ショット・ウェポン

2021年9月27日 (月) 09:10時点におけるHama (トーク | 投稿記録)による版

ショット・ウェポンは『聖戦士ダンバイン』および『New Story of Aura Battler DUNBINE』の登場人物。

ショット・ウェポン
外国語表記 Shot Weapon
登場作品

バイストン・ウェルシリーズ

声優 田中正彦
デザイン
TV版
湖川友謙
OVA版
幡池裕行(別名義:伊東岳彦
初登場SRW
TV版
第4次スーパーロボット大戦
OVA版
スーパーロボット大戦COMPACT3
SRWでの分類 パイロット
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プロフィール
種族 地球人(アメリカ人)
性別
年齢 28歳
出身

アメリカ

  • カリフォルニア州
所属 ドレイク軍
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概要

ドレイク・ルフトによって、初めてバイストン・ウェルに召喚された地上人。 地上時代には現代社会にあるまじき過酷な人生を歩んできており、その涼しげな風貌の内には憎悪から生まれた野望が渦巻いている。

ドレイクの下で地上人ゼット・ライトと協力して、ロボット工学とオーラ力を融合させたオーラマシンを開発する。同時にバイストン・ウェルの制覇を目論むドレイクの野心に火をつけ、荷担する。しかし、その本心はドレイクを利用して自身がバイストン・ウェルの支配者になる事を望んでいた。その為、腹心の部下であり恋人でもあるミュージィ・ポーを戦士に仕立てた。

地上に出てからは独自に開発したオーラクルーザー・スプリガンを使い、己の思惑でドレイクとは別行動をとる。技術者として以上に策謀家としても有能で、ドレイクの疑いをかわしつつ計画を進めていく。最終決戦の最中、ミュージィにドレイクを暗殺させようとしたが、失敗する。最後はショウマーベルの攻撃によってミュージィと共に散った。

しかし、未曽有の大戦乱を引き起こした重い罪により、そのは転生されず、バイストン・ウェルの地に彷徨うという死よりも重い罰を受ける事となる[1][2]

700年後の遠い未来を舞台とした『New Story of Aura Battler DUNBINE』において自らが死を迎えるべく、バイストン・ウェルに再び戦乱を招いている。その一環として700年に渡ってバイストン・ウェルで保管していた核ミサイルを地上界へと撃ち込む計画を実行した末に、最期は核爆発の光に飲み込まれて消滅した。

なお、漫画作品『エグザイル・サーガ』にもその姿を見せる等、ある意味ショット・ウェポンは「バイストン・ウェルの世界観における黒幕的存在」とも言えるキャラクターである。

登場作品と役柄

SRWではオリジナル敵の大物と対等の立場で会話する等、作品によっては抜きん出た活躍を見せる事もある。また、『UX』以降はOVA版が参戦していなくても、OVA版を意識した描写をされる事がある。

旧シリーズ

第4次スーパーロボット大戦S
初登場作品。スプリガンに乗ってくる。ドレイクへの反抗を伺わせる描写はあるものの、最後まで反旗を翻す事は無く、ドレイクと同じくシナリオ「栄光の落日」にて退場する。
スーパーロボット大戦F
音声を初収録。3割以上のダメージを与えるかミュージィを撃破すると、兵士達と共に撤退してしまう。
スーパーロボット大戦F完結編
原作同様、最終決戦でミュージィにドレイクを暗殺させようとする。黒騎士がいないと暗殺が成功する。
本作では「ギワザ・ロワウが倒されるとネイ・モー・ハン精神コマンドを使用する」といった、あるキャラクターが倒されると別のキャラクターが精神コマンドを使用するイベントが多数あるが、ショットとミュージィには無い

αシリーズ

スーパーロボット大戦α
バンプレストオリジナル設定とも深い繋がりが有り、SRX計画に参加していたが、バイストン・ウェルに召喚されたため行方不明になっていたという設定で登場。

COMPACTシリーズ

スーパーロボット大戦COMPACT
シーン4「海と大地を貫いたとき」にのみ登場。ガラバに乗ってくる。
スーパーロボット大戦COMPACT for WonderSwanColor
戦えるのはリメイク前と同じくシーン4のみだが、シーン1で出番が追加された。
スーパーロボット大戦COMPACT2 第1部:地上激動篇
NPC。
スーパーロボット大戦COMPACT2 第3部:銀河決戦篇
パイロットとして登場。戦う場面は少ないが今回の乗機は原作通りスプリガン。
スーパーロボット大戦IMPACT
リメイク前と同じ。最終決戦で撃墜され死亡する際にも、通常戦闘における撤退時と同じ台詞を発するのみで、特別なものは用意されていない(恋人であるミュージィの最期も同じ扱い)。特殊技能は何も無いが性格が超強気なので厄介。
スーパーロボット大戦COMPACT3
TV版とOVA版の両方が登場する。

