シロー・アマダ | |
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外国語表記 | Shiro Amada |
登場作品 | |
声優 | 檜山修之 |
デザイン | 川元利浩 |
種族 | 地球人(日系人) |
性別 | 男 |
年齢 | 23歳 |
所属組織 | 地球連邦軍 |
所属部隊 |
コジマ大隊 |
軍階級 | 少尉 |
概要
積極的な行動力を持つ熱き青年士官。
一年戦争の開戦を受けて地球のアジア戦線へと転属となり、その移動の最中に友軍のジムが撃墜寸前となっている場面に遭遇。この状況を放置しておくに忍びなかったシローは、武装の無いボールを駆って輸送船を飛び出し宇宙用高機動試験型ザクと対峙。相討ちに持ち込むものの、ザク共々廃艦の残骸に漂着することとなり、そこでザクのパイロットであったジオン軍兵士アイナ・サハリンと邂逅。彼女と接触することで共に生存する道を探り、二人共に生き残ることに成功する。
この時点ではアイナと名前を教えあうだけでそれぞれの所属軍に戻ることとなるが、敵兵でありながら彼女に対し強い印象を抱くことになった。元々シローは、一年戦争開戦と同時期に行われたジオン軍のブリティッシュ作戦における毒ガス使用によって家族や友人を失った経験から、ジオン軍を憎んでいた節もあったのだが、アイナとの出会いは彼の認識を大きく変化させ、組織と関係なく「人」そのものが信頼に足るかということを見るというスタンスを持つようになる。
東南アジアへの到着後は、同方面軍師団のコジマ大隊における第08MS小隊の新しい隊長として着任。宇宙で助け出したテリー・サンダースJr.、カレン・ジョシュワ、エレドア・マシス、ミケル・ニノリッチらを部下に持ち、シロー自身はガンダムを駆り、数々の軍務を遂行することとなる。隊長としての経験は浅く、カレンなどからはそれを揶揄されることもあったが、自らの行動で隊員たちの信頼を勝ち取っていく。
しかし、ジオン軍の秘密試験場での任務の後、アイナと再び出会ったことで、軍上層部からジオン軍との内通者としての嫌疑を掛けられる。雪山での共存を経て互いの想いを確認しあっていた彼は、査問会において敵兵との共存についての持論を臆することなく述べ、さらにキキ・ロジータを救出に行くために謹慎処分を破るなどの罪を重ねたため、半ば捨て駒のような扱いで08小隊ごとラサのジオン軍要衝攻略における最前線送りとなる。
要衝発見後の最終決戦では、ジオン軍の新型兵器・アプサラスIIIの前に連邦軍は壊滅状態に陥り、彼は軍からの除籍を宣言した上で同機を操縦しているアイナの救助を試みる。間一髪彼女を救いだすことに成功した彼は、アイナと共に満身創痍のガンダムEz-8を駆り、ギニアス・サハリンのアプサラスIIIに特攻。両機ともども爆散したことで公式の扱いは「行方不明」となり、記録からは抹消された存在となった。
ラスト・リゾート
一年戦争戦終結後の後日譚を描いた『ラスト・リゾート』では、キキ・ロジータや元部下のミケル・ニノリッチらがシローの行方を探索しているシーンが描かれている。捜索の中で、彼らは元フラナガン機関の所属であったニュータイプ候補の少年少女らと出会うのだが、彼らの名前がシローの部下の名に肖って付けられたものであることを知り、ミケルはシローが生存していることを知る。彼らの導きによりシローのもとへ辿りついたキキとミケルは、シローの子を宿したアイナと共に、穏やかな隠遁生活を送る彼の姿を目撃するのであった。
小説版エピローグでは、とある村で「カート」という偽名を用いて、妻のアイナこと「ジャンヌ」と二人の間に授かった娘の「キキ」[1]と共に生活をしている。
漫画版
