ネーナ・トリニティ
ネーナ・トリニティは『機動戦士ガンダム00』の登場人物。
ネーナ・トリニティ | |
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外国語表記 | Nena Trinity[1] |
登場作品 | |
声優 | 釘宮理恵 |
デザイン |
高河ゆん(原案) 千葉道徳(アニメ版) |
初登場SRW | 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇 |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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種族 | 地球人(試験管ベビー) |
性別 | 女 |
年齢 |
17歳(1st) 22歳(2nd) |
身長 |
151 cm(1st) 156 cm(2nd) |
体重 |
42 kg(1st) 44 kg(2nd) |
髪色 | 赤 |
髪型 |
ツーサイドアップ(1st) サイドテール(2nd) |
血液型 | B型 |
所属組織 |
ソレスタルビーイング(1st) 王家(2nd) → イノベイター |
所属部隊 |
チームトリニティ(1st) エージェント(2nd) |
役職 | ガンダムマイスター |
概要
「チームトリニティ」に所属するガンダムマイスター。トリニティ兄妹の長女(末っ子)で、ガンダムスローネドライのパイロット。
自由奔放でわがまま、そして残忍で小癪な性格(要するに、無邪気な子供のような性格と言える)。兄であるヨハン・トリニティとミハエル・トリニティを「兄ぃ兄ぃ(にぃにぃ)ズ」と呼び慕う。
戦闘技量に関しては兄二人と比較すると劣っている節があり、またミハエル以上に感情のコントロールが出来ていない上に性格も戦場に立つには幼すぎるため、機体性能のアドバンテージがなくなって以降は、兄弟の中では一番手痛くやられている。ただし、トリニティの中では唯一微量ながらも脳量子波を扱うことができるため、ティエリア・アーデ程ではないが、ヴェーダにアクセスした事もあった。
1stシーズン
当初は自らの感情のままに殺戮を行い、些細な理由からルイス・ハレヴィのいた屋敷に向けて攻撃を行うという暴挙も見せたが、アリー・アル・サーシェスにヨハンとミハエルが殺されてしまい、自身も殺されかけた所で刹那・F・セイエイの介入によって助かり、一人泣きながら撤退。心の支えとなるもの全てを失ってしまった。その後、1st最終話「刹那」で王留美に保護された。
2ndシーズン
2ndでは王家のエージェントとして再登場。留美の部下として彼女の指示を受けて行動していたが、彼女からはぞんざいな扱いを受けていたらしく、また恵まれた環境に生まれ家族も不幸な形で失っていない身でありながら、世界に不満を募らせていたある種の「贅沢」な姿勢には苛立ちを覚えていた。そして、兄達を殺害したサーシェスの雇い主であるリボンズ・アルマークと結託した事で、留美に対するフラストレーションは不満から殺意にまで一気に爆発する事になる。散々道具扱いされ続け、兄弟のヨハンやミハエルを失った事で支える人が居なくなり、そして自分の居場所さえも失ったことで、その人格を更に歪ませることとなった。
2ndシーズン終盤にて、リボンズへの造反を目論んだリジェネ・レジェッタと組み、進退窮まった留美に反旗を翻す。遂には彼女とその兄である紅龍をコロニー「エクリプス」にまで追い詰めて殺害するが、ネーナやリジェネの行動は全てリボンズに筒抜けであり、HAROを介して処刑を宣告される。そして、刺客としてやってきた、かつて自身が行った虐殺によって人生を狂わせたルイス・ハレヴィに一方的な攻撃を受け、なすすべもなく戦死する。このネーナの最期を描いた2ndシーズン第21話「変革の扉」は、ネーナ・留美・ルイスのそれぞれの「女の歪み」がこれでもかとばかりに表現されており、その中でも最も酷い目にあったのはネーナだといえる。2ndシーズンの小説版ではサーシェスからアニメ本編以上に「酷い目」に遭わされており、更にはルイスに殺害される場面の描写もアニメ以上に惨いものとなっており、より悲壮感を漂わせている。
