スーパーコーディネイター

スーパーコーディネイターとは、『機動戦士ガンダムSEED』に関連する用語。厳密には『機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY』で初めて使われた用語であり、『SEED』本編でこの用語が使われた事は無い[1]

概要

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遺伝子操作によって能力を高められて生まれてくるコーディネイターだが、遺伝子操作技術も完全な物ではない上、母体という不確定要素に依存して出産される人間である以上、必ずしも全てが操作された通りに生まれてくるとは限らない。このため、コーディネイター技術が普遍的になってくるにつれ、わが子を「デザイン」して出産したものの、望み通りの容姿・能力ではなかったために養育を放棄してしまうと言う問題が目立ってくる。時には能力が望みどおりではないどころか、操作した遺伝子が思わぬ不具合を起こしたかのように、先天性の盲目等の遺伝子疾患を抱えて生まれてくるケースさえ有った。

こういった諸問題を解決するための手段として、母体と言う不確定要素を排除するため、人工子宮によってデザイン通りに生まれてくるようにしようと言う発想の元に開発が進められた技術である。

つまりスーパーコーディネイターとは「必ず事前の設計通りに誕生するコーディネイターと、それを生み出す技術」の名前だったのだが、開発者であるユーレン・ヒビキ博士はいつしか「完全に予定通りの子を誕生させる」事から「最高の能力を持った子を誕生させる」事を目指して研究を進めるようになる。アル・ダ・フラガ(ムウの父親)等の支援を受けて夥しい数の失敗犠牲の末に、人工子宮は一応完成。唯一の成功例としてキラ・ヤマトが誕生した。

ヒビキ博士の思想の変化や、成功例がキラただ一人である事から、スーパーコーディネイター=単に「最高の能力を持って生まれた」と認識・演出される事が殆どで、設定に詳しくない視聴者の間では「スーパーコーディネイター=超越した才能を持つ者=あらゆる分野で最強」という誤解が定着してしまっているようである。しかし、実際には才能を引き出すための努力や鍛錬が不可欠であるので、そのような事態にはなりえない[2]。とは言え、クルーゼが「それが誰に分かる!? 何が分かる!? 分からぬさ、誰にも!」とキラに言った通り、作品外はおろか作品世界内においてもそれを理解できる人間は少ないのが実情であり、「スーパーコーディネイター」や「最高のコーディネイター」という呼び名こそが理解できていない証左であろう。

さらに言えば、スーパーコーディネイターとしての力ばかりが悪目立ちしてしまい、性格面での善悪・精神面の頑強さ・幼少期の環境や過程での変動などの遺伝子調整では対処できない部分はコーディネイター同様に蔑ろにされがちである。スーパーコーディネイターだからと言って聖人君子になれるわけでもなく、両親の養育方針や親友との交流の影響からか戦争に対する忌避感が強く育っている。そんなキラをギルバート・デュランダルは遺伝子解析の観点から「あれだけの資質、力だ。彼は本来戦士なのだ。モビルスーツで戦わせたら当代彼に敵う者はないと言うほどの腕の」と開花させるべき才能は戦うことと語っている。さらに、「彼がもっと早く自分を知っていたら、君達のようにその力と役割を知り、それを活かせる場所で生きられたら。彼自身も悩み苦しむこともなく、その力は称えられて幸福に生きられただろうに」とスーパーコーディネイターとしての力を燻ぶらせていると嘆いている。

特殊スキル『スーパーコーディネイター』

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スーパーロボット大戦Y』にてキラ・ヤマト専用の特殊スキルとして初実装。効果は「SEED発動時、最終命中率・最終回避率・クリティカル率が+10%され、与える最終ダメージが1.1倍になる」。

SEEDの効果に最終命中率・最終回避率・クリティカル率アップが含まれているため底上げに加えて与ダメージ上昇効果となっており、第2次Z以前のSEEDの効果の再現となっている。

関連人物

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キラ・ヤマト
開発者の実子にして唯一の「成功例」。ただし、本人はその事に関して否定的である。
カナード・パルス
開発過程で生まれた「失敗作」。故にキラに対して強いコンプレックスと敵愾心を抱いているが、ある人物との出会いを経て克服する。
なお、この「失敗作」に関しては、「成功例」に対して明確に何が劣っているのか明言されたことは無い。キラと言う「成功例」の実態も確認できない状態から、「失敗作があの実力なら成功例はもっと高い実力がある」と杜撰な判断による部分が大きい。
ラウ・ル・クルーゼ
開発者が研究開発資金を欲して創り出した出資者(アル・ダ・フラガ)のクローン。しかしテロメア遺伝子の減少短縮問題を解決できず余命が短い「失敗作」として生み出され、故にそれを招いた人類の競争を憎悪し世界を滅ぼそうとする思想に至る。
ユーレン・ヒビキ
開発者。キラとカガリの実父。SRW未登場。
ヴィア・ヒビキ
ユーレンの妻。キラとカガリの実母。SRW未登場。
ギルバート・デュランダル
直接的な関係は無いが、遺伝子工学の権威としての知見から「戦士の才能」と評価した。
アウラ・マハ・ハイバル
初対面のはずのキラに対して嫌悪感を見せており、「アコードの出来損ない、失敗作」と罵っている。

関連用語

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アコード
『FREEDOM』におけるコーディネイターの次の進化人類(デザインヒューマン)。上にも述べた通り、アコードの開発者であるアウラはスーパーコーディネイターであるキラを「アコードの出来損ない、失敗作」と罵っている。
ただし、新人類としての生を受けたアコードとは開発目的が異なっており、端からアコードの代替品にはなり得ない。

スパロボシリーズでの関連人物

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ホシノ・ルリ
V』では、キラと同様数少ないスーパーコーディネイターの成功例。

余談

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  • 福田己津央監督は『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM メカニック&ワールド』において以下の見解を語っている。
    • 私は一回も使ってないんですよ。キラは特別なコーディネイターじゃなくて「最高のコーディネイター」と言ってるだけで、じゃあ何が最高なのか、ということも別に何も言ってないんですよ」
    • 「スーパーコーディネイターについては、そういう概念はないじゃないかと思います。第一、何がスーパーなのかわからないですからね。ただ遺伝子の調整の精度が上がるだけです」
    • 「その調整も何を元に設定していて、MAX値をどこにもっていくんだという話になります。そもそも遺伝子なんて、複数の要素が合わさって一つの状況ができていくわけですから、一部分だけ強化してもどうにかなるものでもないでしょう
    • 「そうやっていくと最高のコーディネイターというのは比較的汎用性が高い、一律にスペックを全部上げた感じにしかならないと思うんですよね。そうであれば性格だってむしろ普通の人のメンタルと変わらなくなるでしょう。でもそれをもって“スーパー”なのかといわれると疑問ですよね」

資料リンク

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脚注

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  1. 劇中ではクルーゼが「最高のコーディネイター」と言った呼び方をしている。
  2. キラの例で言えば、彼の専攻であり趣味でもあったプログラミング、及び必要に迫られて習得したMS操縦で才能を開花させている。一方で身体の鍛練は疎かにしがちであったためか、ナチュラルの少女であるカガリに腕相撲で一度も勝てなかった。キラ自身もコーディネイターであっても初めから何でもできるわけではないと努力や鍛錬が必要であることは原作で発言している。