未参戦作品
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未参戦作品(Sources of Not Participating)
まだスーパーロボット大戦シリーズに参戦した事の無い作品全体を指す用語。
該当作品はこのWikiに置いても、「(未参戦)」などの表記が付記される。
語義からすれば「参戦不可能な作品」ではなく「未だ参戦していない作品」全般を指すと考えるのが普通で、実際に後者の意味で扱われることが多いが、前者のニュアンスを持たせた上で用いられる場合も少なくない。
これは「未参戦であることには何らかの理由があるはず」という推測に基づくものである。それらの推測はもっともらしいものからどう考えてもネタなものまで様々で、それらの検証に関する話題はファンの間でも格好の話の種になっている。但し、その主張のほとんどはあくまで「ごく一部のファンの意見または推測」であって、確定事項であったりファン全体の共通認識であったりするわけではないことに注意して読んでもらいたい。
参戦の障害
参戦にあたって障害になり得るとされる要素は多数推測されているが、本項ではそのうち有力とされている説を挙げる。
1.放送時期の問題
スパロボの新作開発がスタートした際に放送中の作品は参戦できないというもの。本来の意味での未参戦作品と言える。
過去のスパロボシリーズでは、初代における『機動戦士ガンダムF91』、第2次Gでの『機動武闘伝Gガンダム』、新での『新機動戦記ガンダムW』、64での『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』のように、制作開始時に本編放送中の作品が参戦することがあったが、これらの作品はゲーム中で原作再現が行われることは少なく、いわゆる「いるだけ参戦」となる場合が多かった。
そのためか、現在のスパロボ作品では参戦作品を放送終了済の作品から選ぶ方針をとっている。開発には年単位の期間を要することから、開発スタート時には放送終了直後であっても、発売される際には放送後からかなりの期間が空くこととなる。
なお、放送終了後一定期間おいた作品が即参戦するということではなく、下記の理由との兼ね合いやスパロボ制作サイドの「初参戦は大々的に扱いたい」という方針等で参戦が見送られる場合もある。
例外として劇場版○部作、のように一区切り付いている場合は完結していなくても参戦することがある。
2.知名度の問題
放送時期が昔すぎる、視聴方法が限られているなどの理由により、作品の知名度が低く売上に貢献しないからというもの。例として、古谷徹氏は寺田Pと食事に行った際、自身が主役を演じた『グロイザーX』の参戦を希望したが、寺田Pは「誰も知らないでしょ」と返答したとのこと。
ただし、知名度が低いと言われる作品は絶対に参戦できないという訳ではない。メジャー作品だけでは参戦作品がいつも似たような顔ぶれになることもあり、スパロボシリーズが増加するにしたがって一般的に知名度が低いと言われるような作品の参戦機会も増えてきている。特に声がなく製作費が安い携帯機作品なら知名度の低い作品でも試験的に参戦しやすいと言われている。携帯機作品で初参戦した作品が好評だった場合は据え置き機の作品に再登場することもあり、中でもマイナーな作品の多かったCOMPACT2がIMPACTとしてリメイクされたことなどは好例といえる。また、スパロボに参戦した結果作品の知名度が上がり、玩具の復刻版や新規作品が発売されるなどのケースもある。
3.世界観・設定の問題
他作品と絡ませにくい設定の作品や、メインキャラクターが戦争に不向きな少年少女あるいは不向きな職種である作品の場合、制作スタッフの方針で参戦が見送られる場合がある。これらの作品はα外伝やCOMPACT3のように主な舞台を異世界にしたり、NEOのように他の参戦作品を調整することで、参戦が可能になる場合がある。
またZの多元世界設定の登場により、この問題は幾分緩和されている。
『スーパーロボット大戦』という名前である以上、「ロボットアニメのみが参戦できる」という常識が存在するが、いわゆる「ロボットアニメ」という括りが明確に定義されているわけではないため、「この作品はロボットアニメなのかどうか」で参戦の可否が問われることもある。
現在ではスパロボ常連となっている『新世紀エヴァンゲリオン』も、『F』で参戦が発表された際は「エヴァは生体的な人造人間が活躍するし、作品としても変身巨大ヒーローもののオマージュだから、いわゆるロボットアニメとはジャンルが違う」という理由で参戦に抵抗があったファンもいた。
