パプテマス・シロッコ
パプテマス・シロッコ(Paptimus Scirocco)
- 登場作品:機動戦士Ζガンダム (劇場版)
- 声優:島田敏
- 種族:地球人
- 性別:男
- 生年月日:宇宙世紀0061年
- 没年月日:宇宙世紀0088年2月22日
- 年齢:26歳
- 身長:180cm
- 所属:地球連邦軍(ティターンズ)
- 階級:大尉(劇場版では大佐)
- 主な搭乗機:ジ・O、ジュピトリス、ドゴス・ギア
名前はパプティマス・シロッコとされる場合も。
もともと生粋の軍人ではなく、木星と地球の間を航行する大型輸送艦ジュピトリスの艦長として資源採掘の職務に就いていた地球連邦政府の官僚だったが、ジャミトフ・ハイマン大将と血判の契約書を交わしてティターンズ入りした。
ガンダムシリーズの全体でも指折りの天才であり、万能なキャラクターといえる。オリジナルのモビルスーツを設計する技術を持ち、加えて高いニュータイプ能力を備えており、専用MSジ・Oに搭乗してハマーン・カーンやクワトロ・バジーナと互角の戦いを繰り広げた。更にはその洞察力やカリスマ性から戦略家や政治家としても優れており、ハンサムなルックスで女性にも強いという弱点の無さである。
地球至上主義でエリート意識が高い軍人の集まりであるティターンズ内にあって、地球より遠く離れた木星でキャリアを積み、生え抜きの軍人でもないシロッコは、「木星帰りがっ!」という陰口を浴びるなどあまり歓迎された存在ではなかったが、他の幹部が失敗を重ねる中で結果を出し続けて頭角を現し、組織の中心人物へと出世。遂には総帥ジャミトフを暗殺してティターンズの実権を握った後は、一握りの天才による人類の変革の為、地球圏の支配を目論んだ。
女性による世界の統治を掲げて、自らは傍観者に過ぎないと多くの人間に公言しているが、一方で最終決戦時に自らを天才(世界の支配権を握る人間)と称した本音とも取れる言動との間に矛盾があり劇中でも、多くのキャラクターにその思想は建前にすぎないのではないかと推測されていた。事実自分の理想通りの優秀な女性の指導者だったハマーン・カーンに対し組織が違うとはいえ「排除すべき存在」としたり、様々な暗躍をし権力を得ようとした背景から本心は不明なものの「自らの意のままに働く女性を前に立て自分は黒幕として裏から支配する」と想像される。また常に他人を見下す傲慢さ故か、彼を慕う女性以外でその考えを理解・共感し従おうとする存在は皆無であった。
最期はカミーユの乗るΖガンダムのウェイブライダー形態による体当たりでジ・Oのコクピットを破壊され、機首に押し潰され絶命している。TV版では死の間際にカミーユへ思念を放ち、彼の精神を道連れにした。
スパロボシリーズにおいて
ハマーン、シャア(逆シャア版)、ギンガナムと並ぶガンダムシリーズ系の大ボスで、特に『第3次』や『F完結編』などでは条件次第でラスボスを務めるなど、常に大物扱いされているイメージが強い。それ故にカミーユやクワトロだけでなく、アムロ、ジュドー、シーブック、ウッソなどニュータイプである歴代ガンダムの主人公達との対決場面が見せ場となっている。
α以降はΖのストーリーが再現される作品が少ないために出番が少なかったが、スパロボZで久々に再登場し、存在感を見せつけた。「女性による世界統治」を提唱しており、作品によっては他作品の女性権力者を擁立しようとすることもある。
何かとクローンが作られる事が多く、F完結編ではゲストに、αではユーゼスに、SC2ではデュランダルに自身のクローンを作られている。
登場作品と役柄
旧シリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦
- DC所属。DC宇宙軍司令官という重職で、終盤にクーデターを目論むが、失敗に終わる。
- 第2次スーパーロボット大戦G
- デビルガンダムの事件を仕組んだ首謀者であり、ルートによってはなんとデビルガンダムに乗ってくる。
- 第3次スーパーロボット大戦
