ノイ・レジセイアは『スーパーロボット大戦IMPACT』の登場キャラクター。
ノイ・レジセイア | |
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外国語表記 | Neu Regisseur |
登場作品 | |
声優 | 若本規夫 |
種族 | アインスト |
全高 | 100m以上(推定) |
所属 | アインスト |
概要
最上級のアインストで、全てのアインストを統括する存在。最後までその存在が知り得ないことから「女王蜂」のネーミングで呼ばれた。
その始まりは、地球で発生した思念体が、あらゆる宇宙や平行世界へと生命の種子を飛ばしたことにある。そしてアインストは育まれた生命体を見守り、宇宙に生命があふれたとき思念体が望んだ「平和な静寂の宇宙」が形成されてるかどうかを査定する「監視者」としての役割が与えられて創られた。
だが、育まれた生命体が強大なエネルギーを使って醜い争いを演じ、精神の成熟を迎える前に宇宙を崩壊させてしまうと判断(COMPACTシリーズでは宇宙に無秩序に広がった生命による混沌とした状況により進化が閉塞していると判断)、その原因は思念体が創造した種子そのものに欠陥があったと考える。 そして、ただ見守り査定するだけで、干渉を行わないただの監視機構だったアインストは、悠久の時の中で狂いが生じていたため、その生命をリセットして自らの手で新しい生命の種子を作るべく動き出した。
初期の段階では、「始まりの地」に今ある生命を基礎として修正を加えて次世代の生命とすべく、事故死させたエクセレン・ブロウニングに目をつけて蘇生させた。さらに人間の深層心理を知るためにエクセレンのクローンとも言うべきアインスト・アルフィミィを生み出した。そこから得られた情報を精査した結果、「人間を滅ぼして、新たな生命を生み出す=生命のリセット」という結論に達した。そして宇宙空間すら作り出し、同じ空間に二つの宇宙は存在できないという原理により新しい宇宙を拡げて古い宇宙を塗り潰そうとした。
結局「監視者」として見守るだけの存在が、何時しかその目的から外れてしまったことは「システム」としての監視者を長期間維持するのは困難ということも知らしめてしまった。アインストの方法論はキョウスケ・ナンブらによって否定され、ノイ・レジセイアは倒されてしまうのだが、最後の最期まで人間の心理を理解することはなかった。男女を揃えなかったのは無理解ゆえの失敗とされるが、OGではその他に理由があるような節があり、ジ・インスペクターでも新たな生命の条件に「対にならず」が含まれている。
COMPACTシリーズでは宇宙の意志に従って生命の進化を見守る立場でもあり、アインストは地球にこれ以上の進化は望めないと考えていたが、ゲッター線も進化を望む宇宙の意志による答えの1つだという。思念体に創られた機構であるが、あるいは消滅する思念体がレジセイアになった可能性もエンディングで示唆されている。ムゲ・ゾルバドスなどをサンプルに究極に進化した次世代の生命の源たる己の肉体を作り出した。
『スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2(OG2)』では同じ生命を生み出す起源として「ガンエデン」と「第一始祖民族」、さらに「アポカリュプシス」の存在まで示唆した。これは『第3次スーパーロボット大戦α』参戦の布石といえるが、今後のOGシリーズの展開も含まれていると思われる。
ドイツ語でノイは「新しい」、レジセイアは「監督、演出家」の意味。なお、OGシリーズでは日本語表記が『ノイレジセイア』となっており、区切られていない。
登場作品と役柄
IMPACTではノイ・レジセイアが登場するが、OGシリーズでは進化してシュテルン・ノイレジセイアとなる。
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT2第3部
- 本作におけるラストボス(隠しのシャアは除く)。この時は「???」名義。
