ウモン・サモンは「機動戦士クロスボーン・ガンダムシリーズ」の登場人物。
ウモン・サモン | |
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登場作品 | |
声優 |
田中和実(Gジェネ) 宮澤正(SRW) |
デザイン | 長谷川裕一 |
初登場SRW | 第2次スーパーロボット大戦α |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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種族 | 地球人 |
性別 | 男 |
年齢 | 70歳目前(クロスボーン・ガンダムX1搬入時点)[1] |
所属 | 地球連邦軍→傭兵(宇宙海賊クロスボーン・バンガード) |
概要
新生クロスボーン・バンガードに所属するベテランパイロット。
一年戦争時代からの長い実戦経験を持ち、自身をニュータイプと称する。ただし彼の発言内容は真偽が定かではなかったり誇張されたりする傾向があり、「ほら男爵」ことミュンヒハウゼン男爵のような扱いを受けている。ニュータイプの件についても法螺話をしていると思われがちであるが、作中で実際にニュータイプらしき反応を取ったこと[2]があるため、あながち完全な法螺話とも言い切れない。もっとも、彼が最後に頼りにしているのは「長年戦場にいた老兵の勘」である。
一年戦争当時はボールの少年パイロットだった。しかし単に生き延びたにとどまらず、その外装をガンダムの頭部に偽装して相手を威圧し、その隙を突いて倒すという気転を利かした戦法[3]でリック・ドムを6機も落とす実績を挙げたことが誇り。またこの時の経験から「世の中ハッタリぐらいで丁度いい」という自論を持っており、漫画『機動戦士ゼータガンダム1/2(ハーフ)』(SRW未参戦)では、グリプス戦役当時の戦友たちの間では「誤報のデパート ウモン・サモン」の名で有名だった他、『スカルハート』では新生クロスボーン・バンガードにクロスボーン・ガンダムが納入された際に髑髏マークの装着を提案して採用されている。
少年時代の戦績は卓越した操縦技術によるものというわけではないが、クロスボーン本編では長年の経験に裏打ちされた技術を持つ、優れたパイロットであることが描写されている。劇中ではその実力はキンケドゥ・ナウとザビーネ・シャルに次ぐと評価されている。
クロスボーン加入後はゾンド・ゲーに搭乗していたが、実力者であるためキンケドゥ不在時にはX1のパイロットを任されていた。イオ攻略時にバタラに乗り換える。地球圏近海での最後の決戦においては、更にフリント(クロスボーン・ガンダムの地球圏仕様MS。SRW未登場)に乗り換え、木星帝国との戦いを最後まで生き延びた。『スカルハート』でのアマクサ戦時に負傷したため、『鋼鉄の7人』にはメカニックとして登場している。
その後、ザンスカール戦争を舞台とする漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』(SRW未参戦)にも登場。90歳を数え意識も既に朦朧としているものの、かろうじてニュータイプらしき面目躍如の一幕に与っている。
登場作品と役柄
αシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦α
- 初登場作品。メイン格を除く新生クロスボーン・バンガードパイロット勢の中では唯一登場。ほとんどいるだけに等しいが、出られただけマシかもしれない。消費SPが非常に低い「幸運」が特徴。技能にニュータイプがあるがはたしてどこまでが真実か…とはいえ、技能自体は確実に所持している事に加え小隊長能力も合わせるとF91との相性が良い。更に終盤に「脱力」を覚えるので戦力的には重宝する。
