リボンズ・アルマーク
リボンズ・アルマーク(Ribbons Almarc)
- 登場作品:機動戦士ガンダム00
- 声優:蒼月昇
- 種族:地球人 / イノベイド
- 性別:不明(表向きを少年として活動)
- 年齢:外見年齢十代半ば
- 所属:イノベイター
- 資格:ガンダムマイスター(第1世代)
- 主な搭乗機:0ガンダム、リボーンズガンダム
- キャラクターデザイン:高河ゆん(原案)、千葉道徳
アレハンドロ・コーナーと行動を共にする謎の少年。
表ではアレハンドロの忠実な部下のように振舞っていたが、実際は自身の計画のためにアレハンドロを利用しているだけに過ぎなかった。
上述の通り、アレハンドロはあくまで計画の駒として利用していただけに過ぎないのだが、一部の書籍等ではアレハンドロの側近を演じるリボンズ自身も監視していた同じ組織の人間から「楽しそう」に見えたらしい。
なお、かつてクルジスで刹那を救った0ガンダムのマイスターでもある。このときのリボンズと刹那の邂逅は刹那の心に大きな影響を及ぼしたが、実はリボンズの側にも大きな影響を及ぼしたことが後に判明する。
1stシーズンでは彼の正体と計画の全貌はほとんど明かされる事無く2ndシーズンに入るが、2ndシーズンでは一転して彼の正体や企みが次々と明かされる事となる。
その正体は、イオリア・シュヘンベルグの計画の遂行のために造られた人工生命体「イノベイド」の一体であり、彼はイノベイドの中でも最初期に造られたうちの一体である。
当初ガンダムマイスターであった彼は元々人間を自身よりも劣る存在だと認識しており、そんな人類のために尽力することに疑問を感じていたが、やがてその気持ちは不満となり、リボンズが自分以外の存在を見下す傲慢な性格の下地となっていった。
ヴェーダの最高機密レベルである「レベル7」へのアクセス権を持っており、2ndではその力を用いて世界を陰から操り、地球連邦政府の実質的な支配者となり、アロウズを手駒として世界の統一を行おうと画策する。
イノベイドゆえか知略に長け、自分の手を汚さずにひとり高い所から手を下すことを好む。そのため、少年のような外見と相俟って非常に小賢しい印象を与えるものの、その傲慢さ故に予想外の事態が起こると苛立ちを隠せなかったり、自身に皮肉を言った王留美にムキになって八つ当たり同然に手を上げるなど、意外に短気な一面があり、自分を絶対視しているゆえの狭量さも見え隠れするようになる。 マイスターとして使い捨てられる役目へ反抗し、最終的にはイノベイターであろうとする自分の存在意義を求めるなど、イノベイドでありながらその行動原理は皮肉にも自らが見下していた"人間"その物であった。
2ndの序盤はソレスタルビーイングの存在を例によって見下していたが、やがて自分にも知らされていなかったイオリアの巧妙な仕掛けに、たびたび煮え湯を飲まされるようになる。リボンズ自身も負けじと様々な謀略をもってソレスタルビーイングを、そしてイノベイターへと進化しつつある刹那・F・セイエイを自身の存在意義を脅かす者として葬ろうとするが、いずれも失敗に終わり、最終的には劣勢に立たされることとなる。
最終決戦ではリボーンズガンダムに搭乗し、刹那のダブルオーライザーと死闘を繰り広げる。この時の戦闘ではそれまでほぼ無敵を誇っていたダブルオーライザーを大破、純正ドライブの片方を奪う事に成功したが、リボーンズガンダムも損傷。その後双方が機体を乗り換え、リボンズは0ガンダム、刹那はガンダムエクシアリペアIIに搭乗して再び激突するが、最終的には刹那の攻撃でコクピットに直撃を受け、死亡した。
原作では根っからの悪党であるアリー・アル・サーシェス同様に「他者と分かり合う気がない象徴」と扱われており、刹那に討たれる最期の瞬間まで自分以外を許容しなかった。
登場作品と役柄
