ミノフスキークラフト
概要
編集ミノフスキー粒子を利用した擬似的な反重力装置。粒子間に発生するTフォース(斥力)と、大地や海といった電導性物質に対して浸透しにくい性質を利用し、Iフィールドによる擬似的な斥力場(ミノフスキー・リパルサー・フィールドとも呼ばれる)を作り出してその上に物体を乗せて浮遊させるシステムである。
このシステムによってホワイトベースのような宇宙戦艦であっても大気圏内を飛行することが可能となり、航空機や可変モビルスーツのように飛行に揚力を利用する必要がないため、機体形状の自由度が高く、空中での静止が可能であるため、運用の幅は広い。また大副次的効果として「ミノフスキー・エフェクト」と呼ばれる断熱効果が存在し、粒子展開面を特定方向へ向けることで断熱効果を発生させるというもので、大気圏再突入時、あるいは離脱時の断熱などに用いられる。
一方でミノフスキー粒子の生成と散布、Iフィールドの維持には膨大な電力が必要となり、当初は高出力ジェネレーターを持つ大型艦艇やモビルアーマーへの搭載のみに留まっていた。また、その性質上空中を「浮遊」するのみで移動はできないため、移動や姿勢制御にはジェットエンジンなどの推進システムが別途必要となるといった欠点を有していた。
システムそのものは時代と共に小型化していき、やがて宇宙世紀0100年代にはΞガンダムやペーネロペーのような第5世代MSへの搭載も可能となったが、それでも機体全高が30mに迫るサイズの大型機となってしまっている。
ミノフスキークラフトは小型化と共に簡易技術のミノフスキーフライトへと発展しており、これを搭載したVガンダムは標準的な人型のシルエットを維持しながら空中での飛行が可能となっている。ミノフスキーフライトは重力下で鉛直方向へ斥力を発生させることにより、あたかも慣性制御を行っているかのような機動力を発揮する。また、ミノフスキークラフトの斥力場の反発力を利用して弾体を加速させる擬似重力レールガン「ハイインパクトガン」も開発されているが、こちらは電力供給とミノフスキーコントロールに難点を抱えており、戦場の主流になることはなかった。
ベスパでもビームシールドを回転させることでミノフスキークラフトよりも立方格子生成能力の高いIフィールドを展開して自重を相殺する「ビームローター」を開発しており、同システムは鉛直方向に回転軸を傾けることで若干の推進効果も得られ、また斥力を伴った立方格子による整流効果と併せて飛行に伴うプロペラント消費量を大幅に削減させるに至っている。
宇宙世紀より遥かに後のリギルド・センチュリーにおいてもこの技術は健在であり、メガファウナをはじめとする各種艦艇やカバカーリーにミノフスキーフライトが搭載されている。
強化パーツ「ミノフスキークラフト」
編集宇宙世紀ガンダム系が参戦する版権スパロボではおなじみの強化パーツとなっている。設定に反してどんな小型ユニットにも搭載できる。略称はクラフト、ミノクラ。基本的な効果は移動タイプ「空」を追加し、ユニットと武器の空の地形適応をA(もしくはS)にする(上昇させる)というもの。入手数に限りがあることもあり、この効果を巡って飛行できないユニットによる争奪戦が発生するのがシリーズ恒例となっている。
「旧シリーズ」や「COMPACTシリーズ」などの一部の作品では「移動タイプを『空陸』に変更or追加する」という効果であっため、空や宇宙専用ユニットを地上に降ろすことも可能だった。そのため「地を這うブルーガーが空中の敵目掛けて爆雷を投下する」といった怪現象を楽しめた一方で、装備することで地中や深海への進入が不可能になるというデメリットが起こることもあった。また、地形適応の改善効果が付いていない作品もあったため、無理やり飛行(着陸)させても役に立たないという状況も見られた[1]。
現在は上記の通りの効果になったためデメリットは無く、元々飛行可能な機体は適応改善の効果くらいしかない。
また、かつてはフリーデンのような陸上艦だろうと問答無用で飛行可能にしていたが、流石に無茶だったのか『Z』では母艦には地形適応アップの効果しか作用しなくなった。
独自のシステム捕獲で強化パーツを大量に調達できる『GC(XO)』でも希少パーツとなっており、サージェ・オーパス(ネイ艦)捕獲からのパーツ変換で2つ、ボス機体撃破によるドロップも含めて最大4つしか入手できないようになっている(防塵装置とスラスターモジュールは一般機体から調達可能)。
関連用語
編集- ミノフスキーフライト
- ミノフスキークラフトの小型・簡易型技術。イオンロケットエンジンの一種とも言われ、ある程度の推進力も有しているとされる。
- ハイインパクトガン
- MSA-0120に搭載された擬似重力レールガン。ミノフスキークラフトの斥力で弾丸を撃ち出すというものであり、ローレンツ力を用いた従来型のレールキャノンを超える威力を誇る他、弾速をコントロールすることでコロニー内へのコラテラル・ダメージを抑えられるという利点があった。
- ビームローター
- ベスパの開発したビームシールドを使用した推進システム。ヘリのローターのように使用され、大気圏内で燃料消費を大きく抑えることが可能となった。
- ミノフスキードライブ
- ミノフスキークラフトの性質を利用した反動推進システム。二基のドライブユニットの間に発生させた斥力を衝突させ、その反発力を推進力とする。
- スパロボにおいてはミノフスキークラフトの上位版の強化パーツとして扱われている。
- フライトユニット / フライトモジュール
- 宇宙世紀ガンダムシリーズが登場しない(ので「ミノフスキークラフト」を出せない)版権スパロボにおいて登場する、強化パーツとしてのミノフスキークラフト(ミノフスキードライブ)の代替パーツ。
- テスラ・ドライブ
- OGシリーズにおける類似概念。
- フライトユニットのようにOGシリーズにおける代替強化パーツの役割も担当しており、ミノフスキードライブ相当の「テスラ・ドライブS」もある。
余談
編集- 『α外伝』ではバザーで購入可能となっているため、多くの数を所持することができる。ただし、所持数によってはバグが発生してしまうので注意が必要。
- 「旧シリーズ」では上記の通り「空・宇宙専用ユニットを地上に下ろせる」効果があったため、当時のコミックアンソロジーではミノフスキークラフト=巨大な足というネタもあった。足を生やして地上を暴れ回るデンドロビウムの姿はどう見ても機械獣である。
- マジンガーZのジェットスクランダー装着イベントがある作品では装着されるまで絶対に入手できないのが通例になっていたが、『第2次Z破界篇』にて打ち崩された(ただし、入手するのは代替パーツのフライトモジュール)。
- 『閃光のハサウェイ』と『Vガンダム』の間の時代の物語である『機動戦士ガンダムF91』においても殆どのMSが浮遊しているが、これは主な舞台がスペースコロニーだからだと思われ(スペースコロニーは回転して遠心力=重力を発生させているので、回転の中心である空中は無重力になる)、ミノフスキークラフトとは無関係である。スパロボにおいてはF91系の機体の飛行能力の有無は曖昧で、飛べる作品も飛べない作品もある。
資料リンク
編集- ↑ ユニットの地形適応の影響が攻撃力にしか出ない作品では、防御や回避のために地形効果を得る目的としての利用価値はある。