ウッソ・エヴィン(Uso Ewin)
ヨーロッパ地方の片田舎カサレリアに不法居住する少年だったが、軍国主義的集団ザンスカール帝国の襲撃に遭い、モビルスーツ・シャッコーを奪ったことでリガ・ミリティア所属のパイロットになる。
幼い頃より両親のハンゲルグ・エヴィンとミューラ・ミゲルからサバイバル訓練を受けており、また旧式のパイロットシミュレータでモビルスーツ操縦を教え込まれたり、自家製の電子百科事典で様々な知識を得ている。
その豊富な知識力と高い順応性より高いパイロット適性とニュータイプの素養を持ち、リガ・ミリティアのメンバーから「スペシャル」と目されている。
MS操縦の基本的な技量もさることながら戦闘時の戦い方も変形や分離をフルに活用するなど独創的なアイデアに富んでおり、機体の一部をミサイル替わりに飛ばしたり、3つの分離飛行形態のまま人型に戻らずに遠隔操作でハンガーからビームサーベルを取り出して斬りかかったりビームライフルによる射撃を行ったりとトリッキーな戦術を駆使して、必ずしも性能面でザンスカールの新鋭機に対して優位とは言えないVガンダムで敵のエースを退けていく。
Vガンダム搭乗時は「コアファイターだけでも帰還できればいい」というスタンスで機体の一部を破壊されてしまったり自ら破棄するシーンも多かったが、新鋭機であるV2ガンダムに乗り換えてからは被弾することさえ稀な圧倒的な強さを見せ、名実ともにリガ・ミリティアのエースとなった。
リガ・ミリティアの活動に参加してからは両親探しがウッソの行動の機軸であり、戦争をするのは自身や幼馴染のシャクティらを守りたい一心からであった。両親探しはリガ・ミリティアに参加したこともあり、結実するのだが、戦争で失われるなど残酷な境遇を経験する。
最後は戦争終結のため尽力し、シャクティらと共にカサレリアへ帰っていった。
名前の由来は「ウッソ」→「嘘」であり、「こんな出来すぎた少年は嘘だ」という意味で名づけられているとか。 劇中にも母親が「両手が使えた方が得だから」とウッソを両利きに矯正する場面が存在するなど、ウッソの持つ各種のスキルは、両親が「自分たちの考える理想的な子供」を作るための教育を施した結果であることがわかる。 富野由悠季は、『Vガンダム』に関する後のインタビューでも「そうやって作られた『理想のいい子たち』が自己を肯定してゆくと、恐ろしいことになる」と発言している。
『コミックボンボン』で連載されていたコミカライズでは、アニメ版とは異なり破天荒な熱血少年として描かれている(容姿すら大分異なる)。原作とはまた一味違ったイメージから、こっちのウッソも人気が高い。
登場作品と役柄
原作の展開をなぞることが多く、カテジナやクロノクルと戦いを繰り広げる。 『D』ではなんと、そのライバル2人を仲間に迎えるという異例の展開が用意された。
搭乗機も原作通りで、Vガンダム→Vダッシュガンダム→V2ガンダム→V2バスターガンダム・V2アサルトガンダム→V2アサルトバスターガンダムと乗り換え&パワーアップしていく。搭乗機には困らない。
パイロットとしても優秀で、エース級の実力を持ちながら専属サブパイロット・ハロが無条件でついてくる、つまり2人分の精神コマンドが使用可能(一部作品では例外あり)。 そのため、アムロやシャアと言った実力者がひしめくUC系ガンダムパイロット勢の中で、頭一つ突き抜けた存在となっている。
旧シリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦G
- 初参戦作品。第1話より登場し、Vガンダムの合体イベント&クロノクルの戦闘イベントがある。この作品にはハロが登場しない。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- Vガンダム、V2ガンダムのパイロット。攻撃中にカットインも入るようになった。今回はカテジナとの戦闘のたびにイベント台詞あり。