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- 初登場作品。00が1stシーズンでの展開のため原作同様、表舞台には立たず裏で暗躍する。他作品の人物からはアレハンドロの秘書官と思われている。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- ついに声付きで参戦。ifルートではグレイスと共に版権作品の最後の大敵としてZEXISとZEUTHの前に立ちはだかる。やはり、アムロとのイベントが多い。ゲーム終盤では原作通りリボーンズガンダムに搭乗してくる。パイロットLv90という恐ろしく高いレベルに加えて、全能力が高く、特殊スキルも非常に厄介。エースボーナスも優秀。精神コマンド無しでは攻撃を当てる所か、避ける事も厳しくなっている。なお、シナリオ面では、ヴェーダによる情報統制は物語中盤で人類を越えた存在であるワイズマンやムゲ・ゾルバドス等の介入により滅茶苦茶にされてしまい、またトレーズやルルーシュ達の仕掛けた計画により、世界が大きく変革していく様に苛立ちを募らせていくなど、クロスオーバーに伴う強力な障害が続々と現れるため原作より追い詰められる傾向が強くなっている。特にガンダム系のキャラクターに追い詰められる傾向が強い。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦UX
- 既に死亡しているが、『SEED DESTINY』の戦いが同じ世界で起きている事から、声的にきっとデュランダルとは宿敵関係だったと思われる。
パイロットステータス設定の傾向
全能力値が非常に高く、付け入る隙が無い。
能力値
格闘・射撃・技量・回避・命中が非常に高く、リアル系パイロットの弱点である防御も高い。アムロの上位互換のステータスとなっている。
精神コマンド
集中・直感・直撃・魂といった優秀なものを多く所持。応援は刹那をマイスターに推薦した事や、アレハンドロの専属秘書を演じていた時の事を再現したのだろう。
特殊技能(特殊スキル)
- 天才、極、ガード、サイズ差補正無視、戦意高揚、気力限界突破、気力+ボーナス、2回行動
- シナリオ終盤リボーンズガンダムに乗って登場。ゼロ残留ルートではグレイスと並んで版権系の最終ボスとなる。終盤のボスなだけあり極・天才・二回行動と非常に凶悪な能力を持ち、気力+ボーナスがあるため気力の上昇も早い。広範囲MAP兵器であるGNフィンファング(MAP)を1ターンに複数回放ってくるため、下手に味方ユニットを近づけると一網打尽にされる危険性も。
ただ、底力を持っていない&HPもそこまで高くないと終盤の大ボスにしては粘りにやや欠けるため、ABを取得した刹那であれば魂と覚醒を駆使することで1ターンで落とせてしまうことも。
エースボーナス
パイロットBGM
- 「TRANS-AM RAISER」
- 再世篇にて採用。原曲の再現率の高さから、好評を得ている。
人間関係
- 刹那・F・セイエイ
- 純粋種のイノベイター。リボンズにとっては、かつて助けた相手であり、マイスターに推薦した相手でもあり、因縁の敵でもある。
- ティエリア・アーデ
- ルイス・ハレヴィ
- アロウズの投資者のなかでも最大手となっている。
- アレハンドロ・コーナー
- 彼の右腕として働くが、最終的には裏切る。彼を「器量が小さい」と嘲笑するが、2ndでのリボンズの言動を鑑みると、アレハンドロのことを言えた分際では無い。
- リジェネ・レジェッタ
- 終盤で彼に射殺される。しかし、新たな肉体を得て復活し、サーシェスに射殺させる。
- リヴァイヴ・リバイバル
- アニュー・リターナー
- ヒリング・ケア
- 同体位のイノベイター。同位体ゆえかリボンズに絶対の信頼・好意を寄せている。高河ゆんの漫画では手作りの料理を振舞われていた。同作品ではアレハンドロに嫉妬する女性らしい場面も存在するが性別によるものではない。リボンズは彼を替えが効く手駒としてしか見ておらず、原作では助けを求める声に舌打ちを返している。
- ブリング・スタビティ
- デヴァイン・ノヴァ
- アリー・アル・サーシェス