キャラクターの総評
ネーナ・トリニティは声の担当が人気声優の釘宮理恵氏ということもあり、人気の高いキャラクターであるが、その人気は声と容姿という意見が大多数を占める[2]。
その一方で、破壊や殺戮を心胆から楽しむ残忍性と小賢しさ、自分の行動を全く省みようとしない身勝手な言動と態度を(悪役としての評価はともかく)問題視する意見もある。実際、演じた釘宮理恵氏本人も同様の感想を示唆するコメントをしている(詳しくは、名台詞の欄を参照)。
しかしながら、ネーナ自身だけでなくチームトリニティの存在そのものが、アレハンドロ・コーナーやラグナ・ハーヴェイなどが世論のソレスタルビーイングへの反感を煽り、計画を加速させる為だけに造り出した「捨て駒」であった。そのあまりに残虐な性格は、敢えて「世間から憎まれるような」残虐行為をとるように教育された為であり、ただ人から憎まれる為だけに生み出され、製造者の目論み通り人から憎まれるしかなかった点では、非常に哀れな境遇であったとも言える。 舞台版ではシナリオの改変で人物像が若干原作と異なっている。
ちなみに『劇場版』では、ネーナに酷似したキャラクター「ミーナ・カーマイン」が登場している。こちらもネーナ同様奔放(というか肉食系)な性格ではあるが、残忍ではない。そもそも、ミーナの職業は宇宙物理学者であり、モビルスーツのパイロットですらない。この様な相違点からも、ネーナの残虐な性格は生来のものではなかった事が示唆されている。
なお、ネーナとチームトリニティはキャラクターデザインの高河ゆん氏のお気に入りだったようで、アートワークスでは「色々と楽しい人達だったけど、最後は残念です」とコメントしている。さらに、ガンダムスローネシリーズ等のメカニックデザインを担当した鷲尾直広氏にとっても、ネーナはお気に入りのキャラクターである(詳しくは、余談の欄を参照)。
登場作品と役柄
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- 初登場作品。当初は味方側のNPCで登場し、その後は敵となる(もっとも、味方NPCとしての参戦も自軍を邪魔しにきたも同然の登場の仕方な上、ユニットとしても経験値&資金泥棒になりやすい)。
- 民間人への発砲も平然と行うなどの傍若無人の振る舞いぶりや、無法ぶり、身勝手さはある意味原作以上であり、刹那ら原作でのキャラはもちろん、他作品のキャラにも多くの遺恨を残す。ルイスとの因縁を作った発砲事件は、「パーティーの主催者であるドラゴンズハイヴのメンバーを標的にしたミッション」という事に改変されており、この時はルイスはおろか同行していた沙慈や刹那達、更に他作品のキャラ達をも巻き添えにした為、完全に敵視される事になる。
- 敵パイロットとして見ると搭乗機の武装の少なさからあまり強くはないが、「パイロットカットインがあるのはネーナだけである」という点においてチームトリニティの中では優遇されているほうかもしれない。サーシェスにヨハンとミハエルを殺されてからは登場しない。ちなみに、原作で刹那を救ったシーンは、ヒイロの自爆によりカットされている。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 『2nd』の設定でイベント扱いでの登場。本作では成長時の収録はなかった(チートを使って無理やり自軍で運用しても戦闘シーンでの戦闘台詞が無く、メッセージウインドウ自体も空欄のまま)。『第2次Z破界篇』に比べると出番はかなり少なく、自軍と戦う機会や他作品キャラクターとの絡みも全く無い。
- 2ndシーズンでの数少ない活躍も幾つもカットされており、最期はフジサン(ゼロレクイエムルート)、または超合集国(黒の騎士団ルート)での戦いに乱入し留美と紅龍を殺害後(ゼロレクイエムルートでは、この際留美はルルーシュに助けられる)、ルイスに撃墜され(戦闘シーンも撃墜されるこの場面のみ)リタイアする。
- ほぼ原作通りの末路をたどることになるが、ルイスにトドメを刺された手段が、原作に比べてややマイルドなものになっている(詳しくは、名台詞の欄を参照)。
単独作品