- ジュドー同様、閃きを覚えないのはネックだが、ガンダム系パイロットの中でもトップクラスの能力に加え、常にハロが機体に同乗するので、使い勝手は抜群に良い。
- ちなみに、モンシアに模擬戦で勝ったらしい。
- スーパーロボット大戦α外伝
- 第1話からVダッシュガンダムに乗って登場。今回もハロとの2人乗り。
- 前作のバルマー戦役が終結した後は、シャクティやカルルと共に再びカサレリアで平穏に暮らしていたが、前大戦で敵対していたティターンズに襲撃を受けたところをプリベンターに所属していたカミーユたちに救出され戦いに参加する。
- 序盤から使える上に、必中の重要度が上がったこともあり、精神コマンドの点において高いアドバンテージを持っているのが魅力。ただし援護は覚えず、ハロの再動もなくなっている。また格闘も高くなったため、光の翼を生かせるようになった他、新規参戦した∀ガンダムとの相性も抜群。
- 複数乗りで修理ができる唯一のキャラのためか、修理などではハロに経験値が入らないため注意。
- ちなみにインターミッション時のグラフィックも変更されており、前作と比べて格段に良くなった。
- 特殊なイベントとして、戦場でカテジナの名前を呼んだため、ギンガナムが原作ではジョゼフへ吐いた台詞の矛先がウッソに向けられるというクロスオーバーがある。
- 第2次α以降は『Vガンダム』が参戦しないため登場しないが、第2次αでは、αナンバーズとは別ルートでミケーネ帝国と戦っていたことが示唆されている。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦D
- 今回もハロと2人乗り。能力値も申し分ない。今作では『Vガンダム』がシナリオの主軸となっているため、彼の出番は非常に多い。
- 他のメンバーに唆されたということもあるが、なんとハロのメモリーにある女性クルーの動画鑑賞会を開くことに。当然バレてしまい、大騒ぎに……。
単独作品
- 新スーパーロボット大戦
- 今回から声が入った。カミーユやジュドーが参戦していないこともあり、宇宙編にてアムロと並ぶニュータイプのエースとして活躍する。
- 地上・宇宙編分岐前のマップにてレベル1で加入。宇宙編に進むなら序盤から意識的にレベルを上げよう。
- 精神コマンド「見極め」を覚えマップ兵器要員としての活躍が見込める。ΖΖガンダムが出ないことが悔やまれる。
- 新スーパーロボット大戦 スペシャルディスク
- フリーバトルに登場。おまけマップではVガンダムに乗って出撃させられるほか、V2バスターガンダムに乗った状態で友軍としても登場する。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
宇宙世紀ガンダムの主人公に恥じないエース級の実力を持つ。当初は格闘が低く、V2の光の翼を活かせていなかったが、α外伝より見直され格闘も高い値となり、より万能になった。また、ガンダム系NT主人公は防御が低いのだが、ウッソは防御も高く、これと言った弱点がない。
精神コマンド
αシリーズからのウッソの最大の特徴は、サブパイロットに必ずハロがつくこと。
ウッソ自身は戦闘用の精神コマンドを一通り覚え、ハロが幸運などの補助用精神コマンドを覚える。
- 第2次G
- ひらめき、てかげん、必中、熱血、集中、友情
- 新
- ひらめき、集中、加速、熱血、見極め、魂
- α
- 集中、信頼、熱血、てかげん、気合、魂
- α外伝
- 集中、てかげん、ひらめき、熱血、気合、魂
- D
- 集中、ひらめき、狙撃、熱血、気合、魂
特殊技能(特殊スキル)
α、DではニュータイプLvが8まで上がるため、命中率、回避率が非常に高い。
人間関係
リガ・ミリティア及び仲間たち
- シャクティ・カリン
- 幼馴染。当初はカサレリアに残っていたが、後に同行する。ウッソが戦うのは基本的に彼女と両親のためである。
- マーベット・フィンガーハット
