エーアデントは『スーパーロボット大戦Y』の登場メカ

エーアデント
登場作品

バンプレストオリジナル

デザイン Mがんぢー
初登場SRW スーパーロボット大戦Y
SRWでの分類 機体
母艦
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スペック
分類 機動要塞都市
全長 3125 m
重量 不明
動力 システム・ニーラカナイ
開発者 八神テツロウ
所属 Yzネクスト
主な搭乗員
【代表】
エチカ・Y・フランバーネット
【艦長】
ノーヴィー・ディッケンス
【副長】
アニーナ・セルヴァーニア
【オペレーター】
ミナ・ナライブ
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概要 編集

東京都下の八神市の地下で、八神テツロウ博士が密かに建造していた機動要塞都市。八神博士の娘であるエチカの14歳の誕生日に起動し浮上、八神博士の遺言によりエチカが所有者となる。

「機動要塞都市」の名が示す通り、甲板のドーム内に八神市と、それに隣接するアヤナシ市フジヨキ台など周辺の街が丸々収容されており[1]、全長3000mを有に超える破格のサイズを誇る。マクロス級の超距離移民船と同じ機構を持ち、居住区が完全に独立した都市として機能している。宇宙空間はもちろん、深海であっても住民達はエーアデント起動前と変わらない日常生活を送ることができる。機体下部は逆ピラミッド型に伸びており、岩肌のような部分には桃色に光る水晶のようなものが無数に並んでいる。

八神博士の開発した「システム・ニーラカナイ」を主機関にしており、ニーラカナイの生み出す莫大なエネルギーによって艦と都市部を稼働させている。

ミサイルやエネルギーカノンなど各種武装も装備されており、ニーラカナイの生み出す出力によって高い火力を持つが、街を丸々収容している都合上、戦艦としては機動性に欠けるという欠点を持ち、総合的な観点で見ると戦闘力は高くはない。しかし、都市全体を覆うドームは破格の防御力を誇り、住民の安全が最優先された設計となっている。

突如として現れた異質な存在であるが故に、日本政府から艦の引き渡しを要求されているが、日本政府への不信感や新地球連邦の解散などを機にエチカはエーアデントを国家として独立させ、自身はその代表に就任。VAL-Xを始め、地球圏を脅かす様々な敵勢力に狙われ、怒涛の戦乱へと巻き込まれていく。

システム・ニーラカナイ 編集

八神博士が開発した、エーアデントのメイン機関となるシステム。見た目は黒いダイヤや水晶のような物体で、鈍い光沢を放っている。各武装や都市部の稼働などに必要となる膨大なエネルギーを生み出しており、その出力は日本列島の全電力を賄っても余りある程で、まさにエーアデントの全ての機能を支える重要な生命線である。

しかし、その機能のほとんどはブラックボックス化されているなど得体の知れない部分も多く、エーアデントのクルーもシステムを完全に理解・制御出来ているとは言い難い状態にある。

停止させる事も出来るが、補助動力だけでの運用になるためニーラカナイに依存するエネルギー供給や戦闘行為が不可能になるデメリットがある。

機動都市国家エーアデント 編集

エチカの発案により艦そのものを国家として独立させた新興国。国家としての承認は新国際連合によって受け入れられ、その存在は社会的にも認知されたものとなっている。

住民はそこに住む限り安全、住居、エネルギーの三つを保証されており、「来る者は拒まず、去る者は追わず」の精神から出入国は比較的自由となっている。一方で侵入者の潜入が容易であるなどの問題点も多く、そのためにエーアデント自警団を前身とする防衛組織Yzネクストが防衛を担っている。また、敵組織のメンバーであると分かっていても街の中で犯罪や騒動を起こさない限りはその存在は許容される(怪獣優生思想はエーアデント内部に怪獣が出現した場合、外に出てから暴れさせている)。

ニーラカナイの生み出す膨大なエネルギーと、国家そのものが移動可能であるという利点を活かし、革命戦争後のエネルギー不足にあえぐ各国に赴きエネルギーを販売・供給するエネルギー事業を主要産業とするが、新国連など協賛する機関や研究施設の依頼や意向によって目的地が決定する場合もあり、行く先々で偶発的な戦闘に巻き込まれることも多い。ただし、代表であるエチカの意向によりテロリスト撃退などの傭兵家業は一切行っておらず[2]、単独の主産業がこのエネルギー販売のみ。街の運営費に加えて特殊な機体が多いYzネクストの維持費によって基本的にほぼ常時財政難に悩まされている。これについてはオオタキファクトリーなどの企業からの税収と、ワルキューレのライブ開催で何とか補填されている状況にある[3]