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 2018年5月のイベント「翻弄される少女」にて初登場。00キャラとしては刹那に続いて2人目となる、ボイス付きパイロットパーツも実装される。同イベントシナリオにおいては事実上の主役として扱われており、過去の自身の所業を省みる言動を見せたり、自分自身を仲間として受け入れてくれたチャムやアルゼナルの面々との間に確かな絆が芽生えるなど、原作では成しえなかった精神的な成長が描かれている。
- スーパーロボット大戦DD
- 1章Part10から登場。スローネドライはユニットアイコンのみで、戦闘する機会はない。
パイロットステータス
精神コマンド
特殊スキル
エースボーナス
人間関係
- ヨハン・トリニティ
- 長兄。
- ミハエル・トリニティ
- 次兄。彼から溺愛されておりネーナも慕っている様子。
- HARO
- スローネドライのサポートAI。しかし、アレハンドロが仕込んだスパイメカであり、リボンズに利用される道具だった。ネーナ死亡後、宇宙に浮いたままで行方不明となった。
- 刹那・F・セイエイ
- 初登場時は彼のピンチを救う。「無茶ばかりやるパイロット」として興味を持ち、初対面時にはキスまでしているが、刹那からは「俺に触れるな!」と拒否された。そして以後も刹那からは「貴様はガンダムではない」と敵視されている。
- また、刹那に限らず、プトレマイオス所属のガンダムマイスター達は、問題児であるトリニティ兄妹(特にミハエルとネーナ)を「ソレスタルビーイングの面汚し」として敵視している節が少なからずある。中でもティエリアは勝手にヴェーダに侵入されたこともあってか、嫌悪と猜疑を隠せなかった。
- 2ndシーズンでは、ネーナはメメントモリ攻略作戦後に刹那に接触し、トレミーが地上に墜落したという情報を与えている(もっとも、鉢合わせるなり銃を向けられたが)。
- ルイス・ハレヴィ
- 彼女本人との関りは全く無いが、ネーナの行った「ある事」がきっかけで彼女の運命は大きく変わってしまう。そして、最期は彼女に引導を渡される事となった。
- 王留美
- 1stシーズン最終話において彼女の部下となる。命の恩人でもあった為か、最初は従っていた様だが、留美からは都合の良い道具としか扱われていなかったらしく、また恵まれた環境に生まれていながら自分個人のエゴの為だけに変革を求めていた彼女の姿勢にも、苛立ちを募らせていく事になった。
- そして、二人の兄の仇であるサーシェスを私兵にしていたリボンズにまで協力する様になった事が、嫌悪から殺意へと変わる決定的な要因となり、彼女の意に反する行動を取り続けた末に、彼女を殺害する事に成功した。
- 『第2次Z再世篇』でも上記の展開が再現されたが、ゼロレクイエムルートに進んだ場合ではルルーシュに救出されて失敗する。
- 紅龍
- 留美の実兄であり、2ndシーズンで妹を庇ってネーナに殺害された。再世篇では、兄妹もろともネーナに殺害される。なお、ゼロレクイエムルートに進んだ場合は紅龍だけ死亡する。
- アリー・アル・サーシェス
- 二人の兄を手にかけた仇。2ndシーズン以降は彼を殺すために暗躍するも、叶うことはなかった。もっとも、百戦錬磨の戦争屋が相手では、スローネドライの性能頼りの戦いをしていたネーナが実際戦っても勝ち目は無いだろうが。
- アレハンドロ・コーナー、ラグナ・ハーヴェイ
- 直属の上司的存在。
- リボンズ・アルマーク
- 上記の二人をも利用していた真の黒幕。
- リジェネ・レジェッタ
- 2ndシーズンで密かに彼と結託していたが、王留美と同様に利用しているだけの関係。当のリジェネもネーナを大して重要視していなかった上、小説版に至ってはネーナを「飼い主への噛みつき癖があった」と評していた。
- ミーナ・カーマイン
- 『00』の完結編である『劇場版』に登場する人物。彼女の先祖がある人物に遺伝子データを提供し、そこからネーナが作られた為か容姿や声は瓜二つである。
- 育った環境の違いのためかミーナは倫理観がありまともな人物ではあるが、表面上では好きになった男性に積極的なところなど似たところもある。
- 遺伝子的に近似している彼女が優秀な科学者で、人類を救う立役者の一人になった上に愛する人と結婚して子供を産むというのは、育った環境が違っていればネーナも……というある種の救済なのかもしれない。
