アルトアイゼン・リーゼ

アルトアイゼン・リーゼは、『スーパーロボット大戦COMPACT2』および『スーパーロボット大戦IMPACT』の後期主役メカ

アルトアイゼン・リーゼ
外国語表記
北米版OGシリーズ
Alt Eisen Riese
30
Alteisen Riese[1]
登場作品

バンプレストオリジナルOGシリーズ

デザイン 斉藤和衛
初登場SRW スーパーロボット大戦COMPACT2 第3部:銀河決戦篇
SRWでの分類 機体
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スペック
分類 パーソナルトルーパー
ATX計画
生産形態 改修機
型式番号 PTX-003C-SP1
全長 23.8 m
重量 99.7 t
機体バランサー テスラ・ドライブ
フレーム Gフレーム
基本OS TC-OS
原型機 アルトアイゼン
開発者 マリオン・ラドム
キョウスケ・ナンブ
パイロット キョウスケ・ナンブ
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概要編集

キョウスケ・ナンブの愛機であるアルトアイゼンの強化改造機。認識コードはPTX-003C-SP1(『IMPACT』では戦時中の特別型式番号扱い)。

COMPACT2』・『IMPACT』では謎の敵に操られたエクセレンが乗るライン・ヴァイスリッターに対抗するために、キョウスケのプランを元にニナ・パープルトンによって改造された。『OG2』ではスレードゲルミルソウルゲインといったシャドウミラーの特機に、アルトが当たり負けしていたことへの改善策として、マリオン・ラドム博士らによって改造が予定されていたが、改造前にアルトがソウルゲインによって行動不能な状態にまで破壊されてしまったため、その修理を兼ねての改造となった。

そのキョウスケの改造プランとは、『絶対的火力による正面突破』というアルトアイゼン元来の長所――すなわち火力・突進力・装甲をさらに強化するという至極単純なものであり、それを見せたマリオンは、「どうせやるなら徹底的に」とプラン以上に本気で改造させてしまう。

具体的に言えば、右手にはリボルビング・ステークよりも巨大なリボルビング・バンカーを装備、さらに両肩のクレイモアも弾数増加のため大型化、三連マシンキャノンも五連チェーンガンに変更するなど、武装をすべて一回り大きいものに変更している。さらにヒートホーンをプラズマホーンに変更し、機体そのものの火力も底上げされている。またヴァイスリッターの予備パーツを用いて制作された背部スタビライザーによって突進力が強化され、同時に機体の装甲や可動部の補強も行われている。IMPACTではそれに加え、リボルビング・バンカーに対ディストーションフィールド用の処理が施された。

上記のような改造を行ったことで、火力・突進力・装甲は強化されたものの、改造前の段階で既に劣悪だった機体バランスは輪を掛けて悪化、今まで以上に高度な操作技術を要する機体となった。というより殆どキョウスケの専用チューンナップ機状態であり、その扱いの難しさは似たような機体に乗っているアラド・バランガですら「イチバチどころじゃない、イチキューかイチジューだ……!」と評するほどである。『IMPACT』では「奇跡的なバランスを保っている」と表現されていたが、『OG2』ではバランスが完全に崩壊したためビルトビルガーなどに用いられた小型テスラ・ドライブにより機体バランスを保っている。しかし、あくまでバランサーとしてであるため、本来付与されるべき飛行機能に関しては、ごく短時間しか効力を発揮し得ない状態となっている。また、前述の突進力の強化はアルトの欠点の一つでもあった「殺人的な加速によるパイロットへの負担」の増大を招いてしまい、この機体での出撃前に消化に良い食事をとることを推奨されるというシーンがあったりする。

名前の由来は、リボルビング・バンカーがその大きさゆえにリーゼタイプと呼ばれていたことによる。リーゼはドイツ語で「巨人」なので、和訳すると古の鉄巨人となる。

なお、一部の人物はこれをゲシュペンストMk-IIIカスタムと呼ぶこともある。また、シャドウミラー平行世界で制式採用されているゲシュペンストMk-IIIは、無印アルトよりもアルトアイゼン・リーゼの方が近いらしい。

大本の素体は初代ゲシュペンストの3号機であるため、『OGMD』終結時に現役の人型機動兵器としては、ギリアムのゲシュペンスト・タイプRVと並んでトップクラスの運用歴を誇る。

