第2次スーパーロボット大戦α
- 発売日:2003年3月27日
- 機種:プレイステーション2
- 開発:バンプレソフト
- 発売:バンプレスト
- 定価:7,980円
- 主題歌:「SKILL」
- 前:スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION(GBA)
- 次:スーパーロボット大戦COMPACT3(WSC)
概要
αシリーズの第3作目。『スーパーロボット大戦α』から引き続き登場の作品はシナリオが終わっており、絡みはしても脇役的な配置。
公式での略称は「αII」。ユーザーからは「ニルファ」と俗称される。
戦闘シーンのグラフィック及びアニメーションは前作からほぼ全てが新規描き下ろしとなり、それまでは一部のみに見られた回避時や被弾時のモーションが標準実装された。攻撃モーションもαからさらに磨きがかかり、折々で原作再現も織り込むなど評価は高い。一方で全体攻撃実装の兼ね合いから「ビームライフル(連射)」といった、後に「捏造技」「乱舞技」とも呼ばれる武器の先駆けとも言える武装も登場している。また小隊攻撃で複数機体が並ぶ事がある兼ね合いからか、やや各ユニットの横幅が広いといった意見も。
全57話というボリュームに対して登場作品関連のイベントを削るわけにも行かず、皺寄せは全て主人公シナリオに来る形である。そのため、各作品が顔見世する序盤20話のうちテーマのかぶる話、機体乗り換えの31話、ライバルとの対決が終結する37話、そして最終話を除き、主人公は話のメインパートに絡んでこないのは残念な所。またその乗り換えイベントを1話独立させて組み込んでいる為、クロスオーバー感も薄い。
しかしストーリーのテンポの良さ、主人公面々の成長潭、現在もなお形を変えつつ残る小隊システムの導入など、α同様にスパロボの新しい一つの分岐点作品になった事には違いない。また、アニメ化されてない『機動戦士クロスボーン・ガンダム』を登場させた事でも話題となり、良い意味で非常に試験的な作品とも言える(ただしクロスボーン・ガンダムは本作以前に『SDガンダムGジェネレーションF』に登場しており、BGM、顔グラフィック、担当声優などは流用されている。そのため、実際には原作漫画からではなくゲーム作品からの参戦と言っても差し支えない)。
αシリーズの完結作である第3次αの展開を考えるとストーリー的には中継ぎの印象が強い。寺田Pは、製作意図として「地球上の問題を一括で終了させる狙いがあった」と語っている。
会話デモの画面構成はαシリーズでは唯一バストアップ+下段テキスト欄の形式を不採用とし、IMPACTなどと同じショルダーアップ+上下2段テキスト欄の形式となっている。
本作から最終シナリオのマップBGMにOPテーマのアレンジが展開され(本作は「SKILL」のアレンジ)、以降の作品でも最終シナリオのBGMでJAM Projectが歌うOPテーマのアレンジが採用されることが定着している。
システム
新規システム
- 小隊戦闘システム
- 本作最大の目玉となる新システムで、最大4機で1つの小隊を編成して出撃が出来る。システムの詳細はリンク先を参照。
既存システムと変更点
- パイロット養成・パイロットポイント
- 『OG1』にて採用されたシステムを王道シリーズで初採用。本作から登場した特殊技能に見切りやガード等がある。
- 精神コマンド消費SPの個別化
- こちらも『OG1』からの輸入要素。
- 武器改造の仕様変更
- 本作から、武器改造の逆転現象が起こらない(起こりにくい)パラメータ数値が設定されるようになった(GCなど一部例外もあり)。
- インターフェイスの充実化
- ホットキー設定によるワンボタンでのユニット変形・小隊長変更や、ステータス画面からキャラクター辞典・ロボット図鑑への移動、マップへのマーキングが可能になるなどインターフェイス面が従来作から一新されプレイアビリティが向上した。
- またクイックロード時の待ち時間も大幅に短縮されている。
難易度
先述の通り小隊システムとパイロット養成が導入され、弱いキャラやユニットでも小隊の一員として使い続けて楽に鍛える事が可能となった。小隊長能力や精神コマンドのSP消費量がキャラ毎に違うため、ステータスが低めだから使われないという事態も少ない。
マップ内で一定条件を満たすと取得できる熟練度によってシナリオそのものが分岐しないため難易度に拘る必要が無く、低難易度では敵が弱く少なくなって獲得資金が増え、高難易度では敵が強く多くなって獲得資金が少なめになる代わりに、敵が多いのでパイロットポイントが多く、加えて熟練度獲得時のボーナスでも貰えるため、高難易度が単純に辛くなるわけでもない。但し、後半になるほど敵ボス級のHPが加速度的に増えていくので、作業性が高くなる感は否めない。
登場作品
新規参戦は★の4作品、それ以外のαシリーズ初登場作品は☆の3作品。
- 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
- 機動戦士Ζガンダム
- 機動戦士ガンダムΖΖ
