大雷鳳
大雷鳳は『バンプレストオリジナル』の登場メカであり、『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』のスーパー系男主人公の後半の主役メカ。
大雷鳳 | |
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登場作品 | |
デザイン | 土屋英寛 |
初登場SRW | 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ |
SRWでの分類 | 機体 |
スペック | |
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正式名称 | ダイナミック・ライトニング・オーバー |
分類 | ダイナミック・ゼネラル・ガーディアン【3号機】 |
型式番号 | DGG-XAM3C |
全高 | 53.8 m |
重量 | 148.6 t |
動力 |
プラズマドライブ プラズマコンバータ |
フレーム | Bフレーム |
MMI | システムLIOH |
原型機 | 雷鳳 |
開発者 | ミナキ・トオミネ,ゼンガー・ゾンボルト(強化改修) |
所属 | αナンバーズ |
パイロット | トウマ・カノウ |
概要編集
雷鳳をテスラ・ライヒ研究所の協力を得てカスタマイズした機体。
長所を伸ばす方向で強化されており、パワーの向上を図っている。プラズマ・コンバータの出力アップ及び、増加した重量をカバーする為に全身にブースターを内蔵している。長所を伸ばす方向に強化した為、攻撃力は高いが、雷鳳の短所はそのまま残っている。
しかし、機体強度・スピード・パワーのバランスが悪く、トウマ・カノウ以外のパイロットでは歩行すら困難なピーキーな機体になってしまった。そのピーキーさは、後述の『神雷』を使用する際の危険性が物語っており、明確な設計ミスが存在するという点では『欠陥品』という言い方も成り立つ。例えるなら雷鳳が150キロ以上の速度で飛んでいく野球ボールとすれば、大雷鳳は時速200キロで飛ぶボウリングの球であり(前者は弾かれるが、後者は言うまでもなく砕け散る)、正に『諸刃の剣』と言えるだろう。
出力を抑えた戦闘なら問題なく展開できるが、過酷になっていく状況でそんなことは到底言っておられず、トウマは100%で戦えるようにある秘策を講じることになる。その結実が奥義『神雷』である。 「システムLIOH」のサポートなしで100%の力で戦うと機体もろともトウマまで破壊されるという設計ミスに対して、高速一点集中破壊を行なう事で成功した脅威の必殺技である。
なお、完成にテスラ研の協力があった事と、開発者のミナキ・トオミネの意向から、正式にDGGの3号機にナンバリングされている。ちなみに、大雷鳳は当て字を用いた略称であり、正式名称は『ダイナミック・ライトニング・オーバー』。開発に携わったゼンガー・ゾンボルトが名付け親と思われるが、詳細は不明。
前述の通り徹底的にトウマに合わせた改造と調整が施されており、外観としてはスマートな印象だった雷鳳に対し、腕に比して脚部が異様に太いアンバランスな外観となっている。更に背部にはブースターも装着されており、蹴りを主体とする戦闘スタイルなので方向性は正しいのだが、それを極限まで特化させた結果がこれである。
なお、システムLIOHは雷鳳の時に封印されたが排除はされず、システムそのものは万が一のため大雷鳳にも搭載されているが、後に使用せずとも大雷鳳の力を100%以上発揮できるようになる。
雷鳳同様、コックピットは大きめに作られており(DMLシステム搭載機はその特性上コックピットにゆとりがある事がDW以降の作品で設定されている)初登場時にはミナキも同乗している。またトラクタービームを搭載したらしく、初登場時に使用している場面がある。
また、後述のバランとの戦闘で敗北するまでは雷鳳の頭部に若干の追加パーツとマスクを装着した外見(初登場時のムービーで確認できる)だが、再改修時に眼帯を右アイカメラ部に被せた外見になる。
登場作品と操縦者編集
αシリーズ編集
- 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