登場作品と操縦者編集

設定からしてキョウスケ・ナンブ専用機としてのイメージが強いが、OGシリーズならば汎用機扱いなので乗り換え可能。

COMPACTシリーズ編集

スーパーロボット大戦COMPACT2 第3部:銀河決戦篇
初登場作品。アルトアイゼンを純粋に強化した能力。特に装甲はスーパー系ユニットよりも高く自軍トップクラスの硬さ。能力はそれなりにあるのだが、登場が終盤という事も相まって、それほど印象的な強さはない。他作品をプレイした後に今作をプレイした場合、単機で敵を蹴散らそう等とは考えてはいけない。武器もリボルビング・バンカーが空中B、P属性でないのに射程1-2のアヴァランチ・クレイモアとクセはそのまま。運用法もアルトアイゼン同様で、援護を活かせる能力となっている。また、本機に強化された後もパーツスロット3の為、V-UPユニットを有効に使える。
スーパーロボット大戦IMPACT
第3部の分岐宇宙ルートで主人公機として登場する。何故か前機より改造段階が+1されるが、すでにフル改造ボーナスを取得している場合は無理に改造する必要は無いだろう。
能力は『COMPACT2』時よりも扱いやすくなっており、アヴァランチ・クレイモアの射程が伸びて弾数:8、格闘武器扱いと大幅に強化され、MAP兵器版も実装された。また本作版アルトアイゼンの『切り札』の強化版であるエリアル・クレイモアが追加、条件次第でヴァイスリッターとの合体攻撃ランページ・ゴーストも可能であり、地形の宇S、最大攻撃力は最上位級と非常に高いのに2発、しかも全体的にクリティカル補正にも恵まれると、まさに主人公機としての面目躍如といった所。運動性フル改造時の122はスーパー系としてみると非常に高く、なんとシャア専用ザクより1低いだけである。また装甲フル改造に至っては1920と異常な高さになり、これはグレンダイザーや零影より僅かに低い程度である(盾は無いし鉄壁を覚えないので実戦的にはもっと下になる)。これでパーツスロット3なのだから凄い。ビームコートもちゃんとあるので、MSやアインストグリート等に対してとても強い。この硬さならキョウスケの言い分も納得である。
設定通りリボルビング・バンカーにバリア貫通属性が付き、対ディストーションフィールドに有効…と言いたい所だが、入手時期的に本機が木連とまともに戦うのは僅か1ステージと強化を実感し辛いのが残念、折角それ目的でも改造した話があるのに。
なお後期主人公機では珍しくオープニングCGムービーに登場しているのも特徴。またエリアル・クレイモアは初出のこの作品では射程1-2。

単独作品編集

スーパーロボット大戦X-Ω
2017年10月のイベント「遙かなる戦い、開幕」にて実装。SRおよびSSRのアタッカー。SSRは大器型。通常攻撃にバリア貫通および特大ダメージアップを持つ、対N26B機。ただし必殺スキルのクレイモアには時間停止効果がないので通常攻撃による削り担当となる。
アリーナでは確定反撃および攻撃ヒット時のHP回復とEXスキルの射撃ダメージ70%カットで耐え、1機に対して凄まじいダメージを叩き出すクレイモアにより1機ずつ確実に狩っていくアタッカーとなる。反面、相方のヴァイスがいないとまともに当たらないうえに通常攻撃は分身無効を持たない、射撃以外の攻撃に対しては意外と脆い、状態異常(特にスタン)が苦手と割と弱点も多い。2018年2月現在では、反撃で支援攻撃を封殺できる上に射撃攻撃に強いことから対νガンダム(ブラスター)用の壁として起用されることも多い。
2018年8月のイベント「激闘のバーニングPT!」にてΩスキル搭載大器型SSRアタッカーが登場。2019年8月にはライン・ヴァイスリッター[Ω]とのXΩスキル対応となり、XΩユニットが実装されている。
スーパーロボット大戦30
シーズンパス「DLC2」にて追加参戦。一部カットインにアニメ版の演出が採用されている。
良くも悪くも性能傾向は『OGシリーズ』と同様かつ、換装武装が無いため射程や弾数の補填が難しい。
その分相方が隣接していなくても合体攻撃が使えるシステム変更と気力の補填が効きやすい点から、進軍中や中ボス相手にも合体攻撃を織り交ぜると良い。また突撃を使う必要が減っているため、SPを他の事に費やしやすくなっている。
射程が全体的に短く射程1の武装が2つもあるため、射程1の武器でも射程が伸びる「レンジエクステンダー」を付けたい所だが、逆に射程の短さを利用できる「クロスレンジアシストII」とも相性が良いのが悩ましい。ちなみに、フル改造ボーナスで「射程+1」を選択したうえで「レンジエクステンダー」を付けると、レンジエクステンダーの効果で射程+2されたうえで、そこにフル改造ボーナスが乗るため、射程1の武器が一気に射程1~4と使い勝手が良くなる。AOSアップデートと出撃時のExCの値によっては、更に射程+1も可能。

