概要

陣代高校に通う女子高校生。

成績は平均よりちょっと上、容姿端麗でスタイル抜群、活発で行動的な性格をしているなど、頼れる生徒会副会長。だが、それを台無しにするほどの欠点、一言でまとめれば「粗暴でオヤジ臭く、なおかつガサツ」な一面を持っており、それが原因で「恋人にしたくないアイドル」なる不名誉な称号を校内に轟かせている。

帰国子女ゆえにはっきりとした、歯に着せぬ物言いが敵を作りやすく、実際中学時代に陰湿なイジメを受けていた。だが、持ち前の反骨精神で、それに屈するどころか真っ向から立ち向かっている。予想外の出来事にも動じず、無愛想で問題行動を起こす相良宗介のボケにはハリセンでツッコミをいれることもしばしば。ツッコミに使用するハリセンは「どこから出したのかが見えなかった」と宗介が言っており、完全にギャグである。長編ではテロや人殺しなどの現場に度々居合わせることになるが、恐怖や恐慌の空気に自分が飲みこまれることを強く拒否し、いかなる異常な状況でも常に「普通」であろうとする。

母親はすでに他界しており、家族は国連職員の父と妹が一人。父と妹はニューヨークで暮らしているため、かなめは以前家族で暮らしていたマンションで一人暮らしをしている。このためか、家事は万能。中でも料理の腕前は自他共に認めるところもあり、宗介の無愛想さも、コレでだいぶ軟化したとも考えられる。しかし、料理への情熱が少々暴走することもあり、原作短編集では転勤した教師が贈ってきたダイクウマリュウキングガイなる「非常に希少な貝」(と、送り主は言っているが、実際には単なるサザエである)を、由来も確かめず即壷焼きの刑に処す。その理由を問われれば、「だって美味しそうだったから」と。この辺りも「恋人にしたくないアイドル」たる所以であろう。なお、この一件によって彼女は「恋人にしたくない贈呈品イーター」と称号がランクアップ(?)した。

中学生時代途中まではニューヨークで、以後は日本に住んでいる帰国子女。「ウィスパード」と呼ばれる特殊な能力の持ち主で、それ故にテロリスト集団から狙われることに。ウィスパードとしての能力が開花するに連れて、その頭脳は飛躍的な伸びを見せており、特に理数系は学力全国トップクラスの林水敦信をして「私より上」と言わしめるほど。ミスリル内のコールサインは「エンジェル」。

ソフィアとかなめ

かなめのウィスパードとしての能力は他の誰よりも強く発現している。これは、ウィスパードという存在の根幹に原因がある。

詳しくは本Wiki「ウィスパード」の項にあるが、ウィスパードは「ささやかれた者」という当て字の読みが示すとおり、何処かからの「囁き声」によってブラックテクノロジーの知識を受け取っている。これを与えている「ささやく者」、つまり「ウィスパリング」が存在するわけだが、オムニ・スフィアを通じて未来からタウ波に乗せてささやいているのは、未来の時間軸の一つに存在するかなめ自身である。

レナードはそのように推論し、実際それは正しかったが、実はここには大きな見落としがあった。

ウィスパリングの正体はかなめではなく、かなめに成り代わった別の存在である。この存在の正体は、本編の18年前、ヤムスク11でオムニ・スフィアの実験台に使われ、心身を引き裂かれて死亡した少女・ソフィアの思念である。ヤムスク11の実験施設最奥部にある世界初のTAROS中枢部には、ソフィアの「遺体」がある。これは彼女の肉体そのものではなく、TAROSに残留していたソフィアの思念が長い時間をかけて顕現させたもので、未来から届く思念波を変換・増幅するコンバータとしての役目を果たしている。

