アマンダラ・カマンダラ
アマンダラ・カマンダラは『重戦機エルガイム』の登場人物。
アマンダラ・カマンダラ | |
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外国語表記 | Amandra Kamandra |
登場作品 | 重戦機エルガイム |
声優 | |
初登場SRW | 第4次スーパーロボット大戦 |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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本名 | オルドナ・ポセイダル |
種族 | ペンタゴナ星系人 |
性別 | 男 |
年齢 | 68歳 |
身長 | 198cm |
体重 | 85kg |
所属 |
アマンダラ・コンツェルン(表向き) ポセイダル軍 |
役職 | 総帥 |
概要
ペンタゴナワールドの中でも一番の資本力が有る「アマンダラ・コンツェルン」アマン商会の総帥。しかし、その正体は「真のオルドナ・ポセイダル」である。実は、現在のペンタゴナワールドを支配する存在と見なされている「オルドナ・ポセイダル」は自らの影武者で、かつての恋人「ミアン・クゥ・アウ・ハッシャー」であった。
普段付けているヒゲとサングラスは変装であり、それらを取り去ったアマンダラの素顔は30代ほどの若い青年で、バイオリレーションシステムの力を受ける事によって、より若々しい美形に変貌する。
生涯
ヤーマン王朝時代
かつてヤーマンが栄えていた時代、まだ幼かったポセイダルは、ヤーマン一族によって家族を目の前で虐殺されてしまい、その復讐の為に反乱軍である「テンプルナイツ」を創設。自ら率いる形でヤーマン王朝を打倒したポセイダルは、ペンタゴナを統合。「ヤーマンの支配から世界を救った英雄」にまで上り詰めた。
しかし、英雄として世界統一を果たした後のポセイダルの人生は堕落の一途を辿る事になる。バイオリレーションシステムによって不老の身体を得たポセイダルは、自分以外の誰一人も信じず、また統治者としての責務を背負う事も嫌悪した結果、ミアンを言葉巧みに騙し、バイオリレーションの力で洗脳した彼女を自らの影武者「統治者ポセイダル」に仕立て上げる。更に彼女と同じく恋人であったフル・フラットには、同じくバイオリレーションによって永遠の若さを与えた上で、サートスターを自治領として提供。そして自らは「アマンダラ・カマンダラ」を名乗って、戦争の陰で暗躍する「死の商人」として、何の責任も取らず自らの欲望のままにペンタゴナを支配する俗物へと成り下がってしまうのだった…。
ポセイダル政権時代
「技術の喪失により次第に本来の力を失っていくHMの継承者」という役割も担っていたアマンダラであったが、ペンタゴナ全体で戦争が起こっているのもそっちのけで、実益と道楽を兼ねてHMの発掘・設計・開発に携わり、「死の商人」として武器密売を行っていた。そして、ポセイダル軍と反乱軍の双方に武器提供を行い(本人曰く「反乱軍から金銭の類は受け取ってない」)、特にヤーマン王朝の末裔であるダバ・マイロードと、ポセイダル軍で頭角を現し始めた青年・ギャブレット・ギャブレーの二人には、「未来を切り開く若者」と見込み、いろいろと便宜を図ってきた[1]。
しかし、ミアンをバイオリレーションシステムで思うがままに操ってペンタゴナワールドを長年支配していた体制も、次第に綻びが見えるのと共に崩れてしまう。反乱軍の想定外といえる活性化、ギワザ・ロワウ率いる13人衆の反乱、更にはアマンダラやミアンおよびバイオリレーションの秘密を知るフラットがミアンを解放すべく暗躍を始め、ミアン自身までもがバイオリレーションの副作用によって「自分を本当のポセイダルと思うようになる」等々。アマンダラの仕組んでいたシナリオは、次々と狂っていく。そして、バイオリレーションを通じてミアンの異常を察知したアマンダラは、執事のエイマンと共に自らスヴェートに乗り込む形で、遂に表舞台に引きずり出された。