OGシリーズ編集

スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2
元々の改造プランはキョウスケから提出されていたが、マリオン・ラドム博士が手がけた結果、当初のプランから若干変化したものになった。本作からライン・ヴァイスリッターとのランページ・ゴーストが実現。
敵の攻撃力のインフレが始まっている時期で、装甲は特機系並にあるがHPが低く、普通に当たり負けしそうである。謎なことに機体コンセプトとは裏腹に初期運動性がアウセンザイターと同値と地味にある(時期的に最早低いが)。また珍しくも宇Sで、宇宙マップが多くなる時期なのでありがたい。エリアル・クレイモアは上位級の攻撃力を持つが『IMPACT』と違い射程1のまま。逆にアヴァランチ・クレイモアの方が弾数8・射程1~4とスクエアからの強化が大きく、反撃時などにはなかなか使える武器になった。合体攻撃で使うリボルビング・バンカーは攻撃力はともかく弾数に難があるままなので、ランページ・ゴーストを使わない状況用に他の武器にも手を入れるかが悩みどころ。
37話では次のイベントまで1機で敵と戦わなければならず、熟練度を取りたい場合は補強しておいた方がいい。
スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS
基本的に『OG2』と同じだが、こちらでは当初キョウスケから提出されていたプランを微塵も残さず、遙かに上回るという凄まじい設定になっている。ちなみにキョウスケの感想は「…素晴らしい」。キョウスケ案だったらどうなっていたのか、気になるところである。
スーパーロボット大戦OG外伝
序盤から登場。バルトール相手では相性が悪すぎる。更に活躍する頻度が少ないのでいろいろな意味で不遇。運用ではリボルビング・バンカーを改造して合体攻撃を基本としたほうが良い。接近戦ではヤルダバオトコンパチブルカイザー量産型ゲシュペンストMk-II改という対抗馬がいるが、合体攻撃があるので最大火力では上。一撃必殺砲は使うのに4枠もいることを考えると、やはり強力な機体と言える。
第2次スーパーロボット大戦OG
今作でもランページゴーストが強力であるが、それ以上に優秀なフリッケライ・ガイストとの合体攻撃「E.D.N.」が追加され、さらに強力な機体となった。キョウスケの統率によって、合体攻撃4連発という離れ業も可能であり、条件次第では自軍屈指のダメージを叩き出せる。前作に比べてHPが増加して装甲が下がるという妙な調整がされた(このため、母体・パーツともに自身より脆そうなアーマリオンより装甲が薄い)が、インフレが抑えられたため多少生存性は上がった。また改造でのHPの伸びがスーパー系と同じでよく伸びるため、手を加えると一気に死ににくくなる(逆にいえば、Ex-Hardでは不利)。今回はキョウスケが加速を覚えないのでツイン精神の連撃を積極的に使うことや、ツインユニットの相方に加速強襲持ちを据える、もしくは強化パーツで補ってやるなど一手間考える必要がある。なお、続投ユニットにも拘らずリボルビング・バンカーとエリアル・クレイモアは全キャラ新録となっている。主人公機の面目躍如といったところか。ネオ・チャクラムシューターでも持たせれば泣き所の一つである射程の短さをかなり補える(ただしEN消費がやや重いので合体攻撃との兼ね合いに注意)。
スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ
性能的には『第2次OG』とほぼ変わらずだが、改造での伸びはそのままながら初期HPが下がったのが痛い。昔ほどではないものの前作より敵の攻撃力が上がっており、手を入れないと割と厳しい。フル改造ボーナスが「格闘武器の攻撃力+100、武器「アヴァランチ・クレイモア」をダブルアタック可能に変更」となった。また、合体攻撃でランページ・ゴーストの威力が上がって「E.D.N.」の威力が下がり、威力&射程or燃費での使い分けとなった。余談だがキョウスケのエースボーナスを乗せ、エクセレンとツインを組んで放つランページは理論上作中最高の単発ダメージを出せる。
スーパーロボット大戦OG INFINITE BATTLE
数値上は完全にスーパー系。中・遠距離で目ぼしい武装も無いので、運用もそれらしく格闘系のノリになる。アルトらしく左右の舵が利きにくいので、障害物が多いステージで闇雲にブーストするのはよろしくない。強攻撃(いわゆる後格闘)のリボルビング・バンカーが威力・発生・速度いずれも高性能。これをメインに、締めや不意打ちでプラズマ・ホーン、アヴァランチ・クレイモアを織り交ぜた接近戦が強力。
スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター
第23話から登場。それに合わせてオープニングもアルトがリーゼ化し、新主題歌に差し替わった後期仕様となる。装甲と火力が大幅に強化されていることを強調する演出がされており、ライン・ヴァイスリッターの高出力ハウリング・ランチャーを受けてもノーダメージ(ゲーム的に解釈すれば、気力150・装甲改造orイベントで不屈発動・ビームコートでダメージ0と言ったところだろうか)。今まで当たり負けしていた特機クラスのドルーキンソウルゲインとも対等以上に渡り合っている。監督である大張正己氏のテイストがバリバリに効いており、ファンからは「テッカマンステーク」「アルトアイゼン・バリーゼ」などと呼ばれている。