- リガ・ミリティアのパイロット。彼女が負傷した事で、ウッソがVガンダムに乗ることになった。
- オデロ・ヘンリーク
- 親友で兄貴分。
- スージィ・リレーン
- 妹分。傷心のウッソを慰めていた。
- ウォレン・トレイス
- 仲間。
- ハロ
- 良き相棒のような存在。ウッソを助けるシーンも多く、他作品のハロ以上に出番も活躍も多い。
- これらを反映してかスパロボでは大抵ウッソのサブパイロットとなることが多いが、妖精などと違ってウッソがどんなMS(またはMA)に乗り換えても守護霊のごとくついてくるため、アンソロジーなどでは常にウッソがハロを抱えていたり、ハロを背中に背負っていたりというネタが散見される。
- フランダース
- 愛犬。
- シュラク隊
- 彼女たちからはマスコット的な扱いを受けると共に、「守るべき存在」と見做される。
- トマーシュ・マサリク
- ウッソ、オデロと組む兄貴分。
- ハンゲルグ・エヴィン
- 父親。ウッソに戦闘教育を施した張本人。格闘技の他、自宅地下のシェルターにMSシミュレーターや各種マニュアルまで用意していた。
- 息子を愛していてはいたものの、ジン・ジャハナムの一人であるため、立場上どうしても父親ではなくリガ・ミリティアの上官としての対応になりがちで、それが親子の溝を深めてしまう。
- 最終的に生死不明。漫画版では和解できたが、その直後に死に別れてしまった。
- ミューラ・ミゲル
- 母親。リガ・ミリティアの工作員。V2ガンダムの開発者でもある。MSに潰されて戦死。
ザンスカール帝国
- カテジナ・ルース
- 地方都市ウーイッグ在住の女性で、憧れの人(ちょっとストーカー気味に追いかけていた)……だったのだが、向こうからは少し疎ましく思われていた。
- 後にザンスカール帝国のパイロットに転向したため、死闘を繰り広げることになる。
- クロノクル・アシャー
- 当初はシャア・アズナブルのような仮面のライバルだったが、そちらよりもあまり活躍せずに死亡。結果的には、ジェリド・メサに近い立ち位置のキャラになったと言える。
- ボンボン版では幾度も戦う宿敵。
- ルペ・シノ、ファラ・グリフォン
- カテジナに負けず劣らず因縁のある強敵。ガンダムシリーズにおいて、主人公の強敵になる相手は男性が圧倒的に多いが、ウッソは女性の強敵が多いという逆転現象が起きている。
- なお、カテジナを含めた3人はウッソにストーカーじみた執念を抱くようになるなど、シリーズでも屈指の女難に見舞われた主人公だと言える。
- タシロ・ヴァゴ
- 女王マリアを射殺したことに激昂し、彼をビームサーベルで焼き殺した。
その他
- グレイ・ストーク
- 『機動戦士Vガンダム外伝 脱出計画篇(プロジェクト・エクソダス)』に登場。
- 元ヘリウム船団のリーダーで、コロニー「ダンディ・ライオン」の指導者。グリプス戦争当時の骨董品を改装した作業用MS「ガンプ」を使用する。
- イエロージャケットとの戦闘中に仲間とはぐれたウッソを拾い、彼の「計画」を成就させるため一時的に共闘する。
- その後、ウッソに自分と共に来るよう勧めるがウッソは仲間の所へ戻ることを選び、その後二人の道が交わることはなかった。
- なお、ウッソは彼の名前が偽名であることを見抜いている。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
宇宙世紀ガンダムシリーズ
- シャア・アズナブル(クワトロ・バジーナ)
- αシリーズや『D』での上官。『α』では後述の台詞で、表舞台に立とうとせずパイロットとしての立場に甘んじる彼を痛烈に批判した。
- ブライト・ノア
- スパロボシリーズでの自軍の司令官。
- カミーユ・ビダン
- よき兄貴分の一人。アムロやウッソ共々家庭的に恵まれてないが、ウッソとは対極的な運命を辿る。
- パプテマス・シロッコ
