石神邦生
石神邦生は『鉄のラインバレル』の登場人物。
石神邦生 | |
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読み | いしがみ くにお |
登場作品 | |
声優 | 中田譲治 |
デザイン |
下口智裕(原作漫画版) 平井久司(アニメ版) |
初登場SRW | スーパーロボット大戦L |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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種族 | 地球人(日本人) |
性別 | 男 |
年齢 | 不明(原作漫画版では外見と経過年数からすると、100歳前後と思われる) |
身長 | 186 cm |
体重 | 70 kg |
血液型 | O型 |
所属 | 加藤機関→JUDA |
役職 |
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趣味 | 料理 |
好きな食べ物 | 魚介類 |
嫌いな食べ物 | ジャンクフード |
概要編集
JUDAコーポレーションの社長。元加藤機関の幹部であり、過程に至る方法のすれ違いにより機関を離脱した。内閣総理大臣とも対等に話せるなど政界に太いパイプを持つ。
戸惑う浩一を諭す一方で、着替え中の絵美の部屋に浩一を誘導するなど悪戯好きな面や、パーティーが大好きで事あるごとに自身の料理(ちらし寿司)の腕前を見せたがる部分など子供っぽい面もある。
原作漫画版編集
元加藤機関1番隊隊長であり、久嵩が最も信を置いていた腹心だった。
ファクターにも関わらず外見年齢が中年であるのは彼がファクターになったのがおよそ50歳の時であり、その時点から老化が止まっているため。なお、ファクターになったことで持病の腰痛が治っており、マキナにとっては病気も死の要因と見なされていることがわかる。
「やり直された」世界における「新」西暦1941年当時海軍中尉だった若き日の彼は長崎で久嵩と出会う。久嵩には石神が自ら中尉の立場に止まっていることを見抜かれており、今後の時代情勢を的確に読む想像力を認めた彼によって世界の真実を知らされ、加藤機関へと誘われる。その後は加藤機関で専用アルマ・スサノオに乗り、ツクヨミを駆る久嵩と共にマキナ狩りを行っていた。
新西暦1956年12月、北海道でのマキナ狩りの最中にネイキッドに乗っていたマサキを保護。以後息子同然に可愛がる。同1968年2月、久嵩より発見された出自不明のハグレマキナ・ジュダがヒトマキナの中枢に存在した機体である可能性が高くジュダの持つ情報を手に入れるためにファクターが必要であり、信頼できる石神にしかジュダのファクターになることを頼めないと告げられる。この時の石神は既に妻子ある身であり、時の流れから外れてしまうファクターとなることは家族を捨てることに等しかったが、人類を救う「正義の味方」となるため、妻子を信頼できる人物に託してジュダのファクターとなる。
同年4月、ファクターとなった石神はジュダから膨大な情報を与えられ、ある事実とそのための計画を突きつけられる。だが、計画の成功の為には久嵩に計画の内容を打ち明けず、なおかつ久嵩の『敵』となることで彼の目を向けさせる必要があったため、石神は加藤機関よりジュダを始めとした数機のマキナを強奪してJUDAを設立。加藤機関を裏切り敵対する道を選ぶ。
