サーヴァ・ヴォルクルス

2013年12月3日 (火) 21:48時点における124.27.38.70 (トーク)による版

サーヴァ=ヴォルクルス(Sever Volkruss)

「創造神ギゾース=グラギオス」、「調和神ルザムノ=ラスフィトート」と並ぶラ・ギアスの三邪神で、破壊神。正式名称は「サーヴァ=ヴォルクルス」。2億年前から7千万年前のラ・ギアスに存在し、大異変により滅亡したとされる「巨人族」の怨念などが破壊神として実体化したとも言われているが、未だ実態は不明である。本人からは現実界と精霊界では力を発揮できないことので、本質は魂か、思念体の何れかと思われる。

ラ・ギアスにはヴォルクルスを信仰の対象とし、その復活とそれによる世界の破滅を目論む宗教団体「ヴォルクルス教団」が存在する。その魔神官ルオゾール・ゾラン・ロイエルはヴォルクルスを復活させるべく様々な謀略を練っていたが、シュウ・シラカワの手によりルオゾールを生贄として復活。しかし、シュウがヴォルクルスを復活させたのは、契約により自らの自由を束縛していたヴォルクルスへ復讐するためであり、結局はシュウにより滅ぼされた。だが、しばらくしてルオゾールと共に復活したことで、ヴォルクルスが語ったとおり、その邪力は不滅である。そして、今度エルシーネの手で三度の復活も果たすも、完全復活は阻止されている。

生贄を用いて復活させる場合は、類似の法則に倣えば、上記の通り生贄の対象が「信頼していた者に裏切られた想い」を伴っていることが重要な鍵である。明確にその想いを伴って生贄にされた(かつ生贄が死亡した)のが確認できる名有りの人物は、上記のルオゾールと、『魔装機神II』のサティルスに騙される形となったオンガレッド(一部ルートのみ)が挙げられる。また、ヴォルクルスと深く契約を結んでいる場合、かなり弱体化しているものだが分身を呼び出すことが可能。

ヴォルクルスはラングラン王国の国王によって維持される「調和の結界」によって復活(細胞活動)を抑止されていた。しかし、『LOE』第一章終盤に発生した「魔力弾事件」(シュテドニアス軍による偽装テロ)で国王アルザールが死亡。その後の王位継承の継続も混乱の最中にあっては難しく、結界はその機能を停止。その後に起きた動乱(春秋戦争)で「五大封印」を破壊された結果、ヴォルクルス分身体の復活を許す結果となった。

ちなみに、ラ・ギアスの各地にはヴォルクルスの肉体の分身が存在し、眠りについているが、これらには知性がないために、復活するとひたすら破壊衝動に従って暴れることになる。また、ヴォルクルスの肉体は一欠片の肉片からも全身を復元できる自己修復機能を備えている。

また、ヴォルクルスの分身は戦闘映像等に映らないことがIIで明らかにされている。ただし、『シュテドニアス南北戦争』でグリマール要塞に降臨した本質を備えし分身はこの限りではない。

登場作品と操縦者

旧シリーズ

スーパーロボット大戦EX
シュウの章のラスボスとして本体が登場。分身よりもパイロット能力は高くなっており、見かけによらず回避も高くなっている。最大射程が8なので、攻め方としてはグランゾンのブラックホールクラスター、ソルガディのハイパーレールガン、ガディフォールのリニアレールガン、サザビーのファンネルによる射程外攻撃が有効。最終面までにグランゾンをフル改造で応戦して、その都度ノルス修理装置で回復させれば倒せるだろう。一緒に出現する分身は無視したほうが良い。武器の強化が十分なら、3ターン程で撃破できるため、分身の攻撃もあまり受けないで済む。また、意外にもHP回復能力は持っていないようだ。

魔装機神シリーズ

魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
ヴォルクルス名義で登場するが、分身体の一部である。丁度ラスボスより少し弱くした程度。2体か、3体で出現するが、HP回復が尋常でないので、1体ずつ倒していこう。
スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
3度の復活。だが「今までヴォルクルスそのものが出現したことはない」という設定になり、EXの「真ヴォルクルス」等これまで本体だと思われていたものも少々能力の高い分身体に過ぎない事が明らかになった。ルート分岐次第で「限りなく本体に近い存在(つまりあくまで分身体)」として「S・ヴォルクルス」名義の個体が出現する。通常の分身は片言で喋るがS・ヴォルクルス名義は流調に喋っている。また、ヴォルクルスが完全復活すると、ラ・ギアス各地に封印された分身体全てが連動して復活する事が判明。
スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
今回は分身体(ラスフィトート、グラギオス含む)すら出てこない。ラングランルートでは最後の戦いに向かうピレイルが無茶な方法でヴォルクルスの力を引き出している。今回関わるヴォルクルス教団の目的が創造神ギゾース=グラギオスの復活であり、グラギオスの復活はならなかったが封印自体は大幅に弱まったことで、完全復活が示唆されている。また、ヴォルクルスが世界を滅ぼし、グラギオスが新世界を創造、ラスフィトートが世界の調和を保つという三邪神の役割が明かされた。

