概要
自らの機体を犠牲にしてダメージを与える手段。パイロットは生き残るが、マップクリア時に自爆した機体の修理費を払わなければならない。ただし、ガンダム試作3号機のように撃墜されても中の機体が残る場合や、元から修理費の概念がない『A PORTABLE』は別。
『第2次α』、『第3次α』、『MX』、『OGシリーズ』、『Z』には登場しない(と言うより小隊制等、1マス複数ユニット作品では精神・武装共に単機編成の敵限定でしか登場しない)。
精神コマンド
3秒のカウントダウンの後、自爆して残りHP分のダメージを上下左右の隣接機体に与える。敵味方の識別は行わず、使用した機体は撃墜扱いになる。自爆のダメージで敵を撃墜しても、経験値や資金は獲得できない。消費SPは基本的に1である。カウントダウン中にキャンセルボタンを押せばキャンセルできることが多いが、作品によっては不可能。通常は修理費用が安いか、撃墜で外装パーツを分離する機体でしか使わない。テム=レイの回路がある作品ならば、装備させると自爆を活用しやすい。
なおGBA版『A』ではシールドにHPに相当するSH値が存在する(『A PORTABLE』では撤廃された)。通常これがある限り本体にダメージは与えられないが、自爆はSHが残っていても無視して機体にダメージを与える。この特性を利用すると、SHが満タンのまま底力を発動させられる。
エフェクトは前述の通り、使用ユニットアイコンの上に数字が現れ、「3」→「2」→「1」とカウントダウン、0になった瞬間にアイコンが爆発するものでほぼ統一されている。なお『F(完結編)』と『CB』ではカウントダウンが「スリー・ツー・ワン」と英語で読み上げられる。
主な登場作品
旧シリーズ
- 第4次スーパーロボット大戦(S)
- カウントダウン中に何らかのボタンを押せば、キャンセルできる。イベントでは敵のエギーユ・デラーズも使う。
- スーパーロボット大戦F
- スーパーロボット大戦F完結編
- スーパーロボット大戦コンプリートボックス
- プレイステーション版。コンプリートボックスの『第2次スーパーロボット大戦』、『第3次スーパーロボット大戦』、『スーパーロボット大戦EX』を分割発売されたものも同様。
αシリーズ
COMPACTシリーズ
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦A
-
- スーパーロボット大戦A PORTABLE
- アルトロンガンダム はカスタムボーナスで自爆してもHP1で生き残る。
- スーパーロボット大戦R
- スーパーロボット大戦D
単独作品
- 新スーパーロボット大戦
- カウントダウン無しで、選択した途端自爆が行われてしまう。味方にダメージを与えた場合は、HPが最低10は残る為、破壊できない。
- スーパーロボット大戦64
- スーパーロボット大戦リンクバトラー
- 敵味方双方に使用者のHPと同値のダメージを与える。比較的低レベルでも覚えている『64』本編と違い、ある程度レベルを上げないと習得できない。防ぐ方法は祈りでSPを0にするしかないという同作中最強の攻撃手段である。引き分けになった場合には双方HP10でのサドンデスに突入する。
- スーパーロボット大戦GC
-
- スーパーロボット大戦XO
- SRPGとしてのSRWでは、最後の採用。
- スパロボ学園
- 場に出ているユニットすべてにHP分のダメージを与えるが、防御、鉄壁、不屈の影響を受ける。バトルを引き分けに持ち込む唯一の手段だが、敗北と同じ扱いになる。現時点では最後の採用。
関連作品
- リアルロボット戦線
- 消費SP1。効果は『F』と同じ。
主な使用者
やられ役であったり、特攻などで敵と刺し違えたりしたパイロットが所持していることが多い。
- ボス
- ボスボロットの修理費用10、そしてド根性持ちと、自爆のための条件は揃っている。ダメージ量に関わるHPは改造するよりも、チョバムアーマー等の余った強化パーツで底上げする方が資金を使わずに済む。『自爆=ボス』のイメージが定着している位だが、現在では自爆できない作品も増えてきている。ちなみにファンから「元祖自爆」と呼ばれることも。『J』と『W』では、精神コマンドではなく、ボロットのボス専用武器として採用。
- バーナード・ワイズマン
- ザクII改のパイロット。何の因果か自爆持ち。宇宙世紀系ではガンダム試作3号機だとHPが高く、自爆しても中のガンダム・ステイメンが出てきて修理費も払わずに済む。尤も、作品にもよるがすぐに逃がさないと生き残れる保証はない。
- ヒイロ・ユイ
- 『新機動戦記ガンダムW』の主人公。原作で乗機を敵に渡さないために自爆させた事から。しかし乗機の修理費が高く、普通に戦った方が強いのでまず使われる事は無いだろう。『α』では、初期HPが2万を超えるトールギスIIIでの自爆が強力だが、修理費を免れる為には復活かテム=レイの回路が必要。『新スパロボ』では、キャラクター事典で「このゲームで彼があの精神コマンドを持っているのはお約束」とまで書かれている。因みに彼曰く「死ぬほど痛いぞ」とのこと。
