「スーパーロボット大戦MX」の版間の差分

 
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| プロデューサー = {{プロデューサー|寺田貴信}}<br />{{プロデューサー|じっぱひとからげ}}<br />{{プロデューサー|菊池博}}
 
| プロデューサー = {{プロデューサー|寺田貴信}}<br />{{プロデューサー|じっぱひとからげ}}<br />{{プロデューサー|菊池博}}
 
| ディレクター = 早浚真澄
 
| ディレクター = 早浚真澄
| シナリオ = {{脚本|千住京太郎}}
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| シナリオ = {{脚本|千住京太郎}}<br />{{脚本|寺田貴信}}<ref>ノンクレジット。</ref>
 
| キャラクターデザイン = [[スタッフ:河野さち子|河野さち子]]
 
| キャラクターデザイン = [[スタッフ:河野さち子|河野さち子]]
 
| メカニックデザイン = [[スタッフ:青木健太|青木健太]]<br />[[スタッフ:斎藤和衛|斎藤和衛]]
 
| メカニックデザイン = [[スタッフ:青木健太|青木健太]]<br />[[スタッフ:斎藤和衛|斎藤和衛]]
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== 概要 ==
 
== 概要 ==
独自設定のスーパーロボット大戦シリーズのひとつで、携帯機作品のエッセンスを据え置き機へ多分に取り入れた作品。全体的にスパロボ初心者を意識した作りが目立ち、難易度は低めに設定されている。スパロボの売りとなった2D戦闘[[アニメーション]]も、より完成度を高めた。このスパロボの[[略語]]である『[[MX]]』は様々な意味合いをもつ。
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独自設定のスーパーロボット大戦シリーズのひとつで、携帯機作品のエッセンスを据え置き機へ多分に取り入れた作品。全体的にスパロボ初心者を意識した作りが目立ち、難易度は低めに設定されている。スパロボの売りとなった2D戦闘[[アニメーション]]も、より完成度を高めた。
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このスパロボの[[略語]]である『[[MX]]』は様々な意味合いをもつ。タイトル案には「スーパーロボット大戦ダイナマイト」「スーパーロボット大戦D」「スーパーロボット大戦MAX」「スーパーロボット大戦GOD」があり、「ダイナマイト」「MAX」は商標の都合で没、「D」は後の『[[スーパーロボット大戦D]]』に使用された。「GOD」は[[スタッフ:寺田貴信|寺田貴信]]Pしか知らないタイトルで、「自主規制」で没となった。<ref>[https://blog.spalog.jp/?p=4656 没タイトル] 2020年3月8日閲覧。</ref>
  
 
[[主人公]]は[[ヒューゴ・メディオ]]、パートナーは[[アクア・ケントルム]]で固定。機体はスーパー系の[[ガルムレイド]]、リアル系の[[サーベラス]]を選択できる。オリジナルストーリーの軸になるのは[[ツェントル・プロジェクト]]。
 
[[主人公]]は[[ヒューゴ・メディオ]]、パートナーは[[アクア・ケントルム]]で固定。機体はスーパー系の[[ガルムレイド]]、リアル系の[[サーベラス]]を選択できる。オリジナルストーリーの軸になるのは[[ツェントル・プロジェクト]]。
  
基本的なシステムフォーマットは開発元を同じくする『[[スーパーロボット大戦IMPACT]]』をベースとし、新システムや近作のシステムが積極的に取り入れられている。また、3Dマップの概念を活かした仕様変更も多い。
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基本的なシステムフォーマットは開発元を同じくする『[[スーパーロボット大戦IMPACT]]』をベースとし、新システムや近作のシステムが積極的に取り入れられている。また、3Dマップの概念を活かした仕様変更も多い。オリジナルBGMも『IMPACT』からの流用が多いが、音源が新しくブラッシュアップされており、オーケストラに近い雰囲気になっている。
  
 
2005年には[[プレイステーション・ポータブル]](PSP)にて『[[スーパーロボット大戦MX PORTABLE]]』として移植された。
 
2005年には[[プレイステーション・ポータブル]](PSP)にて『[[スーパーロボット大戦MX PORTABLE]]』として移植された。
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:先に登場した『第2次α』の支援攻撃とは名称こそ同じだが、その仕様は大きく異なっている。
 
:先に登場した『第2次α』の支援攻撃とは名称こそ同じだが、その仕様は大きく異なっている。
 
;[[ダブルアタック]]
 
;[[ダブルアタック]]
:「W」属性の武器により、[[射程]]内の2機の敵機を同時に攻撃できる。該当するのは、弾数制の[[射撃]]武器が多い。後に[[OGシリーズ]]へ輸入された。
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:「W」属性の武器により、[[射程]]内の2機の敵機を同時に攻撃できる。該当するのは、弾数制の[[射撃 (武器属性)|射撃]]武器が多い。後に[[OGシリーズ]]へ輸入された。
  
 
=== 既存システムと主な変更点 ===
 
=== 既存システムと主な変更点 ===
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:個別コマンド版が登場。無制限に使用でき、スキャンした敵の命中率を下げ、被クリティカル率を上昇させられる。ただし使用後は行動終了。精神コマンド版も同時登場し、こちらは従来通りの仕様。
 
:個別コマンド版が登場。無制限に使用でき、スキャンした敵の命中率を下げ、被クリティカル率を上昇させられる。ただし使用後は行動終了。精神コマンド版も同時登場し、こちらは従来通りの仕様。
 
;[[武器属性]]
 
