風見博士

2013年5月15日 (水) 00:00時点における115.38.53.55 (トーク)による版

風見博士(Dr.Kazami)

トリニティシティの最高責任者で、ゴッドシグマの開発者。
度量の大きい人格者で、トリニティシティの大黒柱的存在であった。

……しかし、38話にてエルダー星の科学力に惚れ込んだ故にテラルに対する強引な尋問を行うという行動に出る事になり、さらにこれまでの拷問まがいの尋問で多くのエルダー兵の捕虜が死亡してその遺体をカプセルに保存していた衝撃の事実が発覚、この事で闘志也やジュリィ達との関係も急速に冷え切っていく事になる。

そして、46話にてエルダー軍の実力と科学力で圧倒されるトリニティシティとゴッドシグマの姿を見た事で降伏を通告し、翌47話において未来のエルダーで優れた科学力を身につけたいという欲望で地球を裏切ってしまい、ガガーンの命令でその手土産にトリニティエネルギーを奪おうとしたが、最期はエルダー兵の流れ弾に当たって死亡した。

科学者としての傑出した知能のみならず、人々からも慕われる優れた人格者であったのだが、ストーリーにおける一人息子・ヤスジの死、出資者であるマルチーノの無理難題や味方である地球側との意見の相違等の描写等、風見博士が苦しめられる描写がいくつかあり、それらの件によって徐々に精神を病んでいき、本来は平和の為であった科学への追求も歪んだ方向に向かってしまったのは想像に難くない。

作中当初は悪の心を持たない正義の科学者であったのに、様々な事件の影響で悪の科学者と化してしまい、悪役側に走ってしまってそのまま改心しないで死亡してしまうという、ロボットアニメ史上でも非常に異色のキャラクターである。
あまりにも理不尽な周囲からの迫害、そして悲劇に見舞われ、徐々に精神を病んでいくのと同時に仲間達との溝を深めてしまった事が、彼にとっての大きな悲劇であったといえる。

登場作品と役柄

スーパーロボット大戦Z
初登場作品。中盤までは原作中盤までと同様に人格者として描写されているが、終盤にはルートによって多少経緯に違いはあるものの、原作とは異なり明確に地球を見限ってスカルムーン連合側に寝返る。原作と違って息子を失うような悲劇や理不尽な周囲の迫害を受けていない事もあり、終盤は原作以上に悪役(それも小悪党)の要素が強くなってしまっている。
裏切った後は自らエルダー戦艦の指揮を執って戦闘を挑んでくる。その際、多くの他作品スーパーロボットに対して特殊戦闘台詞が用意されており、他作品に対する特殊戦闘台詞の多さは本作のキャラの中でもトップクラス。艦長効果が反撃時の攻撃力+30%、特殊技能が闘争心戦意高揚気力+(ダメージ)気力限界突破集束攻撃と博士キャラとしては異例のアグレッシブな能力だが、自称に反して天才技能は習得していない。だが本人より、むしろ博士による超改造でザコとは思えぬ命中率まで強化されたコスモザウルス軍団の方が脅威。
終盤でZEUTHと決戦した際、一度は撃墜されるも、次元力で即座に復活。しかし、その直後にゴッドシグマの最終武器である『トリニティウィング』で完全に撃破されてしまい、最後は戦艦を脱出したところを闘志也達に追い詰められるが、それでも悪あがきをして彼らを殺そうとした為、その様子を見かねたテラルに引導を渡された。
第2次スーパーロボット大戦Z
名前のみの登場。その行く末はゴッドシグマチームに深い影を落としている事が彼らの台詞から伺える。なお、破界篇の特典についているZのダイジェストブックでは、D.O.M.E.黒歴史を見た後に裏切った(つまりifルート)展開が正史となっている。