特に『宇宙の騎士テッカマンブレード』や『疾風!アイアンリーガー』のような「人間が操縦する巨大なロボット」が出てこない作品や、『ケロロ軍曹』のような「そもそもロボットバトル自体の比重が小さい」作品までもが参戦を果たした近年では、スパロボに参戦できるロボットアニメの定義がより曖昧になってきている。
4.版権上の問題
スパロボシリーズの販売元である旧バンプレストやバンダイナムコゲームスは、玩具メーカー・バンダイを含む『バンダイナムコグループ』の系列会社であるため、競合関係にあるタカラトミーやKONAMIがスポンサーを務めて商品化権を握っている作品の参戦は難しいというもの。スパロボに関わる権利はコンピューターゲームの販売権であり、基本的には玩具の販売権を取得している会社がゲームも販売することが多く、玩具の発売会社を確認することで大まかに判断できる。ただし稀にそれぞれの権利を別会社が取得している作品(例:『魔神英雄伝ワタル』・『超速変形ジャイロゼッター』)もあるので注意が必要。スパロボ外でも、バンダイがスポンサーを務めているアニメ『プリキュアシリーズ』には、同じく女児向けコンテンツでタカラトミーが展開する『プリティーリズム』のアニメ版に出演中の声優には採用されないという通説がある。
また、ゲーム業界に絞って考えれば、バンダイナムコゲームスはほとんどの同業他社と競合関係にあるため、他社が開発・販売したロボットゲーム作品、それらを原作とするロボットアニメ作品を参戦させることも困難とされている。ただし、SEGAの『バーチャロン』のように例外的に参戦することもある。
ライバル企業が関わっていない作品であっても、制作会社の解散で版権の所在がはっきりしなくなっていたり、版権の管理に複数の企業が関わっていたりする場合、版権取得が困難になりやすい。
中には、単純に版権料が高額なので参戦が見送られているのではないかと噂されているものもある。一例としては『ジャイアントロボ THE ANIMATION 〜地球が静止する日〜』がαを最後に参戦がないのは、この作品の版権管理は見直された結果、キャラクターの出典元である複数の横山光輝作品にも版権料を支払わないとならなくなったためという説がある。
この他、原作者が版権を持つ作品の場合、原作者がスパロボシリーズに否定的であると、バンダイが玩具化するには問題はないがスパロボへの参戦は許可が下りない場合もある。逆にダイナミックプロ作品など、原作者・制作サイドがスパロボに好意的・協力的である場合、スポンサーが競合関係にある企業である場合でも参戦した例もある。
また、ロボットアニメの制作サイドとスポンサーの関係には大きく2種類が存在する。1つは「マジンガーZ」や「新世紀エヴァンゲリオン」のように既に制作中の作品に玩具メーカーが出資し見返りとして商品化権を得るというもの、もう1つは、「マシンロボシリーズ」のように玩具メーカーがデザインを持ち込みアニメ化させるというもの。大元の生みの親ががどちらであるかは版権事情にも大きく影響してくる。「マシンロボ」シリーズのように玩具そのものを原作とし、タイトルごとにアニメの制作会社が異なる作品もあれば、「伝説巨神イデオン」のように玩具会社からの持ち込み企画であるにも関わらず玩具会社が手放した作品、「勇者シリーズ」のように複雑な背景事情で映像と玩具が離れ離れになってしまう作品もある。近年はメディアミックス展開の影響で、玩具メーカーのみならずコミック出版社やコンピュータソフトメーカーなどが関わり更に複雑化している。
これによって、参戦可能のように思える作品が参戦できない、その逆に不可能だと思われた作品が参戦する、同じシリーズなのに参戦可能なタイトルと不可能なタイトルが存在したりとバラつきが起こることがある。
5.展開メディアの問題
漫画・小説で展開されたもののアニメ化・ゲーム化がまだされていない作品。戦闘アニメーションのモデルとなる素材がないことや声優が設定されていない等といった問題が発生する。また、そのあたりを手間隙かけて実際にゼロから設定するとしても、原作版権所持側からは許可されづらいケースもある。メディアミックスに積極的な出版社であれば機会があればその漫画や小説のアニメやゲームへの展開を自分たち主導でやりたいと考えるのが当然であるため、先にスパロボが独自の解釈で動きや声を作って「イメージの固定化」を読者に植え付けるのは好ましくないというわけである。その漫画・小説作品がよっぽどの知名度があるものでない限りは、これらの問題点をクリアするまでの手間をかけるメリットは少ないのが正直なところだろう。