- スーパーロボット大戦IMPACT
- 本作におけるラストボスで、初めて設定が肉付けされた。声もついた。扱いそのものはCOMPACT2と同じ。アインストレジセイアを強化した姿で、攻撃方法も同じ。マップ兵器のミットライトさえ警戒すれば、あっさり倒させるだろう。
OGシリーズ
- スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2
- 本作でも通常最終ボスであるが、隠し最終話まで進むと、進化系の「シュテルン・レジセイア」となって復活する。IMPACTと同じ扱いだが、HPが450000と大幅に増えている上、歪曲フィールドの追加により全属性のダメージを半減するようになり、EN切れ狙いや直撃、合体攻撃などで対策しないといけなくなった。特殊武器が増え、本作のみエレガントアルムが連続攻撃対応。マップ兵器のミットライトも健在。しかし、エアヴァルトゥングはなくなった。
- スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS
- リメイク版であるが、本作では「シュテルン・ノイレジセイア」として登場するため、ユニットとしてのノイ・レジセイアの登場はない。一応アイコンだけは存在。
- スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター
- 本人が登場したのは第23話、第25話、第26話だが、出番は少ない。今回はシステムXNを利用してホワイトスターを宿木のように寄生しており、厳密には融合体の「シュテルン・ノイレジセイア」とは本質が違う。SRXの天上天下一撃必殺砲、止めのダイゼンガー&アウセンザイターの竜巻斬艦刀・逸騎刀閃で引き裂かれるが…
装備・機能
武装・必殺武器
- トターラージーク
- OG2から追加。敵を1ターン行動不能にする特殊武器。
- ゲヴィンネンガイスト
- OG2から追加。敵のSPを減らす特殊武器。
- ライツフォルタウフェ
- OG2から追加。敵の精神コマンドを1ターン封じ、更に精神効果を解除する特殊武器。
- ミットライト
- ドイツ語で「同情、哀れみ」。身体全体からエネルギービームを放出する。全周囲マップ兵器。
- エレガントアルム
- ドイツ語で「優雅な腕」と言う意味合い。右腕の触手を伸ばす。GBA版OG2では連続攻撃武器になっている。
- エアヴァルトゥング
- ドイツ語で「覚悟」。胸部からエネルギー波を放つ。OGシリーズには登場しない。
- ウアタイルスクラフト
- ドイツ語で「判断力」。左腕から高エネルギーボールを放ち、相手に命中させると同時に左腕の握力とエネルギーで消滅させる。ノイ・レジセイアの最強技。
特殊能力
移動タイプ
サイズ
- LL
機体BGM
- 「黙示録(アポカリプス)」
- イベントBGM。
- 「凶星の監察官」
- ノイ・レジセイア専用BGM。OG2以降で採用。同作では(使用ハードにもよるが)イントロ部での音割れが目立つためイヤホン等で聴きたい。
パイロットステータス設定の傾向
特殊技能(特殊スキル)
人間関係
- 超機人
- アインストは超機人を「守護者のしもべ」と呼ぶ。超機人同士の戦いよりも昔、守護者とアインストの戦いの頃からの仇敵であり、超機人と守護者を指して「お前と…お前の主の存在を許すわけにはいかぬ…!」と発言している。
- ギリアム・イェーガー
- ギリアムが『扉』を開くXNガイストの機能由来の鍵の保持者であるという認識だけでなく、世界を彷徨う運命を背負って『鍵』を手にした者という所までは認識している。しかし大いなる終焉にまでは理解が及んでおらず「ならば、おまえは単なる異形だ。太極へ至る者ではない」とギリアムから断じられた。
- ベーオウルフ
- ノイ・レジセイアが放ったアインストの種子を受け取った別世界のキョウスケ・ナンブ。種子は不完全と言われたが、逆にベーオウルフはノイ・レジセイアの「古き者」を捨てるという判断は間違いだと断言した。
- 思念体
