ルクレツィア・ノイン(Lucrezia Noin)
新機動戦記ガンダムW
OZのレイク・ビクトリア基地の兵学校教官を勤める女性士官。女性らしさを多分に持つ男装の麗人。ちなみに皆が皆ノインと呼ぶがこちらはファミリーネーム。ほかの主要登場人物同様数字にちなんだもので、由来はドイツ語の「9」。ゼクスが「6」であることを考えると興味深い。
兵学校をゼクス・マーキスに次ぐ次席(意図的にその座にあったとゼクスは評している)で卒業後、優秀さを見込まれたのか兵学校の教官となる。アレックスやミュラーを見る限りでは教官としての資質はないとも思えるが、皆が彼らのような問題児というわけでもなかったので、そのあたりはリアルかもしれない(五飛にやられた連中はまともだったかもしれないので)。
しかし、張五飛によって宿舎が爆破され、教え子達は全滅。自身もエアリーズでシェンロンガンダムに挑んだが敗れ、「女は殺さない」と情けをかけられてしまう。自分の甘さを痛感したノインはゼクスと共に戦う決意をする。しかしゼクスの頼みでOZを離れてリリーナを保護してからは、彼女の目指すサンクキングダムの復興に尽力した。サンクキングダム崩壊後はガンダムパイロットたちと共に戦う。ゼクスとも戦うことになるが、撃つことはできず、側で戦いを見守った。
新機動戦記ガンダムW Endless Waltz
プリベンターに所属している。コードネームは「ファイヤー」。
後半ではマリーメイア軍とゼクス、デュオ・マックスウェル達と共に激戦を繰り広げるがスペックではサーペントに劣るはずのトーラスでガンダムやトールギスを駆る彼らに勝るとも劣らぬ戦いぶりを見せる。それどころか、数百機ものサーペントを相手に完全に不殺を貫くというキラも真っ青な戦果を上げた(この戦いは約8時間に及んでおり、しかもサーペントから脱出したパイロットは生身で対MS兵器を使って攻撃している。ガンダムパイロットやゼクス、ノインはそのパイロットですら一人も殺していない)。ゼクスとTV版から1年と2日ぶりの再会を果たし「愛の力は強し」というところだろうか…?
スパロボシリーズにおいて
TV版で登場する場合は敵として登場することもあるが、スポット参戦も含め仲間になるケースが多く、シリーズ参戦数もデュオたちに引けを取らない。また乗り換え系統はW系MSだが、その中でもガンダムタイプなどに乗れたり乗れなかったりするのは作品次第。EW版で登場する場合は、自軍の参謀的な立場でリーダーとなる人物の補佐したり、若いパイロット(ケーン・ワカバ等)の教官を務めたり、情報収集活動を行ったりと多方面で活躍する。仲間になるのも早かったりする。
登場作品と役柄
旧シリーズ
- スーパーロボット大戦F
- ティターンズに所属。エアリーズに乗り、ゼクスと共にロンド・ベルに出向する。乗り換えリストには出るがトールギスに乗れないため実質不可。
- スーパーロボット大戦F完結編
- 最初はFに引き続きロンド・ベルにいる。途中でゼクスがロンド・ベルを抜ける際に同じく離れ、サンクキングダムに所属する。白いトーラスに乗り、NPCになる。
COMAPCTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT
- ガンダムパイロット勢に比べ能力が低いため使っていくには辛い。
- スーパーロボット大戦COMPACT for WSC
- 相変わらず能力は低いが援護がLv3まで育つのが強み。信頼、激励を確実に覚える。献身、愛、補給等を覚えるが修得レベルが高いためある程度育成しないとサポート要員として機能しない。
- スーパーロボット大戦COMPACT3
- プリベンターに所属。戦闘には使いにくいが、ストーリーでは情報収集などを行っているので結構出番がある。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- OZに所属。TV版準拠のため最初は敵。途中で味方になるが…。魂を修得するが、能力値が低く参入時期が時期なので使ってもらえない可能性が高い。2回行動がLv88と絶望的。
- スーパーロボット大戦α for Dreamcast
- 全体的に能力が見直され、精神コマンドも大幅に変更された。2回行動がLv66とだいぶ早まった。