当初は八神市住民が巻き込まれる形で乗り合わせ、前述の「去る者は追わず」の方針に従って自らの意思で残ることにした人たちを保護するような形だった。しかし、国家としてのエーアデントの住民であることを自認し、その名を元にした名物店舗の運営などを開始。Yzネクストの面々も、庶務全般を統括する市民部第二課や町中の治安維持、財務や企業支援など、平時は各々に適した行政活動に従事するようになる[4]。なお人口については初期の八神市が10万人ほどで、それから国家独立時に半分程になった模様。CHAPTER 02「未来の導き手」の代表選挙では有効投票数が「2万8621票」となっている。

登場作品 編集

単独作品 編集

スーパーロボット大戦Y
初登場作品。CHAPTER 01「花と忍びと誕生日」or「花咲く園に花来る」から登場する。本作の自軍部隊であるYzネクストの拠点。遺産ミッション以外の大半のミッションで強制出撃する。
基本的には通常の1ユニットという扱いで、市街地などエーアデントの方が大きそうなMAPでも問題なく登場するが、CHAPTER 01のダイナゼノン参戦ミッションのようにドーム内の街がMAPとなるミッションも存在する。
上述した通りフジヨキ台をはじめとする『SSSS.DYNAZENON』関連のロケーションも居住区に内包している事から怪獣優生思想らも住んでおり、怪獣と戦闘を行うと優勢思想らの特殊戦闘台詞が発生する。また、ストーリーの進行と共にオオタキファクトリーミオリネの温室、地球寮といった他の版権作品のロケーションもドーム内に移設されていく。
性能面では初期移動力3と足回りが悪い上、エチカの能力の低さが相まって序盤は命中・防御・火力と多方面に難点を抱える。ブースターなど強化パーツを最優先で回したい。一方でシステム・ニーラカナイのお陰で序盤はENの問題はほぼ無く、燃費が良い連装エネルギーカノン程度なら撃ち続けても息切れしない。バリアフィールドなどで不安な防御面を補うのも良い。
CHAPTER 03「新世界の宣誓」からは必殺武装の「ドミニオン・オブリタレイター」が追加されるが、システム・ニーラカナイ込みでも燃費がかなり悪いため、乱発は禁物。幸いノーヴィーが「巧手」を取得するためある程度の節約は可能。
遺産ミッションを除き、本機が出撃できないミッションはアシストリンクが使用できなくなる点に注意。
STGメモリー開放で「自軍フェイズ開始時、周囲4マス以内にいる味方ユニットのHP・EN10%回復」「エチカの気力150以上で一度だけ全軍に幸運努力をかける」といった機能も追加され、自軍全体への支援を重視したタイプの戦艦となっている。
ピンクハロを2つ装備すれば、メインパイロットであるエチカの最大SPが+80となるのでフィクサービームを利用した共感ループに必要なSP300以上を確保するタイミングを前倒し可能。ピンクハロ装備で欠けた分の移動力と防御面も、他のアシストクルー次第では精神コマンド使用で補うことができる。ボーナスミッションパックを購入していない場合は、ピンクハロはメインミッションで1つしか入手できないが、代用としてSPアップ、STGメモリー、他の最大SPを増やす強化パーツなどを併用すれば、エチカのSPを300以上にすることは可能である。

