生身ユニット
ロボットを使わずに自身の体で戦闘するユニットのこと。「等身大ユニット」「人間ユニット」とも。
旧シリーズから『α』の頃までは基本的にイベント戦限定の登場であり、演出面でもクローズアップされることが多く、プレイヤーに強烈なインパクトを与える存在であった(現実世界では勿論、原作中においてさえも常識を逸脱した存在であることもその印象に拍車をかけていた)。
近年は自軍で通常兵器同様に運用が可能な生身ユニットも登場し、戦力としての重要度は高まっていると言える。ただ、生身に限らずサイズの小さいユニット(所謂SSサイズユニット)は全体的に増加傾向にあり、インパクト面では若干存在感が薄まっているようだ。
定義
厳密な定義はないが、概ね以下の条件を満たすユニット(人物)にこの称号が冠される。
- サイズは人間大(SSサイズ)
- 生身の体。強化されていてもサイボーグ、パワードスーツ装着程度まで。肉体変質を伴う強化変身などは、意見が分かれる。
- スポット参戦・正式参戦・イベントのみ・武装演出問わず、戦闘デモを見る機会がある。
生身ユニットを名乗る(?)には「圧倒的なサイズ差」があるにも関わらず巨大メカと対等に戦闘するという要素が(主にインパクトの面で)不可欠であり、1の条件は基本的に必須。このため、暗黒大将軍(そもそも戦闘獣は全てサイボーグである)やムゲ・ゾルバドス等の巨大ロボサイズの人物には基本的にこの語は用いない。
また、近年はSSサイズのユニットも増えつつあるが、基本的には生身またはそれに準ずるものに対してのみこの語を用いる(2の条件)。またこの条件に加え、テッカマンやオーガン、ベターマンなど原作において人間サイズの兵器が標準である場合は、インパクト面で若干弱いこともあってか、生身ユニットとするかどうかは微妙(使うこともないわけではない)。
尚、インターミッションでの描写等でどれほど際立った活躍をしていても、ユニットとして登場していない場合には生身ユニットとは呼ばない(3の条件)。
代表的な生身ユニット
ガンダムファイター
原作『機動武闘伝Gガンダム』において生身でデスアーミーを破壊した師匠を筆頭に、高い身体能力を誇る集団。
- 東方不敗マスター・アジア
- 元祖生身ユニット。初出の『第2次G』ではDCのMS軍団(空中・水中以外)を、『F』では機械獣をそれぞれ素手で破壊した(『F』では何故か海適応Aである)。リンクバトラーでは敵専用ユニットとして登場し、とんでもない回避力を盾にプレイヤーの前に立ちはだかる。
- ドモン・カッシュ
- 師匠とほぼ同等の力を持つキング・オブ・ハート。『F』では師匠と共に機械獣と素手で戦闘し、ロンド・ベルの面々を唖然とさせた。同作のSSサイズユニットは絶対に攻撃が当たらない仕様となっていたため、一部攻略本では「生身の方が強いのでは?」と揶揄された事も。
- なお実は生身ユニットとしては『第2次G』の時点で登場しており、師匠と同着1位なのだが、こちらは師匠と違ってイベント上のみの出演であり、戦闘は行わなかった。
- アレンビー・ビアズリー
- 『新スーパーロボット大戦』において、原作さながらのドモンとの戦いが見られる。同作のガンダムファイターは全員HPが5000以上あり、一部のモビルファイターよりHPが高いという逆転現象も見られる(ただしSSサイズユニットの特権である回避補正はなりを潜めており、結構攻撃を食らう。また、ユニットの限界が低いため、自分自身の限界を突破して能力を発揮できないという事態になっている)。
- シュバルツ・ブルーダー
- 同じく『新スーパーロボット大戦』において登場。隠し最終話でガンダムシュピーゲルを仲間にした場合、シュピーゲルの特殊能力「隠形」により、シュピーゲルが破壊されると生身ユニットのシュバルツが使用可能になる。短い期間ではあるが、ワルキューレ登場以前においては、イベント戦以外で使用可能であった唯一の生身ユニットである。
十傑集
