにより破壊されたトライボンバーを見て。
- 「『じゃが』も『おさつ』もないの! 悪いことをしたら素直に謝るんだ!」
- 第19話より。保護していた少年剣士・清丸が旋風寺邸を抜け出し、さらには追っ手から逃げるためとはいえ、トラックを暴走。ガインと共に止めた後、「じゃが(だが)……」と言い訳する彼に対しての説教。
- シリアスなシーンだが、冒頭の台詞の所為で「青木さんが乗り移っている」と『アニメディア』の読者投稿で話題に上げられたことも。
- 「六千度なんて涼しいもんさ。正義を愛する俺のハートは一万度だ!」
- 第25話にて、鉱石エレメントXを護衛する中、リオデジャネイロに現れた怪ロボットを迎撃するため単身赴き撃破した後、六千度もある地中を潜り抜いて日本の護衛隊へと合流した際に発する。中々の伊達台詞であり「正義のハートは一万度」のサブタイトル回収でもある。
- ジョー「合体しただと……!?」
「そう、これが地上最強のロボット、グレートマイトガインだ!」 - 第27話より。小惑星ドガンテスを破壊しなくてはいけないのにジョーの横やりのせいで宇宙に飛び立てなくなったため、止む無くグレートマイトガインに合体して。記念すべき初合体にもかかわらず何時もの「そう、その通り!」や名乗り口上もないなど、舞人も相当余裕がない事が伺える。
- なお『V』でこの場面が再現されたが、そちらでは普通に名乗り口上まで行っている。
- 「よーし! ガイン、ガンナー、ボンバーズ、ダイバーズ! 合体だ!」
勇者特急隊「了解!」 - 第42話より。合体阻止光線の妨害を破り、ここから反撃の狼煙を上げるべく勇者特急隊に下した命令。普段ほとんど見せ場がない合体前のボンバーズ、ダイバーズ含めた勇者特急隊全員が揃う1シーンとなっている。
- なおグレートマイトガイン・パーフェクトモード、バトルボンバー、ガードダイバーに合体するのであって、全合体をするわけではない。(もっともこの回で五体連結攻撃も披露しているが)
- 「駄目だガイン、退却だ!」
グレートマイトガイン「そんなことはできん! たとえこの身が砕け散ろうと…!」
「いや、今グレートマイトガインがやられてしまったら、世界はもう完全にブラックノワールのものになってしまう。もう一度、もう一度チャンスを狙うんだ!ガイン、わかってくれ!」
グレートマイトガイン「わかった…舞人」
「バトルボンバー!ガードダイバー!マイトガンナー!…退却だ!」 - 第45話より。洗礼ロボットを一体も倒す事ができず、隊長機であるツェットに必殺の真っ向唐竹割りも通用せず敗北を悟って。次の勝利を信じて苦渋の思いで勇者特急隊に退却指示を出す。舞人は最後まで諦めず戦うタイプであり、この時バトルボンバーたちも舞人の指示に困惑している様子を見せているため、舞人が本当に苦渋の思いで撤退を決意した事が伺える。
- 「みんな! 俺たちは1歩でも退けば、それだけこの日本がブラックノワールに汚される事になるんだ。だから俺たちはここから1歩も退かない! 例え倒れても、前のめりに倒れるつもりでいくぞ!」
- 第46話より。洗礼ロボットとの闘いに臨む勇者特急隊への鼓舞。舞人としては当然ただの鼓舞のつもりだったのだろうが…。
- 「父さん教えてくれ、俺達の信じてきた正義って、一体何なんだ…!?」
「正義の力は、嵐を呼ぶのか…!?」 - 最終回予告のナレーションとシメ。次々と倒れる仲間達に流石の舞人も動揺を隠せず、いつものようにキメ台詞を言えなかった。