テレサ・テスタロッサはこの関係性を知って、ヤムスク11のTAROSを爆破しようと試みたが、ソフィアがかなめを乗っ取り自我を同化したことで妨害され、失敗に終わった。なお、この直前にかなめの見たところでは、二人がやって来た時点ではソフィアの力は限られていたが、誰も知らない「いつか」の未来に復活してかなめを乗っ取ろうとすることが予測された。さらに、それを阻止するために「遺体」を破壊してもソフィアの思念が消えない限りまた「遺体」が復元され、それが過去へと「ささやく」ことでかなめを乗っ取ってしまい、ウィスパリングの出現を阻止できないとされていた。

ソフィアの狙いは歴史の改変による自らの生存と幸福であり、これに先駆けかなめの存在に成り代わることを目論み、「ささやき」を通して彼女の意識を支配、自己を「千鳥かなめ」と定義して行動を開始した(付き合いの長い相良宗介は、同化したソフィア≒かなめの言動に強烈な違和感を抱いていた)。この時、宗介とテッサを射殺してレナード・テスタロッサと合流していたが、射殺の部分は同化直後の混乱した自我による「未来の可能性」がその場の全員に同時に見えたものであり、実際にはテッサを振り切ってその場から逃走していた。

その後、メリダ島に移動した後にTARTAROSを起動させ、歴史の改変を行おうとしたが、その直前に宗介から入った通信越しの罵倒の嵐を受け、あんまりな言い様にキレたかなめの自我がソフィアをはじき出して分離。最終的にソフィアの自我は、あくまでも「今の歴史」を肯定するかなめの精神力に押し負けて主導権を喪失することになった。

かなめ自身はその後救出され、宗介と共に陣代高校に帰還することが出来たが、時間方向のオムニ・スフィア干渉の元締めであるソフィアを沈黙させたことで新たな「ささやき」は来なくなったものの、それまでに与えられた知識、あるいはかなめを通して世界を見守ることにしたソフィアも依然として残っているような気配もあり、かなめの将来次第ではソフィアが再度世界の破滅を起こそうとする可能性も残されている。

登場作品と役柄

Zシリーズ

第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
第1話から登場。非戦闘キャラだが声が初収録され、第1話から登場し自軍部隊と多く絡むなどで存在感は非常に大きい。なお、ゆきの氏は本作が版権キャラクターでの初参加となるが、前作でオリジナルキャラでスパロボ初参加していたため、それ絡みの声優ネタが間接的に存在する。
依頼を受けないルート第17話「後の祭のフェスティバル」では宗介のM6 ブッシュネルに同乗しているため掛け合いがある。必見。
そして、天獄篇の予告では宗介に別れを告げているが…。
第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
今回はプロローグから登場。中盤に差し掛かる頃にレナードに拉致されるため出番は少なめだが、フルメタの原作再現が多く存在感は強い。
原作と異なり、ソフィアの消滅と共にウィスパードの知識も徐々に消えていき、いずれ普通の少女に戻ることが明かされている。

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦J
統夜編では第1話冒頭から登場。統夜甲児たちと同じ学校であるが、この時点では知り合いではなく、光子力研究所も怪しげな集団だと思っていた。もっとも、宗介が転入した頃には彼に「みんなのために戦っている人達」と語っている。中盤に原作のイベントを経て味方部隊に同行する。
スーパーロボット大戦W
第2部の途中でテッサラクスと共に攫われ、特に彼女は最終話までオリジナル敵と絡み、本編ストーリーと関わる。
強化パーツにクリティカル率が30%上がる「かなめのハリセン」が登場。何故ただのハリセンでクリティカル率を格段に強化できるのかは不明。その一撃を受けた宗介に「痛いぞ」と言わしめているからか?