その後はマキナを研究し、表向きはマキナ研究の副産物である医療器具を販売する医療系大手企業「JUDAコーポレーション」として各方面にコネクションを築き、水面下では加藤機関と対等に立ち向かえるだけの戦力を整える。それと並行して2009年7月森次と桐山の間に起きた事件をテストケースとし、そして2019年、「正義の味方」という計画遂行のための重要な因子を得た石神は、全てのマキナにファクターを生むため本格的な行動を開始する。
加藤機関の『世界征服』を阻止しつつ、キリヤマ重工を吸収するなどして戦力を高め、久嵩の意表を突く作戦とラインバレルの力により情勢を徐々にJUDA優勢に傾けていき、最後の詰めとして力を欲する沢渡を唆しロストバレルのファクターとさせてヒトマキナ達の襲来(オーバーライド)を引き起こしたことでついに彼の計画は重大な局面を迎える。
ジュダによれば、石神が人類を救うことは不可能であったが、彼にもできることがあった。 それは「人類を救える存在」たる久嵩を絶望から救い、真に人類の存続のため立ち上がらせること。浩一と石神の説得によりついに久嵩は世界征服を止め、JUDAと協力してヒトマキナと戦う道を選ぶ。そして、石神はヒトマキナの主によって開かれた転送フィールドを閉じるため、ジュダのフィールドをぶつけて相殺しパラドックスを引き起こす。だが、それもまた人類を救うために必要な事象のひとつであり、最後の最後まで久嵩の思惑を裏切ったまま、石神は虚空へと消えていった。
アニメ版編集
桐山のクーデターが起こった際、森次に射殺されるが、後にJUDAメインシステムのホログラムとして復活。
その全ては統一意志セントラルに対抗するための措置であり、それに必要な戦艦「フラッグ」の起動のためであった。その後はホログラムとしてJUDAの面々を導いたが、最終作戦テルミノ・クレメンティアにおいて久嵩と共にシャングリラでグラン・ネイドルに特攻をかけ、消滅した。
ゲーム版ではフラッグ起動後も存命。悪戯の度合いがますます激しくなっている。
登場作品と役柄編集
携帯機シリーズ編集
- スーパーロボット大戦L
- 初登場作品。アニメ版設定。今回はJUDA本社がLOTUSの拠点となり、度々ちらし寿司を振る舞うなどで出番が多い。悪戯好きな部分もきちんと再現されている。
- スーパーロボット大戦UX
- 原作漫画版設定で初登場、および音声を初収録。中田氏がスパロボシリーズの収録に参加したのは(ドラマCDを除けば)『新スーパーロボット大戦』にてゴッドワルド・ハイン役で参加してから実に17年ぶりである。また、同作品では他にも『機神咆吼デモンベイン』のティトゥス、『蒼穹のファフナー』の皆城公蔵も兼任している。
- 作中で見せた味方側の黒幕ぶりを見せている反面、悪戯好きな部分は序盤で多少描写される程度。本作でもちらし寿司は健在で、初登場早々にジョウたに振る舞うほか、スキルパーツとして「石神特製ちらし寿司」が登場している。
- 第45話「ユダ」でスポット参戦した後原作通り特攻してしまうが、このステージまでに隠し要素の条件を満たしているとSEED主人公の三人(キラ・ヤマト、アスラン・ザラ、シン・アスカ)に止められ、部隊全員の力を合わせて転送フィールドを破壊することで生存し、正式に参戦してくれる。ジュダの火力が凄まじい上、長年現役を退いていたとはいえ隊長を務めていただけあり能力も文句無しに高いので即戦力になれる。また生存した場合は久嵩やマサキとも和解できる。射程その他の関係で久嵩と組ませるのがベター。エンディングではなんと森次に社長職を譲って自分は引退、加藤機関の一番隊隊長に収まっている。同じく生存したジュダがメインコンピュータに復帰している可能性は高いので、多少は森次の負担も軽いだろうが……。
