カイ・キタムラ

カイ・キタムラは「OGシリーズ」の登場人物。

カイ・キタムラ
漢字表記 北村 開
外国語表記 Kai Kitamura
登場作品

バンプレストオリジナルOGシリーズ

声優 西前忠久
初登場作品 スーパーロボットスピリッツ小説
初登場SRW スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION
SRWでの分類 パイロット
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プロフィール
種族 地球人(日本人)
性別
年齢 36歳
所属 地球連邦軍
役職 特殊戦技教導隊(旧)⇒地球連邦軍極東伊豆基地所属特殊戦技教導隊隊長(新)
軍階級 少佐
コールサイン

ゴースト1 / チャーリー1 (伊豆基地所属時)

エレーブ1(新生特殊戦技教導隊所属時)
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概要編集

特殊戦技教導隊メンバーで、パーソナルトルーパーPT)の操縦方法やモーションなどの基礎を創りあげた人物のひとり。極東伊豆基地でのPT部隊を指揮している。L5戦役後は新生教導隊の指揮官となった。新旧両方の教導隊に表立って参加している唯一の人物である。教導隊出身だけあって、PTをはじめとする機動兵器の操縦技術は卓越しており、特に人型機動兵器の四肢を用いた格闘戦では無類の強さを発揮する。ゼンガー同様の接近戦型のスタイルだが、彼が剣撃戦に長けるのに対し、カイは徒手空拳での白兵戦に長ける。

鬼教官と称され、劇中でも度々その姿が見られるものの、部下思いの一面も持ち併せており部下の信頼は厚い。また、ラトゥーニのようなスクール出身の子供たちを直属の部下にするようになった事から、OG2以後は厳格な性格ながらも丸くなっており、OG1と比べると融通の利く性格になっている。

その風貌から年配に見られがちだが、実際はまだ36歳であり、おっさん呼ばわりされる事を嫌う。なお、妻子持ちであり、娘の名前は『ミナ』である事が明らかになっている。

旧教導隊時代からの長い付き合いであるゲシュペンストに、格別の強い思い入れを持っている。劇中でも、度々ゲシュペンストへの熱い拘りを感じさせる発言が見られる。デフォルト乗機は常にゲシュペンスト系列の機体(乗り換えは可能)。そのゲシュペンストへの想いが「ハロウィン・プラン」へと繋がり、量産型ゲシュペンストMk-II改という傑作機を生み出す事になった。

また、OGシリーズではゲシュペンストMk-II・タイプSの『究極!ゲシュペンストキック』のモーションも彼が作成したことになっており、同武器での攻撃時に「俺が作ったモーションだ!」という台詞を発する事がある。

初出はスーパーロボットスピリッツの前日談小説で、デフォルトの乗機が量産型ゲシュペンスト故、初めは専用機を持つゼンガーやエルザムらの他の教導隊メンバーに比べると地味な存在ではあったものの、徐々に彼らに劣らない人気を得た。ちなみにカイ曰く、『あいつらが濃すぎるだけ』との事。専用BGMにもあるように、ファンからは『ダンディ』と呼ばれる事が多い。場合によっては『ダンディ』の前に、ラッセルの枕詞をもじって『オフェンスに定評のある』という枕詞が付く事も。ちなみに寺田Pも曲名をもじって「ラッシングなダンディさん」と呼んだことがあるので、ある意味公式のあだ名である。

なお、スパロボとその関連作品の中で、教導隊の中では旧・新生共に、訓練も含めてプレイヤーの前に敵として立ちはだかった事が無いただ一人のキャラクターである(カーウァイはエアロゲイターに改造されて敵対、ゼンガー、エルザム、テンペストもOG1で敵対した。カイ以外の新生教導隊は全員、OG2.5とOG外伝の模擬戦で戦う機会がある。そして、ギリアムはヒーロー戦記でラスボスの経験がある)。

