ジロン・アモス

2015年1月11日 (日) 21:45時点における110.66.209.245 (トーク)による版 (→‎ガンダムシリーズ)

ジロン・アモス(Jiron Amos)

鉄の爪と呼ばれたロックマン(採掘者)の息子。
両親を殺したものの三日間無事逃げおおせたティンプに対し、三日の掟(犯罪を犯しても三日間逃げ延びたら無罪放免という、イノセントの定めた理不尽な掟)を無視して執着。彼を両親の仇として追いまわし、ウォーカーマシンザブングルを盗み出しての復讐を試み、アイアン・ギアーと出会う事となった。

細かい事は一切考えない剛胆で行動力旺盛…というより行き当たりばったりな性格。また、正直かつ一本気。他のシビリアン系登場人物たちと同様に不屈の精神力と強靱な生命力を誇るが、下品で粗野、無教養、意地汚く悪食でもある。根は明るく、単純ゆえにコロっと騙されたり、微妙な女心が理解できなかったり(決して無神経なわけではなく、父の教えもあって女性には優しい)といった愛すべき素養を備える。

前述のティンプへの復讐にしてもネガティブな動機づけではなく、「子供が駄々をこねた」ような面が多分に見られる。猪突猛進そのものの彼の行動は必然雪だるま式に周囲を巻き込んでいくものであり、彼の行動を軸に全ての動きが起こっていくところはまさしくアニメ作品の主人公。周囲の人々もその真っ直ぐさには概ね信頼を置いていた。

「コンパスで書いたんじゃないのか」とも言われた、全てが丸で構成された容貌が特徴。ライバルキャラ(?)のホーラなどからは「ドマンジュウ」(土を盛り上げて作った墓のこと)やら「メロン・アモス」やらと罵られている。その容貌と個性が最後までコメディ路線を貫く原動力となる。

当初はティンプを追い両親の仇を討つ事が唯一の目的であったが、イノセントの掟がシビリアン管理のために勝手に定められたものだということに次第に気づき、イノセントの支配から自由を勝ち取ることを決意する。本人はただその目的のために思うまま突き進んでいただけだが、自然と彼の周りに抵抗組織としての体裁が整ってしまい、アイアン・ギアーともども抵抗組織ソルトの旗頭のようになってしまった。

なお、原作で乗っていたザブングルは翼の無い方であり、中盤で大破させた後ウォーカー・ギャリアを奪取して愛機にした。その追加武装にしても勝負に勝って奪い取る(バズーカ)、道ばたで拾う(ブーメランイディオム)、飛んできたのを投げ返す(ICBM投げ)と豪快なエピソードが多い。

愛用銃は、史上初の複列弾倉システムを取り入れた名器として名高いFN ブローニング・ハイパワー。原作OPでこの銃を華麗に捌くジロンの姿は、非常に男前である。

登場作品と役柄

αシリーズ

スーパーロボット大戦α外伝
初参戦作品。彼が主人公である『ザブングル』は、『∀ガンダム』と並んで未来世界の世界観を構成する中心作品の一角を占めているため、物語への関わり方という面ではα外伝全体の主役級と言っても過言ではない。
能力的にはエース級のニュータイプと比較すると若干は劣るが、ガッツを発動させれば彼ら以上の働きを見せることもある逸材。ひらめき集中を持たないのが弱点であるが、前述のガッツを発動させたり、ザブングルウォーカー・ギャリアが2人乗りであることを生かしてサブパイロットの精神コマンドで補えば問題ない。ウォーカー・ギャリアの攻撃力との併用から、強力な一撃を決める戦い方も可能。

