モビルファイター
モビルファイター(Mobile Fighter)とは、『機動武闘伝Gガンダム』に登場する兵器。
概要
通常のモビルスーツとの最大の違いは、モビルトレースシステムにより、搭乗者(パイロット)の動きとシンクロして動くことである。その能力は機体の性能もさることながら、搭乗者の格闘家としての技量・資質はもちろん、機体が格闘家の反応速度にも大きく左右される。
国家の威信をかけて戦うため、基本的に国の技術を結集した一品モノ(試作機や兄弟機は存在する)の高性能機であり、さらに飛行によって海を渡ることや単機での大気圏突破すらできるほど。各国のファイター達の超人的能力を完璧にトレースしていることからも優秀さが窺え、皮肉にもガンダムシリーズにおいて特殊な存在に位置づけられている本作品の設定が最も人型兵器としての意義を成立させている状態になっている。
また、ガンダムファイトは戦争目的の戦いではない為、基本的に銃火器類の使用は歓迎されていない。しかし、射撃能力を重視したネオイングランド代表のブリテンガンダムが第9~11回大会を3連覇した頃は火器重視のファイトスタイルが主流になった事もある。その結果、それら銃火器の扱いを巡ってコロニー間の緊張が高まり、4年の延期を経て開催された第12回大会においては軌道修正のためにシャッフル同盟からマスター・アジアが参戦する事態となっている。
デザインは各国家のお国柄の象徴ともいうべき事物[1]をモチーフとして極端にデフォルメ・パロディ化したデザインが大きな特徴となっており、メイン視聴者である低学年層に大きく受け入れられた。
モビルファイター=ガンダムタイプと思われがちだが、旧シャッフル同盟の機体のように、ガンダムタイプ以外のモビルファイターも存在する。
スーパーロボット大戦における特徴
SRWでのガンダムファイトの扱いに準じて「競技用のモビルスーツ」レベルになることも。リアル系にしては運動性が低いが、攻撃力は割と高めなユニット群。モビルスーツは一般的に強力な武装は長射程非P属性の射撃武器である事が多いのに対し、こちらは近距離P属性の格闘武器である事が多い。さらに一部の機体はスーパーモードになることで機体性能が上昇する。
ただし、飛行できないために肝心の必殺技が空の敵に決められなかったり、飛行できても空の地形適応が低かったりと、不自由することもある。また乗り換えにもほぼ全く対応しないため、MSパイロットのように修理や補給が出来る機体に乗り換えて育てたりといったこともできない。
なお参戦初期においてはスーパー系並に高いHPや装甲とリアル系の運動性が両立していたが、シリーズを経ていくにつれHPや装甲はMSとあまり差がなくなっている。
スパロボに登場したモビルファイター
シャッフル同盟
デビルガンダム軍団
旧シャッフル同盟
その他
スパロボ未登場のモビルファイター
- ウイングガンダム
- 最終話にて準備稿デザインでゲスト出演…するのだがなんと撃破されてしまっている。まだ番組は始まっていないというのに既に不遇である。
- スカッドガンダム
- 国籍未詳のMF(名称からしてネオイラクとの説が有力)。全身にビームやミサイルを装備している。
- ガンダムマックスターに敗北。
- アラクノガンダム
- ネオキューバのMF。二本の斧とクモの脚状の触手が武器。ガンダムローズとのファイト直前に乱入してきたシャイニングガンダムによって頭部を破壊され失格。
- バードマン専用ガンダム(正式名称不明)
- 第5話のゲストキャラクター・バードマンのMF。
- 漫画『超級!』において登場し、絶体絶命の危機のドモンを援護するもボルトガンダムによって、頭部を吹き飛ばされる。
- シェイディングガンダム
- 漫画『超級!』に登場。原作のファントマの役回りを勤める。ネオジャパンが開発したMFで、シャイニングガンダムの色違いの造形。AI式の無人機体であるが、ドモンを錯乱させるためにモニター上の画像内での搭乗者はキョウジの姿になった。
- スーパーモードを発動したドモンに一方的に破壊される。
- ファラオガンダムⅣ世
- ネオエジプトのMF。本来は第4回大会の出場機体であり、同大会で破壊されパイロット共々ネオエジプトの英雄としてピラミッドに埋葬されていたがDG細胞の力で復活。自己修復や死者蘇生などのDG細胞の特殊能力を初披露した。
- ちなみに第13回大会のネオエジプト代表は、後継機と思われる「ファラオガンダムⅩⅢ世」である。
- テキーラガンダム
- ネオメキシコのMF。海中からの奇襲戦法を得意とする。
- シャイニングに敗北。
- マーメイドガンダム