関連作品編集

Another Century's Episode:R
「スーパーロボット大戦OG」名義での参戦。ゲームの都合上、テンションのたまりやすい頭突き主体で戦うことになる。通常格闘の一段目がなぜか右腕のバンカーではなく、五連チェーンガンの装備された左腕で殴りつけるモーションである。多くのプレイヤーがOG本編でも装備させていたであろうという配慮からか、ブーストハンマーを所持。大型の敵に至近距離から拡散クレイモアを見舞うと凄まじい威力になるなど爆発力は秘めているのだが、オリジナル系敵幹部「シーズン」が搭乗する大型機との戦いでは「接触すると自動的に弾き飛ばされる」というゲームの仕様と非常に相性が悪く、苦戦を強いられる。
本作をPS3にインストールする際、本機を操作するチュートリアルをプレイ可能。マクロスFやコードギアスとは別の意味合いで新規参戦勢の目玉扱いだったとも取れるだろう。
アイドルマスター シンデレラガールズ
OGシリーズとのコラボイベント「スーパーロボット大戦CG-奏鳴の銀河へ-」にて登場。同作品の登場アイドル達が搭乗する[2]
搭乗するパイロットはレナ(兵藤レナ)。

装備・機能編集

武装・必殺武器編集

全てアルトアイゼンを踏襲し、強化した武装となっている。OGシリーズでは換装武器を装備可能だが、無印アルト同様Wゲージの上限は低め。

固定武器編集

スプリットミサイル
大型ミサイルから多数の小型ミサイルをばらまく。ゲシュペンスト系の標準武装。
『IMPACT』では改造前のアルトは単独武装として使えたが、リーゼの場合は単独武装から無くなり、エリアル・クレイモアの演出でのみ使用する。
『GBA版OG2』以降は換装武器から削除され、エリアル・クレイモアの演出からも外されたため完全に消失。
5連チェーンガン
左腕に固定装備されている実弾機関砲。
『IMPACT』ではスプリットミサイルが演出専用武器になった都合上、本機の最長射程武器に。3連マシンキャノンよりも各性能は向上しているが、やはり牽制用武器としての枠は出ない。
『第2次OG』のOPムービーでは演出優先か映像制作のミスか、砲身が回転してしまっている。外見上はガトリングガンに見え勘違いしやすいが、あくまでチェーンガンなので砲身は回転しない。
『30』では移動後使用不可。地味ながら大きな変更点であり、進撃戦では癖が強い他の武器に頼ることになるので注意。
プラズマホーン
額の衝角を帯電させ敵機めがけて突進、刃を突き刺して切り裂く武装。キョウスケ曰く「伊達や酔狂でこんな頭をしている訳ではない」との事。エクセレン曰く「カブトムシアタック」。
現行全てのタイトルで射程1固定。本機が移動しながら攻撃する場合「威力が低いチェーンガン」「射程1のプラズマホーン」「弾数が心もとないバンカー」の3択となるため、『OGシリーズ』ではバンカーを改造しつつ通常戦闘は換装武器で補填、という形になりやすくこの武装の影は薄い。
リボルビング・バンカー
本機の主力武装である右腕に固定装備されたリボルバー式大型杭打ち機。
アルトアイゼンのリボルビング・ステークの試作型「リーゼタイプ」で、ステークより一回り大きい。機体バランスを大きく崩すという理由から長くお蔵入りとなっており、本機でようやく日の目を見ることとなった。