- 『α』における最大の敵の一人。カガチと共にジュピトリアンの中核を担っているため、因縁の深い相手でもある。
- バスク・オム
- 『α外伝』では、カテジナに再強化を施しティターンズの尖兵にした彼に激怒した。
- ジュドー・アーシタ
- 『α外伝』では、未来世界で仲間と合流するために、乗機のVガンダムとΖΖガンダムを共にオークションに出す。もちろん本当に売るつもりはないが、客であるバルチャーたちもまともに買うつもりはなかった。
- リィナ・アーシタ
- 『α』では、ラビアンローズに立ち寄った際に、兄たちがリガ・ミリティアの新型MSを盗んで一儲けしようと企んでいることを聞き、止めてもらうように頼まれる。
- エルピー・プル
- 『α外伝』では、未来世界に飛ばされた際に彼女と行動を共にしていた。また、甲児と一緒に彼女からからかわれる一幕も。
- ベルナルド・モンシア
- 『α』では模擬戦をして負かした。それを根に持った彼から、負けたのはハロのせいだと難癖をつけられ再び模擬戦をする羽目に。
- チャック・キース
- 『α』では彼と一緒に再びモンシアとの模擬戦をやらされる羽目になる。また、ラビアンローズのカフェの名物であるパフェを食べに行かないかと誘われ同行した。
アナザーガンダムシリーズ
- ヒイロ・ユイ
- 『α』や『D』で共にエンジェル・ハイロゥに突入する。
- ガロード・ラン
- 『α外伝』にて、ジュドーと一緒にガンダムのオークションをやっていた時、同じくガンダムエックスを売りに来た彼と出会う。彼の口からΖΖガンダムがΖガンダムに似ているという言葉を聞き、フリーデンに仲間が居ると確信、合流する。
- フロスト兄弟
- 『α外伝』では、自分がニュータイプであるが故に彼らから憎悪を向けられた。
正暦作品
- コレン・ナンダー
- 『α外伝』では、打倒ガンダムに執念を燃やす彼から、自分がVダッシュガンダムに乗っていたからか、初対面早々に因縁をつけられる。
- ギム・ギンガナム
- 『α外伝』ではカテジナを戦いの道具として利用したことに激怒。展開によってはカテジナがギンガナムの攻撃からウッソを庇って死ぬので、ウッソにとってはカテジナの仇にもなる。
- ちなみにこの展開だとジョセフの代わりに死亡フラグ講座を受けることになる。
リアル系
- エルチ・カーゴ
- 『α外伝』では素性を隠した自分が正体不明なのにも関わらず、彼女に気に入られスカウトされた。
- キッド・ホーラ
- 『α外伝』ではガンダムを手に入れて男を上げようとする彼を一喝した。
- ガムリン木崎
- 『D』では彼がミレーヌのファンである事を知り、「エリートだと思っていたのに、そういう人だったんですね」と呆れてしまう。
- 矢作省吾
- 『D』では彼と絡む場面もそれなりに多い。
- ウッソがリガ・ミリティアの上官として対応しがちなハンゲルグに不満を漏らした時は、ウッソに対して「お前には悪いが、お前の親父からはシャアやゼクスやトレーズと同じ匂いがする」などと言ってハンゲルグを激しく非難した。
スーパー系
- 草間大作
- 『α』では年齢が近いので親しくなる。
- 兜甲児
- 初共演の『第2次G』では「生意気なガキ」呼ばわりされて喧嘩になりかける。
- 一方、次に共演した『新』では甲児を「博識な凄い人」と思い込み、尊敬する。以後の作品でも主に良き兄貴分的存在となっている。
- 楯剣人
- 『D』では友人同士であり、良き兄貴分である。
バンプレストオリジナル
- ジョシュア・ラドクリフ
- 『D』での良き兄貴分。オデロと喧嘩した際に陰ながら仲直りさせるためのお膳立てをした。
名台詞
- 「このぉ、猫の目か狐目なんかっ!」
- 第1話より。クロノクルのゾロと白兵戦を挑んだ際の台詞。『α』ではDVE。ちなみ作品によっては初戦の相手がシャッコーだったり、コンティオだったりする。
- 「宇宙にいる奴は宇宙にいろ!」