;[[武器属性]]
:[[分身]]系能力を無効化する「拡散」や、命中時にシールド耐久力を強制的に削る「シールド貫通」が登場。
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:[[分身]]系能力を無効化する「拡散」や、命中時にシールド耐久力を強制的に削る「シールド貫通」が登場。また「建造物」属性が付いている武器でなければ、特定地形を攻撃・破壊できなくなった。
 
;[[地形適応]]
 
;[[地形適応]]
 
:本作では地形適応の他に「移動適応」が存在。一例として[[天のゼオライマー]]や[[ゴッドガンダム]]などは[[飛行]]は可能だが[[空]]の移動適応が低いため、飛ばすと[[陸]]を進ませるより[[移動力]]が下がってしまう事が多々ある。
 
:本作では地形適応の他に「移動適応」が存在。一例として[[天のゼオライマー]]や[[ゴッドガンダム]]などは[[飛行]]は可能だが[[空]]の移動適応が低いため、飛ばすと[[陸]]を進ませるより[[移動力]]が下がってしまう事が多々ある。
;マップ
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;多階層マップ
:マップだけでなく、ユニットも完全3Dポリゴン化された。建物や敵[[戦艦]]などのマップの一部が、複数のフロアで構成されるようになった。
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:1つのシナリオのマップが、複数のフロアで構成される多階層マップが初登場した。例として要塞や超大型戦艦の内部と外部などで、マップ上の特定の場所に出入口があり、そこからフロア移動が可能。当然だが、出入口に敵ユニットが待機しているとその敵ユニットを移動させるか撃墜しなければ出入りは出来ず、味方ユニットでも同様に敵ユニットの足止めが可能。ただし、戦艦系ユニットはフロア移動できない。また、マップだけでなく、ユニットも完全3Dポリゴン化された。
:階層移動は、マップ上の特定のポイントから行える。ただし、戦艦系ユニットは階層移動できない。
 
 
;屋内マップの仕様変更
 
;屋内マップの仕様変更
 
:壁越しの攻撃が不可能になった。また、本作の[[エステバリス]]系、[[エヴァンゲリオン]]系機体は屋内マップで[[重力波ビーム]]や[[アンビリカルケーブル]]の影響を受けなくなり、毎ターン自軍フェイズ開始時にENが全回復するようになった。
 
:壁越しの攻撃が不可能になった。また、本作の[[エステバリス]]系、[[エヴァンゲリオン]]系機体は屋内マップで[[重力波ビーム]]や[[アンビリカルケーブル]]の影響を受けなくなり、毎ターン自軍フェイズ開始時にENが全回復するようになった。
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== 難易度 ==
 
== 難易度 ==
トーセ据置き系列の前作に当たる『IMPACT』が難易度や読み込み時間の遅さなど、様々な調整の不備でプレイヤーにストレスを与える作品になってしまった反省から、難易度は大幅に下げられた。[[熟練度]]が存在しないので、プレイヤー自身のペースでプレイ可能。
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トーセ据置き系列の前作に当たる『IMPACT』が難易度や読み込み時間の遅さなど、様々な調整の不備でプレイヤーにストレスを与える作品になってしまった反省から、難易度は大幅に下げられた<ref name="dengeki">『電撃ホビーマガジン 2005年6月号』131頁。</ref>。[[熟練度]]が存在しないので、プレイヤー自身のペースでプレイ可能。
  
 
全体的に味方機の攻撃力が向上し、[[パイロット養成]]での底上げ手段も豊富になり、爽快感を重視したゲームバランスになっている。マップの視認しやすさやゲームスピードもある程度改善されており、本当の意味でスパロボ入門用に最適な作品の一つとなった。
 
全体的に味方機の攻撃力が向上し、[[パイロット養成]]での底上げ手段も豊富になり、爽快感を重視したゲームバランスになっている。マップの視認しやすさやゲームスピードもある程度改善されており、本当の意味でスパロボ入門用に最適な作品の一つとなった。
  
だが、それゆえに熟練者には物足りないという声もある。ボスのほとんどがイベントバトルで撃沈して[[経験値]]・[[資金]]・[[PP]]・[[強化パーツ]]が手に入るなどしたため、ゲームとしての面白さはいまいちだったという人もいるようだ。特に[[冥王計画ゼオライマー|ゼオライマー]]系の[[八卦ロボ]]が顕著。また、[[隠し要素]]も他の作品と比べて非常に少ない。
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だが、それゆえに熟練者には物足りないという声もある<ref name="dengeki"/>。ボスのほとんどがイベントバトルで撃沈して[[経験値]]・[[資金]]・[[PP]]・[[強化パーツ]]が手に入るなどしたため、ゲームとしての面白さはいまいちだったという人もいるようだ。特に[[冥王計画ゼオライマー|ゼオライマー]]系の[[八卦ロボ]]が顕著。また、[[隠し要素]]も他の作品と比べて非常に少ない。
  
『電撃ホビーマガジン』の連載企画によると、以上の理由から本作の攻略本は他作品に比べて売り上げが低迷してしまったとのこと。
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以上の理由から本作の攻略本は各社揃って売り上げが低迷してしまったとのこと<ref name="dengeki"/>。
  
 
珍しく、リアル系機体の[[回避]]能力が軒並み低めに設定されている。代わりにスーパー系が堅牢である。反面、スーパー系とリアル系を比べると、リアル系のユニットが持つ[[合体攻撃]]が燃費・攻撃力共に優れており、スーパー系よりも高い火力を発揮する事も多いという点も珍しい。
 