実際に参戦した漫画・小説作品としては、キャラクターが共通のアニメ作品が存在する『真ゲッターロボ(原作漫画版)』『鉄のラインバレル(原作漫画版)』、他のゲーム作品で声優やBGMが設定されていた『機動戦士クロスボーン・ガンダム』、音声収録の必要がない携帯機で参戦した『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』と『機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY』、共通の世界観を持つシリーズ全作と同時参戦した『完全勝利ダイテイオー』が該当する。また、キャラクターは登場しないがロボットのみが登場する場合もある。
ただし参戦を果たした作品は、いずれも既存のアニメ作品から派生した漫画作品のみとなっており、小説で展開された作品や漫画だけで展開されているシリーズ作品などは未だ未参戦となっている。
変則として、CERO-C以上のスパロボ作品が1つもない現在では、年齢制限があるの作品の参戦が難しいが、『機神咆吼デモンベイン』『冥王計画ゼオライマー』のように原作は成人向けだが、この作品を原作とする一般向けアニメとして、参戦を果たした場合もある。
参戦可能・不可能論議
スパロボにおいて、どの作品が参戦するかは、ユーザー間で最も注目度の高い項目といっても過言ではない。それ故に「ある作品がスパロボに参戦する可能性があるのかないのか」という点は各所で論争の火種となっている(この記事自体も、その論議の延長線上にある)。
今日、ある作品が未参戦である理由は概ね前述の5種(『単に機会に恵まれていないだけ』という理由を含めると6種)に整理されて語られるが、Webの草創期にネット上で行われたこの手の議論について言えば、『その作品の設定がスパロボの世界観との親和性を有するかどうか』という『3.世界観・設定の問題』の議論提起が非常に多かった。
その中には例えば「A.T.フィールドは絶対領域であるという設定であるため他のロボットでは破れず、エヴァは参戦が難しい」とか「ガソリン動力源のハンドル操縦、そして恐らく宇宙不可と思われるウォーカーマシンが主軸のザブングルは参戦が難しい」といった主張、更には「ナデシコは機動『戦艦』であって、ロボットものの作品ではない」「異様に恋愛描写の多い作風はスパロボに馴染まず、参戦は難しいはずだ」といった主張まで存在していた。
実際のところ、これらは近年のスパロボを代表する参戦作品として問題なく活躍しており、上記の指摘が単なる杞憂に過ぎなかったことは言うまでもない。この例が意味するところは「設定の問題に関して言えば、ユーザー側が考えるよりはスパロボ参戦への壁は低い」ということであり、ユーザーの間では限りなく参戦可能性が低いと見られてたために話題に昇ることすら殆どなかった『疾風!アイアンリーガー』のNEOへの参戦はそれを顕著に示した例である。
「スパロボは当時のバンプレストが権利関係の調整に秀でていたからこそ実現したシリーズ」という製作者サイドの発言が物語っているように、参戦に対するハードルの高さは、実際のところはほぼ権利関係の調整難度に帰着するものと思われる。権利者の一人でもある原作者の心理的障壁を取り払う意味では、原作の雰囲気を損なわずに参戦可能な世界観を構築することもまた参戦実現に不可欠なため、それらに関する課題もないとは言い切れないが、権利の問題に比してその比重がかなり小さいことは間違いない。
未参戦の主要な作品
未参戦作品/一覧を参照。
参戦済作品について
かつて参戦が難しいと噂されていた作品
- 聖戦士ダンバイン
- 第2次で初参戦の予定をしていたが、諸事情により不参戦となり、代替企画としてオリジナル作品の『魔装機神サイバスター』を設定し登場させた。
不参戦となった理由は明かされていない。放送当時のメインスポンサーはクローバー、同社倒産後はトミーであったが、プラモデルは放送当時からバンダイから発売されており、版権料の都合といった諸説が挙がっている。
世界観自体の問題があり、COMPACT3からUXまでの10年間、一時は再参戦が難しいと噂されていた(ただし、COMPACT3とUXの10年のブランクは、RTS系のSC2nd及び姉妹作のACEシリーズへの参戦経験を除いた場合である)。
- 合身戦隊メカンダーロボ
