左翔太郎は『風都探偵 仮面ライダースカルの肖像』の主人公の一人。

左翔太郎
読み ひだり しょうたろう
登場作品 風都探偵 仮面ライダースカルの肖像
声優
デザイン 早瀬マサト、PLEX(原典『仮面ライダーW』)
佐藤まさき(原作)
蛯名秀和(アニメ版)
初登場SRW スーパーロボット大戦Y
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プロフィール
愛称 翔ちゃん
種族 地球人
性別
所属 鳴海探偵事務所
役職 私立探偵
変身形態 仮面ライダーW(ボディメモリ)
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概要

風都にて私立探偵を営む青年。幼少期の頃から風都に住んでおり、「俺の庭」と称する程に風都への愛着を持ち、ドーパントをはじめとする「街を泣かせる者」への怒りも人一倍強い正義漢。

普段はクールぶってハードボイルドを自称しているが、実際はその真逆のお調子者で熱血漢かつ甘さを捨てきれないお人好しな性格であり、喜怒哀楽も激しく豊かな表情を見せる事も多い。また、横文字を使ったキザな言い回しを用いる、ハードボイルド小説を好む、事件報告書をPCでなく古めかしいタイプライターで書く(しかもよく見ると英語でなく日本語のローマ字打ち)など形から入るもイマイチ決まらない傾向もあり、相棒のフィリップからはハーフボイルド[1]と呼ばれてしまっている。

風都の街の地理や事情に詳しく、情報屋「風都イレギュラーズ」を始めとする協力者も多い。調査スタイルもそれらに裏付けされたもので、事件の目撃者やイレギュラーズへの聞き込み、現場に赴いての実地調査などが主。秀でた洞察力や身体能力など探偵としての能力はかなり高く、特に猫探しの依頼については天才的とまで言われている。

幼少の頃に鳴海荘吉に師事し、紆余曲折を経て高校卒業後、彼の下で探偵としてのスキルを学んだ。ビギンズナイトで荘吉を失い、その悲しみに暮れる間もなくフィリップと共に仮面ライダーWへと変身して以降は、荘吉の遺した事務所を受け継ぎ、ガイアメモリ関連の事件を解決しながらミュージアムと戦った。

「悪女に惹かれやすい」という難儀なジンクスを抱えており、翔太郎を頼った依頼人が事件の黒幕や共犯者であったというパターンも多い。周囲の人物たちも把握している事象であり、『風都探偵』の一話でも魔女探しの依頼について、フィリップはきっぱり「鬼門のジャンル」と言い切っている。また、惹き寄せる原因は美人であれば初手で口説かずには居られない翔太郎側にもあり、加えて人情家の探偵であることで足元を見られやすい。一方、良くも悪くもその経験で翔太郎がめげることは少なく、犯人であることや事情も把握した上で自首を勧める、反対に性根から悪党だとわかれば「願い下げ」を叩きつけることもある。

登場作品と役柄

単独作品

スーパーロボット大戦Y
初登場作品。DLC1にて追加参戦。
相棒のフィリップと二人合わせて「仮面ライダーW」名義でパイロット登録されており、精神コマンドも二人の特徴をそれぞれ持ったものに統合されている。
本来事務所で落ち合う予定だった依頼人が失踪したため、その行方を追うためにフィリップときめを連れて風都を飛び出したという設定でエーアデントと行動を共にする。

