ヤシマ作戦

ヤシマ作戦とは、『新世紀エヴァンゲリオン』第六話「決戦、第3新東京市」(または『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』)にて行われた作戦。

概要編集

第5使徒ラミエル(第6の使徒)を撃破する為に行われた作戦。

立案者はネルフの作戦部長である葛城ミサト。作戦内容は「日本中の電力を集めたEVA初号機のポジトロン・スナイパー・ライフル(『新劇場版』設定では陽電子砲名義)でラミエルの撃破を狙い、その間零号機がラミエルの加粒子砲に対する盾となる」というものである。

作戦名は、屋島合戦で扇の的を射抜いた那須与一の故事にちなむもの。また、日本古来の名称である「八洲(やしま)」の意味合いも持つ。『新世紀エヴァンゲリオン』の序盤および『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』を飾る最大の名場面である。

登場作品編集

SRWでは『エヴァ』絡みのイベントでよく登場し、他作品とのクロスオーバーがある。また、作戦の詳細を知らず、あるいはあえて知った上で作戦の妨害を目論む他勢力が介入してくることがほとんどであり、自軍は作戦準備中で行動不能のEVAを護衛し、妨害勢力の排除を行うことが主任務となる。

スーパーロボット大戦F完結編
ポジトロン・スナイパー・ライフルのエネルギーはゴラオンから供給された。弐号機が囮役として出撃する、レベルによってはシンジではなくレイが狙撃担当になるなど、原作からのアレンジも多く見られる。現状、他勢力からの横槍が入らなかった唯一の作品。
スーパーロボット大戦α
ポジトロン・スナイパー・ライフルそのものはSRX計画のHTBキャノンの前身である、自走式陽電子砲。ポジトロン・スナイパー・ライフルのエネルギーは、威力を高めた光子力エンジンゲッター炉トロニウムで繋げたもの。超電磁コーティングを施したシールドも登場するなど、「人類の叡智を結集して使徒に立ち向かう」という、スパロボならではの熱いシチュエーションとなっている。
また空気を読まない妖魔帝国軍が襲撃してくるため、ロンド・ベルが彼等からEVAを護衛することになる。本作以降、作戦を妨害しようとする勢力の排除がヤシマ作戦関連シナリオの骨子となる。
スーパーロボット大戦MX
GEAR戦士電童』(の14話「電気がない!」)とコラボ。
ディオンドラの策謀により、フェノメナ(原作の重機獣エレキデスの代役)が日本各地で起こした大規模停電の復旧のためにGEARハイパーデンドーデンチが枯渇したところをガルファ・ギャンドラー・第5使徒に同時に襲撃される。
これに対しミサトはネルガル重工の自走式陽電子砲をポジトロン・スナイパー・ライフルに改装、GEARに二本残ったハイパーデンドーデンチで撃ち、電童の方を日本中の民間人の協力(かき集めた発電機と電池を使用)で作った電力で起動する作戦を立案。GEARが民間人有志の自転車発電班を組織したことと助太刀に来たロム兄さんの活躍もあって、使徒殲滅(とレオサークルの確保)に成功した。
なお自転車発電班には牧葉団兵衛ひかる親子、鈴原トウジ相田ケンスケ洞木ヒカリといった錚々たる面々が参加し、必死で自転車を漕いでいた。偶然居合わせた3機将のチップまで訳も分からず自転車を漕がされている。
スーパーロボット大戦L
新劇場版の設定で登場。今回は作戦中に擬態獣の妨害を受ける以外、特にクロスオーバーの部分は無い。
だが、「第6の使徒(ラミエル)のMAP兵器が直線型でなく全方位型」「行動できないEVA初号機の左右から擬態獣が迫り、初号機がダメージを受けるとゲームオーバーになる」等、ステージとして見ると初見殺しの要素が強い厄介なシチュエーションとなっている。
第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
新劇場版の設定で登場。今回の作戦はミサトではなく、ゼロが発案している。また、今回はアルテア軍が妨害を仕掛けてくる。
陽電子砲のエネルギーは、第3射目に自軍部隊全てのユニットおよびジェニオンD・フォルトで賄われた。また、シンジミコノルルーシュが気にかける等、人物面でのクロスオーバーも重視されている。
また、イベント前に第6の使徒を一度撃墜しておくことがIFルートポイントの一つとなっているので自軍戦力に自信があるならやっておきたいところ。
スーパーロボット大戦V
新劇場版の設定で登場。陽電子砲のエネルギーはヤマトの波動エンジンから供給された。また、アスカの初登場イベントや第7の使徒との戦闘も同時に行われる。
更に、この陽電子砲はGハウンド所属のヤザンが運んできたものであり、ジェリドが地球を守るためにロンド・ベルとの共闘を決意する、地球が滅びるサードインパクトを望むジオン兵達をジュドーが叱責し、改心した彼らがエヴァを防衛するなど、ガンダムシリーズとのクロスオーバーが多い。
スーパーロボット大戦DD
新劇場版の設定で登場。陽電子砲はアナハイム・エレクトロニクスが製作したのを徴収している。エネルギーは原作通り日本全国の電力を集めるが、予備電源として真ゲッターマジンカイザーコン・バトラーVボルテスVの4機を準備させている。
今回はゾンダーボアザン星人インベーダーから変電施設の破壊なども含めた妨害工作が入ってくる。
本作では既にアスカが参加しているので射手の候補になるのだが、第6の使徒との最初の接敵時に攻撃受け修理中ということで外される。
クルツが射撃のアドバイザーとなっている。二射目のとき、クルツは既に死亡したロックオンの名前を浮かべ成功を祈る。
また一射目を外した時の策として、ウイングガンダムゼロブラックサレナの機動力を生かし、第6の使途からの反撃のビームの発射方向を第三新東京市上空に存在するゲートに向かわせることで被害を回避しつつ、二射目の時間稼ぎを行っている。