Zシリーズ

スーパーロボット大戦Z
イノセントとの戦いの終結後、エルチと共にアイアン・ギアーで運び屋を営んでいた。しかし、事業は大赤字で困窮に喘いでおり、旧知のランドの誘いでエクソダス手伝いの仕事を請け負ったことから一連の事件に巻き込まれていく。バルチャーゲッコーステイト、エクソダス主義者といった無頼漢の集団であるランドルートの一翼を担う。
直感迅速と使い手のある精神コマンドばかりを修得し、超強気の性格、基本二人乗りの機体(ギャリアを含むWMはトラッド11を除く全てがタンデム仕様)で全員がメインパイロット扱い(PPによる育成が可能)であるため、小隊長はもちろん小隊員としても良好。ただし、終盤は出撃小隊数が制限され、宇宙がメインとなるせいでやや力不足となってしまう。経過ターンを気にしなければ、補給機能を持つトラッド11への乗り換えを利用してLv99まで育成可能。中断メッセージで自虐ネタをやってくれる。
第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
カラミティ・バースにより暗黒大陸へ次元転移してくる。相変わらずのタフな生き方は、別世界ですら変わる様子はない。似たような生き方をしているカミナグレン団のメンツとは気が合ったようで絡む機会が多い。
残念ながら、乗機固定・サブも固定なのでチルやサンドラットのメンツは育成できず、ICBM発射施設は向こうに置き去りなので装備されていない。
第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
ICBMをカミナシティから調達した。

関連作品

バトルロボット烈伝
α外伝より数年前のゲーム出演作。アムロに続き、ウルズ世界に転写されて現れる。
原作よりギャグ描写は抑えられているが、それでもティンプを発見するや、マップ上の移動ルートをいきなり無視して動きだし追いかけ回すなど、破天荒な行動はそれなりに再現されている。
リアルロボット戦線
敵パイロットとしても登場し得る。

パイロットステータスの傾向

能力値

主人公らしく高目安定の能力。技量は低いが格闘が高く、さらにSPまで高い。

精神コマンド

いちおうリアル系ながらスーパー系のようなラインナップだがを持ち、ウォーカーマシンは改造による伸び幅が大きいために最大火力はスーパー系にも引けを取らない。

α外伝
ド根性必中気合熱血幸運
ウォーカーマシンパイロットでは魂を唯一覚える。隣接して放つ魂ICBM投げは作中でも最上位の破壊力。ひらめきが無いため、サブパイロットで補いたい。
Z
ド根性迅速直感気合
迅速の存在により小隊員としても優秀。直感により防御面も向上し、非常に使い勝手が良い。
第2次Z
ド根性加速直感気合鉄壁
迅速は加速にランクダウンしたが、鉄壁が追加された。これで特攻をかける場合も安心だが、そもそもギャリアは弾数に難があり、ジロンは射撃より格闘のほうが得意なのであまり特攻向きではないのが難点。まずはBセーブを養成しよう。

特殊技能(特殊スキル)

α外伝
ガッツ援護
能力的には「強め」程度のパイロットだが、HPが25%を切ってガッツが発動すれば恐ろしく強くなる。その姿はまさにイノセントが望んだ「生きる強さ」を体現する存在。
Z
底力L2~L9 戦意高揚 援護攻撃
α外伝からガッツを抜いて底力、戦意高揚を入れ、援護が援護攻撃になった構成。ガッツを失ったが底力が最大レベルまで成長し、乗機も1・2発の被弾が前提のため、やはり追い込まれてからが勝負。
第2次Z
底力L7 戦意高揚 援護攻撃
Zとほぼ変わらないが、底力レベルは成長しないので使うならばL9にしておくこと。ただし、破界篇ではエースボーナスと底力の相性が悪いので、邪魔ならば上書きも視野に入る。

小隊長能力

Z
小隊全員に「戦意高揚」の効果

自身で戦意高揚を持っているため、毎ターン気力が+4される。

固有エースボーナス

第2次Z破界篇
HP30%以下で自軍フェイズ開始時に『根性』がかかる。
このボーナス設定は、残念なことに彼の底力を最大限に生かしづらくなっている。せめて条件が気力なら単純にHP回復(中)と考えられるのだが、小破ではかからず、瀕死になってさあ行くぞ! というところでかかるのでは、逆に迷惑である。
第2次Z再世篇
HP30%以下で与ダメージ1.2倍。
破界篇から変更され、底力との相性が非常に良くなった。