人間関係

壇闘志也
信頼関係にあったが、テラルやエルダー兵への過酷な尋問が発覚した38話以降は完全に関係が冷え切ってしまう。
ジュリィ野口
助手。彼から尊敬されており、博士もまた彼を信頼していたが、38話以降は彼をひよっこ等とあなどる発言をする等、師弟関係は破綻した。
吉良謙作
闘志也やジュリィ同様に博士を慕っていたが、彼とも関係が悪化した。
春日理恵
秘書。かつて孤児だった彼女を引き取り、親子同然の仲であったが、38話での事件以降は彼女に対しても銃を突きつけて司令部を乗っ取ろうとする等、関係が悪化した。
春日翔太
理恵の弟。理恵と同様に親子同然の関係であったが、彼とも関係が悪化した。
マルチーノ
スポンサー。…なのだが彼の無理難題に頭を悩ませることも多く、裏切りの原因の一つ。
ミナコ・マルチーノ
マルチーノの娘。流石に彼女のわがまま性格を苦手としていたようである。
風見ヤスジ
SRW未登場。第10話に登場した風見博士の一人息子。父に会いたいがゆえ、遥々トリニティシティにやって来たが、エルダー兵が彼を殺害しようとした際、故障した光線銃で応戦しようとするも、その暴発により死亡する。
風見博士自身は仕事の邪魔をされたくないという理由で、彼に会う事を拒否していたが、彼の寝姿を見て涙を浮かべ、その死を悲しむ等強く愛していた。
テラル
当初は敵対する敵の司令官で、後にエルダー軍から追われた彼がトリニティシティへ来た事により記憶を強引に映し出してエルダーの未来科学を知ろうとした。その後、自分の元から逃げたテラルを裏切者と断じて殺そうとした。Zでは彼女に引導を渡されて死亡する。
ガガーン
最後は彼に降伏し、寝返る事になる。しかし、当然信用されておらず、捨て駒同然に使い捨てられる羽目に。
ダルトンメサ
エルダー軍に降った後、傲慢な態度をとる風見博士に声を荒げた。

他作品との人間関係

スーパー系

クライン・サンドマン
Zでは出資者の一人。マルチーノからトリニティシティを買い取り、風見博士の裏切りフラグの一つをへし折ったのだが、結局風見博士は裏切ってしまう。
破嵐万丈
Zではサンドマン同様に出資者。やはりサンドマンに対してと同様に彼に対しても恩を仇で返す。
月影剛士エラ・クインシュタイン
同じ博士キャラで、Zでは同僚。しかし後に方針をたがえて対立する。
不動GEN
Zでは終盤に双翅たちを実験材料にしようとする凶行に走った風見博士を諌める。後に風見の裏切りに真っ先に気付き、激怒する。
アポロシルヴィア・ド・アリシアマリン・レイガン
Zでは風見博士の終盤に双翅たちを実験材料にしようとする凶行を咎めた。
双翅ローザ・アフロディア
Zではテラルだけでなく、彼らも実験材料にしようとした。この風見博士の凶行はシリウスが人類に対して不信感を抱くきっかけにもなった。
ベガ大王
Zではスカルムーン連合に寝返った後に彼と共闘するが、風見博士は彼を見捨てる気満々だった。

ガンダムシリーズ

ディアナ・ソレル
ZではD.O.M.E.にて黒歴史の真実が明かされ、皆が唖然とする中、風見博士は黒歴史を明かした彼女を嘲笑した。
パプテマス・シロッコ
Zでは風見博士の狂気染みた論にも一理あるとし、改めて一握りの天才が世界を動かすべきという己の理想を説いた。
フィクス・ブラッドマンザイデル・ラッソ
Zの終盤、D.O.M.E.にて言い争う彼らを揶揄し、「黒歴史も必然」と嘲笑い、彼らにも少なからずショックを与えた。

バンプレストオリジナル

メール・ビーター
Zでは裏切った後、スフィアの解析の為に彼女を拉致しようとした。
黒のカリスマジ・エーデル・ベルナル
Zにおいて風見博士を悪の道へと走らせた張本人。最終決戦時にはトリニティチームに対して憎々しげに「あの世で風見博士によろしく伝えてくれ!」などと言い放つ。