- 『クロスボーン』のキャラクターは『Gジェネ』シリーズ準拠でキャスティングがされているが、ウモンは当時まだ声がついていなかったため、本作で独自にキャスティングが成されている。
- 余談だが、本作では例のボールの戦績を語ってくれるものの、一年戦争から10年も経っていないのに既に老人というある意味凄まじいことになっている。まぁ普通に考えれば、αシリーズでは戦争当時から60越えの老人だったと考えるのが妥当だろうか……。
VXT三部作
- スーパーロボット大戦V
- NPC。ボーナスシナリオ「誓いのスカルハート」と困難ルートのEDに登場。
- 今作のトビアは彼から100年前のMSの資料を見せられていたことで、ΞガンダムやΖΖガンダム等の存在を知っていた。
- スーパーロボット大戦T
- NPC。今作のトビアは、量産型ガンダムF91を彼に調達して貰っている。
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 2020年3月のイベント「異端 と 騎士団」期間限定参戦。クロスボーン・ガンダムX1フルクロスのユニットシナリオにのみ登場。
パイロットステータス
精神コマンド
特殊技能
小隊長能力
- 武器消費EN-20%
- 『第2次α』で採用。
パイロットBGM
- 「クロスボーン・ガンダム」
人間関係
- キンケドゥ・ナウ
- 頼れる仲間。キンケドゥも歴戦の戦士である彼を信頼していた。
- ベラ・ロナ
- 雇い主。
- トビア・アロナクス
- ニュータイプの素質を見出す。その後も心強い仲間として彼に同行した。
- ヨナ
- 同僚。かつて愛した女性の孫娘で、家族ぐるみの付き合い。『V』で名前だけだが登場した。
- ヨナ・キニスン
- 一年戦争時の上官で、上述のヨナの祖母。若かりし日のウモンは彼女に告白しようとしたものの、彼女は既婚者であったというオチがつく。
- シシリア・マディン
- 漫画『機動戦士ゼータガンダム1/2』(SRW未参戦)の登場人物で、グリプス戦役の際にウモンと出会う。ウモンは一度結婚を考えたものの、彼女には恋人はおろか子供までいたというオチがつく。
他作品との人間関係
名台詞
- 「かく言うわしもニュータイプでね!」
「一年戦争のときにボールでドムを6機おとしたのだ」 - 第4話より、トビアとの自己紹介にて。初めは信じられていなかったがのちの『スカルハート』で詳しく語られることに[4]。
- 「おまえ素質あると思うがな――ニュータイプ」
「二、三度死ぬよーな目にあえばきっと覚醒する!」 - 第4話より、トビアに対して。もちろんトビアからはあんまりな覚醒の仕方に「いやですよ」と苦笑されるのだが、『クロスボーン・ガンダム』は基本的に「トビアが死ぬような目に遭う→生き延びて成長の足掛かりにする」というパターンが繰り返される。
- 「とほほ さらばゾンド・ゲー! 長いつき合いじゃったがパーツがねえんじゃしょうがねえ……」
「見事おとりの役つとめてくれよ!」 - 第7話より。正規品のパーツがない都合上、無人運転で囮役となったそれまでの愛機ゾンド・ゲーに対して。
- 「キンケドゥ! どうもうまくいきすぎる! やな予感がするっ!」
キンケドゥ「ニュータイプの予知ってやつか?」
「いや! 長いこと戦場にいた老兵のカンじゃ」
「こういう時はそっちの方が当たるんじゃよ!」 - 第8話より、一年戦争からの経験に裏付けされた直感。自称ニュータイプとはいえその反応と感の鋭さはニュータイプと変わりない。
- 「あ――? つまりなんだよ この世の中には世の中をおさめるのにふさわしい能力をもった人間――ま これがいわゆる貴族だわな そーでないえらくない人間――一般人がおるから えらいやつこいつらが導いていくのがよりよい社会のあり方だというよーなことだな」
- 第15話より、トビアの「貴族主義ってどういう考え方なんですか?」という疑問に対する答え。「貴族主義」をウモンなりに解釈・要約した、単純明快かつたいへんに解りやすい説明である。