他作品との人間関係
- エイーダ・ロッサ
- 『第2次Z破界篇』にて一時チームトリニティと共闘していたが、ネーナは非協力的な上に、自分の邪魔をする事もある彼女を嫌悪しており、チャンスがあれば潰そうと考えていた。
- なお、パーティー会場を襲撃した際、軽度ながらもエイーダに対して傷を負わせていた模様。
- ランカ・リー、シェリル・ノーム
- 『第2次Z破界篇』にて、歌でテムジン達のクーデターを阻止したランカと、彼女の傍に駆けつけたシェリルを(自分の性格や言動を棚にあげて)「チャラチャラしててムカツク」という理由だけで殺そうとした。
- チャム・ファウ
- 『X-Ω』のイベント「翻弄される少女」ではエンブリヲに半ば愛玩動物として彼女を与えられ、当初は辛く当たっていたが彼女も自身と同じく大切な人を失い天涯孤独の身である事を知り徐々に打ち解けあっていくことになり、やがて大切な親友となっていく。
- サリア
- 『X-Ω』のイベント「翻弄される少女」ではダイヤモンドローズ騎士団所属時の上司だが、自身の猫を被った態度を(彼女自身の経験もあり)見破られている。一方で関係は険悪ではなく、敵対後も彼女に強い敵意を向けることは無かった。
- エルシャ
- 『X-Ω』のイベント「翻弄される少女」ではエンブリヲの元から脱走しようとする彼女からエンブリヲが死者を蘇生させる能力を持つことを断片的に知った事でダイヤモンドローズ騎士団に加わる決意をし、彼女の脱走を見逃している。以後、ネーナがアルゼナルの捕虜となってからも、何かと気にかけられている。
- アンジュ
- 『X-Ω』のイベント「翻弄される少女」ではエンブリヲに反逆した後彼女に捕虜にされ、紆余曲折を経てアルゼナルの一員として迎え入れられる。
- タスク
- 『X-Ω』のイベント「翻弄される少女」ではエンブリヲに反逆し負傷した際に彼に救助される。その際、沈みゆく意識の中で、ネーナには彼の声が刹那の声のように聞こえていた。
- エンブリヲ
- 『X-Ω』のイベント「翻弄される少女」では兄達をサーシェスに討たれ自身も討たれそうになったところを彼によって異世界に転移させられ彼の庇護の元に置かれ、その人間性を内心嫌悪しながらも兄達を蘇生させてもらうために彼の部下となる。尤も彼からも異世界の女性を手篭にするための実験動物としか思われておらず、やがて彼に対して反逆し、以後は怨敵となる。
名台詞
1st
- 「大丈夫してる? エクシアのパイロット君!」
- 第16話「トリニティ」におけるネーナの初登場時シーンより。アグリッサの攻撃からエクシアを救った時の台詞。
- 「君ね、無茶ばかりするマイスターは。そういうとこ、すごく好みね」
- 第17話「スローネ強襲」より。プトレマイオスクルーと接触し、刹那と対面した際に強引にキスをする。当然、彼から強く拒絶されてしまった。
- 「あたしを怒らせたら、ダメよ…」
- その後、静かな怒りを出しつつ刹那にこう忠告した。この辺りからネーナの本性が見え始める。
- 「アッハハハハハハ! もぉ~たまんなぁ~い!」
- 第18話「悪意の矛先」より。自分たちの攻撃で壊滅したAEUの基地を見て。どう見ても戦争根絶をする気があるようには見えないが、この後ネーナはさらに信じ難い行動を起こす。
- 「何それ!? こっちは必死でお仕事やってんのに、能天気に遊んじゃってさぁ!」
「あんたらわかってないでしょう? 世界は変わろうとしてるんだよ…」
「死んじゃえばいいよ♪」 - 任務からの帰還時に偶然目に入ったパーティー会場に向けてただムカついただけでビームを発射する直前の台詞。ネーナの異常性が全面的に現れていると言っても良い。
- しかし、この暴挙は後に2ndシーズンで自身の破滅へと大きく関わる事となる。
- ちなみに、上記の台詞はニンテンドーDS用ソフト『機動戦士ガンダム00』にて、攻撃時の台詞に採用されている。
- ヨハン「ネーナ、何をしている!」
ネーナ「ごめーん、スイッチ間違えちゃって!」
ミハエル「作戦続きで疲れてんだろ」
ヨハン「勝手な行動は慎め!」
ネーナ「はーい! ……てへっ♪」 - 直後に軽い態度でヨハンとミハエルにこう返した。ネーナの残虐さと非道さ、ここに極まれりといった感のある台詞である。更に、妹をロクに咎めようとしないミハエルの態度もまた問題がある(ヨハンの方は流石に厳しく咎めている)。