単独作品編集
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- 原作漫画版設定で参戦。原作通り特攻を行おうとしたところを浩一とシモンに止められ、カイルスの面々によって転送フィールドを破壊したことで生存し、その後は正式に前線に出ることとなる。
パイロットステータス編集
能力値編集
流石に元加藤機関だけあり、全ての能力がトップクラスに高い(参戦直後、養成なしの状態で全能力が250超え)。長らく実戦に出ていなかったとは思えない強さであり、丙型相手なら無双が狙えるほど。
精神コマンド編集
特殊スキル編集
戦術指揮効果編集
人間関係編集
- 早瀬浩一
- 正義の味方となる事を期待し、彼の行く末を見守る。悪ふざけの対象にされる事も。
- 城崎絵美
- 記憶喪失となった彼女を保護する。が、彼女も同様に悪ふざけの対象にされる事も。
- 森次玲二
- 部下。上司の悪ふざけにはあまりいい思いをしていない様子。
アニメ版ではフラッグを起動するために敢えて彼に自身を殺害させた。 - 緒川結衣
- 秘書。悪ふざけの諫め役でもある。
- 加藤久嵩
- かつての同志にして「敵」。最終的には彼のために(アニメ版では彼と共に)血路を開き、散った。
- 菅原マサキ
- 原作漫画版では幼少の頃の彼を保護し、実の息子の様に育てた。
- 沢渡拓郎
- 原作漫画版では彼にロストバレルの在り処を教え、久嵩の計画を潰すための決め手に仕立てた。
- 五十嵐忍
- 特殊自衛隊の隊長だが、JUDAに協力的であるため面識がある。
- 妻
- 原作漫画版ではファクターになるために表舞台から消える石神を涙を流しながら送り出した(石神もまた後ろ向きで涙を流している)。なおその後石神に後のコトを任された児玉という人物と再婚したと思われる。SRW未登場。
- 児玉
- 日本の内閣総理大臣。理解者でもあり、友人の様な関係。
その実は石神がファクターになったことで外見年齢を追い越された息子。SRW未登場。 - 大二郎
- 原作漫画版番外編に登場したペットのネズミ。Dソイルの研究の中で、劣化コピーのソイルを投与されて変貌した実験ネズミで、名前は石神がつけた。情が移って大事にしていたが暴走して逃げ出し、騒ぎを起こしたため特務室が追撃に出る。結局最後はラインバレルに両断されたが、後に再生していたところを捕獲、牧の処置で元に戻った。現在では牧のもとで暮らしているらしい。SRW未登場だが、CCにおいては剛大次郎がこのエピソードを踏まえたと思われる発言をしている。
他作品との人間関係編集
スーパー系編集
- 草薙剣児
- 『L』では彼の悪戯の巻き添えを食らってしまう。まぁ嬉しそうではあったが。
- ツワブキ・ダイヤ
- 『L』ではちらし寿司を作って待っていると言われた際に、楽しみにしていた。
- 猿渡ゴオ
- 『L』では石神のふるまうちらし寿司にさすがに食べ飽きていた様子を見せる。
- 加納渚
- 『L』では当初、戦う事に迷っていた彼女に助言をする。ちなみに彼女もちらし寿司にうんざり気味であった(カロリーが高いかららしい)。
- エイーダ・ロッサ
- 『L』ではアイドルコンテストの豪華ゲストとして勝手にオファーを出していた。
- ピンクカバ
- 『L』では何故かJUDAの秘密通路のトラップとして登場。…飼っていたのだろうか?
