アニエス・ベルジュ(Agnès Berge)
- 登場作品:バンプレストオリジナル
- 声優:鈴木千尋
- 種族:地球人
- 性別:男
- 年齢:19歳
- 出身地:センターシティ
- 所属:地球連邦軍北米方面軍機動審査大隊→アンノウン・エクストライカーズ(アルティメット・クロス)
- 階級:少尉
- 搭乗機:ライオットB→オルフェス、オデュッセア
- キャラクターデザイン:Chiyoko
スーパーロボット大戦UXの主人公。愛称は「アーニー」。
スパロボオリジナル主人公で愛称とフルネームが異なるのは『D』の主人公コンビ(ジョッシュ・リム)以来である。
真面目で実直、かつ温和な性格の青年。天涯孤独の身の上であり、人々の命を守ることを何よりも優先する信念の持ち主。
士官学校を次席で卒業して北米方面軍に配属され、親友のジン・スペンサーと共に新型機「ライオットB」のテストパイロットとなる。
ライオットのテスト中に出現したスクラッグを撃退した功績を認められ、ジンと共にグラハム・エーカーを隊長とする対地球外生命体部隊の一員に抜擢される。
しかし、アーカムシティでのエルシャンクおよびアンノウン・エクストライカーズとの戦闘中に突如現れたリベル・レギスの攻撃からジンをかばい、機体は大破。そのダメージで陽子ジェネレータが暴走を起こしかけたところをリチャードに阻止され、自身も一命を取り留めて回収される。
意識を取り戻した後、事情を知らされないまま修理されたライオットと共に解放されるが、連邦軍の協力者であったはずのザ・ブーム軍の非道な所業を目の当たりにし、UXと共に彼らに立ち向かってしまう。
結果、軍にも戻れずUXの事情を知ってしまったために捕虜扱いとなり、その目で見たものと自分の立場、そして信念の間で葛藤するが、直後の加藤機関との戦いの中で独房を脱走(リチャードの仕込みで鍵が開けられていた)、自らの意志で再びUXと共闘し、UXに身を置く。その後、奇械島での戦いで肉体が限界に達したリチャードに代わってオルフェスのパイロットとなる。
以後はUXの一員として、世界から追われつつも加藤機関やスクラッグ、ザ・ブームとの戦いを潜り抜けていく。その中でかつての親友・ジンと些細な行き違いから激突、結果として彼を撃墜してしまう。アーニー自身はその事を後に再会するまで悔やんでいたが、二人の道が重なることはこの後二度となかった。
加藤機関によるテロ攻撃阻止作戦終了後も、引き続きUXとして活動。その中で、人類軍に加わったジン、そして彼のパートナーである謎の少女アユルと対峙。互いに譲れぬモノがあると知ったアーニーは、リチャードの前例から長らく封印していたヘル・ストリンガーの使用を決断。竜宮島での激突は痛み分けに終わったが、これ以後彼の身体は空間跳躍の反動で徐々に疲弊していくことになった。
転機となったのは奇械島でのガラン軍との決戦、そしてキバとの戦いである。その戦いにおいて、キバの持ち出した魔神・アイアンカイザーの重力炉を消滅させるべく、リチャードがライオットで出撃。陽子ジェネレータとの対消滅を狙ったが、撃墜を命じられたサヤは動けなかった。その際、「例え任務でも、子が親を撃つなどあってはならない」と割り込んだアーニーは、オルフェスの一撃でライオットを撃墜。結果として恩人であり、師でもあったリチャードをその手にかけることとなったが、この出来事がきっかけでサヤは「命」の意味を知り、空間跳躍の反動もなくなった。
その後、亡きリチャードに代わってUXの戦術指揮官に抜擢され、指揮の方法を学ぼうとサヤ共々周瑜に軍略を学ぶことになった。蒼穹作戦終了後は各地を転戦していたが、竜宮島へのフェストゥムの再侵攻に際し、部隊を率いて援軍として駆け付ける。この時期には既に人の命を奪う事の意味を知り、その覚悟を固めており、性格や言動が生前のリチャードを彷彿とさせるクールなものに変わっていた。ただ、この半分は指揮官という立場故、ある程度意識して作ったものらしく、戦闘から離れている時は以前と変わらぬ穏やかな面が垣間見られる(ただし、サヤに対しては呼び捨てで呼び、口調が第2部までよりもさらに砕けているなど、関係に進展があった事が伺える)。
