モビルトレースシステム
モビルトレースシステム(Mobile Trace System[1])とは、『機動武闘伝Gガンダム』に登場するシステム。
概要 編集
モビルファイターに採用されている操縦システム。ガンダムファイトの理念である人機一体を体現するシステムで、大会に参加する全機にレギュレーションで搭載が義務付けられている。
レバーやペダルを使って操縦するモビルスーツとは異なり、パイロットがファイティングスーツと呼ばれる特殊スーツを着て動くことで、パイロットの動きをそのまま機体がトレースして動く(ただし、人間の骨格と機体の構造は完璧に一致するわけではないため、機体側が対応しきれない複雑な動きをとる場合は、操縦者の感情や脳波を機体側にフィードバックすることによって補完するようになっている)。また、機体が刀剣や銃器などを使用する際はコクピット内にビーム状(特殊なガス塊とされる)の相当品が出現し、それを介して武器を使用する他、バルカンなどは脳波リンクによって動作する。
この機体操縦法の関係からMFの性能を最大に引き出すのは訓練を受けた軍人よりも、自身の肉体を鍛え上げた格闘家・武道家が望ましいとされる。
ロボットアニメで常々あげられる「なぜわざわざ戦闘兵器を人型にするのか」という疑問に対する説得力にあふれた設定と言えよう。
ファイティングスーツ 編集
ガンダムファイターの動きをモビルファイターに無線で伝えるためのパイロットスーツ。同時に、モビルファイターが受けたダメージと痛み、電位差、重力加速度などの全ての体感覚がファイティングスーツを通してリアルに再現され、操縦者に伝わるようになっている。
コクピットに装着システムが搭載されており、伝導率を高める為、素肌に装着させたほうが効率が良いことから見た目は全身スーツ状であり、着用する際は裸体になる。だが、ファイティングスーツの装着の際は多大な圧力が体にかかるため鍛え上げたガンダムファイターでも負担が大きい[2]。
尚、東方不敗マスター・アジアは普段着の状態で機体を操縦しているが、これは衣服にスーツの機能を組み込んだ旧式のシステムであるとも、ファイティングスーツを必要としない高性能コクピット採用されているとも、東方不敗がアラストル体で人機一体を実現している言われているが、詳細は不明となっている。
関連用語 編集
類似システムを搭載した機体 編集
- ダイモス
- 操縦者の上半身の動きがトレースされ、下半身は脳波コントロールにより操作する。
- ガンバスター
- ダイレクトモーション・コントロール・システムにより、操縦者の動きがダイレクトに機体に反映される。
- 詳しい原理については作中では説明なし。
- ガイメレフ
- 操演宮を介して搭乗者の動きを連動させる。ただし、パイロットは機外の状況を頭部スリットなどの僅かな隙間から把握しなければならない。
- アーム・スレイブ
- 搭乗者の動作をトレースするセミ・マスタースレイブ方式を採用。機体サイズの関係からコクピットが狭いため、「バイラテラル角」を設定して搭乗者の動きを増幅して操作する。
- ヴァルシオーネ(ヴァルシオーネR)/ダイゼンガー/雷鳳(大雷鳳)
- OG版モビルトレースシステムといえるダイレクト・モーション・リンクシステムにより、人機一体の操縦を可能とした機体群。
- ソウルゲイン/ツヴァイザーゲイン
- 上記ダイレクト・モーション・リンクシステムの亜種であるダイレクト・アクション・リンクシステムを搭載した機体群。
- ルーンドラッヘ/ルーンドラッヘII
- 操縦者の動きをトレースする他、機体ダメージもパイロットへフィードバックされる。