- 再生治療を施して蘇らせ、部下として雇う。人間を完全に見下していたリボンズですら「ある意味人間の枠を超えている」と評する程の能力の持ち主。
- ミスター・ブシドー
- サーシェス同様にリボンズが「ガンダムと対等に戦えるパイロット」として少なからず認めていた。
- ネーナ・トリニティ
- フォン・スパーク
- 公式外伝『00F』『00I』の登場人物である異常極まりない人間性を持った元ガンダムマイスター。ヴェーダの居所を突き止めようとする彼を一度はまんまと出し抜くも、それも彼の予測の内であり、後に彼から痛いしっぺ返しを喰らう事に。
- イオリア・シュヘンベルグ
- 創造主。
- ビサイド・ペイン
- 公式外伝『00P』に登場する同体位のイノベイド。パターンだけでなく傲慢な性格も同じである。他のイノベイドには無い『ある能力』をもっている。
- レイヴ・レチタティーヴォ
- 『00I』の主人公で、リボンズ・ビサイドと同じ塩基配列のイノベイド。その性格は両者とは全く似つかぬ好青年。ビサイドによって体を乗っ取られるが、フォンの行動によって乗っ取り返す。
- スカイ・エクリプス
- 劇場版と公式外伝『00I 2314』に登場する同位体のイノベイド。『00』本編開始より100年以上前に木星へと旅立った有人探査船「エウロパ」の乗組員だったが…。
- E.A.レイ
- 劇場版に登場したイオリアの友人で協力者。彼の遺伝子を基にリボンズが作られた為、オリジナルと言える人物。フルネームは「エターナル・アラン・レイ」。ちなみにCVは古谷徹氏。再世篇では続編への伏線か、一瞬だけ名前が出ている。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
- アムロ・レイ
- 名義は違えど同じ声で、第2次Z再世篇にて遂にスパロボで初めての夢の共演。ファンからの期待通りクロスオーバーを果たし、対話を繰り広げる。リボンズは彼のことを高く評価していたが、アムロにしてみればリボンズの醜悪なエゴはライバルであるシャアどころの話ではなく、リボンズに対して嫌悪の色を隠していない。ちなみに最終決戦時の戦闘前台詞がメインである刹那より遥かに長い。必見である。
- シャア・アズナブル(クワトロ・バジーナ)
- アムロのライバル。第2次Z再世篇では彼を「アレハンドロと違って金色の機体に乗るだけの器量のある男」と評している。
- レディ・アン
- 第2次Z破界篇ではリボンズに対し、一介の私設秘書官にしては重要な任務を託される姿を疑問に感じている。
- トレーズ・クシュリナーダ
- 第2次Z再世篇のifルートでは彼とシュナイゼルの起こしたクーデターによって連邦の支配権を奪還される。最終決戦で人類の愚かさを放送しているつもりだったが、二人の思惑は対極に位置していたため真意を見抜けなかった(しようともしなかった)。
- ヒイロ・ユイ
- 第2次Z再世篇では最終決戦にてヴェーダの主導権を奪還しようとしたところ、イノベイターでもイノベイドでもない彼によってゼロシステムを用いた手段で逆にヴェーダを完全に奪還され、多大な精神的ダメージを受ける。
- カーンズ
- 第2次Z 再世篇におけるゼロレクイエムルートでは、ゼクスによってホワイトファングを解体されて全てを失った彼を拾い、ZEXISとの戦いに決着をつけた後、巨大宇宙船ソレスタルビーイングの主砲で地球の直接攻撃をして構わないという約束をしている。リボンズにとって、カーンズ程度に一体何の利用価値があったのか、よく分からないものである。
- ガロード・ラン
- 第2次Z 再世篇における戦闘前会話で、ガロードを「何の能力も無い人間」と見下し嘲笑するも、逆に彼から能力の有無でしか物事を図れない狭量さを指摘され苛立つ。ガロードにとってはリボンズも、「歪んじまった奴等」と同一の存在でしかなかった。
- キラ・ヤマト
- 第2次Z 再世篇で敵対。戦闘前会話で彼に「君に僕の考えは理解できないよ」と言うが、彼からはそれ以前に「理解したくもない」と半ば吐き捨てられる。
マクロスシリーズ
- グレイス・オコナー