『機動武闘伝Gガンダム』と同じく今川監督の作品『ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日』に登場した組織、BF団の中でも最高峰の能力を誇る集団。同作の登場人物で実際にユニットとして登場した人物は少ないが、グルンガスト参式を破壊したヒィッツカラルドなど、リング外での暴れ方は凄まじい。同作のエキスパートは全員生身ユニット予備軍たるべき実力を備えているといってよいであろう。
- 衝撃のアルベルト
- 原作では単身で国際警察機構の一支部を壊滅させ、またジャイアント・ロボでも歯が立たなかった大怪球フォーグラーに、命と引き換えに致命傷を与えた実力者。SRWでもその暴れっぷりは凄まじく、『64』での東方不敗との対決、そしてネルフの面々の度肝を抜いた『α』での第3使徒サキエルに生身で挑む姿(さらにDC版『α』ではEVA量産機を撃破することも可能)は、プレイヤーに強烈なインパクトを与えた。
サイボーグ
- サイボーグ・ガイ
- 『第2次α』で登場した人間サイズでの凱の戦闘形態。原作第1話よろしく、EI-02と生身で戦闘を繰り広げる。また、クスハルートでは虎王機とも生身で戦う、結構凄い男。が、正直弱い。尚、原作には更に強力なハイパーモードがあるのだが、今のところSRWで戦闘には使用していない。(但し、『BX』の39話インターミッション内で、白鳥が撃たれて重傷を負ったことに激怒し、ハイパーモードを発動させている。この時の顔グラは、ゴルディオンハンマー使用時と同じ金色のものになっている)
- サイボーグ宙
- 同じく『第2次α』で登場した、宙が鋼鉄ジーグになる前のサイボーグ形態。同じくサイボーグである凱とのイベント戦闘があり、必見。
- タケミナカタ(ジャック・スミス)
- 彼自身がアルマであり、サイボーグの一種と言える。原作でも生身でヴァーダントと闘っている。自軍に入ってからは改造可能。
- ピグマン子爵(真マジンガー)
- 『第2次Z再世篇』で登場。本作では敵方唯一のSSサイズであり、ニュータイプ組でもまともに当たらない。
- あしゅら男爵(真マジンガー)
- 今川監督作品という事もあってか、劇中で生身でマジンガーZに立ち向かう描写があり、『第2次Z破界篇』において生身ユニットとして登場。原作再現の演出でありユニットとして戦うことはできない。ちなみに『再世篇』でも同様のイベントが2回ある(しかも両方とも甲児との援護攻撃)。なお、戦闘デモが微妙に変わっているのに注目。
- ウィリアム・デイヴィス、ニコラス・デ・カルロ、キメラ
- 『UX』で参戦。スクラッグに改造された改造人間。
異星人
- シビル
- 『マクロス7』に登場するプロトデビルンの中で、唯一のSSサイズユニット。テッカマンと同じ理由で生身ユニットと呼ばないこともあるが、どちらかと言えば生身ユニットの分類であろうと思われる。彼女は仲間にすることも可能であるが改造は不能で、レベルによって機体能力が上昇する。
- イクサー1 / イクサー2 / イクサー3 / アトロス
- それぞれ『戦え!! イクサー1』、『冒険! イクサー3』の主人公とライバル。イクサーは特定作品のメインキャラクターが軒並み生身ユニットである作品となった。元々ロボ戦闘が少なめの作品であるため、生身ユニットとしての登場は必然的ではある。改造可能。
- スクラッグ兵士
- 『UX』で参戦。完全な生身で戦う。
パワードスーツ装着
- ファイター・ロア
- 『OG外伝』の第6話(『OG2.5』では第1話)が初出の、コウタ・アズマのイベント戦闘形態。ファイヤー・ドラゴンは威力・射程共になかなかで、更にEN消費10のため戦闘力は良好。ただ、意外と攻撃を食らうので油断は禁物。彼については流石にコンパチカイザーより強い、ということはない。第2次OGでは一定期間使用可能。
- ボン太くん
- 『J』、『W』、『第3次Z』、『V』で登場した、宗介の装着する着ぐるみ(パワードスーツ)。『J』と『W』はテッカマンやオーガンといったSSサイズユニットが猛威を揮う作品のためあまり目立たない(そのファンシーな見た目で目立ってはいる)が、十分生身ユニットの範疇に入る。強化パーツ次第で陸海空宇どこでも出動可能で、所構わず愛らしさを振りまき敵味方を和ませる。