いずれの場合も基本的には「人々の命を守る」という信念が基本にあり、第3部における変貌は「そのために、奪うべき命は容赦なく奪う」というリチャード式のやり方を身につけたのが理由の一つ(ぶっちゃければリチャードを真似たキャラ付け)。
前述のとおり、真面目で実直なのだが、それが行き過ぎて天然ボケが激しい性格になっている。その最たるものがリチャードとサヤを落語家だと本気で信じ込んでしまっている事。奇械島でのリチャードとの永訣前後にようやく直ったらしい(サヤの正体を知った事で気付いた可能性もある)。
登場作品と役柄
- スーパーロボット大戦UX
- 主人公で担当声優の鈴木千尋氏も今作がスパロボシリーズ初出演となる。発売前情報では正統派と目されていたが、蓋を開けてみると人物としては正統派そのものながらも、心優しい新米軍人から己の信念を貫く傭兵に、そして誰も予想だにしない必殺仕事人へと変貌を遂げるという波乱万丈な人生を歩む。
- 第3部に入ると突如戦闘台詞全般がクールでドスの効いた「仕事人」風となり、多くのプレイヤーに「何があった!?」と言わしめた。
- 今までの主人公とは異なり、特定の作品に深く関係することはなく、どのキャラクターともそれなりの接触を持っている。また、他人からは愛称か階級で呼ばれ、本名で呼ばれることはほぼない。ボイスで呼んでくれるのは「決別-ともだち-」でのイベント戦闘時のジンのみ。
- 最初の愛機のライオットBは剣装備なのでスキル「剣豪」をつけることが可能だが、乗り換え後のオルフェス及びオデュッセアは剣を持たない(オデュッセアの必殺武器は剣だが、切り払いには使えない)ため死に技能になってしまう(通常1つしか入手できないのでまず使わないだろうが)。
- 第4話のみ敵キャラとして現れ、第5話では最初は中立キャラとなっている。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
元々の立場故か、回避高め・防御低めのリアル系。オルフェスの運動性はそれほど高くないので注意が必要。
精神コマンド
- 集中 必中 不屈 気合 熱血
- 任天堂携帯機シリーズ前作の主人公と1つしか違わなかったりする。ちなみにこのままでは「追風」がないとオルフェスの鈍足を補えないため、クリアエディットでは「加速」を真っ先にお勧めする(ライラスと組む分には問題はないが)。
特殊技能(特殊スキル)
- 底力L7 援護攻撃L1 援護防御L1 カウンター 見切り 全体攻撃L1
- 見切りは第3部から習得。最初期から登場するだけに技能レベルは底力以外1で打ち止め。前線に出すならスキルパーツによる補強は必須。打たれ脆さとオルフェスの鈍足を補うためにも、最低限「ガード」と「ダッシュ」は欲しい。オデュッセアを中心に使う場合はライラスとのPU解消を見越して地形適応上昇を付けるのも手。
- なお、戦術指揮は行うものの、指揮技能は習得しないので、再現したい場合はスキルパーツが必須となる。
戦術指揮
- スペック低下無効 EN、MP10%回復 獲得経験値10%上昇
- リチャードの死後、二つ目までを引き継いで戦術指揮を執るようになる。EN、MP10%回復の効果はそこそこ有用ではあるが、攻撃面や防御面に直結する効果を一つも持っていないのが問題。継戦能力を強化する方向にまとまっているため、待ち受け型の戦術が向いている。
- なお、アーニーはサヤと一緒に周瑜から兵法を学んでいるので第2部ではアーニーとサヤの掛け合いになる。第3部ではアーニー一人で指揮する形になる。
人間関係
- サヤ・クルーガー
- 支援機・ライラスのパイロット。戦いを通じて絆を深めていく。当初は傭兵としての経験などからアーニーが彼女に引っ張られている状態だったが、リチャードとの永訣を境に立場が徐々に逆転、ホウジョウ軍撃退以降は彼女のみならず部隊全体を引っ張るようになる。
- リチャード・クルーガー
- UX所属後の上官であり、師である存在。様々な形で関わり、後に彼の機体、そして意思を継ぐ。JUDA収容時に彼が打った芝居を真に受け、彼らが落語家だという設定を長いこと信じ込んでしまった。