ミアンを使ってスヴェートの自爆システムを起動させる事で、反乱軍とギワザ軍の双方を全滅させようと目論むが、真実をフラットから聞かされた上に自分こそが本物のポセイダルであると思い込んだミアンからは悉く反発されてしまう。思うように事が進まず、ダバに追い詰められたアマンダラは、オージに乗り込んでダバと対峙。バイオリレーションシステムの力で若返り、圧倒的な力でダバを追い詰めるが、正気に戻ったミアンがシステムを切ったため、身体が急速に老化して消滅。アマンダラ・カマンダラこと真のオルドナ・ポセイダルに支配された時代は、ようやく終焉を迎える事になるのだった。
キャラクターの総評
生い立ちに類似する部分がある事からも、アマンダラ・カマンダラは「英雄」としてペンタゴナの解放の為に戦ってきた本編の主人公ダバ・マイロードと対極の存在であったと言える。それ故に、アマンダラの様な「堕ちた英雄」になる事を望まなかったダバは、戦争終結後に新たなペンタゴナの指導者になろうとはせず、あくまでも一人の人間として、全てを捨てて精神を崩壊させてしまったクワサン・オリビーと共に、コアムへと帰り隠棲する道を選ぶ事になってしまった。去っていくダバを見届けたガウ・ハ・レッシィは、「ペンタゴナの歴史からヤーマン王朝が消滅する事が決定的となったことで、真のポセイダルによるヤーマン王朝への復讐は完遂された」と解釈している。
一方、『コミックボンボン』で連載された池原しげと氏の漫画版では「ダバがペンタゴナの新たな指導者になる」という別の道を選んでおり、結果的に真のポセイダルによるヤーマン王朝への復讐は失敗に終わっている(そもそも、コミックボンボン版ではそういった背景が描かれなかったが)。
また、永野護氏が構想していた設定では「実はアマンダラ・カマンダラですら、真のオルドナ・ポセイダルの影武者であった」とされている。真のポセイダルは戦士として英雄的存在であったが、同時に自分が統治者の器でない事を自覚しており、アマンダラに後を託して隠棲する。その後アマンダラが暴走し、ペンタゴナが混乱に陥っても真のポセイダルが姿を現さなかった理由は、「たとえ自分が現れても状況を悪化させるだけだ」と判断した為で、ダバの勝利を見届けた後は外宇宙へ旅立っていったという(本頁の余談の欄も参照)。
登場作品と役柄
どの作品でも、最初は死の商人として暗躍する形で登場し、終盤で正体を現し戦う事になる。真のポセイダルだけあって、その強さはスーパー系ですらも、文字通り「一撃必殺」で倒してしまう為、命中・回避系の精神コマンドの使用は必須となる。
ただし、アマンダラが莫大な資金を所有し、搭乗しているオージの装甲が純金を素材にしていると言う設定等から、高額の資金を落としてくれると言うありがたさもある為、条件が揃わない限り何度も復活してしまう作品等では、可能なまで撃墜を繰り返される事も少なくない。
旧シリーズ
- 第4次スーパーロボット大戦(S)
- 死の商人としてロンド・ベル隊に接触し、エルガイムMk-II、ヌーベルディザード、資金1万をくれる。
- 終盤のマップ「オルドナ=ポセイダル」において本性を現しブラッドテンプルに乗って登場。顔グラフィックはアマン商会時のもののみ。
- 若返らなかったせいなのか、本作では切り払い・シールド防御といった特殊能力を持っていない。ブラッドテンプルはどちらも可能なのにパイロットのせいで発動しない為、宝の持ち腐れと化している。
- また、ポセイダル軍本隊が全滅してから姿を現す為に自軍が疲弊している所を狙われる事になるが、気力が初期値の100で出撃してくるので実は大して強くない。一方、自軍は気力が充分に高まっているはずなので、いきなり必殺技の波状攻撃でボコボコにされたり等、原作ラスボスとしての威厳はあまり感じられない。