漫画『機動戦士ガンダム 宇宙のイシュタム』(作者は、本作の2代目監督である飯田馬之介氏)ではコロニー落としで地球に落とされたサイド2の8バンチコロニー「アイランド・イフィッシュ」の出身と設定され、休暇中にジオン軍の毒ガス攻撃で家族と友人を全て失う[2]。その後、コロニー内部に侵入してきた友軍と共に毒ガスが充満するコロニーで、ジオン軍のMSと生身で死闘を演じている。
この経緯がある為か、『宇宙のイシュタム』の続編と言うべき飯田氏による漫画版の『機動戦士ガンダム第08MS小隊 U.C.0079+α』では、シローは当初ジオン軍に対して強い憎悪を抱いていた。
登場作品
熱き青年仕官という設定はスパロボでも健在であり能力的にもかなり優遇されている。「小隊長」という設定が生かされることも多く、オールドタイプ主人公ながら活躍の場はかなり多い。
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT2第1部
- 「東南アジアでコジマ大隊に所属していたが、スパイの嫌疑を掛けられて軍籍を剥奪されかかっているところを問題児専門の葉月博士が引き取った」という設定で、獣戦機隊基地に配属。このため第1話「飛竜乗雲」から登場する。
- アイナとの間にイベントが用意されており、特に雪山イベントは第1部終盤の永久離脱阻止、第3部での試作2号機入手に必須。
- 能力的には全体的に高めで、MSパイロットにしては格闘が高め。またSPも高く、彼の愛による回復はお世話になる。援護Lvも4まで成長し、愛機Ez-8がV-UPユニットとの相性が良いため、同機の改造次第では活躍できる。必修精神コマンドは愛、狙撃、熱血。
- スーパーロボット大戦COMPACT2第3部
- 第1部で永久離脱をしている場合、何も語られることはないまま進行する。
- 雪山イベントを起こしていた場合、試作2号機の入手フラグに関わる。さすがにEZ-8では厳しいので、使っていくならば別の機体をあてがいたい。
- 必修精神コマンドは愛、狙撃、熱血。命中率上昇精神コマンドは必ず覚えるが、回避精神コマンドが乏しいのが欠点。Lv4まで成長する援護を主体にして戦うのがいいだろう。
- スーパーロボット大戦IMPACT
- 扱いはほぼ『COMPACT2』と同じであるが、初めて声付きでの参戦となった。担当声優の檜山修之氏は今作が初のスパロボ参加。COMPACT2とは異なり永久離脱しない。
- 本作のCMをアイナと共に担当したり、中断メッセージでアイナと二人だけの世界に突入したり、艦内で彼女と「何か」していたらしくブリーフィングに遅れる等のイベントもあり、熱愛ぶりを物語るエピソードには事欠かない。
- 最初から精神コマンド「愛」を持つ為、熾烈な戦いを強いられる序盤の回復役に最適。また、高い援護技能に加え統率で同時攻撃できたりと、連携攻撃のスペシャリストである。突撃や魂も所持しており、愛機Ez-8との相性も良好。主力として活躍できる。本作最強のオールドタイプの一角である。ただひらめきを覚えず、集中の習得もかなり遅いことが欠点。
- なお、Ez-8専用の戦闘台詞をいくつか持つが、使用頻度の高いビームライフル・180mmキャノン・全弾発射は対応台詞が各一つずつしかないため、そのままだと台詞のバリエーションがやや淋しいことになってしまう点は注意。
Scramble Commanderシリーズ
- スーパーロボット大戦Scramble Commander
- 早乙女研究所護衛の任に就いていた時に、孤立しながらもメカザウルス達と戦っているうちに、ヒイロのウイングゼロに助けられる。
- 今回はゲームの特質上、乗せ換えは出来ないが乗機のEz-8は火力には乏しいものの、装甲値がMSの中では一番高く、囮役には最適である。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦A