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦UX
今回はNPC。従来の「野心家」としての側面以上に、「浄化」を乗り越えた事で世界の真理に辿り着こうとする「探求者」としての側面が強く強調されている[3]
プロローグにてマーベルに乗機のスプリガンごと撃墜されるが、『リーンの翼』のバイストン・ウェルに転移し、ホウジョウ軍の一員となって新たにナナジンをはじめとするオーラマシンを製造しており、このバイストン・ウェルにも新たな戦乱の火種を撒くこととなる。
サコミズを失ったホウジョウ軍が地上からバイストン・ウェルに戻された後は人類軍へと渡り、そこでノーヴル・ディランと接触して「ある事実」を知ったことで、ノーヴルに協力。また、ジン達の機体にオーラバトラーの技術を組み込んで強化を施している。
終盤にはバジュラ本星にて人類軍をも裏切りマクロス・ギャラクシー船団の側に付き、バジュラ本星での戦いの最終局面にてその野望の実現を決行せんとするも、その末路はOVA版を髣髴させるものとなっている。
スーパーロボット大戦BX
『UX』と違い原作再現が有るため戦闘する機会がある。『F』以来、音声が新規収録されている。
今回、宇宙世紀は『UC』、『00』は劇場版で、『AGE』は第3部とガンダム系作品の歴史が結構積み上がっている関係で、彼がバイストン・ウェルに召喚される前からガンダムタイプが存在していた為、ドレイクに事前に知識を入れていた事がドレイク本人から語られる。
野心はあるようだが結局、第36話「光る島」でダンバイン系の話に決着が付くまでドレイクの元を離れなかった。同話ではミュージィを先に撃墜すると精神コマンドで強化されるが、彼を先に撃墜するとミュージィが同時に退場してしまうため資金経験値的には後に撃墜したい。
今作ではドレイクが地上人の召喚を思い付く前に中東で行われた重力炉の起動実験がきっかけで、ゼット共々バイストン・ウェルにやって来た事がリムルティエリアの口から語られている。
ショットの戦死後は特に話に出てくる事は無いが、隠しユニットズワウスを仲間にすると、ズワウスの設計の何箇所かにはショットが関わったと思わしき部分がある事が判明する[4]
キャンペーンマップ「悪の華」では味方として使用できる。

Scramble Commanderシリーズ

スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd
ほぼ原作どおりの扱いだが、ドレイクへの反逆は実行するまでには至っていない。

VXT三部作

スーパーロボット大戦X
NPC。終盤に入る頃に登場し、第46話ではショウに対しアル・ワースの真実を語る。
未だに世界へ干渉する欲を捨てておらず、最後はジャコバが憑依したシルキーの手で「死という救済のない永遠の責め苦」を与えられた上でバイストン・ウェルに送り返される。
スーパーロボット大戦T
『COMPACT3』以来のOVA版設定で登場する。当初は「北の賢者」の名で呼ばれている。
原作同様、自らの死を望むためラバーンの憎しみを煽りセフィーロからオーラロードを開かせるも死ねず、デボネアと結託。最終的にデボネアに自らを取り込ませ力を増幅させるもデボネアの敗北と共に消滅した。
ちなみに口調はOVA版の「わし」といった一人称などの老人同様のものではなく、TVシリーズと同様の口調となっている。

