サーペントは『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』の登場メカ。
サーペント | |
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外国語表記 | Serpent[1] |
登場作品 | |
デザイン | カトキハジメ |
初登場SRW | スーパーロボット大戦COMPACT |
SRWでの分類 | 機体 |
スペック | |
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分類 | モビルスーツ |
生産形態 | 量産機 |
型式番号 |
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全高 | 17.2 m |
重量 | 8.1 t |
ジェネレーター出力 | 2,998 kW |
スラスター総推力 | 72,030 kg |
装甲材質 | ネオ・チタニュウム合金 |
開発 | 地球統一連合正規軍 → OZ → マリーメイア軍 |
所属 | マリーメイア軍 |
主なパイロット | トロワ・バートン |
概要
「黄道十二星座」における十三番目のナンバリング「へびつかい座」の名前を有するモビルスーツ(#余談参照)。
劇中ではマリーメイア軍の主力機として大量生産され、ガンダムを駆るGチームやプリベンターと死闘を演じる事になる。
開発の経緯
A.C.(アフター・コロニー)195年、地球圏統一連合正規軍の軍事力は強大であった反面、モビルスーツに関しては既にリーオーやキャンサーのアーリータイプといった旧式化の進んでいた物しか配備されておらず、新型となるトラゴスやエアリーズはモビルスーツの製造を行うロームフェラ財団がスポンサーとなっているスペシャルズ(OZ)が独占している状態となっていた。その後、OZとしての本性を露にしたスペシャルズが「オペレーション・デイブレイク」の発動により大規模な反乱を起こし、更にはOZの実権を握ったロームフェラ財団が「オペレーション・ノヴァ」を発動させて新たに無人仕様のモビルスーツであるモビルドールを投入した結果、追い込まれた地球圏統一連合正規軍は対抗策としてL3宙域のコロニーである「X18999コロニー」で新型の量産機の開発に乗り出す。これが後に「サーペント」と呼称されるモビルスーツであった。
リーオーのコンセプトを継ぐに相応しい汎用性と生産性を兼ね揃えた重モビルスーツとなっていたのだが、開発段階において地球圏統一連合正規軍は実質的に壊滅してしまい、その後はトレーズ派とデルマイユ派の二派に分かれたOZの内、モビルドールに反感を示していたトレーズ派が開発を引き継ぐ事になっている。その際、プラネイトディフェンサーを使用するビルゴに対抗すべく固定武装としてマイクロミサイルが追加装備される等、高い攻撃力を備えたモビルスーツとして設計に幾つかの変更が加えられ、「OZ-17MS」の形式番号も与えられたが、ようやく製造段階までに乗り出す中、A.C.195年の12月の「EVE WARS」によって大戦が終結してしまい、結局は試作機数機だけの製造に留まる形で、開発は途中放棄されていた。
だが、大戦終結から約一年間の間、かつて「オペレーション・メテオ」に関わっていたバートン財団によってX-18999が接収された事で、放棄された試作機を基に新たにガンダムヘビーアームズのノウハウも組み込まれた上で完成。新規の傾向武装としてヘビーアームズを参考にしたダブルガトリングガンに、ジェネレーター内臓式のビームキャノンも加えられ、来るべき決起に向けて秘密裏に大量生産が行われた。
なお、バートン財団が開発を引き継いだ後は、本機をモビルドールとして運用する事も検討されていたらしく、調査用モビルスーツとして設計変更となった機体が幾つか生産され、名称も異なっている。
機体性能
長年様々な局面で使用されていた汎用性重視のモビルスーツ・リーオーの発展型として設計され、コンセプトも陸戦を重視としているが、最低限の調整を行えば宇宙でも問題なく運用可能で、専用のフライトユニットを装備する等、様々な局面で運用が出来る高い汎用性を備えている。また、リーオーが専用の高機動パックを必要とするのに対し、本機の場合は通常時のバックパックや脚部のスラスターだけでのホバリングが可能となっており、重厚な見た目と裏腹に優れた移動速度と機動力、運動性を発揮する事が可能となっている。
装甲に関してもチタニュウム系の改良発展型である「ネオ・チタニュウム合金」が採用されており、これはガンダニュウム合金よりも強度が劣っている反面、それでも同じ重量でチタニュウム合金の約10倍を誇る強度で、生産性に関してはガンダニュウム合金を大きく上回っている等、実戦レベルにおいて非常に優秀な物となっている。
