映画『ソレスタルビーイング』(Celestial Being The Movie)とは、『劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』に登場する劇中劇。
概要
西暦2314年に公開された映画。
西暦2312年に起きたイノベイター(イノベイド)との最終決戦(つまりTVシリーズ2ndシーズン)を基に作成された物語。実際は、「新政権になって間も無い地球連邦政府の宣伝を兼ねたプロパガンダ作品」である。しかし、真実とは大きく異なりドラマチックに作られている為、その戦いを実際に体験した沙慈からは「戦争を美化し過ぎ」と呆れられてしまっていた。反面、一緒に鑑賞した友人などには受けが良かったようである。
なお、アニメ映画ではなく着ぐるみ特撮映画(劇中に登場するモビルスーツが人間くさい動きをしているのもそのため)であり、作中でもアルヴァアロンのゴーグルに一瞬アクターの顔と思しき影が映るシーンがある。
ストーリー
西暦2312年、地球連邦政府を掌握する独立治安維持部隊アロウズを倒し、世界を変える為に戦う私設武装組織ソレスタルビーイングの4人の若きガンダムマイスター達を描いた物語。
登場人物
登場機体
- ダブルオーガンダム
- マイケルの乗るガンダム。「2個付き」と呼ばれており、派手な装飾の実体剣を主兵装としている。トランザム起動中は青いオーラに包まれ、「ハイパー・ライジングソード・ファイナル・アタック」なる必殺技が使用可能となる。
- ケルディムガンダム
- ウォーレンの乗るガンダム。遠距離からの狙撃を得意としている。トランザム中は緑のオーラに包まれる。
- アリオスガンダム
- ジェニファーの乗るガンダム。通称は「羽根付き」。2連装マシンガンを主兵装とする可変機。トランザム中のオーラの色はオレンジ。
- セラヴィーガンダム
- オルソンの乗るガンダム。通称は「デカブツ」。高出力ビーム砲とGNフィールドにより高い火力と防御力を持つ。
- また、本機から発射される球状のビームには敵機を破壊せずに拘束する効果がある(おそらく、トライアルフィールドで敵機の動きを止めた事の再現)。トランザム中のオーラの色は紫。
- アルヴァアロン
- アレハンドロの乗るMS。カラーリングは金色で、背部から放出されるGN粒子の様子と尾が付いている事から「タテガミの奴」と呼ばれている。
- アルヴァトーレ
- アルヴァアロンの支援用MAで、こちらも金色。実物とは形状と構造が違い、アルヴァアロンを格納するのではなくサブフライトシステムのように上に載せており、多数のビーム砲を搭載している。
- アヘッド
- アロウズのMS。一般機と角付きの隊長機が存在し、背部には翼のようなパーツが存在する。ちなみに、これを連結させると大型ブーメランとして使用可能。
- ユニオンフラッグ(カタロンカラー)
- カタロンのMS。やたらと鋭角的。某作品OPのようなポーズを画面一杯にキメるが、直後にあえなく撃墜される。
関連用語
- ソレスタルビーイング
- 主人公サイド。
- カタロン
- 主人公サイドの協力者。
- アロウズ
- 敵サイド。
スタッフ&キャスト
いずれも『機動戦士ガンダム00』本編のスタッフ・キャストの名前を捩った物となっている。
- 監督
- ソーセージ・ミズシマ
- 脚本
- ワスケ・クロダ
- キャラクターデザイン
- ニチノブ・チバ
- メカニックデザイン
- カネタ・エビカワ、タカユキ・ヤナセ、ケン・テラオカ、ヒチ・フクチ、ナオヒロ・ワシオ、セイ・ナカタニ
- 出演者
- マモー・ミヤノ、マイク・シンイチロー、ユキヒロ・ヨシノ、ヒロキ・カミヤ、トゥルース・フルヤ
その他
- 上映時間
- 3時間48分(途中、10分間休憩あり)
- 同時上映
- CB(ちーびー)キャラ the ムービー!!