珍しく、リアル系機体の[[回避]]能力が軒並み低めに設定されている。代わりにスーパー系が堅牢である。反面、スーパー系とリアル系を比べると、リアル系のユニットが持つ[[合体攻撃]]が燃費・攻撃力共に優れており、スーパー系よりも高い火力を発揮する事も多いという点も珍しい。
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戦闘[[アニメーション]]はほとんど一新された。特に、戦闘時にHP・EN表示部分や台詞窓を非表示とし、更に敵味方の攻撃切り替え効果を円滑に行う事で、より臨場感溢れる戦闘シーンの演出がなされている。
 
戦闘[[アニメーション]]はほとんど一新された。特に、戦闘時にHP・EN表示部分や台詞窓を非表示とし、更に敵味方の攻撃切り替え効果を円滑に行う事で、より臨場感溢れる戦闘シーンの演出がなされている。
  
パイロットの[[カットイン]]演出が全体的に強化され、アニメーションの比率が増した。ロボット側は従来の作品と比べて、画面奥や手前など3D的な奥行きを意識した戦闘アニメ演出が増加した。また、[[合体攻撃]]や[[格闘 (武器属性)|格闘属性]]の攻撃の演出に力が入っている。例を挙げると[[モビルスーツ]]系のユニットのビームサーベルによる攻撃は「頭部バルカンを連射して牽制しつつ接敵し、敵に本命であるビームサーベルの斬撃を叩きこむ」「ビームサーベルで斬りつけた後、おまけとばかりに頭部バルカンやグレネードなどを撃ち込む」などといった、手数を駆使した説得力のある演出が多く見られる。しかしその反面、一つの武器で複数の武器や技によるコンビネーション攻撃が行われる演出が多くなった分、ユニットが選択可能な武器数は少なくなっている傾向にある。この傾向は本作以降SRW全体で徐々に強くなっていった。
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パイロットの[[カットイン]]演出が全体的に強化され、アニメーションの比率が増した。ロボット側は従来の作品と比べて、画面奥や手前など3D的な奥行きを意識した戦闘アニメ演出が増加した。さらに第2次αまでは先攻側の開幕登場は立ちグラフィックのままだったものが、アニメーション動作付きとなり、'''初めて全ての工程がフルアニメーションになった作品でもある。'''[[合体攻撃]]や[[格闘 (武器属性)|格闘属性]]の攻撃の演出に力が入っている。例を挙げると[[モビルスーツ]]系のユニットのビームサーベルによる攻撃は「頭部バルカンを連射して牽制しつつ接敵し、敵に本命であるビームサーベルの斬撃を叩きこむ」「ビームサーベルで斬りつけた後、おまけとばかりに頭部バルカンやグレネードなどを撃ち込む」などといった、手数を駆使した説得力のある演出が多く見られる。しかしその反面、一つの武器で複数の武器や技によるコンビネーション攻撃が行われる演出が多くなった分、ユニットが選択可能な武器数は少なくなっている傾向にある。この傾向は本作以降SRW全体で徐々に強くなっていった。
  
 
[[ハイパーデンドーデンチ]]射出、[[アンビリカルケーブル]]切断、個別コマンドによる[[偵察]]などマップ上の特定行動や、イベントで随所にアニメーションムービーが使用されており、同じ行動でも機体ごとに個別のアニメが用意されているなどかなりの凝りようである。
 
[[ハイパーデンドーデンチ]]射出、[[アンビリカルケーブル]]切断、個別コマンドによる[[偵察]]などマップ上の特定行動や、イベントで随所にアニメーションムービーが使用されており、同じ行動でも機体ごとに個別のアニメが用意されているなどかなりの凝りようである。
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== 話題 ==  
 
== 話題 ==  
 
*CMについては、発表時Ver.は[[ロム・ストール]]役の井上和彦のナレーションによるオーソドックスなスタイルのもの。
 
*CMについては、発表時Ver.は[[ロム・ストール]]役の井上和彦のナレーションによるオーソドックスなスタイルのもの。
**発売後Ver.は「'''スヴァロボ・ドヴァイスキー'''('''スパロボ大好き'''のもじり)」なる架空の体操選手が「MX」を象った体操演技を披露するという内容の実写CMであり、歴代でも異彩を放つものとなっている。実況は杉本清氏で、解説役として寺田プロデューサーも出演している。PSP版のCMでは「帰ってきたスヴァロボ・ドヴァイスキー!」として再登場した。
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**発売後Ver.は「'''スヴァロボ・ドヴァイスキー'''('''スパロボ大好き'''のもじり)」なる架空の体操選手が「MX」を象った体操演技を披露するという内容の[[実写]]CMであり、歴代でも異彩を放つものとなっている。実況は杉本清氏で、解説役として寺田プロデューサーも出演している。PSP版のCMでは「帰ってきたスヴァロボ・ドヴァイスキー!」として再登場した。
 
*予約購入特典として、各参戦作品の原作アニメの名場面を収録したスペシャルDVD『Super Robot Wars MX Ultimate Giga Disc(アルティメットギガディスク)』が配布された。
 