- この件を機に、刹那らプトレマイオスチームはチームトリニティを「紛争幇助者」と断定、敵対する事になり、バラバラだったメンバーが結束していく事になる。
- そして、この蛮行は後に彼女自身へ因果応報として返ってくることになる。
- ちなみにネーナ・トリニティを演じた釘宮理恵氏は、インタビューで上記のパーティー襲撃のエピソードについて「実際にTVで観た時は、後の兄達が殺されたシーンよりもショックだった」と語っている。
- 「あぁ~っ! あたしのドライが~!」
- 第22話「トランザム」より。国連軍GN-X部隊の度重なる追撃を受けて疲弊したスローネドライを目の当たりにして。それにしても、どこかで聞いたような台詞である。
- 「ヨハ兄ぃ…ミハ兄ぃ…あたし…」
- 第23話「世界を止めて」より。サーシェスの襲撃から一人辛うじて生き残り、逃亡する際に呟いて。
- なお、この時のネーナは二人の兄達の死に悲しみの涙を流している。彼女の台詞の中で、最も人間味を感じさせるものであろう。
2nd
- 「わかりました、お嬢様」
- 第2話「ツインドライヴ」より。留美の指示を受けた時の返答。彼女に対して従順であるように見えたのだが…。
- 「あーあ、派手にやられちゃって」
- 第6話「傷跡」より。リィアンでカタロンの補給物資を輸送していた時の独白。
- アロウズの襲撃で壊滅したカタロンの基地を目の当たりにしているのにかかわらず、その様子を嘲るような態度で口にしている辺り、根本的な人間性が4年前と変わっていない事を浮き彫りにしている。
- (兄ィ兄ィズを殺した奴らに協力している女が…!)
- 第11話「ダブルオーの声」より。留美が兄達を殺害したサーシェスの雇い主であるリボンズに協力していることを知り、内心ではとても腹立だしく思っていた。
- (お嬢様、女の嫉妬も見苦しいんじゃない? あんたの思い通りになんかさせてあげないんだから)
- 第13話「メメントモリ攻略戦」より。留美が気に食わないので、彼女の資金提供の元で完成したアロウズの大量破壊兵器「メメントモリ」の弱点部分を記載したデータをソレスタルビーイング(プトレマイオス2)へ送信する際に。この行動が切っ掛けで、ソレスタルビーイングはメメントモリの破壊に成功した。
- 1st第18話「悪意の矛先」においてネーナの気まぐれによる凶行でハレヴィ家の親族が犠牲になった事を思うと、同じく彼女の気まぐれによってメメントモリの破壊に成功した事は、皮肉めいた展開であると言えよう。
- 「何でも持ってるくせに、もっともっと欲しがって…。そのくせ、中身はからっぽ。私ね、そんなアンタがずーっと嫌いだったの! だからさ…死んじゃえばいいよ!」
- 第19話「イノベイターの影」で留美に反旗を翻した際の台詞。この台詞と共に乗機のガンダムスローネドライが禍々しく展開していく。
- その後、ネーナはスローネドライで留美達が搭乗するトリニティ艦に砲撃を加えて爆発四散させた…が、2nd第21話「革新の扉」において留美達が無傷で再登場した場面を鑑みると、彼女達はその時に辛うじて脱出に成功した模様である。
- 「アッハハハハハッ、フフフフフフ! 木端微塵ね、さんざん人を物のように扱ってきた罰よ!」
「あたしは生きるためなら何でもやるの。あたしが幸せになるためならね」
「そうよ…イノベイターに従っているのもそのため。兄ィ兄ィズの仇だって討っちゃいないんだから…!!」
「その時が来たら、盛大に喉元食いちぎってやるから!」 - 第21話「革新の扉」より。遂に留美を殺害した直後の台詞。ネーナは留美はおろか、リボンズにも反旗を翻そうとしていたがこの台詞はHAROを通してリボンズに丸聞こえだった。
- もっとも、言わずともリボンズには脳量子波でネーナの思考を読み取る事が出来るのだが。
- 「『裁く者』ですって…? まさか…あいつが? 面白い…! 兄ィ兄ィズの仇を!」
- HAROごしにリボンズから「君を裁く者が現れるよ」と伝えられた際に。
- この時、ネーナはサーシェスが現れるのではないかと思い込んでいたようだが、ネーナの前に現れたのは、かつて彼女の気まぐれで起こした凶行によって運命を狂わされた女性であった。