単独作品

スーパーロボット大戦64
少し遅れて地上に出たドレイクと合流する。最終決戦シナリオでは先にミュージィを撃破すると集中・気合・熱血を使用してくる。また、逆にミュージィより先に撃破するとミュージィも同じく精神コマンドを使用してくるので注意。
スーパーロボット大戦Card Chronicle
TV版同様ドレイク軍に所属してオーラバトラーを製造している。ドレイク軍が壊滅した後は『UX』同様ホウジョウ軍の一員となって戦乱の火種を撒くが、サコミズ王コドール共々引導を渡された。
その後は「争いの元凶を創った」罪でジャコバに不死の呪いをかけられたため、不死の身となってしまい、「解き放たれたタマシイ」では自身が死ぬためにカイルスに倒された亡者の怨念を介してクルーゼとともに宇宙崩壊を起こそうとするが、カイルスが起こした奇跡により失敗に終わってしまう。
この設定と顛末はほぼOVA版のショットのそれに準じており、『UX』以上にOVA版の設定に近づいているとも言える。
スーパーロボット大戦X-Ω
2019年9月のイベント「目覚め」期間限定参戦。OVA設定のNPC。
スーパーロボット大戦DD
現時点では名前のみの登場。TV版、OVA版双方存在している。Dr.ヘルによると、TV版のショットとゼットは地上にいた頃から生命の力を動力にする技術(オーラコンバーター)の研究をしていたらしい。

パイロットステータス

精神コマンド

第4次S
ド根性威圧集中加速熱血ひらめき
FF完結編
根性加速ひらめき必中隠れ身
α
加速ひらめき必中ド根性隠れ身
BX
偵察集中加速強襲熱血
キャンペーンマップ「悪の華」にて使用可能。第36話のイベントでは必中を使用。

特殊技能(特殊スキル)

BX
オーラ力L8、聖戦士援護攻撃L3、全体攻撃L3、指揮L4、気力限界突破
妙にアグレッシブな構成。聖戦士技能を持つのは、地上人故か。

人間関係

ゼット・ライト
同僚。彼と共にオーラマシンを開発したが、体よく手柄を横取りした。そのことで不満を抱かれるも、相手にしていない。
ジャバ
幼馴染。ライネックに乗るが、ショウに敗死する。SRW未登場だが『リアルロボット戦線』のエンディングに登場。
ドレイク・ルフト
一応の上司にして召喚者。忠誠心はなく、自身の野望を達成するために利用しているに過ぎない。
ミュージィ・ポー
部下であり恋人。元はリムルの音楽教師だった。手駒として利用するために自身に好意を抱かせ引き込んだが、交流を重ねる内にショット自身も本気で彼女を愛するようになり、相思相愛の仲となる。
優れすぎた素質を持ち、ショットへの愛の気持ちがオーラ力を高め、最終的にはショウやバーンと互角以上の戦士となる。
バーン・バニングス
失脚して謹慎させられていた彼を「黒騎士」に仕立て上げ、直属の部下として戦線復帰させる。手駒。
ラバーン・ザラマンド
転生後のバーン当人。OVA版でズワウスを与える。
シオン・ザバ
転生後のショウ・ザマ。地上界への帰還のため彼をも利用し、ラバーンと戦わせることでオーラロードの逆流を仕向けた。
シルキー・マウ
『X』では彼女の手で死ぬことも出来ないまま封印される。
ジャコバ・アオン
『CC』では彼女に不死の呪いをかけられてしまう。無論、彼女を殺してもその呪いは解かれないが、人間としてのケジメをつけるために彼女を殺害した。

他作品との人間関係

リアル系

シンジロウ・サコミズ
UX』ではホウジョウ軍所属時の主君で、彼の側近となり、ホウジョウ軍のオーラバトラーの開発を担う。
CC』では彼に引導を渡された。
エイサップ・鈴木
『UX』ではナナジンを見事に使いこなす彼の戦いぶりに、ショウの姿を重ねる。
ヘスター・ギャロップ
『UX』では人類軍での上司。終盤にバジュラ本星にて彼女を射殺する。
レオン・三島
『UX』ではバジュラを制御するための技術協力を行う。
電脳貴族
『UX』では終盤に密かに彼らの側に寝返り、人類軍を抹殺する。ちなみに、彼らはショットの裏切りの手際良さを「恐ろしい」と評している。
早乙女アルト
『UX』ではバジュラ本星での戦闘の最終局面にて、「真理」に到達すべく、彼に特攻を仕掛ける。
マーダル
BX』ではドレイクの同盟者。中盤にジュピターXを求め、共にオウストラル島に赴く。
エンブリヲマリアンヌ・ヴィ・ブリタニアガーゴイル
X』では協力者。

