かく乱は、精神コマンドのひとつ。

概要編集

マップ上の敵全ユニットの命中を、1ターンの間半分にする。略字は「撹」または「乱」。乱戦時に効果が高く、敵の数が多いほど真価を発揮する。特に指揮系統中枢によって敵の命中率が大幅に引き上げられた近作では重要度が高い。また不屈ひらめきを持たないキャラにとってはボス敵との戦闘にも重宝する。

既に出ている敵のみを対象とするため、同一ターンに出てきた増援には効果が無い。

また、最終命中率を軽減するわけでは無いので、最終補正が多くかかっていたりするなど場合によってはあまり命中率を軽減させられないことも多い。

半分にするという関係上、命中率を0%にできない点には特に注意したい。

必中がかかっている場合、そちらが優先される。

なお、発動時の演出については当初マップ上の全ての敵ユニットに1体ずつ発動エフェクトがかかるものとなっていたが、敵が多いとエフェクト表示時間もそれだけ長くなるという難点があった。現行作品ではエフェクトが大幅に短縮されている。

登場作品編集

旧シリーズ編集

第2次スーパーロボット大戦(FC版)
消費SPは100ポイント。「目眩まし」という名で登場した。
第4次スーパーロボット大戦S)/スーパーロボット大戦F/スーパーロボット大戦F完結編
「かく乱」名義はここから。消費SP70。

αシリーズ編集

「かく乱」表記。

スーパーロボット大戦α
スーパーロボット大戦α for Dreamcast
スーパーロボット大戦α外伝
第2次スーパーロボット大戦α
第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ

Zシリーズ編集

スーパーロボット大戦Z
効果が連続ターゲット補正にも適用されるようになり、効果が大幅に強化された。
スーパーロボット大戦Zスペシャルディスク
使用しなければクリアが不可能なミッションがある。

COMPACTシリーズ編集

スーパーロボット大戦IMPACT
消費SP40。

携帯機シリーズ編集

スーパーロボット大戦A
消費SP30。序盤から連発可能で、EWAC集中信頼補正と合わせて100%→数%も。敵が多いとエフェクトが邪魔。
GBA版ではかく乱のかかった敵が存在すると使用できないので残り機体数で増援の出るシナリオや撃墜時に復活する敵がいるときは使用タイミングを選ぶ必要がある。
スーパーロボット大戦R以降のGBA作品
消費SP50。
スーパーロボット大戦W以降の任天堂携帯機シリーズ
消費SP70。

VXT三部作編集

スーパーロボット大戦V/スーパーロボット大戦X
消費SP40で使えるキャラがいる為、SP回復系のスキル、強化パーツを極限までつければ最大毎ターン40回復できるので、毎ターン撃てるようになる。終盤はリアル系でも回避が難しくなる為、これが重要な位置付けになっている。
スーパーロボット大戦T
消費SPの最低ラインが軒並み50台に引き上げられた。覚醒後のカルロスのみSP40で使えるが、精神ポイント量の関係で回復しながら毎ターン使用は不可能。

単独作品編集

スーパーロボット大戦HD
従来のシリーズと同じ効果。消費ポイントは3と割高。敵になったハンブラビダギ・イルスらを説得して、上手く消費を抑えよう。
スーパーロボット大戦NEO
レベル制。効果が「効果範囲内の敵ユニットの命中率を30%低下させる」に変更(レベル上昇で範囲は広くなる)。命中率を0%にする可能性ができたうえに消費SPも格段に下がった。
スーパーロボット大戦Operation Extend
『NEO』と同様にレベル制だが、レベル上昇で範囲が広がると共に効果が10%ずつ増(最大のレベル3で-50%)と上方修正された。
スーパーロボット大戦DD
「次の戦闘時、敵ユニットの照準値を20%減少させる」という、ひらめきの下位のような効果。ひらめきと違って敵が反撃できない場合でも消費されてしまう点は注意。
スーパーロボット大戦30
基本的に『T』と同様だが、無料アップデートで加入するギリアムDLC2で加入するACEがSP45で使用可能。

OGシリーズ編集

スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS
ツイン専用。消費SPは40。
無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ
表記は「撹乱」。敵全体のTECを1ターンの間-10%。修得者は小牟のみで、消費SPは20。