- 「家族の敵? アタシにだっているわよ! 自分だけ不幸ぶってぇっ! あたしは造られて、戦わされて、こんなところで…死ねるかぁぁぁっ!!」
- ルイスのレグナントと交戦して。上記の台詞の後、「そうね…死にたくないね。でも、ママとパパは…そんな言葉すら言えなかった!!」と反論および激昂したルイスのレグナントによってコクピットごとクローで貫かれる[4]。乗機のスローネドライは大破し、ネーナは最期の瞬間まで反省心が芽生える事も無く、「ち…ちくしょォォォォォォォッ!!」と呪詛の言葉を吐いて死を遂げた。
- なお、角川スニーカー文庫の小説版『機動戦士ガンダム00』第4巻では、文章媒体故に、ネーナの最期を描くシーンはTVアニメ本編以上に凄惨に描写されている。自業自得ではあるものの、彼女自身の境遇と直後のルイスの慟哭と合わさり後味は非常に悪い。
- 一方、『第2次Z再世篇』では、上記の描写とは逆に「レグナントのビームキャノンの直撃を食らって撃墜される」とマイルドなものになっている。
- 「ずっとこの時を待っていた」
「あたしは兄ィ兄ィズを殺した奴らを許さないと誓った どんな事をしても復讐してやるって」
「あんたもその中の一人…」
「奴等に力を貸してどっちにもいい顔して立ち回って……」
「ずっと大嫌いだった」 - 大森倖三版(角川書店・刊)で留美に反旗を翻した時のシーン。
他媒体
- 「あはははっ 逃げてく」
「通信が途絶したぐらいで情けないじゃない!」
「ほらほらぁ」
「はやく逃げないと殺しちゃうぞ」 - ガンダムスローネシリーズのメカニックデザイナーである鷲尾直広氏がチームトリニティの視点で描いた読み切り漫画作品より。
- 任務終了で撤退する際、同じく撤退しようとした敵機体を先回りして撃ち落とした時の台詞である。こちらも、ネーナの異常性と性格が全面的に現れていると言える。
- 「さてと、初めましてで、さようなら! 君たちはもう用済みだってー」
- ニンテンドーDS用ソフト『機動戦士ガンダム00』より。ソレスタルビーイングの監視者から送られたプトレマイオスチームへの刺客としての「死の宣告」を軽いノリで言うあたりが、実にネーナらしい。
- 「やるじゃない…。ネーナ、惚れちゃったかも…」
- 同ゲームにおけるラストバトルで敗北した際の断末魔。自分よりも強い男に敗れた事に悔いは無い故か、潔さを感じさせる。
- 結果的に原作よりも死期が早まってしまったとはいえ、(因果応報であるが)無惨な最期を遂げた原作と比較して、『DS』版のネーナは救われているのかもしれない。
- 「兄兄ズに言いつけるかんね!」
- 同ゲームのシミュレーターでの戦闘にて乗機を撃墜された際の捨て台詞。こちらの台詞は、喧嘩に負けた時の子供を彷彿とさせるようで微笑ましい。
- 「あたしを生かす気?! あたしが改心すると思ったら大間違い! あたしは誰かの思い通りになんて生きない。ここで殺せないなら、あんたの喉元を・・・必ず喰い千切る!」
- 舞台版2ndシーズンより。
スパロボシリーズの名台詞
Zシリーズ
- 「だって、こっちは仕事だってのにあそこにいる奴等、馬鹿みたいにはしゃいでてムカついたんだもん」
- 『第2次Z破界篇』第33話「天を突く命」より。パーティー会場を攻撃した後、その理由を兄達に話した時の台詞。
- 「ざ~んねん。そんな事なら、もう2、3発ビームぶち込んどけばよかったね」
- 同上。パーティー会場にいたエイーダが無事だった事を知り、サラリと発した残酷な台詞。幼児性と残虐性が同居するネーナの性格を端的に表したものである。
- 「ヨハン兄…ミハ兄…! きっと…仇は討つからね…!」
- 『第2次Z破界篇』第36話CBルート「託される意志」より。原作通りにヨハンとミハエルをサーシェスに殺害されて、逃亡する際に呟いた台詞。原作と比べると前向きではあるが…。
- 「べ、別にあんたがいなくなって寂しいとか、そういうんじゃないんだからねっ!」
- 『第2次Z破界篇』の中断メッセージでの「ツンデレ」な一言。ネーナのキャラではなく中の人の十八番をネタにしたものである。
- (アリー・アル・サーシェス…。ヨハン兄とミハ兄を殺した男…奴を監視しろっていうお嬢様の命令がなければ、すぐにでも殺してやるのに…!)