「おかしいんだよ! 宇宙にいる奴が地球に来て!」 - 第2話(時系列は1話より前)より。パラグライダーに乗っているところに、クロノクルのシャッコーと遭遇。コクピットに無理やり乗り込み、殴り合いを始める。
- 『新』でも同様の台詞があるが、こちらはコアファイターからの砲撃になっている。
- 「やっちゃった……僕が、なんで……?」
- 無我夢中でガリーの乗るゾロを撃墜し、ガリーがコクピットから落下したのを目撃した際の台詞。この時点ではガリーは死んでいないのだが、ウッソにとっては衝撃的な場面だったのだろう。
- 「どうしてさ……どうしてさーっ!」
- 手榴弾で自決した敵を見て。シリアスで悲劇的なシーンなのだが、中の人がまだ新人という事もあり、聞いてて色々と辛い台詞である。
- 「おかしいですよ、カテジナさん!」
- 第36話より敵となったカテジナに対する叫び。ガンダムファンの間では「おかしいですよ」は「カテジナさん」の枕詞と化している。そのためか、「(カテジナさんがこんなことをするのは)おかしいですよ!」という意味ではなく、「(カテジナさんの頭とか精神とかが)おかしいですよ!」という解釈も出来なくもない。
- この他に「カテジナさんおかしいよ、おかしいですよ!」というバージョンもあり。
- 「よく、分かりません。……母さんです……」
- モトラッド艦隊の爆発に巻き込まれたミューラの遺品を捜して戻ってきたウッソは、悄然とした表情でマーベットにヘルメットを渡しながらのこの台詞をつぶやき泣く。
- 異様に重いヘルメットを受け取ったマーベットは、ヘルメットの中にミューラの生首が入っているのを察し、絶句する。
- 「僕は誰の道具でもないんだ!」
「お母さんをやりたければ、自分で子供を産んで、それでやってくださいよ!」 - ルペ・シノへの決別であり、手向け。そう言うウッソも両親に戦うための技術を叩き込まれた……嫌な言い方をすれば両親の道具にされていたのが皮肉か。
- 「女だっ!」
「あなたは女性でありすぎたんです!」 - 前半はマーベットに2つの命があることを感じて混乱したファラへの返事(?)で、後半はファラを撃墜した時のセリフ。『Zガンダム』でエマもレコアに「女でありすぎたわ!」と言っていたが、文脈が異なる。
- 「こいつも……女だ!」
- 自らの理想をカガチらに利用されたのを詫びつつも「自分にはどうすることもできなかった」と身勝手に語るマリアに対し吐き捨てた一言。
- 「えっ……? 何です、あなたの体を焼けというのですか」
「そうか、火で焼いて……きれいにするんですね。そりゃあ、きれいにした方がいいですよ」
「シャクティ、ごめん。お母さんの言う通りにさせてもらうよ……!」 - タシロの凶弾によってマリアは事切れ、激昂のままタシロもろともスクイードのブリッジをビームサーベルで貫いたウッソ。
- ブリッジに残ったマリアの遺体から意思を感じ取ったのか、V2のスナイピングデバイスを起動させ、スクイードのブリッジに向けてビームライフルを撃ち、「火葬」を実行した……。
- 「カテジナッ! パイロットのやることじゃない!」
- 生身のネネカ隊を殺す戦いを強いられたところに、わざわざ中破したガンイージで騙し討ちにしてきたカテジナに。精神的な疲労のあまりか、ついに呼び捨てになった。
- 「すさんだ心に、武器は危険なんです! クロノクルさん!!」
- エンジェル・ハイロゥ戦におけるクロノクルとの対決。クロノクル自身が悪意をもってウッソを倒そうとしたため、ウッソにその心を見透かされた。
- 「待ち伏せですよ!」
- 待ち伏せしていたカテジナを発見しての台詞。ジュンコやオリファーら戦死した仲間の魂から誘導されて向かった先に、カテジナが待ち伏せていた。
- ウッソはそれを見て驚いた後、なぜか問いかけに近い言い方で上の台詞を喋る。
- 「ガンダムーッ!!」
- カテジナとの最終決戦で。この台詞を叫んで光の翼をビームシールドのように纏い、ゴトラタンのメガビームキャノンを凌いだ。
