アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ
アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ(Arubatro Nal Eiji Asuka)
- 登場作品:蒼き流星SPTレイズナー
- 声優:井上和彦
- 種族:地球人とグラドス人のハーフ
- 性別:男
- 所属:グラドスの士官学校(→グラドス軍?)→脱走(第1部)→レジスタンス(第2部)
- 年齢:16歳(第1部)→19歳(第2部)
- 身長:182 cm
- 体重:70 kg
- 生年月日:1980年5月24日
- 血液型:A型
- キャラクターデザイン:谷口守泰
『蒼き流星SPTレイズナー』の主人公。
英語表記は「Albatro Null Eiji Asuka」の事も。
月探査中に遭難した地球人の父ケン・アスカとグラドス人の母アイラとの間に生まれた少年。父から話に聞かされた地球に憧れを抱いている。
グラドス軍が地球制圧を企んでいることを知って、最強のSPTレイズナーを奪い、グレスコ艦隊に密航して危機を知らせに地球に向った。最初に接触した火星のコズミック・カルチャー・クラブ(国連宇宙体験学校)の生徒達は、当初は彼の言うことを信じようとしなかったが、エイジの命をかけて地球を救おうとする姿勢が彼らの心を打つようになっていく。
少し暗めの性格で頑なな所もあるが、本当は心優しく、戦いを好まない。それ故にか戦闘でパイロットを殺害しかねないことを非常に恐れ、コクピット部を狙わず戦い、レイがそれを提案しても一向に拒否し続けていた。
地球がグラドスに制圧されてからは姿を消していたが、アンナの危機を救ったのをきっかけにレジスタンスに参加。そして「グラドスの刻印」を巡ってル・カインと死闘を繰り広げる。
第1部から第2部の「空白の三年間」については諸説あり、エリザベス・クレブリーと南の島で過ごした、中国の山中でフォロンによりコールドスリープされていた、カナダの農場に身を寄せていた、など。
第2部では袖の下に仕込んだ折り畳み式のトンファーで白兵戦を行う姿が印象的だが、第1部でもデビッドとの乱闘の際に柔道の背負い投げらしき技を決めており、士官学校にいた経歴からも考えればこの頃から格闘術はそれなりのものを身に着けていたと見られる。
TV版のラストでは打ち切りの影響で急展開を迎える中、刻印の発動によってジュリアやル・カインと共に行方不明になったような描写でコクピットが空になったレイズナーのみが地球に向うという展開で終わるが、OVA版ではジュリアに地球に残ったグラドス人達の事を託され、レイズナーとともに地球の仲間達の元へ戻るラストとなっている。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦J
- 第1部の姿で登場(ただし、後半でジュリアと再会した際に「髪を短くしたのね」と言われるので途中で第2部の姿になっているらしい)。今回はSEEDとの絡みが多く、同じく近しい人間と戦わなければならない状況であるキラとの絡みが多く、彼自身の境遇も理解している。またキラと同様にバルトフェルドからは戦いの意味を問われる。ちなみに第34話でのバカンスでは女性陣によって首以外砂で埋められてしまう羽目に。
今回合体攻撃が射撃扱いのため、従来のようなジレンマはないが、リアル系には何かとキツいバランスなので愛が必要。分身を持つ敵が多いなか、必中や直撃を持たないのも難。
単独作品
- 新スーパーロボット大戦
- 初登場作品。本作のみ母親はバルマー人であり、地球人とバルマー人のハーフという設定(一応グラドス軍は存在する)。第1部の姿で登場。乗り換え系統がレイズナーに完全固定で他のSPTに乗れない。ムー帝国の残したトロニウムの在り処を探す役割も担う。
- スーパーロボット大戦64
- 第2部の姿で登場。リアル系でプレイすると序盤で停留しているレジスタンス基地にやってきて「この場所は狙われている」と教えに来る。序盤から使える割に、原作再現のイベント以外は殆ど出番がない。エイジ、アンナ、シモーヌ、デビッドのメイン4人の中で会話パートでは一番影が薄い。終盤裏切るクワトロを除けば、一番長くいる主人公キャラなのに、リアル系主人公とも殆ど絡まない(アンナはセレインと割と絡む)。今回から他のSPTに乗り換えられるようになった。集中を持たずに必中を持つなど、運動性が非常に高いレイズナーと精神コマンドの傾向が合っていないのが泣き所。
- スーパーロボット大戦GC(XO)
- 第2部の姿で登場。GCでは原作通り3年前に地球に来たことになっているが、XOでは追加サブシナリオにて一年戦争の裏でCCCを助けることになる為、設定が違っている。
第1部で直接撃墜を避けて武器などを狙っていたことを反映してか、狙い撃ち技能持ち。このお陰でSPTでもLサイズ以上の敵のBODY部位に直接攻撃可能な点も大きい。また今回から集中を覚えるが、格闘の伸びが悪いのでスキルパーツでフォローしたい。
パイロットステータスの傾向
能力値
精神コマンド
魂や覚醒といったリアル系のエース格にふさわしい精神を覚えるが、作品によっては集中を覚えなかったりとバランスはやや悪い。
- 新
- 加速、ひらめき、必中、再動、熱血、魂
- リンクバトラー
- ひらめき、加速、必中、熱血、再動、魂
- 64
- 加速、ひらめき、必中、熱血、覚醒、魂
- GC・XO
- 加速、ひらめき、集中、熱血、覚醒、魂
- J
- 集中、加速、ひらめき、熱血、覚醒、魂
特殊技能(特殊スキル)
SPT系に剣・盾装備の機体が殆ど無く、作品独自の技能もないため、2回行動が特殊技能欄に記載される新はともかく、64に到っては完全に空欄にされている。
人間関係
地球
- デビッド・ラザフォード
- コズミック・カルチャー・クラブの参加者の一人。当初エイジに不信感を示していたが、やがて和解し相棒的存在になる。
- アンナ・ステファニー
- CCC参加者の中で最初にエイジに心を開いた少女。やがて思いを寄せられるようになる。
- シモーヌ・ルフラン
- 仲間。アンナと同じくエイジに好意を寄せていた面もある。
- アーサー・カミングスJr.