- 前作の流れから、DCとは距離を置いた独自勢力として登場。一部ルートではヴァルシオン改に搭乗し、最終ボスとなる(通常のヴァルシオンに乗ってくるルートもある)。カミーユで彼にトドメをさすと、原作を再現した精神崩壊イベントが発生。ハマーンと並んでゲーム中最高クラスの回避能力を誇り、アムロ達よりも一回り高い数値である。高めのレベルで登場することもあって、命中率の良い武器であっても精神無しではほとんど攻撃を当てることができない。また、クリティカル率もかなり高いので反応の低いスーパー系で攻撃するときは注意が必要である。
- スーパーロボット大戦F完結編
- 本人は第3次で既に死亡しており、本作で登場するシロッコはそのクローンである。原作同様ティターンズに取り入り、ジャミトフを暗殺。ルートによってはラスボスになり、ヴァルシオンに乗るニュータイプという凶悪な構成となる。BGMはパイロット依存なのでシャピロやゼゼーナンと違いBGMは「ARMAGEDDON」ではない。なお、ラスボス版は「それまでのクローンのその又クローン」である。この設定に関して「お前は綾波レイか!!」と突っ込みたくなったプレイヤーは少なくない。
アクシズ落としを目論み、一度は停止させられるものの再度動かすのだが、通常ならトレーズとミリアルドに阻まれアクシズを破片にされてしまう。しかし、MAP兵器でわざとトレーズとミリアルドを殺した場合は、アクシズを動かすために自分で爆破して破片にする。
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT
- ティターンズに所属する。ジャミトフが登場しないことから、本編時点でティターンズの総指揮官を務めている模様。乗機はジ・O。能力を打ち間違えたのかいつものような強さはなく、パイロット能力が名もなき「ザコ」とほとんど変わらない不遇な扱い。NT能力とジ・Oの性能に注意するくらい。
- スーパーロボット大戦COMPACT for WSC
- COMPACT同様、雑魚並のパイロット能力に設定されている。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- ジュピトリアンの一員。ガンダムWのリリーナを統治者にしようとする。基本的にはジュピトリスに搭乗しているが、ラストステージ1話前のステージではジュピトリス撃墜でジ・Oに乗り換えてくる。どういうわけか、α世界の成り立ちについて知っている節があり、ケイサル・エフェスの存在を匂わせるような発言もしている。
Scramble Commanderシリーズ
- スーパーロボット大戦Scramble Commander
- 敵側でただ1人、ソーディアンの意図を見抜いていた。終盤にソーディアン内部に入り込み、EVA量産機を従えてシースに挑む。
- スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd
- SC1以来の久々の登場。ギルバート・デュランダルの同志であり、彼とデスティニープランを実行しようとしており、プランが成功した後には、自身のクローン軍団を地球防衛の任に就かせる予定だった。蛇足だが、彼が登場するのは中盤を過ぎたあたりで、その後、ジ・Oに乗ってきて1度戦闘する機会があるが、その話で死亡してしまう。なお、この時の止めをカミーユで刺すとΖガンダム(HMR装備)が入手可能。
単独作品
- スーパーロボット大戦64
- 所属組織がティターンズからOZになっている。第~次シリーズ程の大活躍はしない、というか本筋である独立軍ルートではまさかのリストラ。OZルートではOZロームフェラ派宇宙軍を抱き込んでバルジとリーブラを拠点に独立勢力となる。
名前の表記は「パプテマス」なのだが、サラが呼ぶ際に「パプテ『ィ』マス」と表記されている箇所もある。一応どちらでも正しい。
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 本作では久々に彼の謀略が全開モード。ガンダム系のみならず他作品との絡みも多く、存在感が増している。ギルバート・デュランダルの賢人会議弾劾の演説を逆に利用し、デューイ・ノヴァク、エーデル・ベルナルと組み、地球連邦を完全に牛耳るなど、原作以上の権謀術数っぷりを発揮。∀ガンダムのディアナ・ソレルを統治者にしようとするも、「お前にそれを決める資格はない」と突っぱねられる。本人の能力はニュータイプ、天才、再攻撃という三種の神器を持ち、ジ・Oも今までのシリーズで最強を誇るので、ハマーンより強く御大将にも匹敵する。今回、初めてドゴス・ギアに乗る。
