隠し要素

隠し要素とは、主に「特定の行動や選択などの条件を満たすことで、通常のプレイでは見られない展開が発生する要素」のことを指す。

概要編集

多くのゲーム作品に取り入れられている要素で、「通常では倒すことの難しい強敵を倒す」「ストーリーの本筋から外れたイベントを達成する」などによってボーナスが得られるものや、「キャラクターの見た目を変化させる」「特定の条件下でイベントが発生する」などのファンサービス的なもの、ゲーム内容とは全く関係の無いスタッフのお遊び的なものなど、採用される要素は作品によってさまざまである。

SRWでは『第2次スーパーロボット大戦』から採用されているシリーズ恒例の要素であり、成立させることで特定の機体やパイロットの加入、強化パーツの入手、隠しシナリオへの突入などといった恩恵が得られることが多い。また、「原作では悲劇の最期を迎えてしまったキャラクターを助ける」「設定のみの存在の機体が登場する」など、原作では叶わなかったものが隠し要素として盛り込まれることも多いため、ファンからの注目度は総じて高い。

成立条件は基本的に作中では判明しないが、作品によっては中断メッセージで教えてもらえる場合もある。

なお、「ロボット大図鑑」「キャラクター事典」を埋めるためには、隠し要素の成立が必要となっていることも多い。

作品別隠し要素リスト編集

旧シリーズ編集

αシリーズ編集

Zシリーズ編集

COMPACTシリーズ編集

Scramble Commanderシリーズ編集

携帯機シリーズ編集

VXT三部作編集

単独作品編集

魔装機神シリーズ編集

OGシリーズ編集

主な隠し要素入手条件編集

隠し要素が成立する条件は隠し要素ごとに異なっており、複数の条件を順番に全て満たしていかなければ成立しないものも珍しくない。傾向としては、性能的に強力なもの、原作ファンが待望するようなものは成立条件が難しく設定されていることが多い。