単独作品

スーパーロボット大戦V
第13話から登場。トゥアハー・デ・ダナンに同行している。当初はウィスパードである事を隠しており、他作品のメンバーには戦術アドバイザーとして紹介される。

人間関係

相良宗介
いつも纏まりつく変人(かなめの目から)で、非常識な行動には「ハリセン」で叩く。無愛想な宗介に最初は迷惑がっていたが、自分の身を省みない行動に徐々に惹かれていく。
テレサ・テスタロッサ
彼女とは宗介を挟んでの「女」として接しあう関係だった時期がある。互いに言い争ったり、宗介についても何か誤解を招く行動を起こしては呆れたりした。最終的に、これは脇に置かれ、良い友情が彼らの間に形成されます。
林水敦信
生徒会会長。生徒会に引き込まれる前後に色々巻き込まれたらしく、「センパイ」と呼びつつ宗介に並ぶ変人として見ている。
常盤恭子
クラスメートで親友。
稲葉瑞樹
SRW未登場。同級生。当初は恋人に関する騒動が原因で瑞樹がかなめを一方的に敵視していたが、後になんだかんだで友人に。
椿一成
同級生。怪我した彼の手当てをしたことが縁で片思いされる。
レナード・テスタロッサ
アマルガムの幹部なのだが、彼に惚れられてしまい、拉致されてしまう。原作小説終盤には二人揃って大変な事になる。
ぽに男
ふもっふ』にて、婦人警官の若菜陽子に脅される様な形で彼を誘き寄せる囮になる羽目に…。
赤城龍之介
習志野駐屯地で行われたイベントでは共闘。
大貫善治
用務員。原作において彼と実際に絡むのは短編第7巻「真夜中のレイダース(非アニメ化エピソード)」で、彼に誘われて宗介や椿と共にすき焼きを食べさせてもらっていた。ちなみにこのエピソードは、後半で彼がチェーンソーを持ち出して暴走しようとする姿をかなめが目の辺りにしてしまう…。
レイス
宗介とは別にミスリル情報部から送り込まれた、かなめの『本当の身柄護衛役』。表向きの護衛役として悪目立ちしがちな宗介とは対照的に、『デイ・バイ・デイ』編まで宗介やかなめに存在すら匂わせず陰からの監視に徹していた。
デイ・バイ・デイ編でかなめが玉蘭らに襲撃された所でようやく姿を現すが、アラストルを引き連れたレナードらに不覚を取り、その件の不始末をかなめに弱みとして握られ、以後はかなめへの協力を余儀なくされることに。
ソフィア
ウィスパード達に「ささやき」を与えていた「ウィスパリング」の正体である少女。
かなめの存在に成り替わろうとする彼女に精神を乗っ取られる。

他作品との人間関係

いずれの作品でも同年代のキャラクターとの交流や絡みは多く、必ずと言っていいほど陣代高校に他作品のキャラが転校してきたりクラスメートだったりすることが多いので非常に幅広い交友関係を持つ。一方で多くの組織に狙われる運命でもあるため他作品の敵キャラとも絡む機会も多い。

ガンダムシリーズ

カズイ・バスカーク
Jでは宗介と共に艦を降りる彼を見送った。

リアル系

テンカワ・アキト
Wで彼のラーメンを食い逃げする。
ハルカ・ミナト
Wの第2部では彼女の教え子になる。
北辰
Wの第2部でゲイツから彼に身柄を引き渡される。
紅月カレンサラ・コダマアナ・メダイユ
ACE:Rにて、彼女らに日本について話していた。さらにカレンに関しては第3次Zでクラスメイトで親友になり、よく行動を共にする。
早乙女アルトミハエル・ブランルカ・アンジェローニクラン・クラン
第3次Zでは同じ学校に通う。
そのうち、クランを除いた3人と下記マジンガー組の5人、ヒビキらを宗介共々ゴミ係に任命した。
ランカ・リーシェリル・ノーム
ACE:Rでは、の練習に付き合っていた。
グレイス・オコナー
ACE:Rで、彼女にシーズンの取引材料としてランカ共々拉致されてしまう。