装備・機能 編集

武装・必殺武器 編集

全方位防空システム
艦の各部に搭載された対空防衛システム。所謂対空機銃。
MWCTミサイル
艦の両舷から発射されるマルチミサイル。発射後に母弾から子弾が分裂し、母弾諸共対象へ突撃する。
ノーヴィー加入前のアニーナ曰く「これだけ撃てば、一発は当たります!」という話だが、命中時は一発どころか相当な本数が当たる演出となっている。
MAP兵器版はCHAPTER 01「開かれる扉」にて追加。
連装エネルギーカノン
艦側面に搭載されたエネルギーカノン。
起動当初は使用不可であったが、CHAPTER 01「開かれる扉」にて武装の封印が解除され使用可能となる。
威力・射程・EN燃費に優れた本艦の主砲。ただし射程1に穴があるので、その点には注意。
ドミニオン・オブリタレイター
CHAPTER 03「新世界の宣誓」で追加される主砲。
艦上部に起動させたオブリタレイターが展開された「アドヴェントフォーム」へ移行し艦下部から淡いピンクの輝きを放つクリスタルのような主砲「マズル・ドメイン」を形成。敵に標準を合わせ、ニーラカナイで生み出されたエネルギーを極太のビームとして発射する。
文字通りの本艦の必殺砲だがEN消費120と燃費が悪く、いくら毎ターン回復があろうともEN最大値は特別高くないため反撃でガンガン連射しているとあっという間に息切れする。
EセーブをEXまで習得すると60まで下げられ、ある程度の連射は効くようになる。

合体攻撃 編集

フルムーン・クラッシュ
CHAPTER 06メインミッション「過去と今と未来と」で追加されるYzルーンドラッヘ孤月 / Yzルーンドラッヘ輝夜との合体攻撃。Yzルーンドラッヘ側では「極忍技・満月砕」名義。
ドミニオン・オブリタレイターでチャージしたエネルギー内にYzルーンドラッヘが飛び込み、自らを核にエネルギーを収束させて射出、敵を爆砕する荒業[5]。攻撃終了とともにYzルーンドラッヘが甲板に帰還する。
武器性能的にはドミニオン・オブリタレイターとはほぼ僅差の遠距離攻撃で、Yzルーンドラッヘが隣接していても威力の差は200と小さめ。
運用するならYzルーンドラッヘ側もフルムーン・クラッシュを使うことを前提にして足並みを揃えた進軍をしたい。

特殊能力 編集

システム・ニーラカナイ
CHAPTER 01「開かれる扉」にて追加。
自軍フェイズ開始時、ENが「マップ中の自軍ユニット数」%回復する。
配置可能数はステージによって変わるため、各マップで上限まで出撃させた場合でおよそ10~30%ほどと効果には大きく波がある。
当然それ以下しか出撃させなかったり、味方が撃墜されるとその分回復量は落ちる。
補給装置装備
CHAPTER 01「開かれる扉」にて追加。
エーアデントを支援に使いたいならレスキュー技能の育成も視野に入れたい。補給をトリガーにするアシストのパッシブ効果を受け取るのにも使える。

移動タイプ 編集

着地可能だが陸C・水Bと適応は低く、基本的には空専用。本作では母艦の地形適応はアダプター類でも修正出来ないが、一応適応はあるため地上の自軍への援護攻撃・防御を行うことが可能。この点は他の戦艦も同様。
ほぼ全てのミッションで強制出撃するため、オート操作で撃墜数を増やさせないためにあえて後方に置いた上で着地させることで移動力を減らし合流を遅らせるというテクもある。

サイズ 編集

3L
一つの市を丸々収容しているため、オリジナルの母艦としてはドライストレーガーを超える巨体を誇る。

カスタムボーナス 編集

エリアミッションクリア時にMXP+500。
直接戦闘力ではなく、STGメモリー開放に必要な専用リソースを追加獲得する能力。
ほぼ全てのミッションで強制出撃するので、早めに取得しておくほど自軍部隊の能力強化に大きく貢献できる。

機体BGM 編集

「蒼穹に未来を掲げて」

脚注 編集

  1. 周囲の地形ごと巻き込んで浮上しているため、アヤナシ市を流れていた川は、せき止められてため池のようになっているとのこと。
  2. DLCでルルーシュが一度慣行したが、それによる報酬は一切受け取っておらず、代わりに治安向上によるワルキューレのライブ開催決行で利益を得ている。
  3. そのため、ワルキューレのライブ開催が滞った場合、近い内に破産の危機に突入することになる。
  4. そのため、従来のスパロボでは自軍の面々は残党含めて敵対組織の壊滅に伴い解散する方向だったが、今回は解散すると国家が破綻してしまうという極めて珍しい状況に置かれている。
  5. 構成自体は『A』に登場した、ストナーサンシャインスパークが近い。