- 東南アジアでギガノス軍やジオン軍残党と戦っていたが、戦闘中にアイナと接触したことでスパイの嫌疑をかけられロンド・ベル隊に保護処分として預けられるという経緯。このため三輪長官からは快く思われていない。
- 今回からちゃんと魂を覚えるようになった他、突撃持ちで援護回数が3回まで伸びるため一軍で活躍できる。とはいえ、似たタイプのコウ・ウラキがより優秀なため出番を取られがちか。ただし、アイナやノリスとのイベントは多く用意されており、ナナフシが出るステージでは地上戦経験豊富ということで指揮官に大抜擢されるなど、シナリオ面での扱いは良い。
単独作品
- スーパーロボット大戦64
- 初参戦作品。レジスタンスのゲリラとして登場。第08MS小隊のメンバーが一切出ないばかりか、ギニアスも出ず、アプサラスIIIは影も形もなく、完全ないるだけ参戦。
- シロー自身も必中を覚えるのはいいが、魂を覚えなかったりとやや冷遇気味。おそらく、原作OVAが完結していないかったためだと思われる。
- スーパーロボット大戦GC(XO)
- 一年戦争が舞台となるため序盤から活躍。クワトロ加入まではMS隊(及びドラグナー隊)のリーダー的扱いとなる。音声も新規収録された。他の小隊員4人も加入し、合体攻撃もある。
- しかし、最初は陸戦型ガンダムさえないのでガンダムなりガンキャノンなりを回すか捕獲で色々MSを確保してやる必要がある。ちなみに本作品では、アムロを援護するときに呼び捨てにする(本作のアムロは一年戦争のキャラの為)珍しいシーンが見られる(後述)。
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- スーパーロボット大戦Operation Extend
- 本作でも一年戦争が再現されるため序盤から登場し、アムロの上官となる。既に雪山でアイナと共に遭難した後の時系列となっており、EDにて第08MS小隊のコネクト・フォース参加はスパイ容疑がかかっていたシローを庇うためにコジマが第08MS小隊を推薦していた事が明かされる。しかし、その割には序盤からアレックスの護衛やジャブロー防衛など重要な任務に駆り出されていたため、実際の所スパイ扱いされている印象は薄い。
- なお、『OE』におけるアイナは名前のみの登場で、シローと出会った事が切っ掛けで軍を抜けた模様。このため、シローとアイナが恋愛関係にならない…と思いきや、EDにてアイナと連絡が取れたため、彼女と添い遂げるために軍を退役した(コネクトの口利きで軍法会議は回避した)。
パイロットステータスの傾向
能力値
SPが高い傾向にあり、突出した能力はないが射撃と格闘のバランスが良い。
精神コマンド
原作でのアイナへの想いを反映してか、愛を覚える事が多いのが特徴。さらに突撃、狙撃などを覚えることも多い。
- リンクバトラー
- 努力、ひらめき、必中、信頼、熱血、愛
- 64
- 努力、必中、熱血、ひらめき、信頼、愛
- A
- 愛、突撃、熱血、必中、ひらめき、魂
- A PORTABLE
- 友情、突撃、熱血、必中、ひらめき、愛
- IMPACT
- 愛、突撃、狙撃、熱血、集中、魂
- GC・XO
- 突撃、不屈、必中、熱血、愛、魂
- OE
- 鉄壁、熱血、根性、激励
- 愛が採用されてないため、指揮官として部下を激励する。
特殊技能(特殊スキル)
小隊指揮官らしいものを習得する。
固有エースボーナス
- 攻撃(気力130以上で攻撃+20%)
- 『OE』で採用。
パイロットBGM
- 「嵐の中で輝いて」
人間関係
- アイナ・サハリン
- ジオン軍のパイロットとして高機動ザクでシローのボールと交戦、運命的な出会いをする。
- テリー・サンダースJr.