- 第2部中盤以降は彼に代わって戦術指揮官を兼任。3部からは口調や声音まで彼の真似をし始め、ついには心構えやスタンスまで影響されることに。
- ジン・スペンサー
- 幼少期からの親友。しかし、ささいな行き違いから敵対する立場に身を置くこととなる。
- 最終的には互いのパートナーを命の始まりへと導くため、共々真の意味で「殺し合い」を演じることに。
- ノーヴル・ディラン
- 当初の愛機・ライオットの開発主任。初めのうちはそれ以上のかかわりはなかったが、リチャードとの永訣後にサヤやアイラから加速炉暴走事故の話を聞き、その中に彼女の名が出て来たことで疑念を抱く。最終的には彼女と正面から激突することに。
版権作品との人間関係
- ローニン・サナダ
- 当初の上司。
- グラハム・エーカー
- 憧れの人物で、一時期彼の部下となる。
- アレルヤ・ハプティズム、ソーマ・ピーリス
- EDにて彼らと共に恵まれない子供達のための施設を設立する。
- 周瑜ヒャクシキ、陸遜ゼータプラス
- 戦闘指揮官任命後、サヤと共に彼に軍略を教わり、陸遜とは兄弟弟子になる。周瑜としては、命が長くないことから、弟子以外にも自分の教えを継ぐ者を一人でも残しておきたい、との考えもあった。
- 早瀬浩一
- 捕虜になっている際に出会い、互いに「自分自身がどうしたいか」を模索する。また『時空を超える機体』繋がりで、重要な場面でもよく関わる。
- レイチェル・キャルヴィン、牧吾郎
- オルフェスのマニュアルを作ってもらう。そのことが語られる3分岐ルートでは、レイチェルと初めて出会うアメリカルートではレイチェルの名が挙がり、それ以外のルートでは牧の名が挙げられる。
- ショウ・ザマ、チャム・ファウ、マーベル・フローズン、ジョウ・マヤ、レニー・アイ、張飛ガンダム、関羽ガンダム
- 3分岐のルートにおいてジンを助けられなかったことを悔やむアーニーは彼らに慰められるが、ショウ、ジョウ、張飛の3人からは叱咤された。
- イルボラ・サロ
- 彼の裏切りに驚いており戦闘の際、彼を咎めているがイルボラからは『脱走兵の貴様に言われたくはない』と一蹴され言い返せなくなってしまう。複雑な事情と経緯があるとはいえアーニーは軍から離れてUXに所属してしまっているのであながち間違いではないが。
- マスターテリオン
- 彼の攻撃からジンを庇った事が原因でUXに身を置く事になる。
名台詞
第1部~第2部
戦闘時
- 「人々を守ることが、軍人の使命だ!」
- PV2での紹介にも使われていた戦闘台詞。アーニーの人物像を象徴している台詞だが、その信念ゆえに軍を抜けることになる。パラドックスに陥りながらも、それでも彼は信念を貫き通す道を選ぶ。
- 「命までは、できれば…!」
- 第1~2部の汎用開始台詞。内容の割に無人機にも言うコトがある。さらに第3部では……。
- 「僕の故郷…返してもらうぞッ!」
- 対ゴゴール用の戦闘台詞。この台詞から、アーニーはセンターシティ出身という事になる。
- 「やってみせる…僕だって!」
「この一撃がかわせるか!」 - 必殺武器の決め台詞。第3部になるとなくなる。
- 「もう、後戻りはできない…!」
「これが、僕達の信念だ…!」 - 第2部までのラスト・テスタメントの〆台詞。
- 「聞け! 地獄の轟きを…!」
- リチャードと同じ、ヘル・ストリンガーの決め台詞。しっかり言う。
- 「リチャード少佐…せめて、僕の手で!」
「やってみせる…僕だって!」
「もう、後戻りはできない…!」 - イベント戦闘時。恩人であり、上官であり、師であった男に別れを告げ、アーニーはUXとして任務を完遂する。その手にかけた男から、世界の未来を託されて。
- あるいは自らの信念を貫くために師をも討ったこの瞬間、アーニーは本当の意味で後戻りが出来なくなったのかもしれない……。
- 「後悔はしない…。これが、僕たちの運命なら…!」
- エンド・オブ・リバースの〆台詞。サヤが運命を受け入れたように、アーニーもまた自分の運命を受け入れ、リチャードが見た地獄へと立ち向かう。
- 「たとえ、地獄の底に堕ちようとも……!」
