イングラム・プリスケン

2023年3月21日 (火) 19:49時点におけるMercurius (トーク | 投稿記録)による版 (→‎αシリーズでの設定)

イングラム・プリスケンは『スーパーヒーロー作戦』の主人公

イングラム・プリスケン
外国語表記 Ingram Prisken
登場作品

バンプレストオリジナルOGシリーズ

声優 古澤徹(現・古澤融)
デザイン 河野さち子
初登場SRW スーパーロボット大戦α
SRWでの分類 パイロット
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プロフィール
(SH作戦)
異名 虚空の使者
種族 地球人と異星人の混血(のクローン
性別
年齢 19歳
所属 ピースクラフト→科学特捜隊→ガイアセイバーズ→SRXチーム
軍階級 少尉
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プロフィール
(SRWシリーズ)
別名 アウレフ・バルシェム
種族
SH作戦・αシリーズ
地球人と異星人の混血(のクローン
OGシリーズ
人造人間
性別
年齢
  • 20代前半?(αシリーズ)
  • 不明(OGシリーズ)
身長 190 cm
体重 75 kg
所属
役職 特殊工作員→第二級戦闘指揮官(α)
軍階級
  • 少佐(α、OG)
  • 闘爵(α)
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概要

基本設定(スーパーヒーロー作戦を除く)

SRX計画の責任者で、EOT解析の第一人者。リュウセイ・ダテSRXチームのスカウトも行い、教官も務めている。

過去には、パーソナルトルーパーの特殊部隊『PTXチーム』に所属していた。人間が持つ力『念動力』に強い関心を持っている。また、自身念動力者でもあり、主にT-LINKシステム搭載機に搭乗する。

性格は冷静かつ底が見えないが、その心は熱い。リュウセイやアヤ・コバヤシに対しては冷徹ともいえる訓練を施したが、全ては「宇宙を乱す存在」に立ち向かうためのものであった。

その出生はユーゼス・ゴッツォに関係し、ユーゼスの意思で操られていたが、逆にユーゼスの真意を理解した上で、最終的に彼を倒すべく奔走した。OGシリーズでは、この一連の行動と意志については「ジュデッカの枷」という形で表現されている。

そして全てが解決した彼は、乗機のアストラナガンと共に、因果律の番人」の一人として生きていくことになる。

彼にまつわる推測や謎の多くは、彼がSHOの主人公と「同一の存在、あるいは同一の人格を持った存在」なのか、「何の関係もない並行世界の別人なのか」がはっきりしていない部分に起因するものが多い。少なくともSHO-αシリーズにおいては同一人物であることが確定しているのだが、以後の彼がどうなったかが不明の上、OGSではその世界のバルシェムに何者かが憑依しており、さらにαシリーズのキャラクターであるクォヴレーとの邂逅もなされているため、ますますこの辺りが不明瞭になってきている。しかし、諸々の描写や示唆を鑑みるに、SHO-α-OGの繋がりにおいて、「イングラム・プリスケン」という存在が同一のものであることはほぼ疑いないだろう。

なお、かなり背が高く、190cmある。

スーパーヒーロー作戦(SHO)での設定

男主人公。民間人の多い市街地で戦闘を行う敵に怒りを露わにするなど、後のα・OGシリーズで受ける印象とは全く異なる正義感の強い性格で描かれている。

反TDFレジスタンス組織・ピースクラフトの工作員であり、アルティメットガンダムを追う。追っていくうちにガイアセイバーズと協力して様々な敵組織の野望を打ち砕くが、後にユーゼスのクローンであることが判明する(単純にクローンなら顔や髪色が元のユーゼス準拠になるはずで、整形でもクローンのクローンが元のユーゼス準拠になるはずなので、ザラブ星人が瀕死のユーゼスを助けた措置により仮面姿のユーゼスは元とは違う遺伝子の身体になってしまったのかもしれない)。

イングラムが生み出されたそもそもの目的は、ユーゼスの目的である「デビルガンダムを利用し、過去の世界でウルトラマンの力を手に入れる」により、ユーゼスの身代わりとしてデビルガンダムの生体ユニットとなるためであった。そのためにユーゼスはイングラムを造り出す際、己の全人格と記憶、そして命令を打ち込んだナノマシン型の簡易式クロスゲート・パラダイム・システムを彼の脳に投入していた。しかし、誕生したイングラムはユーゼスのものではない独自の人格を持っており、本来機能するはずのナノマシンは停止、記憶を失っていた。

その後、ネオバディムからトーラスを奪って逃走するが、その際の戦闘で撃墜され、瀕死の重傷を負い宇宙を漂っていたところをピースクラフトに救出される。

ユーゼスがデビルガンダムを取り戻し、デビルガンダム内のクロスゲート・パラダイム・システムの封印が解けた際、イングラムの脳内のクロスゲート・パラダイム・システムが活動を再開、頭痛に倒れ、ユーゼスの記憶を全て取り戻す。

最終決戦で、ユーゼスは計画の狂いでもう一人の己ではなく、イングラムという個人として生じた彼を利用し、自身と現世を繋ぐ因果律たる怪人や怪獣、そしてガイアセイバーズを始末することを決断。操られそうになったイングラムだが、リュウセイや仲間達の声で自我を取り戻し、対峙する。ユーゼスはその場において、本体であるユーゼスがダメージを受ければ、それはそのままイングラムにも跳ね返ることを告げるが、イングラムにとっては記憶を取り戻した時点で知っていることであるため、自分の消滅も覚悟の上で戦いに臨んだ。最後にはSRXチームと力を合わせ、ユーゼスが変化した「ゼスト」へとトドメを刺す。そしてユーゼスの全ての記憶を持つイングラムは、仲間にこの世界がユーゼスが作った虚構の世界であることを明かした。そして、ユーゼスが死に、CPSが消滅したことでユーゼスの虚構の世界は崩壊。イングラムもまた消滅したかに見えたが、リュウセイ達の属していた世界に飛ばされ、彼らの教官、SRX計画のメインメンバーとしてパートナー共々姿を現していた。αシリーズの世界だと思われるが、αではこの時点でユーゼスの枷を受けていたため、関係は不透明(こちらでは元の人格らしき描写がある)。

ちなみに、この当時は後のスパロボとは声が全く違う(α味方版が一番この当時に近く、OGシリーズでは声が重くなっており別人の様になっている)。

αシリーズでの設定

α

ゼストを撃破し、ユーゼスの虚構の世界から脱出したイングラムは、その後CPSを利用して「因果律を歪める元凶」を探して数多の並行世界を駆け廻り、最終的に新西暦の時代へと転移していた。だが、宇宙を漂流していた所をその世界のユーゼスに回収・洗脳され、バルシェム1号体の代わりとして彼の思うがままに操られる。

地球へと送り込まれた彼は、ユーゼスからサイコドライバー能力者の誘拐とその能力を開花させるための命令プログラムを打ち込まれる。しかし、その中で彼はユーゼスに与えられたもの、そして本来のものともまた違う人格を作り出して、再び出会えたリュウセイやアヤの念動力を引き出し、次元を行き来する……XNディメンションを実現する機体の開発に協力した。

ロンド・ベルに対して敵対行動を取り、ユーゼスの下に戻った後は、自分の専用機であるアストラナガンを開発。敵とも味方ともとれない行動で自らの真意を隠しつつ、SRXチームの成長を促し、力をつけさせる。同時にヴィレッタ・バディムシュウ・シラカワと協力してユーゼスを追い落とす計画を立て、一人でユーゼスに立ち向かうも、ユーゼスの意識から逃れられずに操られてしまい、SRXチームと再び相まみえることになった。しかし、最終決戦においてリュウセイらの説得を受け、本来の自分――即ちガイアセイバーズ時代の意識を取り戻し、結果的にユーゼスと相討ちとなって消息を絶った。