- スーパーロボット大戦Z スペシャルディスク
- チャレンジバトル/HARDのミッション5にてカミーユやクワトロとあいまみえることなく、エマ、カツ他二軍パイロット連中に撃墜される……歴代で最も無様な姿かも。
関連作品
- ヒーロー戦記 プロジェクトオリュンポス
- ティターンズに所属し、バスクの下でテロリスト鎮圧の指揮を執っているが、その一方でテロリスト達の元締であるアポロン総統とも通じており、彼の配下として暗躍する。
中盤、ゼウスメンバーに正体を明かした後はジ・Oに搭乗し、彼等と2回戦う。
パイロットステータス設定の傾向
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
- スーパーロボット大戦Z
- ニュータイプL8、カウンターL9、サイズ差補正無視、天才、気力+ (ダメージ)、再攻撃
- やはりと言うべきか強烈なラインナップ。ドゴス・ギアに乗っている時でさえ戦艦にあるまじき命中・回避能力を見せるが、ジ・Oに乗り換えてからが本番。後述の隊長効果と合わせて、精神コマンド無しではまず避けられない。ただ底力やガードなどの防御系技能を持って無い為以外と脆く、そこに付け入る隙がある。尚、最終戦時以外では天才以降の3つが未習得の状態になっているが、その時でさえ他のボスとは一線を画す強さを発揮してくる。
小隊長能力(隊長効果)
- 命中率+30%、反撃時の攻撃力+20%
- Zでの隊長効果。
人間関係
ティターンズ(自派)
- ハイファン(SRW未登場)
- ジュピトリスの艦長。シロッコも彼には厚い信頼を置いている。
- サラ・ザビアロフ
- シロッコの部下で彼に心酔している。ボリノーク・サマーンに乗る。人を道具として使うところもあるシロッコだが、自分を慕って支えようともしてくれる彼女のことは、単なる部下以上の大事な存在に思っていたようで、自分の思いをかなり明確に語ったりしている。そして彼女が自分を庇って戦死した時には激昂していた。
- ちなみに、彼女は「パプテマス様」とシロッコをファーストネームで呼んでいる。
- レコア・ロンド
- エゥーゴから寝返ってシロッコについた。パラス・アテネに乗る。
- ジェリド・メサ
- ドゴス・ギアで艦長をしていた時期の部下であり、自身が設計・開発した可変型MSガブスレイを与えたが、フォン・ブラウン占拠作戦の際、彼を捨石にした。彼がいない所では小僧呼ばわりするなど、すっかり見下している。
- マウアー・ファラオ
- ドゴス・ギアで艦長をしていた時期の部下であり、自身が設計・開発した可変型MSガブスレイを与える。いつもの調子で甘い言葉で彼女を口説こうとするが、ジェリド一筋な彼女には通用しなかった。
- ヤザン・ゲーブル
- 正反対の性格だが、意外にも意気投合した。
- ガディ・キンゼー
- 「妙なの」(癖のある人物)を引き付けるシロッコに辟易していた。
ティターンズ(敵対)
- ジャミトフ・ハイマン
- ティターンズ所属として表面上は忠誠を誓っていたが、その後は手の平返して彼を暗殺し、ティターンズの実権を掌握する。
- ちなみに、近藤和久氏の描いた漫画版では、シロッコに直接短刀で刺殺されている(TV版では銃殺)。
- バスク・オム
- 互いにそりが合わず、ジャミトフ同様に打倒する。
- ジャマイカン・ダニンガン
- バスクと同じくシロッコに反感を持っていた。
エゥーゴ
- カミーユ・ビダン
- 互いに最大の仇敵。TV版では結果的にカミーユに倒されるが彼を精神崩壊させることになる。劇場版では完全敗北。
- シャア・アズナブル(クワトロ・バジーナ)
- ニュータイプによる人類の革新を連呼する癖に、自分の邪魔だけはする凡人以上に許せない存在。「ニュータイプのなり損ない」と罵倒し、彼をいち早く排除しようとする。
- ブライト・ノア
- 10話では、初登場時に自分が設計・開発した新型可変MSであるメッサーラの運行テストを兼ねて、彼が船長を務める民間人を乗せた連絡船「テンプテーション」を襲撃した。
