ミノフスキークラフト

2019年7月5日 (金) 19:10時点における (トーク | 投稿記録)による版 (→‎メモ)

ミノフスキークラフト(Minovsky Craft)とは、宇宙世紀を舞台とするガンダムシリーズと『∀ガンダム』に登場する機構。

概要

ミノフスキー粒子を格子状に配列することにより擬似的な斥力場を作り出し、その上に乗って浮遊する機構。

平たく言えば、機体の下部にIフィールド製の磁石を多数並べてその反発力で「浮く」技術である。「進む」ためにはジェットエンジンなど別の機構が必要。ミノフスキークラフト搭載機は、航空機や可変モビルスーツのように揚力を利用する必要がないため機体形状の自由度が高く、また空中で静止することもできるため機体運用の幅が広い。一方で、稼動のためにはIフィールドを発生させる大電力が必要であり、基本的には高出力のエンジンを持つ大型艦艇やモビルアーマー専用の装備である。モビルスーツにミノフスキークラフトを搭載した例であるΞガンダムペーネロペーは、全長30m近い大型機となっている。

機動戦士Vガンダム』の時代には15mクラスの小型モビルスーツが飛行しているが、これは「ミノフスキーフライト」「ビームローター」といった発展型技術によるものとされる[1]。また、宇宙世紀より遥かに後のリギルド・センチュリー(『ガンダム Gのレコンギスタ』)においても、メガファウナをはじめとする各種艦艇やカバカーリーにミノフスキーフライトが使われている。

なお、『閃光のハサウェイ』と『Vガンダム』の間の時代の物語である『機動戦士ガンダムF91』においても殆どのMSが浮遊しているが、これは主な舞台がスペースコロニーだからだと思われ(スペースコロニーは回転して遠心力=重力を発生させているので、回転の中心である空中は無重力になる)、ミノフスキークラフトとは無関係である。スパロボにおいてはF91系の機体の飛行能力の有無は曖昧で、飛べる作品も飛べない作品もある。飛べる場合はMSが出力そのままに小型化した結果、力技で飛んでいるのだろう。

強化パーツ「ミノフスキークラフト」

スパロボにおいては宇宙世紀ガンダム系が参戦する版権スパロボではおなじみの強化パーツ。略称はクラフト、ミノクラ。基本的な効果は移動タイプ「」を追加し、ユニットと武器の空の地形適応をA(もしくはS)にするというもの。『第4次』などでは地形適応は変化しなかった。入手数に限りがあることもあり、この効果を巡って飛行できないユニットによる争奪戦が発生する。なお、空Sの機体に付けても空Aに下方修正されることはない。

かつては母艦も、フリーデンタワーアイアン・ギアーのような陸上艦だろうと問答無用で飛行できるようになったが、流石に無茶だったのか『Z』では母艦には地形適応アップの効果しか作用しなくなった。

旧シリーズや『COMPACT』では「(元の移動タイプと関係なく)移動タイプ『空陸』を追加する」という効果であったため、空や宇宙専用ユニットを地上に降ろせるようになり、「地を這うブルーガーが空中の敵目掛けて爆雷を投下する」といった怪現象を起こす事もできた。現在は上記の通りの効果になり、空専用ユニットに付けても何の効果もない。

余談だが、かつてはマジンガーZジェットスクランダー装着イベントがあるスパロボにおいては、それ以前には絶対に入手できなかった。この通例は『第2次Z破界篇』にて打ち崩された(ミノフスキークラフトではなく代替パーツのフライトモジュールではあるが)。

関連用語

艦船モビルアーマー
大型艦艇やモビルアーマーはモビルスーツのように地上を移動することが困難なため、大気圏内での運用が視野に入れられたこれらの機体には基本的に装備されている。
モビルスーツ
大型モビルスーツ運用時代の末期に、ついにモビルスーツ用に小型化されたミノフスキークラフトの開発に成功している。
ミノフスキードライブ
名前は似ているが原理的には別物。「大気圏内で浮く」ミノフスキークラフトに対して、こちらは「(主に宇宙空間で)無限に推進し続ける」装置である。
スパロボにおいてはミノフスキークラフトの上位版の強化パーツとして扱われている。
フライトユニット / フライトモジュール
かつては宇宙世紀ガンダムシリーズが登場しない版権スパロボにおいて、代替パーツとして登場する場合があった。
テスラ・ドライブ
OGシリーズにおけるミノフスキークラフトの代替パーツ。ミノフスキードライブ相当の「テスラ・ドライブS」もある。

メモ

資料リンク

脚注 

  1. 「既に散布されたミノフスキー粒子を利用することで消費電力を抑える」などの説明がネットで散見されるが、公式的なものではなく、詳細な飛行原理は不明。