- エグゼブ「お前は正義なのか?」
「当たり前だ!」 - 最終回より。エグゼブに問われて自分は正義だと即答する。自分が正義であると信じる、ではなく断じているため、ある種傲慢さすら感じさせる台詞だが、下記のブラックノワールが語る事実があるため「旋風寺舞人は物語の主人公の勇者なのだから正義なのは当然」という風に捉える事もできてしまう。事実、アイデンティティを揺らがされてしまうと存在が希薄になってしまう。自身が絶対的正義と看做す(身も蓋もない喩えをするなら、強烈な自己暗示である)ことで、舞人はこのアニメの主人公として成立するのだ。
- 「俺達はゲームの駒なんかじゃない!俺達は人間だ!」
- ブラックノワールが語った驚愕の新事実に対して。彼の言うように『勇者特急マイトガイン』に限らずどのようなメディアでもその登場人物達はその世界の中で生きている人間で、決してゲームの駒ではない。だが、それでも製作者という存在に動かされているという事実も確かであり、いまだに物議を模す『マイトガイン』最終回の展開を象徴とする台詞となっている。
- 『V』ではブラックノワールとの戦闘台詞として採用。
- 「いまだガイン! 残る力を振り絞れ!!」
マイトガイン「了解! 動ぉぉぉ輪剣!!」
「正義の力をぉぉぉ!」 - 最終話より。ブラックノワールと対峙し、一方的にやられていた際、サリーのイノセントウェーブでブラックノワールが怯んだのを見逃さず、ダブル動輪剣を放ち戦いに終止符を打った。
- 確かにブラックノワールは倒せはしたし、舞人とサリーは戦いの後結婚するというハッピーエンドを迎えた。だが、ブラックノワールが言っていたように「ブラックノワールも巨大な悪という役割を与えられた存在」にすぎないならばそれを操る真の黒幕がいるということ。舞人が勝ち、ハッピーエンドを迎えるという結末もまたその者達に作られたという解釈もできる。
- 果たして彼等は本当に戦いに終止符を打てたのか? 本当に『勇者特急マイトガイン』はハッピーエンドなのか? それは誰にもわからない。その疑惑を更に深めるかのように最終回エンディングは舞人とサリーの幸せそうな笑顔が描かれたセル画が画面に映り〆られる。
- 『V』ではダブル動輪剣の台詞パターンの一つとして採用されており、最後の舞人の台詞のあとにグレートマイトガインが「今ここに!」と繋げる。
迷台詞
- 「あ、あの…ネズミのせいだよ!」
- 第4話より。サリーの肩に付いたネズミ型のメカを振り払うも、うっかり彼女の胸に触れてしまい赤面。
- 直後に、サリーに頬を叩かれ転倒。謝罪して逃げ出すサリーに対して、四つんばいの状態で謝罪する。アクシデントとはいえ、第4話にしてようやく見せた人間味の有る間抜けな一面。
- 「超電導ジェット!? まさか、マイトウィング以外にあんな物があるなんて信じられない」
- 第11話より。飛龍を見たときの反応。『マイトガイン』の世界では、鉄道網の発達により、航空機の類が希少になっているが、身内の機体を忘れている(動揺していたからとも取れるが)。
- 「みんな! カボチャを破壊するんだ! これ以上街を滅茶苦茶にさせるな!」
- 第36話より。カトリーヌ・ビトンの作戦により、ヌーベルトキオシティに巨大カボチャが実を付けてしまい、勇者特急隊に下した命令。
- 敵の小型基地・兵器の破壊ならともかくも、「カボチャを破壊する」という命令はそうそう無いだろう。
- (う、宇宙人!?)