α外伝~第2次α

姿を消した彼は、自身の本来の敵である宇宙を乱す存在「霊帝ケイサル・エフェス」を知り、これに立ち向かう。

しかし、無限力の反存在たる霊帝に然しものアストラナガンとイングラムでも敵わず敗北。乗機であるアストラナガンは原型をとどめないほどに破壊(回収したメイガスの台詞による。ズフィルード・クリスタルも機能せず)され、イングラム自身も肉体を失い魂だけの存在となった。この時点で肉体は負の無限力に取り込まれ、α世界においてイングラムの復帰は絶望的となった。この辺りの背景については断片的にしか明らかにされてない。

大破したアストラナガンの一部(恐らくT-LINKシステム部分)に残った彼の魂は、ロンド・ベルの仲間達に霊帝の脅威を知らせるため、そしてイージス計画に参加するため、新西暦の時代へと帰還しようとするが、霊帝に破壊され五体満足でないアストラナガンが正常に機能するはずもなく、システムは誤作動を起こし、イージス計画が失敗して荒廃した地球が誕生した未来に漂着してしまった。

元々、機体本体に深刻なダメージを受けていた(下半身と右半身は霊帝の攻撃により完全に失われている状態)ために、漂着後はまともに操作する事すら適わず、なすすべなくアンセスターに機体毎回収され、アウルゲルミルのブラックボックスとして利用されてしまう。

機体に残されたイングラムの魂は、この間アンセスターにアストラナガンの制御を奪われていたが、新西暦にいるロンド・ベルを呼び出すべく、アンセスターに悟られないよう、修復されたシステムの一部を利用して何らかの方法で(恐らくはクロスゲートを利用して)この未来世界へと呼び寄せた。ロンド・ベルが未来世界へ来る事になったのはシュウの駆るネオ・グランゾンとの戦闘で発生した爆発が原因だが、それは切っ掛けに過ぎなかった。なお、αではイングラム・シュウ・ヴィレッタらは打倒ユーゼスの共通の目的で動いていた。

第3次α

アウルゲルミルが機能を停止した事で、イングラムは再びアストラナガンを制御できるようになった。 その最中、地球にクロスゲートが出現。イングラムはこれを利用し、再度新西暦の世界への帰還を試みる。

そして、目論見通り新西暦の世界へと帰還した彼は、その場に居合わせたアイン・バルシェムと彼の乗機ヴァルク・ベンに遭遇する。イングラムの魂はアインの意識を取り込み、その肉体に乗り移ろうと謀った。しかし、機体融合時のショックでアインは記憶を失い、それに流される形でイングラムの魂も断片のみが深層意識に沈み、自身はザ・パワーに取り込まれるというアクシデントが発生。直後の戦いでアインはブライト・ノアの呼びかけによって自己を規定し、「クォヴレー・ゴードン」という存在となる。

その後はクォヴレーの心の底で事態を傍観するしかなかったイングラムだったが、彼の危機に際して力を貸し、共に宿敵ケイサル・エフェスに立ち向かうことになる。閉鎖空間でクォヴレーが生死を彷徨った際には、その心に語りかけることで自身の使命とその重さ、そして怒りと悲しみを伝えた。そして己が本来の役目「因果律の番人」の使命を託し、クォヴレーの中で解け合って、その心の最果てへと消えた。 ザ・パワーから生を全うした者たちの魂が現れた時にはイングラムの魂も現れ、リュウセイ達SRXチームに詫びを入れ、リュウセイやクォヴレーに後を託した。

ケイサル・エフェスがこの宇宙から消滅したことにより、イングラムの魂は再び「因果律の番人」としての使命を全うすることになる。もう一人の己に別れを告げ、遥かな旅路に舞い戻ったイングラムだが……。

なお、ユーゼスに回収された際、どういうわけかCPSとクロスゲートの情報を彼に伝えている。この時点でのイングラムにはそんなことをする理由がほぼないため、意図は不明。また、勘違いされがちだがイングラムはα世界の人間ではなく、ユーゼスによって作られた「虚構の世界」の人間である。そのため現時点では、似たような境遇のギリアムと異なり、帰るべき「元の世界」がすでに存在していない。彼が「すべての世界においてかりそめの旅人に過ぎない」というのは、本来いるべき世界がすでにないという暗喩でもある。

ちなみに、このシリーズではSHOと同一人物であるため、よく考えると年齢は高く見積もっても20代前半である。

OGシリーズでの設定

霊帝打倒を果たしたイングラムだが、因果の鎖に囚われたその魂が「神」の手から解放されることはなかった。

銀河大戦から一大劫を経てその宇宙が滅んだ後、再有生によって次なる宇宙へと送り込まれたイングラム。目覚めたのは元いた世界とは似て非なる場所であり、その世界におけるバルシェム一号体として生を得ることとなる。 結果として予定よりも早く目覚めた「アウレフ・バルシェム」だったが、かつての記憶である「虚憶」に気付きかけたところで、異常を察知したユーゼスによってまたも枷を嵌められ、その意のままに操られることとなった。

エアロゲイターの一員として行動していたが、内心、ジュデッカの呪縛とイングラムとしての意識の間で争いがあったようである。そのためか、敵に回ってしばらくはα同様、敵の立場からリュウセイ達の能力開発を行っていた。しかし、時が経つにつれてジュデッカの枷とユーゼスの精神支配が強まり、徐々にイングラム本来の意識は消えて行った。また、その中で前の宇宙において誕生した後継者・クォヴレーから自我の確立と枷からの解脱を促されるも、すでに遅く、その呼びかけは届かなかった。

最終的にはR-GUNリヴァーレSRXと対峙、自ら倒されることで消えかけた自我を取り戻し、死と引き換えにジュデッカの呪縛から解放された。その後、彼の魂が何処へ消えたのかは不明。

OGsにおいては枷周辺の設定が違い、GBA版では「創造者のプログラム通りに覚醒せず、枷に依存する予定外かつ不安定な人格を持った」というものだったが、OGsでは「より強い枷の支配を受けた」ということになっていた。そのためOGsにおいては死に際まで枷が解けず、枷を解くためあえて戦いを挑んだGBA版とは異なっている。本作ではαでの役割のほか、登場しないユーゼスとラオデキヤの役どころまで担っている。

アニメ版にて

スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ』では、「鋼の戦神」におけるクォヴレーとの対話が互いの乗機による交戦のイメージで行われ、融合ではなく完全な分離に至り、その意識がDWのアウレフ・バルシェムに憑依している(銀河大戦の終結を待たずしてOG世界に転移している)。その後はOGとほぼ同じ経過を辿るが、後にネビーイームの創造者であるユーゼスの人格を移植した制御システムに精神を乗っ取られて「最後の審判者」を名乗り、ユーゼスのような仮面を付けた状態でセプタギンに乗り込むなど最終的にはゲーム版とかなり異なる展開を辿る(どちらかというとSH作戦本来の境遇に近い)。

その後、再度現れたクォヴレーの働きかけによって自我を確立し、己の使命を取り戻したイングラムはズフィルード・クリスタルを操作してアストラナガンを呼び出し、満身創痍のSRXをセプタギンから救出。直後、DiSRXがセプタギンを撃破したことで自身も枷から解き放たれることとなる。DVDに収録された26話では精神世界でクォヴレーと対面した後何処へともなく姿を消したが、宇宙を二つの光が別れて消えていくという、クォヴレーと同じく平行世界へ旅立っていったとも取れる描写であり、今後の扱いが気になる所である。なお、DVDに収録された26話予告では、ギャグとは言え「実はまだ生きている」と言っている。

冷徹な印象が強いOGシリーズの彼だが、クスハの栄養ドリンクで倒れたり、ヴィレッタに対抗してラーダのアサナに挑戦して身体を傷めたりなど、ヴィレッタに通じる天然ボケ的な一面もあった(ちなみに意外と体が硬い)。

スパロボではどのシリーズにおいても真意に即した行動はとれず、死に際、あるいは最後の最後の局面で自我を取り戻すことが多い、自分の意思で行動できるのは死んでいる時だけ、というオリジナルキャラでも屈指の苦労人である。

総論

OGとαを語るうえで絶対に外すことの出来ない存在であるイングラムだが、一方で彼の存在の根幹に関わるファクターの大半が(徐々に明かされているとはいえ)悉く謎のままであるため、OG世界に関する考察をややこしくしている一因とも言える。