- 碇ゲンドウ、ゼーレ
- 『L』では、彼の報告書で人類補完計画の進行に大な影響を与えた。
- イルボラ・サロ
- 『UX』で生存した場合の第49話でイルボラとの戦闘前会話がある。
ガンダムシリーズ編集
- レディ・アン
- 『L』ではLOTUSのトップとして様々な情報をやり取りしていた。その際に「喋りまでエレガントにしなくてよい」と釘を刺されてしまう。会話する度にセクハラな挨拶をする。
- シン・アスカ、キラ・ヤマト、アスラン・ザラ
- 『UX』の終盤に生存フラグが成立した場合、ヒトマキナの転送フィールドに特攻を仕掛けようとしたところを彼らに止められる。
- 孫権ガンダム、孫尚香ガーベラ
- 『UX』では序盤に地球に転移してきた彼らを保護し、彼らからは恩人として感謝されている。
- 孔明リ・ガズィ
- 『UX』では未来を知る石神の真意を量り、度々彼に真意を問い質される事になる。石神社長も彼を「孔明先生」と呼び敬語を使って接している。
- 曹操ガンダム
- 『UX』では終盤になっても真意をはぐらかし続けたところ、彼に静かなる怒気と共に問い詰められ、その気迫に戦々恐々する。
マクロスシリーズ編集
バンプレストオリジナル編集
- 南雲一鷹
- 最初期からのLOTUSメンバーで、石神からは大いに期待されている。彼も悪戯の巻き添えを食らってしまう事があるが。
- リチャード・クルーガー
- 彼の率いるアンノウン・エクストライカーズに対し、多く依頼を寄せる。リチャード自身とは「過去の未来」を知る者同士であり、意味深な会話を繰り広げる。ただし、これはあくまでも我々の眼にたまたま触れたループでの話であり、他のループでどうだったかは不明。
名台詞編集
共通編集
- 「何を言ってるの?これは…」
「切実な願いだ!」 - 半ば自棄になっていた浩一に対して、彼の助けを促す。
原作漫画版編集
- 「あ それともアレか?君としては昔の自分を見てるようでどっかもどかしいって感じ?」
- 浩一の初陣での勝利を見た直後、森次に対して。後に出てくる彼の過去を見た後だと感慨深い台詞である。
- 「キミにとってラインバレルが大切な存在だというコトは理解している。だが 今となっては早瀬クンにとってもラインバレルは大切な存在だ」
絵美「……所長」
「彼はラインバレルの落下に巻き込まれ偶然にもファクターになってしまった ただ それだけだ 彼には何も無い」
「親友を失うというイレギュラーがあったにせよ本来 彼がファクターとしてラインバレルを使い 戦う理由も背負うモノも何も無いんだよ」
「だから彼には知ってもらいたかったんだ 手に入れた力の本質を―――これから守っていけるモノをさ」 - 第16話「SUPER NOVA」で衛星兵器を破壊することに成功した報告を受けて絵美に語ったこの作戦に対する自身の本当の意図。
- 「…………後はさァ 個人的に見てみたかったんだよ」
絵美「………?見たかったって 何をですか?」
「正義の味方が誕生する瞬間ってヤツをさ」 - 上記の話の締めに。
- 『UX』でも同じ話をするが、絵美にではなく緒川に対して話している。
- 「それもその部屋に行けばわかるさ!わはははは」
- 第17話「サイアクな放課後」で浩一に絵美の部屋のカードキーを渡した後に彼から「伝えなきゃいけない大事なコト」を尋ねられた際に。
- 「いやね そろそろ劇的な展開ってヤツをさ……」
「彼に与えてあげようと思ってねェ」 - そして緒川が浩一の部屋のカードキーを見つけた際に。この直後浩一は、劇的な展開に会うが…。
- 「心配は要らないよ道明寺君 ここの防衛機能は万全だ 仮に ここが直接狙われるようなコトがあれば―― 「JUDA」の防衛本能が一瞬のうちに連中を消滅させる」