- デュオ・マックスウェル、トロワ・バートン、カトル・ラバーバ・ウィナー
- 機体に自爆装置があるので覚えることが多い。彼らもヒイロ同様、戦闘を行った方が強いので、自爆させるメリットはない。『A PORTABLE』等一部作品では有用。
- 張五飛
- 『ガンダムW』のパイロットたちの中では、最後の最後まで自爆しなかった五飛一人だけが持たないこともある。
- 一方『A PORTABLE』では、アルトロンガンダム(EW)のフル改造ボーナスで自爆してもHP1で生き残ることが出来るため、自爆と回復を連打することで凄まじい定数ダメージを叩き出すことができる、歴代最強の自爆使いと化した。GBA版から変わらず『A PORTABLE』でもド根性を習得しているのも追い風。
- 綾波レイ
- 『新世紀エヴァンゲリオン』のヒロイン。原作で自爆を行った事から。しかし、修理費が馬鹿高いEVA零号機(改)で誰が好き好んで自爆するかは疑問。
- 神北恵子
- 作品によっては、最後に覚える。しかし、ザンボット3で自爆するメリットがないので死に精神となる場合が多い。ただし『A PORTABLE』のドン・ザウサー戦ではガンダムW勢同様有用となる。
- 剣鉄也
- 『COMPACT』シリーズにて、パーソナルデータテーブルシステムによって変化する精神コマンドのパターンによっては最後に習得する。『V』では習得はしないが、真マジンガー版の鉄也がイベントで機体を自爆させている。漫画版最終話での特攻攻撃より。
- 金竜
- 現在『D』でのみ、最後に自爆を習得する。もし使うなら、ネオ・ジオンルート限定で入手可能なVF-11CFA サンダーボルトに乗り換えさせ、武器の弾数を使い切ったら自爆してVF-11Cに分離するのがベスト。
- フォウ・ムラサメ
- Aの攻略本でデンドロビウムに乗せて自爆するコンボが紹介された[1]。
- 主人公
- 『α』の主人公が特殊誕生日で習得可能。DC版では該当する特殊誕生日が削除されたため習得不能に。
- ビアン・ゾルダーク
- プレイステーション版『第2次スーパーロボット大戦』にて習得。『コンプリートボックス』のバーチャルスタジアムにて使用可能。ラスボスのHP42000ヴァルシオンが自爆しようものなら、どんなユニットでもただでは済まない…。
武器
一部の作品では自爆系の武器が登場する。一般の武装と同じように攻撃力や命中率が設定されているため精神コマンド版と異なりダメージや命中率が安定しないが、逆に言えばHP残量に関わらず高い攻撃力を維持できるということでもあり、仕留め損なった瀕死の敵に自爆されて痛い思いをすることも。また、必中でない (作品によっては必中効果を持っていることもある) ため相手に回避されることもあるが、命中の成否に関わらず自爆した側は撃墜扱いになる。
自身が撃墜扱いになるリスクを鑑みてか、攻撃力や命中率が高めに設定される傾向があるため、敵に使用されると非常に厄介。また、自爆した敵はプレイヤーが撃墜した扱いにならないため、資金や強化パーツなども入手できず、その点でも「痛い」攻撃である。
作品によってはマップ兵器になっていることもあり、一度に複数の敵にダメージを与える、という点では精神コマンド版に近い性質を持っている。
ブラックサレナの「アーマーパージ」など、攻撃後強制的に分離する武器は、自爆とは似て非なるものである。また『MX』のボスボロットのスーパーDXボロットパンチのように、自爆系武器でないのに戦闘アニメーションで自滅するものは、ただの演出なので自機にダメージはない。
登場作品
COMPACTシリーズ
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦J
- 必中効果(ひらめきでの回避はされる)と、直撃効果によるバリア貫通の特性を持つ。
- スーパーロボット大戦W
- Jでの特性が引き継がれ、更にサイズ差補正無視属性も付与。原作で自爆する機体が多いためか、自爆タイプの武器を持つユニットが増えた。なお、超竜神・撃龍神・天竜神の自爆系武器はストーリー終盤に追加される他、使用するとBGMが強制的に『勇気ある戦い』になる。
単独作品
- スーパーロボット大戦Operation Extend
- 敵ユニットのみが使用。必中ではないが命中補正が非常に高い。
自爆系の武器を持つユニット
- ボスボロット(ボス限定。J、Wでの修理費は10)
- 自爆
- ミリオンα(ローリィ限定。J、Wでの修理費は5000)
- 自爆
- 超竜神(Wでの修理費は6800)
- スーパーノヴァ
- 撃龍神(Wでの修理費は6800)
- 自爆(自己自自暴奔清一蓮托生)