人間関係

カーゴ一家

エルチ・カーゴ
カーゴ一家の後継ぎにしてアイアン・ギアー艦長。一応の雇い主。
カーゴ一家の主導権争いやら、イノセントへの対応を巡る対立、洗脳による敵対などいろいろあったが、最終的には彼女と結ばれる。
ラグ・ウラロ
盗賊団サンドラットのリーダー。腕を見込まれる。共に戦うパートナー的間柄で好意を寄せられる。
チル
仲間。ギャリアを愛機としてからは良き相棒。ジロン曰く『将来はいい女』
ブルメ
仲間。アムロカイに酷似した関係で皮肉を言われてからかわれる。
ラグを巡っては一方的にライバル視されるが、ジロンの方も「ブルメがラグに気があるキャラクターなので、いつも一歩引いてる感じ」(ザブングルのムックでのジロン役・大滝氏の発言)と意外にも気にしている。
ダイク
仲間。性格が似ており気が合う。決定的相違は主人公と脇役にそれぞれ徹していること。
コトセット・メムマ
アイアン・ギアーのメカニック兼副長。次第に強い信頼関係で結ばれるも、その性格には閉口している。
ファットマン・ビッグ
エルチの忠実な僕。エルチを巡っては恋のライバル(?)

ソルト

カタカム・ズシム
SRW未登場。ソルトのリーダーで、当初からアイアン・ギアーをソルトの旗艦とする。
色々と出しゃばる彼に反発しており、仲間を見捨てたりする等の稚拙な作戦ばかりを行なう彼に激怒して、しばしば対立する事になる。
トロン・ミラン
第27話に登場したソルトの女戦士。バズーカを巡って生身とウォーカーマシンで決闘を繰り広げたが流石のジロンも圧倒された。ホーラの登場で共闘するが、結局その戦いで死なれる。
ビリン・ナダ
ソルトの女戦士。原作では当初こそカタカムを支持していた彼女と反目する事もあったが、後に仲間となり少々気のあるような様子を見せている。
マリア・マリア
惑星ゾラで慈愛と非暴力を説いた伝道者。他の連中と同様に奇人扱いした。やはり、好意を寄せられる。
メディック・コルト
第1話では彼に怪我を治療して貰うが、治療費を踏み倒す。ソルトのリーダーになった後は、参謀役としてジロンを支えた。

ブレーカー

ティンプ・シャローン
両親の仇。真のライバル不屈の精神力と打たれ強さは実力伯仲。
キッド・ホーラ
アイアン・ギアーを追い出されたタレ目。ライバル気取り。低次元な罵り合いを繰り広げる。
グレタ・カラス
豊満な年増女。ティンプとは逆に夫の仇とつけ狙われる。
ビックマン
死の直前の彼からイノセントの危険性を伝えられる。

イノセント

アーサー・ランク
イノセントの好青年。正直さと行動力を見込まれる。ジロンに好意を寄せる女性陣(エルチ、ラグ、ピリン、マリア)は、揃いも揃ってアーサー様の大ファンであるため、最も強力な恋のライバル。
ビエル
イノセントの一級司政官。ジロンとその仲間を未来を切り開く新たな人類として期待し、様々な試練を与える。
ドワス
イノセントの二級司政官。ビエルとは違い、ジロンやアイアン・ギアーの面々を危険視して当初から排除しようとした。
カシム・キング
敵対するイノセントの頂点。アーサーの死で彼に対する怒りが頂点に達する。