- 第08MS小隊の隊員。第08MS小隊配属前の宇宙戦で助けている。
- ミケル・ニノリッチ
- 第08MS小隊の隊員。配属前にシローと同じ宇宙船に乗っていた。
- カレン・ジョシュワ
- 第08MS小隊の隊員。隊長のシローを「甘ちゃん」と揶揄しながらも、彼を最後まで支えた。
- エレドア・マシス
- 第08MS小隊の隊員。
- キキ・ロジータ
- ゲリラの娘。シローに惹かれるが、アイナの存在を知って身を引いた。
- なお、小説版では共に軍を抜けて結ばれたアイナとの間に儲けた娘に対して「キキ」という名前を付けている。
- コジマ
- コジマ大隊の隊長でシローの上司。後にシローを救うため、あえて上官の命令に背いた。
- イーサン・ライヤー
- 連邦軍東南アジア方面軍指揮官で、シロー達の上司。
- 部下を平然と捨て駒にする極めて冷酷な男ではあるが、シローの軍法会議でも青臭い理想論を語った彼を他の将校達の様に笑い飛ばしたりはせず、真摯に「今の君に敵が撃てるのかね?(軍人の責務を果たせるのか?)」と問いかけるなど、単なる卑劣な指揮官とは言い切れない一面もある。
- アリス・ミラー
- 劇場版『ミラーズ・リポート』に登場する連邦軍の女性調査官で、敵兵にまでも人としての信頼を寄せるシローの行動に対して「甘さが残る」と苦言を呈する。
- しかしながら、秘かにシローの行動には感銘を受けていたようで、彼の処分について上層部に「最前線に送るべき」と報告し、本来極刑の罪を免れないシローの処分の軽減に貢献した。
- ナダ・チノミ
- 漫画『機動戦士ガンダム 宇宙のイシュタム』(作者は、本作の2代目監督である飯田馬之介氏)の連邦側主人公。
- シローの「死ぬな、生きろ」という言葉は彼から教えられたものである。
- サチ・アマダ
- 漫画『機動戦士ガンダム第08MS小隊 U.C.0079+α』に登場したシローの妹。サイド2でジオンの毒ガス攻撃で犠牲になった。シローに対しては結構強気な態度を取っているが、ノーマルスーツを着せるのを手伝っていた事から関係は良好だった。毒ガスが蔓延したコロニーの中でシローは慌てて自宅に駆け込むが、既に落命している妹を見つけることになる。
他作品との人間関係
『IMPACT』ではアイナ絡みの無謀な行動から、多くのキャラに良くも悪くも「熱い少尉」として認識されている。
ガンダムシリーズ
宇宙世紀ガンダムシリーズ
- アムロ・レイ
- 逆シャア設定の『A』では上官だが、1st設定の『GC』『XO』では部下。
- 厳格なブライトよりは取っ付き易い上官だったためか、シローに対してはブライトほど反発はしていない。『XO』ではシローの受け売りを発言する場面まである。
- ブライト・ノア
- 1st設定の『GC』『XO』では彼の部下。序盤は彼の指揮下でモビルスーツ隊およびドラグナーチームの実質的な隊長を努めることに。
- カイ・シデン
- 『XO』では、ミハルが死んでしまい悲しみに暮れ慟哭する彼を宥めた。
- カミーユ・ビダン
- スパロボシリーズ全般では絡みが多い。自身とアイナの関係から、カミーユがフォウやロザミィ絡みで戦う時は、血気にはやる彼を諌めながらもサポートする。
- 『GC』『XO』では、珍しくカミーユがTV版の性格であるためMSを盗んだシャングリラ・チルドレンらを怒りに任せて修正する場面では、仲介役に回っていた。
- クリスチーナ・マッケンジー
- 『COMPACT2』『IMPACT』では部下。
- 『OE』ではNT-1アレックス打ち上げを第08MS小隊が護衛する任務に就いており、彼女と顔合わせを行っている。
- クリスからNT-1アレックスの扱いが難しいことを聞かされ、試しに乗ってみようとしていたが、打ち上げまでの時間がなかったため実現せず。