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
- 機動戦士ガンダムF91
- ★機動戦士クロスボーン・ガンダム
- ★ブレンパワード
- 新機動戦記ガンダムW Endless Waltz
- 無敵鋼人ダイターン3
- マジンガーZ
- グレートマジンガー
- ゲッターロボ
- ゲッターロボG
- 真ゲッターロボ (原作漫画版)
- ★鋼鉄ジーグ
- 超電磁ロボ コン・バトラーV
- 超電磁マシーン ボルテスV
- ☆闘将ダイモス
- ☆大空魔竜ガイキング
- ☆戦国魔神ゴーショーグン
- ★勇者王ガオガイガー
『F91』はα以来のシリーズ復帰。
タカラ(現:タカラトミー)がスポンサーであり参戦は難しいとされていた『勇者王ガオガイガー』と『鋼鉄ジーグ』が参戦、ファンを驚かせた。
話題
- ゲーム雑誌で本作が発表された際、参戦作品のリストから『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の記載が抜けてしまっていた為、ネット上で憶測を呼んだ。
- TVCMは新規参戦作品の一つである『勇者王ガオガイガー』のナレーション担当であった小林清志が、同作品のノリそのままにナレーションを担当した。
- 本作の広告展開時に秋葉原の街頭で公開されたPVに人が集まりすぎたため、以後警察(おそらく万世橋警察署)からは“スパロボは事前告知による大型街頭ビジョン上映禁止”を言い渡された。
- 音声付きのスパロボでは本作より援護専用台詞に「相手の名前を呼ぶ(もしくは関連したことを言う)」パターンが増えた。
世界観
世界観/αシリーズ参照。
バンプレストオリジナル
登場メカ(オリジナル)
主人公機
主人公の性別・タイプによって主人公機及び関連機体が下記の通りに決定。
機体名 | 初登場 | 備考 |
---|---|---|
グルンガスト参式 | 本作 | スーパー系男(ゼンガー)初期機 |
ダイゼンガー | 本作 | スーパー系男(ゼンガー)後継機 |
マガルガ | 本作 | スーパー系男(ゼンガー)ライバル機。ククルが搭乗 |
龍人機 | 本作 | スーパー系女(クスハ)初期機 |
龍虎王、虎龍王 | α | スーパー系女(クスハ)後継機 |
龍王機、虎王機 | α | スーパー系女(クスハ)の場合、龍王機は第1話のみ味方で、 虎王機は中盤まで敵として登場。合体後の分離運用は不可 |
ヒュッケバインMk-III(アラド用) | 本作 | リアル系男(アラド)初期機。 正式名はヒュッケバインMk-III・R |
ビルトビルガー | 本作 | リアル系男(アラド)後継機 |
ビルトファルケン | 本作 | リアル系男(アラド)パートナー機 |
アルテリオン(CF) アルテリオン(DF) |
本作 | リアル系女(アイビス)初期機 |
ベガリオン | 本作 | リアル系女(アイビス)ライバル機 |
ハイペリオン | 本作 | リアル系女(アイビス)後継機 アルテリオンとベガリオンの合体形態 |
その他味方機(SRX系)
以下の味方機は主人公の別によらず、必ず登場する。
機体名 | 初登場 |
---|---|
ヒュッケバインMk-III(ヴィレッタ用) | 本作 |
ヒュッケバインMk-III・トロンベ | 本作 |
敵勢力機(クストース)
機体名 | 初登場 | 備考 |
---|---|---|
カナフ | 本作 | |
ケレン | 本作 | |
ザナヴ | 本作 | |
カナフ・アフ | 本作 | |
ケレン・アフ | 本作 | |
ザナヴ・アフ | 本作 | |
ガンエデン | 本作 | 第3次αではナシム・ガンエデンという名称 |
登場人物(オリジナル)
主人公
下記の4人から1人を選択。それによって関連する登場人物も決定する。
なお、上述のように、どの主人公の場合でもその主人公が話の軸となるパートが存在する(1話~20話、31話、37話、最終話)
人物名 | 初登場 | 備考 |
---|---|---|
ゼンガー・ゾンボルト | α外伝 | スーパー系男主人公 |
ククル | 本作 | スーパー系男ライバル |
クスハ・ミズハ | スーパーヒーロー作戦 | スーパー系女主人公 |
ブルックリン・ラックフィールド | スーパーヒーロー作戦 | スーパー系女パートナー |
アラド・バランガ | 本作 | リアル系男主人公 |
ゼオラ・シュバイツァー | 本作 | リアル系男パートナー |
アイビス・ダグラス | 本作 | リアル系女主人公 |
ツグミ・タカクラ | 本作 | リアル系女パートナー |
スレイ・プレスティ | 本作 | リアル系女ライバル |
フィリオ・プレスティ | 本作 | リアル系女サブキャラクター |
- ゼンガー・ゾンボルト
- 地下冬眠施設アースクレイドルの軍事責任者だが、シナリオ開始と同時にアースクレイドルは地下勢力により破壊され、一人だけ生き残る。αナンバーズの説得により、今を生きる人々のために「悪を断つ剣」として生きる事を決意。しかし、かつて敵であったが真相を知り助けようとしたククル、そして戦火の中で助け守ってやると約束した謎の少女イルイのどちらも助ける事ができず、最後には生き残った業を己一人で背負い、死地を求めて旅立っていく。