登場作品と役柄編集

OGシリーズ編集

スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION
初登場作品。初期能力は教導隊だけあってかなり高く、指揮官技能も持っているが、正式メンバーに入れる場合はキョウスケ編でプレイしなければならない。リュウセイ編ではスポット参戦のみ。実質的に、リュウセイ編とキョウスケ編は『SRXとカイの2択』という言い方が成り立つ。
スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2
今回は序盤からいる。彼の撃墜数が隠し機体のフラグにもなっている。最初から熱血があるので、場合によってはボスキラーを任せられる。また艦長を除く味方パイロットでは、唯一デフォルトでの指揮官技能を持つキャラクターとなった。
スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS
ボイスと専用BGMがついた。精神コマンドに『直撃』が追加された。ツイン精神コマンドは『』なので、ボスキラーとしての色合いが更に強くなり、OG2シナリオの序盤で、撤退する敵を倒すのに大いにお世話になる。GBA版にあったリュウセイ編のバグはなくなった。
スーパーロボット大戦OG外伝
主役キャラクターでは無いがオープニング戦闘デモでは1番手に出て来る。新教導隊が本格的に始動。最序盤から登場し、愛機量産型ゲシュペンストMk-II改も完成した。愛機の強さもあり、また集束攻撃も持つので依然としてボスキラーの役目を補う。シナリオ面でも『OGクロニクル』のエピソードが組まれており優遇されている。
第2次スーパーロボット大戦OG
本作では量産型ゲシュペンストMk-II改の正式量産機に搭乗。タイプGとタイプNの両方に搭乗している。分岐ルートから合流した際にノーマル状態に戻っているので換装は忘れずに。アタッカー・指揮官・統率という極めて有用かつ稀少なスキルを持っており、これまで以上に優秀なパイロットになった。また数少ない魂習得者でもあるので、アタッカー同士で組ませてボスキラー用にするかバランスよく養成して雑魚を散らすか。好みが分かれるところ。
スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ
地上ルート序盤から参入。能力的には第2次OGから射撃が大きく低下しており、成長タイプの都合で伸びも悪いため、最終的にはなんとゼンガーよりも劣ってしまう。このため射撃攻撃に関してはアタッカーの補正があってようやく人並みレベルである。
代わりにエースボーナスが変更され、まさにゲシュペンストに乗れと言わんばかりの物になった。
本作では味方の艦長キャラ以外の指揮官技能持ちとしてアル=ヴァンが登場したが、あちらは加入が最終盤なので相変わらずカイの専売特許に近い扱いである。
初期機体のMK-II改でも問題は無いが、乗せ換えするのであれば搭乗機はゲシュペンスト・ハーケンがお勧め。アシェンレベルが40を越えればグルンガスト改の計都羅喉剣・五黄殺を超える火力を叩き出せる。
スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ
第2話ではリュウセイに銃を突き付ける場面があった。
スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター
ディバイン・ウォーズに比べ大幅に出番が増えた。実質的キョウスケと共に機動部隊の隊長を務める。旧特殊戦技教導隊の同僚のギリアムと絡みが最も多い。
スーパーロボット大戦OG -SECRET HANGAR-
turn.8ではタスクキョウスケショーンと雀卓を囲む場面がある。タスクとたまに賭け事勝負をしており、度々気迫で圧倒するらしい。turn.14では、アラド相手に鬼教官ぶりを披露している。

関連作品編集

スーパーロボットスピリッツ
初出作品。前日談小説にて登場。

パイロットステータス編集

能力値編集

格闘・技量・防御に優れる。回避や射撃も初期値こそ高めなものの成長率が良くないため伸びは今一。そのため能力的にはゲシュペンスト系よりもグルンガスト等の特機系の方が相性が良い。

特殊技能(特殊スキル)編集

カイといえば「アタッカー」と「指揮官」。また「連続攻撃」のレベルが高く、第2次OGの「さすが教導隊隊長」と「コンビネーション攻撃」の両トロフィー取得にはこの男の「拳」が唸ることだろう。

GBA版OG1
指揮ベテランアタッカーヒット&アウェイ援護
GBA版OG2
指揮官L2アタッカー連続攻撃L4
OGS
OG1
援護攻撃L2援護防御L2指揮官L3Eセーブアタッカーヒット&アウェイ
OG2&OG外伝
指揮官L3アタッカー集束攻撃
第2次OG
*統率(MB発動)、*指揮官L3、*アタッカー連続攻撃L4
OGMD
*MB発動、*指揮官L3、*アタッカー連続攻撃L3

精神コマンド編集

GBA版OG1
気合熱血ド根性見切り集中気迫
GBA版OG2
集中熱血必中信念鉄壁気迫
ゲシュペンストよりはグルンガスト系列に向いたラインナップ。いきなり「熱血」が使えるため、序盤の強敵撃破には彼の力が必要不可欠。
OGS
直撃熱血集中不屈必中気迫(ツイン精神)
コマンドが整理され、ゲシュペンスト向きの構成になった。相変わらず最初から「熱血」が使えるため、序盤から主力として使って行ける。OG外伝では専用機の性能も相まって大暴れ出来る。
第2次OG
集中不屈必中気迫強襲(ツイン精神)
序盤の火力こそ以前より劣るが、終盤は魂+アタッカーの相乗効果で凄まじい火力を叩き出す。

