ブレンパワード (TV)
『ブレンパワード』はサンライズ制作のテレビアニメ作品。
| ブレンパワード | |
|---|---|
| 原作 |
矢立肇 富野由悠季 |
| 総監督 | 富野由悠季 |
| キャラクターデザイン |
いのまたむつみ |
| メカニックデザイン | 永野護[1] |
| 音楽 | 菅野よう子 |
| 制作 | サンライズ(第1スタジオ) |
| 放送局 | WOWOW |
| 放送期間 | 1998年4月8日 - 11月11日 |
| 話数 | 全26話 |
| 初登場SRW | 第2次スーパーロボット大戦α |
概要 編集
「ガンダムシリーズ」でお馴染みの富野監督作品。永野護の有機的なメカデザインを筆頭にあたたかく、且つ生物的な作風が特徴。これまで予定変更が重なり迷走しはじめると断片的に出てきていた精神的なテーマが初めから主眼に置かれ、丁寧に描かれた富野氏の監督作では稀有な作品。こうした作風の変化は『機動戦士Vガンダム』制作中に鬱病を患った影響でしばらくテレビシリーズの制作から離れていた事も大きい(監督曰く本作は「リハビリ」との事)。 一方で演出的に説明を極力避け、展開や会話の流れもめまぐるしいという氏に時々見られる傾向も顕著な作品でもある。
『新世紀エヴァンゲリオン』に影響されて制作されたとの話もあるが、監督が本作において設定していた仮想敵作品は『もののけ姫』であるらしい。キャッチコピーが「頼まれなくたって生きてやる」であることからもその意気込みが伺える(『もののけ姫』のキャッチコピーは「生きろ。」)。
なお、OP映像は作品の数多くの女性キャラクター達の全裸姿が延々と流れるという、ある意味で衝撃的なものであり、本作が海外で放送された際にOPが差し替えられた・モザイクまみれになったという都市伝説すらも存在している。
ストーリー 編集
自然災害で荒廃した近未来の地球。地殻変動の影響により謎の海底遺跡オルファンが発見されてから数十年、オルファンは超巨大な生体船と判明し、その活発化と同調するように世界各地で発見され活動する「プレート」が、人々にとっての災害の一つになっていた。プレートはランダムに地上・海中のどこかから出現し、それは周囲のものを破壊しながら飛び去り、あるいは稀に「リバイバル」と呼ばれる吸収・生成現象を経てアンチボディという謎の生体マシンを出現させるのだ。
偶然にそのプレート災害に遭遇した少女・宇都宮比瑪は、目の前でプレートからリバイバルしたアンチボディ・ブレンパワードの適任者になってしまう。そこに現れたのは、オルファンを拠点として活動し、世界中でプレートの回収を続ける集団リクレイマーの擁するアンチボディ・グランチャーだった。ブレンパワードという存在を危険視する彼らは、リクレイマーの規則に従いそれを破壊しようとし、その前に比瑪に降りるよう警告する。しかし、比瑪はなんと逆に生まれたばかりのブレンを守るために、それを駆りグランチャーと戦い、撃退する。
それから一年後。あのときにグランチャーに乗っていたパイロット・伊佐未勇はオルファンから脱走していた。リクレイマーの裏切り者としてかつての仲間から追われる勇。そんな彼のピンチを救ったのは、一年前に出会った少女とブレンパワードであった。
そう、比瑪はブレンパワードの適任者として国連所属の最新鋭艦ノヴィス・ノアのメンバーになっていたのだ。ノヴィス・ノアの目的は、オルファン浮上を目論むリクレイマーの活動を阻止すること。曲折を経て勇もそこに加わり、かつての古巣であったリクレイマーと対峙することになる。
登場人物 編集
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
ノヴィス・ノア 編集
リクレイマー 編集
その他 編集
この他、一部ブレンパワードもキャラクター登録される。ブレンについてはメカの項を参照。
登場メカ 編集
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
ブレンパワード 編集
- ユウ・ブレン
- 勇のブレン。ネリー・ブレンに取り込まれる。
- ネリー・ブレン
- ネリーのブレンだったが、彼女死後、勇と共に戦う。
- ヒメ・ブレン
- ラッセ・ブレン、ラッセ・ブレン(二代目)
- ナンガ・ブレン
- ブレンチャイルド (ヒギンズ用)、ブレンチャイルド (カナン用)
- 双子のブレンチャイルド。
- ナッキィ・ブレン
- カント・ブレン
リクレイマーのアンチボディ 編集
グランチャー 編集
- グランチャー
- リクレイマーが乗る一般的なカラーリングのタイプ。
- エッガ・グランチャー
- カナン・グランチャー
- シラー・グランチャー
- ジョナサン・グランチャー
- 後に義手を装着する。
- クインシィ・グランチャー
- 後に義足を装着する。
- ナッキィ・グランチャー
- ナッキィの初期の愛機。オルファンに呼ばれなかったことを恨み、グランチャーでは唯一オルファンに敵対した。現在ではイベントのみでユニットとしての登場はしていない。
バロンズゥ 編集
- バロンズゥ
- クインシィ・バロンズゥ(イイコ・バロンズゥ)
その他のメカ 編集
用語 編集
楽曲 編集
- オープニングテーマ
-
- 「IN MY DREAM」
- 作詞・作曲:真行寺恵里 / 編曲:伊藤真太郎 / 歌:真行寺恵里
- 後半になるにつれて高くなるキー、煽情的な歌詞もさることながら、「(本作のロボットは申し訳程度に登場する一方で)本作の女性キャラクターの全裸姿が延々と流れる」という衝撃的な内容のOP映像が、特に有名である。
- 真行寺恵里氏の歌手デビュー曲でもある。『第2次α』『J』で採用。
- エンディングテーマ
- 劇中BGM
-