取りざたされるユーゼスとの因縁やOGにおけるクォヴレーとの関係、そして未だ詳細が明らかでない「因果律の番人」の使命が最たるものである。これについては「SHOからαの間に何が起きたのか」「いつそのような使命を背負ったのか」「アストラナガンはなぜああまで特別な存在として扱われるのか」など、いくつかの疑問が呈されているが、そのいずれにも未だ明確な答えは出ておらず、ゲーム中で見られた行動や言動、他者の発言から推測するほかなく、大半が推論の域を出ないのが現状。

わかっていることを述べるならば、SHOからαを経たイングラムは、その後OG世界へと再有生し、GBA版・PS2版・DW・RtAの全てを時間差で渡り歩いた後何処かへ消えた、というのが現状となる。

全てが明かされるとすれば、それはイングラムがOG世界に再び現れ、因果の鎖を断ち切る時に他ならないだろう。

登場作品と役柄

αシリーズ

スーパーロボット大戦α
初登場作品。αシリーズのプロフィールは上記参照。能力的には高水準で各特殊技能、精神も優秀。何故か念動力の成長が遅いが、裏切る事が確定しているので使う必要は無い。敵対時はステータスが更に上昇し、アストラナガンの性能と相まって非常に強い。また、条件を満たせば最終話で自軍に復帰。能力が敵時のままなので非常に強力だが、イングラムの2回行動可能レベルが70とギリギリ届いていない為(高熟練度ルートでは69、通常ルートでは68)、2回行動が出来ない。ちなみにパロディ漫画「さいこどらいばあず」にも出演しており、この作品は現在に至るまで唯一死亡していない作品でもある。
スーパーロボット大戦α for Dreamcast
新規EDルートでは最終話手前のシナリオで復帰。最終話前半マップで出撃させると万丈との特殊会話が発生する。何故か仲間にしてもエピローグではリュウセイ達に倒された扱いになっている。詳細は明らかではないが閉鎖空間に残った主人公と恋人を地球に帰還させたのはイングラムのようである。
スーパーロボット大戦α外伝
敵仕様の没データが存在する。顔グラフィックはαの敵バージョンと同じ。習得している念動力、シールド防御、切り払いがL9まで上昇するあたりは流石である。しかし、今作から導入された成長タイプのせいで思うように能力が成長せず前作のような強さを発揮出来なくなってしまった。防御もL1で100以下、格闘もL99で200以下までしか上昇しない。一応、成長タイプは射撃系・万能型に設定されているようだ。アンセスター関係で登場する予定でもあったのだろうか。さらに内部データにはBGM「虚空からの使者」の没データも存在する。
第2次スーパーロボット大戦α
イングラムのものと思われる没データが存在するが、撃墜時の汎用台詞が設定されていない。BGMはACE ATTACKER。
第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
クォヴレー・ゴードン編における最重要人物。全主人公通じてザ・パワーの力により幽体として復活。この時の彼は以前と同じバルマー時代のパイロットスーツを着ている。また、用語に名前が存在。ちなみに気づかれにくいが、『SHO』以降、最初から最後まで本来の人格(=ガイアセイバーズ時代の人格)のまま登場する唯一の作品。内部データには没パイロットデータ(顔グラのみで能力値は未設定。戦闘ボイスは没キャラ共通の暴走初号機の咆哮)と未使用の顔グラが数種類存在しており、この内幾つか(怒りの表情等)は後の『OGs』にて再利用されている。本来ならば彼も何らかの形で参戦を果たしていたと思われる。
スーパーロボット大戦α さいこどらいばあず
主役の一人。『コミックブロス』で連載されていたこいでたく氏作の漫画で、クスハと大きく関わるギャグ調のストーリーであり、スパイなのに目立ちたがり、マイペースで本音が読めない変人、さらには敵のボス格と温泉に入っているという、ファンが唖然とするようなおかしなキャラクターとして登場。おまけにシリアス顔が長く続かないという、いわゆる「残念なイケメン」になってしまっている。その反動なのかこの作品、現状唯一イングラムが死亡しない。

単独作品

スーパーロボット大戦X-Ω
2019年3月のイベント「鋼の魂」より登場。R-GUNパワードのパイロット。
スーパーロボット大戦DD
2020年12月開催の第5回制圧戦「打てよ、鋼の拳」のボスキャラクター。R-GUNに搭乗。
2021年7月のイベント「イングラムの回顧録」ではプレイアブルキャラとして参戦し、今回は特別仕様として味方時でもR-GUNの演出内でR-GUNリヴァーレを持ち出してくる。
敵対時と味方時では別々に図鑑に登録される。なお、担当声優の古澤氏は制圧戦とイベントの間の2021年4月に芸名を改名しているが、図鑑のクレジットは両方とも旧芸名のままとなっている。

OGシリーズ

スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION
リュウセイ編では序盤から加入し、キョウスケ編では中盤以降加入するが、どちらも30話で裏切り離脱。裏切り時のR-GUNは撃墜しないと持ち逃げされる上、リュウセイ編ではゲシュペンストMk-II・Sのフラグが立たない。またリュウセイ編では彼の離脱前のレベルが32、撃墜数が20以上あるとヒュッケバイン008Lが入手可能なので、29話までに修理装置補給装置でレベルを上げておくこと。メイン搭乗機はビルトシュバインだが、裏切りイベントではR-GUNに搭乗。後に召喚したR-GUNリヴァーレで立ちはだかる。
スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS
OG1シナリオのオープニングで、ユーゼスらしき人物に洗脳され、後半ではクォヴレーらしき人物に自我の覚醒を促されるシーンが追加。その他は、基本的にはGBA版と同じだが、「枷」に関する設定が一部変わっている。
スーパーロボット大戦OG外伝
直接は出てこないが、フリーバトルモードとカードゲームで登場する。
第2次スーパーロボット大戦OG
死亡しているため登場しないが、終盤のボスから彼のことが語られるほか、イング関連でSRXチームが彼のやり方を思い返す場面が多くみられる。また、真ラスボスの攻撃演出に愛機・アストラナガンが登場している。
スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ
アニメ作品なので説明は上記参照。ただし、R-GUNリヴァーレ撃破後は、イングラムの身体はセプタギンに囚われているというアニメオリジナルの描写があった。ズフィルード・クリスタルの元ネタはDG細胞なので、これは元々デビルガンダムのコアとして作られたという「SHO」の設定の再現なのだろう。しかし、αに繋がるこの設定が引っ張られたということは、OGの彼はやはり……。
スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ Record of ATX
アニメとは違い、セプタギンには乗らない。また、リヴァーレの崩壊とともにその肉体も崩壊しており消滅後にR-GUNからHTBキャノンの制御等のデータを送っている。

関連作品

スーパーヒーロー作戦
初出作品。主人公として登場。αシリーズの前日談的扱いであり、イングラムやリョウト、レオナ達はこの時点でαへの登場が決定していた。

パイロットステータス

能力値

αでは全能力が非常に高く、戦闘向け精神を豊富に習得し、特殊技能も充実しているので文句なしのエースパイロット。だが、彼自身の境遇と乗機アストラナガンの複雑な設定のせいで、今現在のシリーズまで彼が自軍に参加する作品はSHOを除いて必ず離脱してしまう(つまりスパロボでは最後まで使える作品がない)ので真の意味ではまだ自軍に加入していない。そのため、活躍させる意味は殆ど無く折角の高い能力値を活かす機会が全く無い。今後のシリーズで何時か再登場してくれればいいが。

精神コマンド

αα for DC
必中ひらめきてかげん熱血覚醒
どの精神も有用な物ばかりだが、集中がないため少し不安。とは言ってもイングラムの能力値が高いので余り気にならず、命中面・回避面も必中・ひらめきを所持しているので心配無用。攻撃面も魂・覚醒を所持しているので頼もしい。ユーゼスに強烈な一撃をお見舞いしてやろう。
X-Ω
奇襲神速直撃
パイロットパーツ装備時
直感激闘再動
DD
必中ひらめき直撃熱血激闘刮目
OGS
直感偵察てかげん加速熱血直撃
必中・ひらめきが直感に統合されたが、魂と覚醒を失い、あろうことか殆どの精神が2軍向けパイロットの代表的精神である偵察・加速・直撃に変更されてしまい弱体化した。そして、相変わらず集中がないため扱い難い。