- スーパーロボット大戦F完結編
- 音声初収録。エルガイムMk-II入手イベントで登場。また、ロンド・ベルに情報を流しギワザを叩こうとする。ポセイダルとの決戦後、オージに乗って登場。アマン商会時の変装姿・オージ搭乗時の若返った姿と2種類の顔グラフィックが用意されている。
- 本作はオージの機体性能も相まってやたらに強く、スーパーロボットすらも一撃で瀕死に追い込むか撃墜してしまう程。『第4次』と違い、切り払い&シールド防御も完備。攻略本では「ムチャクチャ強い。気力はボコボコ上がるわ、ザンザン切り払うわ、オージに乗ってるわ…」とまで書かれていた。
- 余談ながら原作にてオージの大鎌でエルガイムMk-IIをいたぶったシーンの印象からか、格闘値が下手なスーパー系パイロットよりも高く設定されている。
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT
- 31話「ドリーマーズ・アゲン」で登場。ポセイダルのオージを破壊した次の敵ターンに、より強化されたオージに乗って出現する。なお、ポセイダルを倒した後、味方ターン中にクリア条件を満たすと現れず、存在そのものがなかったことに。
単独作品
- スーパーロボット大戦GC(XO)
- ダバが初登場時に反乱軍の資金確保のために彼の元に出向く。またアマン商会はペンタゴナ星系以外でも商売をしているらしく、バードランド領主等がその名を口にする。
- 終盤ボセイダル軍との決戦にて正体を現しオージに搭乗。バイオリレーションシステムで無限に復活するが、その度に2万もの資金が入るのでこれを稼ぎに利用する手も(ただし、機体・パイロット共に相当手強い上に復活時に部位も含めた全HPが全回復してしまうので要注意)。交戦する機会が極端に少ないがカットインが用意されており、そのカットインも他のパイロットたちとは演出が異なる。
- スーパーロボット大戦Operation Extend
- 若返った姿は「真・ポセイダル」という名称で表記された。
関連作品
パイロットステータス
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
人間関係
- オルドナ・ポセイダル
- 本名はミアン・クゥ・ハウ・アッシャー。愛人関係にあり、彼女に影武者を演じさせた。しかし、最終的に自我を取り戻してアマンダラを死なせてしまう。
- フル・フラット
- ミアンと同様に愛人で、バイオリレーションにより不老を与えられた。ミアンの身を案じてアマンダラを説得するが…。
- ダバ・マイロード
- 初対面時に自身の100万ギーンの手形を巡る争いで死人が出た事に関して、ダバから騒動の遠因となった責任を半ば強引に取らされる形で殴られている。アマンダラはこれに対して怒るどころか、自分を躊躇いもなく殴れる度胸とそれに至った善性の心根を見れたことでむしろ喜んでいる。この件が縁でダバ個人のことは気に入っており、自身の後継者候補とまで考えていたようだが……。
- ギャブレット・ギャブレー
- 彼の素質に目をつけ、正規軍入隊をとりなした。こちらも後継者候補として考えていたらしい。その観察眼は間違っていなかったが、クワサンの存在が原因で、最終的には離反されてしまった。彼とダバに敵対されたことには、アマンダラの方も少なからずショックを受けていた節がある。
- ファンネリア・アム
- 新たな愛人候補として狙っていたようで、彼女を連れ去ろうとしたが阻止された。
- ガウ・ハ・レッシィ
- 彼女もアムと同様に愛人候補として狙っていたらしく、ヌーベルディザードとホエールを提供している。
- エイマン
- SRW未登場。アマンダラに仕える執事で、彼が真のポセイダルである事やバイオリレーション・システムに関する真実を知る一人でもある。
- 劇中終盤にてアマンダラに同行する形でスヴェートへと向かい、ミアンを捕らえようとするも、瓦礫の崩落に巻き込まれて死亡する。