スーパー系

兜甲児(OVA / 真マジンガー)、弓さやかボスヌケムチャ
以上の5人はJW第3次Z共にシチュエーションこそ異なるが、同じ学校に通う。
Jでは当初彼らの存在を認識していたものの、光子力研究所に入り浸る怪しげな面々という評価を下していたが、後に宗介の登場などもあって認識を改める。
時獄篇では甲児から護身術を習っている。
流竜馬神隼人車弁慶
以上の3人はWで甲児たちと共に同じ学校に転入してくる。
秋津マサト
Jでは彼を叱咤し、彼が戦う決意をするきっかけをつくった。
黄金旭銀貴黒鋼勇青銅強錫石宏
Wでは2周目用シナリオにおいて、彼らがゴライオンのパイロットだと宗介がバラしそうになったのを誤魔化す為に「御来音学園ラグビー部」と恭子に紹介する珍場面がある。
初野華
Wでは1週目用シナリオにおいて、ボン太くんの海兵式訓練を馬鹿正直に翻訳した結果、彼女はボン太くんが嫌いになってしまった…
ギムレット
Wの第2部でダナンからテッサと共に彼に拉致され、ゲイツに身柄を引き渡される。

バンプレストオリジナル

紫雲統夜
Jでは同じ学校に通う。ちなみに、三人娘もED次第で後輩になる。
カティア・グリニャールフェステニア・ミューズメルア・メルナ・メイア
JではEDによっては後輩に。
アリア・アドヴァンス
Wの第2部ではテッサ共々火星から彼女に拉致される。
クリティック
小言ばかり言う彼に文句を言うと同時に、彼の野心を早々と看破した。
インファレンス
アプリカントを失い、激昂する彼を人間と同じと思い、彼に戦いを止めるように説得した。
ヒビキ・カミシロ
第3次Z時獄篇では隣の席。
西条涼音
第3次Z時獄篇では副担任。
FB隊員
マリリン似た声のせいか、彼らからは新しい「姫」と崇められている。
アンナロッタ・ストールス
第3次Z時獄篇では、彼女にトライデント焼きの食べ方を教えている。

名台詞

「宗介だけは、信じてるから。」
TSRにて宗介を散髪している際の台詞。しかし、この後彼女と宗介に最悪の悲劇が襲う。
「ダメ男、臆病者、ヘタレ、弱虫。だけど強い、とっても優しい。ダメな奴だけどなんとかする…そういう奴だと思ってたんだけど」
「だってそうじゃん」
自分がダメ男と聞き返す宗介を笑顔で肯定し、宿敵のガウルンに弱くなったと言われた彼を無力感から解き放った。明けていく夜の中、宗介の再生が印象的なシーン。
「そばにいてよ、宗介ぇえ…問題ないって言ってよぉ…」

迷台詞

共通

「やかましいっ!!」
かなめといえばこの台詞。奇行を働く宗介をハリセンで成敗し、「痛いじゃないか」という抗議をこの台詞で封殺する。
「よくない!!」
「ったく! あんたは何だってそう卑怯で姑息なの!?」
宗介をハリセンで叩く際に怒鳴る台詞。

長編

「あたしはね、悲しんでるの……」
「……こんな調子で夏が終わるなんて。けっきょく、あたしの青春は――高二の夏は、こんなもんなのよ。デリカシーがゼロの戦争ボケ男とドタバタした挙句、シャア専用みたいに真っ赤にされて、クズ鉄の塊の下でみじめに半べそかいて……」
「揺れるイン・トゥ・ザ・ブルー」冒頭において、宗介が学園祭のゲートに仕掛けた防犯マーキング装置の誤作動を受け、全身赤い塗料塗れになりながら。アニメ版ではシャア専用みたいに…以降の下りはカットされている。

