コンパチブルカイザー

コンパチブルカイザーとは『スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS』の登場メカ

コンパチブルカイザー
外国語表記 Compatible Kaiser
登場作品

バンプレストオリジナルOGシリーズ

デザイン Mがんぢー(オリジナル)
大張正己(リデザイン)
初登場SRW スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS
SRWでの分類 機体
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スペック
分類 特機
全高 56.8 m
重量 148.1 t
動力 オーバーゲートエンジン
補助動力 プラズマ・リアクター
フレーム Bフレーム
合体形態 Gコンパチブルカイザー
開発者 キサブロー・アズマ
所属
主なパイロット ファイター・ロア
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概要編集

大破していた謎の人型機動兵器が、キサブロー・アズマ博士の手によって修復・改造され生まれ変わった姿。別名バトルフォース・ロボ。素体となった機体「コンパチカイザー」は異世界から流れ着き、ロアから博士に託されたものである。

素体のカイザーがほぼ全損していたため、修理というよりはパーツを流用した新造と言える状態である。異世界の技術であったためそれも一筋縄ではいかず、完成までには実に20年以上の歳月が費やされており、エンジンや一部のパーツ以外はダイナミック・ゼネラル・ガーディアン (DGG) の技術で補われている。そのため、フレームはDGGと同一の物が使用されていると推測され、同系機に似たシルエットを持つ機体に仕上がっている(そのためDGGの一機と思われたことも)。

こうして修復された本機であったが、起動には戦士ロアに選ばれし者の覚醒と搭乗を必要としており、その選ばれし者が長い事現れていなかったため、BFベースの地下格納庫で眠りについていた。だが、修羅デュミナス配下の部隊の暴力を目の当たりにし、怒りに燃えたコウタ・アズマが新生ファイター・ロアとして覚醒した事で長い眠りから目覚める事となる。コウタからは名前を略され、素体同様「コンパチカイザー」と呼ばれる。

本機は動力源として、オーバーゲートエンジン(OGエンジン)と呼ばれる装置を搭載している。ダークブレインの発言や最近のスパロボとの関連性から次元力因果律の番人に関連するものであろう事は想像に難くないが、詳細は不明。ロアの台詞からすると、次元の扉を開く機能を備えているらしい。事実、カイザー単体でも短距離の空間転移を行い、Gサンダーゲートとの共鳴により異世界への扉を開いている。既存の作品の技術で近いものを挙げるとすれば、次元連結システムであろう。何にしても、今後の展開のキーとなる要素だと思われる。『OG外伝』初期の頃は、このエンジンの稼働率が低かったため、本来の半分の力も出せていなかったが、「Gサンダーゲート」と合体する事によりエンジンが本格稼働を開始し、本来のものに近い力を引き出す事が可能になった。しかし、これでも真の力を発揮できた訳ではないらしい。

合体形態については「Gコンパチブルカイザー」を参照。

コンパチカイザー編集

特殊部隊「バトルフォース」が誇るスーパーロボット。コンパチヒーローシリーズの『ザ・グレイトバトルIV』に登場する。

この機体は各ステージの通常ボス戦の後にある巨大ボス戦で、ファイター・ロア、V2ガンダム、ウルトラマンパワード、仮面ライダーZOが乗るカイザーマシンが4体合体して完成する戦隊モノのロボのポジションにあった。[1]敵側のスキャンによると出力ポイントは16000でかなりの高出力らしい。更に、戦うたびに性能が向上していき、最終決戦直前では戦闘によるダメージを自動回復する機能まで身につけ、生みの親のキサブロー博士すら性能を把握できない未知の存在となっていった。

『ザ・グレイトバトルIV』のエンディングでは、ラスボスの悪あがきでニューコンパチネイションめがけて発射された巨大ミサイルを食い止めるためにヒーロー達がコンパチカイザーを発進させたところ、突如脱出装置が勝手に起動。それは最後の戦いの中で自意識を獲得し、共に戦ってきたヒーロー達を巻き込むまいとしたカイザーの意思だった。そのままカイザーは巨大ミサイルに特攻し爆発に飲まれ姿を消す。

『OGシリーズ』では上記と経緯が異なり、エミィの駆るGサンダーゲートとともにダークブレインを追い詰め、最後の戦いで次元の彼方へ逃走するダークブレインに特攻を仕掛けて大破、そのまま残骸同然の状態でOG世界に漂着したらしい。出現先は札幌のモガミ重工であり、ズイウン・アカツキもコンパチカイザーのことを知っている。

『ザ・グレイトバトルIV』は2人同時プレイ可能なゲームだが、カイザーの操縦は一人でしかできない。もう一人はボタン連打でエネルギーを回復させる役を担う事となる。カイザーは燃費が悪く、この回復が無いと苦戦を強いられる。上述の通り『OG外伝』のコンパチブルカイザーはGサンダーゲートと合体するまでは出力が本来の半分にも満たなかったとされるが、これはこの2人プレイのネタの再現である。