- 量産型ボン太くん
- 『W』に登場。中のパイロットは不明。『J』、『W』にて上記のボン太くんの召喚攻撃でも登場(『第3次Z天獄篇』でも登場するが、そちらでは無人)。
その他
- ワルキューレ
- 『R』及び『MX』で登場した、恒常的に自軍で運用可能な生身ユニットの先駆け(ワルキューレはバイクの名前だが、実際に戦闘しているのはほとんど搭乗者のベガである)。同じくSSサイズであるガーランドやテッカマンに先駆けての登場であり、「生身ユニット(SSサイズユニット)が自軍で使える」ということのインパクトは強烈なものであった。『MX』では強化パーツ次第で宇宙を疾走することも可能で、ラスボス一歩手前のEVA量産機軍団やラスボスに挑むことも十分可能である。
- ヨーコ・リットナー
- あしゅら男爵同様イベントの演出ではあるが生身での戦闘シーンが存在する。多くの生身ユニットと違い、身体能力は通常の人間と変わりはなく、攻撃は愛用のライフルに依る。ちなみに『再世篇』では「ヨマコ」名義でスポット参戦。
- SDガンダムシリーズ(『SDガンダム三国伝』、『SDガンダム外伝』)の登場人物
- 『UX』および『BX』で参戦。見た目で疑問は生じるが、設定上はれっきとした「生身の人間」(あるいは人間と同列に扱われる種族)である。
- アドヴェント
- 『第3次Z天獄篇』のイベント戦闘用データが存在。御使いとしての技である「救済の光」でジェニオン・ガイを大破させた。
- 軍用バイク
- 『X-Ω』にて参戦した『機甲猟兵メロウリンク』のメロウリンク・アリティーが乗るバイク。実質ワルキューレと同様の扱いながら、ヨーコと同様身体能力的には通常の人間である。
- 驚くべきは対AT用ライフルを頼みにATと戦う「機甲猟兵」である彼が(脇役であるならともかく)主人公の『メロウリンク』の参戦そのものと言うべきだろうか。
準・生身ユニット
サイズがSSサイズではない等で生身ユニットの定義からは外れるが、十分インパクトが存在するユニット。
攻撃時の演出として登場するキャラ
本人がユニットとして登場する訳ではないが、戦闘アニメ中にて生身で攻撃を加える演出のあるキャラ。召喚攻撃である場合が多い。
- ルネ・カーディフ・獅子王
- 『第3次α』等では、光竜・闇竜の武装「ルネ援護攻撃」にて戦闘参加、パイロットでもないのにカットインまで入る。彼女も基本的には凱と同等程度の実力は有しており、予備軍的存在とは言えると思われる。
- 竜魔帝王
- 竜魔船の武装「竜魔剣」で竜魔帝王が直接攻撃を行う。
- トラッシュ
- ガーランド並びにプロトガーランドの武装「トラッシュ」は、『メガゾーン23』原作に登場した暴走族「トラッシュ」が一斉攻撃を仕掛けるというものである。例によって、強化パーツ次第では空中で彼らを呼び出すことも可能。残念ながら、スラスターモジュールを付けても宇宙戦でのガーランドはMS形態で固定されてしまうので宇宙では呼び出せない。
- ロック・アンロック
- 『J9III号』の武装「ビーム砲」で登場。宇宙でも使用可能。
- ペルフェクティオ
- 『第2次OG』でのファートゥムの武装「エデッセサペレ」で登場。
- くろがね五人衆(クロス / ジャンゴ / イタチの安 / 菊ノ助 / 先生)、錦織つばさ、暗黒寺闇太郎
- 『第2次Z再世篇』以降のZシリーズ、『BX』、『V』においてボスボロットの召喚攻撃として登場。
- ZシリーズおよびVでは「必殺くろがね五人衆」としてくろがね五人衆の5人が、BXでは「くろがね屋軍団一斉攻撃」としてくろがね五人衆+錦織つばさ+暗黒寺闇太郎(+ガミアQ)の7人(+1機)が召還される。
- ジョセフ・カーター・ジョーンズ
- 『UX』にて、ヒーローマンの召喚(連携)攻撃やバリアの演出で登場する。
- 日向夏美