構造上リロードするには左腕が必須であるため、左腕が破壊されるとリロードが出来なくなってしまう(『ジ・インスペクター』最終話にて弾切れした後もリロードしていないのはこのため)。
合体攻撃の攻撃力ベースはこの武器。そのため他の武装に先んじて改造したいが、弾数6発なのはステークから変わらず息切れは早い。連戦させるならBセーブが欲しいところ。
OVA『ジ・アニメーション』にて、初めて戦闘中にスピードローダー(回転式拳銃に素早く・簡単に弾を込める為に実在する道具)でリロードする姿が描かれた。これに伴いリボルバーの構造がステークのスイング式とは異なり、バンカーは中折式であると判明。スピードローダーの使用描写は後のゲーム作品での演出に逆輸入されている。
『IMPACT』『GBA版OG2』では接近してアッパーで杭を突き刺し、一撃打ち込んで離脱する。
『OGS』以降は水平突撃の勢いのまま杭を突き刺して6連射から離脱→排莢&装填までで演出1セットとなった。ただし一度の攻撃で6発全て撃ち切るため弾数設定の意義が薄れたり、一発の破壊力が落ちたように感じる(威力もそれほど伸びていない)などの不評もあるようだ。
『OG2nd』では構図の関係上突き刺して貫通した杭が見えており、その状態でバンカーを作動させる。装甲破壊ではなく内臓破壊の意図だろうか。
『30』では演出としてジ・インスペクター』のアニメーションがそのままカットインとして使用されている
その都合演出内容は『IMPACT』と『OGS』が混ざっており、アッパーでの突き刺しから5連射で離脱→装填となった。貫通した杭が見える構図も『OG2nd』と同様。突き刺し後の追撃が5回なのは初手の突き刺し時に1発使っている表現か。
アヴァランチ・クレイモア
両肩に装填された、無数のチタン製ベアリング弾を雪崩の如く一斉発射する武装。
有射程格闘武器。スクエア・クレイモアから火力がより高まり、高い命中率とクリティカル率も健在。弾数と、何より射程(IMPACT以降。IMPACTは3、OG2以降は4)が以前より増しており、通常戦闘でも扱いやすくなっている。
移動後に使用できないのは相変わらずで、加えて『OGS』からは前身の武器同様全体攻撃になって援護には使用できなくなった。キョウスケのカウンターでまとめてツインユニットを粉砕する運用が想定されているのだろう。その際はパートナーユニットにもALL属性武器持ちを配置させれば活きる。『OGMD』ではカスタムボーナスでダブルアタック属性も追加されて殲滅力が増す。
『IMPACT』ではマップ兵器版があった。射程が短く穴もあるものの、範囲がそれなりに広いので意外と便利な場面も。

換装武器編集

ブーストハンマー
接近戦用の換装武器で、原始的な鎖付き鉄球。『ACE:R』において装備しているが、同作では相手に投げつける遠距離攻撃用の武装になっている。
『OG』本編においても、移動後使用可能で有射程かつバンカーの弾数節約という点でも相性良好。低燃費のため合体攻撃に割くENへの影響も軽微。キョウスケは「原始的な武器の方が性に合っている」という言葉で評価している。
M13ショットガン
デフォルトでは装備していないが、『第2次OG』以降はポンプアクションで排莢する専用モーションが追加されている。