- スーパーロボット大戦α外伝
- プリベンターに所属。αより精神コマンドが使いやすくなった。
- 第2次スーパーロボット大戦α
- 能力はガンダムパイロット勢に劣らないが、精神コマンドがサポート向きのため、小隊員向き。支援攻撃、加速、激励もあり小隊員の鑑。
- 第3次スーパーロボット大戦α
- 今回はウイングガンダムが出てこないのでヒルデと共にトーラスに乗っていると思われる。
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- 久々のTV版の姿で登場。今回は敵のまま。また、彼女のカットインが付いた。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 中盤からから味方として参戦。能力が割と高く、他のW系ガンダムや2機のトーラスと乗り換えが可能なためガンダムに乗せれば活躍が可能。とはいえ、他のパイロットを差し置いて使う人は少ないかもしれない。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦A
- トーラス固定パイロット。プリベンターからロンド・ベル隊に出向しており、リアル系主人公の場合は第1話から、スーパー系主人公の場合ば第4話から登場する。ビクトリア基地での経験を活かし、バニングが仲間に加わるまでDチームの教官を任される。W勢では唯一序盤から加入するキャラで、会話パートでの出番も多い。
- 信頼補正と技能ポイントを積み重ねられる期間が長く、乗機のトーラスは改造段階が高い上に強化パーツを4個付けられるので育成と改造次第ではかなりの活躍が期待できる。
- スーパーロボット大戦A PORTABLE
- トーラス固定パイロット。移植による仕様変更により、戦闘で活躍させるにはトーラスの改造が必須となる。精神コマンドはそのままなので純粋なサポート要員となった。
- スーパーロボット大戦R
- トーラス固定パイロット。戦闘用、補助用の精神コマンドを覚えていく。指揮を持ち、援護攻撃Lvが上昇するので援護役としても有用。愛が攻撃的な性能になり、トーラスも金をかければそれなりの能力の機体になるので、戦闘で使っていくことも可能。
- スーパーロボット大戦D
- W系ガンダムに乗り換え出来ないため戦闘には不向き。一方でトーラスに修理装置か補給装置が付いているので、献身や再動を覚える指揮持ちのサポート要員として活躍出来る。
- 撃墜数がメリクリウスとヴァイエイト入手のフラグになっている。手に入れられたなら、MAP兵器持ちのヴァイエイト、切り払いやシールド防御が活かせるメリクリウス、どちらに乗せてもいいだろう。
- スーパーロボット大戦W
- 比較的序盤から自軍におり、シナリオデモではメリッサ・マオ(フルメタル・パニック!)と共に主人公を鍛えてくれるシーンがちらほら。主人公はご褒美を期待していたが案の定ゼクスが帰ってくる。カットインが凄く男前。
- スーパーロボット大戦L
- 割と序盤に、ゼクスと一緒に自軍加入。乗機はサンクキングダム仕様トーラス。パイロットとして以外に、LOTUSの若輩メンバーに対して教官としての腕も振るう。
- 能力は格闘以外はどれも中くらいと言ったところだが、機体のトーラスがサポート特化仕様。精神コマンドも戦闘用とサポート用が半々で、よく言えば前線・サポートどちらでもこなせる、悪く言えば器用貧乏。最後まで育てれば愛を覚えるがこれは流石に大変。
能力はそこそこ。
単独作品
- スーパーロボット大戦64
- 能力が振るわないため使われることは、ほぼないかと思われる。精神コマンドは信頼、愛などHP回復系のものを修得。2回行動Lvが42と低い。
- スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd
- 今作では非戦闘員だが、サリィと共に裏方として活躍する。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
ヒイロ等ガンダムパイロットに比べるとやはり能力は見劣りする。しかし、近年ではヒイロ達にも劣らない能力を与えられることもある。EWでの、性能で劣るトーラスでサーペント軍団を相手に「殺さずの戦い」をしていたのが反映されたのかもしれない。