- エマ・シーン
- 近藤和久氏の描く漫画版では、自分をかばおうとしたレコアを倒した彼女に激怒し、殺害した。
- カツ・コバヤシ
- 彼にサラを殺された際には激怒し、カツからサラの仇と恨まれる。
その他
- フォウ・ムラサメ
- COMPACTでは、彼女を用いてサイコガンダムの実験を行っていた。
- ロザミア・バダム
- 第2次では彼女を強化して利用した。
- ハマーン・カーン
- 互いにその能力を危険視して激闘を繰り広げ、最後はクワトロも交えて三つ巴の争いを繰り広げた。
- しかし、スパロボではない他のゲームでは、シャアとの対立を「痴話喧嘩」と評したのに対し、あっさり受け流した彼女から、逆に「言い訳しようの無い強烈な皮肉」を言われてしまう結果となっている。
- アムロ・レイ
- 原作では面識はないが、スパロボではシャアと同じく因縁の相手。お互いに、トップクラスのニュータイプ同士なのか両者共に戦闘台詞も豊富。力があるのに凡人どもに良い様に利用され力の使い方を誤ったニュータイプと断じている。
他作品との人間関係
立ち位置の重要さもあって各作品の指導者と絡む事が多く、彼の存在の大きさが伺い知れる。
ガンダムシリーズ
宇宙世紀ガンダムシリーズ
- フラナガン・ブーン
- 第3次では直属の部下。
- ジュドー・アーシタ
- スパロボでは、トップクラスのニュータイプ同士なのか因縁の相手でもある。山猿だの大局的に物事を見る事の出来ない子供と見下した評価が多い。一方で彼からは、頭でっかちの許せない大人と断じられている。一方で無双シリーズでは共闘することも。
- カロッゾ・ロナ
- αなどで共闘。αでは共にバルマー側につく。
- フォンセ・カガチ
- αでは彼と共にジュピトリアンの中心に。
- マリア・ピァ・アーモニア
- αではカガチと共に彼女を擁立している。
- ファラ・グリフォン
- 第2次Gでは彼女を強化人間に仕立て上げた。αでも立ち位置としては部下に当たる。
- シーマ・ガラハウ
- αでは終盤で部下となる。
アナザーガンダムシリーズ
- リリーナ・ドーリアン
- αでは彼女を擁立しようとする。
- デルマイユ
- 64では彼に従ってはいるが、ジャミトフを暗殺した後、彼もツバロフともどもモビルドールを用いて暗殺する。
- デキム・バートン
- α外伝でデキムが登場した際、シロッコと接触していた事が語られ、真のオペレーション・メテオの事も知っていた。
- フロスト兄弟(シャギア・フロスト、オルバ・フロスト)
- Zでは部下。クーデターで追放した旧賢人会議派を上手く利用する為に彼らを潜り込ませた。彼らは内心ではシロッコに憎しみを抱いていた。
- フィクス・ブラッドマン
- Zではクーデター後、デューイと共に彼を新連邦の大統領に立てる。
- ティファ・アディール
- Zではレクイエムの発射とD.O.M.E.の解析の為に利用する。
正暦作品
- ディアナ・ソレル
- Zでは彼女を擁立しようとするが、彼女からも拒絶され、後に見限ってしまう。
- アグリッパ・メンテナー
- Zではある密約を交わしていたが……
- テテス・ハレ
- Zではディアナを暗殺しようとする彼女を阻止した。
ガンダムSEEDシリーズ
- キラ・ヤマト
- Zでは彼がスーパーコーディネイターであることを知っていた。
- アスラン・ザラ
- SC2ではデュランダルとの密談を彼に傍受されるが、シロッコはすぐに気付いていた。後のレクイエムでの戦闘でも、その事に関する戦闘前会話が発生する。
- シン・アスカ
- Zでは、彼を並ならぬ素養と力を持つ者と見抜いていた。
- ネオ・ロアノーク
- Zでは部下。
- ギルバート・デュランダル
- SC2では志を共にする同志であり、Zではお互いを認め合いながらも相容れないライバル同士である。また、名前の呼び方もSC2では「ギルバート」、Zでは「デュランダル」となっている。SC2ではデスティニープランの為に自らのクローンを彼に提供している。
- ロード・ジブリール
- SC2でもZでも体よく利用する。
- ジョゼフ・コープランド
- Zでは彼の目の前でジャミトフを殺害し、彼にロゴスの罪を認めさせる演説を行わせた後、彼を失脚に追いやった。