- 新の攻略本のインタビューで、寺田Pは知名度の問題で参戦が難しい旨を語っていたが、『COMPACT3』で初参戦を果たした。
- 電脳戦機バーチャロンシリーズ
- SEGAが展開しているアーケードの人気対戦ゲームシリーズ。最近はXbox360に移植もされている。版権上の都合で参戦は難しいとされていたが、『第3次α』で初参戦を果たした。
- エルドランシリーズ
- トミー(現:タカラトミー)が玩具販売権を有しているシリーズ。GCで『絶対無敵ライジンオー』のみが参戦していたが、寺田P曰く特例中の特例措置(この時期に『サンライズ英雄譚』のスタッフがスパロボ開発スタッフに加わっていたためとされる)であった為、今後の再参戦はほぼ無いであろうとされていた。しかし、NEOにてPVしか作られていない『完全勝利ダイテイオー』を含む全ての作品が参戦を果たした(なお、NEOはGCのリメイク作品XOを手かげた有限会社さざなみが引き続き担当している)。
ちなみに、現在はスパロボでお馴染みとなっている『伝説巨神イデオン』、『聖戦士ダンバイン』も元はトミーが玩具販売権を有していた作品である。『ダイテイオー』の企画倒れ以降、シリーズには何の動きも無いため、『イデオン』や『ダンバイン』と同様の事情が生じた可能性もある。
- ゾイドシリーズ
- 同じくトミーが玩具販売権を有しているシリーズ。バンダイと競合関係にあるトミーが開発した玩具シリーズを原作としており、当然のことながらトミーがスポンサーを務め玩具やゲーム作品を発売していた。このため参戦が難しいとされていたシリーズで、寺田Pも2008年7月24日放送の「生ワンホビTV」で「参戦は難しい」と発言していた。しかし2009年発売のKにて4作目『ゾイドジェネシス』が『機獣創世記ゾイドジェネシス』というタイトルで参戦を果たしたことにより、他の作品も参戦が可能であると期待されるようになった。ただしジェネシスは版権に抜け穴があったとの説もあり、上記の「勇者シリーズ」のようなケースもあることから、実際には不透明な状況であるが、OEには1作目『ゾイド -ZOIDS-』が参戦を果たした為、参戦から権利関係は比較的緩やかになっている可能性がある。
ちなみに『ジェネシス』の版権表記はタカラトミーではなく「1983 2009 TOMY」と「Sho Pro(小学館集英社プロダクション)」である。
- 覇王大系リューナイト
- 他作品と絡ませにくい世界観の問題と共に、原作者の伊東岳彦氏がスパロボに否定的という噂があったが、NEOで参戦を果たしている。予約特典冊子では伊東氏がネット上の噂を公式に否定し、「次回登場のときはぜひマジンカイザーみたいに新リューとか描かせてほしいです」とコメントしている。
- ボトムズシリーズ
- 高橋良輔監督・原作のリアルロボット作品群。スポンサーがタカラを務めており、タカラからゲーム作品も多数発売されていたが、続編OVA『装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ』が発売された2007年にはバンダイがゲーム作品を発売している。そのためスパロボ参戦も可能との説があった。
また同じ高橋作品である『機甲界ガリアン』と共にバンダイが制作しているトレーディングカードゲーム『サンライズクルセイド』に参戦している。
- 天元突破グレンラガン
- 2007年に放送されたGAINAX制作のTVアニメ作品。
版権表記は「GAINAX/アニプレックス・KDE-J・テレビ東京・ 電通」で、コナミデジタルエンタテインメント(KDE-J)が制作にも関わり、ゲーム作品も発売している。寺田Pは2008年8月の「生ワンホビTV」で、「出したいけれど、自分だけではなんともならない」と発言していた。参戦までの経緯は同作記事を参照。
2008年以降公開の劇場版については、『紅蓮篇』、『螺巌篇』共に「GAINAX・中島かずき/劇場版グレンラガン製作委員会」の版権表記となり、コナミデジタルエンタテインメントは同委員会に加わっている形となっている。また、玩具面では放送終了後にバンダイがアクションフィギュア等の関連商品を複数発売している。
- 地球防衛企業ダイ・ガード
- 1999年に放送されたXEBEC制作のアニメ作品。版権表記は「XEBEC・ビクターエンターテインメント/創通」。
未参戦の理由としては、「災害救助ものというダイ・ガードのテーマがスパロボの設定と折り合いが付かない」という理由でスパロボ制作サイドが見送っている、同作の監督である水島精二氏が同じ理由でやんわりと拒否している、といった諸説があった。ただし後者の説については、水島氏本人が2010年にtwitterで参戦を希望する発言をしており、実際に第2次スーパーロボット大戦Zに参戦した。