- バーナード・ワイズマン
- 『COMPACT2』『IMPACT』では部下。
- シーマ・ガラハウ
- 一部の一年戦争を題材にした作品では、「シローの故郷であるサイド2の8バンチコロニー「アイランド・イフィッシュ」に毒ガスを使用した人物は、シーマ」という設定になっている(ただし、彼女自身は毒ガスだとは知らされていなかった)。
アナザーガンダムシリーズ
リアル系
スーパー系
- ブライ大帝
- 『IMPACT』では、自分達が敵と必死で戦った事を利用して、漁夫の利を得ようとする彼の汚い計算高さに怒りを覚えていた。
- 竜崎一矢
- 『A』で競演。同じく愛する女性が敵側という境遇で、エリカが敵側である事実を知って苦悩する一矢に助言した。
- 三輪防人
- 『A』で競演。一矢と同様にスパイ容疑をかけて詰る事になる。
- 神北兵左衛門
- 『IMPACT』で彼が神ファミリーは宇宙人の末裔である事を説明した際、シローはピンとこなかったようで「スペースノイドの意味を取り違えているのでは?」と訝しむ。
- 葉月考太郎
- 『IMPACT』では物語開始以前に起こった「前大戦」でスパイ嫌疑を掛けられ、軍籍剥奪処分寸前だったところを葉月博士の配慮により救われる。後に、彼の指揮するガンドール隊で戦っていく事となる。
バンプレストオリジナル
名台詞
OVA
- 「これだけは言っておく。絶対に死ぬな!」
- 第2話「密林のガンダム」より。第08MS小隊就任直後、初出撃前の訓示での一節。カレンやエレドアには「甘ちゃん」と言われてしまう。直後の戦闘では慣れない地上戦で苦戦したものの、その後の作戦で有言実行の姿を見せ、隊員達の信頼を勝ち取っていく。
- その結果、小隊長であるシローや隊員達の努力の甲斐もあって、劇中において08小隊には死者が一人も出なかった(負傷して戦線を離脱した者はいたが)。
- なお、後年の作品において、シローとほぼ同じ内容の訓示を行った隊長がいる。
- 「撃て! 銃身が焼け付くまで撃ち続けるんだっ!」
- 第4話「頭上の悪魔」より。アプサラスI(SRW未登場)に吹き飛ばされ、絶体絶命のサンダースを援護した際の台詞。
- スパロボや『Gジェネ』『ギレンの野望』といったゲーム作品では「銃身が焼け付くまで撃ち続けてやる!」とアレンジして使われていたが、GCからは合体攻撃にて本来の形でも使われている。
- 「ジンクスなんて、吹き飛ばせるんだ。信じ合うことができればな」
- 三度目の出撃で全員生還し、死神のジンクスを乗り越えて。
- スパロボでは「ジンクスなんて、吹き飛ばしてやる!」とアレンジして使われているが、別に彼にジンクスがある訳ではないし、こっちのジンクスのことを言っているのでもない。
- 「アイナアアアアア! 好きだあああああ!!」
- 第7話「再会」より。雪山で谷底に落下寸前のアプサラスIIを既にボロボロの陸戦型ガンダムで支え限界寸前で彼女への想いを叫びながら何とかアプサラスIIを支えきった。
- 某ゲームでは「愛のハイパーモード」と揶揄された事も。
- 「俺は、ジオンが憎い! …なのに、宇宙で出会った日から君のことが忘れられないんだ。たとえ君がジオンで、たとえ恋人がいたとしても…」
- かつてジオン軍によって己の親愛なる者達を殺されたシローは、アイナに対してジオン軍への憎しみを吐き出し、彼女へ愛の告白をした。そんなシローに対してアイナは「恋人などいません。そして、貴方が連邦の人でも、私の答えは…」と返答する。
- 互いに心を通わせた二人の間には、敵味方のしがらみを越えた愛情が確実に芽生えていた。
- アイナ(たとえ、敵味方に別れて戦っ…)
