クリスチーナ・マッケンジー
クリスチーナ・マッケンジー(Christina Mackenzie)
地球連邦軍のテストパイロット。比較的裕福な家庭に育った為か温厚な性格で、「隣のお姉さん」といった表現が似合う女性。
NT-1アレックス開発チームの一員で、教育型コンピューターの育成に従事し、実戦経験のないモビルスーツに戦闘データを組み込む事が主な仕事(一般にシューフィッター“靴の調整師”と呼ばれる)だった。その一方で、人員不足の為アレックスのテストパイロットも兼任していた。
アレックス強奪の為に襲撃してきたサイクロプス隊のMS・ケンプファーをチョバムアーマー装着のNT-1アレックスで返り討ちにした。その1週間後、再出撃を仕掛けてきたバーニィのザク改と戦闘し撃退するも、アレックスを損傷させてしまう。なお、クリスは最後までこのザク改のパイロットがバーニィだった事を知ることはなかった。
作品の主人公はアルなのだが、一部メディアでガンダムパイロットで戦闘要員であるクリスがガンダムシリーズの主人公達と並んでいるという扱いも多い。
登場作品と役柄
過去作品ではクリス自身の能力や、アレックスが後半になるほど他機に付いていけない事が多い為に最後の方では基本二軍であったが、近年では能力が大幅に上昇し優秀な機体さえあれば一軍で使っていくことも可能となった。
原作ではバーニィの作戦勝ちという面はあるものの、量産機のザク改を遥かに凌駕する性能を誇るアレックスで挑みながらも苦戦している点から、クリスのパイロットとしての技量・適正に疑問を持つ人間が少なからずいるが、クリスは元々士官学校を首席で卒業しているという設定があり、世が世ならティターンズに所属しているエリートとも言える。そもそも最新鋭機のテストパイロットを任されるには高い操縦技術が必要なため、パイロットとして十分な力量を備えていることは確実といえる。また圧倒的不利な状況(ケンプファー襲撃時に多数の民間人死傷者が出たため、基地司令の命令を無視して何があるかわからない森林地帯に突入。また腕のガトリングの弾薬も補充が出来てないという整備不十分の状態)というのも忘れてはならない。アレックスを持て余すのはNT、アムロ・レイ専用機として調整されていた為であり、作中でもアレックスをまともに扱えるのは一種の化物、と言及されている。近年の能力の大幅な見直しはこういった点を鑑みてのことだと思われる。
旧シリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦
- 初出演作品。ニューギニア近辺でスレッガー・ロウと共にロンド・ベルに配属される。NT-1アレックスに搭乗。沖縄でバーニィにナンパされる。バーニィの説得役。戦力的には友情と愛を覚えるが、能力に見るべきものは無く、幸運や必中を覚えない為に育てるのも厳しい。
- スーパーロボット大戦EX
- バーニィと共にラ・ギアスに召喚される。搭乗機体はなぜかティターンズ仕様のガンダムMk-II(アレックスは登場しない)。
- SFC版ではオーソドックスで使い勝手の良い精神コマンドを多く習得するためかなり使い易いキャラクターになっている。
- 第4次スーパーロボット大戦(S)
- 隠し要素でダバ達がティターンズに連行された場合のルートでバーニィと共に登場。貴重な復活を習得する。EDでは、しばらくはテストパイロットを続けていたものの、バーニィからプロポーズを受けて彼と結婚。その後は軍を抜け、専業主婦に。
- スーパーロボット大戦F
- 今回から声が入り、第1話から登場。顔アイコンがハードの進化で可愛くなった。序盤から努力持ちなためレベルが上がりやすい。集中・ひらめきもあるので序盤はそこそこ使えるパイロット。パイロットが揃ってきたらメタスでレベルを上げて完結編に備えるのが無難(下記にあるが貴重な精神コマンドを高レベルで習得する)。
- スーパーロボット大戦F完結編
- 碇司令に興味を持っているような口ぶりで、バーニィをからかい半分慌てさせた(彼女と綾波レイが同じ声であることによる声優ネタ)。また、バーニィのザクネタの時には登場することが多い。セイラが合流すると今までどこに行っていたのか心配していたと言う場面がある。夢、復活と貴重な精神コマンドを習得する。戦力としては見劣りするものの、修理や補給でレベルアップさせていれば後半役にたってくれる。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- シャイアン基地に軟禁状態にあったアムロ・レイの部下としてアレックスのテストパイロットをしていた。声優ネタでイサムからナンパされる場面も。激励を覚えるのが最大の魅力だが、熱血も覚え、戦闘もこなせるレベルの能力になった為、サポートと戦闘を両立する器用な立ち回りが出来る。2回行動もLv61と現実的なレベル。バーニィ加入フラグに関わるが説得、加入時に少し話した程度で交流はほとんど描かれていない。
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT
- 第1話から使用可能。アレックスに乗っている。敵の中にバーニィもいるので、説得して仲間に出来る。
- スーパーロボット大戦COMPACT for WSC
- バーニィは説得ではなく自動で仲間になるよう変更された。信頼、激励を必ず覚える。能力はぱっとしないが、援護がL3まで上昇するのと、サポート用精神コマンドを多数覚えるので後方支援用に育ててみるのも悪くない。
- スーパーロボット大戦COMPACT2第1部
- 第1部においてガンドール隊に最初から参戦する。なお、隣には既にバーニィがいる。全体的に戦力不足なので出番は多い。精神のタイプによっては祝福、愛や復活を覚える。
- スーパーロボット大戦COMPACT2第3部
- 合流するが、流石に一軍で使うのは辛いものがある。復活を覚えるパターンの場合は後方支援用に使ってみるのも良い。
- スーパーロボット大戦IMPACT
- 『COMPACT2』と同様。能力は普通だが、祝福、復活等レアな精神を覚えるので育てるのも一興。G-3ガンダムの入手にも関わる。「地上激動編」では敵の増援部隊が現れる度、ウンザリした台詞を発する描写が妙に多い。
単独作品
- スーパーロボット大戦GC(XO)
- G-3ガンダムと共にホワイトベース隊に加入。アムロと同じく狙い撃ち技能持ちで、アムロと違い援護技能レベルが3まで上がるので捕獲に役立つ。音声も新規収録されている。『XO』では戦闘前会話が大幅に追加されているので、一応主人公格ということになる。アムロより年上ということもあり、初対面時ではアムロがアレックスを本当に乗りこなせるのか疑念を抱いている。『XO』最終面ではアレックスに乗せていると出撃時の台詞が変わる。なお、バーニィを仲間にするとEDでは彼と共にアルと再会するが、仲間に居ない場合、アルの口からバーニィの死を知る事に……。
- スーパーロボット大戦Operation Extend
- 第1章時点サブミッション「アレックス打ち上げ」で初登場。アレックスはまだ打ち上げ段階なので、戦闘には参加しない。その後、第3章で本格参戦。自ら投降させたバーニィと共にコネクト・フォース入りする。バーニィのザクII改とグループを組むが、バーニィはジオン軍(ネオ・ジオン)関連のシナリオでは出撃できないので、単独で出撃するシナリオも多い。精神コマンドは単独でも戦えるような構成になっているが、やはりバーニィと組んでこそ真価を発揮するという絶妙な構成となっている。
- もともとアレックスのEN消費が少なめなことに加え、節約があるのでさらに燃費が良くなる。その上エースボーナスを取得するとEN切れを起こしにくくなる。必殺技アレックス・アサルトと精密攻撃の相性も良く、十分に戦っていける。
- 彼女のカットインはガンダムキャラクターでは珍しく軍服姿である(他はほとんどパイロットスーツ姿。ヒイロですら)。
- バーニィと違い主要な敵との戦闘前会話が用意されており、『XO』に続き主人公格として扱われている。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
射撃はやや高めだが、それ以外の能力は低め……と戦闘に耐え得る能力ではなかった。が、DC版『α』や『GC』などから大幅に能力が見直され、全体的に能力が上がり、ノーマルパイロット最高峰と呼んでも過言でないほどのパイロットになった。
精神コマンド
努力、集中、ひらめきなどを良く習得する。シリーズによってまちまちだが激励、祝福などサポート用の精神コマンドも習得する。また、復活、夢と言った非常にレアな精神コマンドを覚えることもあった。近年では戦闘もこなせる能力を与えられたせいか、必中、魂などを習得し戦闘力が強化されている。
- 第3次
- 根性、気合、友情、ひらめき、愛、熱血
- EX
- 根性、信頼、幸運、友情、熱血、愛
- EX(PS版)
- 根性、ひらめき、努力、友情、熱血、気合
- 第4次(S)
- 加速、友情、激励、熱血、覚醒、復活
- F、F完結編
- 努力、集中、ひらめき、愛、復活、夢
- α、GC(XO)
- 努力、集中、ひらめき、熱血、必中、激励
- α for Dc
- 努力、集中、ひらめき、熱血、必中、魂
- IMPACT
- ひらめき、信頼、集中、熱血、祝福、復活
- OE
- 集中、加速、根性、ひらめき
特殊技能(特殊スキル)
シールド防御のLvが高レベルまで伸びる傾向がある。また援護能力にも長け、援護もL3まで伸びる。
- 第3次(PS版)
- シールド防御L4、切り払いL4
- EX(PS版)
- シールド防御L6、切り払いL6
- 第4次(S)
- シールド防御L5
- F、F完結編、COMPACT
- シールド防御L7、切り払いL4
- α
- シールド防御L9、切り払いL9
- IMPACT
- 防御L8、援護攻撃L3、援護防御L3
- GC(XO)
- 底力L7、援護L3、シールド防御、狙い撃ち
- 貴重な狙い撃ち持ちとして捕獲係として活躍。
- OE
- 底力、精密攻撃、節約、ガード
固有エースボーナス