- 『第2次Z再世篇』第29話「戦士たちの叫び」より。アザディスタンを焼き払ったサーシェスを遠くから監視していた時のモノローグ。仮に戦っても、おそらく返り討ちが関の山だろう。
単独作品
- (…なんなのこいつら、エンブリヲ、エンブリヲって、バッカじゃない!)
(あたしはこんな奴に絶対服従しない! 何でも持っていて、何でも思い通りになると思っている男なんて大っ嫌い!) - 『X-Ω』の「翻弄される少女」より。エンブリヲの部下になった時のモノローグ。
- 2行目がどことなく2ndシーズンにおけるネーナを意識している。
- 「あたしは生きるためなら何でもやるの。あたしが幸せになるためならね!」
「けどあんたの所にいても幸せになれない! あんたは私を幸せに出来ない! なにより…」
「あんたみたいなゲス野郎に利用されるのは、我慢できないんだよぉぉ!!」 - エンブリヲに反旗を翻した時の台詞。こちらも2ndシーズンを意識したような台詞と言える。
- 「あんた、エクシアのパイロットの…確か…刹那って言ったっけ」
「あたしさ、結構気に入ってたかもしれない。あんたのこと…」
「顔が好みっていうのもあるけどさ、無鉄砲でバカみたいな事するけど…なんか信念みたいなのがあって…」
「兄兄ズに引っ張られてたあたしには…ないものだったから…」 - エンブリヲの元から脱走して意識を失った後に夢の中に現れた刹那に対して。
- 日頃から兄達に頼ってばかりいた自身にコンプレックスを抱いていたようである。
- 「自分の幸せしか考えずに、きまぐれで人を殺すようなやつなの! 元の世界ではそれを平気でやってきた!」
- アルゼナルで保護された後の台詞。自嘲気味ながらも、元いた世界での行動に罪悪感を抱いていた模様。
- 原作では罪悪感どころか最後まで自分の幸せしか頭に無かったのが何とも皮肉である。
- 「ガンダムスローネドライ、ネーナ・トリニティ! 目標を駆逐する…ってね!」
- アルゼナルの一員となって出撃した時の台詞。明らかに刹那の影響を受けている。
搭乗機体・関連機体
- ガンダムスローネドライ
- ネーナの愛機。
- リィアン(SRW未登場)
- 2ndシーズンに登場、スローネドライがモビルアーマーに偽装した姿。
- なお、『第2次Z再世篇』ではアイコンのみの登場で、ロボット大図鑑にも記録されない。
- アルケーガンダムドライ(SRW未登場)
- 公式外伝『機動戦士ガンダム00V戦記』に登場するスローネドライの発展機。対アルケーガンダム用としてネーナが搭乗する予定だった。SRW未登場。
余談
- ガンダムスローネシリーズ他のメカニックデザインを担当した鷲尾直広氏は、ネーナ・トリニティの大ファンである。鷲尾氏は、自身の手掛けたイラスト等にネーナを描いている。しかも、鷲尾氏が描くネーナの胸囲は、原作の彼女よりも更に大きめのものになっている。
- ちなみに、鷲尾氏は「G-ROOMS」(『機動戦士ガンダム00』のメカニックデザイナー達が作品に登場する機体を描く企画)の第11回において、お題の機体であるスローネ艦(SRW未登場)を画面の奥側に描き、ネーナを画面の手前側に描いている。
脚注
- ↑ Character、機動戦士ガンダム00[ダブルオー]、2022年1月29日閲覧。
- ↑ 『容姿が優れている』のは公式のようで、公式外伝『機動戦士ガンダム00N』(SRW未参戦)の中では後年ネットワーク上にネーナの画像が流出し一部ユーザーに人気を博した(当然、スローネやガンダムの被害を受けていない第三者からであるが)というエピソードが存在する。
- ↑ 破界篇時点での刹那のボーナスもシナリオの都合上発動条件を満たせる敵が少ない事が話題に上がるが、さすがにここまで酷くはない。
- ↑ なお、この直前にGNファングによってガンダムスローネドライは四肢を破壊されており、ネーナにとっては真の絶望状態だったのだろう。