- 第22話「戯れの鬼たち」より。加藤機関の襲撃の最中に道明寺が本部ビルの社長室内で避難もしないでも大丈夫なのかを聞いた際の返し。この返しを聞いた道明寺も「消滅って…穏やかじゃないですね」と言葉に詰まっている。
- 「確かに城崎天児は2010年当時17歳だ―――でもね」
「それは“本当の2010年”の話なんだよ」
「ああ この世界が一度やり直す前の話」
「我々が生きているこの世界の正しい西暦は2712年――――つまりマキナや城崎君たちがいた世界は この地球の遙か過去の話なのだよ」 - 74話「麗しのディストピア」を締め括る衝撃の真相の開示。
- 久嵩「信じているぞ」
「安心して待ってて下さいよ」 - 第78話「ユダ」より。二人の加藤機関時代の最後の会話。ジュダに乗り込む石神への信頼は、裏切りという形で返されることになる。
- 「ああ 知っているさ」
「――お前が欲しいのは力だろう?」 - 第80話「満たされた喪失」より。沢渡と対面して。加藤に対して疑問を感じていた沢渡を利用するためにとある情報を渡す。
- 久嵩「……終わるのか…何もかもが……」
「いいや始めるんですよ 加藤司令」
「人類がもう一度 自らの力で歩いていく為に」
「始めるんです」 - 同上。全てのマキナにファクターが生まれオーバーライドが発生した時の会話。
- 『UX』ではDVEで収録されているが、石神の顔が悪巧みの際の物なので…。また、見開きを挟んでいるせいか最後の台詞はなぜか抜けている(おそらくスタッフのミス)。
- 「マサキ 理由はどうあれお前を一人にしてしまったコト 本当に申し訳ないと思っている」
「でさ 謝ったついでで悪いんだケド お前に預けていたモノも返してもらうよ」 - 第81話「オーバーライド」より。マサキとの最後の会話。そしてこの後…。
- 『UX』でも再現されている。
- 「俺は加藤機関 私設部隊一番隊隊長 石神邦生」
「参る」 - 同上。ジュダに乗って登場した時の名乗り。当時を思い出しているのか、一人称が俺になっている。上記の会話で預けていたモノはこの事である。
- 中田譲治氏がTwitterでこの台詞を演じるのを熱望していた事もあり、『UX』では下記のセリフ共々オリジナルのDVEで収録。
- さらにこのシーンで名曲「PROUD」が解禁・初使用される心憎い演出でプレイヤーのテンションを高めてくれる。
- 「――俺には人類を救うコトはできないが人類を救うコトが出来る存在を救うコトは出来る と その存在こそ加藤総司令 アナタなんですよ」
- 第83話「嘘つき」より。石神が加藤機関を裏切った真の理由。ジュダに最初に自分が人類を救えないと言われた後に知らされた人類救済の方法が「久嵩を正しい方向に導くことで救う」事で、それを行うために裏切ることになった。
- 「だからあの時ちゃんと言ったじゃないですか 安心して待ってて下さい――ってね」
- 50年の時を超えて明らかになった全てを欺き裏切り続けた「ユダ」の真実は、誰よりも主を想い忠義を貫いた士であった……。
- 「ヒトマキナ達を殲滅しない限り 真に人類を救うコトにはならない」
- 加藤に対して語ったヒトマキナの計画の結論。
- 『UX』では「ユダ」での最初の戦闘前台詞で使う。
- 「いや ね司令……」
「どうやら俺がここで死ぬコトも 人類を救うために必要な事象らしいんですよ」 - 久嵩との最後の会話。
- 『UX』ではアーニーに対しての台詞になる。
- 「フィールド最大出力で展開!!!」
- ヒトマキナの転送フィールドに特攻をかける前の台詞。
- 『UX』でも下記の台詞の前にでるのだが、フラグを立てているとシンに割り込まれる。
- 「愛おしき人類たちよ……さようなら」
- 原作漫画版の最期。ジュダと共にヒトマキナの転送フィールドに特攻をかけ、未来への布石となって石神は空に消えた……。