シロー「味方に別れて戦ってはいても、いい人間はいます! 分かり合えるんです! 自分にはそれが…」
アイナ(この愚劣な戦争での…)
シロー「唯一つの希望だと思えます!」 - 第8話「軍務と理想」より。前話で敵軍のパイロットであるアイナと共に過ごした事によってスパイ容疑を掛けられたシローは、地球連邦軍の審問会にて彼自身が体験した事を元に、戦争に対する持論を臆することなく述べる。
- しかし、シローのこの発言は、連邦軍将校達の失笑を買っただけであった。[3]
- 「連邦のためじゃない…。それでも、仲間のためなら戦える!!」
- 第9話「最前線」より。アイナのことや先の戦いから、ジオン兵を殺すことを躊躇っていたが、仲間の危機を見てその迷いを振り払った。なお、「それでも~」は戦闘台詞にも採用されている。
- 「守ったら負ける、攻めろ!」
- 第10話「震える山(前編)」より。鬼神の如き動きを見せるノリスを前に、自分を奮い立たせて。
- 「倍返しだあああああ!!」
- 全弾発射時の台詞。スパロボでも採用されている。『GC(XO)』では反撃時専用の台詞となった。シローを象徴する台詞の一つなのだが、実は劇中ではこの時の攻撃はノリスに見切られたため、一発も命中していない。
- 余談だが、「倍返しだ!」という言葉自体は、2013年のテレビドラマ『日曜劇場 半沢直樹』の主人公の決め台詞としても使用されている。そのため、シローの上述の台詞が「元祖・倍返し」であるとファンからはネタにされることがある。
- 「なぜ…なぜ来ない!」
「一思いにやれえええええ!!」 - ヒートロッドの電流によって機能停止に陥ったコックピットで、見えない攻撃の恐怖に怯える。
- 「何が…生きて帰れだ…何が…仲間のためなら戦えるだ…俺は…怖いんだ…俺はぁ! 生きたい!」
「俺は生きる! 生きて、アイナと添い遂げる!!」 - 機能停止したEz8を再起動させた時に叫び、そのままノリスに立ち向かっていった時の台詞。
- なお「俺は生きる!」以後のセリフはEz-8を再起動させた際に通信回線がリセットされ、オープンチャンネルになっていたので、ノリスや周りに居た08小隊の面々にも聞こえていた。
- 「負けた…」
- ノリスとの一騎討ちに勝利後の台詞。ノリスを倒すことには成功したものの、量産型ガンタンクを全て撃墜されたためにシローも敗北を認めざるを得なかった。
- 「出撃したのか…アイナ…終わりじゃないよな。みんな聞け、俺は軍を抜ける!」
- 第11話「震える山(後編)」より。アイナが搭乗するアプサラスIIIの出撃を確認したシローは、部下である第08MS小隊の隊員に対して軍を抜ける事を宣言した。
- そんなシローの言葉に部下達は半ば呆れながらも、彼の行動を応援するのであった。組織人としては問題があっても、小隊長としての実績および人望があるシローだったからこそ、許されたものだと言える。
- 『COMPACT2』第1部ではこのセリフが発生すると永久離脱確定となる。
- 「アイナ…兄さんを殺す! これだけ痛めつけられると、もう手段を選べない!」
- 実の妹・アイナを撃つ程までに狂気に囚われたギニアスに対し、アイナと共に引導を渡す際に。
- その直後、Ez-8およびアプサラスIIIは大破。その結果、ギニアスは戦死し、シローとアイナは「行方不明」となる…。
- アイナ「重いね…」
「うん…背負っていこう、二人で…」
アイナ「ええ…!」 - 第11話エピローグより。左脚の膝から下を喪失して松葉杖を突くシローとそれを支えるアイナの後ろ姿および墓標が映る。
- 両名がこれからの人生で背負っていこうとするものとは、(やむを得なかった事情が有ったとはいえ)ギニアスを手に掛けた罪etc.の事なのかもしれない。