精神コマンド
シリーズによってまちまちだが信頼、愛、献身、補給、激励などサポート用の精神コマンドを修得する。戦闘もある程度こなせるよう集中、熱血も修得する。
- F、F完結編、64
- てかげん、みがわり、信頼、ひらめき、熱血、愛
- リンクバトラー
- ひらめき、てかげん、熱血、みがわり、愛、信頼
- α
- 信頼、ひらめき、必中、熱血、愛、魂
- α外伝
- 信頼、加速、集中、奇襲、愛、補給
- 第2次α、第3次α
- 信頼、加速、集中、直撃、愛、激励
- COMPACT3
- 信頼、加速、集中、献身、激励、愛
- 第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇
- 信頼、根性、集中、不屈、激励、愛
- A
- 信頼、献身、集中、熱血、愛、再動
- A PORTABLE
- 信頼、献身、集中、熱血、補給、再動
- R
- 信頼、献身、集中、熱血、再動、愛
- L
- 信頼、集中、不屈、激励、愛
特殊技能(特殊スキル)
小隊長能力(隊長効果)
固有エースボーナス
- 援護攻撃の最終ダメージ+20%、援護防御の最終ダメージ-20%
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 精神コマンド『愛』の消費SPが50になる
パイロットBGM
- 「JUST COMMUNICATION」
- 前期OPテーマ。 初参戦のF、64などで採用。
- 「思春期を殺した少年の翼」
- 劇中BGM。
- 「LAST IMPRESSION」
- 「Endless Waltz」劇場版テーマ。第2次α、COMPACT3にて採用。
人間関係
- ゼクス・マーキス
- 士官学校からの付き合い。リリーナには彼のことを「愛している」と発言。
ゼクスと逢わなかった日数を数えていたり、「さあ、私に甘えにきたまえ」と、彼には全幅の愛情を寄せている。 - トレーズ・クシュリナーダ
- 一番目上の上司。ゼクスとノイン、トレーズとレディとは違って純粋に信頼し合う上司と部下。かつて幼い少年の対MSバズーカから彼女をかばったのがトレーズ唯一の負傷である。
- レディ・アン
- OZ時、プリベンター時の上司。トレーズのために手段を選ばない彼女と、ゼクスの意思を尊重するノインは当初そりが合わなかったが、終盤では同志として認め合う。
- リリーナ・ドーリアン
- ゼクスの頼みで護衛の任務につく。最初は間接的な主従だが、リリーナ自身に敬意を抱く。
- アレックス
- 教え子。主な乗機はOZ-08MMSキャンサー。
- ミュラー
- 教え子。主な乗機はOZ-07AMSエアリーズ。
- マリーメイア・クシュリナーダ
- 彼女本人との関わりは薄いが、トレーズがマリーメイアの母レイア・バートンと出会ったのは前述のノインを庇って負傷した件で入院中の出来事である。つまり、ノインはトレーズとレイアの出会いに深く関与している。そのため、マリーメイアの存在にノインは心当たりがあったようである。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
- アムロ・レイ
- Dにて部隊名を「マーチウィンド」にしようとした彼を制止した。
- カツ・コバヤシ
- Fのリアル系ルートでは、アデレート基地で戦っていたロンド・ベル隊に、ゼクスや彼と共に合流する。
- クェス・パラヤ
- Dでは彼女のワガママっぷりや空気の読めなさに困っていた。
- シャクティ・カリン
- Dではゼクスが彼女と早苗が作ったタルトをおいしそうに食べるのを見て、彼女達にタルトの作り方を教わる決意をした。
- マーベット・フィンガーハット
- Dでは彼女と親友同士に。模擬戦で張り合う場面も。
リアル系
- ケーン・ワカバ、タップ・オセアノ、ライト・ニューマン
- Aではバニングと共に彼らの教官を務める。
- 美保美穂
- Dでは友人同士で、軍人将棋の相手をしていたりする。
- メリッサ・マオ
- Wでは彼女と共にカズマを扱きあげる。
- ボン太くん
- 「か、かわいい…」
- ホシノ・ルリ
- WのEDにて彼女が上司に。
