MS-06S シャア専用ザク(Char's Zaku)
- 登場作品:機動戦士ガンダム
- 分類:汎用量産型モビルスーツ(ザク (指揮官機))
- 型式番号:MS-06S
- 頭頂高:17.5m
- 本体重量:56.2t
- 全備重量:74.5t
- 動力:核融合炉
- ジェネレーター出力:976kW
- スラスター推力:51600kg
- センサー有効半径:3200m
- 装甲材質:超硬スチール合金
- 開発:ジオニック社
- 所属:ジオン公国軍
- 主なパイロット:シャア・アズナブル
ジオニック社が開発したジオン公国軍の量産型モビルスーツ。シャア・アズナブルの専用機で、機体そのものは指揮官用ザクのカラーリングを赤に変更しただけである。
劇中ではシャアのパイロットとしての優れた技量と相まって高い機動性を誇っており、その事から「通常の3倍のスピード」と言われ、恐れられた。無論、実際に3倍のスピードで動いていた訳ではなく、その言い伝えについては小惑星や残骸を蹴っていたなどの諸説あるが真偽は不明である。もっともらしい説としては、例えば時速100kmで逃げるMSを時速110kmで追えば相対速度は時速10kmとなるが、時速130kmで追えば相対速度時速30kmとなり、追われる側からしてみれば3倍の速度である(実際、3倍の速度発言をするのはシャアに攻撃を仕掛けられている側である)。1.3倍増し程度の出力ならば高級機・カスタム機なら十分あり得るレベル。
また、シャアの異名である「赤い彗星」の由来もここから来ている。ちなみに、本機に乗っていた頃のシャアはアムロ・レイ搭乗のガンダムの攻撃さえ一度も被弾した事がなかった(「このときが一番強かった」などとネタで言われることも)。
この機体以後、ザクIIの高機動型が幾つも開発されていくが、その高い機動力に通常のパイロットは付いて来れず、エースパイロット向けの機体となった。
赤色になったのは軍学校在籍時、彼の成績に嫉妬していた教官がわざと彼の乗るザクを赤くするも、シャアは逆に喜んで受領したとされている。
なお、『機動戦士ガンダム MS IGLOO』(未参戦)にも登場している。
登場作品と操縦者
スパロボでは本人が搭乗した機体と、ザク改に色を塗っただけの機体の2種類が登場する。シャアが後者の機体に搭乗した事は設定上はなく、機体グラフィックの使いまわしに因るものである。
旧シリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦
- DC所属。シャアが乗る。
- 第2次スーパーロボット大戦G
- シャアが乗り、中ボスとして登場。
- 第3次スーパーロボット大戦
- DCの所属。何とSFC版は赤いだけで角が無い。一応原作では、一週間戦争時に「角の無い赤いザク」に乗っていたという設定だが。
- PS版ではちゃんと角がある。
- スーパーロボット大戦F完結編
- 隠しユニット。バーニィが入手条件に関わっているせいか、単純にザクのデータが無いためか、実際はザク改に角をつけたモノ。ちなみに移動力はザク改の3倍である。機体性能は高いが武装が貧弱なのが難点。
- なお『電視大百科』では、『第3次』のシャア専用ザクとは別の項目で紹介されていた。「あちらは角が無い為別機体の可能性もある」という設定。
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT
- 序盤でシャアが乗り込んでいる。モノクロ版ではアムロでシャアを説得すると入手可能。ショルダーアタックが命中率が高く使いやすい。ザクバズーカも強い。
- スーパーロボット大戦COMPACT2第1部
- ベンメルコレクションとして登場。しかし、手に入らない。バーニィで撃墜すると、第2部で高機動型ザクに改造されて自軍に配備される。
- スーパーロボット大戦IMPACT
- 地上編の「裏切りのコレクター」において、コマンダー・ベンメルを10EPまで生かしておくと敵としてG-3ガンダムと共に出現。これをバーニィで撃墜すると、そのシーンが終わるインターミッションで入手。同時に手に入るG-3と比較して継戦力で劣るが、MSが絶対的に不足する第一部では重要な機体である。アムロかカミーユ・ビダンを乗せておきたい。改造次第で第三部でも使っていけるので、モビルスーツに恵まれていないバーニィやノリス・パッカードを乗せても良い(尤も、格闘が高い彼らはシャアザクよりもG-3ガンダム向きなのだが)。運動性と武器の改造を重点に置き、強化パーツで底上げしておけば、まさに鬼の如き強さになる。ちなみに機体と武器のグラフィックは『α』からの流用でザク改に指揮官用のツノ(アンテナ)をつけ機体色を赤にしたものである。ザク改にはない武器やショルダータックルのアニメのみ新規。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- 隠しユニット。こちらもザク改を赤く塗って角を付けたもの。条件を満たすとジュドーが搭乗する(条件を満たさなかった場合はドーベン・ウルフ)。この時、クワトロはアクシズで監禁されていたので、アムロがものすごく動揺する。また、ジュドー本人はシャアが乗っていたS型ではなくザク改と同じFZ型のことをネタにしレプリカかジョニー・ライデン機(SRW未登場)ではないだろうかと思っていた。旧式なだけに攻撃力は低いが運動性が非常に高く、全ての武器を移動後に使用可能である為、中々使いやすい。
- 何故か地形適応が異常に優秀で海A。移動適応がないとは言え、今回登場しない別の専用機の立場があったものではない。ちなみにザク改よりENが3倍、運動性が2倍高い。
- スーパーロボット大戦α for Dreamcast
- HPが増えたが装甲が低下、240ミリバズーカの攻撃力が増したが移動後使用不可になりその他武器の攻撃力も低下……と微妙な調整がなされている。逆にドーベン・ウルフが敵補正でとんでもない性能になっているため、ザクを選ぶ価値はかなり低くなったと言わざるをえない。PS版とは異なりS型扱いでジュドーにも本物扱いされている。ロボット大図鑑の解説が新規のものになっている。
- スーパーロボット大戦α外伝
- ユニットとして登場しないが黒歴史の映像で一年戦争時のガンダムとの対決が流された。
Scramble Commanderシリーズ
- スーパーロボット大戦Scramble Commander
- 敵ユニットとして登場。序盤に登場する割には結構強いので要注意。
単独作品
- スーパーロボット大戦GC(XO)
- 勿論シャアが乗るのだが、クワトロが仲間になった際に他のシャア専用機と共にホワイトベースの格納庫に何故か転がっている。……正体隠す気があるのだろうか?