固有エースボーナス編集

OGsOG外伝第2次OG
指揮効果+5%、クリティカル発生率+10%
OGMD
自分の指揮範囲内の、ゲシュペンストと名の付く機体(自機を含む)の与える最終ダメージ+5%
ゲシュペンストを愛する男ならではのエースボーナス。今作で該当するのは4機の改型、RV、ハーケンの合計6機であり、地味ながらも火力の底上げになる。

パイロットBGM編集

『RUSHING DANDY』
OGSからついた彼専用BGM。ハードロックの曲調がキャラのスマートな格好良さをより引き立てる。それ以前の作品では汎用戦闘BGMが使われており、GBA版OG1では『BORN TO FIGHT』、GBA版OG2では『RAIL TO THE DANGERZONE』だった。

人間関係編集

ゼンガー・ゾンボルト
旧教導隊の一人にして同僚。
エルザム・V・ブランシュタイン / レーツェル・ファインシュメッカー
旧教導隊の一人。
ギリアム・イェーガーテンペスト・ホーカー
旧教導隊の一人。
カーウァイ・ラウ
旧教導隊隊長。カイも厚い信頼を寄せていた。
ホァン、カガサキ、サカマキ
ディバイン・ウォーズ Record of ATX』に登場。エアロゲイターとの交渉を目論むシロガネ護衛のために南極に派遣されたキタムラ小隊のメンバー。このうちカガサキとサカマキはゲーザ・ハガナーエゼキエルに撃墜され戦死。
ラトゥーニ・スゥボータ
新生教導隊の部下。
アラド・バランガ
新生教導隊の部下。
ゼオラ・シュバイツァー
新生教導隊の部下。
ラミア・ラヴレス
カイにスカウトされ、新生教導隊の部下となる。カイの副官格となり、2人で行動する事も多い。
ライディース・F・ブランシュタイン
一時期、新生教導隊に出向していた。
ジャーダ・ベネルディ
元部下。ガーネットと共にラトゥーニを救った。
ガーネット・サンデイ
元部下。カイがスクールの生き残り(ブーステッド・チルドレン)に心を砕いているのはジャーダとガーネットの影響があると思われる。
キョウスケ・ナンブ
彼と共に機動部隊を指揮する局面がある。
マサキ・アンドー
OG1のキョウスケ編で、彼がシュウの気配を感じて勝手に出撃したことに激怒し、帰ってきた彼に長時間の説教を正座で聴かせると息巻いていた。
アクア・ケントルム
ラミアが妻だと間違われカイは仰天していた。尊敬の眼差しを向けられているようで、サインをねだられている。
『第2次OG』のエンディングにて彼女をヒューゴと共に教導隊で預かる事となり、以後は部下の一人に。
ミナ・キタムラ
16歳になる娘。現時点では名前のみ登場。存在自体はOG2で語られており、OG外伝で名前と年齢が判明した。カイ曰く『幸いカミさんに似てくれたんで、恨まれないで済む』との事。この『似てくれた』というのは容姿・性格、どちらの意味で言ったのかは不明だが、直後のドナの『じゃあ、寂しいでしょ』という台詞に『いや、まあ……』と不器用ながらも同意しているような返答をしたことから考えると、『家を空けていても恨まれなくて済むのは助かるが、娘が寂しがってくれないのは寂しい』と考えるのが自然かと思われる(容姿だけなら、妻と自分のどちらに似ていても寂しいだろうから)。
アルベロ・エスト
彼とはかつて共に戦った戦友。ただし、直接顔を合わせたのはOG外伝が初。
ヒューゴ・メディオ
封印戦争後にアクアと共に教導隊預りとなり、直属の部下となった。
ドナ・ギャラガー
OGクロニクル1巻『踊るゆりかご』のゲストキャラクター。同エピソードは後にOG外伝でほぼ丸ごと採用されている。出張でトルコに出向いていた際に通っていた飲み屋で知り合い、意気投合して飲み友達になる。仕事の苦労や家族の話を交わすなど親交を深めていたが、数日後ドナが研究の支援を受けていた宗教団体(テロ組織)の決起に伴い拘束される。この研究とは先の戦乱による負傷で全身不随になったドナの息子「トニー」の身体(義肢)を作るためのもので、研究成果として生み出された機体「ウェンディゴ」もトニーを乗せて出撃することとなる。この後カイは拘束を抜け出して愛機で出撃し、ウェンディゴを撃破するが、「軍人だから無駄な人死には出せない」としてトニーが入ったコアユニットはしっかりと守った。その後ドナは逮捕されたものの、息子を救ったカイの気持ちに応えて事情聴取に応じた。ちなみにドナは決起当日の朝までカイの素性に気付いておらず、交流を重ねていたのは本当に偶然であった。また拘束した際には「あなたの奥さんと娘さんを泣かせたくないから余計な気を起こさないで」と語り、カイの方も交流に消極的ではあったもののドナの悩み相談には親身に答えていたり微笑を浮かべながら家族の話をしていたりと、結果的に敵対することとなってしまったが2人の友情は本物であったといえる。