- COMPACTシリーズにて、太古の「はじまりの地」で発生し、生命の種子を全宇宙に撒いて消滅した。アインストの創造主。なおOGシリーズでの創造主は不明だが「古人」と呼ばれる存在とアインストの関連が示唆されている。
版権作品との人間関係
関連機体
- シュテルン・レジセイア / シュテルン・ノイレジセイア
- ノイ・レジセイアが、ホワイトスター(ネビーイーム)と融合した形態。前者はGBA版OG2、後者はOGs以後の呼び方。
名台詞
IMPACT
- 「問題…あり…宇宙…静寂…で…なければ…憎みあう…望んでいない。望んでいない…世界。望んでいない…世界…修正…完成する……新たなる…生命……失敗…やはり…人間は…」
- IMPACT冒頭のノイ・レジセイアの問答。クリアすることで、初めて分かる台詞である。
- 「我こそ新たなる生命の源なり!!我こそ新たなる進化の体現者なり!!」
「古き始まりの地より来たりしものどもよ 塵芥に帰せよ!」 - 漫画「衝撃騎士団」にて出現時。
- 「だが! やがて進化は袋小路に陥った!」
「彼らは同じ血を持つ者同士で争い始めた」
「拡がりゆくのを止め 閉じた世界の中で永劫のひとり遊びに耽り始めた」
「宇宙は拡がり続けねばならぬもの…生命とはその為に生まれ出でしもの」
「これが進化の行く末だというなら…それは正されねばならない!!」
「故に我は来たれり!! 我は物見! 始まりの地を見守り正しく導く使命を託されし者なり」
「よって我ここに 与えられし義務と権利に基づき…汝らを粛清する!!」 - 漫画「衝撃騎士団」にて、地球から撒かれた生命の種子により広く宇宙に生命が誕生して進化していったビジョンを見せて、生命の歴史と動機を語る。
- 「「感情」!このノイズこそがお前たちを矛盾へと駆りたてる元凶なのだ」
「お前たちの中にもこのノイズを極力おさえ理想的な進化を遂げた者たちがいた…」
「ムゲ・ゾルバドス…ディラド…彼らの行為に逡巡はない あるのはただ純粋な征服欲のみ」
「それこそが理想の生命の在り方!」
「瑣末なノイズに捉われる事なく宇宙を渡っていくバイタリティー」
「弱者を蹴散らし踏みにじろうとも止む事のない生存本能!!」
「それこそが!! 究極の生命!!」
「かくして生み出されし我!」
「戦い! 討ち破るッ!! その為だけに生まれた命なり!!」 - 漫画「衝撃騎士団」にて、究極の生命としての肉体と理念。なお、同じく宇宙の意志の体現者であるゲッター線なら、本能のままに宇宙を渡りひたすらに征服していく究極の進化へと人類を導く可能性もあるかもしれない。
- 「そうだ…それでいい…そうやって…お前達は戦って…戦って戦って版図を拡げてゆくのだ…これからも永遠に戦いを繰り返し…淘汰と成長を繰り返し…いつの日かたどり着くだろう…我らが望んだ頂きへと…我らすらも乗り越えたお前達には…その資格がある!!」
- 漫画「衝撃騎士団」最終話にて、キョウスケにトドメを刺された時の台詞。しかし未来のビジョン(ゲームで高熟練度だとこの後に続く逆襲のシャア展開など)を否定するキョウスケとエクセレンは、それとは違う、戦いが遥か過去の産物となった未来を垣間見る。
OG2
- 「……ルーツは一つだけではない……」
「お前達に知性や力、そして試練を与え、進化を促す存在がいる……その血を引き……『門』を開いて、古の記録に触れようとする者がいる」
「彼らやお前達の存在は宇宙の静寂と秩序を乱す……。故に……」 - 地球人とインスペクターが同じルーツだと明かされ、それならバルマー人もそうなのかと思ったユウキの呟きに反応しての台詞。それはまるでαシリーズにおける「無限力」……ことにゲッター線やビムラーに近い存在のようである。だが、「その血を引く」と表現された以上それは人間であろうため、恐らくこれは「オリジナル・サイコドライバー」即ちアウグストスを示しているのであろう。『門』は考えるまでもなくクロスゲート、「古の記録」はアカシックレコードとみていいだろう。「進化を促す存在」とはカドゥム・ハーカームの事だろうか?