*予約購入特典として、各参戦作品の原作アニメの名場面を収録したスペシャルDVD『Super Robot Wars MX Ultimate Giga Disc(アルティメットギガディスク)』が配布された。
*『[[第3次スーパーロボット大戦α]]』において、[[渚カヲル]]の口からMXの世界のその後と思しき話が語られるのだが、その結末は'''結局、『MX』の世界が消滅した'''という衝撃的なものだった。ただし、『MX』に似た世界という可能性もある。そもそも『α』世界自体が、「[[イージス計画]]」の失敗で荒廃した世界([[α外伝]]の未来世界)から、帰還した[[プリベンター]]の活躍でイージス計画の成功した世界(『[[第2次α]]』以降の世界)が分岐している<ref>更に言うなら『α』と『第2次α』自体が明らかなパラレルワールドである([[クスハ・ミズハ]]の両作品の設定等から)</ref>のだから、プレイヤーの手によって救われた『MX』世界とは別の『MX』世界があって不思議ではないであろう。
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*『[[第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ]]』において、[[渚カヲル]]の口から『MX』の世界のその後と思しき話が語られるのだが、その結末は'''結局、『MX』の世界が消滅した'''という衝撃的なものだった。ただし、『MX』に似た世界という可能性もある。そもそも「[[αシリーズ]]」の世界自体が、「[[イージス計画]]」の失敗で荒廃した世界(『[[α外伝]]』の未来世界)から、帰還した[[プリベンター]]の活躍でイージス計画の成功した世界(『[[第2次α]]』以降の世界)が分岐している<ref>更に言うなら『[[α]]』と『第2次α』自体が明らかなパラレルワールドである([[クスハ・ミズハ]]の両作品の設定等から)。</ref>のだから、プレイヤーの手によって救われた『MX』世界とは別の『MX』世界があって不思議ではないであろう。
 
*本作のPVのうち後期に発表されたものは、各機体の必殺技がふんだんに盛り込まれており、ネタバレPVとして有名。これは発売日が2カ月延期されたため、やむなく公開したとのこと。
 
*本作のPVのうち後期に発表されたものは、各機体の必殺技がふんだんに盛り込まれており、ネタバレPVとして有名。これは発売日が2カ月延期されたため、やむなく公開したとのこと。
 
*若年層ユーザーに配慮したのか、一部のテキストで「き弁(詭弁)」「どう喝(恫喝)」など、さほど難解でもない語句が平仮名を交えて表記されている。
 
*若年層ユーザーに配慮したのか、一部のテキストで「き弁(詭弁)」「どう喝(恫喝)」など、さほど難解でもない語句が平仮名を交えて表記されている。
 
*双葉社の攻略本では、無育成・無改造・味方を撃墜されずにクリア、というやりこみが完遂された。
 
*双葉社の攻略本では、無育成・無改造・味方を撃墜されずにクリア、というやりこみが完遂された。
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*本作のシナリオ制作は当初3名のライターにより行われていたが、最終的には寺田Pの手によって9割程がリテイクされる結果になったことが2020年10月12日配信の「スパロボ夜話」にて明かされている。
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**が、寺田Pもエヴァとラーゼフォンのクロスオーバーによる終盤のシナリオを書き上げたところで燃え尽きてしまい、その結果'''最終話のシナリオを〆切りギリギリで書き上げる羽目になった寺田Pのテンションが[[エルデ・ミッテ|ラスボス]]の最終話でのぶっ飛んだ言動に反映されてしまい'''、[[アルベロ・エスト|アルベロ]]が消化不良に終わったとか。<ref>[[スパロボOGネットラジオ うますぎWAVE]]第759回より</ref>
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*もともとは『[[IMPACT]]』の2作目として制作されていたが、諸事情で単発作品となった<ref>[https://www.4gamer.net/games/579/G057907/20210803079/ 「スーパーロボット大戦30」インタビュー。30周年を迎えたスパロボのこれまでとこれからを聞いた] 2021年9月6日閲覧。</ref>。
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*バンプレストオリジナルの登場人物5人のファーストネームはそれぞれ木・火・土・金・水の意になっている。一方でラストネームは5人中3人が中心の意で残りの2人が東と西と、北と南がいない。
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*今作で一般兵役として参加した中嶋聡彦氏はネームドキャラ役として参加する機会がないまま2017年9月8日に逝去しており、今作のリメイク版である『[[スーパーロボット大戦MX PORTABLE]]』が最後の参加となった。
  
 
== 登場作品 ==
 
== 登場作品 ==
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*[[ゲッターロボG]]
 
*[[ゲッターロボG]]
 
*[[勇者ライディーン]]
 
*[[勇者ライディーン]]
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*[[闘将ダイモス]]
 
*[[マシンロボ クロノスの大逆襲]]
 
*[[マシンロボ クロノスの大逆襲]]
*[[闘将ダイモス]]
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*[[GEAR戦士電童 (TV)|GEAR戦士電童]]
 
*★[[冥王計画ゼオライマー]]
 
*★[[冥王計画ゼオライマー]]
*[[GEAR戦士電童 (TV)|GEAR戦士電童]]
 
 
*[[新世紀エヴァンゲリオン]]
 
*[[新世紀エヴァンゲリオン]]
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*[[新世紀エヴァンゲリオン 劇場版]]
 
*★[[ラーゼフォン (TV)|ラーゼフォン]]
 
*★[[ラーゼフォン (TV)|ラーゼフォン]]
  
今作で初参戦となるのは『'''冥王計画ゼオライマー'''』、『'''ラーゼフォン'''』の2作品。また『機甲戦記ドラグナー』、『GEAR戦士電童』、『劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』は初の声付きとなる。
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今作で初参戦となるのは『冥王計画ゼオライマー』、『ラーゼフォン』の2作品。また『機甲戦記ドラグナー』、『GEAR戦士電童』、『劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』は初の声付きとなる。他、『Ζ-MSV』『M-MSV』出典のモビルスーツがゲスト出演する。
  