特殊技能(特殊スキル)

αα for DC
念動力L9 、シールド防御L9、 切り払いL9
αでは念動力・シールド防御・切り払いがL9まで上昇する数少ないパイロット。だが、離脱を前提としているためか、技能Lvの上昇が遅めに設定されているので最終話で再加入した時にしか力を発揮できないだろう。念動力のカンストレベルは75なので最終話での加入時にも残念ながら届いていない。2回行動Lvも70と少し高め。ちなみに離脱前は必要Lvは79と更に高い。敵になるとアストラナガンの能力とイングラムの強さに苦しめられるが条件を満たせば終盤に復帰してくれる。彼の強さを堪能しよう。乗機の関係でシールド防御が死に技能になっているのは内緒。
DC版では敵対時の能力が強化されているので更に手強くなったが、自軍に再加入しても敵対時のステータスが引き継がれるのでより頼もしい存在に。新規エンディングルートでも残念ながら2回行動レベルには届いていないが、イングラムでユーゼスを倒せば70以上になるため、待望の2回行動ができる。
『α外伝』ではなんと没データが存在し、ゲーム中では唯一各技能が全てL9まで到達する貴重なパイロット。
OGS
味方時
カウンターL4、インファイトL3、ガンファイトL3、指揮官L3
OGシリーズでは残念ながら強さの要だった念動力・切り払いを習得しなくなり、中途半端な技能しか覚えずしかも殆ど成長しない。基礎能力が高い事がせめてもの救いか。一応、隠し機体の入手条件に絡んでくるのである程度は成長させる必要がある。
敵対時
底力L7、カウンターL6、ガンファイトL3、指揮官L4、リベンジ
インファイトが無くなった代わりに底力とリベンジが追加。カウンターと指揮官のレベルも上がっている。ガンファイトのレベルが半端なままであるが、本作でも敵になると能力が大きく上昇するため、これでも十分に手強い。
DD
TIME DIVER
攻撃力が増加する。気力130以上のとき、ステージ中一度だけ「」(LV20で「狙撃」が追加される)がかかる。
SRXチーム指揮官
照準値が増加する。攻撃を命中させたときの気力上昇量が3増加する(LV10で追加される)。
[+]好敵手
攻撃力・照準値が増加する。気力上限が増加する(効果は重複しない。効果の最も高いもののみ有効)。

エースボーナス

OGS
クリティカル発生率+20%、SP+10
クリティカルによりダメージが底上げされ、最大SPが増えるので精神を少し使い易くなる有用なボーナスだが、彼に愛着が無い限りこのボーナスを習得することはまず無いだろう。ちなみにヴィレッタも同じボーナスを持つ。

パイロットBGM

「TIME DIVER」
味方時のデフォルトテーマ。α外伝では序盤のヴィレッタのデフォルトBGMになっている。クォヴレーには、アレンジBGMの『ANOTHER TIMEDIVER』が用意されている。歌バージョンも存在しており、串田アキラ氏が歌唱を担当している。クールなイメージのイングラムを象徴するような曲調と中二病的な歌詞に対して熱い串田氏の歌声を入れたことは賛否両論だが、イングラムが内側に秘めているものとデビュー作でのキャラ像を考えると、串田氏の起用は適任と言える。また、『中毒性がある』というファンの声も。実際、スーパーヒーロー作戦の挿入歌だと思って聴けばそれほど違和感は無かったりする。
「虚空からの使者」
敵に回った後のデフォルトテーマ。クォヴレーには、アレンジBGMの『THE GUN OF DIS』が用意されている。
「ACE ATTACKER」
第2次αで没になったイングラムの大切な仲間達SRXチームのBGMは全てこれが設定されている。

人間関係

ユーゼス・ゴッツォ
宿命の、そして最大の敵。彼の出生の秘密はユーゼスに関連する。「スーパーヒーロー作戦」と「スーパーロボット大戦α」では彼に引導を渡す。OGシリーズでも登場するが、こちらではイングラムの方が先に死んでしまい、ユーゼスの方も再会を待たずして討たれることとなった。いずれの世界でも「操る者、操られる者」という因果の鎖に縛られており、それに抗えるかは作品によって異なる(具体的には、枷が発動した際に仲間がいたか否かで命運が決まる)。
ヴィレッタ・プリスケン
もう一人の己自身にして代行者であり、そしてただ一人の家族であった者。SHOではもう一人の主人公。αではイングラム自身が己の目的のため作り出したクローン。ヴィレッタの性別が女性になったのは、ユーゼスら第7艦隊の人員に自身のクローンだと覚らせないようにするためである。αシリーズでのヴィレッタ・バディムと言う名前もやはり偽名。GBA版OGではイングラムが自ら作ったクローンだったが、DW以降の設定ではバルシェムだった彼女の枷を正気だった頃のイングラムが解いたという事になった。αシリーズではデータを元とした現存する初期型唯一のバルシェム。現在の所、クォヴレー以外にイングラムの遺志を真の意味で受け継ぐ数少ないうちの一人。
クォヴレー・ゴードン
もう一人の自分だった存在にして、真の意味で意志を継ぐ者の一人であり、剣たるアストラナガンをも受け継ぐ者。アインと呼ばれたバルシェムにイングラムが憑依したことで、彼の物語が動き出す。戦いの果て、もう一人の因果律の番人「虚空の使者」として新生する。「鋼の戦神」では彼に語りかけた際、並行世界(スーパーヒーロー作戦と思われる)のものと思しき光景を見せている。彼との間に存在するのは「いずれの世界においても導く者、導かれる者」という因果の鎖であり、ユーゼスとは別の意味で因縁の相手。イングラム当人は二度と会うことはないだろうと考えていたが、実際にはOG世界への干渉を始めたクォヴレーから何度か接触を受けている。
リュウセイ・ダテ
部下であり、あらゆる意味で最も期待をかけた少年。バーニングPTでの操縦能力や、高い念動力の素質を見出してSRXチームに引き入れるが、彼の念動力が母ユキコから受け継がれたものだとは当初は知らなかった。後にイングラムが裏切ると敵対。スーパーヒーロー作戦では上官に当たる。
ライディース・F・ブランシュタイン
部下。念動力者ではないため、間に合わせ要員としての登用であり、ライ本人もそのことには気がついていた。彼にとってイングラムは、兄エルザムと同じく、絶対に越えなければならない壁だった。
アヤ・コバヤシ
部下。かねてから念動力者であることに強い関心を持っており、父のケンゾウ・コバヤシと共にSRX計画に招き入れた。彼女の方はイングラムに好意を寄せていたが、それに対してどう思っていたのかは不明。また、OGでは彼女やマイの過去について知っており、それに囚われてはならないと諭して散った。
レビ・トーラー
バルマー時代の同僚。ロンド・ベルを離脱する際に彼女の手引きを受けた。αではユーゼスに操られていた。OGでは、同じくジュデッカの枷に囚われた存在だった。
イルムガルト・カザハラ
元部下。
リン・マオ
元部下。ちなみに戦闘台詞はあるが、直接対面する場面がない。
シュウ・シラカワ
αでは色々と関わりのある人物。彼やヴィレッタと共謀してユーゼスを追い落とす計画を立てていたが、結局枷には抗えず失敗に終わった。OGではαほどの関わりはなかったが、αと同様に彼からオリハルコニウムを提供してもらっていたようである。この際のシュウの思惑は、イングラムの有する知識の程度を図ること。またその行動の起因は「覚えがない記憶」から来るものと語っている。もしかするとシュウの虚憶の中には、第2次OGまでの時点では姿を見せていないアストラナガンの影があるのかもしれない。
ギリアム・イェーガー
平行世界を彷徨う宿命を背負うという共通事項を持つ者。そしてユーゼスとともに彼らの元ネタとなったキャラでもある。OGで初の対決となった。ちなみに彼は、初出では最後まで味方で、その後は途中で裏切って敵になるイングラムとは対照的に、初出では裏切って敵になり、その後は一貫して味方である。
ロバート・H・オオミヤカーク・ハミル
SRX計画の開発スタッフ。
ケンゾウ・コバヤシ
特脳研の人物。念動力に強い関心を持っていたイングラムは、周囲の疑問を押し切ってSRX計画の開発スタッフに招き入れる。
クスハ・ミズハ
スーパーヒーロー作戦では選択肢次第で恋人になる。OGシリーズではさらった彼女に暗示をかけて操り、リュウセイ達にぶつける。特製ドリンクを飲まされてふらついたこともある。αでは主人公選択によっては彼女の能力に目をつけることになる。また「さいこどらいばあず」では彼女に接触すべく東城学園の非常勤講師として潜入している。
レオナ・ガーシュタイン
スーパーヒーロー作戦では選択肢次第で恋人になる。『DW』ではトロイエ隊時代の彼女の上司であるユーリア・ハインケルにトドメをさしており、これは『RoA』でも同様である。
キョウスケ・ナンブ
イングラムの冷徹な態度に不信感を感じていた。OG1キョウスケ編では、(最初からそのつもりではあったが)彼を本気で怒らせてしまう。
エクセレン・ブロウニング
OG1キョウスケ編では、ゲーザ・ハガナーがさらった彼女に暗示をかけて操り、キョウスケ達にぶつけて彼らの怒りから潜在能力を引き出させようとした。しかし、結果的には予想外の大痛手を負うことに……。
マサキ・アンドー
自軍参戦時、彼を尋問した。初対面でシュウと同じ底知れなさを見抜かれ、油断ならない人物と評されている。
リー・リンジュン
直接関係はないが、イングラムの裏切りが彼の家族の命が奪われる原因となり、それは彼の心に深い傷を負わせることになり、後に彼が歪んでいってしまう遠因となった。
アタッド・シャムラン
OGシリーズでの同僚。リュウセイ編では彼女に引導を渡した。
バルシェムシリーズ
αでは男性体がイングラムを元に造り出されている。そのイングラムは『スーパーヒーロー作戦』のユーゼスのクローンなので、クォヴレー含む彼らは「クローンのクローン」ということになる。
シヴァー・ゴッツォ
もう一人の宿敵。直接相対する機会はないが、クォヴレーの没データに彼との戦闘台詞がある。どのような因縁があるのかは不明だが、イングラムに関する真実の全てを知る貴重な人物の一人。ユーゼスの裏に彼の意志があったとすれば、イングラムにとっては真の敵とも言い換えられる。
キャリコ・マクレディ
バルシェム3号体にして、クォヴレーを除けばもっともイングラムに近い存在。オリジネイターであるイングラムの影に怯え続け、その存在に成り代わろうとしていたが、最期はイングラムの使命を受け継いだクォヴレーに討たれた。
アーマラ・バートン
OG世界における代役の一人。ユーゼスの造り出したバルシェムであり、ちょうど『α』『α外伝』におけるイングラムの立ち位置を一度に再現している。
イーグレット・イング
OG世界における代役の一人。ユーゼスの造り出した人造マシヤフであり、こちらは『SHO』におけるイングラムと『第3次α』でのクォヴレーの立ち位置を再現している。