スーパー系

ドクターミナミ
『UX』では人類軍に加わった後、逮捕された彼の後任となる形で彼の研究を引き継ぐ。が、その研究とはキメラを操るためのもの。そして、それを基にショットが行った研究は悲劇の始まりを意味していた。
ハザード・パシャ
『UX』では人類軍での上司。彼からは科学者としての実力や技量を信頼されているが、ショット自身は地球を見捨てることを前提とした身勝手な理想に悦に浸る彼やヘスターを内心では冷ややかな目で見ており、ハザード死亡後の第50話シナリオデモで彼の戦死の報をヘスターに突きつけた際に彼を呼び捨てにしている。
ロイ・バルボア
『BX』ではかつての恩人であり、地上への浮上後はそのコネクションにより彼と接触、GAILとドレイク軍の協力体制を成立させる。
ザガート
T』では協力者だが、自身の望みの為に利用しているに過ぎなかった。
デボネア
『T』にて協力者となり、最終的に自らを取り込ませる。

ガンダムシリーズ

孫尚香ガーベラ陸遜ゼータプラス
『UX』の序盤に彼らがホウジョウ軍に捕らえられた際、サコミズ同様にショットも彼らを地上人と勘違いして大いに驚愕してしまう。
曹操ガンダム司馬懿サザビー
『UX』の中盤のバイストン・ウェルルートにてサコミズとの会談に訪れた彼らに、ホウジョウ軍での才知縦横ぶりは司馬懿をして「王佐の才」たりえる才であると評されるも、同時に野心を秘めている事も彼らに看破される事に。
ラウ・ル・クルーゼ
『CC』ではジャコバの呪いにより不死の存在となってしまった後、怨霊となった彼と結託し宇宙の崩壊を企てる。しかし、その末路は対照的なものであった。

バンプレストオリジナル

イングラム・プリスケンカーク・ハミルロバート・H・オオミヤシュウ・シラカワ
α』ではかつて彼らと共にSRX計画に携わっていた。
ユーゼス・ゴッツォ
『α』でショットをバイストン・ウェルへ送り込んだのは彼だった。
シュウイチロウ・ユキムラ
SC2』では旧知の仲であり、協力関係となる。ユキムラをしてショットはよき相方になりえたらしい。
ノーヴル・ディラン
『UX』では人類軍へ渡った後の同僚。彼女と接触したことで、ショットは『UX』の世界の真理を知ることとなる。
ジン・スペンサーアユル・ディラン
『UX』では人類軍へ渡った後、彼らの機体に強化改造を施す。ただし、これによって同期臨界はさらに命を削るようになってしまっており、多少なりともその事を気にかけていた。

名台詞

TV版

「私の本心をお前は知った…ゼットも知らんことだ。生命を私に預けてくれるな? そうすれば、このバイストン・ウェルを手に入れた時より、お前は女王だ」
ミュージィに本心を話した時。
「ビショットやドレイク達を従わせた上で、アメリカという大国を俺に従わせたいのさ」
「ジャバ…俺はお前と出会ったあのオーストラリアの乾いた大地が大嫌いだった。アメリカから逃げ出した両親に連れられて、あんな所へ行かされて、俺達は学校にもろくに行けずに時代錯誤の労働をさせられた。あんな目に遭わなけりゃ俺もお前も、またアメリカに戻ったりはしなかった。俺はあの惨めな生活をさせたアメリカってやつに心底腹を立てている。そのためにはビショットもドレイクも私が踊らせて…」
ジャバ「その上でアメリカに戻るってのか?」
「ああ…」
第41話より。旧友ジャバとの会話で気が緩んだのか、それとも怒りで熱くなっているのか、普段の「私」という言い回しが「俺」になっている。ショットの支配欲の源泉は憎しみだということが分かる一幕。

OVA

聖戦士じゃ… 聖戦士じゃ…」
第1話より。シオンが乗せられた赤いオーラバトラーの装置の呼応を感じ取って。オーラロードを開く事の出来る存在である聖戦士の覚醒を知り、期待に胸を躍らせている。
「わしの肉体はとうに滅んでおる。が、魂だけは、この通り死ぬ事が出来んでおるのだ…」
ラバーンの城から脱出するため自分を人質にとろうとしたシオンに対して。朽ち果てたその肉体を露わにし、シオン達を慄かせた。
「さらば、コモン界よ。永遠の苦しみから解放される時が来た。悪くても死、うまくいけば地上界へ戻ることができるやもしれん」
第3話より。核ミサイルを起動させた時の場面。
「ミサイルが地上で爆発さえしてくれれば、あの時のように異変さえ起これば…わしは永遠の命から逃れられるのじゃ」
クライマックスで戦乱の真相に気づいたラバーンに追い詰められた時の台詞。
この時既にミサイル発射までのカウントダウンがすぐそこまで迫っていた。