劇中での活躍
A.C.196のクリスマス・イヴ、地球圏統一国家の秘密情報部であるプリベンターがX-18999でネオ・チタニュウム合金を発見した結果、総責任者となるレディ・アンはこの合金で開発されるサーペントの製造が続行されていた事を把握。しかし時既に遅く、本機を主力にする形で結成されたマリーメイア軍は、地球圏に向けての宣戦布告に乗り出す事になる。宣戦布告後、マリーメイア軍の侵攻を阻止すべくX-18999に乗り込んだヒイロ・ユイとデュオ・マックスウェルの二人は、強奪したリーオーに搭乗して破壊工作に乗り出すも、デュオの搭乗するリーオーの前に、先にマリーメイア軍に潜入して降伏させられたトロワ・バートンが本機に搭乗。デキム・バートンに従うふりをする形で、マイクロミサイルで攻撃するよう見せかけて、デュオに逃げ道を作る事になる。
その後、資源衛星「MO-III」にて大量のサーペントを積載した輸送船が降下しようとする中、「プリベンター・ウインド」として再び表舞台に現れたゼクス・マーキスの駆るトールギスIIIが地球より現れ、輸送機の内の数隻が破壊されるが、デキムが「X-18999を地球に落とす」と脅しを掛けた結果、MO-IIIは破壊されてしまうものの、サーペントを積載する輸送機は予定通りに地球へ降下。パラシュート・パックを搭載した大量のサーペントが大統領府の存在するブリュッセルに降下し、大統領府は完全に占拠されてしまう事態となった。
占拠後は、ブリュッセルにまで乗り込んできたプリベンターに所属するゼクスのトールギスIII、ルクレツィア・ノインのトーラスと交戦。更には宇宙より駆けつけて来たデュオのガンダムデスサイズヘル、トロワのガンダムヘビーアームズ、カトル・ラバーバ・ウィナーのガンダムサンドロックとも激戦を繰り広げる事になるが、Gチームとプリベンターが不殺の戦いをした事やガンダムが満足な整備をされていなかった事もあってか、徐々に物量による圧倒的な火力で追い詰めていく事になる。だが、そこに現れたウイングガンダムゼロによって、シェルターで防備されていた大統領府が最大出力のツインバスターライフルによる直接攻撃が行われ、それを阻止すべく迎撃するが、その勢いを止められないまま大統領府は陥落。更にそこへ、ドロシー・カタロニアに先導された市民達が立ち上がった結果、サーペントに搭乗していたパイロット達は戦意を喪失してしまい、戦いは終結した。
その後、劇中の様子からも機体は破棄された事が伺われる。
登場作品と操縦者
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α外伝
- マリーメイア軍の主力として登場。大した性能ではないのだが原作通り数で攻めてくるため苦労させられる。未来世界ではガンダムダブルエックスを強奪する時の防衛として登場。
Zシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 今作ではマリーメイア軍以外に、その残党を吸収したアマルガムが運用する。
- 2つある武装はいずれも移動後攻撃が不可能なため、射程も長いことから射程内に味方を置いておくといつまでも動いてくれない。熟練度取得の際は注意。
- 条件を満たすと自軍でも運用が可能になっている。カスタムボーナスでアシスト武器の射程が延びるなどサブ運用に特化した性能。
- 攻撃力や射程などの点でトーラスよりは若干優れているので、ノインやヒルデをサブ攻撃役に起用したい時などに使える。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 今作は無条件で自軍運用可能。宗介救出ルート17話クリア後のインターミッションではガンダムWのパイロットが1人もいないのになぜか残っている。
- 敵としては中盤の宗介救出ルートでマリーメイア軍の残党として多数が登場する他、クロノ保守派に雇われたと思しきマリーメイア兵の乗機や無人機軍の戦力としても登場している。
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT(WSC)
- 初登場作品。原作同様マリーメイア軍の主力で、同盟しているクロスボーン・バンガードも使用する。最強武器であるダブルガトリングガンの威力が高く、更に射程3のP兵器なので要注意。幸い最大射程は4で、そちらの攻撃力は大した事がない。HPも高く厄介だが、WSC版ではHPと装甲が下がっており戦いやすくなっている。
- スーパーロボット大戦COMPACT3