OGシリーズ

第2次スーパーロボット大戦OG
約12年ぶりに上半身と下半身が分離して別れたヴォルクルスの分身達が登場する。記念すべきOGの出演に伴い、長年2種類の攻撃手段しか持たされてこなかった彼らの武装欄にも若干変化が生じた。嫌らしい特殊効果を付与されている。
合体ヴォルクルスはEXシュウシナリオ限定のため登場しない…のはラ・ギアス篇までの話。分岐次第では、最終話にヴォルクルス分身を全滅すると登場する。HP30万越え+専用特殊能力持ち+2回行動修得と決して弱いわけではないが、地形適応がA止まりのうえHP・EN回復能力もないので特殊武器でENを空にして遠距離からチクチク攻撃すればたいした被害を受けずに倒せたりする。
このサプライズにより、マサキらは『LOE』の邪神ルートよりも先行して、そして鋼龍戦隊一同がそのヴォルクルスの真の「姿」を知ることとなった。
スーパーロボット大戦OG ダークプリズン

装備・機能

武装・必殺技

合体形態

かぎづめ / 鉤爪
下半身を構成する部位のひとつに、「左右の肩口から三対の細腕を生やした女性」の人形(ひとがた)がある。その乳房からグロテスクに生え揃った節状の前脚の先端を飾る一対の鋭利な爪。
  • LOE:蛇の尻尾を振り回す尾撃と咬みつきで宙に跳ね上げた目標を、「鉤爪」で斜め十字に切り裂く(DSリメイク)。
  • ROE:本作での扱いは射撃武装。「斬り返し」では防げない。地面に突き立てた前脚部の2本の「鉤爪」が地中から獲物に襲い掛かる。
浄化の焔
下半身のヘッド(頭部)が顎を開いて撒き散らす紅蓮の炎。
アストラルバスター
「アカシックバスター」と原理を同じくする魔術攻撃。下半身の尻尾から魔法陣が出現、そこからたくさんのビームが打ち込まれる。邪神の割に、ナグツァートウィーゾルのそれと違って演出が地味なのも特徴。
ハイパーソニックウェーブ
ヴォルクルスが物質の破壊に好んで用いる攻撃手段。戦闘時の視覚表現が詳細に作りこまれたのはDSリメイクからとなる。触手の先端部に生えた無数の蛇頭が口から複数の魔法陣を吐き出して目標と自機の間に展開。下半身の頭部から発射された衝撃波は魔法陣に沿って突き進む。
  • OG2nd:まず死霊装兵をたくさん召喚し、攻撃対象を押さえつけた後に発射する。攻撃対象の機体が吹き飛ばされるときに一緒に飛んでいる柱等や、ぶつけられる壁が神殿らしいものとなっており、シュウの章での登場を前提としたかのような演出がなされている(OG2ndではシュウの章は未収録に終わったが)。攻撃力自体は浄化の焔やアストラルバスターより低いものの、ヴォルクルスの名物というべきこの攻撃が一番演出で力が入っている。

分身飛行形態

かぎづめ / 鉤爪
『EX』のみ。『OG2nd』では使用不可。実際、この形態のヴォルクルスは「鉤爪」を持っているようには見えない。
プラグマティックブレード
髑髏の額から突き出たねじくれた角を振りかざして突進する。『OG2nd』で鉤爪の代わりに登録されている。
ハイパーソニックウェーブ
心臓血管などの内臓のパーツで吊り下げられるようにずり落ちた胸部の頭蓋骨が、苦悶の呻きとともに超音速の衝撃波と、その破壊力を増幅する魔法陣を吐き出す。その際、歯を打ち鳴らしながら節が連なった胴体を膨張させて気味の悪さを強調させるなど、芸が細かい。
アストラルバスター
「アカシックバスター」と原理を同じくする魔術攻撃。発射の合図は落ち窪んだ髑髏の眼窩から迸る光。

分身陸上形態

かぎづめ / 鉤爪
女人パーツの乳房からグロテスクに生え揃った節状の前脚の先端を飾る一対の鋭利な爪。『OG2nd』では、左の爪を突き立てて捕らえた獲物を右の爪で鋸挽きにして両断する。
ハイパーソニックウェーブ
この形態時はなぜか頭部からの発射を行わず、女人パーツの口から発射する。飛行型も含めて分離型の分身はこの攻撃の発射に一定の痛苦を必要とするらしく、尾の先端で鎌首をもたげる蛇が人形の後頭部に食らいつきぐいぐいと根元を引きちぎらんばかりに吊り上げる。
アストラルバスター
「アカシックバスター」と原理を同じくする魔術攻撃。モーションは合体形態と同一。

特殊能力

HP回復(小)~(大)
形態によって用意されていないこともある。
EN回復(大) / MG回復(小)~(大)
形態によって用意されていないこともある。
ビーム吸収
OGシリーズ旧シリーズで使われる能力。
闇の領域(OG)
周囲8マスに存在する敵対ユニットのENを自軍フェイズ終了時に30さげる。開始時ではないのでENが少なくなっているときは反撃でとっととENを使ってしまったほうがいいかもしれない。合体形態のみの特殊能力。