結局、「ダイガードに戦争をして欲しくない」という一部ファンの願望が、ネット上で語られるうちに上記のような噂になったのだろうと思われる。
- 機神咆吼デモンベイン
- ニトロプラスより発売されている成人向けPCゲーム「斬魔大聖デモンベイン」並びにそれを移植した全年齢向けPS2版「機神咆吼デモンベイン」を原作とするテレビアニメ。原作は18禁の成人向け作品であるので参戦は不可能と思われたが、『UX』でアニメ版名義での参戦が実現した。なお、緑川光氏はこの作品を推していたようだ。
余談だがこの作品が参戦前からも話題に掛けられよく誤解されがちだった、同じように漫画版が成年向けである冥王計画ゼオライマーや戦え!! イクサー1等も、スパロボではあくまでアニメ版として出ているので「アニメ版が原作」扱いである。
- SDガンダム三国伝 BraveBattleWarriors
- ガンダムシリーズ内の漫画・アニメ作品群『SDガンダムシリーズ』の1作、名前通り、スーパーデフォルメ頭身で描かれた作品。どんなスパロボでもガンダムシリーズ自体は必ず1つは参戦しているが、UXまではSDガンダムシリーズは一度の参戦もなかった。これは相性が抜群と思われるNEOも例外ではない。
スパロボではユニットグラフィックにおいてSDガンダムシリーズの版権を利用していることは知られており、版権上は出そうと思えば出せるため、もっと違う事情があるのではないかと噂されていた。テレビアニメとして展開が少ない、SD等身である、ロボットないし金属生命体か否かが曖昧、題材はほぼ全てファンタジー風(つまりスーパー系)である為他の参戦作品(特に主にリアル系のガンダムシリーズ同士間)の世界観を合わせるのが難しいといった諸説があった。ただし、公式にその理由が語られたことはない。
また、SDガンダムシリーズのアニメや漫画と、普通のガンダムシリーズが同時に参戦すると、同じモチーフのモビルスーツが被る可能性があるため、それが駄目だったのではないかという説もある。『UX』においては互いにモチーフが被らないような形での参戦になっている。
なお、『三国伝』がスパロボ参戦した他、近年にはSDガンダム以外のガンダムゲームなどの商品に登場しており、更に一部ゲーム作品でSDガンダムのリアル頭身化などの特殊措置が取られるなど、今後の他のSDシリーズの参戦に期待が高まる。
- 機動警察パトレイバー
- 原作はヘッドギアで、バンダイビジュアルも制作に関わったメディアミックス作品。1988年からアニメ・漫画など複数のメディアで展開している。
シリーズのプロデューサーであった鵜之澤伸(現バンダイナムコ副社長)氏はイベント「スーパーロボット大戦2008」での挨拶で、「寺田Pに参戦を要望したがスーパーロボットではないからと拒絶された」と発言しているが、その場で寺田Pは「そんなことは言っていない」と即座に否定している。
「出したいけど色々な事情がある」とのことで、イベントでも「好きに出していいといわれたらどの作品を出しますか?」との質問に対して本作品を上げている。なお、未参戦の理由としては味方サイドのキャラクターが何ら特権を持たない普通の警察官であるため、「戦争を題材にしたスパロボに組み込み辛いからではないか」という説が挙がっている。特に本作のアニメ版はいわゆる憲法9条問題なども含めて「日本の警察だと出来ないこと」が常に重要な要素として描かれているため、非戦場ものの作品の中でも最も扱いが難しい。2013年にスーパーロボット大戦Operation Extendに参戦することが発表された。
- 宇宙の騎士テッカマンブレード、疾風!アイアンリーガー
- 原作がそもそも変身ヒーローもの、熱血スポーツものであり人間が巨大ロボットに乗り込む所謂「ロボットもの」では無い為、参戦が発表されるまでそもそも参戦が難しいという議論の対象になる事すら殆ど無かった。
- ケロロ軍曹
- ギャグ漫画を原作としたアニメ。ロボットに乗るシーンは何度か存在しているが、基本的にギャグシーンとしての描写や作中に登場する兵器の一種という扱いなので、上記と同じく「ロボットもの」という体裁は殆どない作品で、本格的な議論の対象になる事は殆ど無かった。また、ほぼ形骸化しているとはいえ主人公が地球を侵略する側の存在であり「他の侵略者と戦う作品との兼ね合いが難しい」という指摘が(半ばネタの域ではあるが)された事もある。