 
他、「[[劇場版マジンガーシリーズ]]」と『[[新世紀エヴァンゲリオン 劇場版]]』が登場し、かなり忠実に原作シナリオの再現が行われている。特に『エヴァ』は『ラーゼフォン』と『勇者ライディーン』とのクロスオーバーを交えて、物語の根幹を成す扱いを受けている。
 
他、「[[劇場版マジンガーシリーズ]]」と『[[新世紀エヴァンゲリオン 劇場版]]』が登場し、かなり忠実に原作シナリオの再現が行われている。特に『エヴァ』は『ラーゼフォン』と『勇者ライディーン』とのクロスオーバーを交えて、物語の根幹を成す扱いを受けている。
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;[[サーベラス]]
 
;[[サーベラス]]
 
:リアル系初期機。
 
:リアル系初期機。
;[[ガルムレイド・ブレイズ|ガルムレイド・ブレイズ(G)]] / [[ガルムレイド・ブレイズ|ガルムレイド・ブレイズ(S)]]
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;[[ガルムレイド・ブレイズ|ガルムレイド・ブレイズ(G) / ガルムレイド・ブレイズ(S)]]
 
:スーパー系後継機。
 
:スーパー系後継機。
;[[サーベラス・イグナイト|サーベラス・イグナイト(G)]] / [[サーベラス・イグナイト|サーベラス・イグナイト(S)]]
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;[[サーベラス・イグナイト|サーベラス・イグナイト(G) / サーベラス・イグナイト(S)]]
 
:リアル系後継機。
 
:リアル系後継機。
  
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*ターミナス・エナジー
 
*ターミナス・エナジー
 
*[[ツェントル・プロジェクト]]
 
*[[ツェントル・プロジェクト]]
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*[[多元世界補完計画]]
 
*[[バグラチオン作戦]]
 
*[[バグラチオン作戦]]
 
*[[マグネイト・テン]]
 
*[[マグネイト・テン]]

2024年4月13日 (土) 12:23時点における最新版

スーパーロボット大戦MX』は「スーパーロボット大戦シリーズ」のゲーム作品。

スーパーロボット大戦MX
移植版 スーパーロボット大戦MX PORTABLE
開発元 トーセ
発売元 バンプレスト
対応機種 プレイステーション2
プロデューサー 寺田貴信
じっぱひとからげ
菊池博
ディレクター 早浚真澄
シナリオ 千住京太郎
寺田貴信[1]
キャラクターデザイン 河野さち子
メカニックデザイン 青木健太
斎藤和衛
音楽 湯村渉
岡田さとる
主題歌 「VICTORY」
発売日 2004年5月27日
価格 7,980円
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概要編集

独自設定のスーパーロボット大戦シリーズのひとつで、携帯機作品のエッセンスを据え置き機へ多分に取り入れた作品。全体的にスパロボ初心者を意識した作りが目立ち、難易度は低めに設定されている。スパロボの売りとなった2D戦闘アニメーションも、より完成度を高めた。

このスパロボの略語である『MX』は様々な意味合いをもつ。タイトル案には「スーパーロボット大戦ダイナマイト」「スーパーロボット大戦D」「スーパーロボット大戦MAX」「スーパーロボット大戦GOD」があり、「ダイナマイト」「MAX」は商標の都合で没、「D」は後の『スーパーロボット大戦D』に使用された。「GOD」は寺田貴信Pしか知らないタイトルで、「自主規制」で没となった。[2]

主人公ヒューゴ・メディオ、パートナーはアクア・ケントルムで固定。機体はスーパー系のガルムレイド、リアル系のサーベラスを選択できる。オリジナルストーリーの軸になるのはツェントル・プロジェクト

基本的なシステムフォーマットは開発元を同じくする『スーパーロボット大戦IMPACT』をベースとし、新システムや近作のシステムが積極的に取り入れられている。また、3Dマップの概念を活かした仕様変更も多い。オリジナルBGMも『IMPACT』からの流用が多いが、音源が新しくブラッシュアップされており、オーケストラに近い雰囲気になっている。

2005年にはプレイステーション・ポータブル(PSP)にて『スーパーロボット大戦MX PORTABLE』として移植された。

システム編集

新システム編集

お気に入り
ゲーム開始時に好みの1作品を選ぶ事が出来、その作品のユニット全機が改造上限を2段階引き上げられ、全パイロットの獲得経験値資金が1.5倍になる。パイロットと機体の登場作品が一致しなかったり、パイロットや機体の数が少なかったり、登場時期が遅い、もしくは離脱する時期があって安定して使えない作品では恩恵を受けづらい。『スーパーロボット大戦J』以後の採用作品では、この不公平さを一部緩和するよう変更が加えられており、「機体・パイロットの数と補正率が反比例する」という仕様になっている。
支援攻撃
隣接した他のユニットから、支援属性の武器による攻撃を受ける事が出来る。
先に登場した『第2次α』の支援攻撃とは名称こそ同じだが、その仕様は大きく異なっている。
ダブルアタック
「W」属性の武器により、射程内の2機の敵機を同時に攻撃できる。該当するのは、弾数制の射撃武器が多い。後にOGシリーズへ輸入された。