- エンド・オブ・リバースの〆。この時点でリチャードの影響を受け始めている。
シナリオデモ
- 「いいねぇ、夢が大きくて。じゃあ、まずは憧れのトップガンへの第一歩を踏み出すとしますか!」
- 第1話にてジンとの会話。一見なんとも無い会話ではあるが、この後の展開はトップガンとは程遠いものになるとは、予想もしなかったであろう……。
- (僕は地球連邦軍の軍人だ…敵に協力したとなれば、軍法会議はまぬがれない…)
(だけど、それでも…!人として、許せないことがあるッ!) - 「僕のことが信用できなければ、撃墜していただいても構いません」
「ただ、もし許されるのなら…」
「リチャード少佐たちがしようとしていることは何なのか、本当に正しいことはなんなのか…」
「この目で見てみたいと…そう思っています」 - 「面白半分に人を傷つけて…命を奪って…!」
「ド外道ッ…! 生かしておけないのは、貴様の方だッ!」 - 第8話での陸との戦闘前台詞。まだ青さの抜けない第1部のうちからこんな台詞を言っているあたりアーニーの陸に対する怒りが感じられると同時に、素質があったとも言える。
- なお、敵の命を奪い取るのを嫌がる台詞があるので第3部以前のアーニーは「不殺」キャラだと評する声もあるが、この台詞を見てわかる通り、初期の時点で外道相手には躊躇しないので「不殺」ではない。
- 「ジン、君の言う通りだ。今までの僕もまた、魂はなかった…」
「命を守ることの意味もわからないまま、ただ流されるままに生きてきた…」
「けど、今は違うッ!」
「守りたい人たちがいる! 背負うべき明日があるッ…!」
「君に誇りがあるように…僕にだって、譲れない信念があるんだッ!」 - 「生命-めざめ-」にて、かつてとは違うのだと吼えるジンへの返答。他者の思惑に乗せられていたジンが「誇り」と「使命」を得て変わったように、状況に流されていたアーニーもまた、「信念」と「覚悟」を得て変わったのだ。そして、彼は親友との激突に際し、ひとつの決断を下す。――――リチャードの前例から長らく封印されていた、捨て身の必殺技の発動を。
- ジン「見ておくがいい! これが…俺の『誇り』だぁぁッ!」
アーニー「受けてやる、ジン! この僕の…『信念』にかけてッ!」 - 直後のイベント戦闘前。それぞれの背負うモノを懸け、全力のガーンディーヴァと全速のヘル・ストリンガーが激突する。
- 「命懸けのもてなしに報いるには、こちらも命を懸けなければならない、ということですよ」
- バイストン・ウェルルート27話にて、当初は拒んでいた反乱軍とホウジョウ軍の戦いに介入する事を決めたリチャードと「報酬は既にいただいた」と語るサヤに続いて。
- 「たとえ傭兵でも…それが任務だったとしても……」
「子供が親を撃つなんて、あっちゃいけないことなんだ…」
「リチャード少佐、あなたの志は…」
「僕が受け継ぎます!!」 - 第31話より。アイアンカイザーの対消滅を狙うリチャードを撃てず、パニックに陥るサヤの前に割り込んで。そして……。
- 「サヤさん…この輝きが、君の命の証しなら…!」
「僕も応えてみせよう! この魂を、君の命と共に…!」 - オデュッセア初合体時の台詞。
- アーニー「見るがいい、ジン! ふたつの魂がひとつとなった…」
サヤ「新たな命の姿を…!」 - オデュッセア初合体時の台詞。本人達は全くそのつもりはないと思うが、別の意味に取られかねない発言である。…尤も、ある意味これは序の口だったのだが。
- アーニー「憎しみを知るだけでは、本質に触れることはできない」
サヤ「あなたたちがもし本当に私たちを理解したいなら、知らなければならないことがある…!」
アーニー「痛みを受け入れ、喜びを知ることが生きることの祝福だ!」
「悲しみを受け入れてもらうぞ、フェストゥム!」 - 第39話より、対イドゥンとの戦闘会話。
- (散っていった人々の想い…)
(その想いを背負って、僕たちはここで生きている)
(いつか僕たちも、彼らの魂と共にさすらいの唄を歌う日が来るのだろう)
(せめて、彼らの魂がやすらぎと共にあるように…)