漫画
スパロボシリーズの名台詞
戦闘台詞
- 「でかいボールだと思えばっ! このまま突っ込むぞ!」
- 『IMPACT』および『AP』で、シローをガンダム試作3号機に乗せて零距離メガビーム砲を使用すると、この台詞を喋る。原作においてボールで突撃をかけた彼らしい台詞だが…
- なお、このセリフ通りに巨大なボールの上にジムがちょこんと乗っているような外見の量産型デンドロビウムなる機体のイラストがネット上に出回ったことがあるが、このセリフとの関連性は不明。
- 「赤い彗星め! やってやるぞ」
- 『GC(XO)』にて。
- 原作では参加していなかったジャブロー防衛戦等ホワイトベースが参加した作戦に今作ではシローも参加するので、シャア相手にも特殊戦闘台詞が存在している。
COMPACTシリーズ
- 「ああ、ダンガイオーチームなら、さっき発進してしまったよ。…あんな水着みたいな格好で、よく操縦できるもんだな」
- 『IMPACT』第1部地上激動篇シーン2自由選択ステージ終了後のインターミッションより。ダンガイオーチーム女性陣のコスチュームに対する率直な感想を告げ、キョウスケと苦笑する。
- 「俺のせいなのか!?」
- 『IMPACT』第1部地上激動篇第21話「嵐の中で輝いて」より。
- ネオ・ジオンによるコロニー落としを阻止するべく、宇宙で戦っている戦力不足のロンド・ベルの元へ、燃料であるキルハシウムの補充が完了したエルシャンクを送ろうと宇宙科学研究所で打ち上げ準備をしていた時に、どうも危機感に欠けているレニーとマイクの二人に彼が「気を抜きすぎだぞ、二人とも、こんなときに限って敵は…」と言った途端に、ジオン軍が出現しチャムに「きたぁ! もうシロー! なんてこと言うのよぉ!」と突っ込まれた時に返した台詞。
- 別にシローが言ったせいではないのだが、「噂をすれば影がさす」とはまさにこの事である。
- 「…はい…!」
- 『IMPACT』第1部地上激動篇エンディングより。ガンドール隊が宇宙へ発つ直前、ノリスから改めてアイナの事を託され感無量で返答する。
- 若干、ホームドラマっぽい遣り取りが微笑ましい。
- 「地上では…俺達の家みたいなものだったからな」
- 『IMPACT』第3部銀河決戦篇第4話「白熱の終章」より。ディラド星爆破の為に自沈寸前のガンドールを見据えながら、滅び行く「家」へとシンパシーを寄せる。
- 「ものは言いようだな。自分達の要塞が侵攻されてるんだぞ?」
- 『IMPACT』第3部銀河決戦篇第27話「マシンロボ・炎」で、ギャンドラー要塞内部への侵入を許しながらも余裕を崩さないディオンドラの態度が虚勢である事を看破し、不敵に笑う。
- 「…出力を弱めたサーベルで、動力パイプを斬るのはどうだろう?」
「覚えてないかい? アイナ。雪山で温泉を作った時だよ」 - 『IMPACT』第3部銀河決戦篇第28話「マーズ・アタック」より。メガノイドとの最終決戦で、ガンダム試作2号機入手フラグが成立していた場合に発生する台詞。
- 実際はビームサーベルに拘る事無く、別の武装で止めを刺しても入手可能。
- 「…やるしかないんだ」
「これがあの人の出した答えなら…俺達の答えはそれを止める事だ」 - 『IMPACT』隠しシナリオ逆襲のシャア編第33話「忌まわしき記憶ととも」より。シャアとの対決に躊躇するアイナへ沈痛な面持ちで発した返答。
- 「最後の最後まで、諦めるな!」
- 『IMPACT』隠しEDムービーでアクシズ落とし阻止に、本来地上用の機体であるガンダムEz-8で向かいながら。並居るスーパーロボット達でも相当な無茶をしている中、彼の場合は無理さに拍車がかかっており、後の会話シーンでもアイナに「その機体では…」と心配されている。