名台詞編集

戦闘台詞編集

「拳一つで戦えるとは言わん…!」
「だが、拳一つを甘く見るなよ!!」
OG2以後のジェットマグナムでの決め台詞。
「こいつは俺の手足も同然でな!」
ゲシュペンスト系の機体に乗った際の台詞。
「パターンJM4、リアルタイム・アレンジ!」
「ジェット・マグナムS」(背負い投げから、プラズマ・ステークを打ち込む)使用時の台詞。本来TC-OSではBMセレクト後の細かいモーションは自動化されているのだが、カイはモーション・セレクトをマニュアルに設定して、ジェット・マグナムのモーションを手動で選び(モーションはJM4)、さらにはモーション自体にリアルタイムアレンジを加えている。マニュアル操縦しながら1からモーション構築してきた旧教導隊の経験を存分に生かした攻撃であり、カイのパイロットとしての凄腕が伝わることだろう。
「ブラスターキャノン、発射!!」
OGSの没台詞の一つ。ゲシュペンスト・タイプS搭乗時の台詞だが、これは敵サイドのガルインの機体である。元々教導隊の機体だから、だろうか。
「俺が作ったモーションだ……!」
究極!ゲシュペンストキック使用時。…何考えてあんなド派手なモーション作ったのやら。しかも叫ぶ事を前提とするあたり、やはりカイも他の三人と同じく濃い所がある。
「締めはキックの方が好みだがな」
フェニックス・ショウダウン使用時のトドメ台詞。締めがゲシュペンスト・キックからのニュートロン・ブラスターである事にダメ出しする。…何かがおかしい。