名台詞

「科学者の良心に誓って出来ません。それでもとおっしゃるなら所長を辞める他ありませんな。科学には万に一つの危険もあってはならないのです」
4話で火山島が噴火して危機に陥った際、危険な状態を博士に指摘されながらも自身の出資した農園を助ける為に安全な状態であると迫ったマルチーノに対しての反論。
「出資者であれば何もかも好き放題というのはおかしい。多くの人々の協力があるからこそ、あなたの出資も生きているんですよ」
エルダー軍によって火山島が再び噴火した際、火山島の農園を見捨てる事に激怒し、出資者としての権限を振りかざすマルチーノを諌めて。
「もし、ここで闘志也が月へ救助に行かなければ、一生闘志也は心の傷を背負う事になる。そんな事では敵と十分には戦えん。今大切な事は三人の心がしっかり結合して初めて合体できるんだ」
7話で月に不時着した闘志也の親友である岡本を助ける為に出撃しようとした闘志也とトリニティシティが危険にさらされる事を危惧して反対したジュリィが衝突した際に諭した言葉。これによりジュリィは闘志也の気持ちを汲み、共に出撃する決意を固める。
「もしも君達の留守に敵が攻撃をかけてきても基地は絶対に守る!心配するな。 で、救助に行くからには、きっと友達を助けるんだ、いいな!」
上の台詞に続く三人への激励。上の台詞と併せてこの時点の風見博士は他作品の博士と同様に良き人格者である事が窺える台詞であるのだが…
「私には仕事が山のようにある… 家庭でぬくぬくしてる余裕はない」
10話で闘志也がヤスジが来た事を告げた際の台詞。この時点では家庭を顧みない仕事人間とも取れる発言で、闘志也に批難される。
「会えば、トリニティに捧げた私の心が乱れてしまう… 私はそれが怖いのだ…」
上の台詞で息子のヤスジに会わない事を闘志也に批難された際、悲しげに呟いた言葉。この後、息子の寝姿を見て涙を浮かべる等、決して家庭を顧みない仕事人間ではない事が窺える。
「小さい頃の私は、あの子に劣らぬ泣き虫だった…そして泣きながら考えた…腕っ節ではかなわなくても他の力で見返してやろうと」
10話で闘志也に語った自身の過去。しかし闘志也にはそれによる学者気質がヤスジに寂しい思いをさせていると批難される。
本質的には人類の発展と平和の為に科学者として研究に勤しんでいる風見博士だが、この台詞から表れているように科学という分野で人々から認められたいという感情もある事が分かる。しかし、同話でのヤスジの死やマルチーノらの無理解で、その感情は歪んだ方向へと突き進む事になってしまう。