- マリーメイア軍の残党が使用する。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦A(PORTABLE)
- マリーメイア軍の戦力として黒のトーラスと共に多数登場。ダブルガトリングガンが攻撃力2300で射程5かつ移動後使用可能という、高い性能を持っている。
- スーパーロボット大戦R
- マリーメイア軍とネオ・ジオンが使用する。前作『A』で猛威を振るったダブルガトリングガンは、ビームキャノンが最強武器として追加された事もあり大幅に弱体化している。
- スーパーロボット大戦W
- マリーメイア軍以外にも連合兵、傭兵他とあちこちの勢力で使われている。本機が序盤から事あるごとに出てくるのに対し、『SEED』のストライクダガーは第2部になってやっと登場するのでそっちのほうが強いように思われるかもしれないが、実際は機体性能そのものはほとんど大差無い(というか射程などはこちらが明らかに勝っている)。
- イベントでトロワが乗るが、登場してすぐに、ベヘモスに真っ二つにされてしまう。
Scramble Commanderシリーズ
VXT三部作
- スーパーロボット大戦X
- やはりマリーメイア軍のザコ敵として登場。今作では自軍運用は不可能。
- 終盤ではカロッゾ・ロナがモビルドール化した本機を使用してくる。
単独作品
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- トロワが搭乗。
装備・機能
武装・必殺武器
- 8連装ミサイルランチャー
- 両肩に1基ずつ、計2基装備。唯一の固定装備。
- ダブルガトリングガン
- ヘビーアームズと同型の手持ち式実弾式兵装。バートン財団が追加した武装。
- ビームキャノン
- 専用ジェネレータ直結の手持ち式大型ビーム砲。こちらもバートン財団が追加した武装。バックパックの左側にマウント可能。
- バズーカ
- 実弾式の中口径手持ち式バズーカ。バックパックの右側にマウント可能。
その他
- ビームサーベル
- 設定上は装備していない格闘専用の武器。どこから出しているかは不明。
移動タイプ
サイズ
- M
カスタムボーナス
- 照準値+15、マップ兵器及び射程1以外の武器の射程+1
- 『第3次Z』で採用。
対決・名場面
- 対リーオー
- デュオが操縦するリーオーの前に立ちはだかったのは、マリーメイア軍の新型機であるサーペント。その操縦スタイルからデュオはサーペントのパイロットがトロワであることに気づく。性能差に加え、動揺したデュオ機を追い詰めるトロワ機だったがトドメを刺すふりをして、デュオのために脱出口を作るのだった。
- ブリュッセルでの激闘
- プリベンターのトールギスIIIとトーラスと交戦する最中、Gチームのガンダムデスサイズヘルカスタム、ガンダムヘビーアームズカスタム、ガンダムサンドロックカスタムもプリベンターに加勢。戦局はプリベンターに傾いたと思われたがプリベンターもGチームも不殺の戦いを行うために数で勝るサーペント部隊が次第に優位に立っていく。相手の力が尽きた上、自爆も行おうとしなかったことから勝利と思われたが本拠地が攻撃されたことと市民が立ち上がったことにより、マリーメイア軍は沈黙するのだった。
関連機体
余談
- 『ガンダムW』関連作品には黄道十二宮の星座に由来する名のMSが登場するので、黄道上にある13番目の星座「へびつかい座」の名前を有するとされる本機はその番外だと扱われるが、実は本機の名前の由来は「へびつかい座(Ophiuchus)」ではなく「へび座(Serpens)」である。
- へび座は元々へびつかい座の一部であり、一体化して扱う場合と分けて扱う場合があったが、現在の88星座を定めた際に別星座として分類された。
- サーペント(serpent)とは英語でヘビの別名でラテン語のserpensを由来とする言葉(星座はラテン語が正式名)。蛇神や比較的大型の、特に毒蛇などを指す言葉である。
- 『ガンダムW』の外伝漫画『G-UNIT』(SRW未参戦)には「ガンダムアスクレプオス」という機体が登場するが、こちらはへびつかい座により象られるギリシャの医神「アスクレピオス」が由来。
- 汎用モビルスーツであるリーオーがアフターコロニーの世界観におけるザクならば、その発展型で重汎用モビルスーツであるサーペントは、ドムに相当した機体と言える。
- 本作のガンプラ1/100シリーズでは、機体毎にパイロットの人形が付属するが、サーペントは特定のパイロットがいなかったことから(ネームドパイロットのトロワの人形は、ヘビーアームズに付属)、ヒロインのリリーナとマリーメイア軍の長であるマリーメイアの人形が付属している。
商品情報