短編

「この…爆弾男ぉぉぉぉ!!」
靴箱に入っているものを不審物と勘違いして爆破した宗介をハリセンで叩く際の台詞。
「あ~、なるほど…って、この平和な日本で靴箱に爆弾仕掛ける○×が何処にいるってのよ!?」
ひょんなことから靴箱を爆破した宗介から事情を聞いた後の台詞。この後宗介は最近実際に起きた事件を話す。
ちなみに、ここで表記されている「○×」の部分は放送禁止用語であり、アニメ本編ではその部分を銃声音で被せている。
「…コッペ?」
自分の後押しを勘違いして購買のおばちゃんを脅迫する宗介を見た際の台詞。
「ソースケ!! 明日から罠なんか仕掛けちゃダメ!!」
「ソースケ!! 明日からは催涙ガスも禁止!! 罠関係全部ダメェ!!」
小暮が宗介のトラップに引っかかってしまい、担架に運ばれた原因を「過労」「アレルギー性の鼻炎」と説明した宗介に対して。下段はこの後宗介が反発するためハリセンを構えて黙らせた。
…尤も、小暮は宗介を陥れようと裏工作を働いていたことを知る由もなかった。
かなめ「行ってきなさい! すぐ!」
宗介「了解した!」
宗介「行ってきた!」
かなめ「どうだった!?」
宗介「駄目だった!」
宿題を終えたのはいいが、かなめの分の宿題を宗介の部屋に置き忘れてしまったことで、かなめからプロレス技をかけられたあとのやり取りであり、テンポの良さも視聴者からもネタにされている。
なんでこうなったかというと、かなめはバイトしなければ生活費を稼げないのだが、宿題を忘れれば補習を受けなければならなくなってしまい、バイトを休まなければならなくなってしまう。
その状況を打開するべく宗介は藤咲に事情を話そうとするが、肝心の藤咲は不在だったことを「いつも」のように告げた態度に腹が立ったのかハリセンをお見舞いした。
「死になさいっ! いますぐここで死になさいっ!!あたしをすこしでも哀れに思うなら、お願いだから、いっぺん死んでぇぇぇぇっ!」
で、宿題を取りに行こうとするものの非常識な行動を繰り返した上に、間違えて特急に乗ってしまった宗介に対して。もう我慢の限界に達した彼女は、喚きながら宗介の上半身を電車の窓側に出していた。
「あんたが綺麗にまとめてんじゃないわよ!」
宗介が郷田優たちの暴れっぷりを見て、自分が洗脳したのを棚に上げて戦いの空しさを悟った際にハリセンで叩いた後の台詞。
「もっとスマートに親分だけ狙撃するとか、爆弾で吹き飛ばすとかすればいいのに」
『仁義なきファンシー』において、テレビで流れていた古いヤクザ映画を見た時に何気なく呟いた台詞。直後に蓮からも指摘されるが、思考が完全に宗介に毒されている。
「な、何よ! またボン太くん呼ぶわよ! 泣くまでふもふもしてもらうわよ!!」