- 『UX』ではこちらもDVE。生存フラグが立つとこのセリフまで行かなくなるので、そのデータでは以降二度と聞くことができない。ただし、その代わりに非常に熱いイベントが見られる(サコミズや呂布が参戦すれば尚更)ため、できれば二週目以降に回したい所である。
- 「あれ? これもう録ってるの?」
「えーっと こういうちゃんとした形は久しぶりなんで まずは ご挨拶から」
「ご無沙汰しております 加藤司令 そして これまでの無礼の数々はお許しください」
「アレは故あってのコトでして……ってこれ観てるんだからもう全部知ってますよねぇ」
「とりあえず……え? 違うって 今録ってるの! 大事な映像を録ってる最中なんだって!」 - 84話「遺された未来」にて、久嵩に届けられたメッセージより。自身の死後に久嵩に渡すよう緒川に指示していたらしい。
- 映し出された石神は、久嵩の知る当時と全く変わらぬマイペースで飄々とした物腰だったが、途中で特務室の誰かが入って来たのか話が中断されてしまう。そして、そんな彼がもうこの世界にいないことを実感し、加藤機関の総司令、人類の未来を託された男は一人、涙する……。このシーンは、見開きで描かれる涙を流す久嵩と、その隣で笑顔を浮かべる石神の映像の対比も相まって、ラインバレル屈指の涙腺崩壊シーンである。
アニメ版編集
- 「私は犠牲を肯定できない。たとえそれが、絵空事だと謗られようとも、誰も犠牲にならずに済む道を探したい」
- ♯12「南海より愛をこめて」における久嵩との会話。その真意を理解し、納得してはいても、犠牲を払ってでも突き進む加藤機関を受け入れることはない。
- 「君たちがこれを見ている時、私は既に死んでいるだろう」
- システムのホログラムとなった際のセリフ。最初はもちろん、石神が死んでホログラムが初めて起動された時の第一声なのだが、その後も都合が悪くなると、この台詞を連呼しつつエラーを起こす。
その他編集
- 緒川「私、鯖寿司とか好きなんですけど」
「鯖…? 鯖寿司はプロに任せるに限るよ、私も昔は作ったんだけどね。前の会社にいた時、見事に当たってさ、社員全員倒れて、営業停止状態になっちゃって…」 - 『鉄のラインバレル』プロローグ編 エピソードゼロ』より。ちらし寿司に辟易した緒川からの提案への返答。これには緒川も「私、ちらし寿司大好きです…」と提案を却下した。
- 「前の会社」とは加藤機関のことであり、久嵩も最終決戦時「鯖寿司はごめんだぞ」と苦言していた。PSPゲーム版では形を変えつつも一部が描かれた。
- 「モテモテだねぇ…早瀬君」
「困ったねぇ…」 - PSPゲーム版より。ファイナルフェイズを成功させた浩一に特別ボーナスとして2枚の社員寮のカードキーを渡す。困惑する浩一に一緒に住む人に渡せばいいと話す石神だった。…ここまでは良かったのだが、何故かその場にいた美海に話してしまい、彼女が浮かれた直後、絵美がやって来て、「一緒の部屋になって浩一さんの生活を正します」と主張。困惑する浩一に対してほくそ笑む石神。
- 「喜んでもらえて何よりだよ、早瀬君」
- 上記の直後、「面白いことがあるから」と石神に呼ばれた理沙子も参戦し、「これ以上ややこしくするなぁ!」と叫ぶ浩一への一言(この台詞から一枚絵になる)。他人の痴話喧嘩を画策するなど、悪ふざけにも程がありすぎる場面。
スパロボシリーズの名台詞編集
L編集
- 「誰しも、心の中に正義と悪を併せ持つものさ」
「子供じみた正義論を振りかざすつもりはないけど、彼女が正義の味方になれる子でよかったよ」 - 第9話モビルスーツ救出を試みるルート「戦う決意」より。イクサー1とともに戦うことを決めた渚を見送って。
- 加藤「君のその想いはこれから先、時に自身を傷つける事になるだろう…」
「だが、その想いは触れた人々の心も少しずつ変え、紡いでいくだろう…まるでひとつの線を結ぶかのようにね…だからこそ、これから先もどうか今の君のままでいてほしい……これは我々の切実なる願いだ…」 - 第36話「正義のために」より。シャングリラで久嵩と共に特攻をかける直前、仲間の犠牲を拒む浩一に向けた言葉。何気に主題歌「鬼帝の剣」とかかっている。