版権作品との人間関係

スーパーヒーロー作戦

一条寺 烈 / 宇宙刑事ギャバン
ガイアセイバーズの一員。ユーゼス及びイングラムとの関係が深い人物。
ハヤタ / ウルトラマン
ガイアセイバーズの一員で、隊長。付き合いも長く、最後はユーゼスのカラータイマーを無力化する。
剣流星 / メタルダー
ガイアセイバーズの一員。帝王ゴッドネロスと相打ちとなり、流星の超重力制御を破壊して皆を救うという役目を行った。このときのイングラムは苦悩に満ちていた。
ジロー / キカイダー
人造人間という出生がありながら、人間の心を持ち合わせる。その心はイングラムにも深く刻まれている。
ドモン・カッシュ
スーパーヒーロー作戦では彼と共にデビルガンダムを追う。
イングラムはデビルガンダム事件の一部始終を目撃していたが、その事実は自分が言っても信じてもらえないと判断してか、彼には話していない。
ウルベ・イシカワミカムラ博士
彼らが起こしたデビルガンダム事件の現場に偶然居合わせてしまう。
ヒイロ・ユイ
スーパーヒーロー作戦では同じ新西暦に送り込まれた工作員。

αシリーズ

ショット・ウェポン
αシリーズでSRX計画に参加した仲。
シャピロ・キーツ
イングラムと同様にバルマーへの寝返る等、共通点の多い人物で、自身よりも階級の高いイングラムに嫉妬していた。
プリンス・ハイネル
バルマー帝国軍における同僚。
碇ゲンドウ
彼と接触してユーゼスの目的と死海文書の解読方法を授けた。

名台詞

戦闘台詞

「デッド・エンド・シュート!」
αシリーズを初出とするメタルジェノサイダーなどの使用時の決め台詞。意味を考えてはいけない。なおこのフレーズは、彼に深く関係するキャラクターに受け継がれており(事実、そうでないキャラクターは全く使わない)、ユーザー間ではこの台詞を受け継ぐものを総称して「デッドエンド一族」なるスラングが存在する[1]。ちなみに斬撃武器の場合「スラッシュ」となる。OGでイングラムやヴィレッタをグルンガストに乗せるか、シシオウブレードで攻撃させると出る。
ちなみに、この系統の台詞を使ったのは、現状イングラム以外ではヴィレッタ、クォヴレー、キャリコ、スペクトラ、アーマラ。この内ヴィレッタ、クォヴレー、アーマラにはバリエーションとして「マキシマム・シュート!」という決め台詞が存在する。
「時を遡り…お前は無に帰するのだ…!」
αシリーズを初出とするインフィニティ・シリンダー使用時の台詞。なお、『第3次α』の没データで、アイン・ソフ・オウル使用時にも言う。
「フフフ…メタルジェノサイダー…デッド・エンド・シュート!」
OGシリーズ敵対時のR-GUN搭乗時。イングラムの台詞ではもっとも有名なうちのひとつで、ネット上では「フフフ…」の台詞がよくネタにされている。
シュウも時折似たような笑い方をするが、あちらはほぼ同じ発音ながらも「ククク…」と表記されている。
2022年10月、イングラム関係でよくネタにされているが何故なのか?と寺田氏がTwitterで呟きそのツイートに多くのイングラムファンがリプライを送り[2]「フフフ…そんな所でネタにされていたからか、フフフ…公には認められないがな、フフフ…」とユーモアたっぷりで公式側に認知される事となった。
「…こ、これで…俺は………」
OGシリーズで敵対後に撃墜された際の台詞。常に冷静さと余裕さを崩さないイングラムだが、撃墜時だけは何処か思い詰めたような表情で、寂しげにこの言葉を発する。