ヤクザ「呼ぶのか?あんた、呼べるのか?!」
「呼べるのよ! 笛を3回鳴らすと飛んでくるんだから!!」
ヤクザ「そんな、まるでマ●マ大使みたいじゃねぇか!」
同じく『仁義なきファンシー』より。下校中に『一途なステイク・アウト』でかなめに絡んでボン太くんにボコボコにされたヤクザと再会し、一触即発の事態になった時の会話。また古いネタを…。
アニメではこの時実際に、マグマ大使の飛行シーンが挿入される(さすがに版権の関係でマズいのか、全身モザイクだったが)。ちなみに、後ろで警戒していた宗介は妙に恥ずかしそうだった。なお、同様のネタはスパロボEX及び第2次OGにもあったりする
「大有りよ!!」
宗介「千鳥か? どうしたんだ?」
「あんたって…あんたって…!」
「解放しなさい! 今すぐ!!」
6人の女性を檻に閉じ込め、さらに拳銃をちらつかせて金を巻き上げた宗介を、(セリフの3行目と4行目の間で)右ストレート・肘鉄・上段蹴りを炸裂させ、結果的にその手伝いをしてしまった風間に女性を解放するように大声で呼びかける(で、案の定、解放された6人の女性に追われる羽目となった)。
ちなみに宗介がこのような行為をしたのは、風間が「ナンパとはつまりガールハントのこと」と説明し、例のごとく勘違いしてしまったからである(もっとも、夕方には解放するつもりだったようで、一行目は「キャッチ&リリースだ、問題ない」といった宗介に対するツッコミ)。
「やかましい! 自分の行動が少し変だと思わないの!? あんたは!!」
宗介「そう言われても、ナンパなどはよく知らん」
「……いい!? ナンパってのはねぇ!」
「街中とかお店とかで、男が知らない女の子に声をかけて『遊びましょ』って誘うことなの!!」
「コツはとにかく、笑顔で明るいキャラクターをアピールすること!! で、相手が乗ってくれたら、お茶でも何でも相手の好きなところに連れてってあげるわけ!!」
「サービスを欠かさない、笑いを絶やさない! 要はクルツ君の真似をすればいいわけよ!! わかった!? これがナンパなの!!」
直後、ハリセンを叩いた宗介に「痛いじゃないか」と言われて。なお、4行目以降の台詞は異様な速さで喋っており、それを聞いた宗介も脂汗かきながら顔面蒼白となり、「俺には無理だ…」と弱音を吐かれてしまう。
「外道~~~~っ!!」
「あんたみたいなクソ野郎、あたしが殺してやる!地獄に落ちろ~~~~っ!」
「つぶらなテルモピュライ」において、「アハシュエロス」のファンの噂を聞いた事で、このセリフとともにリーダー格の男につかみかかった。…のだが、なぜか平松伸二風の絵柄になっている[1]
ちなみにこれらの言い回しは平松伸二の漫画にて多用される台詞である。