再参戦が難しいとの噂がある作品
- ジャイアントロボ THE ANIMATION ~地球が静止する日~
- 様々な横山光輝作品からのスターシステムを取り入れている関係上、現在は版権取得が難しくなっているとされており、一説では、この作品を参戦させるためにはキャラクターの出典元になった横山作品全てに版権料を払わなくては成らないともされる。PS版α(2000年発売)と同時期に開発がスタートしたα for DC(2001年発売)を最後に参戦していない。
αで参戦できた理由は原作者の横山光輝氏の許可を直接とったからで、その後に原作者の横山光輝氏が亡くなったことで版権が更に複雑化した、との説もあるが、死去以前に発売された第2次α(2003年発売)の時点で、当時実施されてた版権の改正などの影響で既に参戦は難しくなっていた様子。オリジナルキャラクターであるイルイ・ガンエデンのポジションは、当初ビッグ・ファイアが担当するものであったとされている。
OGシリーズに関して
未だOGに参戦していないオリジナルキャラ・オリジナルメカは多数存在するが、その中でも意見の多いものを取り上げる。
- 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
- 原作者の阪田雅彦氏がウィンキーソフト所属の人物であったため、ウィンキーソフトとの提携解消後は参戦が難しいとされており、キャラクター及びメカはバンプレ側、世界観はウィンキーに版権が分かれているという俗説があった。αシリーズには第2作のα外伝を最後に登場しなくなったため、版権上のトラブルが発生したとの説もあるが、寺田PはOGシリーズには「権利関係ではなくその他の問題で出せない」と発言しており実情は不明だった。しかし、2010年のスーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTALの発表に伴い、寺田Pはその実情について語った。
ちなみに、SFC版魔装機神は版権表記にウィンキーソフトの名前があるため、リメイクやVC配信は版権スパロボと同様にウィンキーソフトの許可が必要であるとされている。
- スーパーロボット大戦64
- 任天堂とハドソンの共同出資会社である、「招布(まねぎ MONEGI,INC.)」が制作を担当した作品。招希自体はNINTENDO64のライブラリ製作などを目的とされた会社であったため、既に解体され、任天堂の持っていた権利もハドソンに譲渡されている。コピーライトにも「1999 MONEGI」と記されており、ハドソンは現在はKONAMI系列の会社である(2012年3月にはKONAMIに吸収合併され消滅することとなった)ため参戦が難しいとされる。しかし、近年では寺田Pが64の参戦についてスパログで参戦が絶望的では無いとも取れる発言をしていた。ただしこれは「世の中に“絶対”はない」と云った定説と同意義の話としてコメントしている。ただし、作品の参戦ではないが、OG2でのシャドウミラーがいた平行世界では旧シリーズ並びにこの64での出来事が起きていた事を(モチーフにした形で)匂わせる話題がある。
- 魔装機神サイバスター
- 1999年放送の『魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』からスピンオフの形で製作されたアニメ作品。
『LOE』はかつて旧シリーズやαシリーズ、現在もOGシリーズに参戦しているが、設定上繋がりの無い本作は未参戦。ただ単に人気が無かったからと言う説も根強い。
- Another Century's Episodeシリーズ(A.C.E.オリジナル)
- フロム・ソフトウェアとバンプレストが共同制作したアクションゲームシリーズ。スーパーロボット大戦と共に語られることの多い本シリーズだが、ガンアーク並びにタック・ケプフォードをはじめとするオリジナル要素は、「A.C.E.オリジナル」であり「バンプレストオリジナル」とは区別されている(ように見える表記がされている)。これを理由にOGシリーズへの参戦を諦める声もあるが、バンプレスト側の見解はしめされてはいない。
- なお、第2次OGで登場する量産型ゲシュペンストMk-II改タイプC・タイプGは、実質には「Portable」からの出典(「A.C.E.オリジナル」名義として登場)だが、第2次OGの公式サイトでは「スパロボ初登場」として扱い(同作にはイングも初登場扱いだが)。