スーパーヒーロー作戦

「ようやく俺の存在を認めたか……俺は貴様の複製でもなければ、影でもない!」
「この身が共に消えようとも、俺は…俺は一人の人間として、地球人としてお前を倒す!」
「忘れるな、俺の名前はイングラム=プリスケンだ!」
スーパーヒーロー作戦より。ユーゼスとの最終決戦で自身の出生、そしてユーゼスが消えれば自身も消えるという宿命にもめげず、ガイアセイバーズのイングラムとしてユーゼスを討つことを宣言。主人公らしく、スーパーヒーローの王道を歩む名台詞である。
「……そうだ。特別な力は使い方を誤れば……必ず不幸を生む。所詮、この宇宙に生きる者は……」
「みな弱い存在なのだ。そして……己の心の弱さに屈した者は、悪に染まる……」
「戦いは他者とするものではなく、自分と……自分自身の心とするものなのだ」
「俺達の真の敵は、自分自身の中に潜んでいるのだ」
力尽きたユーゼスに対しての返答。正義のヒーローらしい答えだが、スパロボでのイングラムを考えると、かなり皮肉な内容である。
「ユーゼスが創り出した虚構の世界は抹消され……君達は記憶を失い、元の世界に帰る……」
「俺達の行動は無意味ではない……それぞれの世界に、必ず何らかの結果を生み出しているはず……」
世界崩壊後の仲間たちの行く末を示して。そして、リュウセイ達のいる『α』においての「何らかの結果」とは……。この台詞はαでも意外な形で登場する。
「それは、わからない……存在そのものが抹消されるか……それとも……別の人格を持ち、別の存在となるか……」
「だが……俺は……お前たちのことを……俺を仲間として認め、共に戦ってくれたお前たちのことを……忘れはしない」
別れ際の台詞。確かに、『α』で自我を取り戻したイングラムは、リュウセイ達のことを忘れてはいなかった。
「……みんな、ありがとう……また……どこかで会える事を祈っている……」
「さらばだ!! ガイアセイバーズ……俺のかけがえのない仲間達……」
『SHO』最後の台詞。崩壊する虚構の世界の中、仲間達との再会を願い、イングラムの物語はここに一つの幕を閉じる。だが、後に果たされた再会は哀しき結末に……。『第3次α』でのクォヴレーのEDでの台詞はこれが元ネタ。なお、それぞれのその後を描いたシーンではDVEで再現されている。

αシリーズ

α

「待て、リュウセイ少尉。我々SRXチームは機密訓練中だ。戦闘に加わるわけには行かない」
第5話スーパー編「シークレット・ナンバーズ」より。DVE演出が施された『α』初登場時の第一声。
「ライディース少尉…お前にしては下手な方便だな」
同上。リュウセイの正義感に触発されて「実践訓練」を名目に甲児達への援護を行なう旨を告げたライの胸中を見透かし、不敵に笑う。
「以前に君はそう考えてアーガマを飛び出し、日本へ行くことが出来ずにここへ来たのではないか?」
第27話「マシン展開」より。ロンド・ベル隊と同行した方が確実にシュウと遭遇出来るとの提案を「まどろっこしい」と拒絶するマサキに対し、彼の致命的弱点を指摘して絶句させる。この遣り取りによって、マサキをロンド・ベルに引き込む事に成功するイングラムだったが…。
「念動力で制御される機体には、脚などただの飾りに過ぎん」
第34話「隠された殺意」より。R-3のパワードパーツがないままSRXの合体テストを行うことの無茶をアヤに指摘されて。ジオングを連想させる。実際この後、合体テストを知らされたリュウセイは「一年戦争のジオングだってそうだったんだから」と納得している。そもそも『』だともないのに合体しようとした
(所詮は…人の心の甘さが生み出した欠陥品か)
同上。アヤ評。そしてこの後……。
「アヤ…」
「苦しまずに殺してやる」
同上。R-3を撃墜。『OG』でもほぼ同様の流れで再現されているが、台詞が追加されている。
「フッ……因果の鎖というものは思った以上に強固なものらしい」
「俺の意志に関係なく、こうやって再び彼らと相まみえるとは」
第45話リーンホースJr.隊ルート「漆黒の天使来たりて」より。
「ああ。察しの通り、俺のアストラナガンはヴァルシオンシリーズ、SRX計画の機体、魔装機神…」
「そして、エアロゲイターの技術を組み合わせた究極の人型機動兵器だ」
第47話「男の戰い」より。バンプレオリジナルの宿命で、本来使われているガンダムタイプやオーラバトラーの単語は出ていない。『OG』でアストラナガンが出るとしたら、概ねこの設定になるだろう。
「俺を善悪という下らない基準に当てはめるのは……よせ」
「ただ……自分にとっての障害を排除するのみ」
「このアストラナガンが指し示す敵を駆逐するだけだ」
リュウセイとの戦闘会話。OGシリーズではゼンガーとの会話として前半2つが採用されている。発言そのものの意味は、「因果律の番人」としての使命を果たす(=その剣たるアストラナガンが示す、「世界のバランスを乱す敵」を討つ)という意味だが、この時の彼はそれを果たせる状態にはなかった。
「あの男にそんな真似は不可能だ。私やお前をこの世界へ呼び込んだ時点でな」
「それに……どう足掻いても、人間は神にはなれない」
「ユーゼスもSDFやロンド・ベル隊によって、それを思い知ることになるだろう」
DC版αのオリジナルルート「シト新生」にて、ユーゼスがCPS完成に必要な因子を揃えつつありこのままでは人を超える存在になるかもしれないと既存ルート通りに心配するヴィレッタに対して、ユーゼスを表した的確過ぎる一言。こう言われてもヴィレッタは既存ルート同様に不安がっているが、イングラムはDC版の幾人かの人物達と同様にα本来の歴史の存在を知っているのかも知れない。「私やお前」と言っており、SHOの別の可能性を知らないユーゼスはヴィレッタを重要視していないが、ヴィレッタもまたユーゼスの破滅に多大な影響をもたらす因子であるのだろう。
「ユ…ユーゼスが…造り出した…虚構の世界は抹消され…お前達は…記憶を失い…元の世界へ…戻る…」
「俺達の行動は…無意味では…ない…それぞれの…世界に…何らかの結果を生み出して…いるはずだ…」
リュウセイの説得を受け、記憶がリンクした際のうわ言。「スーパーヒーロー作戦」最終面におけるそれぞれの行く末を示した台詞である。この時、リュウセイも「スーパーヒーロー作戦」の結末を見ていたが、覚えていないため困惑していた。ちなみにこれは第2次OGでユーゼスが言及した「虚憶」によるものではなく、枷が外れたことで本来の人格に戻った影響。
「久しぶりだな……リュウセイ」
「……お前とは、また会えると信じていた」
ガイアセイバーズ時代の記憶を取り戻し、「戦友」たるリュウセイに対しての再会の言葉。SRXチームはイングラムにとってもっとも強い絆を持つ仲間であり、それは世界が変わっても同じであった。とはいえ、当のリュウセイにはその時の記憶はなかったが……。
「……」
「…そうか……お前には……あの時の記憶はないのだな」
正気を取り戻した直後、再会の挨拶に当惑するリュウセイを見て。わかっていた事とは言え、かつての自分の事も、ユーゼスとの死闘のことも覚えていないリュウセイに、どこか寂しげな様子である。
「いいだろう…ユーゼス・ゴッツォを倒すのは、この世界でも俺の役目だ」
αの最終話で、正気に戻って。本作でも数少ない『スーパーヒーロー作戦』時代の彼の人格が前面に出る場面で、同作のファンを歓喜させた場面でもある。
「だが、己の因果の鎖は己で断ち切るしかない。それはこの世界においても同様だ」
ユーゼスと対峙して。かつて「ユーゼスの写し身」という枷を断ち切って彼を倒したイングラムは、この世界におけるユーゼスとの因果を断ち切るべく、アストラナガンを駆る。因果の鎖を断ち切れるのはあくまでもイングラム自身でしかないとするならば、OGで彼が再び現れる日は来るのだろうか。