スパロボシリーズの名台詞

恭子「うわぁ。ねぇカナちゃん、見た見た? あれってあの人たちが乗ってるんでしょう? すごいねぇ。ホントの軍人さんみたい」
かなめ「んなことより、こんな所でやられちゃ大迷惑よ。どっかよそでやってくれればいいのに」
恭子「でもカナちゃん、あの人たちあたしたちを守るために戦ってくれてるんだよ」
かなめ「あのねぇキョーコ、あんたマジで言ってるわけ? あのロボットがいたからあいつらが襲ってきたかもしれないんだよ? でなきゃこんなトコに来るわけないっしょ」
J』統夜編第1話「降ってきた『災厄』?」より。学校を守る甲児達へのきつい評価。
(あいつはヴェノムに乗るわ。今、『わたし』の外に出す)
(あいつはまだ諦めていない。まだカードを残しているわ)
(でも、ここに来るまでに失敗しても、それでも構わないと本気で思っていた。あいつは普通じゃない。みんな、止めて。あいつを…)
J第30話「奪われた女神」にて、ガウルンを評して曰く。
「え…!? あたしのせい!?」
第3次Z 時獄篇』第1話で、ジェニオンが飛んできた理由を恭子が「かなめが刺激がほしいと言ったから」と言ってきたのに対して。
「あいつの機体を包む障壁をぶち破るには2機の機体の全力攻撃を叩き込むのが有効よ! マキシマムなブレイクをぶちかませ!」
「でも、それ以上に大事なのは…気合よ!」
第8話「戦うボーイ・ミーツ・ガール」より。この時点でガウルン機に有効となるバリア貫通持ちはマジンガーZだけなので、その通りにマキシマムブレイクを叩き込むべし。そして何より、気合のはいったユニットで懐に飛び込んでいくべし。
なお、この直前に入るフラッシュバックデモで流れた言葉は「特異点」「ELS」「クロノ」「超時空発振水晶体」「生命の力」「ラプラスの箱」「カオス」「神話の果て」「ゲッター」「太陽エネルギー転換システム」「ガーバルニウム(おそらく「ガバールニウム」の誤字)」「異能生存体」「ブルーコスモス」「黒の英知」「SEED」。見事にZシリーズの世界観に関わるキーワードばかりである。ここに鉄人のシステムが混じっていることにこの時点でのプレイヤーの多くが違和感を持つであろうところがポイント。(このシナリオの時点では全くわからないことだが、鉄人は次元力と強い関わりがあるというZシリーズ独自設定がある。つまりかなめはプレイヤーへの非公開設定を先に知っているということになる)
(あのアドヴェントと言う人……彼もスフィア・リアクターなの……)
第33話にて。部隊の誰よりも先にスフィアについて口にしているが、ポイントはこの直前に自軍メンバーがガドライトと遭遇している事と、彼「も」と言っていること。
エタニティ・フラット……時の牢獄……隔絶された次元の中での限定的な法則の書き換え……)
(これも時空震動の産物……だとしたら、それをリセットするための方法はひとつしかない)
(だけど、この世界を構成している要素が分からない以上、多重次元の起点の特定は出来ない……)
第35話「災厄の襲来」にて、エタニティ・フラットについての話題が出た際の思考。
「あんたはダメな奴だけど、みんな、あんたが好きなんだよ」
「その期待に応えないようじゃ、あんた、本当に駄目な奴だよ!」
「終わらないデイ・バイ・デイ」にて、Z-BLUEの呼びかけに驚いた宗介に対して。
「もう覚悟は出来てますよ。だいたい、地球のどこにいたって危険なのは変わらないんですから」
「でも、アクシズが落ちたら、地球は死の星になるだろうし……」
時獄篇終盤でさらっと口にした、ダナンに同行している理由。
確かにこの時シャアはアクシズ落としにかかっていたが、この時点では情報がなく、誰一人そのことを知らなかったにも関わらずかなめだけはそれを理解していた。
ウィスパードの力は「知らないはずの知識を引き出す」ことであり、かなめも基本は同じであるため、未来のことまではわからないはずだが、それでも理解したということはもしや……?
原作におけるウィスパードの「ささやき声」の正体は未来の時間軸からオムニ・スフィアを通じて届く「ウィスパリング」の声なのだが、それが反映されているとすると、かなめのこの言動は「過去の未来」に基づくものなのかも知れない。