スパロボシリーズの名台詞

TV版

αシリーズ

「私は勝ち目がない敵と戦うほど愚かではないのでね…」
「それに、人類の第二の故郷は何も他の天体だけではあるまい」
αDC)』(ゴラオン隊ルート)第44話「赤い髪の女」で「古巣」たる極東基地を襲撃した際、嘗ての同僚である葉月博士ロブドレイク軍へと寝返った経緯を語った後、エアロゲイターとの戦いを「勝ち目無し」と断ずる。
「そう。選ばれた人間をバイストン・ウェルへ送り込み…来るべき災厄をやり過ごす。人類が生き延びる方法としては比較的成功率が高いと言える」
「もっとも、地上が滅びれば表裏一体のバイストン・ウェルにも多大な影響が出るだろうが…」
上述の遣り取りの直後にショットが告げた人類存続の方法。地球の科学力に対する諦観と、卑小な選民意識が入り混じったショットの主張に葉月博士は声を荒らげる。

COMPACTシリーズ

「メガボーグ、か。…私がバイストン・ウェルに召喚される前には、まだ実用化されていなかったがな。気にするな、ミュージィ。今はゴラオンに集中しろ」
IMPACT』第3部銀河決戦篇第7話「怨念を断つ剣」より。ゴラオンを追い詰めた際、同じ獲物に狙いを定めたコマンダー・ネロスを一瞥して呟いた台詞。破嵐創造のメガノイド計画に関する情報も、或る程度把握していた事が窺える。
「何を言う‥貴様らもオーラバトラーを使っているではないか‥」
「私が作らなくとも違う形で戦いは起こったはずだ!」
『COMPACT3』第31話「クロス・ファイト」より。『COMPACT3』での最期の台詞。シオン達からオーラバトラーを作らなければこんな戦いにならなかったと言われてこう返した。その様子を見たショウは、以前出会った変わり果てた姿のショットは戦乱を呼んだ罰を受けたのだと悟った。
しかし実際に『リーンの翼』でショット、ゼットが関わらずともオーラバトラーは製作されているので、ショットの発言もまた真理である。