- 天竜神(Wでの修理費は6800)
- 内蔵弾丸X
敵専用
イベントで自爆するキャラ(特攻)
イベントで自爆した場合は、殆どの場合死亡扱いとなる。ただし例外もある。
死亡例
- ウェントス
- 『第2次OG』で、ペルフェクティオをクロスゲートに封印するために自らを犠牲に(厳密には死亡とは異なるが)。『D』でのトレーズの役割を担った形となった。
- ウォーダン・ユミル
- 『OG2』で、イーグレット・フェフと量産型マシンナリー・チルドレンを道連れに自爆。
- 『OGs』では、「斬艦刀・星薙の太刀」でフェフと量産型マシンナリー・チルドレンを一掃した後力尽き息絶えた。
- エギーユ・デラーズ
- 『第4次スーパーロボット大戦』で、ゲスト軍部隊に対してザムス・ガルで敢行。……したのはいいのだが、巻き込まれたのはカレイツェド2機のみという残念な結果に。
- オウカ・ナギサ
- 『OG2』『OGs』でマシンセルに侵され復活したアギラ・セトメを道連れにコードATAを発動し自爆した。
- カーリー・ナウマン
- 『第2次OG』で、アダマトロンに対してエア・クリスマスを空間転移させて特攻。これにより鋼龍戦隊にアダマトロンを打ち倒す契機を与えた。
- ガンダル司令
- 『スーパーロボット大戦D』のあるマップで味方機に隣接すると使用。演出は精神コマンドのそれだが、ガンダル機のHPをどれだけ削っても隣接された味方機は確実に撃墜される。
- 巴武蔵
- 『スーパーロボット大戦64』でゲッターロボのゲッター炉心を暴走させ、突如再生したアヴィエスレルムにぶつける。本来は脱出する手筈だったが脱出装置が故障してしまい、確実に敵に当てるためには誰かがコントロールをした方が確実だとそのまま敢行。その場では復活せず撃墜に成功し、敢行された側のアヴィ=ルーはこの行為から地球人が注目に値すると知った。第2次αではブラックゲッターのゲッター炉心を暴走させ、恐竜帝国を道連れに自爆した。
- トレーズ・クシュリナーダ
- 『スーパーロボット大戦F完結編』ポセイダルルートではラスボス相手に特攻する。自爆イベント前にトレーズが戦死していた場合はジェリドが(偶然)その役目を担う[2]。一方のDCルートではアクシズ落としを阻止するためにミリアルドと共に自爆する。
- さらに『スーパーロボット大戦D』ラストで敵施設を破壊するために自爆。張五飛とは再戦の約束をしていたため、それを果たさず死んだことに激怒された。
- バン・バ・チュン
- 『OG2』『OGs』で上記のデラーズと同様の行動をインスペクターに対して取り、爆散した。ダメージは与えたが敵の死滅には至らなかった上、敢行された側のメキボスからは、今時流行らないと冷めた目で見られていた。しかしこれにより、ハガネに離脱のチャンスをもたらすこととなった。
- 白骨鬼
- 『スーパーロボット大戦A』の序盤地上ルートにて、リサを仲間にしていると、リサを守るためにヒドラーの乗るメカ要塞鬼に敢行する。その光景は娘のリサは勿論のこと、主人公たちにも衝撃を与えた。
- リヒテル、ライザ
- 『スーパーロボット大戦A』の小バームルートで、オルバン大元帥及びシャドウミラーの謀略で地球を攻撃していた事の贖罪をとベガ星連合軍に対して敢行。自軍からはやめるように説得されるも、直前に接触していた主人公は「あの男が優れた戦士であればあるほど、そのプライドが自分を許せない」と悟っていた。ブラッキーは「ここまでの打撃をこうむるとは…!」と発言していたので相当な打撃を与えていた模様。
生存例
- テンカワ・アキト
- 月臣元一朗のマジンが正に自爆せんとするタイミングで、アキトはチューリップ・クリスタルを抱えて生身で自爆的な突貫を敢行。両者とも一瞬にしてその場から消滅したと思われたが、過去の月に転移して無事であった。『R』ではエクサランスに助けられたので転移しない。
- ソゴル・キョウ
- 第1話アバンタイトルでミサキ・シズノを脱出させ、ホロニックローダーの共通機構である自爆を敢行(詳細は後の『ゼーガペインADP』で描かれており、『DD』で再現)。幻体であるが故にデータの残滓から復元には成功したが、一度死ぬ前の記憶の殆どを失った他、性格まで変化している。
- アクセル・アルマー(『A』のみ) / ラミア・ラヴレス
- 『A』、『OG2(OGs)』でシャドウミラーからの離反を決意した際に、自機をシャドウミラー側に取り付かせて自爆。その後機体とパイロットはレモン・ブロウニングの計らいで回収され、後に修復された機体と共にロンド・ベル隊(OGシリーズでは鋼龍戦隊)へ復帰。『A』ではラストでも地球に接近するアクシズを止めるため、自爆攻撃を敢行する。
余談
- 『J』ではジャスティスガンダムの武装に『自爆』が搭載される予定があったようだが、実現せず没データになってしまった。携帯機シリーズの次作にあたる『W』でも不採用。