また、条件の関係で両立できない隠し要素も多く存在するため、同じ周で全ての隠し要素を成立させるのは不可能となっている場合が多い。

周回要素がある作品では、2週目以降は条件の緩和や変更などが行われる場合がある。

特定パイロットで特定の敵を説得する
説得が可能な場合にのみコマンドが現れる。基本的には原作で絡みのあった者同士で発生する場合が多いが、シナリオ上の関係を持つ他作品のキャラクターでの説得が必要となっている場合もある。
なお、他の特定の敵を前もって撃墜しておかないと説得に失敗する場合や、攻撃をしてしまうと説得不可能になるといった場合もある。また、複数人での説得が必要になる場合は、説得の順番が決まっていることもある。
特定パイロットと特定の敵が戦闘する
単純に戦闘をするだけが条件だが、「戦闘後に両者が生存している」など別の条件が付け加えられている場合も多い。また、説得と同様に、原作で絡みのあった者同士だけでなく、シナリオ上の関係を持つ他作品のキャラクターでの戦闘が必要となっている場合もある。
また、同じパイロットで複数回の戦闘が必要な場合や、複数のパイロットで戦闘する必要がある場合もある。
特定の敵を撃墜する
撤退してしまうなど、撃墜しないでもシナリオクリアが可能な敵が対象の場合もあるが、「別の特定の敵を撃墜した後(撃墜する前)に撃墜する」「特定の味方パイロットで撃墜する」など、他の条件を満たしている必要がある場合も多い。
OG2(OGs)』のやりこみ派ボーナスのように、規格外の強敵を撃墜した際に得られるボーナスも隠し要素として扱われることもある。
特定の敵を撃墜しない(攻撃しない)
上記2つとは対照的な条件で、「特定の敵の撤退条件を満たして撤退させる」「特定の敵以外の敵を全滅させる」といったものや、「別の条件(規定ターンの経過、別の特定の敵を撃墜する、など)が成立するまで攻撃しない」などの場合がある。うっかり撃墜(攻撃)してしまい成立失敗となりやすいため、注意が必要な条件。
特定の選択肢を選ぶ
基本的には重要な場面でしか出現せず、結果も何となく分かる場合が多い。単純に択一でどちらかを入手する、という選択肢もある。
他に条件が重ならない場合は隠し要素として扱われないこともある。
特定のルートを通る
特定のルートを通ることそのものが条件の場合もあるが、「特定の敵と出会うためにルートが特定される」などの意味合いで間接的に必要条件となっている場合が多く、この条件が入っている場合は他の条件と択一になってしまうことも多い。また、通過ルートの選択は選択肢で決定されることが多いため、ルート通過のみが条件の場合は上記「特定の選択肢を選ぶ」と同じ意味となる場合が多い。
他に条件が重ならない場合は隠し要素として扱われないこともある。
特定のNPCや第三勢力を生存させる
一定ターン、あるいはシナリオ終了時まで生存させることが条件。彼らは果敢に攻めることも多いため、守り抜くのは難しい場合が多い。
特定のシナリオで、特定パイロットが出撃する
出撃させるだけで成立する簡単な条件。
特定のシナリオで、特定パイロットが敵を規定数以上撃墜する
登場シナリオである程度活躍させる必要がある条件。大抵の場合はスポット参戦の機体や無改造の機体で多数の敵と戦うことになる。
特定のシナリオで、特定の味方ユニットが撃墜される
該当例は非常に少ない。大抵は修理費もきっちり取られる。
特定のマスに入る
特定の1マスに限定される場合と、ある程度範囲が指定されている場合がある。また、その地点に到達するパイロットが限定される場合もある。このタイプはノーヒントで探すには難度が非常に高い。
第4次(S)』などに採用されている「アイテム等の埋蔵マス」は、隠し要素として扱われないことが多い。
隠しコンテナを発見する
マップ中である条件を満たす(地形「壁」の破壊、特定ユニットを出撃させる、など)と出現する場合がある。
IMPACT』ではレアな機体が入っていることも多いため、一般的には隠し要素として扱われている。
特定のシナリオまでの総ターン数が規定値以下
特に何かする必要もなく、特定シナリオまで普通にプレイするだけの条件。極端に厳しいということはあまりないが、全滅プレイなどの稼ぎをやっていると間に合わないことも多い。
特定シナリオまでに熟練度が規定値以上(難易度指定)
主に「αシリーズ」で設定されることの多い条件。「熟練度(難易度)が一定以上ならA、以下ならBを入手」といったように、隠し要素成立時の獲得内容の分岐判定に利用されることもある。
Z』で熟練度(SRポイント)と隠し要素の切り離しが宣言された。
内部ポイントが一定値以上
Zシリーズ」から採用されることが増えた条件。特定の行動で条件の成立に必要な専用ポイントを獲得していく方式。ポイント獲得条件を全て成立させなくても達成することが多いが、行動内容によってはポイントが減少してしまう場合もある。
特定ユニットのステータスを、特定のシナリオまでに規定値以上にする
機体や武器の改造を一定以上行うというもの。
一部の作品で採用されている「武器ランクアップシステム」もこれに該当すると言える。
特定パイロットのステータスを、特定のシナリオまでに規定値以上にする
最も一般的なのは「特定のシナリオ終了時点で撃墜数が規定数以上」など、パイロットの撃墜数が対象となっている条件。主力として普通に戦闘させていれば簡単に達成してしまう設定の場合も多いが、意識的に撃墜数を稼がないと難しい場合もある。また、「複数のパイロットの合計撃墜数」が対象となっている場合や、「撃墜数が特殊な条件を満たしている[1]」といった場合もある。
撃墜数以外では、「レベルが規定数以上」「地形適応が規定以上」などがある。
特定の主人公を選択する(特定の設定にする)
主人公を選択、設定できる作品では、選択(設定)した主人公によって隠し要素の成立条件が変更される(成立不可能になる)ことがあるため、主人公の選択、設定が重要な意味を持つこともある。
一部の作品で採用されている特殊誕生日も隠し要素に近いと言える。
ゲームクリア回数が規定回数以上
1周目のプレイではどうやっても成立しない条件。なかには何周もプレイすることが条件になっているものもあるため、かなりの根気が必要になることも。
データ共有、引継を行う
EX』の「ISS」や『COMPACT2』3部作のデータ引継ぎが代表例。シナリオ内容に変化が出ることもある。
また、引継ぎとは少々異なるが、一部のDS作品には「Wスロットシステム」を活用した隠しアイテム入手などの例もある。

余談編集

  • ゲーム本編とは無関係の隠しメッセージ等は「イースターエッグ(Easter egg)」と呼ばれることもある[2]
  • 現在のSRWではまず無いが、ゲーム作品によっては裏技バグ技、隠し要素を全てひっくるめて「裏技」として扱う場合もある[3]
  • 「ある条件」を隠し要素として取り上げるかどうかは、作品や攻略本によって異なる。
    • 機体やパイロットの加入に関連したものは、単純な二者択一のものや早期入手のようなものであっても隠し要素として扱われることが多い傾向にある。
    • 資金強化パーツの入手、会話や特殊行動の発生は、隠し要素ではなく特殊イベントとして扱われることが多い傾向にある。
  • F完結編』のセイラおよびシャア専用ザクの隠し要素条件の難度は現在も語り草となっており[4]、公式発表の前に手探りで発見したプレイヤーには開発者が驚嘆の声をあげていた。

脚注編集

  1. 「特定パイロットの撃墜数の下一桁が特定の数値」など。
  2. イースターエッグとは、キリスト教の復活祭で使用される装飾された卵のこと。これを用いて行われる宝探しのような遊び「エッグハント(Egg Hunt)」があることから、呼ばれる由来となっている。
  3. 「旧シリーズ」が発売された90年代辺りまではそれが一般的であった。
  4. どちらも特定シナリオの指定マス(ノーヒント)に特定パイロットが待機するという条件。セイラにはターン数制限もある。