携帯機シリーズ

「!? な、なんと…!」
UX』第1部第11話「招かれざるもの」シナリオエンドデモより。孫尚香陸遜の姿を見て。さすがのショットもマシンそのものな姿をしている彼らに絶句してしまった。
「元より私は技術者だ。国家の庇護を受け、技術開発に励むのは天命というもの」
『UX』第2部第27話バイストン・ウェルルート「王の奸計」より。ショウとの再会時に語った、ホウジョウ国に使えている理由。殊勝なことを言ってはいるが、前の宇宙で自身が犯したことの重大さ(そしてその事がOVA版での展開にいたること)についてはまるで無頓着である。
CC』でも同じようなことを言っているが、そっちでは清々しいほどに野心を優先させている。
「恨みごとを並べるのならば、こちらとて想い人を殺されている!」
「しかし、私はその怨念をこちらの世界にまで持ち越そうとは思っていない。でなければ、浄化を超えてここに来た意味まで見失うからな」
「わかってくれ、とまで頭を下げる義理はないが…」
同上。ショウから「貴様のことは信用できん」と言われた時の返答。やはりミュージィの死について思う所はあったようであるが、同時に浄化を経たことで過去の怨念は水に流すともあっさりと言ってのけ立ち去った。
だが、一度浄化を経てなおホウジョウ軍の元で新たな野心をその身の内に宿している事は司馬懿曹操に看破されていた。
「………よろしいのですか?」
ノーヴル「何が…?」
「オーラコンバータの技術を組み込んだことにより、彼らの機体の出力は飛躍的にアップした。しかしそれは、マシンが彼らのオーラ力を…命を吸っていることに他ならない。ただでさえ命を削る同期臨界を、そんなマシンで行えばどうなるか…」
『UX』第3部第45話「ユダ」より。加藤機関の救援に向かうジン達を見送って。
ジンとアユルの命を心配するような台詞だが、どちらかというと欠陥のあるマシンを造らされたことに対する技術者としての不満から出たものかも知れない。
「死、運命…そして、神…決して抗えない絶対的な存在と対峙した時、人は、己の無力さを知る。だが、だからこそ人は強くなれる。立ち向かおうとする意志、乗り越えようとする力…それらがやがてカタチとなり、誇り高き命となるのだろう」
『UX』第3部第46話「麗しのディストピア」より。「メメント・モリ」の境地へ到達したジンに対して。
なんとなくの台詞を彷彿とさせる言い回しである。
「長旅ご苦労様でした、ヘスター事務総長」
『UX』第3部第50話「恋離飛翼~サヨナラノツバサ~」より。直後、ヘスターに無情な銃撃を浴びせ、彼女をハザードや三島たちが待つ地獄へと突き堕とす。だが、ショット自身が後に彼らより重い報いを受けることになろうとはまだ思っていなかった。
「フ…フフ…素晴らしい! 素晴らしいぞ、UX! 遂に道は拓かれた…!」
「これこそが命の始まり! 宇宙の真理だ…!」
「今こそ私は到達するのだ! 新たな、『ユガ』の誕生に…!」
同上。ギャラクシー船団の黒幕に操られた女王バジュラと対話を果たした直後に現れて。真理の到達を見届けるべく、アルトYF-29 デュランダル特攻を仕掛けるが…。
「ここは…どこだ…? 私は…何をしている…何も見えない…何も聞こえない…なぜだ? 私は真理に到達したはずではなかったのか?………ああ、そうか…私は選択を間違えたのだ。ここは始まりではなく、終わり…輪廻の理から外れた、『ユガ』の、向こう側…」
彼の為したことは真理の到達――ではなかった。まつろわぬ同然の存在となったショットは、宇宙の向こう側に飛ばされてしまった。そこでようやく過ちに気付いたが時すでに遅く、ただ一人で永遠に彷徨うという末路を迎えてしまう。
リチャードを始め、転移してきた存在は、もれなくこうなる可能性があったのだが、運命の声の導きにより転移が成功している事を考えると、彼は「必要悪以上の運命は求められていなかった」ということだろう。ただ、『UX』の世界観を考えると、この後OVA版の再現に至った未来も十分にあり得るのが、恐ろしいところ。
「正体不明の相手にまず警告とは…。相も変わらず悠長な国と見える」
BX』第10話より。長官からの警告を受け取っての反応。もっとも、交渉によるリスク回避の可能性を捨てて即攻撃を行う、というのもどうかと思われる上、そもそもこの世界の歴史には不可抗力とは言え正体不明の相手を攻撃した結果、大変な事が起こった過去もあるはずであるが。
「うぐっ…スプリガンが落ちるか…ここまで…やってみせたのだが…あっけない…ものだ…ミュージィ…」
『BX』第36話にて、最期の台詞。『UX』での暗躍を思えば、本人が言う通りあっけない末路であった。
…が、本作のサーバインズワウスの設定を思えば、この後にOVA版通りになったことが推察される。

単独作品

「ま…まだ地獄を…歩めというのか…」
「永劫に続く地獄を…」
CC』イベント「放たれたタマシイ」より。
不死の呪いをかけられた自身が死ぬために宇宙崩壊を引き起こそうとしたが、計画は頓挫されてしまい、ショットは死ぬ事の許されない地獄を味わう事となった。

OVA

「ようやく気付いたか…わしは、一日たりとも忘れた事は無かった…お前達との戦いでこのような体になったのだからな!」
「わしは、あれから生まれ変わる事も許されず今日まで生きてきたのだ…いずれ、お前達もわしと同じ運命をたどる事になる。そうだ…わしだけが罰せられるはずがない!」
COMPACT3』第17話「地上に近き者」より。ショウ達と700年振りに再会したときの台詞。700年後のバイストンウェルだと思わなかったこともあるが、あまりにも変わりすぎていたのでショウ達は名前を聞くまでショットだと分からなかった。
「ふははは…もはや手遅れ…これでようやく、わしの願いが…!」
同上話より。原作通りに核ミサイルを起動させた時の台詞。この場面を最後に700年後におけるショットはフェードアウトし、シオンはショウ達と共に700年前のバイストンウェルへと飛ばされた。
「黒騎士…いや、ラバーンよ…。そのまま怒りに身を委ねろ…」
「お前は今、真実のお前に目覚めようとしている…」
「そうだ…! その怒りと憎しみを解放しろ! 力と狡猾さを手に入れろ!」
「そして、オーラロードを開くのだ!」
T』治安維持ルート第20話「黒い野望」にて、ラバーンにズワウスを見せつけた際に。
「さあ、デボネアよ…。私を取り込み、その力としろ」
「そして、世界を滅ぼせ! 私に罰を与えるだけの世界など消えてなくなればいい!」
『T』第49話「果てしなく広がる未来へ」にて、デボネアとの決戦の際に現れ、自らを取り込ませようとする。直後にショウからデボネアに利用されていると止められるが…。
「それでもだ…。私はもう…全てに疲れたのだ…」
「700年後の世界の者達よ…。世界を変えた罪人の最期をその目に焼き付けるがいい」
同上。700年もの長きに渡り死ねず、疲れ果てた様子でデボネアと同化。その後、デボネアが討たれる事により歪んだ形ではあったがショットの望んでいた「死」も果たされる事となった。
動機こそ自身のエゴではあったが、哀愁もまた感じずにはいられない台詞である。