- 第2次Z破界篇では彼女からのオーダーに従い、ランカとシェリルを拉致する手助けをした。リボンズの高い能力にグレイスは「何故、あの男に従っているのか?」と疑問を抱いていた。リボンズとグレイスの会話は、両者の性格などから狸と狐の化かし合いのようにも見える。
第2次Z 再世篇でも引き続き結託しており、共に人類の支配を企てるのだが、今作のリボンズが外部からの干渉で計画を狂わされたとの同様に彼女もまた、予期せぬ介入により計画を潰される羽目になる。
また、再世篇終盤のゼロレクイエムルートではグレイス撃破後に漁夫の利を狙ってのこのこやって来るため、彼女以上にこすっからい面が目立ち、グレイスは決着時に本来の人間性と最早自分を止める事すらできなくなった悲しみを垣間見せているのに対し、リボンズはそんなためらいもなく追いつめられてなお自分が上位種である事に拘っているので彼女以上に小物感が目立っている。
リアル系
- シャルル・ジ・ブリタニア
- 第2次Z再世篇ではプロローグにて自力で彼の元へと辿り着き、彼に謁見し、世界の支配を任されるが、その狭量さを見抜かれ、冷ややかな目で見られていた。
- シュナイゼル・エル・ブリタニア
- 第2次Z再世篇のifルートでは彼とトレーズの起こしたクーデターによって連邦の支配権を奪還される。
- ワイズマン
- 第2次Z再世篇では彼の引き起こした「ワイズマンショック」によって、大きく計画を狂わされる。また、ワイズマンはリボンズを「これからの過酷な未来を知らず、自分が支配する箱庭に満足してるだけの存在」と評している。
やがて訪れるであろう災厄に対し、自分たちなりに備えようと行動したワイズマンからすれば、ただ自分が世界を支配したいがために力を振るい、ぬけぬけと「神」を気取るリボンズの姿は実に滑稽に見えたことだろう。
序盤から中盤は好き放題に暗躍していたが、後半はそれが仇になってしまい、神を気取る愚かな偶像に本当の神が罰を下しに来るというとてつもなく異様な構図が出来上がってしまった(とは言え、ワイズマン自身は自分を不完全な神だったと言っており、またボトムズ幻影篇PVでも「未だかつて真の神は名乗ったことなどないのだ」と言われているのだが)。
結果、ワイズマンにこれといった手を打つ事すら出来ず、小物感をますます露呈させてしまうことに。
バンプレストオリジナル
- エルガン・ローディック
- 第2次Z 破界篇EDで、ヴェーダの記録から彼が普通の人間では無い事を知り、薬物を投与して自由を奪い監禁してしまう。第2次Z再世編ではエルガンにヴェーダの強制コードを使用されて、その隙を突かれヴェーダを奪還される。ちなみに強制コードを発動させるキーワードは「CHRONO H」、読み方はおそらく黒の英知と思われる。
- クロウ・ブルースト
- 彼とは第2次Z 再世篇での戦闘前会話が最初で最後の絡みとなったが、その際の会話内容からZEXISに所属する各隊員の個人データを詳細に把握していた模様。
- アイム・ライアード
- 第2次Z 再世篇では協力者で、彼にZEUTHの世界の機体の情報を提供され、バイアランやデストロイガンダムなどをMDとして作り上げる。
名台詞
1st
- 「やぁ、覗き見かい?」
- 1stでの初台詞。この声に聞き覚えがあると反応した視聴者は多数。しかし、まさかラスボスになるとは…
- 「そんな気もないくせに…大人は嫌いだね」
- 「アレハンドロ・コーナー、貴方はいい道化でしたよ」
「これはイオリア・シュヘンベルグの計画ではなく、僕の計画になっていたのさ」 - 1st最終回にて発した真意。
- 「そういう物言いだから器量が小さいのさ」
- 直後にアレハンドロをこの言葉でなじる。とはいうものの、2ndの描写を見る限り、リボンズ当人もさして器量の大きい人物には見えないのだが。彼が『人間』というだけでその存在を見下している事が良く分かるセリフでもある。
- 「始まるよ…『イノベイター』。人類の未来が」
- 1stエピローグにて。この言葉が意味するものは…?