- 仲間。1・2部を通じて他の仲間同様に信頼関係を築いた。
- ロアン・デミトリッヒ
- 仲間。2部では終盤まで敵対関係の立場にある。
- エリザベス・クレブリー
- 本編では信頼関係を築き、第二部では彼女らとともにレジスタンス組織に協力して地球製のSPTであるドールの開発に協力した。小説版では「空白の三年間」の間に肉体関係を持った事が語られている。
- カークス・ダニー
- SRW未登場。アメリカ軍の少佐で輸送艦アストロホークの艦長。輸送艦の撃沈後にエイジ達と行動を共にする事になり、当初こそエイジを拘束する等疑っていたが、グラドス侵攻の現実を知って次第に理解していくようになり、14話でソ連軍に拘束された際にエイジらを脱出させ、彼らに地球の運命を託して自らはソ連兵の銃弾に倒れた。
グラドス
- ケン・アスカ
- 父。劇中登場は回想のみで、ゲームでも台詞内で登場するのみ。
なおスパロボでは基本的に既に月に人類が定住しているため、彼が参加していたのは外宇宙の探査計画などと設定変更がされることが殆ど。 - アルバトロ・ミル・ジュリア・アスカ
- 実姉。第1部ではゲイルの仇として命を狙われることになるが…。第2部では「クスコの聖女」と呼ばれる。
- アーマス・ゲイル
- 士官学校の先輩であり、姉の婚約者。敵として対峙する事になる。原作では戦死してしまうが、ゲームでは生存して和解し共に戦ってくれることも。
- ゴステロ
- 姉とゲイルに嫉妬していたグラドス軍人。第2部でサイボーグとして復活し、エイジを執拗に狙う。
- グレスコ
- 第1部でグラドス創生の秘密を知った事を伝える。
- ル・カイン
- グレスコ提督の息子。第2部で宿敵として対立。
- カルラ・エジール
- 彼女からはゲイルの仇として憎まれている。しかし、第二部では彼女から憎まれつつも刻印の発見にて一時協力関係となった。
- 死鬼隊
- 第二部で激闘を繰り広げた。
その他
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
- キラ・ヤマト
- Jで共演。友人として絡む場面が多く、共に近しい人間と戦う運命にある所が共通している。
- アンドリュー・バルトフェルド
- Jより。キラやカガリらと共に一時的にザフト軍に捕らえられた際、問答をすることに。
リアル系
スーパー系
名台詞
第1部
- 「僕の名はエイジ。…地球は狙われている!」
- 第1話、生き残っていた火星基地の人々に初めて素顔を見せての台詞。エイジを象徴する台詞といえばやはりこれである。第2部開始前の総集編のOPにも挿入されている。
エイジ役の井上和彦氏が演じているキャラがらみでしばしば声優ネタとして使われており、たとえば叢雲劾が『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』の小説版にてもこれに似た言い回しの台詞を発してみたり、井上氏がナレーション及び主人公の一人であるフリット・アスノ(第2部以降)を演じる『機動戦士ガンダムAGE』では、BB戦士付属の組立説明書掲載の漫画『BB戦士コミックワールド』にて「ぼくがガンダムAGEだ」「地球は狙われている!!」と丸々パロディされていたりする)。 - 「それでも、僕の血の半分は地球人の血です。父さんは地球人です!」
- グラドスに戻るよう勧告したゲイルへの反論の台詞。
- 「僕にも半分グラドス人の血が流れているからだ!」
「僕の母さんは、あなたと同じグラドス人だ!」 - 捕虜にしたゴステロの部下・ガステンを射殺できなかった理由の返答。上記の台詞とも対比して、同じ星の同胞と戦わねばならないことの苦悩が見て取れる。
- 「グラドスでは喧嘩しないのか、って聞いたのはあんただったな…。グラドス人も殴られれば痛い、腹だって立つ…。僕だって…人間なんだぁーっ!!」
- 戦いに巻き込んだ負い目ゆえに、デビッドからの暴言や暴行を甘んじて受けてきたエイジが、遂に彼への逆襲へと転じた際の台詞。この直後に繰り広げられる大乱闘は、互いのしこりを取り除くために必要な儀式でもあった。
- 「あなたとも今は繋がっています」
- 14話でソ連軍に拘束されたエイジを助けたアメリカ軍のダニー少佐が同じ地球人であるソ連軍に話を信じてもらえない中、エイジが異星の仲間と強い絆を築いたのが分からないというダニーへの台詞。