- 「自分で言い出すんだろ?」
- 「貴族になる人間の定義」についての説明。トビアは納得がいかず、「何十代にもわたる血統」を持ち出すが…。
- 「その何十代前のそもそもの御先祖様は何で貴族なんだよ」
- 「貴族になる人間の定義」についての説明その2。実際問題クロスボーン及びF91で主張される貴族主義の提唱者本人が元々貴族ではなかった成り上がりの人間である事も踏まえるとなかなか的を得ており、「何十代にもわたる血統」など、所詮は「言った者勝ち」の状況から始まったに過ぎない、との説明である。
なお、これらの記述はあくまで「ウモン・サモンが解釈した貴族制度」であり、歴史学界には異なる解釈もあることに留意されたし。 - 「恥と命とどっちが大事だっ! 愛と恥とどっちが大事だーーっ!」
「はなから戦争なんてくだらねえことしてるのに説教たれんじゃねええっ!」 - 『スカルハート』「バカがボオルでやってくる!」(一年戦争時代)での台詞。半ばラッキーヒットのような形で僚機を撃墜され、「ふざけておるのか!恥を知れ!」と激昂したドムのパイロットに対して。
- なお、ここで彼の言う“愛”は当時の小隊長へ寄せる想いのことを指しているが、彼女は既婚者だったというオチが付いている。その孫が上記のヨナである。
- 「しょせん世の中ハッタリじゃよ! ハッタリ! そのぐらいでちょうど良いのじゃ!」
- 時は流れてクロスボーンX1受領時に頭部にドクロのマークを入れてはどうかと提案。直後、キンケドゥから「なんかダサくないか?」と言われた際にこう返した。
- ちなみにかつて彼が撃墜したドムの部隊も機体にドクロのマークを入れていた。
- 「へ…大昔日本軍の兵士には終戦後30年間もジャングルに隠れてたって奴がいるぜ!」
- 『スカルハート』「猿の衛星」にて、ジオンの衛星プラントが60年以上も彷徨いながらも地球圏に戻ってきた事で戦慄するトビアに対して。
- 実際、この衛星プラントだけでなくジオン公国軍の一部残党が火星に40年以上も残留し、第1次ネオ・ジオン抗争終結後に一度、さらにクロスボーンの時代から約10年前に二度も戦乱を招いた事があった。
- なお、この話の日本兵は横井庄一氏のことであり、太平洋戦争で日本が降伏してから実に27年もの間、日本の敗戦を知らず(その情報には触れたものの、敵方の策戦による虚報だと信じ続け)グアム島のジャングルに潜伏していた記録がある。
- 「ど…ドクガスがもれたぞお~」
「宇宙へ運び出すつもりでティターンズが用意していたドクガスのタンクに今の攻撃で穴があいたぞ~~っ」
「はやく逃げないと死んじまうぞオ~~~~!」 - 『機動戦士ゼータガンダム1/2』収録「宇宙一の無責任ティターンズ~ウモン・サモンの日記~」(グリプス戦役時代)での台詞。冒頭、エゥーゴの鹵獲ハイザック部隊の攻撃から逃げ回ってる最中に。お得意のハッタリで敵を退かせる事に成功するが、その後、鹵獲部隊がタンク奪取に目的を切り替えてきたため、余計、状況を悪化させてしまう事に。
- 「安心しな!嬢ちゃん 人間ってのは怖がりでビビリな生き物なのさ 本物かもしれねえ毒ガスに弾ぶち込める奴なんぞいやしねえ!」
「100%こいつがニセモノだってばれねえかぎりは安全だっ! だいじょうぶ! おれはハッタリ でしくじったことは一度もねえ!」 - 惚れたシシリアを守るべく「ドクロマーク、DANGERの文字、漢字で毒の文字」のペイントを施した貯水タンクをジムに抱えさせ、避難民と共に包囲された街からの脱出を試みる。が、港に着いた直後、作業クレーンにタンクを引っ掛けて穴を開けてしまったため、見事ハッタリにしくじってしまった。幸い、同僚が事前に流しておいた情報で救援に現れたハーフゼータ(SRW未登場)のおかげで事なきを得た。
- 「おれは…ただホラふいてるわけじゃないぜ」
「おれは"現実"の上に"お話"を書いてるのさ」