スパロボシリーズの迷台詞

「違う違う違~う!! ソースケ、あんた何回言ったらわかんのよ!? そこはおもむろに『げらっぱ』。 いい、ちゃんとシャウトすんのよ!」
J』第27話「浮上」に於けるなぜなにナデシコより。いつもの如く堅苦しい挨拶をする宗介にハリセンツッコミをかまして曰く。この後ルリとユリカにも暴走気味のテンションで演技指導を行い引かれていた。
「じゃあ想像して! あなたが負けたら、あたしはあいつに捕まっちゃうのよ!」
宗介「!」
ヒイロ「俺は以前にシベリアでこの女と同じような少女を見た…薬物の使用により彼女の自我は崩壊寸前まで追い込まれていた」
デュオ「その子はまず捕まったら精神的に攻められるだろうぜ。手を変え品を変え…」
クルツ「あんなことや、こんなことや、そんなことか…!?」
ヒイロ「おそらく、お前の想像している以上のことだ」
クルツ「じゃあ、まさか…!? そりゃまずいって!!」
ミヒロ「…ねえ、どういう事?」
アカネ「…知らないよ…」
ホリス「赤くなってますね、アカネさん。どうしたんです?」
アカネ「う、うるさいっ!!」
「イメージするんだ! 彼女のそんな姿を!」
「ちょ、ちょっと、それは駄目! …ええい、この際、許す! 想像しなさい!」
W』第1部第9話地上ルート「戦うボーイズ・アンド・ガールズ」より。『W』におけるラムダ・ドライバ初使用シーン……と言っても迷台詞を言っているのは主に男性陣だが。会話の流れそのものは原作と変わりないのだが、何かがおかしい
あと、その男性陣の迷台詞に隠れがちだが、ヒイロが地味に原作フラグを叩き折るとんでもない発言をしている(ヒイロの項参照)。
「…結局、腹が立ったまま歩いてそのまま学校に来て、怒りに任せて教室の掃除してたら、こんな時間…これも全て、あのバカが悪い…!こ、この学校って意外に怪談ネタが豊富なのよね…。こういう時には迷惑だけど…こ、こら、そこーっ! 変質者なら警察に突き出してやるから出てきなさい!!」
「で、出た! 陣代高校怪談ナンバー13! 恨みを残して死んだ少年の霊!!」
『W』第18話「悲劇のワン・ナイト・スタンド」にて、出てきたヒイロを幽霊と勘違いして。
「ふうん…あなた本当に大佐殿で潜水艦の艦長なんだ」
「さすがにヒイロ君に言われればね。ソースケと違って、彼、真面目だから。ほら、あの目が違うでしょ?」
同上。『W』に於けるテッサが艦長であることを宗介、テッサ、ヒイロそれぞれから聞かされた時の発言。テッサには同意されなかった。
宗介とヒイロの違いというより現場の状況と艦長=シブくて貫禄のあるオジサンという先入観の影響であるが、この約1年後、テッサより若い少女(12歳)が艦長を務める部隊に助けられることになる。
「夕暮れ迫る山のグラウンドでブロッケン伯爵と鉄十字軍団の悲鳴はいつまでも鳴り響いていました…そう…いつまでも、いつまでも…そして、彼等は山を下り、決戦の地へと向かったのです」
第3次Z時獄篇』第7話助っ人を引き受けるルート「やりすぎのウォークライ」でのモノローグ。
ラグビー部らによってボール代わりにされたブロッケン伯爵の哀れさを表している。
「あっちもアカギ、こっちもアカギ…! まさかのアカギ対決…!?」
「ジャンルは超長時間の麻雀!?」
『第3次時獄篇』第17話依頼を受けるルート「善意のトレスパス」より。赤城赤木と同時に遭遇した時の独り言。
元ネタは福本伸行氏の麻雀漫画『アカギ 〜闇に降り立った天才〜』であり、「超長時間の麻雀」というのは同作の「鷲巣麻雀編」におけるわずか半荘6回の勝負の様子を現実の連載でじつに十年以上かけて描写していることを指しているものと思われる。
ちなみに短編「つぶらなテルモピュライ」で、かなめは『アカギ』を所持していたことが明らかになっている。
「あたし達が避難した後の校舎では一晩中、チェーンソーの音とソースケ椿君の悲鳴が響いていました。そのいつ終わるともわからない惨劇に付近の住民は震えながら一夜を過ごしたそうです。破壊された校舎はMIXの懸命の頑張りによって修復されましたが、壊れた心は、もう元には戻りません。日の出と共に元に戻った大貫さんにソースケと椿君は二度と逆らう事はないでしょう。あなたの周囲にもいませんか? 普段は温厚で怒った姿など見た事ない人を…でも、そういう人こそが心に凶暴な獣を飼っているのかも知れません…最後に、カトリーヌに合掌…」
『第3次時獄篇』第17話依頼を受けないルート「善意のトレスパス」での締めのモノローグ。何ともフルメタらしいオチ。
ちなみに、原作ではかなめはこの場面に立ち会っていなかった。
「駄目駄目!戦う事しか知らない人間ってのは周囲に迷惑をかけるだけだから!平和な暮らしが、たった一人の人間の存在で爆発騒動が日常茶飯事になる...そんな不幸な犠牲者を二度と生まないためにも、彼にはちゃんとした教育を!」
『V』スペシャルシナリオ「黒い勇者特急」より。ブラックガインの教育方針をどうするか仲間内で話している時に、戦いをメインにするべきではと発言したトビアの意見を一蹴する。実体験に基づいているだけに、妙な説得力がある。なお、これを聞いたソースケが落ち込んだのは言うまでもない。

脚注

  1. 地の文でそう表現されていた。