他作品との人間関係

ガンダムシリーズ

アムロ・レイ
Zでは大戦の英雄として尊敬してもいたが、カイメラの引き起こした対立では雇われ軍人として軽侮する。もちろん、後に和解しており、終盤にグエンから黒歴史でアムロとクワトロの私闘で地球が死の星になったことを聞かされた際も「アムロさんもクワトロさんもそんなことするもんか!」とグエンの言葉を否定した。また、彼とはSRWシリーズの前にバトルロボット烈伝リアルロボット戦線で共演している。
カミーユ・ビダン
α外伝では、イノセントによって攫われたエルチが別人のように豹変してしまった事に困惑していた際に、過去に同じような経験をした彼から、エルチは精神操作を受けたのだろうと講釈される。
Zでは、何者かの謀略によってZEUTHに内部抗争が起こり一時的に敵対。ニュータイプである彼には、テクニックでは勝ち目はないと踏んで勢いで勝負しようと意気込む。
キラ・ヤマト
Zでは何度か共闘しており、オーブ戦での彼の登場に、彼が生きていたことを素直に喜んでいた。キラに対して自軍のキャラが糾弾するシーンが多いZ作中でも、ジロンは逆に「キラは仲間である」という認識を持っていることを表すシーンが目立っており、「細かいことは気にしない」という彼のおおらかな性格をよく表している。
ガロード・ランロラン・セアック
α外伝やZで共演し、いずれの作品でも仲が良い。基本、両者とも前向きで逞しい精神の持ち主。
シャギア・フロストオルバ・フロスト
Zではジロン達シビリアンを自分達と同じくデスティニー・プランの犠牲者とし、自分達の憎悪への理解を求められるが、ジロンは自分達の境遇を恨む事なく、彼らの憎悪を否定した。
アグリッパ・メンテナー

スーパー系

剣鉄也
α外伝では共に未来編序盤における数少ない主人公クラスなので二人に関連したイベントがいくつかあり、鉄也と甲児の対立も心配していた。
一転、後続作品のZではルートが異なるため、殆ど絡む事が無い。
兜甲児
Zでは共に直情径行型の性格である点を衝かれ、カイメラの情報操作にまんまと踊らされて全面衝突に発展。ただし誤解と判明してからもあっさり和解した。
α外伝では鉄也程絡みは多くないが、二人の仲を心配していた事がラストで明らかになっている。
アポロ
Zでは出会って早々と意気投合し、友人同士に。トカゲの肉から始まった縁で、劇中食い意地では一二を争う食いしん坊でもある。ランドルートにおける勇者の印入手イベントでは、グルメぶりを遺憾なく発揮する。
カミナ
第2次Z破界篇では食い物を通じて彼と意気投合する。周囲から「世界のルールを変える男」という彼との共通点を指摘される事も。
ニア・テッペリン
そんな食いしん坊であるジロンでさえも、ニアの手料理を食った時は「痛い」と取り乱した。

リアル系

ロイ・フォッカー
α外伝で、口論の末出て行ってしまったラグの行動に困惑しているジロンへ、酒を飲みながらラグを連れ戻す為の秘策を伝授した。
ホランド・ノヴァク
カリスマ性とリーダーシップを認めるものの、Z中盤での荒れっぷりには、ガロード達と同じくジロンも腹立たしさを隠せず反目する。
第2次Z破界篇での平行世界の彼が、終盤でインペリウムと決別する旨を述べた際には、「全力を尽くして世界を守れ」と檄を飛ばした。
レントン・サーストン
Z中盤ではホランドの理不尽な振る舞いから庇い、家出の際には探しに行く。

バンプレストオリジナル

イーグレット・ウルズ
α外伝のコミカライズ作品『鋼の救世主』では、アンセスターとの決戦でマシンナリー・チルドレンである彼を圧倒していた。
ランド・トラビス
Zではイノセント打倒の頃からの盟友。マインドやノリも近しく、共に飲んで食って騒げる仲間。