インターミッション編集

「おい、お前ら! 説明をしろ、説明を!」
キョウスケ編34話「亡霊、過去より来たりて」において、突然現れたゼンガーとエルザムに驚いて。結局、この後本隊と一緒にギリアムが来るまでまともな答えは返って来ず、途中で諦めていた。教導隊現役時代の4人がどういうやり取りをしていたかが垣間見られる場面。当時もこんな調子で他の3人に振り回されていたのであろう。
「いや、遠慮する。俺達は亡霊と共に歩むからだ。…ゲシュペンストとな…!」
OG1で、レビ・トーラージュデッカと戦闘させた時の戦闘前メッセージ。この頃から既に、ゲシュペンストに対する拘りの強さが見られた。
「リー中佐、全ての責任は隊長の自分にあります。今回の件に関してはいかなる処分をも受ける所存です」
OG2の序盤で連邦軍の新型機であるビルトファルケンがDCの部隊に強奪された後の場面。テストパイロットであったラトゥーニがDCの副総帥であったアードラーが務めていたスクールの元メンバーであるという理由で、ラトゥーニに疑いを向けてきたリー中佐に対して。
「気持ちはありがたいがな、ブリット。軍隊では経歴よりも階級が物を言う」
「それに新型機を敵に奪われたのは事実だ。何を言われても反論できん」
上の場面の後、リー中佐の高圧的な振舞いに憤慨していたブリットに苦言を呈した。恐らくOGの味方パイロットで、もっとも「軍」という組織を理解している男である。
「ここには突っ走る連中が多いからな。奴らに命令違反させるより、俺が妙な指令を出す上官になったほうが、いくらかマシだということだ」
ラミア「しかし、それでは少佐が…」
「もう慣れた。慣れればそういうやり方も、意外と悪くない」
ラミア「そういうものなのでござんすか?」
「ああ。だからこそできることもある。そして、救える命もな」
ジ・インスペクター』第5話にて。この話ではカイの指令もあってアラドを助けることができた。このカイの上官としての在り方は、ラミアにも新たな道を示すことになる。ゲームにおける「人間が残る!」に相当する会話だろう。
ドナ「お子さんは?」
カイ「4人……かな」
ドナ「かな、って……どういうこと?」
カイ「実の娘が1人と、面倒を見ている子供が3人いてね」
OG外伝第3章でのドナ・ギャラガーとの会話。面倒を見ている子供とは新教導隊の部下でもあるラトゥーニ、ゼオラ、アラドのこと。3人に対して上官としてのみならず、親としての情を抱き始めているのかもしれない。
「フン、子供と言うのは本当に覚えが早い。だが、大人にあって子供にないもの……それは経験の差だ。今から見せてやる……経験から生み出されるものを」
「パーソナルトルーパーは伊達に人の形をしているわけではない。その有用性と可能性を教えてやる!」
ウェンディゴ戦のさなか、相手がカイの動きを見切り始めたのを見て曰く。モーション・パターンをマニュアルに切り替え、ベテラン軍人・カイが真価を見せる。
どことなくOG1冒頭のエルザムを思わせる後半の台詞は、ジェット・マグナムS使用時の台詞としても採用されている。
ちなみにOGクロニクルでは「子供と言うのは本当に覚えが早い」という台詞からそのまま後述の「君が悪いわけではないのだろうが~」に繋がっており、トニーの境遇に同情している印象が強い。
「君が悪いわけではないだろうが、俺も軍人だからな」
ウェンディゴを追い詰めた際の独白。敵機を操縦していたのは飲み仲間になったドナの息子・トニーだったが、基地を守るため、軍人として容赦なくウェンディゴを撃破する。しかし……
「軍人だからな。無駄な人死には出せんよ」
そしてウェンディゴを撃破した際、息子の身体となっていたウェンディゴが破壊された事で泣き崩れるドナの前に彼女の息子が入ったコアユニットを差し出して。軍人である以上、守るべきものはきっちりと守るのである。
「よしてくれ。俺は他の連中ほど濃くはない」
OG外伝で「伝説の旧教導隊の方にお会いできて光栄です」と言うヒューゴに対して。確かに残っている3人は個性的過ぎるがカイが他ならぬ、整備員泣かせとまでいわれる「究極!ゲシュペンストキック」や量産型ゲシュペンストMk-IIが相手のサイズを問わず背負い投げをかます「ジェットマグナム・S」といったゲシュペンストの真の力を引き出し、なおかつ多数のパイロットでも可能なモーションを構築した人物である事を考えると、そうも言えないだろう。事実ヒューゴも(そ、そうかな)と呟いている。
「守るべき市民を戦いに使うとは、本末転倒もはなはだしい!」
OG2.5及びOG外伝でカイル・ビーンと戦闘したときの台詞。カイの言うとおり、機動兵器も軍人も開発プロジェクトも、本来は市民を守るために存在している。それを取り違えて効率と自分たちの理想のみを優先するカイルに対し、軍人・カイが怒りを燃やす。
ユルゲン「だが、お前達はコアナンバー521を失った……悲しかろう……悔しかろう……」
カイ「確かにその通りだ……だが、俺は! それに負けん! 屈せん! ラミアが生きた証を残すためにも! 特殊戦技教導隊隊長として、貴様の存在を滅殺するッ!!」
OG外伝でユルゲンと対決した際のセリフ。カイの部下思いが強く現れている。
「お前がそんなことでどうする。それをあいつが望むと思うのか?」
「俺達がやっていることは何だ? 言ってみろ、キョウスケ」
「俺やお前が、今までどれだけの命に引き金を引いてきたか、そして引き金を引かれてきたか……言ってみろ……!」
「今回は……あいつだった。それだけの話だ。……俺達はそんな世界にいる」
OG外伝のヘルゲート戦でラミアが生死不明になった後、その事を後悔していたキョウスケを叱咤した。カイとて割り切れているわけではないが、ベテランたる彼は今、それ以上に優先すべきことがあるのを知っているのだ。
「アイビス!」
「聞け。彼女一人と宇宙に住む者達全ての命を秤に掛けるわけにはいかん」
「最悪の場合、辛い選択をせねばならん。 だが、そこに至るまでの道を歩まぬ者には、その選択権すら与えられん」
「下を見るな、顔を上げろ。 この状況、答えは目の前……レティクルの中しかない」
第2次OGのバラルの園で(別の存在に操られたとはいえ)イルイに自身の夢を否定されたうえに敵対するという事実に大きく動揺したアイビスに対して。ちなみに「レティクル」とはスコープに描かれている照準合わせ用の十字線のこと。