第3次α

「世界は幾重にも重なり、その均衡が崩れることは、全ての世界……全ての宇宙の崩壊を意味する」
「ゆえに宇宙は、それを歪めるものの存在を許しはしない」
「繰り返される死と再生……そして、それにまつろわぬ霊たち……」
「正と負の無限力のぶつかり合いは宇宙を歪め、ついには世界の崩壊を呼ぼうとしている」
「アストラナガンはその狭間に立つ因果律の番人……」
「鋼の戦神」にて、クォヴレーの精神と対話して。スパロボ世界の基本である「並行世界」の成り立ちとアポカリュプシスについて語る他、アストラナガンの開発目的についても僅かに言及している。
「そうだ。俺は全ての世界に存在し、全ての世界においてかりそめの旅人に過ぎん……」
「だが、俺の肉体は負の無限力に呑まれ、その魂のみがこの世界に逃げ込んだ」
「違うな。俺がお前を取り込んだのではない。お前が俺を取り込んだのだ」
「……俺は失われた肉体の代わりとして、虚ろな器であるお前を選んだ。だが、予想外の事態によりお前は記憶を失い、俺の魂はお前の精神の底に沈むこととなった」
「そして、お前は数々の経験を経て、自我を自ら確立し始めた。それは徐々に俺の魂を蝕み、俺の存在はもうすぐ消えようとしている……」
自身の存在について。少々わかりづらいが、スーパーヒーロー作戦のエンディングを見ると理解できる。イングラムは既に存在しない「虚構の世界」の人間であり、それを構成していた世界の全てに「ガイアセイバーズの記憶」と言う形で痕跡を残している。しかしそのどれも、イングラムの属すべき世界ではない。後にクォヴレーが同様の存在となっている。後半の台詞は肉体を失った理由とその後の行動だが、ここからするとケイサル・エフェスとは別世界で戦っていた様子。
「…俺は並行世界をめぐり歩き、ついにこの世界で因果律を歪める元凶を突き止めた…」
「だが、俺は奴の意を受けたユーゼス・ゴッツォによりその精神を奪われ…」
「そして、肉体を失った…」
スーパーヒーロー作戦』エンディング後からαエンディング後までの行動の概略。虚構の世界を脱出して後は並行世界を巡り、歪む因果律を追ってα世界でケイサル・エフェスを発見したものの、宇宙を漂流している所をユーゼスに回収され、利用され、戦役後にあらためて霊帝に挑んで敗れた……というもの。なおユーゼスも「奴の意」に気付いて従っていたのであり、イングラムを利用して「因果律の支配を目論んだ」とのこと。
「頼むぞ、SRXチーム。俺の大切な仲間達よ…」
「俺に代わり、奴を…ケイサル・エフェスを討て」
最終話でSRXチームに事の真相を明かし、指揮官としての最後の指令を下す。
「それでいい。お前は俺ではない」
「クォヴレー……俺の全てはお前に託された。もう会う事はないだろう」
クォヴレーとの対話。しかし、後にまったく意外な形で再び邂逅することとなる……。
「お前たちにも迷惑をかけた……ただ一言、それを詫びたかった」
「負けるなよ、二人とも。お前達に与えられた力は運命を切り開くためのものだ」
クスハルートではこの台詞。バルマー戦役でクスハ達を巻き込んでしまったことを、魂のみとなってなお悔やんでいたことがわかる。

OGシリーズ

「嫌いでは……ないな」
OG』リュウセイ編第10話「16年目の復讐」より。ラトゥーニのゴスロリ服についての感想をガーネットに聞かれて。イルムの呟き通り確かに意外な台詞だが、真意は不明。
(訓練を受けていない王女でも戦闘が可能…ならば…)
(ゲイム・システムの正体は無人機の制御装置だな)
(だが、人間の脳を借りなければならないのなら……)
(T-LINKシステムと同じく…マン・マシーン・インターフェイスとしては未完成か)※GBA版
(今のT-LINKシステムと同じく…マン・マシーン・インターフェイスとしては未完成か)※PS2版
『OG』第28話「十字軍が消える日」より。シャインの搭乗するヴァルシオン改を見て曰く。
「何者だ、貴様…!?」
「フッ…。とんだイレギュラーが紛れ込んで いたようだな」
『OG』キョウスケ編第35話「奪還」より。先輩キャラにしてモチーフの1人であるギリアムと対峙して。散々状況を引っかき回したOGのイングラムだが、ギリアムの正体を暴く事が出来ず、ある意味では彼には完敗したと言える。
ゼンガー「最後に聞こう、イングラム。貴様は善か? 悪か?」
イングラム「俺を善悪という下らない基準に当てはめるのは…よせ」
イングラム「ただ… 自分に課せられた使命を果たすのみ」

ゼンガー「このゼンガー・ゾンボルト、悪を断つことに容赦はせん!」
イングラム「俺を善悪という基準に当てはめるな…!」
同上。『悪を断つ剣』ゼンガー・ゾンボルトと対峙した際に。後者は戦闘前台詞。立場は異なるが奇しくも味方を裏切り、敵として育てようとした点が似ている。
「お前が残りさえすれば、俺もまた生き続ける事になる…」
「…後は任せるぞ…ヴィレッタ…ヴィレッタ・プリスケン…」
『OG』リュウセイ編第41話「手にする剣は両刃なり」orキョウスケ編第40「賭けの代償」に於けるモノローグ。何気に「後は任せる」が出ている。これは『第3次α』でも存在。
(だが、例え一瞬でも……俺はイングラム・プリスケンという人格を…確立…出来たのだ……)
(…それが…何回目なのか…何人目の俺なのかは…わからないが……)
(…迎える結末は…全て同じ……らしい………………)
『OG』キョウスケ編第40話「賭けの代償」撃破時の台詞。どの世界においても自らの自我を確立させることを目指し、自我の確立と共に散っていくという過酷な宿命を背負っているとされている(よく考えると、スーパーヒーロー作戦でも死にはしなかったが、似たような道を辿っている)。『OGs』では表情が安らかな物に変更され、台詞も「全て」で終わっている。
実は、後半の台詞がまんまユーゼスに当てはまったりする。

DW

「さあ、己の運命を受け入れろ!」
「言ったはず。それが俺達の運命なのだと…!」
『DW』第1話より。交戦中のクォヴレーに対して、一つの存在となるのが運命だと語り、「それを受け入れろ」と促す。「アストラナガンを駆り、クォヴレーを知る」ところを見ると『α』のイングラムのようだが、それにしては、『第3次α』で告げた「運命に抗え」とはまるで逆のことを言っている。そして…。
「あくまでもそれを拒むと言うのなら…その呪われた機体を、抹消するまで!」
最後の一撃の際の台詞。確かにディス・アストラナガンは負の無限力(に近い力)を操るが、その覚醒を促したのは他ならぬイングラム当人であって、むしろ「あってはならないもの」として、最終決戦でディス・レヴを葬り去ろうとしたのはクォヴレーである。クォヴレーと共に在り、最後はその魂と溶け合って一つとなったイングラムの魂の欠片のほか、最後にクォヴレーと邂逅した本体も居るが、こちらも彼が「クォヴレー・ゴードン」という個人として己を確立したことを「それでいい」と認めていた。
最近ではこの場面は、『第3次α』第44話「鋼の戦神」のインターミッションにおける、クォヴレーとイングラムの融合直前のやり取りを『搭乗機での交戦』というイメージで再現し、かつ『完全に分離した』という結末へ持ち込んだIF展開」という見方が有力。
ちなみにこの場面、クォヴレーが登場するということで制作サイドは情報を開示していなかった(サプライズ狙い)のだが、テレビ東京のHPで明かされてしまったという逸話がある。
「む……!?」
「……悪くは……ないな」
クスハの栄養ドリンクを飲んで。もちろんそんなはずはないが、クスハにはその事を告げなかった。
「因縁…だな」
撃破されたR-GUNリヴァーレから転送されセプタギンに取り込まれて、肉体が別の意識に支配されて仮面の男としてセプタギンを操縦しているさなかの、イングラム本来の意識とクォヴレーの対話上のセリフ。SHOからのユーゼスとの因縁が、世界を超えて三度再燃する。なお、セプタギンに取り込まれたのは元ネタを考えるに、SHOにおけるアルティメットガンダム関連の設定のオマージュと思われる。
「俺の枷は解けた……礼を言う。そして、すまなかった」
「アヤ……俺を許せとは言わん。だが、これからは過去に囚われず、新しい道を進んでくれ」
クォヴレーの助けを借りたイングラムの意識はアストラナガンを召喚してセプタギンに取り込まれたSRXを救出。ディス・アストラナガンと融合したDiSRXによって肉体が滅ぼされたことで枷から解き放たれた彼の意識が、SRXチームに告げた最後の言葉。
「いいだろう。運命に抗い続けた先に何があるか、見せてもらおう」
最終話。役目と因縁を背負った放浪の運命から「大いなる終焉」によって解放されることを告げ、その上で「俺の意志は変わらない、俺は俺であり続ける」とその運命に抗うクォヴレーに対して。そしてイングラムとクォヴレーの意識はDiSRXを離れ、別の世界へと旅立っていった。DWやジ・インスペクターは正史であるゲームに対する「IF」の側面があり、その展開はゲームとは独立した別のものであるが、明かされた要素は正史にも影響してくるため、これらが彼らの謎に迫る重要な要素であることは間違いないだろう。