(心から、祈る…) - 第40話におけるモノローグ。自分達に想いを託した者達が安らかに眠れるよう祈りながら、アーニーは新たな戦いへと向かう。そして、このアーニーのモノローグと共に第2部は完結する(よって仕事人になっていないアーニーの最後の台詞でもある)。
- ちなみに「さすらいの唄」は『必殺必中仕事屋稼業』の主題歌なので例によって仕事人ネタである。ちなみに第2部タイトルの「VAGABOND BLUES」も和訳すると「さすらいの唄」になる。
第3部~エンディング
戦闘時
- 「さてと……仕事だ」
「これが、戦場の掟だ」
「命を捨てる覚悟はできたか?」
「そんなに死にたいなら、望み通りにしてやる!」
「これは…僕が自ら望んだ戦いだ!」
「どうやらお前も、始末しなけりゃならないようだな…!」
「本当の仕事がどういうものか…教えてやる!」 - 第3部での汎用戦闘台詞。第1部のアーニーは一体どこへやら、完全に仕事人になってしまった……。
ただ、諸々込みで見ると、どうやらこの時期の「仕事人」的な台詞回しの数々は半分はリチャードの真似、半分は部隊での立場から意識的に作ったものらしい。 - 「そこを動くな!」
「今、楽にしてやる!」 - ラスト・テスタメント発動時。リチャードよりシンプルだが、その分迫力。
- 「悪いね……これも仕事なんだ」
「せめて、安らかに眠れ……!」 - そしてトドメ時。
- 「サヤ、ヘル・ストリンガーだ!」
- 合体攻撃発動時のコール。何でもないセリフだが、第2部までは「さん」づけだったのがいきなり呼び捨てに。3ケ月の間に信頼関係が確立した(プレイヤーの間では3ケ月の間に二人の関係が一線を越えたのではとも囁かれている…)のか、戦闘中の対応にリチャードを意識した結果かは不明。
- ちなみにこの部以降、どちらかというとアーニーがサヤを引っ張るようになる。
- 「聞け! 地獄の轟きをォッ!!」
- 第3部だと決め台詞はこうなる。声音の変化も相まってリチャード以上の迫力。
- 「生きるも地獄、死ぬも地獄か……」
- そして〆。各地を転戦している間に何があったのか。
- 「ひとつ!」「ふたつ!」「みっつ! どうだ!」
- 第3部のエンド・オブ・リバースにおける斬撃時。必殺シリーズではないが「生き血を啜り」とか「不埒な悪行三昧」とか「醜い浮き世の鬼を退治」などというフレーズが思い浮かんだプレイヤーが多数いると思われる。
- 「もう慣れたよ、恨みを買うことにも…」
「またひとつ、この手で可能性を奪ってしまった……」 - 〆の台詞。リチャードばりの仕事人と化したアーニーにもはや退路はない。
- 「クッ…! リチャード少佐のようには、いかないか…!」
「そろそろ僕も、覚悟の決め時か…!」
「良い死に方ができないことは、わかっているけど…!」 - 瀕死時の台詞。この状態だと余裕がなくなるようで、素に戻ってしまっている。
- 「平和が滅びの始まりだなんて……そんなことがあるものか!!」
- 対デウスエクスマキナ。キャラクターの変わり様が目につきがちな第3部のアーニーだが、本質は変わっていない。後にも先にも、彼の奉ずべき信念は一つ、人々の命を守ることである。
- 「お前達の命に、もはや『輝き』はないッ!!」
- 対クイーン・フロンティア特殊戦闘台詞。低俗な野望に取り付かれたギャラクシー船団の電脳貴族達に、もはや「命の輝き」などありはしない。後はただ、その可能性を摘み取るのみ。
- アーニー「聞こえるぞ、みんなの声が!」
ジン「行け!俺たちの命と共に!」
アユル「私たちの、すべての輝きと共に!」
アーニー「視るがいい!これが…!」
サヤ「生きとし、生ける者たちの…!」
アーニー「命の証だあぁッ!」 - イベント後のカリ・ユガに対するヘル・ストリンガー及びエンド・オブ・リバース使用時の台詞。
- サヤ「必ず掴んで見せる…!」
アーニー「新たな始まりを…!」 - 上記のトドメ時の決め台詞。
- アーニー「感じるぞ…みんなの祈り、みんなの想いを!」
サヤ「集え…始まりのもとに!」
アーニー「聞け!これが…!」
サヤ「生きとし、生ける者たちの…!」