- 初登場作品。トウマ・カノウの後半の乗機。第35話でこの機体になるが、必殺技「神雷」が追加されるのは第44話である。
- トウマの小隊長能力「格闘武器の攻撃力+20%」も合わさって屈指の火力。武装全てが格闘武器であるため、育成も容易で、小隊攻撃が格闘の小隊員と相性が良い。さらに援護攻撃を最初から持っているため、うまく活用すれば連続で高火力を叩き込める。対ボス戦特化な機体だが射程が短く、全体攻撃の弾数も3発しかないので対雑魚相手は不得手。特に敵の集団に放り込んでの反撃戦法とはまるで相性が悪い。また、最強武器の必要気力150は歌があってもハードルが高く、しかも射程1で、燃費も悪いと、全体的な使い勝手は悪い。小隊攻撃武器は並程度の性能はあるため、出番が来るまでは小隊員として働いてもらうのも選択肢に入る。
- 他主人公機と比べると、精神コマンドなしでの火力が最も高い。反対に全体攻撃を使える回数が最も少なく、低射程で、機体性能も突出したところが無い上に特殊能力の類もなく、移動力7は最も低く(他が高すぎるとも言えるが)、コスト2。おまけにパイロットに念動力やSP回復といった強力な特殊技能もなく、能力値も低め。つまり火力以外の優位点はほぼ無い。
- 性能的にはやや残念な点が目立つが、演出面は『第3次α』の4主人公機の中で最も優遇されており、非常に派手な戦闘アニメーションだけでなく、ヴァイクランやケイサル・エフェスを一撃で葬り去るといった特別イベントも用意されている。
装備・機能編集
武装・必殺武器編集
- ハーケンインパルス・ドライブ
- 両足のプラズマコンバータを使用し、脚部からプラズマを二発打ち出して攻撃する。反撃時に世話になる武器。小隊攻撃対応。
- カウンタースパイク・チャージ
- 四肢のプラズマコンバータを使用し、プラズマを発生させ敵を捕らえ引き寄せて蹴飛ばす。
- プラズマスパイラル・ダイブ
- 両足のプラズマコンバータを使用し、プラズマを纏いながら急降下蹴りを浴びせる。神雷以外の4つの技の内、唯一元の名前が残っていない。全体攻撃。
- ライジングメテオ・インフェルノ
- 以前のものよりも演出がかなり派手になっている。最初に殴りつけた後連続蹴りで蹴り飛ばして更に飛び蹴り、そこから相手を掴んで放り投げ、止めの一撃で木っ端微塵に蹴り砕く。
- なお、この技以外では大雷鳳は攻撃に腕をほとんど使わない。
- 神雷
- 第44話で追加される最強必殺技にして、大雷鳳の力を限界以上に引き出す、人機一体の極致。放出された青いプラズマが鳥のような姿となって機体を包み込み、ゆっくりと上昇した後に渾身の飛び蹴りを放ち、更に回転蹴りで相手を蹴り飛ばした後、青かったプラズマの色が赤に変化して炎を纏ったようになり、蹴り飛ばした相手を超スピードで追い越した後に上空に舞い上り、そこからもう一発渾身の飛び蹴りを放ってそのまま相手に蹴りを決めた状態で地上に突っ込む。
- 技の使用時には、オペレーターを担当するミナキのセリフ付きカットイン挿入、フェイスガードが開き鼻梁と口が露わになった上、右目を覆うパーツが上がり瞳のある眼球が出現するという演出が入る。この状態ではダイゼンガーやアウセンザイターと同じ顔つきとなる(正確には右目以外は雷鳳の状態になるが正しい)。
- トドメ演出時には更に派手になり、着地した瞬間に巨大な火柱が上がり、その中からリアル描写の大雷鳳が飛び出してきて爆炎をバックにポーズを決めるという演出が最後にくる。
- 余りにもド派手な演出に目を奪われがちであるが、この技の極意は「一撃の威力を減殺させず、常に真芯を捉えて攻撃を当て続ける」ことにある。これによって最大出力時における機体へのノックバックを極限まで減殺、攻撃の威力を最大限に敵機に伝達する。超人的な鍛錬を積み、雷鳳、そして大雷鳳を熟知したトウマでしか成し得ない、文字通りの神業なのである。
- 余談だが、この神雷のアニメーションを作るためだけに2ヶ月を費やしたという逸話があり、これが原因で発売が延期されたのではないのか言われることも。なお、本機のBGMのタイトルからも分かるように、読み方は『じんらい』である。
- 気力制限は2020年現在最高の150[1]。バサラ&ミレーヌの歌があればたいした問題ではないが。
特殊能力編集
昨今の主人公機には珍しく特殊能力を一切持たない。その分常識外れの破壊力が光る。
移動タイプ編集