名台詞

「まだ…生きてる…」
第1話より。サンドラット団とブレーカーとの戦闘が行なわれている中で目覚めた際の台詞。
「すっごい! まるで人間並みのうごきじゃないか!」
ホーラが搭乗するザブングルの動きを初めて見た際の感想。
「そんな事ないよ! それは自分に正直じゃない! ティンプって奴があんな奴じゃなけりゃ、エルチの親父さんだってあんな目に遭わなくて済んだんだよ」
「俺は自分の思うようにやりたいんだ!」
第4話でエルチの父親であるキャリングがティンプの謀略に巻き込まれて死亡した後、「ジロンが三日の掟を破ってティンプにこだわらなければエルチの父親も死ぬ事は無かった」とジロンを責めるブルメダイクへの反論だが、結局はラグに冷たく否定されてしまう。
「何故…こだわっちゃいけないんだ…?」
上の台詞をラグ達に否定され、父の死に涙を流すエルチを見ての台詞。α外伝ではDVEで再現されている。
「あんたは人を自分の気分に従わせようとしすぎるんだ! 俺達は生きたいように生きる!」
第5話より。キャリングの死後、エルチに結婚を迫って強引にカーゴ一家の後継者となろうとしたホーラと対決した際の台詞。
「俺達はイノセントに飼われている羊じゃないんだ! 奴らの勝手にされてたまるか!」
イノセントのドームで問題を起こしたジロン達を問答無用で殺害しようとしたイノセント側に対し、徹底抗戦の構えを見せた台詞。
この後ドーム内で大暴れしながらもビエルの取成しで事無きを得たが、最初のイノセントに対する明確な反抗となる場面。
「ちょっと重過ぎるかな……大丈夫! ザブングルは男の子!」
ティンプのいるPポイントに乗り込む為、ザブングルをフル装備にした後の台詞。『重装備だけど平気だ!』という意味。
「一宿一飯の恩を裏切っちゃいけない、それは掟と別なんだ!」
「親父がそう教えてくれた。女を大事にしろって事もさ」
第18話で家出をしたエルチを探そうとするジロンに反発したラグへの台詞。
「タレ目がよくもやったな!」
ホーラに捕まった際、何かとちょっかいをかけてくるホーラへの罵倒。ホーラからは「ドマンジュウ」と返される。
「泣いて気が済むんならどっさり泣くんだな、エルチ」
第19話ラストで惚れたエル・コンドルを失い、悲嘆に暮れるエルチを慰めた際の台詞。ジロンの優しさが出ている一シーンだが、ラグはこれに嫉妬して家出をしてしまう。
「倒れるな! いいか! 倒れちゃ駄目だ! 倒れたら、今日以上にラグは卑怯者になっちまうんだぞ! 倒れるんじゃない!」
第22話でホーラ側に付いたラグを助けた際、悪態をつくラグに激怒して涙を流しながら彼女に平手打ちを連発し続けた際の台詞。
「サブキャラだからなブリッジに行ってよ」
敵の攻撃の際、仲間へ次々と指示を出す中、自分の役割はと聞いてきたダイクへの暴言。確かにダイクはサブキャラではあるが、かなり失礼で流石のダイクもムッときている。
「男は顔じゃない! 数でもない!」
ソルトのリーダーであるカタカム・ズシムがアジ演説を行なった際、多くの支持者を得ている事に驚いたアイアン・ギアーの面々に対する台詞。
「こんなバラバラじゃ勝てる戦いも勝てないんだよ! どいてくれよ!」
勝手にウォーカー・ギャリアの砲塔を動かそうとするビリンに対しての台詞で、稚拙な戦いしかできないソルトへの怒りもあるのだが、一方でブルメの離反やエルチを救い出せない焦りも強く出ている。
「ドンパチなんてのはな、やってる最中にやる事はどんどん変わるんだよ!」
自身の失態で戦力を失いながらも敵の追撃と敵側の拠点であるHポイントへの突入に固執するカタカムへの批判。
「メロン・アモス!? もうお断りだ! あんたの顔なんかみたくない! 俺は一人でエルチを助けに行く!」
上の台詞の後、ジロンを「メロン・アモス」と罵倒したカタカムへの反応で、ジロンの丸い顔にメロンの絵が一瞬写る。
α外伝ではカタカムが登場しない為、ホーラがメロン・アモスと罵倒する役割を担い、顔がメロンの絵になるのも再現されている。
「ラグの方がおかしいよ! もしエルチがビエルの言うように何もかも忘れちゃったならむしろ俺達の手元に帰させてやんなくちゃ可哀想じゃないか!」
ソルトと共に一丸となって戦う事をジロンに必死に説得するラグに対し、涙ながら彼女の頬を何度も張った際の台詞。
「美形キャラを見るとすぐこれだ」
ザブングル屈指の美形キャラであるアーサー・ランクに一目惚れしたラグに呆れて。ただし、ラグの場合これまで惚れた男性キャラに美形はいなかったりする。
主人公だからね!」
ザブングルの作品性を上手く表現したメタフィクション的な台詞。ジロンはこの手の台詞を良く吐く。例えば…
「そんな簡単に死ぬかよ! アニメでさ!」
最終決戦にてICBMを受け止める前に言ったメタフィクション的な台詞。人が死なない、いわゆる『白富野』ならではの熱い台詞である。
…ただし、ザブングルの場合はメインキャラ・レギュラーキャラに死人がいないだけで、1話限りのいわゆるゲストキャラは毎回ばったばったと死んでいる。
「そんな台詞は死んでから言えー!」
ICBMを受け止める直前にラグに向けて言った台詞。早い話、『お前は生きてるんだから、弱気になるな!』という意味である。よって、『死んだら言えない』というツッコミは無粋である。
「うわ! 馬鹿よせ! 当たったらどうするんだよ!!」
ICBMを持ち上げているギャリアに向けて砲撃したホーラに対して。スパロボでは回避したときにこれを言う。
「エルチ…俺だって、エルチの手足と目の替わりぐらい出来るぜ?」
最終話ラストでのエルチへの実質的なプロポーズとなる台詞。
「美形に悪者はいないんだろ?」
劇場版でアーサーを救い出した際、本当に味方なのかと疑うダイクへの台詞。
美形の悪役キャラは昨今のロボットアニメ等では別に珍しくないのだが、少なくともザブングル作中ではホーラも二枚目半的なキャラなのでジロンの言う事は間違ってはいない。