富野作品
- 破嵐万丈
- αでの終盤ではガンダム系の主人公以外に彼とも戦闘前会話があり、万丈の能力を評価しつつも所詮は俗物と否定し、万丈の方も異星人と組んで地球圏を混乱に陥れたシロッコに怒りを露にした。
- ハルル・アジバ
- F完結編では同盟を結ぶ。ちゃっかりDSドライブの技術を頂戴している。
- アマンダラ・カマンダラ(真・オルドナ・ポセイダル)
- 色々と似たような人物。
- 黒騎士 (ダンバイン)
- CCでは共謀してジャミトフを暗殺する。
リアル系
スーパー系
- シャピロ・キーツ
- F完結編やαでは共闘しており、両作品とも共に異星人勢力と結託していた。F完結編では彼にもクローンを創造されている。
- 碇ゲンドウ
- F完結編では裏で協力し合っていた。ゲンドウから「地球に余計なことをするな」と言われたが意に介さなかった。
- ガルーダ
- αで共にバルマー陣営に属する。ガルーダの死後、彼を無能扱いした為、豹馬の激怒を招く。
- フェイ・シンルー
- Zでは部下。
- 風見博士
- ZではD.O.M.E.での彼の狂気染みた言葉にも一理あるとし、改めて自分の思想を押し通そうとする。
バンプレストオリジナル
- ギリアム・イェーガー
- ヒーロー戦記では「アポロン総統」となった彼の側近を務めていた。
- ビアン・ゾルダーク
- 旧シリーズの第2次では主君にあたるが、密かにクーデターを起こして実権を奪い取ろうと画策していた。しかしビアンに計画は筒抜けとなっており、失脚させられた。
- テイニクェット・ゼゼーナン
- F完結編ではシロッコをクローンとして甦らせ、利用しようとするが…。
- ラオデキヤ・ジュデッカ・ゴッツォ
- αでは彼らと結ぶ。流石のシロッコも、同作では彼らに体よく利用される形に。
- ユーゼス・ゴッツォ
- αでは手を組む。彼に自身のクローンを作られていた。彼の影響かどうかは不明だが、同作ではケイサル・エフェスの存在に気付いているような発言をする。
- エーデル・ベルナル
- Zは彼女やデューイと共に新連邦を掌握するが、女性とはいえ彼女を新時代を導く存在としては見ていなかったようである(結果としてその評価は当たっていた)。エーデルも、シロッコを内心では「傍観者」と侮蔑し、嘲笑していた。
ロボットアニメ以外の作品
- ヤプール、シャドームーン(秋月信彦)
- ヒーロー戦記での同僚。
名台詞
TV版
- 「私にあのエゥーゴを討たせたいのならそうするべきだ」
- 初登場の第10話では、一言も喋らなかったが、第11話にての初台詞。いきなり傲慢とも取れる自信に満ち溢れた態度である。
- 「落ちろ、カトンボ!」
- 彼の代名詞。なお、カトンボとは一般的にはガガンボと呼ばれる虫のこと。
- 「フッフッフッフ…、ハッハッハッハ…、落ちろ!」
- メッサーラで、カミーユのガンダムMk-IIやエマのリック・ディアスの目の前でガンダムシリーズ初の変形シーンを披露して、得意になったシロッコの台詞。「どうだ、自分の設計・開発したMSはお前達のものとは格が違うんだ」と言わんばかりの高笑いである。
- 「大人には大人の男が似合うものだ。小僧を相手にするのが好きなら別だが。君の野望をかなえられる男は私だけだ。君に野心がある限り、それだけは忘れない方がいい」
- 第21話にて、カミーユのMk-IIを追い詰めたものの駆けつけたアポリーのΖガンダムにガブスレイを撃破された挙句に、打ち所が悪かったのか負傷したジェリドを気遣うマウアーを口説いて。シロッコらしい傲慢さが溢れているが、ジェリド一筋なマウアーからは「なんて男…」と軽蔑されてしまう。
- これだけのいい女は、普通の男だったらとても諦めきれないところ。だが、しつこく食い下がらずにさっさと退くのがカリスマたるシロッコのやり方。男は退き際が肝心なのだ。
- 「私は次の時代を動かすのは女性だと思っている。」
- サラに対して言った彼の理念である。SRWではこの理念があらゆる方向へと暴走してしまう。
- 「そういうことだ、すまないなジャミトフ」
- TV版でのジャミトフを暗殺する際のセリフ。
- 「サラが許しても私は許さん!」