- 吸収(攻撃が命中するとEN+5 SP+2)
- 『OE』で採用。
パイロットBGM
人間関係
- アルフレッド・イズルハ
- 実家のお隣りさん。
- バーナード・ワイズマン
- ジオンのMSパイロットだが、お互いに敵軍の兵士であることを知らない。アルがバーニィを庇った時の嘘で、アルの兄だと思っている。
- 原作では惹かれあいながらも死に別れてしまう上に彼の死を最後まで知らないが、スパロボでは生存して一緒にいることがほとんど。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
宇宙世紀ガンダムシリーズ
- アムロ・レイ
- 本来アレックスが彼用に開発されていた関係からか、スパロボでは同じ場面で出撃することがある。
- アムロが『逆襲のシャア』仕様で参戦する事が多い都合上、アムロの部下というケースが多いが、『GC(XO)』では彼女の方が年上。『α』では部下思いの優しい上官と述べている。
- セイラ・マス、ファ・ユイリィ
- 『第3次』では、彼女達との海水浴中にバーニィからナンパされる。セイラからは「こんな軟弱者は相手にするな」と釘を刺された。
- フラウ・コバヤシ、カツ・コバヤシ
- 『α』では、アムロに会うために北米シャイアン基地を訪れた彼らを基地内部にお通しする。
- エマ・シーン
- 『第4次S』及び『F』では、序盤からロンド・ベルの一員として彼女と共に戦っていく事に。
- ブラン・ブルターク
- 『α』では北米シャイアン基地へアムロの身柄とアレックスの強奪のために強襲してきた彼が率いる部隊と戦闘になる。
- チェーン・アギ
- 『α』では彼女とアムロと一緒にガンダム開発計画に携わっていた。
- シャクティ・カリン
- 『α』では、彼女と一緒にキャロットクッキーを焼く。
- シロー・アマダ
- 『OE』では、彼ら第08MS小隊にアレックス打ち上げを護衛してもらう。
リアル系
- トッド・ギネス
- 『COMPACT2第1部』及び『IMPACT』では、ショウ・ザマで説得し仲間になった場合、怪我を負っていた彼を介抱した。
- イサム・ダイソン
- 『α』では彼とデートする場面がある。『マクロスプラス』原作においてイサムに口説かれたルーシー(SRW未登場)とクリスの声優が同じことからくる声優ネタと思われる。
- ジョウ・マヤ
- 『COMPACT2第1部』及び『IMPACT』第1部では、仲間になって早々に血気にはやって火星の危機を知らせようと食って掛かってきた彼を、ファと一緒に宥めた。
- ミスマル・ユリカ
- 『IMPACT』では、初対面早々にDVEでの彼女の例の自己紹介を受け、開いた口が塞がらずドン引きする事に。
スーパー系
ダイナミック系
その他のスーパー系
名台詞
- 「パパ、ママ! 早く警察に電話して! 泥棒よ、泥棒を捕まえたわ!」
- 第3話より。アルの家の庭にいたバーニィを泥棒だと勘違いし、バットで気絶させた後の台詞。見事な左打ち姿勢である。これが二人のファーストコンタクトであった。
- 余談だが、この場面が影響し、SDガンダムシリーズなどではクリスはバットを振り回す凶暴なキャラとして描かれてしまうことに…。
- 「バーニィにもあいさつをしておきたかったんだけど… アルから伝えてくれる? あたしがよろしくって言ってたって。」
- 第6話より。アルに別れのあいさつをする際に発した台詞。バーニィが戦死した(はっきり言えば自分が殺した)事実を当然知らないクリスからすれば、このような言葉を発するのは当然である。
- アルはバーニィの遺言通り彼の死をクリスには伝えず、また咎めることもせず静かにクリスとお別れをするのだった……。
スパロボシリーズの名台詞
COMPACTシリーズ
単独作品
- (…あんな子が私よりうまくアレックスを扱えるって言うの…?)
- 『GC(XO)』第17話「茶色の瞳に映るもの」より。アレックスの本来のパイロットであるアムロが自分より年下だったことを知っての心理描写。
- アムロの「僕が一番、ガンダムを上手く扱えるんだ…」ともオーバーラップする台詞である。ある意味当然の反応だが、この後、アムロがG-3ガンダムを使いこなすのを見て評価を改める。
- 「本当に連邦軍にそんな非人道的な組織が…」
- 『GC(XO)』第34話サブシナリオ「重慶基地防衛戦」より。ムラサメニュータイプ研究所がフォウ・ムラサメに行った強化人間処置の酷さを噂程度には聞いていたが、それらが本当だと知り、自らが所属している軍の行った知られざる暴挙にショックを受ける。この後アランから一部の過激な勢力の仕業だとフォローされるが。
- 「そう… そうだったの…」
「ごめんね、バーニィ… 気づいてあげられなくって…」
「でも、安心して…。アル達の未来は私が守るから…」 - 『GC(XO)』エンディングより。バーニィが死亡している場合、アルからバーニィの死を告げられて。
- 「気づいてあげられなくって」と言っている事から、原作とは異なり何故バーニィが死んだのかを悟ってしまったようである。