- 一条輝、早瀬未沙
- SC2のEDではゼクスと共に彼ら夫婦とメガロード船団で旅立つ。
スーパー系
- 流竜馬 (OVA)
- Rではプリベンターにスカウトする。
- 白鳥早苗
- Dではゼクスが彼女とシャクティが作ったタルトをおいしそうに食べるのを見て、彼女達にタルトの作り方を教わる決意をした。
- ボス
- Dではオリファーとマーベットの結婚式でブーケを彼が受け取ってしまったため、ノインも怒る。
- アイザック・ゴドノフ
- α外伝で初登場時、何故か「1年と39日ぶりですね。アイザック」と発言。
- 美剣陽子
- Wでは彼女と戦友同士。
- 藤村静流
- Lでは女性パイロット仲間で、共に後輩を指導する立場にある。
バンプレストオリジナル
- クリフォード・ガイギャクス
- 彼の飄々とした態度には、微妙に苛立ちを覚えていた。
- カズマ・アーディガン
- Wでの教え子。彼を厳しく鍛え上げる。おかげで、みるみる成長した。また、「素敵なご褒美」を期待されたりもした。
- セイジュウロウ・ソガ
- サリィと共に彼を発見し、拘束した。
- 南雲一鷹
- Lでの教え子。
名台詞
- 「噂は素敵です…私の噂はどうでしょうか?」
- 「ゼクス…1年と22日ぶりですね」
- ノインを象徴する名台詞。ゼクスとの再会が決まった時の台詞で、よほど嬉しかったのかそう言ったのだろうが、冷静に考えると少し怖い。『機動戦士ガンダムAGE』(SRW未参戦)の小説版第四巻では、この台詞のオマージュとしてユノア・アスノが兄であるアセム・アスノと再会した際に、ほぼ同じ台詞を言っている。
- 「ゼクス・マーキス…いえ、ピースクラフト。さあ、私に甘えにきたまえ」
- ゼクスの写真を見ながらの一言。凛々しい口調でありながらも、ゼクスに対する愛情を全開にした台詞である。
- 「自分の機体を守れぬ者を育てた覚えはない!」
- 育ててきた教え子達がスペシャルズの一員になった場面より。初任務として、トーラスを宇宙に運び出す任務を命じた際、「輸送班に任せれば良いのでは?」と発言した一人の教え子に修正を食らわせた。
- 「革命の気配は、己で察しろ!」
- 「御心配ありがとうございます。でも私の教えた兵士は決して死にはしません」
- ゼクスと再会した後の場面。「あまり入れ込むと別れが辛いぞ」と教え子の教育に苦言を呈したゼクスに対して。しかし、皮肉にもその後に宿舎が五飛の襲撃を受け、教え子達と死別してしまう。
- 「汚い戦いをするな!」
- 宿舎を襲った五飛に対して。
- 「さよならは言いませんよ、ゼクス!」
スパロボシリーズの名台詞
- (早苗とシャクティか…。後でタルトの作り方を教われないだろうか…。)
- Dでゼクスが早苗とシャクティの作ったタルトをおいしそうに食べるのを見て心中で呟いた台詞。
- 「い、いや、私は…その…ゼクスがその気になってくれれば、いつでも…」
- 結婚式をひかえたマーベットに「あなたたちも頑張ってね」と言われて。遠まわしな表現ばかりのノインが、珍しく直接的に言及した台詞。
- 「ああ、許せないな…。」
- Dのオリファーとマーベットの結婚式にて、ブーケをボスがゲットしてしまったことに対して、他の女性陣と共に怒りを露に。ちなみに彼女自身は「ゼクスさえよければ…」と呟く。Dでは妙に女の子している(原作でも十分女性らしい女性だが)ノインである。ちなみにそのハメの外しっぷりにゼクスも驚いていた。
- 「お前には関係無い…」
- Wでカズマに「一緒に遊びに行ける相手がいないのか」と言われて、静かに怒気を発して言った台詞。カズマは地雷を踏んだことを悟るのであった。
- 「自由時間は有効に使え。…では行きましょう、ゼクス」
- Wでゼクス合流後に月面でカズマに訓練の中止を言い渡して、見せつけるかのように。カズマはがっくりするのであった。
- 「不出来な教え子の話を聞いてからは甘い考えは捨てたんだ。今一度、覚悟してもらうぞ…」
- Lの序盤に一鷹に向けて言い放った台詞。鉄也から「ノインさんが指導教官に加わる」と聞いて「一人増えたくらいじゃビビりやしませんって」と高をくくっていた一鷹に対して、ゼクスの「君はノインを誤解しているようだ」という言葉に続けざまに放たれる。「不出来な教え子」とは、やはり彼らの事か。