- 劇場プレゼント(光るソレスタライト)付き前売券
- 大人1,300円、子供800円、ペア2,500円
- 入場者特典
- 限定キャラカード。
登場作品
現時点では、『劇場版 機動戦士ガンダム00』が参戦する際に、劇中世界において決まって話題となっている。
Zシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 前作の戦いが映像化されたという設定で、本映画内にマジンガーZや真ゲッター1、グレンラガン、鉄人28号とゴッドマーズにS.M.Sの面々が出演するというクロスオーバーがある。
- だが、マジンガーZは全長200mの光の巨人でモブ扱い、バルキリーは着ぐるみのためバトロイド形態しか出ない上に全て同じ機体(しかも、6機もいる)と案の定カオスな内容で信二とアルトは憤慨し、ミシェルは茫然としていたが、特にそういう先入観のないスズネは普通に感動し、ADW世界のガンダムに詳しくないタクヤはそちらのガンダムの活躍に興奮していた。
- そもそも、本映画は原作と同様プロパガンダ映画であり、再世戦争の戦いをそのまま再現できない事はアルト達も理解しているのだが、それでもあんまりな内容に心中複雑だった模様。また、出演できなかった面々も多かったので、そのことを気にする声もあった(が、連想したのが今回出てこなかったメンバーやこの時点では居ないメンバーだったらしく、直後にアルトと甲児が頭痛を起こしていた)。
- 余談だが、シナリオデモで本映画の内容までもが再現される上、本映画内の登場人物がしっかりキャラクター事典に登録される。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦UX
- リナが本映画『ソレスタルビーイング』のチケットを手に入れたらしく、ジョーイを誘っていた。
- UXメンバーにも映画『ソレスタルビーイング』の存在が知られており、先述のジョーイやイズナの様に実際に鑑賞した者もいるようだ。
- さらに、「エイーダが本映画の主題歌を担当していた」というクロスオーバーが挿入されている。
- なお、本映画が公開中なのにスキルパーツにもなっているが、映像媒体か何かだろうか(現実にも、映画の公開劇場で映像ソフトが先行販売される事例はあるが)。更に所持しているのはある意味関係者と公開中に別世界に召喚された者。前者は兎も角、後者は何時入手したのだろうか…。
- スーパーロボット大戦BX
- 今回も本映画を鑑賞した者が多い(アキトも火星にいる頃に見ており、少なくとも8ヶ月以上前に公開している)。特にユキが大ファンであり、劇中において度々本映画絡みの台詞やネタを連発する。
- 一方、本映画における主人公側の登場人物のモデルになった刹那、アレルヤ、ピーリス、スメラギといった本物のソレスタルビーイングのメンバーは、他作品の人物達から映画とのギャップを突っ込まれたりと気苦労が絶えない。
- なお、『UC』が参戦するため、「『逆襲のシャア』の第2次ネオ・ジオン抗争も本映画の内容に組み込まれる」というクロスオーバーが入っている。他にもヨウタの発言から、アルグレアス総司令(がモデルの人物?)が登場していたり等もしている模様。
- 地味にEDでは、後述する限定キャラカードの一件も拾われている。
単独作品
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- イベント「天空の守護者」にてカイルスの活躍を元にした映画の撮影を行っているが、その撮影方法はかつて戦ってきた敵との戦闘をなるべく再現するという手法を使っている(その為か、敵も役者が演じている)。
- 『コードギアス』の面々はムーンWILLの声が皇帝陛下にそっくりであることに反応した他(C.C.に至っては笑いをこらえている)、ソレスタルビーイングの面々がハメを外して熱血気味になるというコミカルなシーンがある。
- スーパーロボット大戦V
- 第12話冒頭で主人公が西暦世界の情報収集に視聴していた事を話している。
- 勇者特急隊、特に「まさに正義のヒーロー」と言わんばかりの舞人の存在もあってか、内容を真に受けてしまっていた。ルリから「あの人はいい意味で例外」と突っ込まれている。ちなみにトビアは視聴していなかった様子。
余談
- 現実の観客は事前に情報が無かった事もあり、衝撃を受け唖然とさせられた者が多い。しかも、わざわざポスターやBGMまで作ってしまう程の気合の入りようである。
- 劇中には左右逆のアクシズ等いくつかのガンダム作品のパロディシーンが挿入されている。
- 量子型演算処理システム「ヴェーダ」の交信記録(劇場版公式Twitter)で、設定や内容の一部が公開されている。
- 作中に登場した人物の中での評価は割れている模様で、普通に面白がっている観客もいれば「新政府のプロパガンダ」と批判的に見ている観客の姿も見られる(沙慈に至っては「監督と脚本は廃業してしまえばいい」とまで思ったとか…)。
- 本家CBの面々もこの映画を見に行った人はいる様で、スメラギやラッセ、ミレイナも視聴した他、『機動戦士ガンダム00I 2314』(SRW未参戦)ではレオ・ジークが休暇を使ってこの映画を見ようとしていた(結局、休暇が取り消しになったために見られなかったが)。
- 沙慈やルイスも自分のポジションの登場人物が出ていないかを気にしており、実際沙慈は自分のポジションの登場人物がいない事が複雑だったらしい(媒体によって「出なくて安心した」とも「出なかったのが残念」ともされている)。
- 前述の通り上映時間の長さも特徴(3時間48分)で、幕間(休憩時間)が用意されているとはいえ、現実の名作映画で例えると『タイタニック』(3時間14分)や『沈まぬ太陽』(3時間22分)を超えるかなりの長尺作品である。
- この映画のアルヴァアロンは某スダ・ドアカ・ワールドの黄金神のものとそっくりの尻尾が生えている。
- 入場者特典の限定キャラカードはルイスが欲しがっていたが、沙慈は貰い忘れたらしい。もっとも、前作から2年経ち誤解が解けたとはいえ、この戦いの大きな被害者である彼女があからさまなタイトルのこの映画に興味を持つのは少しおかしい気もするが……。