既存システムと主な変更点編集

改造
本作では、武器の命中率やクリティカル率も改造可能になっている。また、GBA版『A』や『IMPACT』同様にシールドも改造可能。シールドは『IMPACT』同様の回数制。
同時援護攻撃
『IMPACT』から引き続き採用。必要技能の統率は、技能レベルが廃止された。
戦艦援護
『IMPACT』から引き継がれたシステムで、未出撃のユニットに戦艦の援護を行わせる。『IMPACT』とは異なり、本作では戦艦援護攻撃のみ。
援護側のユニットはステージ中では気力が上らないので、気力制限のある武装を使うには強化パーツを付けたりパイロットをエースにしてフォローする必要がある。また、援護に参加したパイロットにも(さらに実際に援護が行われなくても)敵撃破時にPPが入手できる。
合体攻撃
シリーズでは初めて、合体攻撃を援護攻撃として使えるようになった。条件さえ揃えば同時合体攻撃ができる(例を挙げるとシャッフル同盟拳とファイナルダイナミックスペシャルが同時に放てる)。今の所、この仕様は『MX』と『OGs』以降の「OGシリーズ」でのみ採用。また、反撃時にも使用可能。従来作と比較してEN消費量が全体的に低く設定されているのが特徴で、本作の難易度が低い要因の一つとなっている。
パイロット養成
「OGシリーズ」や『第2次α』と同じくPP制を採用。アタッカーSP回復など強力な養成技能が多い上、能力値アップに必要なPPも少なく、難易度低下に一役買っている。追加された技能にはBセーブがある。
精神コマンド
消費SPは、パイロット毎の個別制を採用。
偵察
個別コマンド版が登場。無制限に使用でき、スキャンした敵の命中率を下げ、被クリティカル率を上昇させられる。ただし使用後は行動終了。精神コマンド版も同時登場し、こちらは従来通りの仕様。
武器属性
分身系能力を無効化する「拡散」や、命中時にシールド耐久力を強制的に削る「シールド貫通」が登場。また「建造物」属性が付いている武器でなければ、特定地形を攻撃・破壊できなくなった。
地形適応
本作では地形適応の他に「移動適応」が存在。一例として天のゼオライマーゴッドガンダムなどは飛行は可能だがの移動適応が低いため、飛ばすとを進ませるより移動力が下がってしまう事が多々ある。
多階層マップ
1つのシナリオのマップが、複数のフロアで構成される多階層マップが初登場した。例として要塞や超大型戦艦の内部と外部などで、マップ上の特定の場所に出入口があり、そこからフロア移動が可能。当然だが、出入口に敵ユニットが待機しているとその敵ユニットを移動させるか撃墜しなければ出入りは出来ず、味方ユニットでも同様に敵ユニットの足止めが可能。ただし、戦艦系ユニットはフロア移動できない。また、マップだけでなく、ユニットも完全3Dポリゴン化された。
屋内マップの仕様変更
壁越しの攻撃が不可能になった。また、本作のエステバリス系、エヴァンゲリオン系機体は屋内マップで重力波ビームアンビリカルケーブルの影響を受けなくなり、毎ターン自軍フェイズ開始時にENが全回復するようになった。
コンテナ
機体が入ったコンテナは登場しなくなった。
部隊名
命名時に変更可能。デフォルト名はマグネイト・テン
周回特典
『OG』や『第2次α』と同じく、周回数が増えるほど資金PPの引き継ぎ率が増える。PPは全パイロットの平均値を分配する方式の為、ある程度周回を重ねないと引き継ぎの恩恵を感じられなくなってしまったが、普段使わないパイロットに引き継がれる利点も生まれた。
なお本作では、強化パーツを消費系は99個まで、その他は9個まで持ち越し可能(10個以上の所持は可能だが、次周回で切り捨てられる)。

難易度編集

トーセ据置き系列の前作に当たる『IMPACT』が難易度や読み込み時間の遅さなど、様々な調整の不備でプレイヤーにストレスを与える作品になってしまった反省から、難易度は大幅に下げられた[3]熟練度が存在しないので、プレイヤー自身のペースでプレイ可能。

全体的に味方機の攻撃力が向上し、パイロット養成での底上げ手段も豊富になり、爽快感を重視したゲームバランスになっている。マップの視認しやすさやゲームスピードもある程度改善されており、本当の意味でスパロボ入門用に最適な作品の一つとなった。

だが、それゆえに熟練者には物足りないという声もある[3]。ボスのほとんどがイベントバトルで撃沈して経験値資金PP強化パーツが手に入るなどしたため、ゲームとしての面白さはいまいちだったという人もいるようだ。特にゼオライマー系の八卦ロボが顕著。また、隠し要素も他の作品と比べて非常に少ない。

以上の理由から本作の攻略本は各社揃って売り上げが低迷してしまったとのこと[3]

珍しく、リアル系機体の回避能力が軒並み低めに設定されている。代わりにスーパー系が堅牢である。反面、スーパー系とリアル系を比べると、リアル系のユニットが持つ合体攻撃が燃費・攻撃力共に優れており、スーパー系よりも高い火力を発揮する事も多いという点も珍しい。

リアル系を主戦力に使う場合、ドラグナー3型などが持つEWACを活かしたフォーメーションを組むと、修理要らずの部隊が完成する。ラスボスが装甲をフル改造したスーパー系に大ダメージを与えられる攻撃力を持つ事を考えると、身を守るのに精神コマンドを使う機会が少ない分だけ、リアル系の方が楽に立ち回れるかもしれない。

EWACを自在に使いこなすプレイヤーは「被弾しないからリアル系の方が強い」という結論に、EWACに頼らないプレイヤーは「堅いからスーパー系の方が強い」という結論に辿り着くだろう。そして、どちらのプレイヤーも納得できる共通の結論として、EWACを活かしたフォーメーションを意識せず、運動性の改造段階も自軍に劣るリアル系の敵ユニットが弱いと言える。

