- 発売日:1996年12月27日
- 機種:プレイステーション
- 開発:ウィンキーソフト
- 発売:バンプレスト
- 定価:6,800円
概要
『第4次スーパーロボット大戦』の後、『スーパーロボット大戦α』の前に登場した作品。シリーズ化が予定され続編の制作も開始されたが、『スーパーロボット大戦F』の開発難航により制作ラインを統一する目的で中止となった。
登場機体がリアル頭身である事が最大の特徴(『スーパーロボット大戦外伝 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』もリアル頭身である)。「電撃ホビーマガジン」の連載によると、当時の版権事情ではこの仕様は特例中の特例らしい。カットイン描写もリアル頭身となっており、この描写は後の作品で「リアル頭身カットイン」として採用されることとなる。
戦闘シーンでのフルボイスを初めて実現した作品でもある。ただし、本作では担当声優が現役でありながら、代役声優が起用されているキャラクターも多い。
シナリオについては、『超電磁マシーン ボルテスV』のキャラクターが死亡したり、シュラク隊メンバーのケイト・ブッシュに死亡イベント(回避は可能)が用意されているなど、他シリーズに比べて重めの印象がある。ただし、「精神コマンド」や「マップ兵器」が会話シーンで普通に出てきたり、東方不敗マスター・アジアが異星人ということになっているなど、迷場面も多い。会話シーンでのSEが少なく、「ドタバタ」「ボコッ」など擬音表現がテキストで表記されるのも他シリーズでは余り見られない例である。
移植・リメイクを除けば、本作品がウィンキーソフトによって製作された最後の版権スパロボである。旧シリーズで総監督の阪田雅彦氏は当時『スーパーロボット大戦外伝 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』に携わっていたため、本作の制作には関わっていない。そのため脚本はウィンキーソフトの代表取締役である高宮成光氏が担当した。
本作初出のオリジナル要素である『超機大戦SRX』の設定は後にαシリーズが受け継ぐ事となる。
2011年7月6日よりPlayStation Storeのゲームアーカイブスにて配信が開始されている。
システム
基本システムの多くは第4次とほぼ同じ。
既存システムと変更点
難易度
ゲームバランスはウィンキー製スパロボの中では最も良好な部類。武器改造費がシリーズでも群を抜いて安いこともあってリアルロボットもスーパーロボットも万遍なく活躍でき、初心者でも受け入れられるフレンドリーな作りとなっている。宇宙編で活躍するモビルスーツ系のHPは全体的に低めであるが、その点にさえ注意すればクリアは難しくない。
地上編と宇宙編の両方をクリアすることで隠しシナリオが出現するが、このシナリオではモビルスーツ系ユニットの武器が最大値まで改造されているなど非常に高難易度となっており、そのためビームライフル一発でモビルスーツは一撃で落とされるばかりか、スーパーロボットも瀕死に追いやられる。とはいえ、命中率や回避率は全く変わらないので、確実に攻撃を回避すればクリア自体は困難ではない。
話題
- 本作で初登場のリュウセイ・ダテのカットインも入れる予定だったが、容量不足でカットされた。
- ゲームの中盤で地上部隊と宇宙部隊に分けられプレイヤーはどちらを通るのかを選択できるのだが、この二つの部隊は最後まで合流しない。つまり本作は地上部隊と宇宙部隊で別々のラスボスがおり、別々のエンディングが存在する。地上部隊と宇宙部隊の両方のエンディングを見るとボーナスステージをプレイすることができ、裏ボスとしてデビルガンダムと一体化したゴステロが登場する。
- 宇宙世紀ガンダムパイロット・マジンガーチーム・獣戦機隊・ヒイロは宇宙編シナリオに、大空魔竜隊・ガンダムファイター・ボルテスチーム・レイズナー・ライディーン・トライダーG7は地上編シナリオにそれぞれ参加する(この内、ボルテスチームとレイズナー、ヒイロは宇宙と地上を行き来するため両方のシナリオで登場の機会がある)。また、ゲッターチームとSRXチームのみ両方のシナリオに参戦する。このため両方のシナリオが完全にリンクしている訳ではない(一応、ボーナスシナリオのリュウセイの「俺たちはどちらの部隊も知っている」という発言から、どちらの最終決戦にも参加した事になっている模様)。
- 初参戦となる『新機動戦記ガンダムW』は放映終了から1年も満たない状態での参戦となった。制作時にまだ放映中であった関係上、ウイングガンダム以外のガンダム及びパイロットや番組後半からのMSは登場しない。ヒイロは宇宙編の終盤数話でのみ加入するが、仲間にするには一定の条件を達成する必要がある。
- 『第2次スーパーロボット大戦Z破界篇』以降において採用されている「ガンダム系機体のリアル頭身カットイン」だが、初めて採用されたのは本作で、『第2次Z破界篇』で再登場するまで実に15年のブランクである。しかし、今回カットインが用意されているのは『機動戦士Vガンダム』と『機動武闘伝Gガンダム』の2作品のみ。