- サラがカツから自分を庇って撃墜された直後、叫びながらカツに対して激昂する。基本慇懃無礼な態度を崩さず、「生の感情を丸出しに戦う」ことを理性では否定するシロッコだが、やはり彼も血の通った人間。大事な部下の死を前には感情的な行動を取った。
- 「生の感情丸出しで戦うなど、これでは人に品性を求めるなど絶望的だ。やはり人はよりよく導かれねばならん。指導する絶対者が必要だ!」
- 第49話にて、ジェリドを倒したカミーユの感情の発露を感じ取って。
- 「貴様のようなニュータイプのなり損ないは、粛清される運命なのだ! わかるか!」
- コロニーレーザー内にてシャアに対して。赤い彗星を「なり損ない」呼ばわりする所に彼の自分の能力に対する自信が表れている。
- 「天才の足を引っ張ることしか出来なかった俗人どもに、何が出来た? 常に世の中を動かしてきたのは、一握りの天才だ!」
- そういう意味では、彼の最大の敵はエゥーゴでもアクシズでもなく、無数の凡人たちなのである。
- 「こ、これではエゥーゴに勝てん!」
- 地道な謀略を重ね、ようやく手中に収めたティターンズ艦隊がコロニーレーザーの一撃により一瞬で宇宙の藻屑と化した光景を目の当たりにした台詞。自信家であるシロッコもこれには動揺を隠し切れない。もし、この後カミーユが来なかったらおそらくシロッコは撤退していたであろう……
- 「勝てると思うな、小僧ォーッ!」
- カミーユとの最終決戦にて。自分の野望も崩れた所にカミーユにしつこく追い回されたせいか、珍しく激昂している。
- 「私の知らない武器が内蔵されているのか!?」
- Ζガンダムのバイオセンサーが発動し、カミーユのニュータイプ能力に感応して発光している様子を見た時の台詞。天才であるが故に、強力なMSを設計、開発し大いなる野望を実現するべく勤勉に努力してきたシロッコには、MSが死者の魂を吸って強くなるという非科学的現象が理解できない。
- 「身体を通して出る力…?そんなものが、モビルスーツを倒せるものか!」
- Ζガンダムが発する光を「身体を通して出る力」と表現するカミーユに対して。この期に及んでもなお目の前の現象を理解しようとしない。しかしヤザンですら逃げ出すΖガンダムの超常現象を見ても動じないあたりは、やはり只者ではないことをうかがわせる。
- 「ジ・O、動け! ジ・O、なぜ動かん!」
- カミーユ乗るΖガンダムのバイオセンサーが発する『何か』で搭乗機のジ・Oが動かなくなった時の一言。直後にウェイブライダーの突撃を喰らう。
- なお、後年の作品に登場するとある人物もまた、この時のシロッコと同様の事態に直面して、これと似た趣旨の台詞を吐いている。
- 「私だけが、死ぬわけがない…貴様の心も一緒に連れて逝く…カミーユ・ビダン…」
- TV版での最期の台詞。カミーユの心を道連れにした。スパロボでもカミーユでシロッコにトドメを刺してはいけないという不文律があり、『Z』などではこの台詞があったが、カミーユの精神は崩壊しない。
劇場版
- 「言葉が走った!?」
- 劇場版での新台詞。
- 「ジャミトフ閣下、若い女を口説ききれませんでしたね」
- 劇場版でのジャミトフを暗殺する際のセリフ。シロッコの言う若い女とはハマーンのことを指している。
- 「お…女だ……と」
- 劇場版での最期の台詞。TV版とは違い、完全に敗北した。
その他
- 「消えろ! Mk-II!!」
- 近藤和久氏の描く漫画版にて。自分をかばってレコアがエマに倒された事に激怒し、報復のためにエマを撃墜する時に言った。これもシロッコが珍しくプッツンした台詞。TV版でサラがカツに撃たれた時の激怒を考えれば、レコアが撃たれて激怒するのもうなずける。
- シロッコ「ハマーンか…ジオンの再興だ何だと抜かしても…貴様は所詮、シャアとの痴話喧嘩がお似合いなのだよ。」
ハマーン「ほざけシロッコ!貴様とて次元は同じ。傍観者を決め込んではいるが…女の尻ばかり追い回し…」
シロッコ「何をぉっ!?その言葉、聞き捨てならんっ!!」 - 『SDガンダム GジェネレーションF』におけるハマーンと対峙する際のやりとり。自分からハマーンのシャアとの因縁を愚弄していながら、逆に冷静に皮肉を返されて逆上すると言う、シロッコにしてはなんとも大人気無さ過ぎる有様である。