2nd
- 「僕はイオリア・シュヘンベルグの計画を忠実に実行している」
「それは人には出来ない。出来るのは僕達、イノベイターだけさ」 - 行動理念の根幹にこの意識がある。しかし、最終的な結果を見ればわかるとおり、イオリア当人はそうは思っていなかった。
- 「黙ってろ。意地汚い娘が…!」
- 自身に皮肉を言った留美に平手打ちを浴びせて。大物ぶっていた化けの皮が剥がれた瞬間。リボンズの声が声なだけに、彼が「ぶった」という事もファンの間でちょっとした話題に。
- 「僕は君を見ていたんだ。MSのコクピットから…」
- 「君は僕に造り出されたことを忘れているようだね? いわば君にとって僕は創造主」
「人類を導くのはイノベイターではなく、この僕、リボンズ・アルマークだよ」 - 中盤でリジェネに対して。人類はもちろん、自分以外のイノベイター(イノベイド)をも同列に見下すリボンズの醜いエゴと異常なまでの傲慢さがこの台詞に集約されているといっても過言ではない。
なお、再世篇ではこのシーンで元々相容れなかったアムロと完全に決裂する事になる。 - リボンズ「それは違うよ。時代の変革期には古きもの、悪しきものを切り捨てねばならない。例えば富や権力を当たり前のように持ち、同種でありながら大衆を上から見下ろす旧世代の考え方とか」
王留美「私のことを仰っているの?」
リボンズ「望まぬとも時代に取り残されていくのさ。君の美貌が時とともに劣化して行くように。華やかかりし頃の過去に固執し、他者を傷つけて安寧を得る。いけないことだとわかっているのにやめることすら出来ないんだ。誰かが諭してやる必要があると思わないかい?」
王留美「それがあなた方だと?」
リボンズ「人間の価値観は狭すぎるんだ。僕らはもっと広い視野で物事を考えている」 - 終盤で王留美に対して。人類全てがイノベイターになると考えていた彼女に対して、辛辣な皮肉を言い放つ。そしてトドメと言わんばかりに「君はイノベイターにはなれない」と突きつけた挙句、彼女を切り捨てた。後に自身もイノベイターではないイノベイドであることが判明する事と合わせて、自らのコンプレックスを表明している台詞にも取れる。
- 「感謝してほしいな。君がその力を手に入れたのは僕のおかげなんだよ?刹那・F・セイエイ」
- 最終決戦にて、リボーンズキャノンを駆り刹那の前に姿を現した際に、恩着せがましくこう言い放つ。蒼月氏のリボンズの増長ぶりを見事に表現した好演が、余計にリボンズの憎たらしさを感じさせてくれるシーンである。
- 「ツインドライヴシステムが自分だけのものと思ってもらっては困るな」
「そうとも、この機体こそ…人類を導く『ガンダム』だ!」 - リボーンズキャノンを変形させ、リボーンズガンダムとしての真の姿を露わにして。
- 「そうさ。そうでなければ、僕が造られた意義がない。存在する意味も!」
- 刹那と切り結びながら吐露した、彼の本心が出た台詞の一つ。イノベイターが出現したら用済みのイノベイドであるリボンズはその運命に足掻き続けたともいえる。
- 「このぉ…人間風情がァ!」
- 0ガンダムに乗り換えた直後、ガンダムエクシアR2に搭乗して現れた刹那に対しての激昂。どうあっても刹那のイノベイター覚醒を認められないリボンズは、エクシアに一撃を仕掛ける。刹那とリボンズの真の最終決戦の幕が上がる。
- 「ふざけるな!!(何様のつもりだ!!)君が覚醒できたのも(何が純粋種だ!)いや、生きていられるのも(何が共に歩むだ!!)僕がいたからなんだ!」
「僕が居たから計画は進行した(僕は救世主なんだ)GNドライヴは僕が一番うまく使えるんだ!!(そのために創られたんだ)なのに純粋種を生み出すための踏み台だと言うのか、僕は!!」
(じゃ、僕は何のために生きてきたんだ―――!?) - 田口央斗版『2nd』(講談社・刊)最終回より最後の一騎打ちでの台詞。背部スラスターからGN粒子を放出しながら上空から舞い降りるエクシアリペア2を見上げる、というかつての自分と刹那の関係を逆写しにしたかのような状況にリボンズは激昂し、自身の弱さを振り払うかのごとく、刹那に戦いを挑む。その様は両の目から血涙を流すほどで、アニメ本編や大森倖三版(角川書店・刊)では見せることのなかったリボンズのコンプレックスが垣間見える。