「いつか…世界があんたの言うみたいに…物語になればいいって思ってよ」 - シシリアとの別れ際、ハッタリをする理由として彼女の「自分が書いた物語で世界中を(貧困や戦争のない)物語のようにしたい」夢を踏まえながら。なお、直後にシシリアが恋人と子供がいる事を告白するというオチがついた。
スパロボシリーズでの名台詞
- 「お前さんワシと同じニュータイプじゃな」
「む…!この感覚は!?」
「ええい!そんなプレッシャーなんぞに!」 - ニュータイプ技能を持つ敵パイロットとの戦闘台詞。高齢者とはいえきちんとニュータイプの気配を感じ取っており、彼もまたれっきとしたニュータイプであることを感じさせてくれる。
- 「懐かしいのがきおったわい!」
「懐かしい相手だが、墜ちてもらうぞ!」 - ジオン系の機体と戦闘させると発する台詞。原作を踏まえると40年近く前の機体と対峙する事になるので懐かしく感じるのも無理はない…のだが、第2次αの世界観では前述の通り1年戦争から然程時間が経過していないのでやや説得力の欠ける台詞になってしまっている。
- 「そのハッタリ!気に入ったぞ!!」
「面白れえ!まずは見た目で勝負か!」 - モビルアーマーと戦闘させると発する台詞。自分が何度もハッタリをかましてきただけに相手の機体さえもハッタリであると言ってしまう。もっとも本当に恐ろしい機体も多数いるのだが。
搭乗機体・関連機体
- ボール
- 一年戦争時代の乗機。前述の通りガンダム頭部を模したハリボテを被せて使用。通称「Bガンダム」。
- ジム
- グリプス戦役時代に所属部隊で運用されていた機体。勝手に黒く染めた制服と同様、白の部分を黒く塗装し、ティターンズを騙っていた。ジムIIですらない旧式のジムを運用する部隊事情とは果たしてどのようなものだったのだろうか。
- ゾンド・ゲー
- クロスボーン加入後に搭乗。
- クロスボーン・ガンダムX1
- キンケドゥやトビアの補欠として搭乗。
- バタラ
- イオ攻略時に乗り換え。
- フリント(SRW未登場)
- 最終決戦時に搭乗。
SRWでの搭乗機体
余談
- 苗字である「サモン」は『スカルハート』収録の短編「バカがボオルでやってくる!」から付けられており、『クロスボーンガンダム』本編中では名前の「ウモン」のみの表記。
- 長谷川裕一氏自身が寄稿した「Gジェネレーション」シリーズのアンソロジーコミックでは「ウモン家はドモン家のライバル」と、(ギャグ描写だが)苗字のように扱われている。
- 実は『クロスボーン・ガンダム』最終話では、クロスボーン・バンガードのパイロット達の中では唯一未登場である上に、最終決戦時は負傷している様子も見られたので「死亡したのでは」と受け取られたこともあった。
- スパロボに登場した際は声優の設定がなかったため宮澤正氏が起用されているが、その後発売されたGジェネシリーズでは田中和実氏が起用されており、そちらが正規キャストとして扱われている。田中氏が起用されて以降ウモンが声付きSRWに参戦することがないまま、2007年に田中氏が死去されたため、SRWでの原作キャストでのボイス収録が行われることはなかった。なお、Gジェネシリーズでは田中氏のボイスライブラリを没後も使用している。
脚注
- ↑ 「バカがボオルでやってくる!」より。
- ↑ 木星帝国が民間船を偽装していることを直前に察知した。
- ↑ この作戦が、ある人物の判断ミスを誘ったり、あるモビルスーツが建造される切っ掛けとなったりしたという説もあるが真偽のほどは定かではない。
- ↑ なお、『バカがボオルで~』発表以前に長谷川裕一氏自身によって描かれた「Gジェネレーション」シリーズのアンソロジーコミックでは、「跳弾によってMSを二機同時に撃墜した」というホラ話の他、「NTに覚醒してボールのパンチでドムを粉砕した」などというとんでもない過去を語ったが、「Gジェネのシステム上はありえなくもない」とトビア達が真剣に検討し始めてしまい、ウモンが困惑する(つまりホラである)というオチとなった。