「ヤスジ…ヤスジ…!」
10話ラスト、死亡したヤスジの死に慟哭して。
「その通りだ。今、彼らの要求に屈してトリニティエネルギーの秘密を知られたらどうなる!? 翔太一人の命と地球の運命を引替えにはできん!」
12話で理恵の弟である翔太がエルダー側の人質となった際、翔太に構わずに撃てと博士が命じた事に闘志也やキラケンが驚く中、ただ一人博士の命令を忠実に実行しようとし、博士は翔太もろとも敵を撃てと言っているんだと闘志也らに念を押して説明するジュリィへの台詞。息子の死を考えれば非情な台詞ではあるのだが、地球を守るという使命感を強く持っている博士の信念が見える。
「今や、ロボットはトリニティシティー、いや、地球全体の生命線です! 人手に渡れば今までのようにエルダーの攻撃に備える事はできません」
マルチーノからゴッドシグマの売却を迫られての反論。
「ありがとう…君達のおかげで希望の灯がともった…頼むぞ!」
25話で大ダメージを受けたトリニティシティの放棄を決意したが、闘志也達の説得で再び修理する事を決意した時の台詞。風見博士自身、本当はトリニティシティを失いたくは無かったのが分かるのだが、その後の44話ではこの台詞とは全く逆の行動を取る事になる。
「敵は私が行けば引き揚げるというが、保証は無い。敵は地球に残っているゴッドシグマとトリニティ基地を見逃しはしないでしょう。トリニティエネルギーは人類の宝です。その宝を、地球を売り渡すような事を私はしたくない!」
マルチーノがエルダー軍の人質となり、交換条件として風見博士が指名された際、人質となるのを拒否する博士に対し、これ以上地球の人々の犠牲を増やしたくない為に博士を送り出そうとする国連代表らの論調に対する毅然とした反論。しかし、その後のストーリーにおける博士の行動がこの言葉とは全く正反対になってしまったのは皮肉としか言いようが無い。またこの時点でのエルダー軍は地球人の虐殺も辞さないガガーンが着任しており、博士の指摘は間違ってはいないのだが、軍が壊滅状態であったとはいえ、国連代表の一部にはトリニティシティを厄介者扱いにする発言も見受けられ、彼らとの意見の相違も風見博士の精神を蝕んで行く一因ともいえる。
「やめなさい!今、大切なのはイオからの宇宙船を保護する事だ」
36話でイオの太一郎の元からテラルを護送する連絡が来た際、罠である事を心配するジュリィと太一郎の連絡を信じる闘志也との間でいざこざを仲裁した際の台詞。この2話後から風見博士は変貌したため、人格者としての風見博士を発揮した最後のシーンでもある。