UX編集
戦闘台詞編集
- 「俺とお前……本来対峙し得ぬ存在……その意味はわかるね?」
- 「麗しのディストピア」以降のボス格との戦闘台詞。
- 「俺がこの手で世界を救う、ねェ……」
- 対デウスエクスマキナ。ヒトマキナを倒し、「世界を救う」コトは石神には出来ない……そのハズだった。しかし、積み重なった可能性が僅かにその運命を変え、目の前にはヒトマキナの主がいる。奇妙な巡り合わせに何かを思いつつ、ジュダと石神は「機械仕掛けの神」に対峙する。
- 「未来は変わらない」
- 「石神祭り」使用時の台詞の一つ。汎用パターンなので普通に聞く機会はあるが、生存フラグ成立後だと少々違和感が。
- 「九条君、君はもう下がっていなさい」
- 美海への援護攻撃時。今作の彼女への援護台詞はダメ出しを喰らわせるモノが多いのだが、石神のこれは遠まわしながら意外とキツい部類。
シナリオデモ編集
- 「ふぅ~…ああ、怖かった! 曹操将軍なんて、今にも斬りかかってくるんじゃないかと思ってドキドキしちゃったよ」
「あのノコギリみたいな剣で、『うるさいよオマエ』とか言ってさァ」 - 第43話竜宮島ルート「特異点」シナリオエンドデモより。未だに本意を明かさない事で曹操たちに問い詰められ、彼らが立ち去った後に安堵して。『BBW創世記』にて描かれた、若き日の曹操の口癖に触れている。
- 「ご存知ですか? 小倉に落とされるはずだった、第3の原爆の話」
加藤「もちろんだ。投下を阻止したのは、海軍の若い特攻隊員だったと聞く」
「その彼が、想像力を失った今の日本を見たら、どう思うでしょうねェ…もっとも、我が国のお偉方にもう少し想像力があれば、戦争なんて最初からしてなかったでしょうが」
加藤「フ、そうだな」 - 第45話「ユダ」より。加藤と一番隊隊長だった頃の石神の、在りし日の会話。
- (フ…未来は変わった、か…ジュダ…さすがのお前も、ここまでは予測できなかったよなァ…)
- 同じく45話にて生存フラグ成立時。部隊全員の力を結集して転送フィールドを打ち破ったその光景を目にし、加藤や己が見た未来は既に実現しないコトを悟る。その彼を主とする「裏切り者」は、果たして何を思ったか……。
- 「この世界に起こりうる事象は無限。それを全て予測しようなどとは、おこがましいコトなのだよ」
- 第51話「STRANGE EONS」より。自分が描いてきたはずのシナリオが完全に崩壊し、ただ取り乱すばかりのナイアに向けて言い放った痛烈な一撃の一言。ジュダの予測した事象が幾度も覆されてきたのを見てきた石神社長の言葉だけに、直後の加藤の台詞と併せて、その威力は絶大である。
- 「どうやら、『全員』集まったようだね」
「そう……本来であれば、ここにいるはずのない人間達、というワケさ」 - 最終話のシナリオデモにて。この場面は石神を中心に、マスターテリオンや翔子、グラハム、ブレラ、呂布やサコミズなど、本作の隠しキャラたちが一堂に会するというスパロボ史上でも類を見ない特異な会話である。通常はノーヴルのモノローグからタイトルコールに入るが、隠しキャラを全て仲間にするとコールの前にこの会話が入る。原作ではいるはずのない人間たちは死んでいたかもしれないが、それでも今、こうしてここにいることを再確認して最後の戦いへ赴く。全て満たすにはかなりの困難が伴うが、原作では確実に死んでいる面々(2名除く)が集まる会話なので苦労に見合う価値は十分ある。本来はここにいないはずの皆の会話を聞くのは感動的で、条件を満たして良かったと心地よい余韻をもたらしてくれるだろう。
CC編集
スパロボシリーズの迷台詞編集
- 「そちらも、お肌のハリはいつもと変わらずで・・・」