他作品との人間関係
名台詞
- 「ホエールがポセイダル軍に捕獲されたら、私の全てが知られてしまう。その方が危険だ」
「私の迂闊さだ……」 - 第10話より。
- アマンダラ「このままでは、私の意思の届かぬ者が力を握る事になる。そうなっては、我々の楽しみが無くなるぞ!」
エイマン「しかし、命が無くなっては…」
アマンダラ「我々がポセイダルを操っていたのだ! それを放棄するのか!? お楽しみを捨てられるのか…!」 - ミアンの異常を把握すべくチェックに向かおうとする自身に、混戦中のスヴェートから脱出する様進言するエイマンに対して。自分の執事の襟首を掴み眉を震わせながら、自らの度の過ぎる享楽への執着を声に出すその姿は、自身の堕落振りを現すに十分な程醜い物である。エイマンも結局気圧された挙句付き合わされて、命を落としてしまう。なお、SRWにも快楽目的で似たような事をしていた人物はいるが、さすがにあそこまで享楽に耽ってはいない。
- 「賢しい女が…。男の支配の手から…逃れられるなどと思うなよ…!!」
- 真実をフラットから聞かされたミアンに逆らわれた際に言い放った台詞。この事からも、アマンダラがいかに女を軽視しているのかが伺われる。
- 「甘いな。所詮戦いは結果だよ…」
- ダバに追い詰められた際、自らがかつて愛し影武者に仕立てていたミアンを盾にして言い放った台詞。
- もはや、アマンダラにはかつてペンタゴナを解放した英雄の面影など欠片も無く、ダバからも「そこまで腐っていたのか!」と唾棄されている。
- アマンダラ「私が予定した以上の行動をしなければ、良い生活ができたものをな」
ダバ「他人に人生の枠を組まれて、何が面白いものか!」
アマンダラ「ならば、つまらなくしてやる!」 - 最終話「ドリーマーズ・アゲン」におけるダバとの対決時のやりとり。他人の人生までも自分の思い通りにしようとするアマンダラの傲慢さを象徴する台詞である。
- 「私の両親は、これ以上にむごいやり方でヤーマンになぶり殺しにされた!」
「それに比べたら、私は優しい男だと思って欲しいな!」 - 最終話でダバに語った自身の恨み節。オージの鎌でエルガイムMk-IIを切り刻みながら発言している事から、アマンダラの両親はヤーマン王朝によって相当に無残な形で殺された事がわかる。
- 富野由悠季監督作品における「勧善懲悪の構造の逆転と相対化」の場面の一つと言える。もっとも、ダバにはアマンダラのこれまでの行いのせいで信じて貰えなかったのだが…。
- 「私の選んだ若者が…そろって私に刃向かうと言うのか!?」
- 後継者としてダバとギャブレーを選んだアマンダラだったが、逆にその二人によって自身の野望を打ち砕かれるという因果応報な結末を迎えてしまう。
- ギャブレーから「お前の時代は終わった!」と告げられると、アマンダラは「若僧が!!」と叫び、彼の身体は急速に老化して消滅した。
スパロボシリーズの名台詞
スパロボシリーズの迷台詞
- 「‥‥おじさま‥‥む‥‥むう」
- 「あ、いや、むしろうれし‥‥あ、いやいや。と、ともかくその他、補給物資も取りそろえてある。受け取ってくれ」
- 『F完結編』「アマンダラ・カマンダラ」にて自ら提供するヌーベルディザードをめぐって「おじさま」と呼びつつねだるアムとレッシィや、それを咎めるダバへの返答。原作でも愛人にしたがっていた2人から媚びられただけあって、さしものアマンダラも鼻の下を伸ばしていた模様。
搭乗機体
余談
脚注
- ↑ なお、ヤーマン王朝によって家族を殺されたアマンダラにとってダバとは本来憎むべきヤーマン王朝の末裔である。また、アマンダラ自身もこの事実を知っているはずなのだが、彼を自身の後継者にまで据えるほど気に入っていた所を見ると、「アマンダラがヤーマン王朝への復讐など、もはや考えていなかった(あるいはダバにその責を負わせるつもりは無かった)」と解釈する事も可能である。