- 『OE』にて、ケロロロボMk-IIおよびゴッドケロンの武器「パワード夏美」で登場。武器として追加される前も夏美個人のイベントとして二度モンスカーと戦闘している。
- アンゴル=モア
- 『OE』にて、ゴッドケロンのマップ兵器「ハルマゲドン100万分の1」で登場。
- キリコ・キュービィー
- バーグラリードッグの武装「アサルト・コンバット」のトドメ演出に登場。AT全武装を使用し攻撃を加えた後、最後にATのコックピットハッチを開け、キリコがアーマーマグナムで直接射撃を行う。
- アンジュ
- ヴィルキスの攻撃演出に登場。キリコ同様、最後にアンジュが拳銃にて直接射撃を行う。また戦闘演出で一時的にヴィルキスがフライトモードに変形する時はコックピットがむき出しになっている。
パイロットが生身を晒しているユニット
パイロットが生身での直接戦闘は行わないが、ゲーム中のグラフィックでパイロットが生身を外部に晒しているユニット。
- ジャイアント・ロボ
- ジャイアント・ロボはコックピットが存在せず外部から操縦するが、鉄人28号の様に遠隔地からの操作ではなくパイロットの草間大作がジャイアント・ロボの顔にある梯子に掴まって乗っている。『64』ではその様子が描かれ、宇宙や水中での戦闘だとちゃんと宇宙服を着ている。『α』では大作の描写は省略されている。
- EVA弐号機
- 『α』ではセントラルドグマへ降下するEVA弐号機のそばで渚カヲルが一緒に浮遊している。
- パワーライザー
- パイロットの戦闘を補佐するパワードスーツ。レイナが搭乗する。ファイター・ロアやボン太くんと同じくパワードスーツの括りではあるが、こちらはサイズはS。生身を晒している分こちらの方が操縦は危険である。
- 翼竜ジーラ
- ラバーンが使役する巨大生物。背中に兵士が搭乗する。
- エスカフローネ
- 飛竜形態ではバァン・ファーネルが背に乗る。
- ガーランド / プロトガーランド / GR-2ガーランド
- MC形態ではバイクとなり矢作省吾等の操縦者が丸見えとなる。ただし戦闘アニメでは即座にロボットであるMS形態に変形して攻撃を行う。
- ガビグラ
- ガビルとグラビルが合体した真の姿。怪獣のようなグラビルの頭部から亜人系の外見のガビルの上半身が生えている。
- ガチコ
- コックピットが外部からむき出しになっている。撃墜されるとパイロットのゲインがコックピットから脱出する様子が見れる。
- ケロロロボMk-II / ゴッドケロン
- コックピットが頭部にあり、パイロットのケロロ軍曹が丸見えになっている。
- ヒステリカ
- パイロットのエンブリヲはジャイアント・ロボの草間大作よろしくヒステリカの肩に直接乗っている。戦闘アニメではエンブリヲの描写は省略されているが、ディスコード・フェイザーの戦闘演出で肩に乗っている姿が描写されている。
外見上生身ユニットに見えるユニット
設定上ロボットであり生身ユニットではないが、見た目が人間にしか見えず戦闘アニメではあたかも生身で戦っているかの様に見えるユニット。
- ヴァルシオーネ、ヴァルシオーネR
- 全長は20mを超える巨大ロボットだが、往年のMS少女よろしく見た目が完全に生身の美少女が甲冑を装備している姿その物であり、SDで描かれサイズ差が気にならない戦闘アニメにおいては完全に生身ユニットのようである。
- バスターマシン7号
- 『第3次Z天獄篇』で参戦。人間と見間違う外見や性格をしており物語開始当初は通常の人間かと思われていたが、第1話終盤にて人間そっくりのナノマシン製アンドロイドである事が発覚する。
- ガミアQ
- 『BX』においてボスボロットの召喚攻撃「くろがね屋軍団一斉攻撃」にて登場。くろがね屋の面々と一緒に召還攻撃を行うが、彼女一人だけ人間ではなくアンドロイドである。
- アシェン・ブレイデル
- 女性型白兵戦用アンドロイド。『OGMD』において、ゲシュペンスト・ハーケンの必殺技「フェニックス・ショウダウン」の戦闘演出としてコードDTDを発動、疑似合体攻撃を行う。見た目のインパクトが凄いため、メインパイロット抜きでも戦える気がしないでもない。