- 「精神……心の進化……それは肉体に関係しない。だが、お前たちの精神は未熟すぎる。己の欲望のままに力を使い、知識を貪り、宇宙を蝕んでいく……そして……それは無秩序に広がり過ぎた命の種子と進化によって、加速度を増し……運命の刻を待たず、お前たちは自らの手で自らの宇宙を壊しつつある……」
- 人間の抹消を決定した理由。「宇宙を破壊する運命の刻」と言えばアポカリュプシスのように思えるが、あれの対象は「太陽系銀河」であって宇宙全体ではない。
- 「お前達は進化の方向を誤った。その行く末を監査する必要はない」
- キョウスケに対して。進化とは生命体が進む必定であり、その方向性は文字通り無限、正誤などは存在しない。アインストが生命体を理解していないことの証左ともいえるこの台詞を見る限りでは、まるでαシリーズのイデのような物言いである。COMPACT的には宇宙の意志に準じるゲッター線に近い立場を取っていたので、ゲッター線の人間以外に対する態度に近いとも言える。
- 「我らは人間よりも遥か昔から……そして遥か未来へと存在し続ける。我らはアインストであり、ツークンフト……これからの宇宙の行く末は我らが決め、見定める」
- ツークンフトはドイツ語で「未来」の意味。監査者であり神ではないと否定していたが、過去にして未来である者というのは聖書に記された神の在りようである。
- 「我は礎……。完全なるものは我から生まれる……我は混沌……。しかれど、純粋なるものは我が胎内から誕生する……」
- ノイレジセイア自身はツークンフトに至ろうともあくまでアインスト(過去)である。
- 「我の使命は…… 始まりの地の消去……そして、 新たな宇宙と生命体の創造……」
- 実際、COMPACTシリーズでは無限に広がり続けるアインスト空間を古い宇宙に重ねて塗り潰すことで、新しい宇宙を創造しようとしていた。第2次OGにて『門』を開き古の忌憶に触れたものも別の理由から新たな宇宙と生命体の創造をやろうとした。
- 「わからぬ……元々は………の……理解できぬ……お前たちは……」
- GBA版の撃破台詞。なお、途切れ途切れになっている台詞の頭を繋げると「わか元の理お」→「若本規夫」になったりする。
- 「なぜ……完全な……新しい……生命に……なれなかった……」
- PS2版の撃破台詞。
- 「何故だ……? 我は……始まりの地を……様々な……危険な力……始まりの地に芽生えた……力……次元すらも超越する……」
「もう一つのルーツからの……干渉……それによる混沌を……正すために……我らの役目を阻む……もう一つの……守護者のしもべを……抹消するために……」
「『門』を開き……古の記録に触れる者を排除するために……」
「宇宙の静寂と秩序を……守るために……始まりの地の者から……不純物を……取り除き……新たな……人間を……そのために……サンプルを……」 - ノイ・レジセイアの最期。アインストが監視の役目を外れて自ら干渉を始めた発端には、本来の地球人のルーツとは異なる、バルマー・念動力者・超機人などの起源と思しき「もう一つのルーツ」の存在があったようだ。これらの事象に共通で該当する既存のオリジナル概念と言えば、ずばり「ガンエデン」。龍虎王の存在や自身の過去に触れたアーチボルドの発言、外伝で言及された「機人大戦」がOGにおけるナシム・ガンエデンの存在を示唆している他、第2次OGではそのナシム・ガンエデンを巡る封印戦争が勃発。そのナシム出現時に、アルフィミィがナシムを指して「もう一つのルーツ」と明言した。これが意味するものとは…。