スパロボシリーズの名(迷)台詞

αシリーズ

「わかるさ。俺だって、次にティンプを見つけたら…また突っ走ってしまうかも知れない」
「でもさ、仲間を見捨ててまで…とはもう思わないよ」
α外伝より。一人プリベンターを出て単独行動を取ろうとする鉄也に釘を差した台詞。彼としては比較的シリアスな言葉で、鉄也自身はティンプを追いかけるジロンなら自分の行動を理解してくれると思っていたが…。
「あばよ、鉄也…。もう甲児とケンカするんじゃないぜ」
α外伝の難ルートラストで未来組が未来世界と帰る際、最も関わりが深かった鉄也にかけた言葉。
「何言ってんのさ!」
「マシン何とかって言ったってちょっとぐらいそのマシン動かすのが上手いってだけだろ!」
α外伝のコミカライズ作品『鋼の救世主』より。アースクレイドルでの決戦にて、人間を「地上をはいまわる虫ケラ」と見下していたマシンナリー・チルドレンウルズに対して。
「オレたちシビリアンも作られた人間らしいけど……だからと言って人を見下したりはしないぞ!! 泣いて笑ってケンカしてまた仲直りして力一杯生きていくんだ!!」
こちらもα外伝のコミカライズ作品『鋼の救世主』の場面より。自分達シビリアンもマシンナリー・チルドレンと同様に新人類として生み出された存在であることを自覚しつつも、自身の能力に自惚れて人間を見下すウルズを真っ向から否定した。なお、この時のジロンのハンドル捌きは必見。