アーニー「魂の、叫びだああぁぁぁッ!」 - 対カリ・ユガとのイベント戦闘でのエンド・オブ・リバースの台詞。鈴木氏の熱演により、ここでしか使われないのが勿体ないほどアーニーの叫びが凄い事になっている。
- サヤ「新たな、命の物語が…」
アーニー「今、ここから始まる…!」 - 上記イベント戦闘でのトドメ台詞。
シナリオデモ
- 「軽々しく運命などと口にするな」
「お前がもたらす滅びなど、命をかけるにすら値しないッ!」 - 「フェイス」での対ゴゴール。「滅びこそが運命」と嘯くスクラッグの支配者を一刀両断する。
- 「だが、背負っている。この手にかけたすべての可能性を…」
「逝くがいい、ハザード。我欲にまみれた貴様の野心と共に、その可能性を摘み取ってやるッ!」 - 対ハザードの戦闘前会話。「自分と同じく罪無き者どもを殺めた」と嘯くハザード。だが「仕事人」であるアニエスは「人々の命を守る」という信念が確かにあり、そのために「奪うべき命は容赦なく」奪ったのに対し、「我欲にまみれた」ハザードはというと、醜い野心を叶えるために「罪なきもの達」を傷つけ、「同じ地球人の命」を平然と奪い、侵略者に地球をも売り払ったという点で大きく異なる。
- キラ「間違ってなかったんだ! 僕たちがやろうとしてきたことが!」
浩一「そうだ…! 争いを無くすコトは、滅びへの道なんかじゃない!」
アルト「全ての命が、手を取り合って…!」
刹那「想いを、重ねて…!」
アーニー「こんなに素晴らしいカタチが、滅びへの道であってたまるものかあッ!」 - 「取り繕った弁舌の影から薄汚い欲望が透けて見える…」
「もはやその口を開くな。僕たちから貴様らに返すのは、この必殺の一撃だけだッ!!」 - 対クイーン・フロンティアの戦闘前会話。銀河の支配などと言う身の程知らずな野望に取り付かれた、ギャラクシー船団の電脳貴族。「これが理想郷なのだ」などと嘯き、オデュサイトを身に宿すサヤの命を狙う彼らに、二人の仕事人が放つ「唸る必殺の一撃」が襲い掛かる。
- 「張り巡らされた、蜘蛛の巣の中に…」
「僕たちは……みんな、同じ世界に生きていたのか…」 - 第50話シナリオエンドデモにて孔明から人間もフェストゥムもELSもバジュラもスクラッグも、命の始まりは同じだったこと、フロンティア船団の地球もラドリオ星や三璃紗同様この世界での未来の地球であることを聞いて。
- 「さあな……だが、これだけははっきりしている」
「繰り返される生と死、その循環こそが命ならば……」
「僕達は、まだその半分しか知らないということだ」 - 第51話のIMにて。ヨグ=ソトースの向こうに待つであろう親友との決戦を前に、サヤと共に「命」の意味を問う。そしてアーニーは、知る。自分達はまだ、「生」の側面からしか、命を知らないのだと……「死」をも知らねば、「命の始まり」には辿りつけないのだと。
- 「そうだ…僕たちは同じだったんだ…」
「生を識り、死を識り、その旅の果てに、命を識る…」
「そうだろ、ジン?」 - アーニー「僕たちは掴むッ! 全ての魂がひとつとなった…」
サヤ「新たな、命の物語を…!」 - 「君のことは絶対に忘れないよ、ジン…」
- カリ・ユガ打倒後に元の世界へ帰る際のジンへの別れの台詞。過去と決別し、ジンを討ったアーニーだが、最後にジンと敵ではなく親友として別れる事が出来たのは彼にとって救いだったのかもしれない…
- 「みんな、あの『声』を頼りにこの世界に集まった……そして、今度は君の声がみんなを導くんだな……」
「ああ。みんな、君の声を頼りに未来へと旅立った。サヤ、君はその名の通り……」
「みんなの、命になったんだ」 - エンディングにて、未来の住人達を空間跳躍で送り出した後。
- 「シバハマ……?」
「いや、何だろう。不思議と、どこかで聞いたような気がする」
「あれは、どこで……」 - その続き、施設を尋ねる際に落語を披露すると述べたサヤに対して。彼女が予定している演目を聞いてデジャヴを覚えるアーニーだが、どこで聞いたのか思い出せなかった。
- ちなみに、アーニーがサヤから芝浜のことを聞いたのは、第51話でナイアが九郎に見せた夢の中である。あの光景が「有り得たかもしれない可能性」ならば、アーニーのこのデジャヴも虚憶の一種なのだろうか?