- 「このコックピットは、僕の世界だ! それなのに、お前は僕の意志の外に存在する… 呼びかけにも応じようとしない!」
- レイズナーのブラックボックスに潜むフォロンに向かって。
- 「僕はもう、合理的に殺人をする機械に乗っているのはまっぴらだ!」
「フォロン! お前は記憶回路の奥に引っ込んでいろ… 認めないなら僕を殺せ!!」 - フォロンとの論争の末言い放った台詞。
- 「“雛菊”……ありがとう」
- 特攻直前のアンナとの通信で、彼女から手渡された花の名前を教えて貰って。
- 「死にはしない…このまま死んでたまるかぁっ!」
- 第1部終盤でグラドスの大部隊に突撃していった際の台詞。
第2部
- 「自信と…自惚れの区別がつかない男だ…あいつが来たからには、今以上にグラドスの支配力が強まる」
- デビッドらに対して語ったル・カインを評した台詞。
- 「俺は…地の底から蘇ってきた男だ!」
- 第2部でル・カインとの初対面時に言い放つ。「俺」という1人称をとっても、第1部とのキャラクター性の違いを表している台詞の一つと言える。
- 「ル・カイン! 誇りの為だけに戦う事が出来るのが地球人だという事を、よく覚えておくんだな!」
- 27話で文化財を守ろうとした為に死鬼隊の攻撃を受けるアンナを逃がした後、ル・カインに言い放った台詞。
- 「貴様のその思い上がりを、俺は許さない。ここで本当の決着をこの手でつけてやる!」
- OVA版より。刻印の中であくまでも自らのプライドをぶつけようとするル・カインに激怒した際の台詞で、殴り合いを繰り広げるが…
- 「目標、第三惑星・地球!」
- OVA版の終盤、レイズナーで地球に戻る際の台詞。TV版ではエイジの行方が明らかになっておらず、コクピットが空のままレイがこの台詞を言う。
スパロボシリーズでの名台詞
第1部準拠
- 「い、いや……シャトルの……ワープ機関が破損しているので…」
- 新にて。奪われたかと思われたトロニウムを一粒隠し持っていたことの理由。アーサーの台詞から赤面しているようであり、本編では考えられない姑息かつ茶目っ気ぶりである。
第2部準拠
- 「俺の名はエイジ。この場所は狙われている」
- 64のリアルルートでの初登場台詞。何か凄くスケールが小さい。 そういう意味では劾の台詞といい勝負である。
- 「……アッセンブルEX-11」
- 64で部隊名を決める時に提案したものだが、実は高橋監督の別作品に登場する基地名のもじり。直球だったデビッドに対してファンでないと分かりにくいネタである。
- 「違いますよ。イゴール長官はアランさんが心配で僕を護衛につけたんです」
- GC・XOより。イゴールの元を離れていたことを嫌われていると思い込んだ沙羅に対して。この後アランは「…まあ、そういう事にしておこう…」と何とも言えない反応をしている。
- 「お前はゲームのやりすぎだ。少しは休むんだな」
- GC・XOでの中断メッセージにおけるゴステロに対しての台詞。例の如く「脳が痛い」と呻いているゴステロへの忠告。ゴステロが本当にゲームのやりすぎで呻いているのかどうかは謎で、実際のところにっくきエイジがすぐ傍にいるので相変わらずエイジへの敵意が原因で呻いているのかもしれないので、その場合はこのエイジの忠告も勘違いでしかないのだが…。なんにせよ、この二人の本編では見られない、シュールでどこか微笑ましくすら思える遣り取りである。
関連機体
- レイズナー
- 本編での愛機。
- 強化型レイズナー
- 37話でザカールによってレイズナーが破壊された後、地球側の手によって修復されたレイズナーで、以前よりも性能が上がっている。
- レイズナーMk-II
- 原作本編では未登場に終わったレイズナーの後継機。
- バルディ
- 8話で搭乗。
- ドール
- 開発に携わり、テストパイロットも務めた。
余談
第2部でのエイジの外見は作中全体の雰囲気もあり『北斗の拳』のケンシロウ風と見られるが、一方で『レイズナー』のキャラクターデザイナーである谷口守泰氏が、同様に高橋作品である『装甲騎兵ボトムズ』で作画を担当した回における、キャラクターデザインの塩山紀生氏のものとは異なる風貌の主人公キリコ・キュービィー(通称「谷口キリコ」)との類似も指摘されている。ちなみに谷口氏は『北斗の拳』の大ファンであるほか、アニメ版でも数話参加している。