必殺技編集

エリアル・クレイモア
『IMPACT』ではスプリットミサイルの後、プラズマホーンをぶち込んだ後2撃目で宙に上げ、クレイモア。チェーンガンとバンカーは使用せず、切り札とは完全に別物と化していた。
「OG2」~「OG外伝」までは5連チェーンガンを連射後、突撃して頭部のプラズマホーンをぶち込み、更にリボルビング・バンカーを撃ち込んで敵機を宙に上げ、落下してきた所へクレイモアの弾丸をありったけ乱射しまくる連携技。
「第2次OG」では演出が大きく変わっておりクレイモアで動きを封じ、プラズマホーンでカチ上げ、5連チェーンガンをありったけ連射「これで抜けない装甲はないぞ…全弾持っていけ!」(このときアルト視線になる)最後にバンカーを全弾撃ち込み離脱、トドメ演出でバンカーの薬莢が地面に散らばり、アルトが踏みつけ「オレの…勝ちだ!」で締め。なお、セリフや前身の武器から勘違いしそうだが弾数は2発(なのでBセーブがあれば3発にもできる)。時期的に当然と言うべきか、切り札と同じく他の武器と弾数が独立しているので使用後も他の武器は使える。
切り札』同様技名であるが、キョウスケが編み出した連携技を、改造にあたりパターンアタックとして正式に採用したものであろう。しかし、ファンからは技名変更について不満が上がることもある(乗り換えでアラドを乗せた場合に「切り札じゃないの!?」という台詞がある程)。切り札より弾数が増加したが、大体の作品では射程1固定で移動後使用不可なのは変わらない。『第2次OG』では新録となったが、『OGs』では全キャラにあったとどめ台詞が今回はキョウスケ、タスク、ヴィレッタのみという謎の人選になっている。また、『OGs』ではリュウセイは「ファイナル・アルティメット・ジョーカー」と呼んでいたのだが、今回は「ファイナル・ジョーカー・カード」(「切り札」時の名称)で呼んでいる。つまりリュウセイがキャラとして間違ったのではなくスタッフが素で間違えている。
「エリアル」と名がついているにも関わらず空適応Bなことが多かったり、パターンの変更があっても必ず連携の序盤で相手を宙に浮かせる演出があったりすることから英単語としての「エリアル」ではなく格闘ゲーム等における空中コンボ、所謂「エリアルコンボ」から取った名前なのであろう。また、空Bの場合思ったより威力が出ず(作品によっては地形適応の仕様で威力が二重に下がることもある)、弾数が2発なので下手に使うのは勿体無いが、逆に2発あるため切り札と違い反撃武器に選ばれることがあるので、空の敵にうっかり使わないように注意しよう。とはいえあまり使いやすい武器でもないので、合体攻撃がある作品なら気軽に使うのも手ではある。