Zシリーズ

「番組はとっくに終わったってのに、よくやるよ、まったく!」
Zより。キッド・ホーラと久々に再会・交戦し、「今日から主人公は俺だ!」と言ったホーラに対して。
Zシリーズでのザブングルは原作終了後状態での参戦であることを指したメタ視点全開の台詞で(まあ、厳密に言えば劇場版の世界だが)、ザブングルの作品性を上手く捉えていると言える。
「あいつのやられ役っぷりは、年季が入ってるからな」
「それぞれの旅、それぞれの事情」でホーラを撃墜した際、「爆発前にあれだけ台詞が言えるのは凄い」と感心するエルチに返して。そういう問題ではないのだが、そんなメタ的な発言で済ますのもザブングルらしい
「ホランド…俺はあんたの事をリーダーに相応しい男だと認めていたつもりだ…」
「だけど、最近のあんたはおかしいぜ。あんたに憧れていたレントンが幻滅するほどにな」
Zより。ホランドの中盤の身勝手な態度や暴行に、さすがのジロンも失望していた。いつも豪快なだけではないとはいえ、この諌めるような台詞は彼にしてはかなりシリアスなもの。
「俺達のアーサーさんが嫌な目に遭わされたんだからな。その代金代わりだ」
「発射のコントロールはギャリアから出来るようにしておいた」
Zより。ヘブンズベースに配備されていたICBMのコントロールを乗っ取った時の台詞。『追加武装を手に入れる為』と考えると少々ご都合主義ではあるが、大胆不敵で豪快なジロンらしさがよく表れている。
「お前なんか俺の人生の途中に現れた石ころみたいなもんだ! だから、とっとと片付けてやる!!」
Zより。ラストバトルにおいて、自身を「ラスボス」と呼称するメタフィクション表現でザブングルとクロスオーバーを図ったジ・エーデルに対して放った台詞。彼すらを痛快なまでに一蹴する。
そう、ジ・エーデルはZの「ラスボス」であっても、Zシリーズ全体で見れば、ジロン達に立ちはだかる「ただの石ころ」に過ぎないのだから。
「うおおおっ!食うぞ!食い尽くしてやる!!」
「トカゲもヘビも納豆も!鬼だって食ってやる!!」
ZSPDに於ける百鬼帝国との戦闘前会話。食料の供給源を断ち、散々ハングリーな思いを味わわせてくれた怨敵へ突貫するが、興奮のあまり捲くし立てたメニューの中に「鬼」まで含めた事で、チルから「食べたら角が喉に引っ掛かる」とのツッコミを頂く事に。
「よし…分かった!じゃあ、お前が倒される歴史だけ繰り返してやる!」
「行くぞ、亡霊!墓場から甦ったんなら、もっと深くまで埋めてやるからな!」
ターンXとの戦闘前会話。飽くまでも黒歴史の到来を渇望し、ジロンからの糾弾にも「歴史は繰り返すという言葉が有る」と屁理屈を垂れるギンガナムの不敵さに堪忍袋の尾が切れ、転生する時代を間違えた「亡霊」の埋葬人役を買って出る。
「おい、ブラックオーバーマン!お前のやってる事は、イノセントの支配と同じだ!」
「大昔に決めたルールで、訳も分からないまま縛られるのは沢山なんだよ!」
「この時代は今生きてる人達のものだ!大人しく穴の中へ帰れ!」
XAN-斬-との戦闘前会話。自分達の与り知らぬところで、一方的なルールを設定したエグゼクター開発者への怒りをブチ撒けるが…。
「どうしてもやるってのか!?この石頭!」
「だったら、こっちも退かないぞ!俺だって人間を信じてるんだ!」
「行くぞぉ!もう黒い歴史は要らないんだ!」
直後、無言を貫くXAN-斬-のリアクションに痺れを切らし、人類の存亡を懸けた大勝負に打って出る。
「大事な事は仲良くなった理由じゃない。それをずっと続けていく事だと俺は思うな」
ZEXISに集う各勢力が「仲間」として機能している現状について、「共通の敵がいるから」との現実論を述べたロシウ達への返答。ジロンの前向きな発言に、シモン赤木らも同意する。
「ホランド! 世界を守りたければ、お前も戦え!全力で!」
南極でのイマージュとの決戦でアイムとの協力関係を断ち、ZEXISと共に戦う意思を告げたホランドへ檄を飛ばす。
アイム「このような戦いは無駄です。一週間後に巨大な時空震動が起きて、全ては無に帰すのですから」
ジロン「うおおおっ!!!」
アイム「その予兆として1時間後に南極の氷が割れ、その下からは…」
ジロン「行くぞぉぉぉっ!!」
アイム「この男…私の話を全く聞いていないのですか…!?」
ジロン「嘘つき野郎の言葉なんか聞くものか! 俺のやる事はお前をぶん殴るだけだ!!」
同じく南極で、アイムとの直接対決時に。前作のジ・エーデル同様、舌先三寸のアイムの言葉に全く動じず(というか、最初から聞いていない)に攻撃を仕掛ける。
「俺達も生きる為にトカゲを食ってきた! そして、トカゲは生き延びる為に俺達から全力で逃げてた!」
「だけど、俺達は人間だ! 俺達を喰うって言うんなら逃げるんじゃなく、そいつと戦う!!」
最終決戦におけるガイオウとの戦闘前会話。「喰らう事」と「生きる事」に貪欲な者同士が今、激突する。