搭乗機体・関連機体

搭乗機体

スプリガン
ショットが自身の専用機として開発し、搭乗するオーラクルーザー

SRWでの搭乗機体

ファミール艦
UX』でMAP上のアイコンで搭乗。

開発機体

ドラムロ
サーバイン
ダンバイン
ビランビー
レプラカーン
ズワァース
ズワウス
ブブリィ
スプリガン

SRWでの関連機体

ナナジン
原作では開発者は不明だったが、『UX』ではホウジョウ軍に与したショットが開発した機体となった。
ヴィジャーヤドラウパ
操縦者の負担が増すと知りながらもオーラコンバータを取り付ける。

余談

  • プレイステーションソフト『聖戦士ダンバイン~聖戦士伝説~』では戦場で散る事も、バイストン・ウェルに帰還する事も無く地上に残留するifエンディングがあり、戦乱が終結した後に聖戦士達が統治した地上でいつの日か再び自身の野望を叶える為に表舞台から姿を消した。
    • 「ショットが生存する」という珍しい展開だが、原作と違ってシーラの浄化が行われず、「地上を統治する聖戦士」と「聖戦士を恐れる地上人」との間に溝が生まれてバイストン・ウェルに再び戦乱が起こる可能性が示唆される等、どこか後味の悪い結末であった。
  • 現実世界で燻っていた人間が、異世界に渡ったことをきっかけで活躍する様は、近年のアマチュア小説でよく見られ定番化している「異世界転移・転生系作品」のテンプレートにかなり似ている[5]。特にその中でも、後年参戦した『ナイツ&マジック』の主人公エルネスティ・エチェバルリアはショットと同じく「元の世界の知識で軍事技術を発展させた者」として比較して語られる事が多い。
    • しかし、ショットは世界を自らの手中に収めんと暗躍し、戦乱を引き起こしたのに対し、エルは様々な兵器を開発して災害や戦乱に立ち向かう、世界の守り手である。また、強い野心を持ち他者を利用する事に躊躇の無い策謀家として描かれたショットと異なり、エルは目的のために手段を選ばない所はあれ、他者を敬い礼節を弁えており、率先して前線に立つ。何より、ショットはロボットを「野望を果たすたの道具」として扱うのに対し、エルは「趣味」という側面が強いなど、明確な相違点がいくつかある。
    • ちなみに、エルは転生後の世界を逸脱した特別な能力の一切(俗に言う「転生特典」)を所持していないが、ショットは地上人故に高いオーラ力を持ち、『BX』では聖戦士技能まで持ち合わせているため、ある意味特典を所持していると言える(ショットは転生ではなく転移だが)。

脚注

  1. スパロボで言う所の「呪われし放浪者」となったと言える状態だが、ショットの肉体はミイラ化し、崩壊が進んでいる
  2. ちなみに、異様な姿と化したショットのOVA劇中での声は、通常の田中正彦氏の音声に高くピッチを上げたものを二重に再生する加工が行われ、不気味さを醸し出している。
  3. 中盤のバイストン・ウェルルートではミュージィを殺された恨み等も、こちらの世界にまで持ち出す気はないとショウ達に明言している。
  4. 本作でのズワウスは「黒幕が時を超えてこの世界に送り込んだ存在ではないか」と推測されており、そこからするとショットはOVA版の末路を辿った可能性が考えられる。
  5. 悪役も転移・転生した人間というのは珍しいのか、流石にショット程の罪と罰までが克明に描かれることはそうはない。