移動タイプ

飛行可能。

サイズ

L

属性

能力値

魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
いずれの名義でも「精神コマンド」と「特殊技能」を保持していない。

精神コマンド

魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
根性ド根性報復吸収
OG2nd
ド根性必中覚醒再動かく乱(ツイン)
※ヴォルクルス(合体)。
根性必中不屈覚醒熱血同調(ツイン)
※ヴォルクルス(上)(下)。

特殊技能(特殊スキル)

魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
気配察知2回行動
OG2nd
2回行動底力(L7)、援護攻撃(L2)、ガードカウンター(L7)
※ヴォルクルス(合体)。
底力(L5)、援護攻撃(L1)、援護防御(L1)、カウンター(L5)
※ヴォルクルス(上)(下)。

エースボーナス

「HP50%以下で、一度だけ「かく乱」を使用する」
OGシリーズのエースボーナス。全形態共通。

機体(パイロット)BGM

「ARMAGEDDON(ネオ・グランゾン)」
EX』での戦闘BGM。
「迫り来る敵」
LOE』での戦闘BGM。他にはテューディゼツの戦闘BGMとして採用されている。
「巨大な闇」
『ROE』、および『第2次OG』ではこちら。

台詞

共通

「……ワガ……ネムリヲ……サマタゲ……ヨビオコシタノハ、オマエ……タチカ?」
「ホウビヲ、ヤラネバナランナ……オマえたちののぞむもの……それは……死だ!!」

戦闘台詞

「愚かなる者共よ。目を見開き、真実を見よ。我こそはサーヴァ・ヴォルクルスなり」
汎用戦闘セリフでの名乗り。

スーパーロボット大戦EX

「た…たがが人間の分際で…この神である私を…倒すと…いうのか…」
「私は…わたシハ…シナン…ワタシタチハ…オマエタチ…ダ…オマエ…タチノ…ミ…ライ…」
最期の台詞だが…。

OGシリーズ

第2次スーパーロボット大戦OG

「ココハ……ドコダ……ナゼ我ガココニ……」
境界空間に登場するヴォルクルス(合体)。微妙にOG世界のヴォルクルスと違いがあるらしく、シュウの推測では平行世界のヴォルクルスだが、図鑑によるとヴォルクルスとは別の存在らしい。

魔装機神シリーズ

魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD

「ぬう……精霊界と現実界の狭間では、我が力もまだ不完全……またしても後れをとるか……」
シナリオ「終末の黙示」より。三度の復活を果たしたが、アンティラス隊(魔装機神隊)の手によってまたも阻止された。

相対関係

調和神ルザムノ=ラスフィトート
同列に位置する三邪神の一柱。ROEで分身体が登場。調和の為に争うものを滅ぼそうとするなど、本質的にはヴォルクルスと同様の邪神である。ヴォルクルスと契約した者には手を出さないなどの契約があると語る。
創造神ギゾース=グラギオス
同列に位置する三邪神の一柱。POJの時点では分身体すら出てきていない。作中では依然不明な点が多いが、三邪神は同一の存在で、三邪神全ての封印が解かれたときに完全に復活するのではないかと推測されている。

関連機体

ネオ・グランゾン
肩にある「ヴォルクルスの羈絏(きせつ)」を通じて束縛していたアーマードモジュール。羈絏とは手綱のこと。
真ナグツァート
ヴォルクルス細胞と融合して蘇った咒霊機の成れの果て。しかし、その力は魔装機神とネオ・グランゾンを脅かすほど高い。

余談

  • ヴォルクルスはシュウの本名が「クリストフ・ゼオ・ヴォルクルス」であった事から設定された。
  • 三邪神のモチーフとなっているのは、ヒンドゥー教の三大神である創造神ブラフマー、維持神ヴィシュヌ、破壊神シヴァである。作中でも「ヴォルクルスの又の名はシヴァ」とする表現も存在する。
  • そっくりさんにアインストレジセイアがいる。なお、第2次OGでのエクセレンの特殊セリフの中に、この件について言及するものがある。さらに第2次OGでの合体形態のハイパーソニックウェーブの演出はイェッツトレジセイアの必殺技であるウアタイルスクラフトにも似ている。アインストと散々闘ってきた面々にとってはあまり珍しくもない印象の存在だったらしく、臆するどころか手慣れている様をラ・ギアスの人間に語る程。特にタスクに至ってはラ・ギアスの世界観にちなんでデモンゴーレムと並んで「らしくなってきた」と言い出す程。
  • ROEでは第一話から分身が出る上、魔装機操者達も何度も戦って慣れ始めている様子である。しかし、終盤に出てくる本体に限りなく近い分身は凄まじいプレッシャーを放っており、破滅の王相手にずれた反応をするサフィーネが気圧され、あのシュウすら警戒するほどであった。