携帯機シリーズ
- 「人間が残る!」
- 『A(A PORTABLE)』第5話「二人の艦長」or「ロンド・ベルvsナデシコ」にてラミア・スーパー系ルートのみ発生する会話。
- スパイ疑惑を掛けながらも敵側であるアイナと愛し合うシローを理解できず、兵士から任務を取ったら何が残ると問うラミアに対する言葉。
- OGシリーズでは代わってブリットが同様の発言をしたが、双方ともラミアに大きな影響を与える事になる。
- 「竜崎くん、彼女を信じてあげるんだ。どんな結果になろうとも… それだけは、やめちゃいけない」
- 同じく第5話でエリカが敵側のバーム星人と知り、苦悩する一矢にかけた言葉。同じ境遇であったシローだからこそ、彼の苦悩を最も理解していたと思われる。また、上記の言葉同様にラミアにも影響を与えることになる。
- 「あなたの戦いは…どうなんだ! こんな形で終わるのが、あなたの戦争なのか! アイナは…兄さんとの戦いに勝った。あなたの戦いは…こんな形で終わってしまっていいのか!」
- 『A(A PORTABLE)』第28話「それぞれの戦う意味」or「ネオ・ジオン動乱」にてシナリオクリア時にノリスが最後まで残っていた場合に発生する説得イベント。
単独作品
搭乗機体
- 先行量産型ボール
- 第1話「二人だけの戦争」にて搭乗し、宇宙用高機動試験型ザクを相手に相討ちに持ち込んだ。SRW未登場。
- SRW未登場。『GC(XO)』にて一連のイベントが再現されたものの、シローは通常のボールに搭乗し本機は登場しなかった。
- 陸戦型ガンダム
- 先行量産型のガンダム。劇中では、主にこれに搭乗している。
- ガンダムEz-8
- 陸戦型ガンダムの改修機。劇中終盤におけるシローの搭乗機体。
SRWでの搭乗機体
余談
- シロー・アマダを演じた声優の檜山修之氏は、本作に出演する以前から『機動武闘伝Gガンダム』や『新機動戦記ガンダムW』等の他のガンダムシリーズの作品のオーディションにも数多く参加していたが、悉く落選していた。そして、「『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』をOVAの媒体でやる情報を聞き、その作品のオーディションを受けたらようやく主役に抜擢された際には『やっと決まった!』と喜び、非常に嬉しかった」と振り返っている。しかし、その一方でシローの年齢設定において「シャアより年上だったという点が、とてもショックだった」とも振り返っている。
- 檜山氏は『第08小隊』を収録していた当時を振り返り、「共演者の中にナレーションを担当した永井一郎氏をはじめとして玄田哲章氏や小山茉美氏等、『1stガンダム』に出演し、今までのガンタムシリーズを体現してきた錚々たるメンバーが自分の隣にいて、『君達がどんなガンダムをやるのか』と無言のプレッシャーを掛けられ、試されているような気がしていた。非常に緊張感の漂う仕事だった」事を回顧している。
- 初代監督・神田武幸氏の急逝後に製作を引き継いだ(第6話「熱砂戦線」以降の製作を担当した)2代目監督・飯田馬之介氏は、シローというキャラクターについて「(自身の家族や友人を殺害した敵軍にアイナが所属しているのに、あまり葛藤もせず彼女に惚れてしまうという)想像力の欠如した男で、大嫌いだった」「ただのバカですよ」と否定的に評価している。
- 小説版では『キャプテン・ジョー』という戦場ドラマ(劇中劇)を好んで見ていたという設定が追加された。作品への憧れ、それをプロパガンダとして利用する軍隊、仲間の死による作品への絶望、それでも最後に残った作品への思い…と、別作品の主人公を思わせる展開が存在している。