- 『L』第1話「クロガネに導かれし少年達」より。通信が繋がったレディ・アンへの一言。即時に緒川から「社長、セクハラだって怒られますよ?」と窘められ、レディ・アンにはスルーされた。
- 「アイドルコンテストだ!」
- 『L』第26話「それぞれの願い」より。にて仏前報告をしていた緒川にいきなり言い放った一言。ダリウス軍との決着がついた(≒『ガイキング』のシナリオが終了した)矢先にこれである。
- なお、アイドルコンテストは『ガイキング』が出典なのだが、本作ではリミテーションシンドロームが発生しない上に親和性がかなり高いせいか、『ラインバレル』が出典の様に見えてしまう。
- 「……。うむ、もちろんだとも!」
- 『L』第35話「永遠のソルジャー」より。ムーンWILLを倒したチームDに「マッサージチェアを用意してあるよ」と言ったのだが、「妙な仕掛けはないでしょうね?」と聞き返されての一言。一鷹は「今の間は何だよ!?」と突っ込み、くららには「今度は私が社長を撃っていい?」と森次に尋ねる形で言われてしまった(しかも森次は許可した)。
- 「まあまあ、とにかく孫権君たちが人間であるコトは身体検査で証明されたんだ」
- 『UX』第7話直前分岐シナリオより。一体どんな検査をしたのだろう…。
- 「なら、いっそのコト6階級特進! 准将とでも呼ばれてみるかね?」
- 『UX』第35話「選択-けつい-」シナリオエンドデモより。アーニーが自身より階級が上の面々に指示を出す事に躊躇する事に対して打開策としての一言。直後に部隊にいる両准将からも前例がある事を突きつけられるも本人から「少尉のままでいいです…」と断られている。
- 「だから、俺はもう社長じゃなくて一番隊隊長なんだってば」
「元々経営とかは苦手だったからねェ。肩の荷が下りてすっきりしたよ」 - 生存時のエンディングにて。社長職を森次に押し付けて一番隊に戻ってしまったらしい。JUDAの設立目的は果たしており、彼がこだわる理由も無いと言えば無いのだが、いいのかそれで。
- 「僕の本当の目的。それは…。ミス・カイルスコンテストだよ!」
- 『CC』カイルスの青い夏EPISODE2「隠された目的」より。カイルスのメンバーに南の島での休暇を与えた理由。
搭乗機体・関連機体編集
- ヴァーダント、ハインド・カインド、ディスィーブ、ペインキラー
- アニメ版では加藤機関から離脱する際にこれらのマキナを強奪していった。
- アパレシオン
- 原作漫画版では大破したアパレシオンを回収、修復させた。
- ジュダ
- 原作漫画版ではこのマキナのファクター。社長室の真下にあり、JUDAのメインシステムとして機能していた。望むべき結果を意図的に引き起こし、そのための方法を伝えるというとんでもない能力を持っている。
その正体は同胞の計画に反対し、マキナを裏切って人類側にコンタクトを取ったヒトマキナであり、乗り手とパイロットと言うよりは相棒か共犯者といった関係である。 - フラッグ
- アニメ版におけるJUDA本社そのものにして、シャングリラの片割れ。起動には誰かが一度死亡し、その意志をメインシステムに移植する必要があったため、石神は森次を介して死亡、メインシステムとなった。
- スサノオ
- 加藤機関在籍時に乗っていた、ツクヨミと同型機のアルマ。「マキナ狩り」に使用されていた。
余談編集
- 原作に於けるキャラクターをデザインした下口智裕氏によると、石神の声のイメージは中田譲治氏であり、アニメでのキャスティングを知ったときは「ええー!」と思ったとのこと[1]。
- 原作・アニメ共に、序盤ファクターである浩一の拳を受け止める場面があるが(石神もファクターと言う伏線でもある)、アニメ版では途中で死亡してしまうため、消化不良を残している。
脚注編集
- ↑ 秋田書店『鉄のラインバレル アニメBOOK』20頁。