何気にファーストでのアムロの名(迷?)言を意識した発言が。 - (それがイノベイド(僕)の咎なのなら…)
- 同じく、田口版『2nd』最終回より。イノベイドとしてのコンプレックスが爆発したリボンズに刹那は「共に未来を作ろう」と手を差し伸べるが、リボンズはビームガンを向け拒絶。それに刹那もその意思を問い質しつつもGNソード改を構える。その最後の激突の瞬間に残した独白。 このときのリボンズはおだやかそうな笑みを見せており、対する刹那は驚きの表情を浮かべていた。アニメ本編や大森版、第2次Z再世篇とは異なり、自らの宿命や報いを受け入れて敗北する事を選んだ事が伺える。同時に各メディアと比較しても、最も哀しい最期でもある…。
ちなみに、GNソード改を構えて急行下するエクシアとビームガンを上に向けて構える0ガンダム、というカットはファーストでのラストシューティングのオマージュになっている。
外伝
- 「理想郷じゃないか」
- 『00P』のエピローグにて。自分達(イノベイド)が人間を支配し続ける世界を指して。計画は壮大かの様に思えるが、元々自分が滅びるのを嫌った事が始まりなので、結局小物な存在からは脱却できなかった。
迷台詞
- 「カモォ~ン」
- ドラマCD『COOPERATION-2312』にて、アレな目的で接触してきたブシ仮面に、このセリフとともに逆に男色ネタを吹っかける。中の人が中の人なので「こんなことして大丈夫か?」と作中人物、出演声優、そして視聴者全てに思われることに・・・もちろん、乗せられた武士仮面も、「後でマネージャーとかの関係各所に謝る、作家が!」という旨の発言をしている(無論「作家」は黒田氏を指す)。
スパロボシリーズの名台詞
戦闘台詞
- 「僕が一番うまくガンダムを扱えるんだよ」
- 第2次Z再世篇での戦闘時の台詞。言うまでもなく声優ネタである。
- 「君は自分の力を無駄にしているんだよ」
「アムロ・レイ…君程のニュータイプでも僕には勝てない!」 - 第2次Z 再世篇でのアムロとの特殊戦闘台詞。
- 「ゼロシステムとやらでも、僕に勝つことはできない」
- 第2次Z 再世篇でのウイングゼロとの特殊戦闘台詞。
- 「世界を滅ぼすガンダムは、僕が退治しよう」
- 第2次Z 再世篇でのダブルエックス、∀ガンダムとの特殊戦闘台詞。
- 「シン・アスカ…平和を求めるんなら僕を受け入れるんだね」
- 第2次Z 再世篇でのシンとの特殊戦闘台詞。
- 「キラ・ヤマト…君なら僕のことを理解できると思ったのだがね」
- 第2次Z 再世篇でのキラとの特殊戦闘台詞。恐らく、キラが最高のコーディネイターである事を知っている故この台詞を言っていると思われるが、そのキラに「理解したくもない」と切り捨てられてしまう。
- 「自由、正義、運命…その全ては僕が管理するものなんだよ」
- 第2次Z 再世篇でのキラ、アスラン、シンとの特殊戦闘台詞。なお、前作においてこれを彷彿させる台詞を言った人物がいる。
- 「赤い彗星…君が僕に勝てるはずがないんだよ」
- 第2次Z 再世篇でのクワトロとの特殊戦闘会話。クワトロ側には新録がないのが惜しまれる。
Zシリーズ
第2次Z破界篇
- 「気の強い女性は好きじゃないな」
- 第2次Z破界篇でランカを昏倒させた際、猛然と噛み付いてくるシェリルに対して上述の台詞を発しつつ、彼女にも当て身を喰らわせる。
- 「クロノエイチに関して」
- 第2次Z 破界篇EDにて、エルガンを監禁しあらゆる情報を聞き出そうとしていた際の台詞。
第2次Z再世篇
- 「神にでもなったつもりなんじゃないかな」
「無論そんな事は、この僕が許さないけどね」 - ワイズマンが何を求めて介入行為をしているのかと疑念を呟くリジェネに対して。さながら「神様は自分だ」と言わんばかりのセリフだが、曲がりなりにも襲い来る「災厄」への対策のために行動しているワイズマンとは違い、リボンズは単に相手を「自分が世界の支配者になるための競争相手」程度にしか思っていないため、余計小物臭さに拍車がかかっている。