終盤の強敵対策編集

難易度が低いゲームとして知られているが、終盤戦では難易度の高い敵が用意されている。一つがボスユニットとして登場した螺旋城が複数登場、その次の次シナリオが複数のEVA量産機である。攻撃力・HPの高さからまともに戦うと味方は危険に追い込まれる。幸いこれらの敵は複数で固まって進行するため、エネミーフェイズ精神コマンド鉄壁をかけ、プレイヤーフェイズ天のゼオライマーマップ兵器「メイオウ攻撃」が切り札となる。更に期待補給の支援が完璧ならメイオウ攻撃連発でこれらの敵を掃討すること可能。

演出面編集

戦闘アニメーションはほとんど一新された。特に、戦闘時にHP・EN表示部分や台詞窓を非表示とし、更に敵味方の攻撃切り替え効果を円滑に行う事で、より臨場感溢れる戦闘シーンの演出がなされている。

パイロットのカットイン演出が全体的に強化され、アニメーションの比率が増した。ロボット側は従来の作品と比べて、画面奥や手前など3D的な奥行きを意識した戦闘アニメ演出が増加した。さらに第2次αまでは先攻側の開幕登場は立ちグラフィックのままだったものが、アニメーション動作付きとなり、初めて全ての工程がフルアニメーションになった作品でもある。合体攻撃格闘属性の攻撃の演出に力が入っている。例を挙げるとモビルスーツ系のユニットのビームサーベルによる攻撃は「頭部バルカンを連射して牽制しつつ接敵し、敵に本命であるビームサーベルの斬撃を叩きこむ」「ビームサーベルで斬りつけた後、おまけとばかりに頭部バルカンやグレネードなどを撃ち込む」などといった、手数を駆使した説得力のある演出が多く見られる。しかしその反面、一つの武器で複数の武器や技によるコンビネーション攻撃が行われる演出が多くなった分、ユニットが選択可能な武器数は少なくなっている傾向にある。この傾向は本作以降SRW全体で徐々に強くなっていった。

ハイパーデンドーデンチ射出、アンビリカルケーブル切断、個別コマンドによる偵察などマップ上の特定行動や、イベントで随所にアニメーションムービーが使用されており、同じ行動でも機体ごとに個別のアニメが用意されているなどかなりの凝りようである。

BGMのうち、マップ・イベント曲の多くは『IMPACT』からのアレンジになっており、音質は大幅に向上している。曲自体の質も高く、再現度の非常に高い『機動戦士Ζガンダム』の「敵機襲来〜モビルスーツ戦」や『機動武闘伝Gガンダム』の「最強の証~キング・オブ・ハート」、弦楽器を中心とした大胆な編曲で透明感を持たせた『ラーゼフォン』の「ヘミソフィア」など枚挙に暇がない。PS2の音源でも担当者の力量次第で良質なBGMが作れるという証左となっている。

話題編集

  • CMについては、発表時Ver.はロム・ストール役の井上和彦のナレーションによるオーソドックスなスタイルのもの。
    • 発売後Ver.は「スヴァロボ・ドヴァイスキースパロボ大好きのもじり)」なる架空の体操選手が「MX」を象った体操演技を披露するという内容の実写CMであり、歴代でも異彩を放つものとなっている。実況は杉本清氏で、解説役として寺田プロデューサーも出演している。PSP版のCMでは「帰ってきたスヴァロボ・ドヴァイスキー!」として再登場した。
  • 予約購入特典として、各参戦作品の原作アニメの名場面を収録したスペシャルDVD『Super Robot Wars MX Ultimate Giga Disc(アルティメットギガディスク)』が配布された。
  • 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』において、渚カヲルの口から『MX』の世界のその後と思しき話が語られるのだが、その結末は結局、『MX』の世界が消滅したという衝撃的なものだった。ただし、『MX』に似た世界という可能性もある。そもそも「αシリーズ」の世界自体が、「イージス計画」の失敗で荒廃した世界(『α外伝』の未来世界)から、帰還したプリベンターの活躍でイージス計画の成功した世界(『第2次α』以降の世界)が分岐している[4]のだから、プレイヤーの手によって救われた『MX』世界とは別の『MX』世界があって不思議ではないであろう。
  • 本作のPVのうち後期に発表されたものは、各機体の必殺技がふんだんに盛り込まれており、ネタバレPVとして有名。これは発売日が2カ月延期されたため、やむなく公開したとのこと。
  • 若年層ユーザーに配慮したのか、一部のテキストで「き弁(詭弁)」「どう喝(恫喝)」など、さほど難解でもない語句が平仮名を交えて表記されている。
  • 双葉社の攻略本では、無育成・無改造・味方を撃墜されずにクリア、というやりこみが完遂された。
  • 本作のシナリオ制作は当初3名のライターにより行われていたが、最終的には寺田Pの手によって9割程がリテイクされる結果になったことが2020年10月12日配信の「スパロボ夜話」にて明かされている。
    • が、寺田Pもエヴァとラーゼフォンのクロスオーバーによる終盤のシナリオを書き上げたところで燃え尽きてしまい、その結果最終話のシナリオを〆切りギリギリで書き上げる羽目になった寺田Pのテンションがラスボスの最終話でのぶっ飛んだ言動に反映されてしまいアルベロが消化不良に終わったとか。[5]
  • もともとは『IMPACT』の2作目として制作されていたが、諸事情で単発作品となった[6]
  • バンプレストオリジナルの登場人物5人のファーストネームはそれぞれ木・火・土・金・水の意になっている。一方でラストネームは5人中3人が中心の意で残りの2人が東と西と、北と南がいない。
  • 今作で一般兵役として参加した中嶋聡彦氏はネームドキャラ役として参加する機会がないまま2017年9月8日に逝去しており、今作のリメイク版である『スーパーロボット大戦MX PORTABLE』が最後の参加となった。