余談編集

  • 西暦2011年、東日本大震災に関係する計画停電が行われる事になった際、ツイッター上では「ヤシマ作戦」を合言葉に節電を呼び掛ける動きが起こった。
    • 本来非公式の運動だったが、後に新劇場版サイトにて「こんな素晴らしいことはありません」「私たちも遅まきながら『ヤシマ作戦』に賛同し、参加したいと思います」と公式側が発言し、作画スタッフである樋口真嗣氏がイラストを提供するという事態にまで発展した。
  • 「ヤシマ作戦」の様に「あえて大規模停電させる事によって得た電力で、敵の撃破を狙う」シチュエーションは、特撮映画作品『ゴジラ×メカゴジラ』にも存在している。
    • 上記の映画では、ゴジラとの激闘によってエネルギー不足になった3式機龍に対して関東地方一帯を停電させて得た電力をしらさぎ6号機を介して送信している。
  • 一部のプレイヤー間では、『L』でのEVA初号機とアパレシオンのPUには「矢島作戦」なる愛称が付いている。
    • これはアパレシオンのファクターである矢島英明と「ヤシマ作戦」を掛けた一種の俗称であるが、その実お互いの武器射程や機体ボーナスの噛み合わせがとても秀逸であり、改造によるボーナスの強化次第では射程10マスオーバーの超長射程・高威力の攻撃で一方的に敵を叩くことが出来る優秀なタッグであるため、単なるネタに留まらない強さを誇る。
    • EVA初号機の適応が宇宙Bであるため、矢島が仲間になって数話後に宇宙戦がメインになる間は他の相方と組むのも有りだが、ライフル等は宇宙Aでありそもそも長射程距離がウリなため、それ程問題無く運用できる。
    • 派生ネタとして、『UX』でのアパレシオンとマークジーベンのPUには「真矢島作戦」なる愛称が付いた。
      • こちらは矢島とマークジーベンのパイロットである遠見真矢をかけた俗称だが、こちらもお互いの武器射程及び機体ボーナスとの噛み合わせが秀逸。ただし、マークジーベンは劇場版仕様になるとP武器メインになるため、ドラゴントゥースを渡されたマークツェーンと組む方がアパレシオンとの相性は良くなる。