まさかの懐かしの作品からの参戦で古参ファンを狂喜させ、概ね良好に受け入れられたが、対象が古参ファンであるはずなのにバリバリしたマシンへと改修されてしまったため、それに拒否感を持つファンも少なくなく、喜びを中途半端なものとしてしまった感は否めない。大本のコンパチカイザーは元々4機合体のロボットである(しかもその内3機は版権キャラが操縦し、おまけに一人はSDガンダム)ため、合体機構のオミットはOGの都合上仕方のないことではあるが。

ちなみに「コンパチ」は「コンパチブル」、「互換性」のことである。

登場作品と操縦者編集

単独作品編集

スパロボ学園
携帯機以外で唯一のバンプレストオリジナルとして登場。動きは『OG外伝』そのままにアニメーションする。
スーパーロボット大戦DD
2020年5月開催の第3回制圧戦「THE GREAT BATTLE」の報酬機体。攻撃特化タイプ。
ガオガイガーと同じ攻撃力とLサイズそして攻撃特化の中では高い防御力を誇る。その代わりスピードは最低クラス。またディーダリオンに続く通常攻撃が特殊の機体。
『カイザー・バースト』は欠点の命中が強化される。また最大まで特性を上げれば射程が伸び、特殊ブレイク要員としての活躍が望める。

OGシリーズ編集

スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS
初登場作品。OG2.5シナリオで第1話から登場。攻撃役としては素晴らしい能力を持つが、スポット参戦なのが泣き所。
スーパーロボット大戦OG外伝
本格的に登場。OG2.5シナリオでの出番がクロガネ隊共々増え、ユルゲンとの決戦にも登場。コウタが中盤以降の事実上の主役である関係から出番が多いため、活躍する機会が多い。そのため常時改造を加えよう。使い勝手が良いが、コウタに気合が無いのが難点。とにかく敵を撃墜しよう。本格的な活躍はGコンパチブルカイザー登場後となる。
第2次スーパーロボット大戦OG
オープニングデモで遊園地「浅草花やしき」から発進するシーンが描かれた。C武器がないのでこの機体登場後はコウタの連続攻撃はとっとと上書きしてしまおう。
性能自体はほぼ据え置きだが、コウタが「アタッカー」を失った関係で火力はやや低下。最初からGコンパチブルカイザーになれるが、Gサンダーゲートも単機で十分戦えるため、分離したまま戦った方が良い。今作はとにかく敵の数が多いため、火力よりも手数が欲しい。
スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ
地上ルート第1話から登場。だが、1話ではソウルセイバーの模擬戦の相手役なので、実質使用可能になるのは2話から。戦士ロアとコンパチカイザーは、北海道札幌市周辺に転移してきたことが明かされた。最初からGコンパチブルカイザー状態だが、序盤は味方がソウルセイバーとGコンパチブルカイザーだけなので、『第2次OG』同様に分離して戦闘するのが良い。
スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター
最終話で修復途中の状態が描写されている。

無限のフロンティアシリーズ編集

無限のフロンティアEXCEED スーパーロボット大戦OGサーガ
前日譚であるドラマCDでマッドネットが乗っ取っている。ただしファイター・ロアでないと使用できないため、操縦するのではなく稼動していないカイザーを自力で物理的に動かしている状態。

装備・機能編集

武装・必殺武器編集

武装編集

スーパーロボットには珍しく、武装が飛び道具に偏っているのが特徴。

オーバー・ビーム
額部分から緑色のビームを放射する。
『DD』では特殊属性の通常攻撃及びR必殺技。メインアビリティは「ブレイクアタックI」で、サブアビリティは「攻撃力アップI」。
スパイラルナックル
腕を回転させながら射出するロケットパンチ系武装。『OG外伝』ではコウタの汎用カットインが入る。
『DD』では打撃属性のR必殺技。メインアビリティは「アタッカー I」で、サブアビリティは「攻撃力アップ I」。
カイザー・ブーメラン
両肩・両足の突起部分を本体から切り離して連結し、ブーメラン状にして投げつける。組み替えることでハンドアックスとしても使用可能。
コンパチカイザー時代にはこの武器になる突起そのものがなく、コンパチブルカイザーのオリジナル技。
『DD』では斬撃属性のSR必殺技。投げつけたブーメランを回収・再合体させてアックスに変形させ、斬りつけて追撃するパターンアタックになっている。メインアビリティは「全力攻撃 II」で、サブアビリティは「攻撃力アップ II」。
カイザー・バースト
全体攻撃。胸部から高出力エネルギーを放射し、相手にBFのマークを刻む。OGエンジンが本調子ではないため、補機として搭載されているプラズマ・リアクターを用いている。そのためか、オリジナルと異なり名前に「ファイナル」が付いていない。
『DD』では特殊属性のSSR必殺技。メインアビリティは「プラズマ・リアクター」で、攻撃力・照準値、カイザー・バーストの必殺技威力が増加する。また、特殊属性の通常攻撃とカイザー・バーストのブレイクゲージ減少量も増加する。特性+5の時は、攻撃特化タイプのMAP兵器以外の最大射程が1増加する効果も追加される。サブアビリティは「攻撃力アップ III」。
BFのマークは、オリジナルであるコンパチカイザーが所属していたチームの名前、「バトルフォース」の略である[2]