- アーニー「もう、あの頃には戻れない」
サヤ「流れゆくまま、消えゆくまま」
アーニー「それが、選んだ道ならば」
サヤ「ふたりの、命の意味ならば」
アーニー「やがて、訪れるのは愛の日か」
サヤ「それとも地獄の道行か」 - 第3部での中断メッセージにて。BGMや淡々と喋るアーニーとサヤの姿に陰鬱さが漂っているのだが、アーニーの台詞の中でさり気なく必殺シリーズネタが振られている(「やがて、訪れるのは愛の日か」→必殺仕置人主題歌「やがて愛の日が」)。ちなみにこのネタは第3部のインタールードにも存在。というか第3部サブタイトルである「SOMEDAY, LIFE TOGETHER」も「やがて愛の日が」の意訳である可能性が高い。
- アーニー「しのぶにも なほあまりある 昔とて」
サヤ「わが衣手は なみに濡れつつ」 - 上記の中断メッセージの続き。とうとう和歌まで読みだす。
- どちらの台詞も百人一首からの引用でアーニーは「百敷や 古き軒端の しのぶにも なほあまりある 昔なりけり」、サヤは「秋の田の 仮庵の庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ」から持ってきている。
- なお、アーニー側は百人一首の100番目から引用であり、サヤ側は1番目からの引用。つまり、百人一首を100番目→1番目と繋げており、ループしている。
迷台詞
ここに挙げられている迷言の数々は大体がリチャードの芝居(落語家で牧師の極楽亭リチャード、という設定)を信じ込んでいるせい。
- (どういうことだ…? 怪しい落語家に、軍事機密にまで精通している謎の技術者…)
(この会社、本当に医療器メーカーなのか…?) - 第5話でJUDAの牧と会話しての感想。ライオットBの修理を担当した牧から、ライオットBに陽子ジェネレータのリミッターが着いていないことを知らされる、と言う重大なシーンで、BGMもあいまってシリアスな場面……なハズなのだが、「怪しい落語家」という単語が全てを台無しにしている気がする。
- 「落語家のウラの顔が傭兵だなんて、聞いて呆れますよ」
- 第5話のエンドデモにて。傭兵とは気づいてなかったことはともかく、リチャードのことを、まだ落語家だと思っているのが…。
しかし、リチャードの方も(ついでにサヤも)落語家だということは否定はしていない。 - 「それに、君は落語家なんだろう?」
「落語家は、日本のコメディアンだと聞いた。君は血に濡れたその手で、他人を笑わせる事ができるのか?」
「いくら落語家の弟子が食えないからって、何も傭兵までしてカネを稼ぐことはないじゃないか!」 - 「クロガネと少年と正義の味方」より、サヤに傭兵をやめさせようと説得した際の台詞……なのだが、ご覧のとおり本人は真面目なのに何かがおかしい。この発言には思わずサヤも吹き出してしまった。
- ちなみにこの台詞からアーニーはリチャードとサヤが落語家として稼げないから傭兵をやっていると思っている事がわかるがそんな事は誰も言っておらず、単なるアーニーの思い込みである。
- ベクトルこそ真逆だが、こういう思い込みの激しさはジンとそっくりな辺り、なんというか…
- 「落語家の次はトップアイドルですか…世間の人たちがUXの正体を知ったら、さぞかし驚くでしょうね」(宇宙ルート)
「落語家の傭兵もいるし、芸能界のウラ事情は複雑だなぁ…」(地上ルート) - これらはエイーダがUXの一員であることを知ってのルートごとの反応。アーニーがリチャードの芝居を信じ込んでいるためか、エイーダはアーニーのこの発言に唖然としていた。
どちらも本人にしてみれば何気なく言っているだけなのだが、ユーザーにとっては失笑必至の迷台詞であろう。 - 「いいえ、リチャード少佐は冗談半分でこんなことをする人じゃありませんよ」
「あの人は、サヤさんのために……」
「落語家として大成するよう、あえて厳しい修行を課しているんです!」
「いやあ、お笑いの道は厳しいなあ!」 - 「THE SHADOW OVER INNSMOUTH」より、リチャードの持ってきたスクール水着で海にやって来たサヤに対して。大根芝居どころか無茶苦茶な服飾のセンスまで真に受けるとは……。
- しかし、サヤはこの発言を真に受けて吹っ切れてしまう。しかもこの後、揃って砂浜で大喜利に興じる。なぜそうなる。
- サヤ「うふふふー」
アーニー「あはははー」 - そしてその後、仲良く大喜利中のお二人。だからなぜそうなる。当然、この異様な光景にエイーダやシズナはドン引きし、見なかった事にしてしまう。
- 「サヤさん… 僕は前からずっと、君の…」
「君の落語が聞きたくて、夜も眠れなかったんだあ!」 - 同ステージの戦闘マップ開始時、洞窟内の毒気にあてられた際の発言。
- この毒気は催淫作用のある魔術のはずだが、その上でこんな台詞が飛び出すあたり、よほど落語のことを気にしているのだろうか……。
- リチャードの芝居は最初に見ればわかる通り完全に大根(以下)なのだが、それでもここまで真に受ける辺りに天然のほどが伺える。