関連作品編集

リアルロボット戦線
表記は「撹乱」。消費SP60。効果は「敵の命中率半減」ではなく「敵の命中率を-50%」。

主な使用者編集

忍者工作員電子戦用機体に乗っている等、敵を「欺く」事に長けたキャラクターが所持する傾向に有る。

ホシノ・ルリ
ほぼ全作品で「かく乱」を覚える。作中での活躍を上手く表現したセレクトであろう。
なお、『V』、『T』ではルリ自身は覚えない代わりに、使用時に「かく乱」が掛かるルリ(ナデシコC)専用の特殊能力「システム掌握」がある。
ミスマル・ユリカ
ルリ同様ほとんどの作品で覚える。作中での活躍をうまく表現したセレクトなのは間違いないのだが上述のルリとはいろいろな意味で方向性が違うと思われる。
岡めぐみ
ボルテスVパイロットの一人で甲賀流のくノ一。どんな忍術なのかは知らないが、敵が超AI宇宙怪獣が相手でも有効。
北小介
コン・バトラーVのパイロットの一人で天才児。彼の場合は電子戦なのだろう。
一木金太
ケロットのパイロット。最初から覚えている。余談だが、原作第44話のサブタイトルは「見事! ケロット撹乱戦術」である。
デュオ・マックスウェル
ガンダムデスサイズ系のパイロット。
機体にハイパージャマーが搭載されているからか、習得する作品がある。
トロワ・バートン
ガンダムヘビーアームズ系のパイロット。
素直に考えれば弾幕展開や破壊工作の一種なのだろうが、「『エンドレスワルツ』での登場時に見せた、ピエロの仮面付きヘビーアームズによる軽業」という考え方も。
アーノルド・ノイマン
アークエンジェルの操舵手。『SEED』において、水上でアークエンジェルをバレルロールさせる事によって波を起こし、敵を「かく乱」した事に由来しているものと思われる。
ジョージ・グレン(キャプテンG・G)
『SEED』世界におけるファーストコーディネイター。『W』において習得する。
リ・ホームの中へカナード達が侵入したときに、自身やガルシアの立体映像を映して「かく乱」した事に由来しているものと思われる。
生前に「自分は遺伝子調整を受けた人間である」と告白して、結果的に世界を「かく乱」させた事、あるいはキャプテンG・Gとしての復活後「笑い」に目覚めるなどして樹里を幻滅させたことが由来ではないはず…。
ライト・ニューマン
ドラグナー3型のパイロット。こちらはD3とマギーによるジャミング性能といったところか。『A』はシリーズ屈指の低コストであることも手伝い、序盤から頼れる。
ボルフォッグビッグボルフォッグ
GGGの諜報部隊員。αシリーズでは何とSP消費45と脅威の低コストの為、比較的気軽に使用できた。
携帯機シリーズでは消費SPが全員70固定なので濫発できないが、『T』では50とメインパイロットでは最も低いコストで使用できるので、かなり気軽に使用できる。
ヒューズ・ガウリ
ヤーパンニンポーで敵を撹乱するのだろう。視聴者をもかく乱した。
ゼロ
様々な策を巡らせブリタニア軍を煙に巻いた彼には相応しい精神コマンド。「こんなこともあろうかと」とばかりに仕込んだ策を発動させるのだろう。
『第2次Z再世篇』ではエースボーナス取得後ランダムながらノーコストで使用することも可能。
ルカ・アンジェローニ
乗機がドラグナーD3と同様に電子戦に強い機体であるので、ジャミングを掛けるのだろう。エースボーナスで消費SPが40まで低下する為、「かく乱」要員としては最高の一人。
ロアン・デミトリッヒ
第二部でグラドス軍に寝返った振りをしてレジスタンスに通じ、最終的にクーデターを起こし成功させた彼に相応しい精神コマンド。
ただし、彼の真意をかつての仲間達も見抜けなかったので結果的に味方側も「かく乱」してしまった。
忍部ヒミコ
幻神丸のサブパイロット。忍者らしく習得枠の二番目に位置している。

エースボーナスで使用編集

基本的に敵パイロットのみ。

ズール皇帝/V.V./アイム・ライアード
第2次Z』にて、要HP20%以下。
第2次Z破界篇』と『第2次Z再世篇』とでは発動のタイミングが異なり、前者では規定HPを割った時に1度だけ、後者は自軍フェイズ時に毎回使用する(HP回復が有る場合、規定HPを越えると使用しなくなる)。
サーヴァ・ヴォルクルス
要HP50%以下で一度だけ。
ペルフェクティオ
要HP50%以下で一度だけ。全回復の発動ラインは2回ともこれより上なので、イベントが一通り終わってからの使用となる。
エンブリヲ
こちらはHPではなく気力130以上で毎ターン使用してくる。とはいえ今まで登場した作品では、撃墜数が一定数まで増えていないため実際に発動することはない。