- 「馬鹿な真似を! それは人間が神になろうとするのと同じ事だ!」
「膨大な情報量はストレスと同じだよ! それが人間に耐えられるはずが…」 - 再世篇黒の騎士団ルート58話にて、ガガの特攻兵器群を止めるコードを見つけるためにヒイロがヴェーダをゼロシステムに繋げるという光景を見てリボンズは「人間にそれに耐えられまい」と嘲笑した。確かにヴェーダをつなげば膨大な情報量が脳内に流れ込み、精神に多大な負担がかかるため、ゼロからも自殺行為にも等しいと指摘された。…が
- 「馬鹿な! そんな馬鹿なことが…!」
「認めないぞ、こんな結果は! 僕は!!」 - ヒイロは人間のままゼロシステムに打ち勝ち特攻兵器の大群を撤退させる事に成功。彼が見下した「人間」に「自分が真の革新者」という自身のアイデンティティーを壊されてしまい、先の台詞とは打って変わって大きく取り乱してしまう。
- 「そうやって人間に仕える為に僕は生まれたんじゃない!」
「黙れ、アムロ!僕はリボンズ・アルマーク!この世界を導くイノベイターだ!」 - 第2次Z再世篇でのアムロとの戦闘前会話。彼からイノベイターの真なる使命と本質を説かれ、自身の存在意義を揺さぶられた事により生の感情を剥き出しにして激昂する。
- 「僕達に未来に進む資格が無いと言うのか!」
- ウイングガンダムゼロとの戦闘前会話で、ゼロシステムは自身のガンダムにこそ相応しいと嘯いた際、ヒイロから「未来を無視するお前にゼロは使いこなせない」と一蹴され激怒する。
- 「気に入らないね…!借金の返済の為なんて理由で、この僕に挑んでくる人間がいるとは!」
- クロウとの戦闘前会話。彼の戦う動機には、リボンズも不快感を露骨に表していた。
- 「その気はないよ!僕はリボンズ・アルマークなんだ!」
- リボーンズガンダムの撃破後、ティエリアやアムロから「そうやって人を見下し続けるからわかり合う事が出来ないんだ」と言われ、返す刀で放った言葉。
富野作品では同じようなセリフを発してた直後に死ぬキャラが何人かいるが、リボンズもその例に漏れることはなかったようで、この直後に刹那との一騎打ちとなり、そして…。 - 「僕は…!僕はぁぁぁぁぁっ!」
- 再世篇での決着シナリオにて、刹那との一騎打ちに敗れて発した断末魔。原作にはなかったシーンである。今作では原作以上にとにかく徹底的に追い込まれた末での敗北であり、リボンズにとっては惨敗そのものであった為か、心境の悲痛さが伝わらない事もない。
搭乗機体・関連機体
余談
- 声優の蒼月昇氏はアムロ・レイ役の声優でおなじみ古谷徹氏だが、『00』の監督である水島精二氏の意向により別名を用いている。
放映中は古谷徹の名は伏せ続けられており、放映終了後のイベントにて初めて正体を明かしている。
また、正体を明かしてからも外部出演等でリボンズ役を演じるときは蒼月昇名義となっている。- しかし名前は変えても声はどう聞いても古谷徹であった為リボンズが登場した時点から既にバレバレである周知の事実であり公式側からも「その演技力から将来を嘱望された期待の超大型新人」「1stガンダムの大ファンであり、その主役を務めた古谷徹に憧れて声優を目指す」などあからさま過ぎる紹介文でありネタにされている。
- 劇中で死亡こそしたが、彼の「肉体は器でしかない」という発言通り、彼の意識はヴェーダ内に残されているので蘇生が可能となっている。しかし、ティエリアとリジェネがヴェーダを掌握している為、余程の事が無い限り蘇生は不可能となっている。
- なお、意識のみの存在となった彼はヴェーダ内である夢を見ており、その夢に出てきた刹那と対話する。最初こそ刹那に対し、恨み全開で色々と言うものの、最終的には自身も「イオリアの望んでいた子供達」の一人である事に気づき、刹那と完全に和解。終わりには刹那と共に花畑にいる姿が見受けられた。
- 自分を絶対者として信じ、自分以外の全てを見下した傲慢な思想。そして、それを根底から覆され精神的に追い込まれていく様はガルーダや次大帝プロイスト、ハザル・ゴッツォ等に通じるものがある。