- 「Ground Zero」
- 『第2次α』『J』で採用。
- 原曲は1ループが途轍もなく長いのだが、『第2次α』では最も盛り上がる後半部分をループしている。一方、『J』では最も盛り上がる部分を全カットして、前半部分をループしている。
- 「Ephemera」
- 『第2次α』で採用。
登場作と扱われ方 編集
αシリーズ 編集
- 第2次スーパーロボット大戦α
- 初参戦作品。ストーリーの中心でもある。ストーリーの重要地点でもあるオルファンが色々と苦労している(核ミサイルを撃たれそうになったり、ネオ・ジオン&木星帝国を相手にした最終決戦の地になったり)。原作でのキスシーンも一枚絵で見れる。
- エースを張るにはやや控えめな性能のものが多いように一見思えるが、小隊員としては理想形といっても過言ではない特徴を備えているユニットであり、本作の肝である小隊システムによってユニットの役割により多様性が生まれた事を表現するための存在とも言える。
- 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
- 本作では未参戦だが、シーゲル・クラインが「宇宙船の機能を有した海底遺跡」として触れている他、霊帝ルアフとの決戦で「生体宇宙船」とオルファンらしきものが語られている。
携帯機シリーズ 編集
- スーパーロボット大戦J
- 『第2次α』に比べ、若干原作再現が濃くなった。
- 勇&比瑪以外が地味な性能だった『第2次α』の反動か、なんと味方の参戦キャラの全員が必ず誰かとチャクラ・エクステンションを撃てるようになっており、火力の低さを補えるようになった。また、組み合わせもかなり多く、勇はなんと比瑪は勿論今回味方になるクインシィ、ジョナサンとも撃てる。
単独作品 編集
- スパロボ学園
- ネリー・ブレン(勇)とヒメ・ブレンが参戦。海への地形適正が高い数少ない機体となっている。
- 『J』では原作再現されていた独特なSEがSEED系のビームライフルの発射音などに差し替えられており、演出面では不遇。
関連作品 編集
各話リスト 編集
| 話数 | サブタイトル | 登場メカ | 備考 | 再現スパロボ |
|---|---|---|---|---|
| 第1話 | 深海を発して | ユウ・ブレン ヒメ・ブレン ノヴィス・ノア グランチャー カナン・グランチャー |
第2次α | |
| 第2話 | 運命の再会 | ラッセ・ブレン(初代) ナンガ・ブレン ジョナサン・グランチャー シラー・グランチャー |
||
| 第3話 | 勇の戦い | |||
| 第4話 | 故郷の炎 | |||
| 第5話 | 敵か味方か | イランド | ||
| 第6話 | ダブル・リバイバル | |||
| 第7話 | 拒否反応 | ブレンチャイルド (ヒギンズ用) ブレンチャイルド (カナン用) エッガ・グランチャー |
||
| 第8話 | 寄港地で | |||
| 第9話 | ジョナサンの刃 | |||
| 第10話 | プレートの誘惑 | |||
| 第11話 | 姉と弟 | クインシィ・グランチャー | ||
| 第12話 | 単独行 | |||
| 第13話 | 堂々たる浮上 | |||
| 第14話 | 魂は孤独? | |||
| 第15話 | 一点突破 | |||
| 第16話 | 招かれざる客 | ナッキィ・グランチャー ナッキィ・ブレン ラッセ・ブレン(二代目) カント・ブレン |
||
| 第17話 | カーテンの向こうで | ネリー・ブレン バロンズゥ |
||
| 第18話 | 愛の淵 | ネリー・ブレン(再リバイバル) | ||
| 第19話 | 動く山脈 | |||
| 第20話 | ガバナーの野望 | |||
| 第21話 | 幻視錯綜 | |||
| 第22話 | 乾坤一擲 | |||
| 第23話 | スイート・メモリーズ | |||
| 第24話 | 記憶のいたずら | クインシィ・バロンズゥ | ||
| 第25話 | オルファンのためらい | |||
| 第26話 | 飛翔 | ハイパーバロンズゥ |
余談 編集
- 2021年に行われたイベント「サンライズフェスティバル2021 REGENERATION」において、本作のBlu-ray BOX化が発表されると共に、富野監督は本作について「こんなにもわからない話を作ったことにゾッとしました。本当に理解できなかったんです。ムック本も読んだんですが、もっとわからなかった。でも『アニヲタWiki(仮)』というサイトが作品全体の解説をしてくれていて。これを読んだらよくわかりましたし、勉強させてもらいました。ここにライターの方がいらっしゃったら、お礼を申し上げます」とコメントし、同サイトを知る読者たちを沸かせた。
商品情報 編集
DVDBOX 編集
DVD 編集
サウンドトラック 編集
レンタルビデオ・動画配信 編集
| サイト名 | 取扱いの有無 | 備考 |
|---|---|---|
| TSUTAYA宅配レンタル | 〇 | |
| DMM | 〇 | |
| ゲオ宅配レンタル | 〇 |
| サイト名 | 取扱いの有無 | 備考 |
|---|---|---|
| TSUTAYA TV | × | |
| DMM動画 | × | |
| バンダイチャンネル | 〇 | 見放題期間あり |
| GYAO!ストア | × | |
| 東映アニメオンデマンド | × | |
| ユーネクスト | × | |
| ビデオマーケット | × | |
| フジテレビオンデマンド | × | |
| Amazonプライムビデオ | 〇 | |
| dアニメストア | 〇 | |
| ビデックス | × | |
| hulu | × |