サイズ編集
- L
機体BGM編集
- 「疾・風・神・雷」
- 大雷鳳のデフォルトBGM。
対決・名場面編集
- 疾・風・神・雷
- バラン・ドバンに敗北を喫した上に、戦う理由をも見失った姿に失望したミナキによって雷鳳を降ろされたトウマ。しかし、ボスの叱責、そして街を襲ったゴラー・ゴレムの部隊に面した時、彼は自分が本来何のために戦っていたのかをようやく悟る。決意を新たにしたトウマに、ミナキは新たな力を託す。その名を呼ぶ大音声に応えて飛来したのは、大改修を経て生まれ変わった雷鳳だった。主と「大雷鳳」の名を得たダブルG3号機は、街を破壊する100機のエスリムを鎧袖一触に粉砕。駆け付けたαナンバーズ、そしてダイゼンガー・アウセンザイターと共に、新たな剣はゴラー・ゴレムを迎撃する。
- 再戦、ベミドバン
- 閉鎖空間で襲来するゴラー・ゴレム。ハザルに嵌められたバランは、そうとは気付かぬままアルマナのいる艦を叩き潰さんと迫る。以前の邂逅でアルマナとバランの関係を知っていたトウマは、その行いに激昂。一対一の勝負を挑む。誤解から始まった不毛な戦いは、またも大雷鳳の敗北で終わる。重傷を負って医務室に担ぎ込まれたトウマは、ただバランを超えようとしていた以前の理由ではなく「このままでは力が足りない、それでは何も護れない」と、かつて封印した禁断のシステムの解放を要請する……。
- その名は「神雷」
- 消耗極まるαナンバーズに、容赦なくゴラー・ゴレムは攻撃を仕掛けて来る。指揮官ハザルの駆るヴァイクランを一時は追い詰めたものの、ハザルはアルマナを狙い大空魔竜に迫る。それに対してミナキが、ルリアに同乗したアルマナが出撃する。シュムエルを捨て身で援護するミナキだったが、そこにトウマの駆る大雷鳳が出撃。システムLIOHを解放しない不完全な状態では勝てない。しかし、トウマは今まで培ってきたすべてをもって限界を超えると宣言。そして限界を超えたトウマと大雷鳳は、誰もが目を疑う神速を超えた超神速の一撃でヴァイクランを撃退。システム稼動効率102.3%……それはまさに、人の力がマシンの限界を凌駕した瞬間だった。真の人機一体たるその一撃は「神雷」と名付けられ、直後に現れた鋼の戦神と共に逆転劇の幕が上がる。
- 雷神と猛将
- 義によって立ち上がったバランと共に一時の勝利を納めたトウマ達。しかしバランは主人に背いてしまった身であるとして本星への同行を断り、一人去ろうとする。そこに現れたトウマはバランに今までの自分を捨ててみろと諭し、喧嘩を売る。闘志を呼び起こされたバランはトウマの喧嘩を買い、敵味方の関係を超えて心の向くまま戦いを繰り広げる。全てはどちらが強いのか、行くべき道は何処なのかを確かめるために。トウマ篇屈指の燃えるシーンである。なお、トウマ以外の主人公だとこの一騎打ちはゼンガーが担当。
- 闘志、果てなく
- 「終焉の銀河」より。事の推移を見届けるヱルトリウムに、最後の悪あがきを図り接近するケイサル・エフェス。その前に立ちふさがった大雷鳳は、ダイゼンガーと共にそれぞれの奥義である「雲燿の太刀」と「神雷」という最強技の連携攻撃(両方とも射程1なのでこのイベントでしか見られない)で鉄槌を下した。
- なお、このイベントで大雷鳳は750000ものダメージ(ケイサル・エフェスは防御状態。直撃なら1500000ダメージ)を叩き出す。ダイゼンガーも250000ダメージ(直撃なら500000ダメージ)を叩き出す為、このイベントは計1000000ダメージ(直撃なら2000000ダメージ)にも及ぶ超オーバーキルという、現在までに発売されたスパロボの中でシリーズ史上最大のダメージを叩き出したイベントとなっている(ちなみに2位は天獄篇31話のバルゴラ・グローリーSで、状況次第だが最大999999。3位がα3の42話におけるジェネシックガオガイガーのゴルディオンクラッシャーでパルパレーパを光にするシーンで難易度によって変わるが最大約680000)。
余談 編集
- 最強技である「神雷」の元ネタは恐らく、太平洋戦争終盤に特攻兵器桜花の実験・訓練部隊として編成された第七二一海軍航空隊こと神雷部隊と思われる。桜花の特徴と大雷鳳のスペックを考えるとかなり皮肉を感じさせる。
関連機体編集
- ↑ 当時は破格の高さだったが、後年のシリーズで同値の機体が複数登場している。