- 膨大な量の光の翼が展開され、ゴトラタンは消滅。エンジェル・ハイロゥは完全に分解、エネルギー切れのV2はゆっくりと降下していった。
- 「こんなことじゃ…こんなことじゃ…っ!!」
- 宇宙に上がるエンジェル・ハイロウのコントロール艦を追おうとするがV2はパワーダウンで落下し続けシャクティの回収不可能を悟った時の慟哭。スパロボではウッソが撃墜された時にこのセリフを言う。
漫画版
- 「よォ! オレ ウッソ・エヴィンってゆ――んだ!! ヨロシクな!!」
- コミックボンボンで連載された漫画版での初登場時。
- 読者に自分の境遇をわかりやすく解説しているのだが、シャクティに「誰と話してんの」と突っ込まれる。
- 「ゆるさねぇ…ゆるさねえぞォ!! ザンスカール!!」
「おまえ…おまえらが戦争なんか始めるから…いけないんだー!!」 - カイラスギリー攻防戦において。目の前でヘレンを殺され、激昂する。
- 「ウッソくんの大発明!! ビームサーベルを七本束にしたらどれほどの威力か…ためしてやるぜ!!」
- リーンホースと合流するため、全エネルギーを使った「七束ビームサーベル」でザンスカールを一網打尽にする。
- 「まだだ!! まだだぜ! ザンスカール!! かあさんの作戦は……おわっちゃいねえ――!!」
- アドラステアを破壊するため、ウッソは瞳に「V2」の文字を浮かべながらビームライフルを撃つ。
- 「きさまらが――きさまらがオデロを!!」
- エンジェル・ハイロゥ内部で多数のゾロアットから攻撃を受け、カガチとマリアを道連れに命を落としたオデロ。
- 「相手はたった一機だ、さっきのヤツ(オデロ)みたいに一斉にやっちまえ」とその最期を愚弄するザンスカール兵に怒りを爆発させたウッソは、ビームサーベルを二本使った「V字斬乱れ斬り」で敵を壊滅させる。
- 「オデロ……ジュンコさん……オリファーさん…… みんな……みんな死んじまった……」
「もう……やだよ…… 人が死ぬのは……人を……殺すのは……」 - ゾロアット部隊を倒した直後、我に返って涙する。戦死した仲間の魂に「まだやるべきことがあるはずだ」と諭され、シャクティを助けに向かうが、そこに姉を失い復讐に燃えるクロノクルが迫るのだった……。
- この場面に出てくる死者はオデロ、オリファー、ジュンコ、ヘレン、ペギー、ミューラ。作中でウッソと交流があったオデロとヘレン、ミューラはともかく、残りのメンバーはいつの間にか死んでいた面々である。
- 「ミノフスキー粒子に電磁波を流してつくったプラズマバリアーだ! この中にメガ粒子砲を撃ちこめばどうなるか!」
「さらばだ! クロノクル!!」
「きさまは電子レンジにいれられたダイナマイトだ! メガ粒子の閉鎖空間のなかで分解されるがいい!」 - クロノクルとの最終決戦において。V2アサルトのバリアビットを応用することでドッゴーラ改をビームフィールドに閉じこめ、メガビームライフルによりドッゴーラ改を大破させた際の台詞。
- その類稀な比喩表現や、ボンボン版ウッソにすらそぐわない攻撃的な台詞回しが強烈な印象を残す。
スパロボシリーズの名台詞
αシリーズ
- 「無意味な戦いを止められる力を持ったあなたが何もしないのは卑怯だと思います」
- ダカールルート第51話「ダカールの日」のシナリオデモにて。ダカールの連邦議会占拠作戦の前、カミーユらと共にクワトロに詰め寄った台詞。
- シャアとして立つ決意を固めたクワトロはこの時ウッソ達に「君達の期待に応えられるかはわからない」と発言し、その言葉は第2次αで現実化する事に……
- 「でも………エアロゲイターには…せめて…せめて、人間らしくサイキッカーの人達を扱ってもらいたかった…こ、こんなのじゃ…こんなのじゃシャクティ達は…!!」
- エンジェル・ハイロゥルート第59話「せめて、人間らしく」のシナリオエンドデモより。太平洋に沈んだエンジェル・ハイロゥに乗っていた3万人のサイキッカーが、脳髄だけの状態で見つかった時に喋った台詞。