登場作品編集

新規参戦は★の2作品。

今作で初参戦となるのは『冥王計画ゼオライマー』、『ラーゼフォン』の2作品。また『機甲戦記ドラグナー』、『GEAR戦士電童』、『劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』は初の声付きとなる。他、『Ζ-MSV』『M-MSV』出典のモビルスーツがゲスト出演する。

他、「劇場版マジンガーシリーズ」と『新世紀エヴァンゲリオン 劇場版』が登場し、かなり忠実に原作シナリオの再現が行われている。特に『エヴァ』は『ラーゼフォン』と『勇者ライディーン』とのクロスオーバーを交えて、物語の根幹を成す扱いを受けている。

逆に『機動戦士Ζガンダム』をはじめとする宇宙世紀ガンダムシリーズのシナリオはほぼストーリーに関わらず、敵側にもモビルスーツは登場しない(モビルファイターは登場する)。全体的に原作のシナリオが終了したいるだけ参戦の作品が多い。

『ゲッターロボ』と『機動戦艦ナデシコ』は一部機体が登場するのみ。

世界観編集

世界観/MXを参照。

バンプレストオリジナル編集

OGシリーズには『スーパーロボット大戦OG外伝』にて事前情報なしで初出演した。

登場人物編集

主人公及び関連人物編集

上述の通り、主人公はヒューゴ、パートナーはアクアで固定。ミタールは便宜上こちらに分類するが、実はアルベロ、エルデをけしかけた黒幕である。

ヒューゴ・メディオ
アクア・ケントルム
ミタール・ザパト

敵勢力編集

アルベロはヒューゴのかつての上官、エルデはアクアの学生時代の恩師。2人はそれぞれの目的の為、共同でメディウス・ロクスを強奪。ヒューゴ、アクアと対峙する事になる。AI1はメディウス・ロクスに搭載された人工知能で、戦いを通じて兵器の宿命を学習していく。

アルベロ・エスト
エルデ・ミッテ
AI1

登場メカ編集

主人公機編集

リアル系のサーベラスと、スーパー系のガルムレイドのどちらかを選択する。どちらを選択するかによってヒューゴの精神コマンドや、ヒューゴとアクアの初期ステータス、特殊技能が若干変化する。

前期機体はヒューゴがメインパイロットを務め、アクアはサブパイロットとして同乗する。サーベラスは射撃メインの機体だが、後継機でのヒューゴは格闘形態のメインパイロットを務める為、それを見越した養成が必要。ガルムレイドの場合、ヒューゴは格闘一筋の養成で問題無いのだが、代わりにアクアのデフォルトの特殊技能が機体にミスマッチなものになる。

後継機ではアクアがメインパイロットとして使用可能になる。ガルムレイド・ブレイズサーベラス・イグナイトのどちらも変形可能。ヒューゴはG、アクアはSでメインを務める。

ガルムレイド
スーパー系初期機。
サーベラス
リアル系初期機。
ガルムレイド・ブレイズ(G) / ガルムレイド・ブレイズ(S)
スーパー系後継機。
サーベラス・イグナイト(G) / サーベラス・イグナイト(S)
リアル系後継機。

その他編集

ユニットアイコンのみだが、回想シーンにおいて量産型ゲシュペンストMk-II(『OG外伝』で初登場した量産型ゲシュペンストMk-II改の可能性もある)と思しき機体が登場する。

敵勢力機編集

アルベロ及びエルデが運用するメディウス・ロクスとその関連機。量産機はツェントル・プロジェクトの先行試作機であるらしい。

フロンス
テルグム
シニストラ
デクステラ
メディウス・ロクス
メディウス・ロクス (第1形態)
メディウス・ロクス (第2形態)
メディウス・ロクス (最終形態)
AI1

用語編集

主題歌編集

全作曲・編曲:河野陽吾 / 歌:JAM Project

オープニングテーマ
「VICTORY」
作詞:影山ヒロノブ
2011年1月に中東カタールで開催されたサッカー選手権「アジアカップ」の準決勝戦と決勝戦では、日本代表の勝利BGMとして使用された。
エンディングテーマ
「約束の地」
作詞:奥井雅美

関連記事編集

ゲーム中データ編集

分類 記事
全話一覧 全話一覧/MX
隠し要素 隠し要素/MX
精神コマンド 精神コマンド/MX
強化パーツ 強化パーツ/MX
特殊能力 特殊能力/MX
特殊技能 特殊技能/MX
メカ&キャラクターリスト メカ&キャラクターリスト/MX

脚注編集

  1. ノンクレジット。
  2. 没タイトル 2020年3月8日閲覧。
  3. 3.0 3.1 3.2 『電撃ホビーマガジン 2005年6月号』131頁。
  4. 更に言うなら『α』と『第2次α』自体が明らかなパラレルワールドである(クスハ・ミズハの両作品の設定等から)。
  5. スパロボOGネットラジオ うますぎWAVE第759回より
  6. 「スーパーロボット大戦30」インタビュー。30周年を迎えたスパロボのこれまでとこれからを聞いた 2021年9月6日閲覧。

商品情報編集

ゲーム本体編集

攻略本編集

その他編集