迷台詞
- 「相打ちなどとは……まるで子供のように」
- ガンダム無双にて。シロッコを道連れにしようとした武者ガンダムの両腕を隠し腕で切り飛ばしながら。正直お前が言うなと言う台詞だがシロッコらしいともいえる。もっともそうすると原作の結末がなんとも皮肉に感じられる。
スパロボシリーズの名台詞
戦闘台詞
- 「腑抜けたニュータイプに何が出来るというのだ!」
「アムロ・レイ! 時代は貴様を必要としていないのだよ!」 - Zで、アムロと戦闘すると発生する特殊台詞。互いにトップクラスのニュータイプである事から、人類の革新についての意見が平行線を辿る。
- 「私は黒歴史を越えて人を導く存在なのだ!」
「黒歴史の使徒め! その機体の存在を消してやる!」 - Zで黒歴史関係の機体と戦闘すると発する特殊台詞。
αシリーズ
- 「いい目をしている。これからの世界を統べていく者は、君のような強い女性だ」
「カテジナ=ルース少尉、これからの活躍を期待している」 - α中盤でジュピトリスに出頭してきたカテジナを見据え、彼女の「資質」を感じ取り期待を寄せるが、カテジナ自身はシロッコが纏う底知れぬプレッシャーの前に警戒感を抱いていた。
- 「お前は気づいていないのか?」
「我々の歴史…そして世界は一人の男によって歪められていることに…」
「そして…ここにいる者は全てその男によって意図的に集められていることに…」 - α終盤にてシロッコがカミーユに言い放った台詞で、最終作の第3次αにて遂に登場した霊帝の存在を示唆した伏線。α外伝ではシュウ・シラカワが同様の言葉を言い放ち、カミーユはシロッコの言葉を思い出している。
- 「この期に及んで我々に戦いを挑むとは…冷静さを欠いているな、シャア!」
「そうだ。貴様は人類の革新を見届けると言いながら、実際はその手に世界を欲しがっている!」 - αの第66話でクワトロと戦闘した時の会話。
- 「だが、いずれはその彼らに裏切られることになるのだぞ…」
- αでの健一との戦闘前会話。「平和な明日を信じている人達」のために戦っている健一達に対して、痛烈な皮肉を浴びせた。その事を突き付けれた健一は地球側から厄介者扱いされている現状を理解しつつもシロッコを強く否定した。しかし、後の第3次αで彼らはα時代に受けた仕打ちを遥かに上回る裏切りを受けてしまう。
Zシリーズ
- 「旧世紀のヒッピー・ムーブメントさながらだ。何の理もなく感性だけで他者を批判し、具体的な方策は何一つ持たない」
- Zのコペルニクス会談にて、ホランドがコーラリアンとの対話を考えている事を知った時に発した台詞。気に入らないというだけで自分達を否定し、確実性の無い方法で解決しようとするホランドを徹底的に見下している模様。ホランドをヒッピーに準えているところは、『エウレカセブン』の原作に1960年代以降のアメリカ合衆国文化から引用されたものが多々あることを踏まえた、シナリオライターのお遊びか。
- 「デュランダル、やはりお前は私に似ているよ」
- Zのメサイア攻防戦にて。総大将でありながら自ら前線に出てきたシロッコに対し、同様にデュランダル議長も前線に出てきた事を知って。Zにおける彼らのライバル関係が如実に表れている台詞。しかし、デューイはそんな彼らのやり方を良しと思っておらず、後にこのやり方を暗に非難する発言をしている。
Scramble Commanderシリーズ
- 「ええ、お任せ頂きたい。私も、あなたの推し進めるプランの熱烈な賛同者ですからね。あなたのプランが実現すれば、世界を動かす一握りの天才達が有象無象どもに振り回される時代は終わる。」
- SC2、デュランダルとの密談にて。
- 「ふ、ふふふ、ふはははは…だが、私は…死なん…。歴史の…立会人として…私は…永…遠に…。」
- SC2での最期の台詞。この台詞の真意は、後にデュランダルの口から明かされる事になる。
ヒーロー戦記 プロジェクトオリュンポス
- 「ギリアム? …ああ、あの男は死んだよ」
「貴様たちを始末できなかったことを恥じてな。自ら命を断った」 - ヘリオス要塞にて光太郎の「ギリアムはどうした」との問いに対して。シロッコのこの言葉の意味はアポロンとの戦いの後で明らかになる。