- パッケージイラストは、ガンプラシリーズのボックスアートや怪獣イラストなどで有名な開田裕治氏が手掛けている。
- 発売前には新たな特殊技能として連続攻撃(後の再攻撃に近い効果)とカウンターが登場するとしていたが、発売直前に不採用の告知が行われ所謂「没システム」となった。納期の関係か取扱説明書にはこれらの技能名が記載されたままとなっている。
- 寺田プロデューサーにとってはかなりトラウマになった作品らしく、生スパロボチャンネルにて「特に制作が辛かった作品」「東方不敗の設定については1か月ほどずっと反対していた」「バトルクラッシャーをゲーム中に登場させることに反対していた」「1話をプレイしただけで昔の事を思い出してしまってやめてしまった」と語っている。
- 続編として『新スーパーロボット大戦2』が企画されており、生スパロボチャンネルで開示された企画書には新規参戦作品として『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』『機動戦士クロスボーン・ガンダム』『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』『最強ロボ ダイオージャ』『戦闘メカ ザブングル』『機甲戦記ドラグナー』『天空のエスカフローネ』『絶対無敵ライジンオー』が記載されていた。いずれも後のスパロボに参戦しているあたり面白いラインナップである。なお、『伝説巨神イデオン』が参戦済みとしてラインナップされていたので、企画書自体は『F』の頃に制作されたものと思われる。
登場作品
新規参戦は★の5作品。
- 超獣機神ダンクーガ
- ★蒼き流星SPTレイズナー
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
- 機動戦士Vガンダム
- 機動武闘伝Gガンダム
- ★新機動戦記ガンダムW
- ★無敵ロボ トライダーG7
- マジンガーZ
- 真ゲッターロボ (原作漫画版)
- ★超電磁マシーン ボルテスV
- ★大空魔竜ガイキング
- 勇者ライディーン
なお、本作における『真ゲッターロボ (原作漫画版)』は、現時点のSRWシリーズで唯一、原作漫画版の性格準拠のキャラクターが登場する。
世界観
「世界観/新」を参照。
バンプレストオリジナル
登場メカ(オリジナル)
味方機(SRX)
後に『超機大戦SRX』として分類されるRシリーズのメカが本作で初登場する。
機体名 | 初登場 |
---|---|
R-1 / R-ウイング | 本作 |
R-2 | 本作 |
R-2パワード | 本作 |
R-3 | 本作 |
R-3パワード | 本作 |
SRX | 本作 |
敵勢力機(ゼ・バルマリィ帝国)
機体名 | 初登場 |
---|---|
アマジャ | 本作 |
アマジャ改 | 本作 |
アルテミス | 本作 |
アルテミス改 | 本作 |
キョウ | 本作 |
キョウ改 | 本作 |
ゲルドラ | 本作 |
ゲルドラ改 | 本作 |
ザドック | 本作 |
ザドック改 | 本作 |
シース | 本作 |
シース改 | 本作 |
ジャム | 本作 |
ジャム改 | 本作 |
シュトゥル・クトゥール | 本作 |
シュトゥル・クトゥール改 | 本作 |
スカウト | 本作 |
スカウト改 | 本作 |
バディオ | 本作 |
バディオ改 | 本作 |
バトルクラッシャー | 本作 |
バトルクラッシャー改 | 本作 |
リコニトーレ | 本作 |
リコニトーレ改 | 本作 |
フーレ | 本作 |
ヘルモーズ | 本作 |
ズフィルード | 本作 |
登場人物(オリジナル)
味方(SRX)
Rシリーズ同様、リュウセイ達が本作で初登場。
キャラ名 | 初登場 |
---|---|
リュウセイ・ダテ | 本作 |
ライディース・F・ブランシュタイン | 本作 |
アヤ・コバヤシ | 本作 |
安西エリ | 本作 |
敵勢力(ゼ・バルマリィ帝国)
キャラ名 | 初登場 | 備考 |
---|---|---|
ジュデッカ・ゴッツォ | 本作 | 本作ではαシリーズのようなファーストネームはなく、ただの「ジュデッカ・ゴッツォ」として登場している |
その他
キャラ名 | 初登場 |
---|---|
ミュウ | 本作 |
関連記事
ゲーム中データ
分類 | 記事 |
---|---|
全話一覧 | 全話一覧/新 |
隠し要素 | 隠し要素/新 |
精神コマンド | 精神コマンド/新 |
強化パーツ | 強化パーツ/新 |
特殊能力 | 特殊能力/新 |
特殊技能 | 特殊技能/新 |
メカ&キャラクターリスト | メカ&キャラクターリスト/新 |
その他オプション | オプション/新 |
オプション/新スペシャルディスク |
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