(散々だな、まったく…) - 第39話。マイトガイン紹介特番にゲストとして呼ばれ、マイトガインのパイロットは誰なのかと視聴者からの予想が紹介される中、何故か宇宙人説が流れて思わずズッコケる。[5]他にも、タイムパトロール説、太古からよみがえった恐竜説などの珍説が流れ苦笑い。他にもゲストである上井草ツトムは美少女パイロット舞ちゃん説、拝島権三はそもそも真面目に描くつもりが無いなど中々にフリーダムな様相を見せていた。ちなみに流石に舞人は真面目に描いていた(絵は父である旋風寺旭)。
- 「うわぁっ! やめろ、じいちゃん! こんな格好、やだよー!」
「じいちゃん、俺こう見えても、「嵐を呼ぶ旋風寺」って言われてんだよ。これじゃ嵐を呼ぶ園児じゃないか!!」 - 第44話より。クリスマスパーティにて、裕次郎が用意した幼稚園児のコスプレをさせられた際の台詞。当然パーティでは脱ぐが、直後、ノリノリでやってくるサリーを見て唖然とする舞人だった……。
- なお、後述するが本編外で本当に嵐を呼ぶ園児と遭遇することになる。
- 「よし、二手に分かれて迎撃だ! ガインは俺とネオ鹿児島湾に、残りは……」
- 第46話より。ネオ津軽海峡とネオ鹿児島湾に同時攻撃がされたことを受けて。両方を守りたいという舞人らしい部分はあるものの、前話で完敗しているのに戦力を分散しようとする愚策だったため、ガインから「分散したら勝ち目がなくなる」とまで言われてしまう事に。
- 「青木の名前で、領収書貰えますか?」
- 『歌のアルバム』収録のミニドラマ「君の名は…」にてレンタル店でサリーと出会うも、舞人は成人向け作品を借りようとしていたため、冷ややかな応対をするサリーに、こっそり頼んだ台詞。未成年の上に青木が借りたことにしようとしたりと意外とセコい。
- 「誰、君…?」
- 同上。銭湯にて番台に座っていたサリーと出会った直後、直後に放送局つながりなのか、脱衣所で嵐を呼ぶ園児と出会った際の台詞。上述した本編第44話の台詞が妙な形で現実となってしまった。
- 「本当か、護!」
「いや、あっああっ、い、いつもの癖で、つい…」 - ラジオドラマ『嵐を呼ぶハネムーン』より。敵役のトニー・タナカの「ゾンダーを感じる」と言う発言に反応して。浜田から「どうしたんだ?」と聞かれた際は、後述の発言で誤魔化す。
- 由来は当時放送中の『勇者王ガオガイガー』からであり、ご丁寧に舞人の声質まで変わっている。
スパロボシリーズの名台詞
- 「…ありがとう、サリーちゃん。また君に助けられた」
「これを奇跡と呼ぶようじゃ、やっぱり、お前は神じゃないな!」
「好きな女の子からの声援を受ければ、何度でも立ち上がる! それがヒーローだ!」 - 『V』第51話より。原作と異なり、自分の存在に疑問を持った事で精神が崩壊しかけるも、サリーからの声援で復活を果たした。
- ブラックノワールがそれを奇跡だと驚愕するも、舞人はそれを否定した。何故なら、「大切な人からの声援がある限り何度も立ち上がる」……ヒーローとして。
- そしてブラックノワールは真田やルリの言葉、地球艦隊・天駆の意思に加え、この舞人の復活がとどめとなって自らの存在に疑いを抱いてしまうという皮肉な展開を遂げてしまう。
- 「世界を闇で覆い尽くそうとする者が神であるものか!」
「行くぞ、闇の帝王!世界に必要なのは闇ではなく、未来を照らす正義の光だ!」 - 上記のイベントを起こした後の闇の帝王との戦闘前会話から。ブラックノワールを機能不全に追い込んだが、自身を真の神と断言し「奴と同じように崩すことを出来ると思うなよ!」と言い放たれた際の返し。
- 「お前が負ける理由……それは、ただ一つ! ブラックノワール! お前が悪だからだ!!」
「ブラックノワール…。お前の存在が何であり、俺が何であろうと、これだけは不変の事実だ。正義は必ず勝つ!!」 - 同ステージにてブラックノワールを撃墜した際の台詞。
- 「すごいな、シモンさんは…。さらに成長しようとしているんだ」
「サリーちゃん、さっきの約束に付け足しだ」
「次に会う時までに俺ももっと大きな男になってみせる。約束するよ」 - 『X』創界山ルート16話にて。ニアからシモンが大きな男になるまでは、プロポーズの返事は聞かないと聞かされて。