合体攻撃編集

ランページ・ゴースト
エクセレン・ブロウニングライン・ヴァイスリッター(『IMPACT』のみヴァイスリッター)との合体攻撃。作品ごとにまったくモーションが違う事で有名だが、キョウスケの戦闘台詞の「援護しろ」だの「打ち合わせ通りに」だの「パターンを変える」だのから解る通り、各種曲芸じみた連携の全てがマニュアル操縦で行われている。ちなみにロイヤルハートブレイカーやツインバードストライクなど他の合体攻撃は基本的にOSに組み込んだパターンアタックであり、パターンRHBやモードTBS等のウェポンセレクター準備台詞が入る。マニュアルでこれほど精度の高い連携を行えるところからキョウスケとエクセレンの操縦技術の高さ、いかに相方の行動を理解出来ているかを垣間見ることが出来る。
IMPACT版
先行するリーゼと併走させるようにヴァイスがスプリットミサイルを発射、上からリーゼがプラズマホーンで1撃さらに2撃目で吹き飛ばし、ヴァイスが零距離Bモード後Eモードで弾き返す。最後は、リーゼはバンカー、ヴァイスは3連ビームキャノン&プラズマカッター、という挟み打ち。
GBA OG2版
チェーンガンとビームキャノンで牽制した後ラインが放ったEモードを発射、突撃したリーゼがプラズマホーンで敵機を打ち上げてラインが放っているEモードの中に叩き込み、落ちてきたところにバンカー6連射を食らわせて再度打ち上げ、突っ込んできたラインがゼロ距離でBモードを連射、最後に両機で背後を取ってクレイモアとXモードの掃射で〆、という曲芸じみた動きになっている。
OGS版
ラインヴァイスのハウリング・ランチャーE連続射撃で牽制した後、突っ込んだリーゼがプラズマホーンで投げ飛ばし、バンカー6連発で吹っ飛ばした敵をラインが回り込んでBモードで撃ち返し、クレイモアで追撃したところに真下からリーゼのバンカー、真上からラインヴァイスのハウリング・ランチャーX。リーゼはバンカーで持ち上げた敵機を盾にしてXモードのビームの中を上昇していきラインヴァイスと交差して敵機を粉砕する連携攻撃。ジ・インスペクターでの対ラインヴァイス時の被弾無傷描写を見る限り、二人の息が恐ろしく合っているのに加え、ラインヴァイスの攻撃に当たっても自分は無傷(もしくは軽傷)ですむという認識からこのような頭のネジがぶっ飛んだような攻撃パターンになったと推測される(すれ違う間際には最大威力のビームが至近にあるため、無傷で済むはずはないのだが…)。が、そのジ・インスペクターではOP映像以外ではランページ・ゴーストは披露されていなかったりする(OPもハウリング・ランチャーE連続射撃の中をリーゼが突き進むという出だし部分のみ)。
第2次OG・30版
アルトが敵機に向かい突進しつつ、5連チェーンガンでの牽制→空中からヴァイスがアルト突進方向にハウリングランチャーEを連射→ヴァイスがアルトと同じ高度で敵機背後に現れる、敵機を挟み込んで敵機を中心に周囲を移動してフェイント→背後に回ったアルトがバンカーで仕掛けてヴァイスのいる方向で撃ち飛ばし、ヴァイスのハウリングランチャーで受け止めた後にビームでアルトへ返し、同攻撃を複数回繰り返して愛のキャッチボールを開始→その後ヴァイスのハウリングランチャーを振り回して物理的撃ち返し、アルトのクレイモアを浴びせる→最後はアルトのバンカーで敵機を突き刺した後にヴァイスも合流してハウリングランチャーを敵機に突き付けて、バンカーとハウリングランチャーXでの一斉攻撃にて敵機を空中に打ち上げる(愛の打ち上げ花火)。もはや、完全に曲芸の域に達しており、弄ばれる敵機がかわいそうになる。
E.D.N.(Eternaly Darning Nails)
第2次OG』で追加されたアリエイル・オーグフリッケライ・ガイストとの合体攻撃。
それぞれ5連チェーンガンと3連マシンキャノンで牽制、突進するリーゼをフリッケライがスプリットミサイルでフォロー、リーゼがバンカーで打ち上げ、フリッケライがステークで拾って吹き飛ばしマシンキャノンで固定、リーゼがプラズマホーンで突進しつつカチ上げ、フリッケライがすれ違いざまにマグナムステークで地面に叩きつける。締めはアヴァランチ・クレイモアとフォース・レイの一斉射撃を浴びせる。文字通りアルト同士(キョウスケ談)だからこそ実現した合体攻撃。アリエイルをフォローしたりとエクセレンとの連携時とは違ったキョウスケが見られる。ちなみに弟分のビルガーはステークとクレイモアに相当する武器がないため合体攻撃が不可能(マリオン談)とのこと。
いわゆる新規参戦補正で[3]『第2次OG』では射程こそランページより劣るものの威力・燃費はランページを上回っていた。ただし、リレーション補正の問題で最終的に発生するダメージはどうしてもランページに及ばない……と勘違いされやすい[4]がこれは少し複雑で、実際にはアルト側はエクセレンが隣接しているならE.D.N.を使った方がダメージが出る(そもそもエクセレンが隣接すれば武器に関係なくリレーション補正は貰えるし、逆にランページ使用時でも隣接していなければ補正は貰えない。ツインを組めば補正が1Lv上がるが同条件では逆転できない)。反対にパートナーからの使用時には、リレーション補正の有無によりランページが上回る。なお本作ではアリエイル、エクセレン共にデフォルトで援護攻撃を持つのでランページ、E.D.N.とも援護に組み込むこともできるが、その分要となるリーゼの負担が大きくなるのでENは優先的に強化しておきたい。『OGMD』で攻撃力は逆転して燃費と威力&射程での性能差となった。さらにこちらは互いの機体特性的に常時ツインを組みやすいのも大きな強み。
ちなみに名称のE.D.N.はE.エクセレン D.旦那を N.寝取られる と揶揄されることがあるがキョウスケはエクセレンを本当に愛しており、アリエイルは妹のような存在であり、キョウスケに邪な感情はないので誤解のなきように。

