ハイパー化(Making to Hyper)とは、『聖戦士ダンバイン』に登場する現象。
概要
初出は第37話。
人間の負の感情(憎悪、嫉妬、殺意など)などによってオーラ力が増大することにより、乗っているオーラマシンが巨大化する現象。
正確にはオーラマシン自体が物理的に巨大化している訳では無く、暴走したオーラ力に引きずられオーラバリアが増幅され肥大化しオーラマシンを象っているものではあるが、この肥大化したバリアは実体化しオーラマシン本体の動きをそのままトレースするため、事実上オーラマシン自体が巨大化していると言えるほど攻撃力が飛躍的に増大する。言うなれば、オーラマシンが自身の姿をしたオーラバリアの風船を纏っているようなものである。
この現象を起こしたオーラマシンは暴走するオーラ力の負荷に耐え切れず、やがて自滅する運命にある。
『リーンの翼』に登場するオーラバトラー・オウカオーも最終決戦にてほぼ同様の現象を起こしているが、これは『ダンバイン』のハイパー化とは異なり、オウカオー本体が実際に巨大化している(『リーンの翼』のオーラバトラーはオーラバリアを持たない)。
ハイパー化したオーラマシン
スパロボではゲーム上、通常状態のオーラマシンを一度倒すとイベントで「ハイパー○○」として再登場する形が多い。ハイパー化以前から強力な敵達なので当然脅威ではあるのだが、通常状態には有していた分身(オフ・シュート)系能力が失われたり、サイズの大型化が仕様的に災いしたりと、デメリットの付随するケースも多い。
『第4次』や『F完結編』ではライバルたちの各機体がハイパー化するデモが用意されている。
『BX』では「オーラバリアが機体の形をトレースしている」という設定をより正確に解釈したのか、ハイパー化した機体は一切の射撃武器を使用できなくなっている。
- ハイパーレプラカーン
- ジェリル・クチビの搭乗するレプラカーンがハイパー化。ショウのビルバインに撃破された。
- ビルバイン
- 第43話「ハイパー・ショウ」にて、マーベルの乗るダンバインをゲア・ガリングの艦砲射撃から庇う為、ショウのビルバインがハイパー化。他のハイパー化と違い、全身が光になったかのような見た目である。エレは「あれはハイパー・ビルバインではなく、ハイパー・ショウです」と表現している。
- SRWではこの場面を元に『UX』からダンバインとの「ツインオーラアタック」中での動作として取り入れられている。
- 雑誌『アニメマガジン』連載の漫画版では、全ての仲間を失ったショウの怒りによってハイパー化し、ゲア・ガリングを破壊し戦争を終わらせた。
- ハイパーライネック
- トッド・ギネスの搭乗するライネックがハイパー化。やはりショウのビルバインによって撃破された。
- ハイパーガラバ
- 黒騎士(バーン・バニングス)の搭乗するガラバがハイパー化。ショウたちを圧倒したが、エレによってオーラ力を吸収され、ハイパー化を解かれた。
- ドハツオウカオー
- シンジロウ・サコミズの搭乗するオウカオーがハイパー化。名称は『ACE3』が初出。
ゲームオリジナルでハイパー化した機体
メモ
- 他にも、ゲームやアニメのキャラクターが一時的に異常なパワーアップを見せる現象が起きると、ファンから非公式にこう呼ばれることがある。SRW参戦作品の内ではΖガンダムに乗ったカミーユ・ビダンが最終盤で見せた現象や、『ブレンパワード』のハイパーバロンズゥなどが挙げられる。
- SRWではハイパー化したマシンはLまたはLL(2L)サイズになっているが、前者の場合はLLサイズのダイターン3の様な巨大なスーパーロボットがいる事が多いため、アンソロジーではジェリルの「敵が小さく見えるって事は~」と言った直後に、もっと巨大なダイターンに攻撃されてしまう…などのネタが展開された。ちなみに原作でのハイパー化は、おおよそ戦艦並みの大きさに描かれているものの、カットによって大きさにバラつきがあり、明確なサイズは不明。
- SRWにおけるオーラバトラーの最強技「ハイパーオーラ斬り」は、その名称からハイパー化と関連があるのではないかと当初から噂されていたが、『BX』において「ハイパー化のオーラ力をバリアに変換せず、ソードに乗せて放つオーラ斬り」であることが示唆されている。
- 『X』ではショウが「マーベルを守らなければいけない」という強迫観念から、ビルバインをハイパー化しそうになってしまう。肝心のマーベル自身の言葉すら届かなかったが、ビルバインに同乗していたチャムの修正(音からしてビンタ)込みの叱咤により、事なきを得ている。
- また同じく『X』では例の衣装を着て出撃したサリアがその姿をアンジュ達パラメイル第一中隊の面々に見られてしまい、ハイパー化一歩手前の精神状態に陥ってしまった。直後にパイロットスーツ姿に戻され精神も安定したためなんとか事なきを得た。