- 機体性能としてはほとんどの点でザクよりも優秀で、何故か地形適応も陸と宇宙がSになっている(大概は片方がA止まり)。武装にもEN・弾薬無消費で射程のあるショルダーアタックが追加されており、改造次第では十分戦力になる。
- スーパーロボット大戦Operation Extend
関連作品
- ヒーロー戦記 プロジェクトオリュンポス
- シャアの戦闘時における姿で、冒頭のイベントバトルにて敵として登場。「シャアザク」名義。
- ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦
- ネオ・ジオンを滅ぼされたシャアが、これに乗り逃走する。戦闘にはならない。
- またザクの上位のザコ敵として、本機の様なカラーリングの機体(名称は単に「ザク」)も登場する。
- リアルロボット戦線
- 名称表記は「ザクII 赤」。敵としては登場しない。
装備・機能
武装・必殺武器
- 120mmマシンガン
- 通称「ザク・マシンガン」。本機の主兵装で、上部にドラムマガジンを固定しそこから給弾する。実は口径だけならガンタンクの主砲と同スケールという、機関砲系武装としては破格の大口径だったりする。しかしガンダムの装甲に対してはかすり傷一つ負わす事ができなかったため、初対決以降シャアはガンダムとの戦闘が予想される状況ではザクバズーカを装備して出撃している。
- ヒートホーク
- 接近戦用の斧。刃の部分から高温を発し、敵機の装甲を焼き切る。対モビルスーツ戦を意識して、キシリア・ザビが提案した事がきっかけで装備される事となった。
- キック
- 文字通り「脚部で蹴りつける」攻撃手段。実は劇中でこの攻撃が直撃したのは、ガンダムとの初遭遇のときだけである。それでもなおさほどのダメージを受けた様子のないガンダムにシャアは驚愕していた。
- シュツルムファウスト
- 使い捨ての無誘導ロケット推進弾。MS IGLOOで使用。
- 280mmバズーカ
- 通称「ザク・バズーカ」。元々は核弾頭発射用に開発されていたが、南極条約締結後は通常の弾頭が使用されている。通常弾頭でもガンダムのシールドをあっさり破壊するほどの威力があり、アムロもこの武装に対しては警戒を怠らなかった。
- クラッカー
- 炸裂弾式の手榴弾。腰部にマウントしており、マニピュレーターで投げて使う。主に陸戦で使用される。劇中ではシャアがこれを使用した事はなかったが、一部のゲームで装備していることがある。
- マゼラトップ砲
- マゼラトップの主砲を取り外し、モビルスーツ用の携行兵装に改良したもの。こちらも劇中では使用した事はないが、一部のゲームで装備していることがある。
- ショルダーアタック
- 武装ではなく、スパイクの付いた左のショルダーアーマーで体当たりを行う技。作品によっては「体当たり+原作でガンダム相手に使用した飛び蹴り」のコンボをお見舞いする演出も。
- シールド
- 右肩に装備されている実体盾。
特殊能力
移動タイプ
サイズ
- Mまたは3(OE)
機体BGM
- 「砂煙の彼方に」
- OEで採用された「颯爽たるシャア」っぽいオリジナル曲。今回の版権契約では「颯爽たるシャア」を使用できなかったためにオリジナル曲になったのではないか、とも噂されているが真相は不明。
対決・名場面など
商品情報
プラモデル
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- その他
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余談
- 赤いカラーリングになったのは、製作当時のサンライズに赤い絵の具が大量に余っていたからという裏話がある。その為に1stの色合いは赤いものが多いが、『機動戦士Ζガンダム』の頃にも余っていたらしく、赤の特別性が薄くなったことが百式の金色設定に繋がったとされている。
- また、ゲームやプラモデルでは渋い色調の赤にカラーリングされていることも多いが、原作ではピンク色に近い赤である。
- 漫画作品『SDガンダムフルカラー劇場』では、「赤ではなくピンクと茶色のタラコ色ザク」呼ばわりされた。
- 旧作の図鑑では厳密にはザク改のカスタム機でシャアが乗っていないため「ザク改改(笑)」(原文まま)とも解説されたこともある。
- 「ガンダム無双シリーズ」では、『真・ガンダム無双』になるまでザクウォーリアが登場しなかっため、ルナマリア・ホークがよく乗っていた。