特殊能力編集

剣装備
切り払いを発動。
ビームコート
射撃系ビーム兵器のダメージを軽減する。

移動タイプ編集

「COMPACT」シリーズでは陸のみ。

サイズ編集

M

カスタムボーナス編集

固定武器の全地形適応S
『GBA版OG2』『OGS』『OG外伝』。リーゼの長所である火力を更に高める。
格闘武器の攻撃力+200
『第2次OG』。近時の作品で目立つダメージインフレ傾向を抑える方向の調整を象徴するもの。
格闘武器の攻撃力+100、武器「アヴァランチ・クレイモア」をダブルアタック可能に変更
『OGMD』。上記から更に攻撃力が落ちたが、クレイモアで複数の敵を同時攻撃できるようになった。
全ての武器の地形適応がSになる。
『30』ではこちら。『GBA版OG2』『OGS』『OG外伝』と文面は違うが効果は同様。相変わらず本体の空・海適性はB止まり。
選択ボーナスによる地形適応上昇は武器には適用されないため、併用すればS-アダプターを貰えたに近い形になる。

機体BGM編集

「鋼鉄の孤狼(ベーオウルフ)」
キョウスケ・ナンブのテーマ。前機体のアルトアイゼン同様、この曲がデフォルトBGM

対決・名場面編集

「白騎士の心」
アインストに操られたエクセレンを取り戻すべく、仲間達からの激励叱咤を受け、アルトアイゼン・リーゼと共に立ち向かう。
ドルーキン
ジ・インスペクター』24話にて、14話のヒッカム基地奪還作戦では歯が立たなかったインスペクターの特機とのリベンジマッチ。ヴァイサーガを狙った攻撃を虎龍王がソニック・ジャベリンで防ぎ、エクセレンからの連絡で2機は離脱、ハウリング・ランチャーEを打ち込んだ隙に接近、「前より大口径だ…威力は受けて確かめろ!」その言葉通りにリボルビング・バンカーはドルーキンを貫く。ATXチームの連携により、見事に四天王の1人を撃墜してみせた。
ART-1
Another Century's Episode:R』にて。軍内部でのSRX計画ATX計画との優位性を確かめるべく、リュウセイのART-1とキョウスケのアルトアイゼン・リーゼとの模擬戦が行われた。『OG1』での前期機体同士の対決は引き分けだったが、今回の結果はリュウセイのART-1が勝利し、SRX計画の優位性を示すことなった。キョウスケはリュウセイの技量が優ったと言うが、軍内部がどのような反応を示すかは今後の展開次第である。

関連機体編集

ヴァイスリッター
背部スタビライザーがヴァイスリッターの予備パーツを用いて制作されている。
ゲシュペンストMk-III
シャドウミラーが転移前の世界においてはこのリーゼに形状が似ていた。

余談編集

  • アルトから本機への乗り継ぎはスパロボシリーズでも比較的珍しい「原型機の強化改造」だが、これについて寺田貴信プロデューサーは、(『COMPACT2』までの)従来のスパロボでは「新型機に乗り換える」パターンがほとんどだったため、敢えて「原型機が化ける」パターンを目指した旨を語っている[5]。現在ではむしろ強化改造による乗り継ぎが主流になっており、新型機への乗り換えの方が珍しくなっている[6]

脚注編集

  1. 『30』Steam英語版にて確認。
  2. ゲーム的には装備アイテムに相当する扱いなので誰でも「搭乗」させることができる。
  3. 『第2次スーパーロボット大戦OG ザ・コンプリートガイド OG MANIACS』327頁
  4. 『第2次スーパーロボット大戦OG ザ・コンプリートガイド OG MANIACS』327頁も一因の可能性あり。間違いではないのだが紛らわしい。
  5. 電撃スパロボ! Vol.3』120頁。
  6. 主人公に限定した場合、乗り換えとなるのは『第2次α(ゼンガー、アラド)』、『MX』、『GC/XO(リアル系)』、『J(隠し機体)』、『第2次Z再世篇』、『UX』、『V』の7作品。

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