人間関係

鳴海探偵事務所

フィリップ
相棒。ビギンズナイトで出会って以後、行動を共にする。
『W』では彼の人間性の希薄さが原因で衝突する事も多かったが徐々に互いの足りない所を補い合うなど、居なくてはならない最高のパートナーとなっていった。
鳴海亜樹子
現在の所長であり荘吉の娘。探偵事務所の大家として大阪から風都へやって来て翔太郎に事務所の閉鎖を迫る所から『仮面ライダーW』の物語は始まる。
彼女とは漫才のような掛け合いをする事が多く、格好つけてキザな台詞を吐く翔太郎にスリッパでツッコミを入れるのが鳴海探偵事務所の日常と化している。
鳴海荘吉
師匠であり敬愛する「おやっさん」。幼少の頃にスパイダー・ドーパントと対峙した彼に見惚れて弟子入りを志願した。決め台詞や調査スタイルなどは大体が彼の受け売り。
『Y』では並行世界の彼と対面。別の世界とはいえ、やはり恩師である事には変わらず受け入れている。なお、ビギンズナイトについては言わないようにしている。
ときめ
ロード・ドーパント絡みの事件で彼女と知り合い、事件解決後に事務所の一員として招き入れた。
初対面時の感想は「エロスの塊みたいな女」。探偵とその助手として幾多の事件に挑み、互いに惹かれ合っていく…。

協力者

照井竜
仮面ライダーアクセルの変身者にして、風都署の刑事。ドーパント絡みの事件で協力する事が多い。
当初は翔太郎も彼の苛烈さに苦言を呈していたが、翔太郎やフィリップに影響され態度も軟化していき、やがて固い信頼で結ばれた仲間となった。
刃野幹夫
風都署の刑事。昔馴染みであり、高校生時代の喧嘩に明け暮れていた頃によく彼の世話になっていた。
翔太郎曰く「騙され上手」であり実際に他者の嘘に騙されやすい性格だが、それ故に人望を集めやすい。
真倉俊
風都署の刑事で刃野の部下。刃野とは異なり翔太郎には舐めた態度を取るなど喧嘩友達のような関係。
風都イレギュラーズ
友人である協力者たちで情報を提供する。ブロガーのウォッチャマンとサンドイッチマン(後にペットショップ店長に転職)のサンタちゃん、ギャルコンビのqueen&Elizabethたちが存在。
『風都探偵』時点では事件の依頼人や関係者たちの一部も加わっている。
クイーン
風都イレギュラーズの一員で、風都の学生界隈に詳しい情報通。エリザベスと組んで芸能界デビューを果たし、『風都探偵』では女子大生をしつつカリスマアイドルユニットとして活躍中。
実は翔太郎と仲間以上恋人未満の距離感になり、一時期いい雰囲気まで発展したがお互い男女の仲にまでは踏み込めなかった。自称『元カノ』。未練はなく、現在では翔太郎の幸せを願っている。

敵対者

園咲若菜
園咲家次女にしてミュージアムの一員。表の顔でアイドル活動を行っていた。
翔太郎も幹部である事を知らず彼女のファンとして歌やラジオ番組を愛聴していたが、彼女からの依頼を受けた際、気が強い一面を見て幻滅してしまっていた。
園咲霧彦
ミュージアム幹部。ナスカ・ドーパントとして幾度も戦ったライバル。悪人であるが子供にメモリを売る事を良しとしないなど一定の理念を持ち合わせ、尚且つ風都を愛するなど翔太郎とも共感する部分があった。
井坂深紅郎
照井の宿敵にして、ウェザー・ドーパントとして風都を震撼させた快楽殺人鬼。翔太郎がその死に同情を見せなかった数少ない相手で、「悪魔に相応しい最期」とまで断じた。
大道克己
仮面ライダーエターナルの変身者にして、NEVERの首領だった人物。当初は風都を泣かせる敵としか認識していなかったが、後に彼に関わった人物の証言から評価を改めるようになる。
万灯雪侍
ミュージアムの後継組織「裏風都」を統率する謎の男。ときめに並々ならぬ執着を寄せ、翔太郎にとって宿敵といえる存在。