- それにしても、こんなところでエヴァのタイトルを台詞の中に混ぜるとは。スタッフの粋な計らいが見られる。
- ウッソ「僕達は…」
アムロ「ウッソ!」
ウッソ「いえ、アムロさん。もう僕達のことを秘密にしているのも限界です。それに…僕はガロードさん達を騙しているようでもう嫌なんです」
アムロ「ウッソ…」
ウッソ「…事情を話して、この時代の人達に協力してもらうべきなんじゃないでしょうか?」
サラ「この時代…?」
キエル「もしや…あなた方は…?」
ウッソ「ええ…僕達は過去の世界からここへ来たんです」 - 第21話「地上を我が手に」のシナリオエンドデモにて。はるか未来においても恐竜帝国と因縁が続いていたことが未来世界組に知られ、彼らに自分たちが「過去の時代から来た人間」であることを明かした際のやり取り。
- 「人が…自分の意志とは関係なく、戦争の道具として利用されて…それで死ぬなんて…そんなのいつまで繰り返せばいいんですか?」
- 第38話「月光蝶」のシナリオエンドデモにて。運命に翻弄されたカテジナの死を目の当たりにした後のウッソの嘆き。
- これに対しジュドーは悲劇の連鎖を止めようとする決意を固め、カミーユもまたロザミィを救う決意を固める。
携帯機シリーズ
- 「ホントは僕だって、こんなのは嫌なんです。母はモトラッド艦隊に殺されて、父の乗った戦艦だって、エンジェル・ハイロゥの戦いでモトラッド艦と一緒に沈んだんです。そのモトラッド艦隊の司令官のあなたを、許したくなんてありませんよ。だけど、状況がこうなら、そういう感情は別の問題として考えなくちゃ、ダメなんです。そうでなくちゃ、平和なんて、絶対に…」
- 『D』でザンスカールと決着を着けた後、捕虜になったクロノクルをアムロと共に説得した際の台詞。最初は冷静に話しているウッソも、やがて感情が昂り、嗚咽を漏らしてしまう。
- 直前に「私を笑いに来たのか」と自嘲気味な態度をとったクロノクルも、このウッソの言葉と、アムロの言葉を受けて、地球圏を取り巻く現状、これからの自身がとるべき行動について真剣に考え、ついにカテジナと共にブルー・スウェアに加わることを決意する。
搭乗機体
- シャッコー
- 初めて乗ったモビルスーツ。
- Vガンダム / Vダッシュガンダム
- 徐々に彼の愛機として数多くの戦場を行き交うこととなる。
- ゾロ
- 第9話にて搭乗。V同様、下半身をぶつける戦法を見せた。
- V2ガンダム / V2アサルトガンダム / V2バスターガンダム / V2アサルトバスターガンダム
- 母が作ったモビルスーツであり、Vガンダムに代わる愛機として活躍した。
- アサルトパーツは漫画版において、父が最期にウッソに託した形見となった。
- セカンドV(SRW未登場)
- 小説版での最終搭乗機。
余談
- 母親の姓などから、「シャアの孫ではないか?」という憶測もあったが、監督である富野由悠季により否定されている。
- ウッソ役を演じた阪口大助氏のデビュー作&初主役キャラ。当時は新人であったことから、アフレコの度に富野監督から演技力の未熟さを怒られていたそうである。しかし、その指導のおかげで演技力がついたと感謝しているのも有名な話である。
- ちなみに鉄拳制裁まで受けていたと長年言われていたが、これは阪口氏本人が否定している。
- ウッソは宇宙世紀のガンダムシリーズにおける最年少男性MSパイロットと言われることが多いのだが、実はウッソは2番目であり、1番はハサウェイ・ノアである。女性も含めれば、エルピー・プルやプルツーも、それ以前に加わることになる。
- Vガンダムと同年代である宇宙世紀0153年を舞台とする『機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』(SRW未参戦)の主人公フォント・ボーはウッソと逆の意味で名付けられている(「嘘・鋭敏」に対する「本当・呆」)。