- アラド・バランガ
- ティターンズの運営していた兵士育成機関「スクール」の出身。戦う術しか持ち合わせていないため、生きるために兵士になる。スクールに入る前の記憶は無いが、単純バカに見えるくらい楽観的な性格のようで、表向き気にした様子も無い。スクールでの成績も各種シミュレータでの成績も劣悪だが、やる時はやる実戦に強いタイプ。地球連邦軍アルビオン隊に攻撃され、後に回収された。
- アイビス・ダグラス
- 夢を追う中で技量の不足から事故を起こし、それがトラウマとなって「負け犬」の名と共に夢から逃避し、心を閉ざしていた。クロスボーン・バンガードを始めとする人々と出会い、挫けず夢を諦めない人々の姿を見て、そして謎の少女イルイとの出会いを通じて夢を追う努力家の自分を取り戻す。
その他味方(SRX系)
以下の味方は主人公の別によらず、必ず登場する。
機体名 | 初登場 | 備考 |
---|---|---|
ヴィレッタ・バディム | スーパーヒーロー作戦 | |
レーツェル・ファインシュメッカー | 本作(※) | |
イルイ | 本作 | どの主人公の場合でも登場し、主人公と深い関わりになる少女。 その正体は… |
※レーツェルの正体であるエルザム・V・ブランシュタインはOG1で登場済。
敵勢力(クストース)
機体名 | 初登場 | 備考 |
---|---|---|
カナフ | 本作 | |
ケレン | 本作 | |
ザナヴ | 本作 | |
イルイ・ガンエデン | 本作 | 少女イルイの真の姿。 |
関連記事
ゲーム中データ
分類 | 記事 |
---|---|
全話一覧 | 全話一覧/第2次α |
隠し要素 | 隠し要素/第2次α |
精神コマンド | 精神コマンド/第2次α |
強化パーツ | 強化パーツ/第2次α |
特殊能力 | 特殊能力/第2次α |
特殊技能 | 特殊技能/第2次α |
メカ&キャラクターリスト | メカ&キャラクターリスト/第2次α |
その他オプション | オプション情報 /第2次α |
関連用語
シリーズとしては『αシリーズ』参照。
- Gサンダーチーム
- ゴーショーグン単機による小隊名。読みはグッドサンダーチーム。今回はテレポートしてしまうのは母艦の担当で、ゴーショーグン自体はどこかに行ったりしないようだ。
- 銀の流星
- アイビス編で発生する強制出撃時の、アルテリオン単機による小隊名。シナリオ中でベガリオンと合流、小隊を再編成すると、小隊名は超新星に変わる。ちなみに、敵としてスレイが登場した際のスレイの小隊名は「緋の彗星」。流石に赤はマズかったのだろう。
- 封印戦争
- 本作で展開する大戦の正式名称。事実については数十年間封印され、一般には公開されない措置が取られた模様。
- マニューバGRaMXs
- GRaMXs、とも。読み方はグランエクス。アイビスの駆るアルテリオン(ハイペリオン)の切り札。
- マグマ砲
- 23話で地底より出現したマシーンランドが放つイベント兵器。マップ上の4点に着弾し、その点に居ると小隊全員のHPが1/4削られる。恐竜帝国の新兵器だったが、α外伝の未来の世界でマグマ砲を体験してきた一部キャラは当然知っており、恐竜帝国を驚かせた。
- 流星、夜を切り裂いて
- アイビス・ダグラスのテーマ曲にして戦闘BGM。出だしのヒーロー然とした曲調に加え、イベントでこの曲がかかるのは普段静的なアイビスが吹っ切れて動に転ずる場面であるため、嫌が応にも盛り上がる。
メモ
周回特典はパイロットポイントと資金の引き継ぎ。共にクリア時の状態を元に払い戻しされ、二周目で50%、三周目で75%、四周目以降は100%引き継ぐ。
話題まとめ
- http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2005/03/20050311.html#190000
- 第二次スーパーロボット大戦αのクスハたんに萌える。クスハはいいキャラだ。乳もでかいし揺れるし、能力は高い。
- http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2003/05/20030513.html#170000
- 第2次スーパーロボット大戦α、アイビスでとりあえずクリア。シナリオに不満がたらたらと。主人公の精神的復活がテーマのシナリオのはずなのに、やたらと性急で、終わりになればなるほど、台詞がいい加減。『このアニメのキャラが弱いのはおかしい』とかいうのはナンセンスだし、どーでも良い事なのだが、肝心の主人公キャラの描写が手抜きはなはだしいのは、どーいうことなのだろうか。
- http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write-ex1/2005/08/20050812.html
- にるふぁでクリアしたのは親分ルートだけですもん。他。