38話以降

「フフフフフ…私はこの時を待っていたのだ…」
38話で捕虜となったテラルを強引に連れ出し、タイムマシンの秘密を知る為に記憶投影マシンで記憶を引き出そうとした際の台詞。この後に見せた博士の表情は目に血管が走る等、狂気としか言いようが無い表情で、ここから風見博士の暴走が始まる事になる。
「どうもこうもない、私は地球の平和の為にテラルから未来科学の秘密を聞き出そうとしていただけだ」
テラルへの強引な尋問を闘志也達に発見された際の釈明。しかし、闘志也達には自身の行動を否定され、彼らとの信頼関係が急速に崩れていく事になる。
「だああっ、うるさい、うるさい! ゴットシグマもこの基地も君達にくれてやる。好きにするがいい…」
39話でトリニティシティーとゴッドシグマのピンチをよそに研究資料を持って地球へ脱出しようとした事を理恵に責められての台詞。以前との変貌を突きつけられた事で動揺しているあたり、まだ良心があるようにも見えるが、この後トリニティシティーの修理をしたのはあくまでもトリニティエネルギー発生装置の為であり、理恵の握手も拒否してしまった。
「フハハハハッ、これは完全に反乱ですな。強引に事を運ぼうとすればこういうになる。ヌフフフフ…」
イオに向かおうとする闘志也達に対し、その方針に反発して地球へ帰ろうとするトリニティ基地の乗組員が反乱を起こした際、わざわざ司令部にやってきて嘲笑した際の台詞。確かに闘志也が焦っていたのは事実であるが、風見博士に言われたくは無い。
「だから余計殺さねばならんのだ。いいか、所詮テラルはエルダー人、どんな事をいっても最後はエルダーの為にワシ達を殺そうとするのが目に見えておる、そうに決まっておる!」
43話より。テラルの生存を知り、自分の元から逃げ出した裏切り者として殺そうとする博士に理恵達がテラルの複雑な立場を説明した際の反論。かつての冷静さはどこにも無く、ほとんど被害妄想となっている。
「馬鹿もん! ワシには未来科学を探求する使命がある!お前達と死ぬわけにはいかん!」
44話より。トリニティ基地と三機のロボットが敵のレッドホールに飲み込まれそうになる中、一人トリニティ基地を盾に宇宙船で脱出しようとした博士を批難した司令部の面々に対して。前話で理恵に指摘された通り、自分の事しか考えなくなってしまった博士を表しており、25話とは全く正反対である。
「我々は絶対に勝たねばならん闘志也。その為には、ま、多少の犠牲は…」
46話でエルダー軍がイオ鉱山のコスモファクトリーの残党を攻撃しようとした際、太一郎やテラルらとエルダーを挟撃しようとした闘志也達の意見に反対し、エルダー軍の基地を攻撃すべしと主張して闘志也らにイオの人々を見殺しにするつもりかと反論された時の返答。12話では翔太を犠牲にしてまでもエルダーに対して一歩も引かない態度を見せた事があったとはいえ、かつての風見博士から考えられない台詞である。
「エルダーの科学…2300年の科学じゃ…我々よりも数倍の進歩した科学を学びたい。その為にはトリニティエネルギーなどくれてやる!」
46話「狂気の敗北宣言」より。エルダーの猛攻でゴッドシグマとトリニティシティがピンチとなり、エルダーとの科学の差を実感し、味方の反対を押し切って降伏した時の台詞。そして次の話で遂に寝返ってしまう。
「科学を極めるためならどのようなことをしてでもやり遂げる!エルダーへ行くチャンスを逃して、たまるかっ!」
47話「風見博士の反逆」より。自分の脱走を止めようとした友軍の兵士を顔色一つ変えずに射殺して。この直後、風見博士は脱出艇でエルダー軍の許へ走る。
「これがタイムシップか……夢にまで見たタイムシップ……うへへへぁはははあはあはあはあ~~」
エルダー軍に降り、彼らのタイムシップを目の当たりにして狂気に満ちた笑みを浮かべて。声も表情も完全に狂人のそれである。
「ガガーン、タイムシップを発進させろ!」
「黙れ!!お前達こそそんなにトリニティエネルギーが欲しけりゃ、さっさと取ってくればよかろう!」
ガガーンにタイムシップに乗せる事を要求し、降った身でありながらあまりにも傲慢な風見博士の態度に声を荒げるダルトンメサに対してあまりにも無茶苦茶な態度をとる。しかし、そんな風見博士に対してガガーンはあくまでも冷静に対応した。
「トリニティエネルギーは誰にも渡さんっ!トリニティエネルギーは私の物だ!」
エルダーの尖兵と化してトリニティ基地に乗り込み、ジュリィの持っていたトリニティエネルギー発生装置の解除パスワードを収めた音声テープを銃で弾き飛ばして。そこにはかつての聡明な風見博士の姿は無かった…
「私こそ、天才にして世界一の頭脳…私こそ、天才にして世界一の頭脳!」
トリニティエネルギー発生装置の音声パスワードとなった風見博士の台詞。声色がノイローゼ気味っぽくなっており、その言葉には、風見博士の焦りと誇りが込められていた…。物言わぬ亡骸となった風見博士の姿に、この音声が重なる光景は、なんともいえぬ空しさと悲しさが漂う…