他作品との人間関係

ガウマ
『Y』では聞き込みの最中に出会い、自分が探偵で人探しをしていると答えると、協力すると持ちかけられた。フィリップからは自分から首を突っ込むタイプが翔太郎と似ていると称されている。
コズモレンジャーJ9
『Y』では共通の依頼人から依頼を受ける予定だった仲。彼らが自然体でハードボイルドな雰囲気を漂わせていることに羨望の眼差しを向ける一方、依頼人を死なせてしまうこともあるJ9の面々からは「何があっても依頼人を守り抜く」というスタンスに敬意を払われている。
ロジャー・スミス
『Y』では共通の依頼人を持つ者同士。彼から交渉術の手解きを受けており、彼からフット・イン・ザ・ドアを自然体でこなすキャラクターを評価されている。
リア・クライエ
『Y』の依頼人。突如行方をくらました彼女を追った事でYzネクストへと参加する。

名台詞

「だったら…いつも通り、半分力貸せよ。相棒!」
『tに気をつけろ/犯人はそこにいる』にて、フィリップと合流し変身する前の掛け合い。
「「さぁ、お前の罪を数えろ!」」
変身直後の決め台詞であり、フィリップと同時に発言する。師匠である荘吉の決め台詞を引き継いだもの。
基本は追い詰めたドーパントに対して発するものだが、『仮面ライダーW』第12話のように変身せずに発する場合もある。
『Y』でもしっかりと初変身時のDVE、及び戦闘台詞で喋ってくれる上に、荘吉と共に3人バージョンを披露する機会もある。
「決めたぜ 技の名前は『トリガービートルブラスター』だ!」
フィリップ『いつも通り技の命名は君に任せる』
『風都探偵』「超人r」より、照井からビートルフォンを借り、合体させたトリガーマグナムによるマキシマムドライブを放つ直前のフィリップとのやり取り。
即興でWの必殺技を命名しており、技名が翔太郎のセンスによるものだと改めて明示された場面。

迷台詞

「なんじゃ、こりゃあああ!?」
驚いた時に度々発する叫び。元ネタは言わずもがなの刑事ドラマ『太陽にほえろ!』で松田優作氏が演じた柴田純(通称ジーパン)の台詞。

スパロボシリーズの名(迷)台詞

(おやっさん…。やっぱり、あんたはカッコいいな…)
(その背中は変わらない…。俺は、そこからいろんな事を学びたい…)
(見ていてくれ、おやっさん…。俺はあんたに認めてもらえるような立派な探偵に、きっとなってみせるからな…)
『Y』「始まりの夜に」クリア時にて、鳴海荘吉との邂逅を果たした後の胸中。

変身形態

仮面ライダーW
ボディメモリを担当。基本的に翔太郎の肉体にフィリップの精神が融合する形で変身する。
仮面ライダージョーカー
ロストドライバーとジョーカーメモリを用いて単独で変身した姿。何らかの事情でフィリップが戦闘参加できない時のみ使用する限定形態。
初出は映画『仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ』で、作中ではT2ジョーカーメモリを用いて変身した。

余談

  • 原典である実写ドラマ『仮面ライダーW』では桐山漣氏[2]が、舞台『風都探偵 The STAGE』では和田雅成氏が翔太郎を演じている。
  • 風貌は俳優の松田優作氏、および氏が主演したドラマ『探偵物語』の主人公・工藤俊作を意識したものとなっている。先述の迷台詞や、驚いた時にコーヒーを噴き出すリアクションなどにオマージュを見出せる。
  • 原点『W』ではストーリー本筋の大部分をフィリップが受け持っていた反面、翔太郎に関する話は控えめであり長らく私生活に関しては語られておらず、『風都探偵』においてようやくバックボーンが掘り下げられた経緯がある。
    • これに関しては翔太郎が経験上、精神面がある程度成熟していた事で成長劇をフィリップが主に請け負う事になったためでもある。

脚注

  1. ハードボイルド(固茹で卵、転じて非情)になりきれない「半熟卵」の意。
  2. 幼少期は嘉数一星氏、老人の姿になった時は名取幸政氏がそれぞれ演じていた。

資料リンク

仮面ライダー図鑑