中断メッセージ編集

「ヒューゴ、お前は真面目だな」
『OGMD』の中断メッセージ「教導隊の紅一点?」より。教導隊の紅一点としてヒューゴを紹介しようとして、ヒューゴから紅一点とは女性のことではと真っ当な返答を受けて。どうやら、ヒューゴは赤毛のため紅一点と言い、それによる彼からのツッコミやボケを期待していたらしい。基本的にギャグシーンである中断メッセージであるはいえ、滅多に見れないユーモアたっぷりなカイが登場する。しかし「お前は真面目だな」は普段のカイが言えた事ではないだろう。

搭乗機体編集

彼の場合は初代教導隊時代からの縁であるゲシュペンストシリーズに強い思い入れを持ち、その想いは最強のゲシュペンスト計画「ハロウィン・プラン」へと繋がった。他の機体への乗り換えは可能だが、OG外伝では専用機が登場。なお、乗り換えさせる場合、彼の攻撃力を活かす為にグルンガスト系の機体に乗せると良い。

ゲシュペンスト
特殊戦技教導隊時代の機体。他の隊員達とともにTC-OSの基礎を構築した。
量産型ゲシュペンストMk-II
パーソナルカラーのグリーンに塗装された機体。極東支部所属当時から修羅の乱直前まで、数多の戦場を駆け抜けた。メインの乗機ではあるが、ゲームでは力不足。
ゲシュペンストMk-II・タイプS
インスペクター事件終盤で搭乗。『究極!ゲシュペンストキック』のモーションデータを作成したこともあり、相性は抜群。
量産型ゲシュペンストMk-II改(先行生産機)
修羅の乱では先行生産の第一号機を受領。カラーリングは当然、カイの象徴たるグリーン。自身が提案した「ハロウィン・プラン」により大幅に強化された、ゲシュペンストに対する思い入れの結実である。両腕部にプラズマ・バックラーを装備した格闘戦に特化した仕様で、正式量産機のGタイプ装備の雛形となった。
量産型ゲシュペンストMk-II改(正式量産機)
修羅の乱終戦後に受領した正式量産機。指揮官仕様であり、通信用アンテナを追加装備。パーソナルカラーも変わらずグリーンを使用。この機体で封印戦争と『OGMD』を戦い抜いた。遠近双方に対応可能なNタイプ装備を主に使用。

余談編集

  • GBA版OG1では、ある事をすると彼が増殖するというバグがあった。後に、半公式的なネタにもされている(シャッフルバトラーにおいて、カイ機のゲシュペンストMk-II・Sの特殊能力が「分身」)。このバグの影響によりカイの存在があまり浸透していなかったGBA版OG1~OG2の頃は「カイ=増殖」というイメージが定着し、大半のプレイヤーからネタキャラとして扱われていた。しかし現在のカイは自身の魅力で根強い人気を得ており、ほぼ完全にネタキャラのイメージを払拭している。最初はネタキャラ扱いされていた人物が純粋な人気でその座から脱した、中々希有な例と言える。
    • なお、このバグを使うと本来キョウスケ編後半からの正式参戦となるカイをリュウセイ編では序盤から、キョウスケ編でも中盤から扱うことができる。前述通り最初から強力な技能を豊富に持ち、乗機の量産型ゲシュペンストMk-IIも他の同型機よりワンランク強化されているため戦力底上げには便利だが、リュウセイ編で増殖させすぎると進行不可能になってしまう事があるので注意。
  • OGシリーズの漫画作品や一部キャラ・メカニックデザインなどで活躍している八房龍之助氏のお気に入りキャラの一人でもあり、『RoA』1巻のあとがきでは「本編に出せそうもないから」という理由でカイのイラストが書き下ろされたほど(その後4巻から出演を果たしている)。また同氏は『OGクロニクル』でカイを主役に据えた短編「踊るゆりかご」を手掛けており、同エピソードは後にアレンジを加えられた上で『OG外伝』の3、4話に採用された。OGクロニクルのオリジナルキャラや設定が本編に逆輸入されるケースは少なくないが、物語そのものが丸ごと再現されるのはかなり珍しい。