スパロボシリーズの名台詞

今の所は全て『スーパーロボット大戦Z』での台詞である。

「ありがとう、君の誠意に感謝する」
マルチーノの代わりに出資しサンドマンへの礼を述べている。しかし恩を仇で返す。
「うろたえるな!人間爆弾にされた人々は 我々以上の恐怖と戦っているのだぞ!」
この台詞はガイゾック人間爆弾にされた人たちを必死に救助しようとする場面での一幕。この頃は頼りがいのある人格者だったのだが…。
「くそっ…!なぜだ…なぜ、どいつもこいつもワシの科学を理解しようとせんのだ!?」
テラルやアフロディア、双翅への非道を闘志也達に咎められて、苛立って。直後、黒のカリスマから、魔の誘惑が…。
「フ…フフフ…ハハハ!アーハッハッハッハッハ!!素晴らしい…!やはり、科学の力こそが世界を動かす!それが証明されたか!」
パラダイムシティにて。もう狂いかけてる。
「滑稽だな、ディアナ女王!黒歴史という過去の愚行を明らかにして人類に警告を与えるつもりが、これから起こる未来を見せる事になるとは!」
「これが事実だ!今この瞬間が既に黒歴史!我々は既に滅亡への道を歩んでいる!」
D.O.M.E.にて、ディアナを嘲笑して。完全に悪人顔になってしまった。
「その意気込みは買おう。だが、現実はどうかな?そこの醜く言い争う連中を見れば、黒歴史も必然に思えるがな」
上記の台詞の直後、「黒歴史を乗り越えてみせる」と言うロラン達への嘲笑。ちなみにここで風見博士の言っている「そこの醜く言い争う連中」とは、ザイデルとブラッドマンを指す。ザイデルやブラッドマンも確かに愚かしいと言えるが、地球を明確に裏切るという暴挙に出る風見博士も十分愚かと言え、これからそんな凶行を犯す風見博士には言われたくは無い。
「そのまさかよ!黒歴史の真実を知った今、もう地球に未練など無いわ!」
「ZEUTH!ワシは地球を見限らせてもらう!お前達は、あの星の黒い未来と運命を共にするがいい!!」
ついに離反。原作と異なり、明確に地球を見限っての裏切りである。以上の3つのセリフはザフトルートでのみ聞くことが出来、もう一方のルートでは立ち会う前に裏切ることとなる。
「あの星に未来はない。ならば、ワシはエルダーにつく事を選択するまでよ。そして、この選択によって近い将来に世界が分岐した時、地球とエルダーの戦う未来が誕生するのだろう」
ガガーンの協力者となり、テラルの前に姿を現して。半ば狂気に支配されて寝返った原作とは異なり、完全に悪人となってガガーンに加担する。
「あくまで結果論よ!科学の発展における副産物のようなものだ!」
「それも結果論よ!まずはワシの科学あってのものだ!」
ゴッドシグマと直接対峙した際、トリニティチームにガガーンに加担すれば宇宙に戦乱が起きると言われ、同時に「今まで科学を極めようとしていたのは人類の幸福と発展ではなかったのか」と言われて。もはや自分の事しか見えなくなってしまっている。
「どういう事だ!あやつもゴッドシグマだというのか!?」
「ぬう!ここにもゴッドシグマがいるのか!」
「クライン・サンドマン!貴様の正体を知っておるぞ!」
サンドマンが搭乗するゴッドΣグラヴィオンと交戦したときの台詞。
「神も悪魔も知った事か!ワシこそ天才にして宇宙一の頭脳!ワシこそ天才にして宇宙一の頭脳だ!!」
追い詰められ、トリニティチームとサンドマンに悪行の数々を咎められた際の台詞。原作のトリニティエネルギー封鎖装置の解除パスワードをアレンジした台詞だが、どこか哀れさも漂う哀しい原作の台詞とは異なり、完全に小悪党の世迷言となってしまっている。
「ぬおぉぉぉっ!宇宙最高の頭脳であるこのワシがああっ!」
断末魔。実は原作では言えなかった。
「おお。ゲームをやめるのか。長時間のゲームは眼に負担をかけるからな。いい判断じゃ。地球の平和は君の手にかかっているんじゃ。しっかりと英気を養って次の戦いに臨むのじゃぞ。では、ゆっくり休んでくれたまえ」
ストーリーの進行状況がまだZEUTHを裏切る前の場合での中断メッセージ。この時点では純粋にプレイヤーの体調を気遣う台詞であるが…。
「…ふう…。…ヒヒヒヒ…!邪魔者共はいなくなった。後はワシの天下よ!ヒヒヒヒ!ヒーッヒヒヒヒヒ…!」
ZEUTHを裏切った後は中断メッセージが前述の台詞の後にこれが追加されたものとなる。

余談

その風貌と言動からネットでは、CAPCOMのアクションゲーム『ロックマン』シリーズのラスボスである悪の科学者「Dr.ワイリーのようだ」と揶揄される事も。

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