スパロボシリーズの迷台詞
- 浜田「た、大変だ、舞人! 前回の戦いで出た被害額が100万を超えてしまった!」
「心配はいらないよ、浜田君。この程度の額なら、俺のへそくりで何とかなるから」 - 中断メッセージ「嵐の勇者、旋風寺舞人」より。100万をこの程度の額と言い切ってしまうとは…。もしやVXT三部作で修理費がかからないのは舞人のへそくりのおかげ…? しかしクロウ・ブルーストがこの発言を聞いたらどう思う事か。
- 「サリーちゃんは本当に立派だな」
- 中断メッセージ「舞人とサリーのお仕事」より。台詞だけならなんてことはないが、内容は月曜~土曜まで毎日別のバイトに加えて、日曜日に朝から晩までスパロボをプレイするといった事に関してである。まず休む事を勧めるべきではなかろうか…。一部からは社長なのだから旋風寺コンツェルンで雇用すれば…、というツッコミも。
搭乗機体
- マイトガイン
- ガインとマイトウィング、ロコモライザーが合体したロボット。
- マイトウィング
- 400系新幹線「つばさ」がベースの飛行メカ。マイトカイザー登場後は自動操縦できるようになった。
- マイトカイザー
- ドリル特急を構成する各メカが合体したロボット。
- グレートマイトガイン
- マイトガインとマイトカイザーが超特急合体したロボット。
余談
- 旋風寺舞人の名前の由来は、日活の映画スターである小林旭氏の愛称「マイトガイ」(マイトは「ダイナマイト」のマイトから来ており、ダイナマイトのような豪快な奴という意味)と、小林氏が主演の人気映画シリーズ『旋風児シリーズ』から取られている[6]。
- 同じく舞人の父親・旋風寺旭の名前もまた、小林旭氏に由来している[6]。
- 檜山修之氏は自分にとって転機になった作品と語っている[7]。当時の檜山氏は声優の仕事だけでは生活できないほど仕事以外ではアルバイト漬けの状態だった。先輩声優から「時々、芝居が貧乏臭くなっているぞ」と指摘され、「仕事だ!芝居だ!」と必死になっていた素の自分が出てしまっていて、大富豪である舞人が当然持っているはずの「余裕が生み出す優雅さ」が表現できていなかったことに気づき、「牛丼ではなく、たまにはステーキを食え」という忠告もされ、このアドバイスが舞人役を掴むきっかけになったという[7]。
- 檜山氏によれば、舞人像が「優雅な大富豪」から「熱血」の方向へ傾いて行ったのは、自分の演技の成果と思っており、当時はこれらに関して少し反省したが、結果的に良い方に転がったのなら、役者冥利に尽きると語っている[7]。
- 舞人の声を担当した声優の檜山修之氏は勇者シリーズのTVシリーズ最終作『勇者王ガオガイガー』でも主役の獅子王凱を演じた。勇者シリーズに複数回出演した声優は数多いが、主役を二度演じたのは檜山氏ただ一人である(ロボットまで範囲を広げれば、エクスカイザーとダ・ガーンを演じた速水奨氏がいる)。檜山氏は凱役で「勇者シリーズ」に復帰した時は、「古巣に戻ってきたような気分で嬉しかった」と語る[7]。
- 苗字は「せんぷうじ」と発音するが、放送開始前の番宣などでは「せんぷうじ」と発音しているものがある。
- 誕生日はプロデューサーの古沢文邦氏と同じ。そのため第29話に唐突に挿入されたという[8]。
脚注
- ↑ キャラクター紹介、勇者特急マイトガイン、2022年3月13日閲覧。
- ↑ 「作画の都合で私服もいつも同じ」という多くの他作品の方が、本来はおかしいのだが
- ↑ マイトカイザーの名乗りなど聞こえているようなので、旋風寺舞人と叫んでて聞こえないのは不自然でならない
- ↑ 4.0 4.1 『勇者特急マイトガイン Blu-ray BOX II』解説書25頁。
- ↑ ちなみに投稿者は『マイトガイン』の監督の高松信司氏。
- ↑ 6.0 6.1 徳間書店『勇者特急マイトガイン おれが噂の旋風児!』26頁。
- ↑ 7.0 7.1 7.2 7.3 『勇者特急マイトガイン DVD-BOX II』解説書10頁。
- ↑ 『勇者特急マイトガイン Blu-ray BOX II』解説書48頁。