- ネオデンマークのMF。魚のような形態に変形し水中戦を得意とする。
- 決勝まで勝ち進むも、その時点でもはや機体の消耗が限界に及んでおり、ドラゴンガンダム戦での大破と共に大会をリタイアした。
- 最終決戦のガンダム同盟の中では量産型らしき機体が描写されており、他国のMFと合わせて「水産物ガンダム」とよく言われる。
- 初期案では本機体がウォルターガンダムの素体になる予定だった。
- アシュラガンダム
- ネオシンガポールのMF。アシュラの名前通り6本の腕を持ち、手足は分離して支援メカになる。
- 『SD戦国伝』にも同名の「阿修羅頑駄無」が存在するが無関係(登場は「阿修羅」の方が早い)。
- スカルガンダム
- ネオマレーシアのMF。胴体の火炎砲が武器。
- アシュラガンダムと共にゴッドとノーベルのタッグに挑むも敗北。
- ちなみにアシュラとスカルの2機は視聴者からのデザイン公募で採用された機体である。シンガポールやマレーシアのお国柄が反映されていないのは、デザインが決まってから後付けで所属を決められたため。
- 『スーパーヒーロー作戦』では、ザコ敵として登場。
- ミナレットガンダム
- ネオトルコのMF。ミナレットシミターという、三日月を意識した剣を装備する。
- DG細胞に感染し、最終的にはシャイニングに敗北。
- テムジンガンダム
- ネオモンゴルのMF。二本の剣が武器。
- マックスターとファイトし、DG細胞の影響で情緒不安定なチボデーを追い詰めるも恐怖で錯乱したチボデーに逆転される。この苦い勝利を反省したチボデーは、修行の為、ギアナ高地へと向かう。
- ガンダムマグナート
- ネオポーランドのMF。
- DG細胞の影響で情緒不安定なジョルジュのガンダムローズに虐殺される形で敗北。ジョルジュは騎士道に反した戦いを痛切に反省することになり、ギアナ高地の修行に繋がる。尚、ネオポーランドのMF開発技術は発展途上とのこと。
- ミラージュガンダム
- ネオフランスのMF。ガンダムローズとの代表決定戦で観客を盾にするという非道を行ったため失格となる。後にDG細胞の力でリベンジを企む。
- バイキングガンダム
- ネオノルウェーのMF。船型の支援メカと合体し、海上戦を得意とする。
- 本編中では、ガンダムシュピーゲルやゴッドガンダムに敗れた程度で大きな活躍はしていないが、後期OPでは各国ガンダム軍団の先頭で多数のミサイルを乱射している一枚絵がある。
- ランバーガンダム
- ネオカナダのMF。両腕に持つ斧が武器。『超級』では更に変形機構が追加されており、ボルトクラッシュとのタッグ戦で使用している。
- マタドールガンダム
- ネオスペインのMF。巨大な牛の頭部から手足の生えた姿をしている。
- ジェスターガンダム
- ネオポルトガルのMF。ピエロを模した姿をしている。相手の戦闘パターンをコピーするのが得意技。
- ガンダムローズに勝利し、更にマックスター戦でもピエロに対しトラウマを持つチボデーを苦しめるもギリギリで恐怖を克服され敗北。『超級』ではローズの後継機であるガンダムヴェルサイユに逆に敗北している。
- ガンダムゼブラ
- ネオケニアのMF。その名の通りシマウマ状の肩アーマーとアフリカの原住民のようなスタイルが特徴。原作では槍を棒高跳びのように使い上空からの攻撃でゴッドガンダムを襲ったが、ゴッドフィンガーに敗れた。
- ネーデルガンダム
- ネオオランダのMF。風車への変形機構を持つ。必殺技ネーデルタイフーンは胸の風車を高速回転させて突風を巻き起こすというもの。
- 予選においては変形機構を駆使し、11ヶ月間風車に擬態してやり過ごすという方法で生き残ったが、そのためか、実力は低く、決勝リーグでゼウスと交戦した際には、マーキロットから「貴様のような弱いガンダムが、よく勝ち残れたものだ」とバカにされた上で敗北。
- 最終決戦ではなんと量産されていたことが判明。大量のネーデルガンダムがデビルガンダム戦に参加した。
- シャイニングアッガイ、アッガイマックスター
- ことぶきつかさのパロディギャグ漫画「いけ! いけ! ぼくらのシャイニングアッガイ!!」に登場。シャイニングアッガイは、ガンダムを降ろされたドモンがアッガイファイトに参戦させられた際の乗機。対戦相手チボデーのアッガイマックスターと互角の泥仕合を繰り広げる中、観戦していたレインの一言によりスーパーモードが発動し…。
- シュバルツによればボールファイトも開催されているらしい。
関連用語
資料リンク
脚注
- ↑ アメリカがボクサー、フランスが近代の近衛兵、オランダが風車、デンマークが人魚など。