必殺技編集

ダブル・スパイラルナックル
カイザー・トルネードの演出で登場する、両手を撃ち出すスパイラルナックル。Gコンパチブルカイザーの同名武器とは異なり、両手を別々に射出する。
カイザー・トルネード
ダブル・スパイラルナックルとカイザー・バーストを続けざまに放って敵を怯ませ、突撃して腕を回収しつつニーキックで敵を吹き飛ばしてから竜巻を纏った拳、カイザー・トルネードを打ち込む連続コンボ。ちなみにカットインで入るカイザーのカットインは、『OGS』と『OG外伝』で微妙に違う(『OG外伝』では叫ぶように口が開いている[3])。
『DD』では特殊属性のSSR必殺装備。メインアビリティは「カイザースキャナー」で、戦闘回数に応じて攻撃力・照準値が増加する。気力上限が増加する。特殊属性の全ての攻撃のブレイクゲージ減少量を増加する。敵ユニットの弱点属性で攻撃時、与ダメージが増加する。サブアビリティは「攻撃力アップIII」。演出はOGシリーズと変わらないが、少しだけ修正が掛けられており、ダブル・スパイラルナックルを再度接続する前に噴射炎が消えている。

特殊能力編集

エネルギーフィールド(Eフィールド)
ダメージ1500までを軽減するバリア。リフレクトバリアーの再現か。
『DD』では超改造で追加される「バリアフィールド」で代替されている。
合体
Gサンダーゲートと合体してGコンパチブルカイザーとなる。『OG外伝』では合体状態で固定され、任意の分離はできない。『第2次OG』で正式にコマンドとして追加された。

移動タイプ編集

飛行可能。適性は陸の方が高い。

サイズ編集

L
コウタの能力もあり、サイズの割に避ける。

カスタムボーナス編集

武器の攻撃力+100
OG外伝』。ただでさえ高い攻撃力がさらに高くなる。

機体BGM編集

「吼えろ! コンパチカイザー」
『ザ・グレイトバトルIV』で使用されたコンパチカイザーのテーマのアレンジ。いかにもテーマソングといった曲調だが、残念ながら歌詞はない。

対決・名場面編集

バトルフォースロボ、再臨
「蘇る炎」より。浅草を襲う機動兵器の集団。それと戦うためにコウタが得た力は、異世界の戦士ファイター・ロアの力。しかし、続けて現れた増援は空を飛んでおり、手が出せない。進退窮まったコウタを一喝したのは、祖父・キサブロー。鎧に宿るロアとの会話が理解できずに混乱するコウタだったが、急かすキサブローに押されるままに「カイザー」というらしい巨人を呼ぶ。その声に答えて姿を現したのは、真紅を纏う鋼の巨人。かつて異世界にて激闘を潜り抜け、この地で生まれ変わった戦士ロアの剣・コンパチブルカイザーだった。乗り込んだコウタはカイザーを起動させ、無人機の集団を迎え撃つ。

関連機体編集

コンパチカイザー
オリジナル機。
Gサンダーゲート
コンパチブルカイザーの背部と接続しGコンパチブルカイザーとなる。
ダイナミック・ゼネラル・ガーディアン
この系統の技術を用いて修復されている。

余談編集

  • 寺田P曰く、コンパチカイザーをスパロボに出すにあたって名前を変えるべきか悩んだという。ラフでは「シーカイザー(仮)」とされ、最後に「名前変えない方がいい」と言われて現在のようになった[4]

商品情報編集

脚注 編集

  1. 余談だがデザイナーのMがんぢー氏がコンパチカイザーにはこの4ヒーローを意識したデザイン取り込んでいると語っており、頭部がロア、腰がライダーZO、足はパワード、V2は腕を…とそれぞれ反映させているとのこと。Mがんぢー氏の2023年3月22日のツイートTwitter
  2. 電撃スパロボ! Vol.7』113頁。
  3. 『OGS』のカットインでは顔面の灰色の縁取りが描かれていない作画ミスがあり、その修正の意味も含まれていると思われる。
  4. 2023年3月31日のツイート 2023年3月31日閲覧。

資料リンク編集

  • C/Fe別館
    • Mがんぢー氏のリファイン前のコンパチカイザーのデザインが公開されている。