RoA

「いや、もういい 動くなアヤ」
「お前はもう要らない と言っている」
「裏切りの銃口」において離反した瞬間。黒一色の背景に変わり、表情が消え、ついに「アウレフ・バルシェム」が牙を剥く。
「無論だ」
「帝国繁栄の為 ゴッツォの先遣りたりて礎となるのが 我等バルシェムの用途」
「それが我等が存在の意味」
ヴィレッタが自身に与えた本当の任務を覚えているかを尋ねた際の答。この答を聞いた彼女は既に変質していると気付きホワイトスターから去ることになる。
「お前達の兵器としての成長に敬意を表し その魂に枷をかける好敵手を用意してやろう」
R-GUNをリヴァーレへと変異させた際の台詞。何気にこの時、生身で宇宙空間に出ている(ヘルメットすら被っていない)。そしてこの場面より度々顔に4つ目のシルエットが表れる。
「ハ!」
「それは素質開花の片鱗か? それとも幼さ故の直感か?」
リュウセイの「いつからイングラム・プリスケンじゃなくなったんだ?」という問いに対して、イングラムを操る者の人格が表れ始める。
イングラム「我が元へ来い お前の力は我等が先遣に相応しい」
リュウセイ「断る!」
イングラム「で あるか」
「ならば滅びよ 枷無きまま荒ぶる魂 それはいずれ十重二十重の我がを妨げる存在となりかねん」
上の台詞の直後。自らの元に下るよう促すも、当然断られる。顔全体が仮面を被ったような状態になっており、言動が完全に枷を与えた者のそれになっている。
「リュウセイ、心のまま進め。お前の母に育てられたその心のままにな」
「ライ、後は頼む。己の能力を疑うな」
「…アヤ、これからは過去に囚われず、新しい道を歩め」
「Record of ATX」におけるSRXチームに告げた最期の言葉。何気に数少ないライに対するフォローが入った台詞である
アヤに至っては、アギラの言葉を撥ね退けた際にこの時の台詞を思い出している。

迷台詞

「『はい』ではない! 今日からは『ラジャー』だ」
「さいこどらいばあず」の一幕。FのドラマCDにおけるアキラ・カミヤ教官が元ネタ。
「医務室だけは駄目だ…!」
「ぐぅおぉぉ……」
DWにおける栄養ドリンクを飲んだ後の追加台詞。クスハが立ち去った後、顔色を悪くしているのを一般兵に心配されて。もちろん医務室にクスハ(看護兵)がいるから嫌がっているわけだが、また栄養ドリンクを飲まされるのが嫌なのか、実はクスハを気遣ってやせ我慢していたのをバレるのが嫌なのか、微妙なところである。ちなみに『OGS』では何とかこらえ、自室に退散している。
「ヴィレッタが? ならば……」
「む、これ以上は……」
ラーダからヨガを薦められて断ったところ、「ヴィレッタはこのアサナをこなしましたよ?」と言われて対抗意識を燃やす。ちなみにイングラムは意外と体が固かったらしい。
「実はまだ生きている」
「死んでないって」
「まだ出番あるって!」
DWのDVD版最終話予告にて、イングラムの死を嘆くリュウセイ達に対して。リュウセイ達は気付こうともしない。
「…急用を思い出した。客員、模擬戦の時間に遅れるな」
『DD』ショートシナリオイベント「イングラムの回顧録」第2話「銃と拳」でクスハが栄養ドリンクを持ってきた時の逃走用の言い訳。同イベントでは過去に飲んで昏倒したことがあるらしく、やせ我慢できなかったらしい…。ちなみにこの栄養ドリンクは、後におかしくなったリュウセイにイングラムの指示で処方され、リュウセイを元に戻した。

搭乗機体

トーラス
本来は新機動戦記ガンダムWに登場するモビルスーツだが、スーパーヒーロー作戦においてユーゼスの元から脱走する際に搭乗。
R-GUN
RWシリーズの1号機。基本的に全作品で搭乗するが、OGシリーズでは強制搭乗する機会は少ない。
R-GUNパワード
R-GUNにプラスパーツを装着した形態。SHOやαでパイロットを務める。
R-GUNリヴァーレ
虚空より召喚された、異形のR-GUN。OGシリーズで、アストラナガンの代替機として登場。DWではR-GUNが変化するのではなく別に召喚して乗り換えている。
アストラナガン
自ら作り上げた、因果律の番人としての剣。平行世界へのシフト、空間転移、タイムトラベル、更に条件さえ揃えば目標集団を強制転移させることも出来るなど、反則的な能力を誇る。αシリーズの世界に多大な影響を与えた。後にOGにもまさかの登場を果たす。その性能ゆえか、ユニットとして使用できるのはαのみ。第2次OGでその存在が示唆され、登場の可能性が強まっている……のだが、現在はディス・アストラナガンとして生まれ変わっているため、先行きは不透明。
ビルトシュバイン
ゲシュペンストの性能向上試作機。OGシリーズで味方時に搭乗。
セプタギン
DWでR-GUNリヴァーレ撃破後に乗り換え。ゴッツォの仮面を被り、意志も完全にゴッツォの者の人格になっている。

話題

  • 彼の存在についてよく論じられるのはOGシリーズとαシリーズの彼の関係性である。具体的には、OGにおいてアウレフに取りついた「ネフェシュ(魂)」がαそしてSHOのイングラムなのか否か、という点であるが、これはOGS発売以降ますます混迷を深めている。というのは、追加シーンでユーゼスが登場しており、この時彼は以前から因縁があるかのような台詞を発している。このためαでの最後の台詞も含め、同時にSHOのユーゼス=αのユーゼス=OGのユーゼスなのか、という疑問が呈されている。イングラムについて論じる以上どうしてもユーゼスは外せないが、その彼がイングラム以上に謎に包まれているため、結論は出ていない。現段階では「OGのネフェシュ=αおよびSHOのイングラム」という等式がもっとも可能性の高い推論となっている。
  • 「枷」の正体については未だ不明なのだが、αシリーズにおいてのそれは、脳内の疑似人格ナノマシンを利用したものではないかと思われる。

余談

  • 彼のキャラクターの原案となったのは、『ヒーロー戦記』の主人公であるギリアム・イェーガーとスクウェア社(現スクウェア・エニックス社)のRPGゲーム『ファイナルファンタジーVII』の登場キャラクターの一人「セフィロス」であると寺田プロデューサーによって明言されている。そのためか、イングラム・ギリアム・セフィロスの三者にはいくつかの共通点が見出せる。
  • 名前のイングラムはサブマシンガン(短機関銃)の「イングラム」から取っていると思われる。なお、この「銃器関連のネーミング」は、イングラム以後、彼に深く関連する人物やその機体に共通したテーマとなっている。
  • 彼を代表する先述の台詞「デッド・エンド・シュート!」だが、当時台本提出の〆切が迫っていたことで、「〆切がもうデッドだ、終わりだ、どうしよう」と言ったことから、その勢いで転じて生まれたことが寺田貴信氏によって後年明かされている[3]
  • 担当声優の古澤徹氏が演じたテレビアニメ『ふしぎ遊戯』の青龍七星士・心宿は、「冬馬由美氏田中敦子氏が演じた女性と深く関わる美形悪役(ちなみにCDブック版の前任者が置鮎龍太郎氏で田中氏の前任者は折笠氏)」「大友龍三郎氏(ゲーム版の後任者は乃村健次氏)が演じた部下を支配」「敵が緑川光氏子安武人氏」「番外編では先輩格の主人公たちを敬う新人で悪役のイメージに振り回される」等のイングラムと関連する点が見られる。また、ゲーム版の後任者がイングラムのコピーを演じた成田剣氏という奇妙な偶然も。

脚注

資料リンク