- ちなみにサヤからは「こんな大変な時に何を言いだすのですか!」と怒られた。
- ……なお、「サヤの落語を聞きたい」という話は、なんとEDまで引っ張る。
- アーニー「バケモノと掛けまして、浮気の証拠を掴んだ奥様と解く、そのココロは!?」
サヤ「どちらも死ぬほど恐ろしい、なんてバカなことを言っている場合ですか! しっかりしなさい、少尉!」 - 上記の台詞のあと、ダゴンが出現した時に飛び出した大迷言。ダゴンを目の当たりにした事でSAN値(TRPG「クトゥルフの呼び声」で使用される、「正気度」のパラメータ。宇宙的恐怖に関する知識を知ってしまったりしたときに判定が行われ、失敗すると値が下がっていく。0になると発狂してNPCになる)が大幅に減少したようだ。…が、ダゴンが出現したときに城崎とアルがインスマスの住人の末路について推測した直後に出て来るのがこの期に及んでなぞかけ。何気にノリツッコミをかますサヤにも注目。
- (思い起こせば、これまでにもサヤさんには不自然な行動がいくつもあった…)
(きっとリチャード少佐は、そんなサヤさんの正体を隠すために、あえていつも、あんなお芝居を…) - 第32話のインターミッションにて、リチャードの言動・行動を思い返して。一応アーニーの言うような意図もあったのかも知れないが、リチャードの行動は8割以上悪ノリである。
- 「い、いえ、あの……」
「少尉のままでいいです……」 - 中盤、リチャードの後継者としてUXの中心人物に抜擢された際、階級の差を理由に遠慮したところ石神から「いっそ准将とでも呼ばれてみるかい?」と言われた際の返事。とことん真面目な男である。
- ちなみに周りの反応はというと特に反対意見は出ず、「前例があるからいいんじゃないか」とまで言われた。
- 「よそう…また、リセット(夢)になるといけねぇ」
- 中断メッセージで大喜利の解答をする事になった際に。ちなみに元ネタは「芝浜」。本編中では芝浜をどこで聞いたのか思い出せなかったアーニーだが、こちらでは完璧に理解している。
- 「その時を楽しみにしてますよ。お二人が並んでステージに立たれる日を…」
- 中断メッセージでリチャードとサヤの小噺を食い止め、サヤから「少尉がそこまで言うのなら、続きは世界が平和になってからという事で」と言われた際の台詞。いつの間にかステージに立つ事になってしまったリチャードとサヤの心境や如何に。
- ……しかし、リチャードはアーニーの手でトドメを刺される事になってしまい、アーニーのこの言葉は叶わなかった。ある意味死亡フラグに等しい中断メッセージである……。
余談
- アーニーはスーパーロボット大戦Scramble Commander the 2ndのケイジ以来となる一人称が「僕」の主人公でもあり、ケイジとは孤児という共通点がある(孤児主人公は他にセツコがいる)。
- 容姿が某兄弟に似ている事から話題になった(そもそも弟の方とは共演している)。それどころか、PV第2弾で公式側すらそれをネタにしているとしか思えない演出をしている。
- また、UX発売前は「テイルズオブアビス」で鈴木氏が演じたルーク・フォン・ファブレの中の人ネタでいじられることもあったが、性格が全く違うためすぐに収まった。
- ただし、第三部以前と第三部以降での声の違いについてはルークがアッシュになったと評するユーザーもいる。(ルークの方は中盤のイベントで自分を見つめ直すために断髪した後)
- なお、UX中でルークの有名な台詞が使われる場面があったが、言ったのは鈴木氏とは関係ない別のキャラだった。
- ちなみに、UXのシナリオライターの一人である岸本みゆき氏は「テイルズオブアビス」のアニメ版の脚本の一部を担当していた。
- 余談だが、「テイルズオブアビス」のヒロイン(つまりルークの相手役)は本作のヒロインの母親と同じ声だったりする。
- 鈴木氏は自身のブログにて「たぶん、今までで一番叫んだキャラかもしれません」と発言している。
- 前述の通り愛称は「アーニー」だが、「UX」作中では元々の階級である「少尉」と呼ばれることも多く(そもそもメインヒロインであるサヤからしてほとんど『少尉』としか呼ばない。それだけに『アーニー』と呼ぶ場面が輝いているとも言えるが)、実質的な部隊の指揮官となった後でも「少尉」のままなので、「アーニー」よりも「少尉」のほうが愛称として適当なのでは?とさえ思えてしまう(一応言っておくと、階級に拘らないキャラは「アーニー」と呼んでいる)。
- 姓のベルジュは実在する刀剣の種類であるフランベルジュを指しているのではないかとの説がある。これが正しいとなるとアーニーとサヤは剣と鞘を暗示している事になる。
- オデュッセアの必殺武器、エンド・オブ・リバースは柄を鞘に接続すると鞘が光り輝く演出がある。
- 第3部であまりに言動が様変わりした事から、一部のユーザーからは同じく章をまたぐと言動が大きく変化した(そしてアーニーとは違い、すぐに元に戻った)彼と比較して「している」と評される事もある。