スパロボシリーズの迷台詞

「知らなかった…。俺達って連邦の特殊部隊だったんだ…」
Zにて、ブラッドマンの演説にて、自分達が反賢人会議派として賢人会議派と戦うと偽られた映像を見たジロンが、あっさり納得して言った台詞。
ここまで来て、自分達の立場をジロンはよく理解していなかった模様で、ガロードにツッこまれている。
「ギャグはなし! 最後の最後は、シリアスにいくぞぉーっ!」
ジ・エーデル、ガイオウといった「ラスボス」との特殊戦闘台詞。気持ちはわかるが、こんな事言ってる時点で、シリアスも何もあったものでは無い。
「辛い!? いや、苦い!? 違う、酸っぱい!! そうじゃない! これは痛いんだ!!」
第2次Z破界篇で、ニアの手料理を口にした際の驚愕のリアクション。シビリアンの中でもとりわけ悪食の彼でも「痛い」と言う位に大いに取り乱してしまった。
しかし、それを美味しく平らげるシモン(とブータ)、恐るべし…。

関連機体

ザブングル
言わずと知れた主役機。上述の通り、原作で乗っていたのは翼のない方。
ウォーカー・ギャリア
後半の搭乗機。Zでは始めからこれに乗っているが、パッケージ裏の戦闘写真ではザブングルに乗っている。

余談

  • 当時のファンに衝撃を与えた丸顔と、全キャラクター共通の「ネジ目」(虹彩のない単色の丸い瞳に、ハイライトの白線が斜めに一本入っているだけ)のキャラクターデザインは『伝説巨神イデオン』のキャラクターデザイナーでもある湖川友謙氏による。
    • 『イデオン』の作風を意識した・していないのどちらかについては、湖川氏の複数の発言がどちらも肯定してしまっているので定かではない。
      • ただ、周囲の証言には、丸顔のキャラクターの構想を以前から持っていた湖川氏が「イデオンの雰囲気を引きずりたくない」としてこのデザインを取り入れた、というものもある。
  • 『冒険王』誌上にて連載されていたコミカライズ版では、丸顔とは無縁なシュッとした顔立ちの美少年(?)風に描かれている。必見。
  • 伊藤明弘作の後日談を描いた漫画『ブルーゲイル』では既に死んでいるという衝撃的な設定が語られた。ただし、その話が出る前に連載は打ち切られている
    • ちなみに、作者の伊藤氏は単行本化の際にこの設定に関して「他人様が作ったキャラを勝手に殺すのはいかがなものか、と今では思う」とコメントしている。

話題まとめ

資料リンク